< 目次 > 計画策定にあたって 1 2 はじめに 自転車のメリット 計画策定の必要性 1 2 4 富士市自転車利用総合計画の立案 3 4 5 6 7 自転車利用の現状自転車利用のニーズ自転車利用の課題自転車利用ビジョンアクションプラン 6 8 10 11 15 今後の展開 8 計画の着実な推進に向けて 30 富士市自転車利用総合計画取り組み位置図自転車のルールおわりに付属資料 ( 富士市自転車利用総合計画策定協議会名簿 ) 31 32 33 34 2
はじめに 自転車には 単なる移動手段としての意味だけではなく 様々なメリットがあります 環境にやさしいことや健康増進 観光や回遊 まちの新たな魅力の発見 自転車通勤 通学 レクリエーション スポーツなど 自転車には 多様な意義が存在します 広義の まちづくり を考えたとき このように多方面の性格を持つ施策手段や移動手段は 自転車をおいてほかにはありません このことが 自転車と他の交通手段との大きな相違点であり 自転車には 単に 移動手段 という観点からだけでは位置づけられない 多様なまちづくり の意義があるといえます 富士市自転車利用総合計画 は 都市の移動手段という伝統的なアプローチから 自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動を実現するものです 自転車を活用したまちづくりを戦略的にスタートさせ 人にも環境にもやさしいまち を目指します! 1
1 自転車のメリット 自転車は 個人や地域 社会にとって様々なメリットがある乗り物です 自転車には 単に 移動手段 という観点からだけでは位置づけられない 多様なまちづくり の意義があるといえます 手軽で便利 自転車は 免許 を必要としません! 自転車は 免許を必要としない乗り物です また 子どもから大人まで幅広い年齢層にも利用可能であり 特に学生にとっては極めて重要な交通手段です 経済性 自転車は 高価な 燃料 を使用しません! 自転車は 高価な 燃料 を使用しません また 高価な車体 ( 例えば自動車など ) を用意することなく 比較的安価な車体と最小限の空間があれば 利用できる乗り物です 環境面 自転車は エコロジーな ( 環境にやさしい ) 乗り物です! 自転車は どんなに走っても排気ガスを出しません また 自動車交通を削減することにも寄与し 地球温暖化防止など 環境に配慮したエコロジーな ( 環境にやさしい ) 乗り物です 2
健康面 自転車は ヘルシーな ( 健康的な ) 乗り物です! 自転車は 健康増進 ( メタボ対策等 ) に最適です また 普段目にしない風景を発見できたり 季節を肌で感じたりすることで ストレスの解消につながります 時間 自転車は 渋滞の影響を受けないで移動できます! 自転車は 渋滞の影響を受けにくいので 時間の節約になります 過密した都市生活の中で ゆったりとしたスローライフを実現できる乗り物 それが自転車です ブーム 自転車は もはや止められない時代の流れです! 自転車は 一過性のブームではありません 自転車が活用されるまち= 活性化された魅力的なまち とまでは言い切れませんが まちや人が元気になる ひとつの鍵 を自転車は握っています 自転車の 適正な利用 を促進するためには 自転車が使いやすく 他人に迷惑をかけないような使い方ができる環境を創出することが必要です! 3
2 計画策定の必要性 近年の地球環境への関心や健康指向の高まりなどにより 自転車の利用を促進しようという機運が高まっています また 法制度が改正されるなど 自転車を取り巻く環境は大きく変化しています 自動車交通への過度な依存を減らすためのまちづくり ( 歩いて暮らせるコンパクトなまちづくり ) を支える交通手段として 自転車が注目されています 自転車を取り巻く環境の変化 法制度の改正 道路構造令の改正 ( 平成 13 年 4 月 ) 自転車の交通量が多い等の場合には 歩道と分離した自転車道を設置することが明確化されました 道路法施行令の改正 ( 平成 17 年 4 月 ) 道路空間の有効活用を図るために 歩道上への駐輪場の設置が可能になりました 道路交通法の改正 ( 平成 20 年 6 月 ) 自転車事故の防止を図るため 新たに 13 歳未満の子供や 70 歳以上の高齢者等は 道路標識で自転車の走行が可能と指定されていない歩道でも走行が可能になりました 国の動向 自転車走行空間の整備を進めるため 全国 98 地区に自転車通行環境整備モデル地区を設定し 自転車レーンや路上駐輪場などの先行事例が実施されています 計画策定の必要性 自転車は 環境にやさしく手軽に利用できる乗り物であり 通勤 通学の交通手段として あるいは買い物 私用のための交通手段として生活に密着するなど 広く親しまれています また 自動車交通への過度な依存を減らすためのまちづくり ( 歩いて暮らせるコンパクトなまちづくり ) を支える主要な交通手段として 自転車の果たす役割は年々大きくなっています 自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動を実現することを目的に 富士市自転車利用総合計画 を策定します 計画策定の目的 歩道での駐輪場の設置 < 出典 _ 国土交通省 HP> 自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動の実現 4
基本コンテンツ 1 計画名称 富士市自転車利用総合計画 2 背景 / 経緯 徒歩 自転車 公共交通 自動車などで構成される都市交通を 市民本意で便利な交通体系にするため 平成 22 年 3 月に 富士市総合都市交通戦略 を策定しました この中で 自転車については 効率の良い都市交通の ひとつのモード として また地球環境問題への関心が高まる中で 地球にやさしい乗り物 の代表として 明確に位置づけました 富士市自転車利用総合計画 は 平成 22 年 3 月に策定した 富士市総合都市交通戦略 がベースになります しかし 自転車については 放置自転車やモラル向上などの特有の課題もあり 走行空間の確保やネットワーク整備を含め 総合的かつ戦略的な計画の策定が急務となっています 富士市総合都市交通戦略3 目的 自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動を実現すること 4 計画期間 計画の実施期間は 富士市総合都市交通戦略と同様に 平成 23 年度から平成 29 年度の 7 年間とします 5 対象区域富士市全域を対象区域とします ただし 整備に係る施策 ( 具体的な取り組み ) を先導的に実施するエリアは 新富士駅 富士駅 吉原駅 吉原中央駅などを含むエリアとします 施策の実施にあたっては スピード感を重視し 重点的かつ効率的な取り組みを展開します 対象区域 6 検討体制 富士市自転車利用総合計画策定協議会 国土交通省静岡県警察関係者富士市 関係者で構成される協議会 ( 富士市自転車利用総合計画策定協議会 ) を設置し 計画を策定しています 静岡国道事務所 関係各課 関係各課 富士警察署 交通安全団体 自転車関係団体 市民団体 関係各課 5
