市 県民税 ( 住民税 ) における新たな住宅ローン特別控除の創設 税源移譲により所得税が減少したことによって住宅ローンの控除可能額が所得税を超えてしまい 控除できない場合に この控除できない部分を市 県民税から控除する特別措置 ( 平成 20 年度から創設 ) に加え 政府の生活対策として新たな住宅ローン控除が創設されました 市 県民税における新たな住宅ローン控除の創設及び従来制度の改正 新たに対象となるかた平成 21 年 1 月 1 日から平成 25 年 12 月 31 日までに新築又は増改築や購入して入居した方で 所得税の住宅ローン控除の適用がある方 <ご注意 > 所得税で控除できない部分を市 県民税から控除する制度が適用できるか否かは入居年月日によってことなります 入居した年市 県民税の特別控除の可否平成 11 年 ~ 平成 18 年 平成 19 年 平成 20 年 ただし 所得税で控除期間を 15 年に延長する特例の選択が設けられています 平成 21 年 ~ 平成 25 年 控除額次の1 2のうちいずれか小さい額 1 所得税の住宅ローン控除可能額のうち 所得税から控除しきれなかった額 2 所得税の課税総所得金額の額に 5% を乗じて得た額 ( 最高 97,500 円 ) 控除適用期間 10 年間 ( 所得税の住宅ローン特別控除の適用を受けている期間 ) 手続き方法 1 平成 11 年から平成 18 年までに入居した方平成 22 年度分から本人による長崎市への住宅ローン控除申告書提出は原則不要ただし 次のアまたはイが条件ア勤務先から所得税の住宅ローン控除を含めた年末調整済の給与支払報告書の提出がある ( 源泉徴収票の摘要欄に 居住開始年月日 と 住宅借入金等特別控除可能額 の記載必要 )
イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなければ 新たな住宅ローン控除が適用されます 2 平成 21 年から平成 25 年までに入居した方 1 年目は 税務署で所得税の住宅ローン特別控除の確定申告が必要 2 年目以降は 上記 1 のア イの条件を満たす場合は 長崎市への申告は原則不要 その他注意事項 1 確定申告で所得税の住宅ローン控除を受ける場合 所得税の住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分については 必ず確定申告書に ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除額の計算明細書 を添付して税務署へ提出してください 2 年目以降の適用を確定申告によって受ける場合は 確定申告書第二表の 特例適用条文等 欄に 適用条文ごとに異なった記載方法で摘要区分と居住開始年月日を記載してください 特定増改築等に係る住宅借入金等特別控除などは 所得税でのみ控除の対象であ り 市 県民税の住宅ローン控除の対象とならないものがありますのでご留意くださ い 所得税の住宅借入金等特別控除 ( 住宅ローン控除 ) の手続と必要な書類等についての 詳しい内容については 長崎税務署 TEL( 代表 )095-822-4231 にお尋ねください
2 市 県民税の控除対象となる住宅ローン特別税額控除の見分け方 1 確定申告書を提出する場合 確定申告書 A の 22 よりも 24 ( 確定申告書 B であれば 27 より 30 ) の方が大きい場合 翌年度の市 県民税からの控除の対象となります 0 所得税及び市 県民税控除対象 ただし 平成 19 年 ~20 年入居や 特定 増改築等 ( 高齢者居住用 断熱 ) を除く 所得税のみ控除対象 住宅耐震改修特別控除 住宅特定改修特別税額控除 認定長期優良住宅新築等特別税額控除 2 年末調整のみで 確定申告書を提出しない場合 源泉徴収税額が 0 円 居住開始年月日が 平成 11 年 ~ 平成 18 年又は 平成 21 年 ~ 平成 25 年
