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16 日本学生支援機構

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国 内 外 からの 観 光 集 客 人 口 の 増 加 による 地 域 経 済 活 性 化 の 可 能 性 調 査 報 告 書 平 成 21 年 3 月 九 州 経 済 産 業 局

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はじめに 目 次 概 要 編... 1 本 編... 21 21... 21... 22... 30... 32... 33... 33... 56... 61... 61... 64... 65... 71... 71... 75... 80... 80... 82... 91 資 料 編... 93

概 要 版

国 内 外 からの 観 光 集 客 人 口 の 増 加 による 地 域 経 済 活 性 化 の 可 能 性 調 査 報 告 書 概 要 背 景 と 目 的 好 調 な 輸 出 型 産 業 を 中 心 に 成 長 を 遂 げていた 九 州 経 済 も 世 界 同 時 不 況 により 大 きな 影 響 を 受 け ている 他 方 で 経 済 の 大 半 は 地 元 の 生 産 地 域 の 消 費 活 動 に 支 えられており 活 発 であれば 景 気 の 後 退 局 面 であっても 地 域 経 済 を 下 支 えする 可 能 性 がある 経 済 産 業 局 では 地 域 経 済 の 活 性 化 を 図 るために 地 域 資 源 の 活 用 や 農 商 工 連 携 促 進 の 取 組 など により 多 様 な 主 体 の 参 加 による 地 域 の 魅 力 を 活 かした 産 業 の 創 出 に 向 けた 取 組 を 進 めてきた 近 年 韓 国 アジアをはじめとする 旅 行 客 が 増 加 傾 向 にあり また シニア 世 代 の 旅 行 客 の 増 加 も 予 想 され 観 光 集 客 人 口 の 増 加 を 通 じて これまでの 取 組 を 加 速 させ 地 域 産 業 の 発 展 へとつな がることが 期 待 されている さらに 観 光 集 客 へ 向 けた 取 組 は 地 域 産 業 の 発 展 のみならず 雇 用 機 会 の 拡 大 にぎわいの 創 出 地 域 の 誇 りや 自 信 の 醸 成 など 多 様 な 面 での 地 域 活 性 化 効 果 が 期 待 さ れる そこで 本 調 査 は 地 域 における 観 光 客 の 受 入 れや 地 域 資 源 の 発 掘 活 用 の 事 例 分 析 を 行 い 観 光 を 通 じた 地 域 活 性 化 の 取 組 の 方 向 性 を 提 示 し 九 州 における 地 域 産 業 の 活 力 向 上 ひいては 地 域 経 済 活 性 化 へと 寄 与 することを 目 的 としている 九 州 経 済 を 取 り 巻 く 環 境 我 が 国 は すでに 人 口 減 少 社 会 に 突 入 しており 人 口 減 少 と 急 速 に 進 む 少 子 高 齢 化 による 需 要 の 減 少 や 市 場 環 境 の 激 変 が 起 こりつつある これらの 影 響 により 九 州 における 域 内 経 済 は 今 後 大 きな 伸 びが 期 待 できず 地 域 経 済 の 活 力 が 低 下 する 懸 念 が 広 がっている 経 済 のグローバル 化 により 国 内 外 での 企 業 間 競 争 が 今 後 ますます 激 化 していくことが 予 想 さ れる これまで 主 として 輸 出 により 九 州 の 地 域 経 済 を 牽 引 してきた 自 動 車 産 業 や 半 導 体 産 業 も 世 界 同 時 不 況 やグローバル 競 争 の 激 化 により 先 行 き 不 透 明 な 状 況 にある 世 界 の 人 口 は 現 在 の 67 億 人 から 2050 年 には 92 億 人 へと 爆 発 的 に 増 加 すると 予 測 されて いる とりわけ 途 上 国 の 人 口 増 加 と 経 済 成 長 に 伴 い 資 源 やエネルギー 食 料 水 などの 需 要 が 世 界 で 急 増 することが 確 実 視 されている このように 域 内 経 済 の 縮 小 と 資 源 価 格 の 高 騰 といった 将 来 に 対 する 不 安 感 が 高 まるなか 今 後 の 九 州 経 済 の 発 展 のために 地 域 の 実 情 に 応 じた 産 業 展 開 の 方 向 性 の 検 討 が 必 要 となっている 1

交 流 人 口 の 増 加 による 地 域 経 済 の 活 性 化 へ 九 州 経 済 の 大 半 は 地 元 の 生 産 地 域 の 消 費 により 支 えられており 九 州 内 の 生 産 消 費 活 動 が 活 発 であれば 景 気 の 変 動 の 影 響 を 受 けても 九 州 経 済 を 下 支 えすることが 可 能 であると 考 え られる しかし 九 州 においては 全 国 平 均 以 上 のスピードで 人 口 減 少 が 進 んでおり 消 費 者 の 減 少 により 域 内 市 場 が 縮 小 する 恐 れがある 交 流 人 口 の 消 費 額 は 一 般 に 定 住 人 口 の 消 費 額 より 大 きいと 言 われる 人 口 減 少 の 中 での 消 費 の 喚 起 のためには 交 流 人 口 の 拡 大 すなわち 観 光 集 客 人 口 の 増 加 に 活 路 が 見 いだされる 観 光 集 客 へ 向 けた 取 組 は 地 域 産 業 の 活 性 化 雇 用 機 会 の 拡 大 にぎわいの 創 出 地 域 の 誇 り や 自 信 の 醸 成 など 多 様 な 面 での 効 果 が 期 待 でき 産 業 活 性 化 という 側 面 だけでなく 地 域 の 活 性 化 という 側 面 からみても 期 待 の 大 きな 分 野 である 自 動 車 出 荷 額 IC 生 産 額 農 業 産 出 額 にも 匹 敵 する 観 光 の 産 業 規 模 観 光 は 広 範 な 効 果 と 多 様 な 産 業 を 包 含 する 総 合 産 業 であり ホテル 旅 館 といった 宿 泊 業 や 鉄 道 バスといった 運 輸 業 など いわゆる 従 来 型 の 観 光 産 業 だけでなく 農 林 水 産 業 や 工 業 商 業 サービス 業 などの 幅 広 い 産 業 の 分 野 において 新 たな 事 業 展 開 が 期 待 されている さらに 地 域 住 民 や 各 種 団 体 行 政 など 多 様 な 主 体 が 参 画 した 観 光 振 興 の 取 組 は 地 域 における 経 済 効 果 と 雇 用 誘 発 をもたらす 九 州 でも 多 くの 地 域 が 観 光 集 客 による 地 域 経 済 の 活 性 化 に 向 けて 地 域 に 賦 存 する 身 近 な 地 域 資 源 を 活 用 した 取 組 を 行 っている 観 光 の 生 産 波 及 効 果 は 平 成 19 年 度 に 全 国 で 約 53 兆 円 ( 国 内 生 産 額 の 5.5%) 雇 用 誘 発 効 果 は 441 万 人 ( 全 就 業 者 数 の 6.9%)と 推 計 されており その 効 果 は 極 めて 大 きい 九 州 における 観 光 の 産 業 規 模 を 観 光 消 費 額 で 見 ると IC 生 産 額 を 上 回 り 自 動 車 製 造 業 出 荷 額 農 業 産 出 額 にも 匹 敵 する 規 模 である 3 2.1 2 1 1.8 1.6 1.0 0 IC 2