3 自転車利用の現状 本市の都市交通の特徴は 自動車への強い依存であり 移動にかかる所要時間に関わらず 自動車利用率が高くなっています この特徴に起因して 自転車の走行空間の改善 駐輪空間の確保 マナーの欠如など 自転車利用に関する様々な問題が顕在化しています まちの抱えている状況 都市の交通特性 交通手段分担の特徴 1 富士市民の移動手段は 自動車に強く依存しています! 2 所要時間に関わらず 自動車の利用率が高くなっています! 富士市民の日常の移動手段の割合は 自動車が最も高く 71% となっています ( 全国平均は 45%) 自転車を代表交通手段とする移動は 約 6% 程度となっています 移動にかかる所要時間に関わらず 自動車の利用率が高くなっています 全国的には 30 分未満の移動は 徒歩 自転車の利用率が上がる傾向にありますが 富士市ではその傾向が見られません 自転車利用の現状 1 道路空間が自転車と自動車でシェアされていません! 歩行者 自転車 自動車が安心 安全に通行するためには それぞれの安全が確保された空間が必要になります 本市では 主に市街地の道路において 自転車の通行が可能な歩道を整備しておりますが ごくわずかな状況となって おり 道路空間が自転車と自動車でシェアされていません 狭小な自転車走行空間 6
2 自転車が走れる空間が連続していません! 歩行者や自転車が安心 安全で快適に通行できる道路空間が 連続して整備されていません 自転車を快適に利用するためには 鉄道駅等の交通結節点や都市拠点 公共公益施設等を結ぶ連続した道路空間が必要不可欠です 広い路肩と 3m 以上の歩道箇所 < 出典 : 自転車走行環境実態調査 > 3 吉原中央駅周辺に駐輪場がありません! 本市の市営駐輪場は 14 か所設置されていますが 全て JR 駅周辺のみで 主要な交通結節点である吉原中央駅周辺には 駐輪場がありません 交通結節点での結節不良は 公共交通の利便性を損なう要因となり 更なる公共交通の衰退などが懸念されます 交通結節点における市営駐輪場の収容台数 4 富士駅周辺では 放置自転車が多く見られます! 富士駅周辺では 富士駅南口に地下駐輪場がありますが 隣接するペデストリアンデッキの下では放置自転車が多くみられます 駐輪場以外での駐輪は 歩行者の安全な通行を妨げるだけでなく 本市の顔である駅前の景観も損ねています 放置自転車の様子 ( 富士駅周辺 ) 5 ルールやマナーが守られていません! 自転車通行可の指定の無いアーケード内の自転車走行は禁止です! 車道の右側通行は禁止です! 自転車は 道路交通法上 車両 であるため 原則として 車道の左側を走行しなければなりませんが アーケード内の歩道走行や右側通行等 ルールやマナーが守られていません ルールやマナー違反は 事故の危険性が増加するだけでなく 何よりも歩行者が安心して通行できません 走行マナーの欠如 6 自転車利用への関心が高まっています! 平成 21 年度から新富士駅で 富士山レンタサイクル事業 がスタートしました 本市においても 自転車のメリットを活かしたまちづくりが進められており 様々な分野での自転車利用の関心が高まっています 富士山レンタサイクル事業 7
対象者アンケート4 自転車利用のニーズ 自転車利用に関するニーズを把握し 今後の方向性や基本的な方針を見極めるため アンケート調査を実施しました 自転車利用者はもとより 無作為で抽出した住民 高等学校 企業を対象に 4 種類のアンケート調査を実施し 幅広い視点からのニーズを把握しました 自転車利用者 住民 高等学校 企業 交通結節点や駐輪場などで直接配布 配布数 :2,486 人 回収率 : 19% 東名以南の住民を無作為抽出し郵送配布 配布数 :2,000 人 回収率 : 34% 市内高等学校に依頼し郵送配布 配布数: 6 校 回収率: 100% 従業員数 50 人以上の企業に郵送配布 配布数 : 187 社 回収率 : 42% 各アンケートとも 目標回収率を大幅に上回り 自転車利用の問題や自転車の走行環境 駐輪環境の整備等に関する関心の高さがうかがえました 自転車利用者 住民のニーズ 自転車利用者や住民が問題点だと感じていることや 対策 ( 改善 ) を望んでいることについて整理しました 自転車利用者のニーズ 資料 ) 自転車利用者アンケート調査 集計結果 1 Q 自転車の走行中 ( 走るとき ) に問題だと感じることは? 走行中の問題点 自転車利用者 段差が多い走る幅が狭い自動車とのすれ違いどこを走行するか不明歩行者とのすれ違い夜間照明がない路上の障害物 交差点が危ないその他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 600 165 [35%] 105 [22%] 104 [22%] 103 [22%] 90 [19%] 44 [9%] 165 [35%] 282 [60%] 264 [56%] 回答数 :1,322 回答人数 :472 人 [ ] 内は回答人数に占める割合 % 走る停める使う 自転車利用者の約 6 割が 段差が多いこと や 走る幅の狭さ 自動車とのすれ違い について問題があると感じています 段差や凸凹が多いと感じて富士駅周辺や新富士駅いる箇所 (N=282) 周辺などで 段差 凸凹が数多く指摘されています 集計結果 2 Q 自転車利用環境 ( 全般 ) について 今後 対策を進めてほしいことは? 望んでいる対策メニュー 自転車利用者 走行環境の整備駐輪場の新設 改善放置自転車の取締りマナーの周知強化駐輪場 ( 商業施設等 ) の整備利用促進イベント等その他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 276 [58%] 153 [32%] 120 [25%] 101 [21%] 59 [13%] 回答数 :770 23 [5%] 回答人数 :472 人 38 [8%] [ ] 内は回答人数に占める割合 % 600 全般 走る停める使う 今後の自転車利用環境の改善に向けて 走行中の問題点と同様に自転車利用者の約 6 割が 走行環境の整備 を求めています また 駐輪環境の改善や取締りに関するニーズも高くなっています 8
