第1章

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二戸市地域防災計画 ( 震災編 ) の一部修正の新旧対照表現行改正案 目次 ( 震災編 ) 目次 ( 震災編 ) 第 1 章総則 第 1 章総則 第 1 節 計画の目的 351 第 2 節 計画の性格 352 第 2 節の2 災害時における個人情報の取り扱い 352 第 3 節 防災関係機関の責務及

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

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島原市地域防災計画

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

防災業務計画 株式会社ローソン

第 2 項交通応急対策 災害時には 道路 橋梁等の道路施設が被災するとともに 倒壊建物 がれき等による障害物や 緊急車両 一般車両による交通渋滞が発生し 緊急輸送等に支障をきたすおそれがある 町民等の避難 災害応急対策員の輸送および救助 救護のための資材 物資の輸送を確実に行うため 迅速かつ適切に交

- 総目次 - - 本編 - 第 1 章総則 第 2 章 災害予防計画 第 3 章 風水害応急対策計画 第 4 章 震災応急対策計画 第 5 章 大規模事故等応急対策計画 第 6 章 災害復旧復興計画 - 資料編 -

本編表紙&目次.

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大阪市防災 減災条例 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章本市の責務 ( 第 4 条 - 第 7 条 ) 第 3 章市民の責務 ( 第 8 条 ) 第 4 章事業者の責務 ( 第 9 条 ) 第 5 章災害予防 応急対策 ( 第 10 条 - 第 25 条 ) 第 6

02一般災害対策編-第3章.indd

(2) 本部の設置場所本部の設置場所は 原則として浦安市集合事務所 301 会議室とする (3) 関係機関との連絡体制関係機関との連絡が必要な場合は 関係機関連絡室 を浦安市集合事務所に設置し 警察 自衛隊 ライフライン等から連絡要員の派遣を要請し 連絡 調整にあたる 連絡室は 浦安市集合事務所内に

地震災害対策編 各節の実施主体一覧 < 各節の実施主体一覧 > 節 項 実施主体対策本部等 関係機関 1 節災害対策本部組織 及び災害警戒本部組織計画 - 総括班 - 1 項配備体制 総括班 - 2 節動員配備計画 2 項職員の参集 総括班 - 3 項震災応急対策の時間的目安 総括班 - 1 項地震

166

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

事業継続計画(BCP)作成用調査ワークシート

Microsoft Word - 目次

みやこ町地域防災計画

第 3 章災害応急対策計画第 2 款地震災害対策第 1 節初動対応 体制区分配備基準配備人員 連絡配備 警戒体制 ( 第 1 次動員 ) 警戒体制 ( 第 2 次動員 ) 市内で震度 4 を記録したとき 市内で震度 5 弱を記録したとき 1 市内で震度 5 強を記録したとき 2 地震により市内に局地

第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

目  次

新規文書1

第356 第 3 章 災害応急対策計画 (2) 本部の設置場所 (3) 関係機関との連絡 2. 本部の組織 本部の設置場所は 原則として浦安市災害対策本部室とする 関係機関との連絡が必要な場合は 関係機関連絡室 を設置し 警察 自衛隊 ライフライン等から連絡要員の派遣を要請し 連絡 調整にあたる 本

( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

防災業務計画(第3編 東海地震防災強化計画)

自衛隊の原子力災害派遣に関する達

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( ウ ) 交通管制被災区域への車両の流入抑制及び緊急交通路を確保するための信号制御等の交通管制を行う (3) 警察官 自衛官及び消防吏員による措置命令警察官は 通行禁止区域等において 車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となることにより災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあると認め


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浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

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(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P


協定の資料 1. 番号の付け方 災害応急対策時に, 各部及び各班で利用する資料が分かるよう, 下記の規定で番号を付ける 部班連番 基準 A1 1 A: 統括部 1. 本部班 2. 情報分析班 3. 情報記録班 4. 広報班 5. 財政班 6. 渉外班 E: 建設部 1. 建設総務班 2. 応急仮設住

油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

イ留意事項 ( ア ) 対処基本方針が廃止された場合は 救援の継続や復帰のための措置について 何らかの措置により行います ( イ ) 復帰のための措置 a 誘導以外の措置 b 市長 知事による誘導 (2) 別紙第 1 情報計画 参照 2 構想 (1) 活動方針市 ( 環境防災課ほか各課 ) は 県