政 府 でも 観 光 立 国 を 国 策 として 重 視 平 成 15 年 1 月 小 泉 総 理 が 施 政 方 針 演 説 で 2010 年 に 訪 日 外 国 人 旅 行 者 を 倍 増 の 1000 万 人 に と 発 言 したことを 契 機 に 政 府 でも 観 光 に 力 を 入 れるようになり 平 成 18 年 12 月 には 観 光 立 国 推 進 基 本 法 が 成 立 した 平 成 19 年 6 月 には 観 光 立 国 推 進 基 本 計 画 が 閣 議 決 定 され 平 成 20 年 10 月 には 観 光 立 国 を 総 合 的 計 画 的 に 推 進 するための 組 織 として 観 光 庁 が 発 足 した 現 在 政 府 では 観 光 立 国 の 実 現 に 向 けて 各 種 施 策 を 拡 充 しつつある 九 州 においても 観 光 集 客 人 口 の 増 加 により 観 光 消 費 額 を 拡 大 させることは 域 外 市 場 の 切 り 取 り 効 果 を 持 つものであり 地 域 産 業 の 活 性 化 と 地 域 経 済 の 発 展 に 資 するものと 期 待 されている 3

九 州 の 観 光 入 込 客 数 は 微 増 入 国 外 国 人 数 は 長 期 的 には 増 加 基 調 九 州 における 観 光 入 込 客 数 の 推 移 をみると 全 体 としては 微 増 傾 向 にあるが 各 県 別 では 福 岡 県 鹿 児 島 県 は 増 加 傾 向 であり 一 方 佐 賀 県 や 長 崎 県 では 減 少 傾 向 にあるなど それぞれの 県 で 差 がある 観 光 庁 宿 泊 旅 行 統 計 によると 平 成 20 年 の 九 州 における 延 べ 宿 泊 者 数 は 約 3,188 万 人 で 全 国 の 約 10%を 占 める うち 外 国 人 宿 泊 者 数 は 約 185 万 人 で 全 国 の 8.3%と やや 低 くなっ ている 九 州 の 中 では 福 岡 県 が 延 べ 宿 泊 者 数 の 25% 外 国 人 宿 泊 者 数 の 28%を 占 めている 法 務 省 出 入 国 管 理 統 計 年 報 によると 九 州 への 入 国 外 国 人 数 は 平 成 10 年 以 降 増 加 を 続 け 平 成 19 年 に 約 93 万 人 となり 全 国 の 10%を 占 めている 特 に 韓 国 からの 入 国 者 が 急 増 し 台 湾 や 中 国 も 増 加 傾 向 にある 九 州 を 訪 れる 外 国 人 (インバウンド)は 東 アジアが 多 く 約 7 割 が 韓 国 からであり 中 国 台 湾 を 合 わせると 約 9 割 である 九 州 の 観 光 にとって 最 大 の 海 外 市 場 は 韓 国 であり 中 国 も 今 後 の 伸 びが 期 待 されている 1,000 900 800 700 600 6.3 8.0 7.2 7.2 927 12.0 10.1 10.0 8.0 500 400 300 200 100 2.9 222 298 381 6.0 4.0 2.0 0 50 55 60 2 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 0.0 韓 国 は 個 人 旅 行 (FIT)が 増 加 南 九 州 への 誘 導 と 的 確 な 情 報 提 供 による 消 費 拡 大 が 課 題 韓 国 の 海 外 渡 航 者 数 は 右 肩 上 がりで 推 移 し 平 成 19 年 は 1,332 万 人 と 韓 国 人 の4 人 に1 人 が 海 外 渡 航 している 計 算 になる 九 州 への 韓 国 人 観 光 客 は 高 速 船 やフェリーなど 航 路 の 充 実 に 伴 って 急 増 しており 韓 国 人 を 受 け 入 れる 九 州 最 大 の 玄 関 口 は 福 岡 空 港 から 博 多 港 へと 変 化 した 九 州 内 での 韓 国 人 の 訪 問 地 は 福 岡 長 崎 熊 本 大 分 の 北 部 九 州 に 集 中 し 南 九 州 への 誘 客 が 課 題 となっている 4

また 韓 国 人 の 旅 行 形 態 は かつての 団 体 旅 行 から 個 人 旅 行 客 (FIT)が 主 流 となりつつあり 価 格 が 高 くても 上 質 な 旅 を 求 める 傾 向 にある 韓 国 の 旅 行 業 者 等 によると 韓 国 人 にとって 温 泉 といえば 九 州 というイメージが 定 着 しつつあり 日 本 的 なもの を 求 める 傾 向 も 強 まって いる 韓 国 人 観 光 客 に 対 しては これまでの 団 体 低 価 格 という 固 定 観 念 からの 脱 却 と 的 確 な 情 報 提 供 による 消 費 の 拡 大 が 課 題 である 中 国 はクルーズ 客 が 増 加 満 足 度 の 向 上 と リピーター 化 が 課 題 中 国 の 海 外 渡 航 者 数 は 4 年 間 で 500 万 人 から 900 万 人 へと 1.8 倍 に 増 加 した 現 在 の 主 な 渡 航 先 はタイやベトナム シンガポールなど 東 南 アジアだが 訪 日 旅 行 も 増 加 傾 向 にある 今 後 の 経 済 成 長 と 海 外 渡 航 の 規 制 緩 和 が 進 めば 10 億 人 以 上 の 巨 大 市 場 が 動 く 可 能 性 があり 期 待 が 高 まっている 九 州 への 中 国 人 観 光 客 は 平 成 19 年 では 7.1 万 人 であり 入 国 外 国 人 数 に 占 める 割 合 は7% とわずかである この 年 は 特 に 博 多 港 で 中 国 からのクルーズ 船 が 急 増 したものの クルーズ 客 は 九 州 内 に 宿 泊 していない このことから 短 い 滞 在 時 間 となるため 消 費 額 が 大 きいとは 言 えず 今 後 の 消 費 拡 大 に 向 けた 取 組 が 課 題 である また 中 国 人 観 光 客 はこれまで 海 外 渡 航 の 制 限 もあって 訪 日 旅 行 の 経 験 が 浅 い 訪 日 した 旅 行 客 の 評 価 や 口 コミが 今 後 の 旅 行 客 動 向 に 大 きく 影 響 することから 今 後 は いかにして 訪 日 中 国 人 の 満 足 度 を 高 めリピーターとして 確 保 し 誘 客 を 拡 大 していくかが 課 題 となっている インバウンドについては 平 成 20 年 夏 以 降 の 世 界 同 時 不 況 や 円 高 ウォン 安 により 全 国 的 に 直 近 では 減 少 している しかし 長 期 的 には 増 加 するものとみられることから 外 国 人 向 けの 誘 客 や 周 遊 のプラン メニューづくりは 観 光 振 興 を 図 る 上 で 重 要 である 特 に 九 州 では 的 確 な 情 報 提 供 や 満 足 度 向 上 等 により 近 接 する 東 アジアからの 集 客 を 図 ることがカギとなる 5