住民のニーズ 資料 ) 住民アンケート調査 集計結果 3 Q 自転車利用環境 ( 全般 ) について 問題だと感じることは? 利用環境 ( 全般 ) の問題点 住民 快適な走行空間が少ない自動車との接触危険性走行マナーが悪い走行位置が不明確交通ルールが普及してない歩行者との接触危険性自動車の走行を阻害 駐輪マナーが悪い その他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 600 274 [40%] 254 [37%] 241 [35%] 225 [33%] 176 [26%] 148 [22%] 91 [13%] 駐輪場が無い 88 [13%] 駐輪場が不便 46 [7%] 問題無い 19 [3%] 82 [12%] 296 [43%] 回答数 :1,940 回答人数 :683 人 [ ] 内は回答人数に占める割合 % 全般 走る停める使う 走行環境 ( 走る ) 快適性 接触事故 走行箇所に関する問題点が それぞれ約 4 割程度と高い傾向を示しています 駐輪環境 ( 停める ) 走行環境 使用環境と比べ問題点の割合は少ないですが 駐輪環境ではマナーの悪さに高い傾向を示しています 使用環境 ( 使う ) 走行マナー 交通ルールの認知に関する問題点が約 3 割程度と走行環境の整備に次いで高い傾向を示しています 集計結果 4 Q 自転車利用環境 ( 全般 ) について 今後 対策を進めてほしいことは? 望んでいる対策メニュー 住民 走行環境の整備マップ ( 危険箇所等 ) 作成駐輪場の新設 改善自転車乗り方教室開催エコ通勤への取組みサイン 案内板の設置レンタサイクルの導入 イベント開催その他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 600 192 [28%] 157 [23%] 134 [20%] 116 [17%] 85 [12%] 67 [10%] 43 [6%] 41 [6%] 回答数 :1,385 回答人数 :683 人 [ ] 内は回答人数に占める割合 % 550 [81%] 全般 走る 停める 使う 走行環境の整備に関する意見が 8 割を越え 安全性 快適性の確保のための走行環境の改善ニーズの高さがうかがえます 走行環境の対策 ( 改善 ) が望また マップの作成やまれている箇所 (N=550) 駐輪場の新設 改善を望む意見も多く ソフト対策や駐輪環境に関するニーズの高さがうかがえます 高等学校 企業のニーズ 高等学校のニーズアンケートを実施した高等学校の生徒数の約 8 割が 自転車で通学しているため 各学校とも交通安全指導を行っています しかしながら 高校生が引き起こす自転車事故の発生件数は 年間 100 件以上にのぼり 市全体の自転車事故の約 3 割を占めている状況です 高等学校からは 走行可能な歩道の確保と明示 車道と歩道の段差の解消等が望まれています 企業のニーズアンケートを実施した企業の約 6 割が 自転車通勤者の割合が 10% 未満であり 交通事故や労災の増加の懸念から 各企業は自転車通勤に消極的な姿勢となっています しかしながら 自転車通勤の奨励は環境面で貢献できると考えられており まずは走行環境や駐輪環境を整えることが望まれています 9
5 自転車利用の課題 自転車利用の現状やアンケート調査から得られた問題点 ニーズを踏まえ 自転車利用に係る課題を明らかにしました 今後は 従来の放置自転車対策を中心とした取り組みに加え 自転車の利用促進を目的とした施策を実施していくことが求められています 背景 都市の交通特性 自動車に依存したライフスタイル 交通手段分担の特徴 所要時間に関わらず自動車を利用 現状 道路空間が自転車と自動車でシェアされていない 自転車が走れる空間が連続していない 吉原中央駅周辺に駐輪場がない 富士駅周辺では 放置自転車が多く見られる ルールやマナーが守られていない 自転車利用への関心が高まっている ニーズ 走行環境の改善ニーズ ネットワークの形成 段差や凸凹の解消等 駐輪環境の改善ニーズ 駐輪場の新設 改善 放置自転車の規制等 利用環境の改善ニーズ 走行マナーの啓発 自転車利用の促進等 課題 自転車利用の現状やアンケート調査から 本市における自転車利用に係る課題は 以下の 3 点に集約されます 課題 1 安全 快適に利用できる 走行空間の構築 課題 2 便利で適正に利用するための 駐輪環境の構築 課題 3 適正に利用し促進するための 意識の改革 10
6 自転車利用ビジョン 自転車利用の課題を踏まえ 走行環境 ( 走る ) 駐輪環境( 停める ) 利用環境( 使う ) の3つの視点から 自転車利用に係る基本方針を設定しました また 自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動を実現 するために 今後 実施することが望ましい施策を立案しました 走る 停める 使う の3つの視点は 本市における自転車利用の課題に対応するとともに 自転車の持つメリットを最大限に活かすことのできる自転車の持つ機能でもあります これらの3つの視点から 自転車利用に係る基本方針を設定しました 計画策定の目的自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動の実現 課題 1 課題 2 課題 3 安全 快適に利用できる 走行空間の構築 便利で適正に利用するための 駐輪環境の構築 適正に利用し促進するための 意識の改革 視点 1 視点 2 視点 3 走る停める使う 自転車を身近な乗り物として気軽に利用するためには 歩行者と自転車が錯綜することなく 安心 安全で快適に 走る ための空間が必要です 自転車を気軽に利用し 他の交通手段との乗り継ぎ利便性を向上させたりするためには 自転車を適切に 停める ための施設等が必要です 自転車を身近な乗り物として気軽で安全に利用するためには 正しい使い方の認識を深め 自転車を適正に 使う ための意識の改革が必要です 基本方針 1 基本方針 2 基本方針 3 自転車走行空間を整備し 歩行者や自転車利用者の安心 安全で快適な通行の確保を図ります 環境整備 ( 受け皿 ) と規制による 総合的な駐輪対策を実施し 駐輪環境の適正化を図ります 関係機関との連携によるマナー向上や利用促進施策を実施し 自転車の利用促進を図ります それぞれの基本方針に基づき 実施することが望ましい施策を立案しました 11