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

大津市避難所運営マニュアル

第8章 災害復旧計画

燕市 ICT 部門の業務継続計画 < 初動版 > ー概要版ー 燕市

☆配布資料_熊本地震検証

PowerPoint プレゼンテーション

1 首都直下地震の概要想定震度分布 (23 区を中心として震度 6 強の想定 ) 首都直下地震 想定震度分布 出典 : 中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) ( 平成 25 年 12 月 ) 2


Microsoft Word - 03.【参考】新旧対照表(中防災).docx

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資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

(案)

施行社会福祉施設等における非常災害対策計画の点検・見直しガイドラインページ入り.docx

別添 中防災第 1 1 号 平成 29 年 5 月 31 日 各指定行政機関の長各指定公共機関の代表殿 中央防災会議会長 ( 内閣総理大臣 ) 安倍晋三 梅雨期及び台風期における防災態勢の強化について 貴殿におかれては 日頃から各般の施策を通じて災害対策の推進に御尽力をいただいているところであるが

国土技術政策総合研究所 研究資料

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<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

Taro-309 緊急事態における新潟県警察の組織に関する要綱の制定について(例規通達)

手賀の杜自治会自主防災組織規約 第 1 条 ( 名称 ) この組織は 手賀の杜自治会自主防災組織 ( 以下 本組織 という ) と称する 第 2 条 ( 目的 ) 本組織は 手賀の杜自治会自治会規約第 1 条第 2 項に基づき 住民の隣保協同の精神に基づく自主的な防災活動を行うことにより 手賀の杜自

第 1 大規模地震 火災に関する調査研究 市民部 消防組合 35 第 2 出火防止 初期消火体制の確立 市民部 消防組合 35 第 3 消防力の増強 市民部 消防組合 35 第 4 防災資機材の整備 市民部 消防組合 36 第 5 節震災に強い地域 ( 社会 ) づくり 37 第 1 自主防災組織の

第 1 章 危機管理とは 1 1 目的 2 分類 3 対象とする危機の内容 4 体制 5 対応 6 原因の分析と評価 7 見直しの観点 第 2 章 初動対応編 6 1 交通事故発生時の対応 2 事故 ( けが等 ) 発生時の対応 3 病気等 ( 学校において予防すべき感染症含む ) 発生時の対応 4

本書の目的介護保険サービス事業所は, 高齢者の方が多く利用しており, 災害発生時には避難等の援助が必要となるため, 事業者は, 災害発生時に迅速かつ適切な行動をとれるように備えておく必要があります 本書は, 介護保険サービス事業所が災害対応マニュアルを作成する際に特に留意する点についてまとめています

平成20年度愛知県タクシー協会 知多支部総会 議事録

安全管理規程

3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -

第2編第1章第1節から第3節

第6章  特殊災害対策計画

第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

人的応援 研修 訓練の実施 県受援マニュアル及び災害時緊急連絡員活動マニュアルを踏まえた研修 訓練の強化 () マニュアルに基づく研修 訓練県が策定する 応援職員における奈良県への受入及び市町村への短期派遣マニュアル 及び 災害時緊急連絡員活動マニュアル に基づき 災害時に役立つ実働的な訓練や研修を

2

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(6) 行方不明者の捜索 (7) 治安の維持 (8) 被災者等への情報伝達 (9) 前各号に掲げるもののほか 派遣先都道府県警察の長が特に指示する活動一部改正 平成 25 年第 15 号 ( 即応部隊の活動 ) 第 4 条即応部隊は 大規模災害発生時に直ちに被災地等へ赴き それぞれ次に掲げる活動を行

1青森県防災ヘリコプター運航管理要綱

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Ⅰ 地域防災計画とは 1 計画の目的 松前町地域防災計画 は 災害対策基本法に基づき 松前町の防災対策を定めたものです 今後 この計画に定めた内容を推進することによって 住民の生命 身体及び財産を災害から守ることを目的とします 2 計画の構成と内容 松前町地域防災計画 は 災害の種類を 風水害 (

事務連絡平成 24 年 4 月 20 日 都道府県各指定都市介護保険担当主管部 ( 局 ) 御中中核市 厚生労働省老健局総務課高齢者支援課振興課老人保健課 大規模災害時における被災施設から他施設への避難 職員派遣 在宅介護者に対する安全確保対策等について 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

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( 本部の場所及び本部連絡員 ) 第 5 条本部は 庁舎 2 階総務課に置く ただし 庁舎の被災状況に応じて 文化会館又は本部長の指定する場所に置くものとする 2 本部室には 砥部町災害対策本部 の表示をするものとする 3 本部室には 原則として本部連絡員を置く 4 本部連絡員は 各班長がそれぞれの