人 々の 観 光 に 対 する 志 向 や 形 態 は 近 年 変 化 しており 主 なものは 次 のとおりである 団 体 から 個 人 へ 国 内 において 旅 行 先 に 関 する 情 報 が 少 なく 交 通 や 宿 泊 の 手 配 が 煩 雑 であった 頃 人 々は 職 場 や 地 域 の 団 体 あるいはパッケージツアーに 参 加 して 旅 行 に 行 くことが 多 かった しかし 最 近 では 個 人 や 小 グループでの 旅 行 が 増 えている インバウンドもかつては 団 体 観 光 客 がほとんどであったが 最 近 では 韓 国 人 観 光 客 を 中 心 に 個 人 や 小 グループによる 個 人 旅 行 客 (FIT)の 来 訪 が 増 えている 国 内 外 を 問 わず 個 人 や 小 グループでの 観 光 客 が 増 えた 背 景 としては 観 光 客 の 志 向 が 多 様 化 したことがあげられる 具 体 的 には 体 験 型 滞 在 型 等 の 観 光 形 態 を 志 向 していること リピ ーターが 訪 問 先 として 従 来 の 観 光 地 ではない 地 域 を 望 み 出 したこと 癒 しや 健 康 づくりといっ た 独 自 の 目 的 のための 旅 行 が 増 加 したこと 等 があげられる その 結 果 団 体 受 入 に 対 応 してきた 従 来 の 観 光 地 での 集 客 が 厳 しくなる 一 方 で これまで 観 光 地 でなかった 地 域 でも 受 入 態 勢 の 充 実 地 域 資 源 の 活 用 情 報 発 信 の 強 化 を 図 ることで 観 光 集 客 による 地 域 活 性 化 を 実 現 できる 可 能 性 が 出 てきた 見 学 周 遊 型 から 体 験 滞 在 型 へ 団 体 観 光 中 心 の 時 代 の 観 光 行 動 は 見 学 周 遊 型 が 一 般 的 で 複 数 の 見 物 先 と 宿 泊 所 のそれ ぞれの 点 をバス 等 で 移 動 する 形 態 が 多 く 観 光 消 費 においては 一 部 の 土 産 物 店 や 団 体 客 に 対 応 したレストラン ホテルに 限 られていた しかし 個 人 や 小 グループでの 旅 行 が 主 流 になると 見 学 中 心 の 旅 行 形 態 から これまでオプ ションでしかなかった 様 々な 現 地 での 体 験 や 独 自 のテーマ 設 定 による 散 策 が 可 能 となり 観 光 客 の 多 様 なニーズに 応 えた 様 々な 観 光 商 品 が 増 加 している また 近 年 では 癒 しや 健 康 づくりといった 目 的 のために 気 に 入 った 観 光 地 に 比 較 的 長 く 滞 在 する 旅 行 形 態 も 出 てき ている 体 験 滞 在 型 への 変 化 により これまで 観 光 地 でなかった 地 域 においても 地 域 資 源 を 活 用 した 様 々な 体 験 メニューの 開 発 長 期 滞 在 に 向 けた 受 入 態 勢 の 充 実 等 により 観 光 ビジネス を 展 開 できる 可 能 性 が 出 てきた 発 地 型 から 着 地 型 へ 人 々の 観 光 に 対 する 志 向 や 観 光 の 形 態 が 団 体 から 個 人 へ 見 学 周 遊 型 から 体 験 滞 在 型 へと 変 化 する 中 旅 行 会 社 のビジネススタイルも 変 化 しつつある 旅 行 会 社 はこれまで 旅 行 の 出 発 地 側 である 大 都 市 圏 で 得 られる 目 的 地 情 報 や 出 発 地 側 の 観 点 を 重 視 して 団 体 中 心 の 低 コストのツアーを 企 画 し 観 光 客 を 募 集 して 地 方 に 送 り 出 す 発 地 型 のビジネスモデルを 展 開 してきた 6

しかし 人 口 減 少 による 市 場 規 模 の 縮 小 団 体 客 の 減 少 に 伴 う 営 業 効 率 の 低 下 ネットの 普 及 に 伴 う 予 約 収 入 の 減 少 といった 環 境 変 化 により 新 たな 市 場 開 拓 の 必 要 性 に 迫 られ そのひと つとして 着 地 型 にビジネスの 活 路 を 見 出 そうとしている 着 地 型 とは 旅 行 観 光 の 目 的 地 である 地 域 (= 着 地 )の 視 点 を 重 視 して きめ 細 やかな 旅 行 プランを 企 画 し 実 施 するものである 着 地 型 は 観 光 客 の 多 様 なニーズに 対 応 した 観 光 商 品 づくりに 当 たり 地 域 に 賦 存 する 様 々な 地 域 資 源 ( 自 然 歴 史 料 理 食 品 産 業 街 並 み 文 化 等 々)を 幅 広 く 活 用 するものである 一 部 の 地 域 では 地 域 資 源 を 幅 広 く 活 用 する 中 から 観 光 客 と 地 元 との 間 で 磨 きがかかり 口 コミやネット 上 での 情 報 の 広 がりによって 地 域 の 名 物 となった 商 品 や 特 定 のターゲートに 人 気 となっている 商 品 も 増 加 している 着 地 型 のプランづくりは 地 域 資 源 活 用 の 観 点 からも 重 要 視 されている 着 地 型 は 大 都 市 圏 の 旅 行 会 社 にとっては 従 来 よりも 地 域 との 関 係 が 深 まり 内 容 が 良 ければ 新 たな 目 的 地 となり 観 光 商 品 のバリエーション 化 が 進 むことになる 一 方 地 域 にとっては 地 元 主 導 で 地 域 資 源 を 観 光 商 品 化 することで 発 地 側 の 市 場 へ 売 り 込 む 機 会 の 増 加 につながり 地 域 経 済 活 性 化 の 可 能 性 が 高 まることとなる シニアとインバウンドの 増 加 国 内 の 旅 行 市 場 は 長 期 的 には 人 口 減 少 に 伴 って 縮 小 が 見 込 まれる しかし 団 塊 世 代 がリタ イアすることに 伴 い 元 気 なシニア 世 代 が 短 期 的 には 旅 行 需 要 を 牽 引 することが 期 待 される また 海 外 とりわけ 東 アジアでは 相 対 的 に 高 い 経 済 成 長 が 見 込 まれている 既 に 毎 年 人 口 の4 分 の1が 海 外 に 渡 航 する 韓 国 や 台 湾 に 続 き 今 後 は 中 国 で 本 格 的 な 海 外 旅 行 ブームの 到 来 が 見 込 まれ 富 裕 層 の 拡 大 で 購 買 力 も 向 上 している こうしたシニア 世 代 やインバウンドに 上 手 くアピールする 観 光 商 品 づくりと 情 報 発 信 ができれ ば 観 光 集 客 人 口 を 増 やし 消 費 を 拡 大 できる 可 能 性 がある 観 光 を 巡 る 環 境 変 化 に 伴 い 地 域 では 地 域 資 源 の 活 用 と 情 報 発 信 の 取 組 により さらなる 観 光 集 客 の 可 能 性 が 高 まっている また 地 域 資 源 を 活 用 し 新 たな 商 品 づくりを 行 うことは 地 域 ビジネスの 拡 大 や 新 たなビ ジネスの 創 出 であり 直 接 地 域 経 済 への 波 及 につながるため 地 域 活 性 化 に 向 けた 重 要 な 要 素 となる 地 域 資 源 の 活 用 促 進 や 情 報 発 信 の 充 実 を 図 るためには 観 光 客 を 受 入 れる 地 域 の 態 勢 の 充 実 が 不 可 欠 である 7