走行環境 に関する自転車利用ビジョン ( 基本指針 ) 視点 1 走る 基本方針 1 自転車走行空間を整備し 歩行者や自転車利用者 の安心 安全で快適な通行の確保を図ります 自転車を身近な乗り物として気軽に利用するためには 道路上で歩行者と自転車が錯綜することなく 安心 安全で快適に 走る ための空間が必要です 施策展開の考え方 施策 自転車 歩行者それぞれの安全が確保された骨格ネットワークが必要です市役所前などの市街地部を中心に多くの人が自転車を利用しています しかしながら 歩行者 自転車 自動車が多く通行する路線では それぞれが連続して安心 安全で快適な道路空間が必要になります このため 歩行者や自転車利用者の安全性が確保され さらに 鉄道駅や主要施設への快適なアクセスを可能とする骨格となる自転車ネットワークの構築が必要です 施策 1 自転車基幹ネットワークの構築 段差等を局部的に解消し 走りやすい走行空間にすることが必要です本市の道路状況は 自転車の通行が可能な歩道は少なく 最も多くの自転車利用者が 段差等の解消 について 問題があると感じています しかしながら 自転車の走りやすい走行空間を抜本的に解決するには 多くの費用と時間を要し 短 中期に整備することは困難なため ニーズを反映した局所的な箇所での改善を図り 走りやすい走行空間を確保することが必要です 施策 2 段差等の解消による走行空間の改善 注意喚起標識等を設置し 歩行者の通行の安全を啓発することが必要です自転車は車両であるため 原則 車道を走行しなければなりませんが 一部の歩道で走行が許可されていることから 自転車利用者は全ての歩道を自転車が走行できると誤解されています 許可されていない歩道の走行は 歩行者の通行の安全を脅かし 事故の発生源となる行為であるため 歩行者の安全を確保するための注意喚起標識等を設置していくことが必要です 施策 3 注意喚起標識等の設置 12
駐輪環境 に関する自転車利用ビジョン ( 基本指針 ) 視点 2 停める 基本方針 2 環境整備 ( 受け皿 ) と規制による総合的な駐輪 対策を実施し 駐輪環境の適正化を図ります 自転車を気軽に利用し 他の交通手段との乗り継ぎ利便性を向上させたりするためには 自転車を適切に 停める ための施設等が必要です 施策展開の考え方 施策 交通結節点など 動線を考慮したつなぎの施設には 駐輪場が必要です本市の公共交通が衰退している中 主要な交通結節点である吉原中央駅周辺では 駐輪場が整備されておらず 自転車による公共交通へのアクセスが困難となっております 交通結節点など 人が移動するための交通手段をつなぐための施設の充実は 快適な移動の確保によるまちの魅力の向上につながるため 新たな駐輪場の確保が必要です 施策 4 駐輪場の新設 長期放置自転車の解消などを図るため 駐輪場の改善が必要です市内の駐輪場では 故意の違法駐輪のほか 整備不良による長期放置自転車も目立っています これは 利用者のマナーの問題だけでなく 駐輪場の配置やサービス環境なども一因と考えられます このため 放置自転車の解消を図り 適切な駐輪場の利用を促進するため 既存駐輪場の改善が必要です 施策 5 駐輪場の改善 駐輪対策を徹底するため 迷惑 放置自転車の規制を図る必要があります富士駅周辺で発生している迷惑 放置自転車は 歩行者の通行の妨げだけでなく都市景観の悪化を招いています 迷惑 放置自転車の発生は 駐輪場の規模や配置なども一因と考えられますが 自転車利用者の適切な利用を促進し歩行者の安全を確保するためには 駐輪場の台数確保と併せ駐輪対策を徹底するため 迷惑 放置自転車の規制を図ることが必要です 施策 6 迷惑 放置自転車の規制 13
利用環境 に関する自転車利用ビジョン ( 基本指針 ) 視点 3 使う 基本方針 3 関係機関との連携によるマナー向上や利用促進 施策を実施し 自転車の利用促進を図ります 自転車を身近な乗り物として気軽で安全に利用するためには 正しい使い方の認識を深め 自転車を適正に 使う ための意識の改革が必要です 施策展開の考え方 施策 様々な利用者を対象に 戦略的なMM * を実施する必要がありますこれまで警察 市 各種交通安全団体 学校等において ルールやマナー向上を図る様々な取り組みを継続的に実施していますが 自転車の走行マナーに関する改善のニーズは多い状況にあります マナー等の問題は 自転車を利用する個人だけでなく 地域社会全体の問題につながります このため 様々な利用者を対象とした戦略的 継続的な啓発の実施が必要です 施策 7 走行マナーの啓発 防犯意識の醸成 ( 利用者自身 ) と防犯対策を呼びかけていく必要があります駐輪場では イタズラや盗難が発生しており 駐輪環境の問題点としての多くの指摘があります このため 取締まりや駐輪場管理を引き続き実施するとともに 利用者 ( 個人 ) による防犯意識の向上を呼び掛けていくことが必要です 施策 8 駐輪場での防犯啓発 自転車が持つメリットを個人や地域が共有できるまちづくりが必要です自転車は手軽で便利な多くのメリットを持つ乗り物であるため この特性を活かして利用を促進することで まちの新たな魅力の創出や観光資源に新たなにぎわいをもたらすことが期待できます このため 自転車利用の促進を図り 多くのメリットを個人や地域が共有できるまちづくりが必要です 施策 9 自転車利用の促進 14 *MM( モビリティ マネジメント ): 一人ひとりのモビリティ ( 移動 ) が 社会的にも個人的にも望ましい方向に自発的に変化することを促すコミュニケーションを中心とした交通施策の総称のこと