1 体制を解消する基準ア ) 調査の結果 町域に被害がない場合イ ) 災害対策本部又は警戒本部が設置された場合 2 構成 所掌事務総務部 建設環境部 上下水道部の職員 6 人程度とする 第 6 緊急防災要員による初動体制 町長は 次の活動基準に該当する場合 初動期の応急対策を実施するため あらかじめ

~ 二次的な被害を防止する ~ 第 6 節 1 図 御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果 平成 26 年 9 月の御嶽山噴火後 土砂災害防止法に基づく緊急調査が国土交通省により実施され 降灰後の土石流に関するシミュレーション結果が公表された これにより関係市町村は

新たな津波浸水想定を踏まえた見直しの概要 資料 1-2 H23 の想定 対象断層県設置の有識者検討会設置の有識者検討会の検討の検討結果を踏まえた 4 断層 ( 日本海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方沖 ) 想定の手法土木学会の手法

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時間災害状況等の推移関係機関関係機関の活動内容道府県 ( 防災本部 ) の留意事項 ( 評価の視点 ) 1 日目 3.1 地震に基因する標準災害シナリオ 9:00 (0:00) 地震発生 ( 震度 6 強 ) 特定事業所 施設等の緊急停止措置 災害拡大防止上必要な施設の手動停止操作 地震発生後 速や


国の法令改正等の反映近年行われた国の法令改正や防災基本計画の修正内容を反映しました 市町村が 指定緊急避難場所及び指定避難所の指定を進めることを追加 市町村が 被災者の被害状況 配慮事項等を一元的に集約した被災者台帳を作成し 総合的かつ効果的な支援の実施に努めることを追加 首都直下地震対策特別措置法

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Microsoft Word - 01【表紙・目次】.doc

Microsoft Word - 【修正版】表紙・目次(その5).doc

今治市地域防災計画とは 計画の目的 地域防災計画は 災害対策基本法第 42 条の規定に基づき 今治市防災会議が作成する計画であって 今治市に係わる災害に対して 市 県 防災関係機関が 市民の協力のもとに 災害対策を実施することにより 市民の生命 身体及び財産を災害から守ることを目的として定めています

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H30雑踏事故防止通達(公表用)

Transcription:

第 3 章地震災害応急対策

第 1 節初動計画大地震災害による応急対策の特色は 他の災害と比較して 広域及び同時に発生していることにより 多岐にわたる応急活動を同時に行う必要があるところにある 特に 地震発生後の緊急対策においては 消火活動はもとより 救急救助活動 情報の収集 伝達 広報活動 避難誘導など全般にわたる応急対策を実施しなければならない さらに 他の災害と異なることは 地震発生の予測が困難であることから 事前対策による被害軽減に限界があり この点においても応急対策とりわけ初動体制の確立が重要である 1 初動連絡体制この要員配備計画により 各部各班長はあらかじめ要員を指名しておくとともに 所属職員の応急措置に関する担任事務を定め 職員に対して周知徹底を図り 市長または上司の命を受けて活動できる体制を整えておくものとする (1) 配備要員地震災害に対する配備体制は 次の表のとおりである 配備要員について 各部 班に要員に不足が生じるときは状況に応じて増員するものとする 要員配備体制地震等の発生状況警戒配備震度 3 以上の地震が発生した場合または津波注意報が発表された場合特別配備震度 4 以上の地震が発生した場合または津波注意報が発表され危険と判断された場合第 1 号配備震度 5 弱以上の地震が発生した場合または津波警報 大津波警報が発 ( 災害対策本部 ) 表され潮位の状況等から災害の危険が高いと本部長が判断した場合第 2 号配備震度 5 強以上の地震が発生した場合または相当規模の災害が発生した ( 災害対策本部 ) 場合並びに重大な災害の発生が確実と本部長が判断した場合第 3 号配備震度 6 弱以上の地震が発生した場合または重大な災害が発生し ライ ( 災害対策本部 ) フラインの途絶等で平常の市民生活が困難な場合 配備体制は 第 1 編第 3 章の 要員配備計画 による (2) 職員の配置地震等の発生及び気象台の津波情報等により 職員の配置が必要と認められる場合の 担当者の措置方法 報告 指示伝達の経路等について具体的に定めておくものとする 1 勤務時間内の配置災害に関する情報の受領責任者 報告 指揮 命令の経路及び伝達方法 - 192 -