九 州 内 における 観 光 客 の 訪 問 先 は 一 部 の 地 域 に 偏 重 九 州 地 域 における 国 内 外 からの 観 光 客 の 訪 問 先 は 福 岡 市 別 府 阿 蘇 ハウステンボス 長 崎 等 の 大 型 観 光 地 や 大 型 観 光 施 設 あるいは 由 布 院 温 泉 や 黒 川 温 泉 など 特 定 の 観 光 地 や 温 泉 地 に 偏 っているといった 特 徴 がある その 要 因 として 限 られた 日 程 や 経 費 の 中 では 従 来 型 の 団 体 観 光 は 減 少 しているものの まだ 大 きなウエイトを 占 めていることと 当 該 地 域 を 結 ぶ 交 通 インフラが 整 備 され アクセスの 利 便 性 が 高 く 短 時 間 での 移 動 が 可 能 で 個 人 や 小 グループの 旅 行 客 が 増 加 していることがあげられる また そのほかの 小 規 模 の 観 光 地 や 観 光 集 客 への 取 組 を 開 始 したばかりの 地 域 では 観 光 集 客 の 取 組 は 行 われているものの 総 じて 観 光 客 増 加 や 消 費 拡 大 が 表 れていない 観 光 を 地 域 活 性 化 に 積 極 的 に 活 かそうとするマインドの 重 要 性 観 光 客 の 志 向 の 多 様 化 を 背 景 に 観 光 の 形 態 が 団 体 から 個 人 へ 見 学 周 遊 から 体 験 滞 在 へ 移 り 変 わり シニアやインバウンドが 増 加 する 等 観 光 を 巡 る 環 境 が 変 化 している 中 観 光 地 においては 観 光 客 のニーズに 合 わせた 新 しい 受 入 れ 態 勢 が 求 められている 団 体 観 光 では 行 き 先 が 数 カ 所 に 限 定 されていたため 旅 行 業 者 を 中 心 に 行 程 に 含 まれる 交 通 機 関 訪 問 先 の 名 所 施 設 宿 泊 業 者 土 産 物 店 等 の 一 部 の 関 係 者 の 対 応 であった しかし 観 光 客 の 行 き 先 が 点 から 面 に 広 がりつつある 滞 在 の 長 期 化 のためには 地 域 全 体 としてのホスピタリティーときめ 細 やかな 対 応 が 不 可 欠 となり さらには 多 様 で 高 付 加 価 値 な 訪 問 コース 体 験 メニューや 具 体 的 かつ 詳 細 な 情 報 提 供 が 求 められはじめた 観 光 客 の 減 少 が 続 く 地 域 では この 求 めに 対 応 できていないところが 見 受 けられ 新 たなニーズ に 対 応 することで 発 生 するビジネスチャンスを 見 逃 している 場 合 がある 観 光 を 地 域 活 性 化 に 積 極 的 に 活 かそうとする 場 合 地 域 のマインドが 重 要 となる インバウンドについては 現 状 では 地 域 経 済 へのウエイトが 少 ないことと 国 内 客 に 人 気 が 高 い 観 光 地 や 観 光 商 品 がインバウンドにも 人 気 が 高 いことから 来 訪 が 多 い 地 域 を 中 心 に 案 内 や 情 報 発 信 の 多 言 語 化 が 進 んでいる 程 度 で 特 に 意 識 した 誘 客 の 取 組 は 少 ない 状 況 8

一 部 の 先 進 地 で 開 始 された 受 入 態 勢 の 充 実 とその 見 える 化 観 光 を 巡 る 環 境 変 化 への 新 たな 対 応 によっては 観 光 集 客 及 びその 消 費 の 拡 大 に 結 びつく 可 能 性 は 高 く 多 くの 地 方 公 共 団 体 や 商 工 団 体 等 では 対 応 できる 態 勢 づくりが 模 索 されている このような 中 地 域 全 体 でホスピタリティーを 高 め 観 光 商 品 のバリエーション 化 よりきめ 細 やかな 情 報 提 供 や 案 内 に 取 り 組 み 成 果 を 上 げている 先 進 地 域 がある 先 進 地 域 では 観 光 客 の 不 安 不 便 不 自 由 を 減 少 させる ワンストップサービス ニーズに 応 じたプランやメニューを 案 内 する コンシェルジュ 機 能 受 入 態 勢 の 情 報 を 具 体 的 かつきめ 細 やかに 発 信 する 見 える 化 等 積 極 的 な 取 組 が 開 始 されている インバウンドの 取 り 込 みについては 内 需 が 厳 しい 情 勢 の 中 で 海 外 市 場 の 切 り 取 りであること から 先 進 地 域 やインバウンドの 来 訪 が 多 い 都 市 を 中 心 に 通 訳 サービスをはじめ 多 言 語 によ るサインアップ ビジュアルな 情 報 提 供 支 払 い 等 の 利 便 性 の 向 上 に 積 極 的 に 取 り 組 み その 情 報 をIT 活 用 により 発 信 し 見 える 化 が 進 められている 9

活 用 が 開 始 された 様 々な 地 域 資 源 団 体 観 光 客 による 見 学 周 遊 型 の 観 光 が 主 流 であった 時 代 国 立 公 園 国 定 公 園 など 自 然 景 観 のすぐれた 景 勝 地 城 郭 や 大 橋 梁 などのランドマークとして 機 能 する 建 造 物 大 型 の 宿 泊 施 設 や 観 光 施 設 などが 主 な 観 光 資 源 であった 観 光 の 形 態 が 個 人 客 中 心 の 体 験 滞 在 型 へと 変 化 する 中 で 観 光 資 源 に 対 する 考 え 方 も 大 き く 変 化 し 本 物 や そこにしかないもの が 注 目 されてきた 地 域 に 賦 存 する 身 近 で 様 々な 地 域 資 源 が 癒 し 健 康 づくり 自 然 環 境 保 護 等 の 価 値 を 付 加 されることで 魅 力 ある 観 光 資 源 となることが 期 待 される これまでは 観 光 資 源 として 考 えられてこなかった 様 々な 地 域 資 源 を 付 加 価 値 を 高 めることで 観 光 客 により 多 く 売 り 込 む 取 組 が 行 われ 始 めているが 九 州 全 体 としてみると 豊 富 な 地 域 資 源 の 活 用 に 向 けては その 素 材 を 見 極 める 目 利 き 商 品 化 に 向 けた 磨 き や プロモーシ ョン 等 のノウハウ 等 が 不 十 分 であることがヒアリング 調 査 により 指 摘 されている 10

観 光 集 客 人 口 の 増 加 を 地 域 産 業 に 結 びつけ 地 域 経 済 へ 波 及 させるための 課 題 は 次 の5つにま とめられる 個 々の 地 域 における 観 光 の 課 題 九 州 全 体 としての 観 光 の 課 題 九 州 で 観 光 集 客 人 口 の 増 加 が 地 域 経 済 の 活 性 化 や 雇 用 の 創 出 に 結 びついている 地 域 は 少 ない ヒアリングでは 各 地 の 地 方 公 共 団 体 や 商 工 団 体 等 から 観 光 集 客 を 地 域 の 賑 わいや 住 民 の 自 信 と 誇 りの 醸 成 だけでなく 地 域 経 済 や 雇 用 に 結 びつけたいという 声 が 聞 かれた 観 光 を 経 済 活 性 化 につなげた 経 験 やノウハウが 乏 しい 地 域 も 多 く それらの 地 域 では 観 光 を 積 極 的 に 活 かそうとする 地 域 全 体 としてのマインドが 特 に 必 要 となる 地 域 全 体 としてのマインド 向 上 を 図 るためには 地 域 をまとめ 牽 引 する 機 能 を 持 つ 組 織 やリー ダーが 不 可 欠 である 多 くの 地 域 が 観 光 客 誘 致 に 取 り 組 む 中 訪 問 地 として 選 択 されることは 容 易 ではない 地 域 に おいて 地 域 資 源 を 活 用 した 様 々な 観 光 商 品 づくりが 取 り 組 まれているが 人 々に 訪 問 地 として 選 択 させる 誘 客 効 果 の 高 い 観 光 資 源 には 至 っていない 状 況 である また 地 域 に 様 々な 観 光 資 源 が 存 在 するものの 地 域 全 体 ではなく 個 々に 情 報 発 信 しているた めに 現 地 の 様 々な 資 源 のトータルな 魅 力 等 が 十 分 に 伝 わっていない 地 域 も 多 い 九 州 は 南 九 州 を 中 心 に 観 光 客 に 対 するホスピタリティーがトップクラスと 言 われているが 旅 行 会 社 等 へのヒアリングでは 多 くの 観 光 地 において 個 々の 受 入 先 のホスピタリティーは 高 いものの 現 地 での 受 入 の 連 携 とその 情 報 発 信 が 不 十 分 であり 訪 問 先 を 検 討 する 際 に 不 安 や 不 便 を 感 じさせているといった 声 が 聞 かれた 訪 問 先 を 検 討 している 人 々に 訪 問 地 として 選 択 させるためには 地 域 資 源 の 高 付 加 価 値 化 と プロモーションによる 魅 力 向 上 の 取 組 と 事 前 に 不 安 不 便 不 自 由 を 感 じさせない 受 入 態 勢 の 充 実 とその 具 体 的 な 情 報 発 信 による 安 心 感 向 上 の 取 組 を 地 域 一 体 となって 行 うこ とが 重 要 である 11