7 アクションプラン 自転車利用ビジョンを踏まえ 各施策の実施箇所や対策 ( 改善 ) 方策について検討 調整し 具体的な取り組みの内容や推進体制 ロードマップ ( 展開スケジュール ) などを明らかにしました ロードマップはあくまでも予定であり 今後の社会経済情勢等により変更の可能性があります ~ 自転車利用ビジョンの体系図 ~ 自転車の適正な利用を促進し 安心 安全で快適な移動の実現 視点 1 走る 基本方針 1 自転車走行空間を整備し 歩行者や自転車 利用者の安心 安全で快適な通行の確保を図ります 施策 1 施策 2 施策 3 自転車基幹ネットワークの構築 段差等の解消による走行空間の改善 注意喚起標識等の設置 視点 2 停める 基本方針 2 環境整備 ( 受け皿 ) と規制による総合的な 駐輪対策を実施し 駐輪環境の適正化を図ります 施策 4 施策 5 施策 6 駐輪場の新設 駐輪場の改善 迷惑 放置自転車の規制 視点 3 使う 基本方針 3 関係機関との連携によるマナー向上や 利 用促進施策を実施し 自転車の利用促進を図ります 施策 7 施策 8 施策 9 走行マナーの啓発 駐輪場での防犯啓発 自転車利用の促進 本計画の目標年次は 平成 29 年度としているため 各施策の対策箇所 対策内容については よりスピード感を重視し 実現性の高い取り組みを選定しました 15
取り組み内容の選定 取り組み内容 視点 1 走る 基本方針 1 自転車走行空間を整備し 歩行者や自転車利用者の安心 安全で快適な通行の確保を図ります 施策 1 自転車基幹ネットワークの構築 自転車 歩行者それぞれの安全が確保された骨格ネットワークを構築します 取り組み 1 臨港富士線 走行空間の整備 L=2.3km ページ 18 取り組み 2 国道 139 号 走行空間の整備 L=0.5km 18 取り組み 3 県道鷹岡富士停車場線 走行空間の整備 L=0.4km 18 施策 2 段差等の解消による走行空間の改善 段差等を局部的に解消し 走りやすい走行空間を確保します 取り組み 4 県道富士停車場伝法線 段差等の解消による走行空間の改善 L=1.4km 20 施策 3 注意喚起標識等の設置 注意喚起標識等を設置し 歩行者の通行の安全を啓発します 視点 2 取り組み 5 富士 吉原本町通り 注意喚起標識等の設置 L=1.3km 21 停める 基本方針 2 環境整備 ( 受け皿 ) と規制による総合的な駐輪対策を実施し 駐輪環境の適正化を図ります 施策 4 駐輪場の新設 交通結節点など 動線を考慮したつなぎの施設には駐輪場を確保します 取り組み 6 吉原中央駅周辺 新たな駐輪場の整備 22 取り組み 7 富士駅周辺 23 歩道の植栽帯付近の空間活用による駐輪施設整備等 16
施策 5 駐輪場の改善 長期放置自転車の解消などを図るため 駐輪場を改善します 取り組み 8 富士駅駐輪場周辺 案内誘導標識等の設置 24 取り組み 9 市営駐輪場 メンテナンス環境の充実 25 施策 6 迷惑 放置自転車の規制 駐輪対策を徹底するため 迷惑 放置自転車の規制を図ります 取り組み 10 富士駅周辺 条例の制定 26 視点 3 使う 基本方針 3 関係機関との連携によるマナー向上や 利用促進施策を実施し 自転車の利用促進を図ります 施策 7 走行マナーの啓発 様々な利用者を対象に 戦略的な MM を実施します 取り組み 11 交通安全指導の継続 27 自転車カルガモ作戦 子ども自転車安全乗り方大会等 施策 8 駐輪場での防犯啓発 防犯意識の醸成 ( 利用者自身 ) と防犯対策を呼びかけていきます 取り組み 12 ツーロックの啓発 ツーロックのチラシ配布 啓発看板等の設置 28 施策 9 自転車利用の促進 自転車が持つメリットを個人や地域が共有できるまちづくりを行います 取り組み 13 自転車利用マップ 29 自転車道や事故危険箇所 駐輪場などの情報提供 17
施策 1 自転車基幹ネットワークの構築 基本方針 1 2 3 自転車基幹ネットワーク路線の位置づけ ベースとなる計画である 富士市総合都市交通戦略 において 自転車走行モデル空間として位置づけた区間を本計画の 自転車基幹ネットワーク路線 とします 本計画において 自転車基幹ネットワークを構築する路線 は この区間から選定することとします 自転車走行モデル区間 ( 富士市総合都市交通戦略 ) 自転車基幹ネットワーク路線 対象路線の選定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 歩行者 自転車の交通量が多い路線 (500 人 ( 台 ) 以上 / 日 ) H17 道路交通センサス 自転車 歩行者交通量調査 (H20) 歩行者 や 自動車 とのすれ違い ( 接触 ) が危険な路線 利用者アンケート調査 (H22) 住民アンケート調査 (H22) 現状の道路空間において歩行者や自動車とのシェアが可能な路線 自転車走行環境実態調査 (H21) (- 500 人 ( 台 )/ 日以上 ) 交通量が多い路 要件 A 歩行行者 者自] や転[ 自車動線の 要件 B 要件 C が危険な路線触) とのすれ違い( 接車] [ 歩 要件 A 要件 B 要件 C 可能な路線おいて歩行者や自現状の道路空間に動車とのシェアが種別国道県道市道 候補路線 139 号鷹岡富士停車場線臨港富士線 要件 A B C 3 つの要件すべてに該当する以下の路線を施策 1 の対象路線として選定しました 国道 139 号 県道鷹岡富士停車場線 市道臨港富士線 取り組みの内容 限られた道路空間の再配分を図ります 歩行者の安全を第一に 自転車利 N 用者の安心 安全で快適な移動を実現するため 現状の道路空間の再配分を行い 歩行者 自転車 自動車が分離して走行できる空間を整備します 3 鷹岡富士停車場線 1 臨港富士線 2 国道 139 号 臨港富士線 の整備イメージ 位置図 18