市 県民税の寄附金税制の拡充について ( 条例により指定した寄附金 ) 平成 20 年度の地方税法改正により 市 県民税の寄附金控除の制度が拡充され いわゆ る ふるさと納税 の創設とは別に 次のとおり寄附金税制が拡充されました 対象寄附金所得税で寄附金控除の対象となる寄附金のうち 道府県 市町村が条例により指定したものが追加されました ( ただし 国に対する寄附金 政党等に対する政治活動に対する寄附金は対象になりません ) 都道府県 市区町村に対する寄附金 長崎県共同募金会に対する寄附金 日本赤十字社長崎県支部に対する寄附金は これまで通り寄附金控除の対象となります 控除額条例により指定された寄附金を支出した方は 寄附金のうち 5 千円を超える部分について 次の率を乗じた税額が 寄附をした翌年の市 県民税から控除されます なお 控除対象となる寄附金額の合計には上限 ( 総所得金額等の 30%) があります 長崎県が条例指定した寄附金 4% 長崎市が条例指定した寄附金 6% ( 長崎県と長崎市の双方が条例指定した寄附金の場合 10%) 長崎県 長崎市が条例により指定した寄附金長崎県と長崎市では 平成 21 年 6 月に県税条例及び市税条例を改正し 所得税の寄附金控除の対象となっている寄附金のうち 次のものを市 県民税の寄附金控除の適用の対象となる寄附金として指定しました なお 平成 21 年 1 月 1 日以降の寄附金から対象となります ( 平成 22 年度分の市 県民税から控除が適用されます ) また 長崎県と長崎市は 控除対象となる寄附金について 住民の福祉の増進に寄与する法人 ( 団体 ) に限っており 具体的には 控除対象法人 ( 団体 ) のうち 長崎県内又は長崎市内に事務所又は事業所を有する法人 ( 団体 ) となります
所得税と個人住民税における寄附金控除の対象比較 所得税 個人住民税 1 国又は地方公共団体に対する寄附金 ( 所得税法 78 条 2 項 1 号 ) 2 公益法人等に対する寄附金で一定の要件を満たすものとして財務大臣が指定したもの ( 所得税法 78 条 2 項第 2 号 ) 国は対象外 1 都道府県 市区町村に対する寄附金 ( 地方税法 37 条の 2 第 1 項第 1 号及び 314 条の 7 第 1 項第 1 号 ) 2 住所地の都道府県共同募金会又は住所地の日本赤十字社支部に対する寄附金 ( 地方税法 37 条の 2 第 1 項第 2 号及び 314 条の 7 第 1 項第 2 号 ) 3 特定公益増進法人に対する寄附金 (1 及び 2 を除く )( 所得税法 78 条 2 項第 3 号 = 政令 217 条 1 項各号 ) 1 独立行政法人等 2 政令に掲名されている民法法人等 3 科学技術の研究等を行う一定の要件を満たす民法法人 4 学校法人 ( 学校の入学に関して支出した寄附金を除く ) 5 社会福祉法人 6 更生保護法人 4 国税長官の認定を受けた NPO 法人に対する寄附金 ( 租税特別措置法 41 条の 18 の 3 所得税法 78 条 2 項の特定寄附金とみなす ) 5 一定の要件を満たす特定公益信託に支出した金銭 ( 所得税法第 78 条 3 項 ) 6 特定地域雇用等促進法人に対する寄附金 ( 旧租税特別措置法 41 条の 18 の 2 所得税法 78 条の 2 項の特定寄附金とみなす H25.12.31 までに支出されるものは控除対象 個人住民税も同様 ) 7 政党等に対する政治活動に関する寄附金 ( 租税特別措置法 41 条の 18 第 1 項 所得税法 78 条 2 項の特定寄附金とみなす ) 3 所得税の寄附金控除の対象となる寄附金のうちから 地方公共団体が条例により指定した寄附金 ( 地方税法 37 条の 2 第 1 項第 3 号及 対象外 び 314 条の 7 第 1 項第 3 号 )
控除を受けるための手続きについて長崎県又は長崎市が条例により指定した寄附金を受領する法人又は団体に対して 1 月 1 日から 12 月 31 日までに寄附金を支出された方で 翌年の 1 月 1 日現在 長崎市内に住所を有する方が 寄附金控除の適用を受けるためには 翌年 3 月 15 日までに 所轄の税務署に所得税の確定申告を行う必要があります このとき 寄附を行った際に受け取った領収書等を申告書に添付又は提示することが必要です なお 確定申告をしない場合 所得税及び住民税の寄附金控除は受けられないことになります また e-tax を利用する場合 寄附に係る領収書の記載内容を入力して送信することにより その領収書等の提出又は提示を省略することができます ( ただし 確定申告期限から 3 年間 税務署から提出又は提示を求められることがあります ) 