地 域 での 観 光 消 費 を 拡 大 するためには 地 元 の 素 材 を 活 かした 安 心 安 全 でおいしい 食 材 や 農 商 工 連 携 による 地 場 産 品 その 土 地 ならではの 体 験 など 観 光 客 が 求 める 商 品 をつくり そ うした 商 品 に 関 する ものがたり や いわれ などの 特 異 な 情 報 (うんちく)を 的 確 に 伝 え て 消 費 を 促 すことが 重 要 である ヒアリングによると 多 くの 地 域 で 購 買 意 欲 や 好 奇 心 を 引 き 出 す 商 品 体 験 メニューづくり などのノウハウが 不 十 分 であり 消 費 誘 発 に 繋 がっていないとの 声 が 聞 かれた 今 後 は 訪 れる 観 光 客 の 多 様 なニーズを 把 握 し ターゲットを 的 確 に 絞 り 購 買 意 欲 等 を 引 き 出 す 仕 掛 けづくりが 重 要 である 地 域 で 観 光 客 に 受 け 入 れられた 商 品 は ブランドとなり 域 外 への 恒 常 的 な 販 売 の 可 能 性 も 広 がる 長 らく 団 体 で 見 学 周 遊 型 が 観 光 の 主 流 であった 我 が 国 では 地 域 内 のいくつかの 観 光 資 源 を 回 遊 するような 動 きは 少 なかった また 同 じ 観 光 地 に 何 度 も 訪 れるリピーターも 少 なく 現 地 での 滞 在 も1 泊 が 中 心 であり ひとつの 地 域 に 長 期 滞 在 するような 旅 行 形 態 は 少 な かった 観 光 客 が 消 費 する 機 会 が 増 加 する 再 訪 回 遊 長 期 滞 在 の 形 態 を 目 指 した 地 域 づくり 観 光 商 品 づくりが 九 州 でも 一 部 の 地 域 企 業 で 行 われ 始 めている 観 光 の 地 域 経 済 への 波 及 効 果 拡 大 の 観 点 から 観 光 客 の 再 訪 回 遊 長 期 滞 在 を 促 す 仕 掛 けづ くりが 重 要 である 九 州 で 観 光 集 客 に 取 り 組 み 成 果 を 上 げ 始 めた 地 域 もある しかし 魅 力 的 な 取 組 が 行 われて いる 地 域 が 各 地 に 点 在 していることと 取 組 地 域 個 々の 情 報 発 信 力 や 集 客 力 が 大 きくないこと から 九 州 としての 広 域 的 な 魅 力 を 高 めるには 至 っていない ヒアリングでは 新 たな 取 組 を 行 っているそれぞれの 地 域 や 旅 行 関 係 業 者 等 が 連 携 協 力 し 観 光 客 の 広 域 的 な 回 遊 を 促 進 させるべきだとの 意 見 が 聞 かれた 九 州 全 体 としての 魅 力 を 高 めていくためには 旅 行 関 係 業 者 等 と 連 携 しつつ 地 域 間 をコーディ ネートし 観 光 客 の 広 域 的 な 回 遊 を 促 す 仕 掛 けづくりが 重 要 である 12

地 域 資 源 の 活 用 と 観 光 客 拡 大 の 好 循 環 の 形 成 当 調 査 において 一 部 の 先 進 的 地 域 で は 誘 客 滞 在 再 訪 の 促 進 に 向 け 魅 力 ある 観 光 資 源 づくり 受 入 態 勢 づくり 消 費 行 動 を 誘 発 するしか けづくり 等 に 取 り 組 み 一 定 の 成 功 を 収 めており そこには 多 様 な 主 体 の 取 組 をコーディネートしている 中 核 的 推 進 組 織 が 存 在 し コンシェルジ ュ 的 な 機 能 も 発 揮 していることが 明 らかとなった 先 進 的 な 地 域 では 一 元 的 な 情 報 発 信 や 誘 客 活 動 を 展 開 し 受 入 態 勢 を 充 実 させ 観 光 客 の 満 足 度 を 高 めて 来 訪 者 をさらに 拡 大 し 地 域 資 源 を 活 用 した ビジネスを 展 開 拡 大 し それが 更 な る 誘 客 に 結 びつくという 好 循 環 を 形 成 している 観 光 を 地 域 経 済 活 性 化 に 積 極 的 に 活 かそうとする 地 域 のマインドを 高 め る 取 組 や 観 光 集 客 の 増 加 に 向 けた 具 体 的 な 取 組 を 行 うに 当 たっての 取 組 のカギ として 以 下 の3 点 を 提 示 す る 13

観 光 集 客 による 地 域 活 性 化 に 取 り 組 む 地 域 は まちづくり 観 光 集 客 商 品 づくりを 一 体 的 に コーディネートし 戦 略 性 を 持 った 取 組 を 推 進 することが 重 要 である そのためには ホテル 旅 館 土 産 店 飲 食 店 企 業 や 商 工 団 体 農 林 水 産 業 住 民 グループ などの 多 様 な 主 体 をつなぐ ネットワーク 化 が 不 可 欠 である 取 組 の 先 進 地 においては 多 様 な 主 体 をつなぐ 対 応 に 従 来 の 機 関 団 体 より 弾 力 的 に 取 り 組 める NPO 法 人 や 財 団 法 人 等 の 組 織 が 当 たるケースを 多 く 見 られた それらの 組 織 は 地 域 内 のネットワークの 中 心 的 な 役 割 を 担 うと 同 時 に 他 の 地 域 ( 都 市 やム ラ) 域 外 の 企 業 外 国 人 などをつなぐ 役 割 も 果 たしている ネットワークの 核 となる 組 織 は 観 光 集 客 による 地 域 活 性 化 に 向 けた 戦 略 づくりに 際 し 先 見 性 と 企 画 力 を 併 せ 持 つ 卓 越 したリーダーの 下 中 心 的 にその 機 能 を 発 揮 するとともに 戦 略 実 現 に 向 けた 様 々な 取 組 を 行 い 成 果 を 上 げている これらのことから 地 域 において 観 光 集 客 による 地 域 活 性 化 の 取 組 を 強 化 するためには 地 域 一 体 となった 戦 略 づくりとその 実 現 に 向 けた 取 組 推 進 の 機 能 を 持 つ 中 核 的 推 進 組 織 づくり と 組 織 の 中 心 となり 牽 引 する リーダーづくり がカギである NPO 14

観 光 集 客 による 地 域 経 済 活 性 化 に 取 り 組 むに 当 たっては 誘 客 効 果 を 高 め 観 光 客 の 消 費 を 拡 大 させるために 地 域 資 源 を 有 効 に 活 用 した 魅 力 ある 観 光 資 源 づくり がカギとなる このためには 個 人 客 中 心 の 体 験 滞 在 型 へ 変 化 する 観 光 のトレンドを 踏 まえた 上 で 地 域 に 賦 存 する 身 近 な 地 域 資 源 の 中 から 本 物 そこにしかないもの 等 に 着 目 した 目 利 き に より 有 効 な 資 源 を 抽 出 し 高 付 加 価 値 化 等 により 磨 き を 掛 け プロモーション により 認 知 度 を 高 めることが 重 要 である 目 利 き には マーケティングによるターゲットの 絞 り 込 み 等 も 重 要 である 磨 き の 手 法 としては 癒 し 健 康 物 語 性 (うんちく) 自 然 環 境 保 護 等 を 付 加 する 手 法 や モ ノ(ハード)とサービス(ソフト)を 組 み 合 せる 手 法 等 があり 新 たなビジネスチャンスの 可 能 性 も 秘 めている これらを 行 うためには そのノウハウが 地 域 に 不 可 欠 であり それを 有 する 人 材 や 組 織 の 存 在 が 求 められている 観 光 集 客 に 向 けた 商 品 づくりを 契 機 に 住 民 が 誇 れる 地 域 の 商 品 が 全 国 や 世 界 へと 恒 常 的 に 販 売 される 商 品 に 発 展 することが 期 待 される 15