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップH23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップH23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ 走行空間の整備メニュー 走行空間整備メニュー 自転車道 特徴 自転車と自動車 歩行者が接触する危険性が低い 自転車道内は対面走行 歩道は歩行者専用 1 臨港富士線 自転車専用通行帯 車道内の自転車が通行すべき部分が明確 自転車と歩行者が接触する危険性が低い 自転車は一方通行 2 国道 139 号 自転車歩行者道 自転者と歩行者の視覚分離 ( 走行位置の明示 ) 自転車と自動車が接触する危険性が低い 自転車と歩行者が接触する可能性がある 1 臨港富士線 2 国道 139 号 3 県道鷹岡富士停車場 アクションプラン 実施場所 1 臨港富士線 取り組みの概要 延長 L=2.3km 中島交差点 ~ 錦町交差点 走行空間の整備 事業の実施 自転車道の整備 自転車歩行者道の整備 ( 走行位置の明示 ) 継続改善 実施主体 富士市 実施場所 2 国道 139 号 取り組みの概要 実施主体 延長 L=0.5km 錦町交差点 ~ 吉原 5 丁目交差点 走行空間の整備静岡国道事務所 検討 調整 事業の実施 自転車専用通行帯の整備 自転車歩行者道の整備 ( 走行位置の明示 ) 継続改善 実施場所 3 県道鷹岡富士停車場線 取り組みの概要 実施主体 延長 L=0.4km 中島交差点 ~ 富士本町交差点 走行空間の整備静岡県 検討 調整 事業の実施 自転車歩行者道の整備 ( 走行位置の明示 ) 継続改善 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 自動車や歩行者等 他の交通と分離が図られるため 自転車のスムースな通行が可能になります 自転車と自動車 歩行者が接触する危険性が低くなり 歩行者の安全性が向上し 自転車の安全 快適な走行が確保されます 19
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 2 段差等の解消による走行空間の改善 基本方針 1 2 3 対象路線の選定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 自転車利用者が 段差や凸凹が多い と感じている路線 要件 A 利用者アンケート調査 (H22) 構造物の状態や問題点の規模により 早急な対応が必要な路線 要件 B 現地確認 種別 県道 候補路線 富士停車場伝法線 要件 A B 2 つの要件すべてに該当する以下の路線を 施策 2 の対象路線として選定します 市道 臨港富士線 県道富士停車場伝法線 臨港富士線は施策 1 で選定したので除外します 要件 A 要件 B 県道富士停車場伝法線 < 現況写真 > 改修イメージ 自転車利用者が 段差や凸凹が多い と感じている路線 取り組みの内容走行の支障となっている局部的な歩道の縁石の段差の解消等を図り 快適な自転車走行空間を確保します 位置図 N アクションプラン 実施場所 4 県道富士停車場伝法線 取り組みの概要 実施主体 延長 L= 1.3km 総合庁舎前交差点 ~ 富士駅東自転車駐輪場 段差等の解消 静岡県 検討 調整 事業の実施 段差等の解消 継続改善 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 段差や凸凹が解消するため 快適に自転車を利用することが可能になります 自転車と自動車 歩行者が接触する危険性が低くなり 安全性が向上します 富士駅への安心 安全な走行空間が確保できるため 公共交通の利便性向上が図れます 20
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップH23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 3 注意喚起標識等の設置 基本方針 1 2 3 対象路線の選定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 人と自転車の事故が多発している路線 要件 A 自転車事故発生箇所 (H19~21 年度 )/ 静岡県 HP 交通結節点周辺で 自転車通行指定が途切れている路線 など 要件 B 自転車走行環境実態調査 (H21) 種別 候補路線鷹岡富士停車場線 要件 A B 2 つの要件すべてに該当する以下の路線を施策 3 の対象路線として選定します 県道 三島富士線 鷹岡富士停車場線 ( 富士本町通り ) 吉原停車場吉原線 三島富士線 ( 吉原本町通り ) 取り組みの内容 注意喚起標識 吉原本町通り N 歩道上での歩行者の安全を確保するため 自 歩行者注意 自転車走行不可 歩道 転車が歩道を走行できないことを啓発する標識 富士本町通り やサイン等の注意喚起標識を設置します 位置図 アクションプラン 実施場所 5 富士本町通り 取り組みの概要 実施主体 延長 L=0.6km 駅西交差点 ~ 富士本町交差点 注意喚起標識等の設置静岡県 検討 調整 事業の実施 継続改善 実施場所 5 吉原本町通り 取り組みの概要 延長 L=0.7km 中央駅交差点 ~ 吉原本町駅 注意喚起標識等の設置 検討 調整 事業の実施 継続改善 実施主体 静岡県 富士市 期待される効果 ロードマップはあくまでも予定です 自転車利用者の走行マナーが向上することにより 自転車と歩行者の接触の危険性が軽減され安全性が向上します 21
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 4 駐輪場の新設 基本方針 1 2 3 ~ アプローチ ~ 駐車場等の駐輪場への転換利用 対象エリアの選定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 駐輪スペースの確保ニーズが高いエリア 要件 A 住民アンケート (H22) 交通結節点周辺で駐輪場が ( 物理的に ) ないエリア 要件 B 客観的な現状候補エリア吉原中央駅周辺エリア富士駅周辺エリア 要件 A B 2 つの要件すべてに該当する以下のエリアを 施策 4 の対象エリアとして選定します 吉原中央駅周辺エリア 取り組みの内容 新たな用地を確保して駐輪場を新設することが望ましいものと考えられますが それが困難な場合には 市営駐車場等の駐輪場への転換利用等について検討 調整し 整備可能な空間を確保したうえで 駐輪スペースを整備します 市営吉原本町駐車場 アクションプラン 実施場所 取り組みの概要 実施主体 6 吉原中央駅周辺 駐輪スペースの整備 富士市 検討 調整 事業の実施 継続改善 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 吉原中央駅におけるサイクルアンドバスライドが可能になり 路線バスを始めとした公共交通利用者の増加が見込まれます 吉原商店街を通行する歩行者 自転車の増加が見込まれ 中心市街地の活性化につながります 22