給与所得者など所得税の確定申告が不要の方が 市 県民税の寄附金控除だけを受け ようとする場合には 長崎市に寄附金控除の申告を行うことも可能です ただし この場合 所得税の控除は受けられません 確定申告書の書き方 ( 確定申告書 A 表第 2 表左下から抜粋 ) 住民税に関する事項 給与所得 公的年金等に係る所得以外の住民税の徴収方法の選択 別居の控除対象配偶者 扶養親族の氏名 住所 配当に関する住民税の特例 非居住者の特例 配当割額控除額 氏名 給与から差引き ( 特別徴収 ) 住所 自分で納付 ( 普通徴収 ) 円 都道府県 市区町村分寄附金税額控除住所地の共同募金会日赤支部分 1 2 円 条例指定分 都道府県 市区町村 3 4 円 市 県民税の寄附金税額控除は以下の3 種類があります 1 都道府県 市区町村に対する寄附金 ( いわゆる ふるさと納税 ) 1の欄に都道府県 市区町村から受け取った領収書等の金額の合計額を記入します 2 長崎県共同募金会 日本赤十字社長崎県支部への寄附金 2の欄にそれぞれから受け取った領収書等の金額の合計額を記入します
3 条例指定団体 ( 県内の特定公益増進法人など ) に対する寄附金 県と市が一定の法人等への寄附金を条例で控除対象として指定しています 法人等への寄附金が県 市のそれぞれにおいて控除の対象となるか否かを確認し 県で控除の対象となる寄附金の領収書等の金額の合計額を3の欄に記入してください 市で控除の対象となる寄附金の領収書等の金額の合計額を4の欄に記入してください
上場株式等の配当 譲渡所得等に対する軽減税率の延長 平成 15 年 1 月 1 日から平成 20 年 12 月 31 日までの間に行われる譲渡による上場株式等に係る譲渡所得等の金額に対して 申告分離課税により課される市 県民税の税率については 3%( 市民税 :1.8% 県民税:1.2%) の軽減税率とする特例措置が 平成 23 年 12 月 31 日まで延長されました 平成 24 年 1 月以降については 本則税率 5%( 市民税 :3% 県民税:2%) となります < 改正後 > 平成 20 年平成 21 年平成 22 年平成 23 年平成 24 年 税率 軽減税率 (10%) 所得税 7% 市 県民税 3% 軽減税率の延長 (10%) 所得税 7% 市 県民税 3% 本則税率 (20%) 所得税 15% 市 県民税 5%
上場株式等に係る配当所得の申告分離課税制度の創設 平成 21 年 1 月 1 日以後に支払を受けるべき上場株式等の配当等を有する場合において 当該上場株式等に係る配当所得の金額については 申告分離課税を選択できる制度が創設されました この場合において 申告する上場株式等に係る配当所得の金額の合計額について 総合課税と申告分離課税のいずれかを選択適用することができます 総合課税を選択した場合には 配当控除の適用を受けることができますが 申告分離課税を選択した場合には配当控除の適用を受けることはできません < 上場株式等の配当等に係る税率 > 平成 20 年 12 月 31 日まで 平成 21 年 1 月 1 日から平成 23 年 12 月 31 日まで 平成 24 年 1 月 1 日以降 総合課税累進税率 ( 所得税 5~40% 市 県民税 10%) 1 申告分離課税 - 10% ( 所得税 7%) ( 市 県民税 3%) 2 20% ( 所得税 15%) ( 市 県民税 5%) 3 1 市 県民税 10% の内訳 ( 市民税 :6% 県民税 4%) 2 市 県民税 3% の内訳 ( 市民税 :1.8% 県民税 1.2%) 3 市 県民税 5% の内訳 ( 市民税 :3% 県民税 2%)
上場株式等に係る譲渡損失の損益通算特例の創設 平成 22 年度分以後の市 県民税において 前年分の上場株式等の譲渡損失又は前年以内 3 年の譲渡損失があるときに 申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得との間で損益通算ができる特例が創設されました また 源泉徴収選択口座 ( 特定口座 ) を活用する方法は 平成 22 年 1 月 1 日から適用されます 平成 20 年分まで平成 21 年分平 22 年分以降 上場株式等譲渡所得と配当所得の損益通算 適用なし 確定申告により適用あり 源泉徴収選択口座において適用あり