観 光 集 客 に 取 り 組 むに 当 たり 地 域 の 態 勢 づくりにおいて 最 も 重 要 なことは 地 域 全 体 で 観 光 客 を 歓 迎 する 気 持 ちを 高 めることであり この 意 識 が 受 入 態 勢 の 充 実 や 情 報 発 信 の 強 化 等 を 図 る 上 での 土 台 となる 誘 客 の 推 進 やリピーターの 確 保 を 図 るためには 不 安 不 便 不 自 由 の 低 減 に 向 けたきめ 細 やか な 対 応 や 観 光 客 のニーズに 対 応 した 様 々なメニューが 提 案 可 能 な 受 入 態 勢 の 充 実 と 具 体 的 でビジュアルな 情 報 発 信 による その 見 える 化 がカギとなる 例 としては 観 光 客 へのワンストップサービスの 提 供 観 光 客 のニーズに 合 わせ 案 内 するコンシ ェルジュ 機 能 等 が きめ 細 やかな 対 応 が 可 能 な 態 勢 の 充 実 であり 画 像 動 画 などのイメー ジや 多 言 語 による 情 報 発 信 などが 見 える 化 である さらには シニアや 外 国 人 を 受 け 入 れるためのバリアフリー 化 や 通 訳 医 療 などのサービス 態 勢 の 充 実 とその 情 報 発 信 も 安 心 感 の 醸 成 につながる 重 要 な 要 素 である 16

取 組 のカギ をもとに 観 光 集 客 による 地 域 経 済 活 性 化 に 向 け 地 域 において 新 たに 取 り 組 む 場 合 の 戦 略 や 仕 掛 けづくりは 次 のとおりである (ア) 地 域 づくりを 担 い 多 様 な 主 体 をつなぐ 中 核 的 推 進 組 織 とリーダーづくり このフローは 既 存 の 多 様 な 主 体 によるマインド 醸 成 を 発 端 として 中 核 的 推 進 組 織 リ ーダーづくりへ 結 びつくケースとなっているが 地 域 の 実 情 によっては 行 政 や 団 体 が 地 域 の 戦 略 として 先 に 中 核 的 推 進 組 織 リーダーを 設 置 して それらを 中 心 に 地 域 全 体 の マインド 向 上 を 図 り 多 様 な 主 体 を 掘 り 起 こしネットワークを 形 成 していくケースが 有 効 な 場 合 もある 17

(イ) 地 域 資 源 を 活 かした 魅 力 ある 観 光 資 源 づくり (ウ) 受 入 れ 態 勢 の 充 実 とその 見 える 化 18

連 携 による 支 援 の 輪 の 形 成 観 光 を 通 じた 九 州 地 域 経 済 の 活 性 化 に 向 けて 各 地 域 の 多 様 な 主 体 が 連 携 した 取 組 を 促 進 させるには 行 政 や 広 域 的 な 機 関 組 織 が 連 携 して それらの 取 組 を 支 援 することが 重 要 であ る 19

本 編

21 67 2050 92

22 18 12

23

24

5 25

26

19 23.5 11.8 211 53.1 5.6% 28.5 ( GDP)5.5% 441 6.9% 19 949.1 12 GDP515.1 19 6,425 18 + 93.0 17 19 27

8.39 3.88 3.79 2.87 1.21 68.5 45.9 1.8 IC 1.0 2.1 1.6 3 2.1 2 1 1.8 1.6 1.0 0 IC 18 18 19 28

19 3,075 2,709 52,514 18 2,868 18 4,684 6.1 62 89 65 359 434 1,184 15.7 14.8 12.6 19 18 29

30 15 2010 1,000 15 VJC 22 1,000 16 11 18 12 38 1963 19 20 10 19 1,729 835

22 2010 1,000 平 成 18 年 :733 万 人 平 成 22 年 :1,000 万 人 23 2011 5 平 成 17 年 :168 件 平 成 23 年 :5 割 以 上 増 22 2010 4 平 成 18 年 度 :2.77 泊 平 成 22 年 度 :4.00 泊 22 2010 2,000 平 成 18 年 :1,753 万 人 平 成 22 年 : 2,000 万 人 22 2010 30 平 成 17 年 度 :24.4 兆 円 平 成 22 年 度 :30 兆 円 19 29 31

32

33 * 19 19

19 34

3,187.6 20 10.4 184.5 45.019.2 6 8.3 10.4 21 35

12.0 11.0 10.0 9.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 36

10 16 50 19 92.7 20 1,000 900 800 700 600 6.3 8.0 7.2 927 12.0 10.1 10.0 8.0 500 400 300 200 100 222 298 381 6.0 4.0 2.0 0 0.0 37

38 57.4 23.7 JNTO,ITCJJNTO 2006-2007

100% 90% 80% 70% 60% 50% 2.0 3.1 6.6 7.1 11.3 0.7 4.5 10.3 11.5 14.6 12.5 40% 30% 20% 10% 69.1 15.6 31.1 0% 39

100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 40

10 19 1,332 19 27.5 19 GDP 19 18 1,000 2,200 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 27.5 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 41

42 10 12 19 74.1 16 37.5% 31.1% 13.5% 8.9% 8.8% 0.1%

43

44

19 56.4 10.1 FIT ( ) 50.2 56.4 83.4 3.1 10.1 46.7 33.5 3.2 13.4 48.9 4.4 46.6 0% 20% 40% 60% 80% 100% 19 19 12 19 4,364 3,187 45

80 46.0 19 12 4,364 45 19 19 46

47

13 500 17 900 1.8 13 4,448,583 17 12,541,400 13 1,076,439 17 2,369,738 JNTOJNTO 2007/2008 (UNWTO) JNTO) JNTO) JNTOJNTO 2007/2008 48

JNTO 10 26.7 19 94.3 17 1,000 900 800 812 943 700 600 616 653 500 400 300 267 295 352 391 452 449 200 100 0 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 JNTOJNTO 2007/2008 3.2% 36.5% 36.6% 23.7% JNTOJNTO 2007/2008 49

19 7.1 10 80 70 60 50 40 30 20 10 0 8.1 68 8.1 50 46 34 34 28 4.3 26 16 17 19 18 20 20 22 13 8 5 71 6.2 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 10.0 9.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 50

20 35 29 2008 H20.10.22 51

RHAPSODY OF THE SEAS 78,491 278.94m 2,435 COSTA ALLEGRA 28,597 187.69m 1,072 PANSTAR HONEY 14,057 136.60m 514 21,903 166.65m 532 II 50,142 240.90m 872 26,561 183.40m 644 23,235 167.00m 600 HP 52

n=5,948 50.1 47.5 2.3 n=1,595 54.2 44.8 1.0 n=1,732 30.9 68.5 0.6 n=339 84.4 13.6 2.1 n=577 23.2 75.0 1.7 n=493 64.1 27.8 8.1 n=199 80.9 15.1 4.0 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 2 JNTO,ITCJJNTO 2006-2007 53

32,000 25,000 28,000 26,990 24,236 JNTO,ITCJJNTO 2005 54

78.8 52.2 n=2,684 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 152 104 1,788 45 398 1,002 54 13 697 21 125 38 1,217 20 158 537 19 3 549 13 82.2% 36.5% 68.1% 44.4% 39.7% 53.6% 35.2% 23.1% 78.8% 61.9% JNTO,ITCJJNTO 2006-2007 n=743 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 0% 53 39 851 37 387 563 41 15 92 13 31 13 349 15 103 163 10 2 48 8 58.5% 33.3% 41.0% 40.5% 26.6% 29.0% 24.4% 13.3% 52.2% 61.5% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% JNTO,ITCJJNTO 2006-2007 55

56 FIT

3.0 2.81 2.78 2.5 2.0 2.89 1 2.72 2.47 1 1.5 1.70 1.71 1.77 1.68 1.54 1.0 15 16 17 18 19 2008 15 57