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 4 駐輪場の新設 基本方針 1 2 3 ~ アプローチ ~ 道路空間の有効活用 対象エリアの選定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 駐輪スペースの確保ニーズが高いエリア 要件 A 住民アンケート (H22) 既存の駐輪場に 空きスペースがない ことが問題視されているエリア 要件 B 住民アンケート (H22) ペデストリアンデッキなどのデッドスペースが存在するエリア 要件 C 客観的な現状 候補エリア吉原中央駅周辺エリア富士駅周辺エリア A 要件 B C 3 つの要件すべてに該当する以下のエリアを施策 4 の対象エリアとして選定します 富士駅周辺エリア 取り組みの内容道路法施行令の改正 ( 平成 17 年 4 月 ) により 歩道上への駐輪場の設置が可能になりました 富士駅周辺エリアには 歩道橋やペデストリアンデッキの下にデッドスペースがあるので このような空間を有効に活用して 駐輪スペースを整備します 整備イメージ 他都市の事例 ) 宇都宮市 アクションプラン 実施場所 7 富士駅周辺 取り組みの概要 歩道の植栽帯付近での駐輪スペースの確保 ( 北口周辺 ) ペデストリアンデッキ下での駐輪スペースの確保 ( 南口 ) 検討 調整 事業の実施 継続改善 実施主体 静岡県 富士市 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 より利用者ニーズにあった駐輪スペースが確保されることで 自転車利用者の利便性が向上します 歩道での迷惑駐輪が減少することで 歩行者の安全が確保されるほか 本市の玄関口としてふさわしい都市景観が創出されます 23
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 5 駐輪場の改善 基本方針 1 2 3 対象エリアと取り組みの内容について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 富士駅周辺には市営駐輪場が4か所あり 収容能力 ( 合計 ) は 1,500 台を超えていますが 利用率にバラツキがあります 自転車駐輪場利用状況資料 (H21) 富士駅周辺の市営駐輪場 N 富士駅周辺の市営駐輪場 収容能力 平均利用台数 ( 台 / 日 ) 利用率 (%) 1 富士駅東 285 台 289 台 101% 2 富士駅西 344 台 233 台 68% 3 富士駅南地下 900 台 301 台 33% 4 仮設富士駅南 100 台 64 台 64% 900 台の収容能力がある富士駅南の利用率は 33% と低いのに対し 富士駅東の利用率は 100% を超えています! また 富士駅周辺では歩道への迷惑駐輪が多発している等 需給のミスマッチが生じています 富士駅周辺では 駐輪場間の利用率の平準化により需給ギャップを解消し 既存駐輪場の有効活用を図る取り組みが必要です 取り組みの内容 富士駅駐輪場の周辺 において 各駐輪場への適正な誘導を図るため 案内誘導標識や啓発看板 駐輪場位置図 路面へのサインなどを設置します 仮設富士駅南駐輪場 < 現況写真 > 改修イメージ アクションプラン 実施場所 8 富士駅駐輪場周辺 取り組みの概要 案内誘導標識等の設置 検討 調整 事業の実施 実施主体 富士市 継続改善 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 駐輪場の利用率の向上が図られるほか 富士駅周辺の迷惑駐輪の減少が期待できます 駐輪場の配置が明確になることにより 利用率の低い駐輪場の利用促進が期待できます 24
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 5 駐輪場の改善 基本方針 1 2 3 取り組みの設定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 自転車の修理に関するサービスが求められています 利用者アンケート調査 (H22) 利用者アンケート調査 (H22) では 自転車の修理に関するサービスの充実について 数多くの自由意見が寄せられました 自転車利用者アンケートの自由意見 駐輪場近くにパンクを直してくれる自転車屋さんがほしい パンク修理してもらえる自転車店が少ない パンクまでいかなくてもタイヤに空気をいれさせてもらえる場所は必要だと思います 駐輪場と自転車店との連携をしてほしい ( 駐輪している間にパンク修理してほしい ) また 富士駅周辺駐輪場内などで多発している放置自転車の主な要因として 故障やパンクなどの整備不良が考えられます 駐輪場における付帯設備の設置 改善などにより 放置自転車の削減や解消を図り 駐輪場の利便性向上を促進する取り組みが必要です 取り組みの内容 市内各地の駐輪場 において 簡易な修理工具や空気入れなどを設置したり 駐輪場周辺で利用できる自転車店との連携を図るなど メンテナンス環境の充実を図ります アクションプラン 実施場所 取り組みの概要 9 市営駐輪場 メンテナンス環境の充実 検討 調整 事業の実施 継続改善 実施主体 富士市 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 駐輪場の利用率の向上が図られるほか 富士駅周辺の放置自転車が減少することが期待できます 駐輪場利用者の非常時の対応が可能となることから 利用者の利便性向上が期待できます 25