等について定めておくものとする 地震情報等 市三役等 市民生活部市民安全課 関係機関長崎県関係部課住民等 各総合支所 地域振興課 2 休日又は勤務時間外における配備地震災害等の発生に備えて 要員に関する非常連絡系統の整備 動員指令の迅速な伝達方法についてあらかじめ定めておき 必要に応じて直ちに動員できるよう措置しておくものとする なお 伝達方法については 通信整備の被災等に備えて複数の経路を設定するなど 最善の対策を講じるものとする 住民等 関係機関 関係部課 各地域 宿日直者 市民生活部市民安全課 関係機関長崎県関係部課 住民等 各総合支所 地域振興課 市三役等 3 職員の応援災害応急対策を総合的に実施するため 本部長は 災害の状況及び応急措置の推移等により各部の業務の実態に応じて 職員間の応援 協力体制をとるものとする 4 職員の非常登庁職員に対し 休日又は勤務時間外であっても 配備体制の基準に該当する災害が発生し 又は発生が予想される事態を察知した場合の職員のとるべき措置について定め 趣旨の徹底を図っておくものとする 職員は 非常登庁時において 交通機関の途絶等で登庁が困難と判断した場合は 最寄りの総合支所又は出張所に登庁し 指示を受け 災害対策活動に従 - 193 -

事するものとする また 登庁途上においての被害状況については 登庁後速やかに対策本部に報告するものとする 原則として 自動車の使用を避け バイク 自転車または徒歩により登庁するものとする 5 登庁状況の報告各部長は 職員の登庁状況について 本部長 ( 総務班経由 ) に報告する 登庁状況報告書 年 月 日 時 分現在 ( 部長 本部長 ( 総務班 )) 部 班名 部長級 課長級 補佐級 係長級 一般 計 班 班 部 計 - 194 -

第 2 節組織計画地震災害は 突然起き 甚大な被害をもたらすこともあるので 組織の編成について災害の特殊性を考慮し策定しなければならない 震災被害による組織計画は第 1 編第 3 章第 2 節 組織計画 に定めるほか 次のとおりとする 1 被災直後の組織計画 (1) 人員の優先配備職員の勤務時間外に被災を受けたときは 対策本部要員が 1 通常の交通手段が活用できないこと 2 職員も被災者になる可能性があることなどから 予定する配備要員数を満たされないことが想定されるので 本部長は対策本部の組織について 人命の保護及び被害の拡大防止 情報収集など緊急性の高い部署に要員を優先的に配備するものとし 部の編成は本部長が指示する (2) 人員の再配置必要な対策本部要員の確保ができた時点において 本部長は組織計画の事務分掌及び要員配備計画に基づき各部班の編成を行う なお 適切な応急対策を講じるために 災害の規模及び態様並びに災害の推移により各部班の編成を変更する - 195 -

第 3 節情報活動計画地震災害においては 有線通信などの設備に障害が発生して 通信が途絶することが予想され 情報収集活動が困難になることも想定される このため 情報活動にあたっては 第 1 編第 3 章第 4 節 災害情報収集 伝達及び通信計画 に定めるほか 次のとおりとする 1 被災直後の情報収集正確な情報収集のため次のことを行う (1) 有線通信 (NTT 回線等 ) が使用できない場合 防災行政無線 ( 移動系 ) による情報の把握 アマチュア無線局との交信による情報の把握 警察及びタクシー等無線設備を有した機関へ職員を配置した情報収集 県の防災ヘリによる上空からの情報収集の要請 (2) 有線通信 (NTT 回線等 ) が使用できる場合 各防災関係機関 総合支所及び出張所 自治会等へ電話による情報の把握 (3) 休日 夜間に発生した時の情報収集 非常登庁職員の登庁中に目撃した情報の聞き取り (4) 把握すべき情報ア人命の危険性及び人的被害の状況イ火災などの二次災害の発生状況ウ住宅被害の状況エ避難の状況及び避難指示の必要性オ道路 橋梁等の避難等にかかる施設の被災状況カ医療機関の状況キ市庁舎等災害対策に必要な施設の被災状況クライフライン等の被害状況ケ余震等二次災害防止に必要な情報コその他災害の拡大防止に必要な事項 (5) 被害情報ア全般的な被害情報イ避難勧告 指示 警戒区域の設定状況ウ避難所の設置状況 避難者の生活状況エ生活弱者の生活状況オライフラインの被災状況と復旧見込みカ食糧 飲料水 医薬品等生活必需品の需要見込みキ公共施設の被害状況 - 196 -