58

() 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 4,095 3,452 2,885 3,103 2,022 1,660 14 15 16 17 18 19 National Bureau of Statistics of ChinaChina Statistical Yearbook2008 59

60

61 VJC 2008

20 20 62

63 15 10 17 PR 19 10

64

65 QR IT

66

事 例 紹 介 クーポンマップによる 飲 食 店 観 光 施 設 の PR( 福 岡 市 ) ( 株 )キューデンインフォコム きずなプロジェクト は 平 成 21 年 3 月 に 福 岡 市 ビジター ズインダストリー 推 進 協 議 会 等 の 協 力 を 得 ながら 福 岡 市 内 の 西 新 ももち エリアの 飲 食 店 や 店 舗 天 神 中 州 エリアの 屋 台 を 紹 介 する QPON MAP を 制 作 した 同 MAP では 対 象 エリアの 地 図 が 掲 載 されており 各 店 舗 や 施 設 の 名 称 場 所 簡 単 な 紹 介 文 QR コードが 記 載 されている QR コードにアクセスすれば 各 店 舗 や 施 設 のクーポンの 入 手 が 可 能 になる 地 図 の 中 には 交 通 アクセスや 公 衆 トイレ 銀 行 宿 泊 施 設 (ホテル)も 記 載 されており 始 め て 訪 問 して 歩 き 回 る 人 に 対 しても 利 用 しやすいような 配 慮 が 見 られる 同 プロジェクトは 観 光 客 と 地 元 住 民 福 岡 の 店 舗 の 相 互 の きずな を 深 めるものと 位 置 づ けられており 紙 メディア 携 帯 電 話 Web のクロスメディアで 有 益 な 情 報 を 発 信 することを 目 指 している 現 在 の 同 プロジェクトは 平 成 21 年 7 月 までの 実 証 実 験 期 間 中 だが 今 後 も も つ 鍋 マップ など 地 図 の 種 類 を 増 やすことを 予 定 している 67

事 例 紹 介 ワンストップサービスをするアイランドツーリズム 協 会 ( 長 崎 県 小 値 賀 町 ) 長 崎 県 小 値 賀 町 は 観 光 客 を 呼 び 込 むために 無 人 島 でのカヌー シュノーケリング 魚 釣 り トレッキング 鹿 観 察 などの 様 々な 体 験 メニューの 整 備 や オーストリアの 音 楽 家 を 招 聘 する 長 崎 おぢか 国 際 音 楽 祭 の 開 催 を 行 っている しかし 一 時 期 問 い 合 わせ 先 が 錯 綜 していたことも あり 平 成 19 年 度 から 島 内 の 観 光 窓 口 を 一 元 化 する 組 織 として これまで 体 験 メニューを 提 供 していた 野 崎 島 の 自 然 学 校 民 泊 組 織 そして 観 光 協 会 の 3 つを 統 合 し NPO 法 人 おぢかアイランドツーリズム 協 会 を 立 ち 上 げた 同 協 会 では 観 光 事 業 の 推 進 に 当 たり 単 に 交 流 人 口 を 増 やして 賑 わいを 創 出 するのではなく 産 業 として 島 の 経 済 が 潤 うように 外 貨 獲 得 としての 売 上 増 加 島 内 への 経 済 波 及 常 勤 職 員 の 増 加 行 政 からの 自 立 という 攻 めの 経 営 戦 略 を 立 てている そして 小 値 賀 町 の 観 光 に 関 す るワンストップサービスを 実 現 している 68

事 例 紹 介 ガイドブックによるエリア 毎 のツアーのPR( 熊 本 県 阿 蘇 地 域 ) 阿 蘇 地 域 振 興 デザインセンター( 熊 本 県 阿 蘇 市 以 下 阿 蘇 DC)は 阿 蘇 地 域 内 の 連 携 を 図 り 地 域 振 興 観 光 振 興 環 境 景 観 保 全 情 報 発 信 を 広 域 で 取 組 むシンクタンクであり また 地 域 と 連 携 しビジョンを 具 現 化 していくドゥタンクでもある 阿 蘇 DC では 阿 蘇 まちめぐりガイ ドブック という 滞 在 型 観 光 メニューをリストアップした 冊 子 を 作 成 した 同 ガイドブックでは 阿 蘇 郡 1 市 7 町 村 の 中 の 26 エリアのおすすめスポットと スポットを 巡 る 散 策 モデルコースが 提 案 されている 各 エリアの 紹 介 ページには おすすめスポットにおける 最 も 近 いバス 停 名 (バ スが 通 っていない 地 域 は 車 での 移 動 時 間 )や バス 停 の 位 置 を 明 示 した 地 図 地 元 を 熟 知 する 案 内 人 ( 観 光 ガイド)の 名 前 と 連 絡 先 が 記 載 されており 始 めて 訪 問 する 人 が 利 用 しやすい 形 でと りまとめられている 阿 蘇 DC は 同 ガイドブックにより 旅 行 会 社 がパッケージ 商 品 を 組 みやすくしたり 地 域 コ ンシェルジェが 個 人 客 のニーズに 合 わせた 旅 行 プランを 提 示 しやすくなることを 期 待 している 69

事 例 紹 介 入 国 審 査 の 迅 速 化 や 両 替 時 間 の 拡 大 等 によるクルーズ 船 の 誘 致 ( 福 岡 市 ) 近 年 福 岡 市 にはクルーズ 船 で 訪 問 する 中 国 人 が 増 加 している クルーズ 船 の 増 加 に 対 応 して 福 岡 市 では CIQ( 国 境 を 越 える 交 通 および 物 流 において 必 要 な 手 続 きである 税 関 (Customs) 出 入 国 管 理 (Immigration) 検 疫 (Quarantine)の 総 称 ) 手 続 きの 迅 速 化 を 進 めている 具 体 的 には 入 国 審 査 を 迅 速 化 するため 参 加 者 のパスポートを 預 かるかわりに 仮 上 陸 許 可 証 を 渡 した 上 での 上 陸 許 可 や 係 員 が 沖 合 で 舟 に 乗 り 込 んで 実 施 する 税 関 検 疫 検 査 などである また 博 多 港 での 歓 迎 演 出 を 盛 大 にする 工 夫 や 銀 聯 カードの 利 用 可 能 店 舗 の 拡 大 促 進 大 丸 福 岡 天 神 店 に 常 設 の 両 替 コーナーの 設 置 両 替 時 間 の 拡 大 ( 銀 行 の 両 替 窓 口 を 通 常 の 15 時 から 17 時 過 ぎまで 延 長 )なども 実 施 している 事 例 紹 介 通 訳 常 駐 の 韓 国 語 支 援 センター 設 置 ( 長 崎 県 対 馬 市 ) 対 馬 を 訪 問 する 韓 国 人 観 光 客 の 増 加 に 対 して 対 馬 市 商 工 会 は 対 馬 観 光 物 産 協 会 ( 株 )まち づくり 厳 原 厳 原 ショッピングセンターと 協 力 して 交 流 センター 内 に 韓 国 語 支 援 センター を 設 置 した 韓 国 からの 高 速 船 が 厳 原 に 入 港 する 日 を 対 象 に 同 センターにサポーターと 呼 ばれ る 通 訳 を 常 駐 させている サポーターは 通 訳 観 光 案 内 ショッピングサポート トラブル 相 談 に 対 応 している 通 訳 に 関 するコストは 対 馬 市 商 工 会 等 4 団 体 が 負 担 している 通 訳 には ショッピングセン ターでのサポートの 他 地 元 の 人 に 対 する 韓 国 語 講 座 や 韓 国 人 とのふれあい 活 動 にも 参 加 しても らっている 70

71

72 PR

73 PR PR PR PR

74

1,179 401 233 545 20 7 2 70 27 38 21 2 20 1,115 144 事 例 紹 介 近 代 化 遺 産 軍 艦 島 再 生 プロジェクト ( 賑 わいの 島 ) 構 築 事 業 ( 長 崎 市 ) 明 治 時 代 以 降 海 底 炭 坑 の 島 として 日 本 の 近 代 化 を 支 えてきた 長 崎 市 の 軍 艦 島 ( 端 島 ) は 近 代 化 産 業 遺 産 として 認 定 を 受 けている 平 成 21 年 度 からは やまさ 海 運 株 式 会 社 ( 長 崎 市 )が 軍 艦 島 を 観 光 資 源 として 活 用 し 上 陸 案 内 ガイドの 育 成 等 を 通 じた 付 加 価 値 のある 軍 艦 島 観 光 商 品 の 開 発 を 行 うことを 検 討 している 同 社 は 既 に 軍 艦 島 に 上 陸 しない 形 での 軍 艦 島 周 遊 クルーズ を 実 施 しているが 利 用 者 数 は 年 間 1 万 人 を 超 え 年 々 増 加 傾 向 にある 今 後 は 旅 行 会 社 との 連 携 による 商 品 化 も 視 野 に 入 れた 国 内 外 に 対 する 観 光 客 等 への PR や 上 陸 整 備 を 担 う 長 崎 市 や 地 元 観 光 関 係 団 体 等 との 連 携 を 通 した ガイドマニュアルの 作 成 や 関 連 グッズの 開 発 等 に 一 体 的 に 取 組 む 予 定 である 75

事 例 紹 介 気 候 の 特 殊 性 を 生 かしたスポーツツーリズムへの 取 組 ( 宮 崎 県 ) 宮 崎 県 は 冬 季 には 雨 が 降 りにくく また 温 暖 であるという 気 候 の 特 性 がある この 特 性 を 生 かす 形 で 宮 崎 県 は スポーツによる 観 光 客 誘 致 を 進 めている 平 成 3 年 には 県 の 観 光 施 策 と してスポーツランドみやざきの 展 開 が 位 置 づけられ 平 成 7 年 にはスポーツランドみやざき 推 進 協 議 会 の 設 立 平 成 14 年 には 県 の 観 光 リゾート 課 にスポーツランド 推 進 班 が 設 置 されるなど スポーツによる 集 客 の 推 進 態 勢 は 年 々 強 化 されている 推 進 態 勢 の 強 化 により 宮 崎 県 へのス ポーツキャンプ 合 宿 の 受 入 団 体 数 延 べ 参 加 人 数 は 増 加 しており 平 成 19 年 度 には 団 体 数 が 初 めて 1,041 団 体 延 べ 参 加 人 数 は 16.2 万 人 と いずれも 過 去 最 高 となった 宮 崎 県 においては キャンプ 地 としての 実 績 がさらなるキャンプの 誘 致 につながるといった 好 循 環 が 生 まれている J リーグクラブのキャンプは 練 習 だけでなく 多 くの 練 習 試 合 を 組 んで 実 戦 への 備 えを 進 めるという 志 向 が 強 い したがって 近 隣 に 対 戦 相 手 が 多 数 いる 地 域 がキャン プ 地 に 選 ばれやすく 集 積 が 集 積 を 生 む 状 態 となっている 平 成 20 年 には J リーグの 33 クラ ブ 中 14 クラブが 宮 崎 県 内 でのキャンプを 実 施 しており 全 国 最 多 の J リーグキャンプの 開 催 実 績 を 誇 っている 76

18 7,121 事 例 紹 介 知 名 度 向 上 に 貢 献 する 佐 世 保 バーガー( 長 崎 県 佐 世 保 市 ) 佐 世 保 バーガーは 終 戦 後 の 昭 和 25 年 ごろ 当 時 の 駐 留 米 軍 が 市 民 に 作 り 方 を 教 えたのが 発 祥 といわれている 佐 世 保 市 では 10 年 ほど 前 から 佐 世 保 ならではのグルメを 活 かした 観 光 への 取 組 を 進 めており 平 成 14 年 の 市 制 施 行 100 周 年 を 前 に 当 時 11 店 舗 あった 市 内 の 手 作 りハンバーガー 店 の 券 を つけた 旅 行 商 品 を 販 売 そのとき 製 作 された 佐 世 保 バーガーマップが 人 気 の 始 まりだ その 後 観 光 パンフレットのひとつとして 佐 世 保 バーガーマップ が 制 作 されるようになり マップを 片 手 にハンバーガーを 求 める 観 光 客 が 増 え 佐 世 保 バーガーは 次 第 にTVや 雑 誌 映 画 でもとり あげられるようになった 平 成 15 年 にはNHKの 連 続 ドラマ てるてる 家 族 に 平 成 16 年 には 映 画 69 sixty nine 平 成 17 年 には 映 画 釣 りバカ 日 誌 16 にも 登 場 平 成 19 年 度 からは 認 定 制 度 を 設 け 市 内 では 現 在 約 35 店 舗 の 店 が 各 店 こだわりの 佐 世 保 バーガー を 提 供 している 現 在 佐 世 保 市 は 佐 世 保 バーガーだけではなく 日 本 海 軍 が 起 源 である 海 軍 さんのビーフシチュー や 昨 年 広 島 カキに 次 いで 地 域 団 体 商 標 登 録 された 九 十 九 島 (くじゅうくしま)かき をつかった 観 光 PR にも 力 を 入 れている 77

事 例 紹 介 地 元 食 材 を 活 用 した 鉄 輪 地 獄 蒸 し の 商 品 開 発 ( 大 分 県 別 府 市 ) ホテルを 経 営 する 株 式 会 社 風 月 ( 大 分 県 別 府 市 )は 別 府 鉄 輪 温 泉 の 温 泉 水 ( 水 蒸 気 )を 活 用 し 長 時 間 かけて 加 工 する 低 温 スチーム の 技 術 を 用 いた 鉄 輪 地 獄 蒸 し の 加 工 品 お 土 産 品 を 開 発 している 鉄 輪 地 獄 蒸 し による 調 理 方 法 は 既 存 の 高 温 による 地 獄 蒸 しと 比 べて 肉 や 魚 の 素 材 の 特 徴 を 活 かし 甘 みやうま 味 を 引 き 出 す 調 理 方 法 であり 商 品 としての 付 加 価 値 を 高 めている 原 料 の 供 給 については 地 域 の 農 家 や 漁 業 組 合 及 び 養 鶏 場 等 と 連 携 を 図 り 商 品 開 発 については 別 府 大 学 や 食 品 分 析 センターの 協 力 を 得 て 実 施 している 鉄 輪 地 獄 蒸 し は 観 光 客 をメインターゲットとし 観 光 土 産 品 店 やJRでの 車 内 で 販 売 し ているが 今 後 は インターネット 販 売 による 販 路 拡 大 も 図 る 予 定 である 78

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80 個 々の 地 域 における 観 光 の 課 題 九 州 全 体 としての 観 光 の 課 題

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83 NPO NPO

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資 料 編

93 27 17 11

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95 ( ) 10 19 NPO 11

96

97 1.8 2.1 IC 1 1.6 8.9 92 1,000

98 97 10 2001 200 3050 30 2,500 3,500 100 NPO 90 80 ITIT 5,000

99 5 5 88 5,000 100 NPO NPO 10 30 40

3 2 NO.1 48 6 2 NPO 80100 30 1 42 2030 30 NPO 10 5 5 NPO NPO NPO 8 2 100

NPO 87 8 10 50 5 NPO NPO 5 2 1 10 101

102 2004

103 7 20 30 NPO

104 50

105 80 5,000 NPO NPO NPO

参 加 者 の 属 性 2.7% 18.9% 35.1% 21.6% 5.4% 8.1% NPO 8.1% N=37 セミナー 参 加 満 足 度 観 光 振 興 による 地 域 活 性 化 に 向 けた 取 組 の 有 無 8.6% やや 不 満 2.9% 2.9% 17.1% 22.9% 42.9% 42.9% 28.6% 31.4% N=35 N=35 106

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