ク農林水産業 商業等の被害状況 ケその他応急復旧活動に必要な情報 2 国及び県への災害報告市は 速やかに被害の状況及び応急対策活動について 県地方本部を通じて県災害対策本部に報告を行う (1) 県災害対策本部への報告市は 県地域防災計画の定める要領により 県災害対策本部に対して 被害状況 緊急要請事項及び災害応急対策状況等必要な情報を報告する 第 4 節水防活動市は 地震による津波 堤防の決壊などにより洪水が予想され 著しい危険が迫っているときは 地域住民に対して避難の勧告や指示を行う 津波については 地震発生直後の津波情報に留意し 津波警報等が発表されたときは 直ちにあらゆる手段を駆使して 沿岸住民に注意を呼びかける また 地震による堤防決壊による洪水の恐れがないか 河川 溜池等の堤体や低地帯の点検を行う 第 5 節救出 救護活動地震による家屋の倒壊などによる被災者が発生したときは 救出 救護活動を行う (1) 消防団は 関係機関と協力して 全力をあげて被災者の救出にあたる (2) 市民等は 関係機関と協力して 全力をあげて被災者の救出にあたる (3) 救出の対象者は 概ね次の状態にある者とする 1 火災の際に火中に取り残された人 2 地震または地震に伴う山崩れ等のため倒壊家屋や土砂の下敷きになった者 3 流失家屋に取り残された人 また孤立した地点に取り残された人 4 地震 津波等により海上及び沿岸で遭難した人 - 197 -

第 6 節医療助産計画 第 1 編第 3 章第 12 節 医療助産計画 による 第 7 節応援要請計画 本市だけの機関では対応できない災害が発生した場合には 迅速な応急対策を実 施するため 他の地方公共団体への応援要請及び自衛隊への災害派遣要請を行う 1 公共団体等への応援要請指定地方行政機関の職員の派遣要請 災害対策基本法第 29 条第 2 項指定地方行政機関職員の派遣のあっせん要請 災害対策基本法第 30 条第 1 項他の地方公共団体職員の派遣のあっせん要請 災害対策基本法第 30 条第 2 項応援の要求及び応急措置の実施要請 災害対策基本法第 68 条職員の派遣要請 地方自治法第 252 条の17 災害応援に関する協定に基づく応援要請 ( 協定内容は 資料編に掲載 ) 2 自衛隊への派遣要請 第 1 編第 3 章第 24 節 自衛隊派遣要請計画 による - 198 -

第 8 節避難対策地震災害は 広範囲にわたり瞬時に発生するなど他の災害と異なる このため 避難計画については 第 1 編第 3 章第 6 節 避難計画 に定めるほか次のとおりとする 1 避難誘導体制の確立 (1) 避難場所をあらかじめ指定し 日頃から地震等の場合の避難場所の周知に努める (2) 高齢者 障害者 その他の災害時避難行動要支援者を適切に避難誘導するため 日頃から消防団員等に訪問調査を行わせるとともに 関係機関 自主防災組織等の協力体制の確立に努める (3) 避難に際しては 経路上の障害になる倒壊家屋又は火災等の危険がないか確認して行うものとする 2 避難場所 ( 地震 ) 地震は余震を伴うことが多く 発生直後は 公園 運動場等広く構造物が少ないところが安全性が高い 避難場所の指定については 資料編のとおりであるが 避難経路及び建物など危険性に十分に注意しながら避難する - 199 -

第 9 節市民生活対策大地震発生による地震災害は 家屋の倒壊消失 電気 ガス 水道等の断絶 道路等の交通網 電話等の通信網に障害が発生するなど 市民生活に直接大きな打撃を与えることになる 人心の安定のため 生活必需品の支給等市民生活にとって必要な対策を講じる 1 食料の供給等食料の供給及び給水については 第 1 編第 3 章第 7 節 食糧供給計画 及び第 8 節 給水計画 に定めるところによる 2 緊急物資の調達罹災者に対する寝具類等生活必需品の供給については 備蓄品を除き緊急調達により確保するものとする 緊急物資の確保が市において不可能なときは 県及び関係機関に調達及びあっせんを要請するものとし 県へのあっせんにおいても調達できないときは 九州各県 国等幅広く応援要請を行う (1) 県への要請事項 1 必要な物資の品目及び数量 2 引渡しを受ける場所及び引き受け責任者 3 連絡先及び連絡責任者 4 荷役作業員の派遣の必要の有無 5 経費の負担区分 6 その他参考となる事項 (2) 配分方法緊急物資の配分にあたっては 事前に地域住民に広く広報を行うとともに 自治会 自主防災組織等の協力を求め公平の維持に努める 3 応急住宅対策第 1 編第 3 章第 11 節 応急仮設住宅及び住宅応急修理計画 によるものとする 4 文教対策第 1 編第 3 章第 18 節 文教対策計画 によるものとする 5 防疫計画第 1 編第 3 章第 13 節 防疫計画 によるものとする 6 災害廃棄物対策地震災害によって発生したごみ及び倒壊家屋等の災害廃棄物については 第 1 編第 3 章第 14 節 清掃計画 及び第 15 節 障害物除去計画 に定めるほか 下記のとおりとする - 200 -

(1) ごみ処理施設の処理能力を大きく超えることが予想されるため 災害廃棄物の集積場所として 避難住民のいない運動場 公園 空き地等を指定する (2) 市は 災害廃棄物のうち 住民生活にとって危険または支障が大きいものから優先して除去する (3) 市の予定しているごみ処理施設の処理能力を超えたときは 関係機関に応援要請を行う 7 仮設トイレの設置甚大な被害が発生したときは 下水道も大きな被害を蒙ることが予想され 仮設トイレの設置について 次の措置をとることとする (1) 市は 仮設トイレの早期設置を行うとともに し尿の汲み取りが円滑に行われるよう努める 災害時避難行動要支援者用の設置についても配慮する (2) 市は 水道及び下水道の復旧に全力を挙げるとともに 下水道の復旧に合わせ 順次仮設トイレの撤去を進める 8 死体の捜索並びに埋葬対策第 1 編第 3 章第 26 節 死体の捜索並びに埋葬処理計画 による - 201 -

第 10 節交通及び輸送対策 災害時における緊急輸送対策については 第 1 編第 3 章第 14 節 清掃計画 及 び第 17 節 交通応急対策計画 によるもののほか 以下のとおりとする 1 地震災害直後の対策市内における被災状況 道路等の状況を把握し 関係機関と協力してすみやかに災害応急活動ができるよう努める 緊急輸送基幹道路として 国道 57 号 国道 251 号 国道 389 号及び広域農道等を利用して物資の輸送にあたる 2 地震発生時における運転者の心得 (1) できる限り安全な方法で車両を道路の左側に停止させる (2) 停止後は カーラジオなどで災害情報及び交通情報を入手し その情報及び周囲の状況に応じて行動する (3) 車両をおいて避難するときは できるだけ道路外の場所に移動させる やむを得ず道路上において避難するときは 道路の左側に寄せて駐車し エンジンを切り エンジンキーはつけたままで窓を閉め ドアはロックしない (4) 駐車するときは 避難する人の通行や災害応急対策の実施の妨げになるような場所には駐車しない (5) 避難のために車両を使用しない - 202 -

第 11 節災害時避難行動要支援者対策地震災害発生時において 既に福祉養護施設等に入所している者に対して 安全な福祉サービスが行えるようにするとともに 災害により要配慮者となる障害者 高齢者 児童等の災害時避難行動要支援者に対して 生命 身体の安全及び精神の安定を図ることに努める 1 災害時避難行動要支援者の把握災害の発生により要配慮者となる者が多数に上ることが予想されるため 日頃から独居老人等の名簿作成などを行い 災害時の弱者対策に備える また 避難施設への移動や福祉施設等への緊急入所などの措置を講じる 2 サービスの提供 (1) 社会福祉施設等が被災した場合は 施設機能を損なわないよう可能な限り関係機関に便宜供与を要請する また ライフラインの復旧についても優先復旧を要請する (2) 罹災した災害時避難行動要支援者に対し 必要に応じて車椅子や生活必需品などのあっせん及び利用可能施設等の情報提供に努める (3) 必要に応じてホームヘルパーなどの人材確保に努める 3 ボランティアの受入れ 第 1 編第 3 章第 27 節 ボランティア活動受入れ計画 による 4 避難行動要支援者の避難行動支援に関する取り組み 第 1 編第 2 章第 15 節 災害時避難行動要支援者対策計画 による - 203 -