富士駅周辺の迷惑 違法駐輪の様子H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 6 迷惑 放置自転車の規制 基本方針 1 2 3 取り組みの内容について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 富士駅周辺では 放置自転車や迷惑駐輪が多発しています 客観的な現状 乗降客の多い鉄道駅周辺では 迷惑 放置自転車の規制強化が実施されています 全国的なトレンド路上での長時間 ( 数時間を越えるもの ) 違法駐輪は 富士駅周辺に集中しており その他の交通結節点などでは 駐輪場以外での長時間違法駐輪はあまり見られません 迷惑 放置自転車は 歩行者の安心 安全な通行を阻害するだけでなく 景観の悪化も招きます 特に 乗降客の多い鉄道駅周辺では 駐輪場の新設 整備とあわせて 規制等の強化を図る取り組みが必要です 富士駅北口周辺 富士駅南口周辺 取り組みの内容 路上での長時間違法駐輪が多発している 富士駅周辺 において 条例による規制強化を行います 当面の方針としては これまで実施していなかった 駐輪場外の自転車の撤去のみ とし 駐輪環境の改善との組み合わせにより 相乗的な放置 迷惑自転車の解消を図ります アクションプラン 実施場所 取り組みの概要 実施主体 10 富士駅周辺 条例の制定 富士市 検討 調整 条例の制定 継続改善 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 迷惑駐輪に対する規制を強化することで 富士駅周辺の迷惑駐輪が減少し 都市の美観を取り戻すことが期待されます 長期放置自転車の撤去等を速やかに実施できることから 駐輪場を有効活用でき 利用者の利便性の向上が図れます 26
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 7 走行マナーの啓発 基本方針 1 2 3 取り組みの内容について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 自転車のマナー ルールについて改善ニーズがあります 住民アンケート調査 (H22) 住民アンケート調査 (H22) では 走行マナーが悪い 交通ルールが普及していない といった自転車のマナー ルールについての問題点が高い傾向を示しています 特に 毎年入れ替わる学生の年代においては 年齢層に応じた きめ細やかな走行マナー等の啓発活動 が重要です このため 各種団体が実施している取り組みを継続的に実施する必要があります 取り組みの内容 利用環境 ( 全般 ) の問題点 住民 快適な走行空間が少ない自動車との接触危険性走行マナーが悪い走行位置が不明確交通ルールが普及してない歩行者との接触危険性自動車の走行を阻害 駐輪マナーが悪い その他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 600 274 [40%] 254 [37%] 241 [35%] 225 [33%] 176 [26%] 148 [22%] 91 [13%] 駐輪場が無い 88 [13%] 駐輪場が不便 46 [7%] 問題無い 19 [3%] 82 [12%] 296 [43%] 回答数 :1,940 回答人数 :683 人 [ ] 内は回答人数に占める割合 % 自転車カルガモ作戦 毎月 20 日をカルガモの日として カルガモ親子のように一列で走行し 交通ルールの遵守を図るための街頭指導 子ども自転車安全乗り方大会 小学生の交通安全教育の一環として 学科 実技による自転車競技 高校生交通マナー向上指導 高校生を対象とした走行マナーの街頭指導 自転車カルガモ作戦 高校生交通マナー向上指導 アクションプラン 子ども自転車安全乗り方大会 実施名 取り組みの概要 実施主体 11 交通安全指導の継続 自転車カルガモ作戦 子ども自転車安全乗り方大会 高校生交通マナー向上指導警察 学校 交通安全協会 市 継続改善 自転車カルガモ作戦 子ども自転車安全乗り方大会 高校生交通マナー向上指導 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 様々な年代にマナー啓発を行うことで 自転車利用者の走行マナーの向上が期待されます 正しい自転車の利用により交通事故の削減が図れ 歩行者や自動車利用者も安心 安全な移動が確保されます 27
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 8 駐輪場での防犯啓発 基本方針 1 2 3 取り組みの内容について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 自転車利用者は 駐輪場で盗難やいたずらによる被害を受けています 自転車利用者アンケート調査 (H22) 利用者アンケート調査 (H22) では 盗難やいたずらが多い といった自転車の防犯に関する問題点が 約 3 割と高い傾向を示しています 駐輪場内での防犯体制の強化としては 多様な取り組みが考えられますが 当面は ハード整備や継続的な人的動員を必要としない 利用者側の意識啓発 を中心に取り組みを進め その後 防犯体制を強化していく必要があります 駐輪環境の問題点 自転車利用者 スペースが空いていない盗難やいたずらが多い入り口に入りにくい駐輪場内が汚い目的地に駐輪場がない遠回りが必要駐輪場がわからない駅から遠いその他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 47 [10%] 46 [10%] 36 [8%] 25 [5%] 21 [4%] 16 [3%] 179 [38%] 140 [30%] 109 [23%] 回答数 :619 回答人数 :472 人 [ ] 内は回答人数に占める割合 % 600 取り組みの内容盗難に対する防犯意識の啓発強化を図るため ツーロックの啓発 を実施します 具体的には チラシの配布や啓発看板の設置などにより 利用者側の意識啓発を中心に取り組みを展開します アクションプラン 防犯啓発 ( 吉原駅 ) 実施名 取り組みの概要 実施主体 12 ツーロックの啓発 ツーロックチラシの配布 ツーロック啓発看板の設置警察 富士市 継続改善 ツーロックちらし ツーロック啓発看板 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 自転車利用の防犯意識の向上が図れ 安心な駐輪環境を構築することが期待できます 駐輪場内における盗難機会の防止は 駅周辺での様々な犯罪の防止に寄与することが期待できます 28
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップ施策 9 自転車利用の促進 基本方針 1 2 3 取り組みの設定について ( : 出典や根拠 データ 統計など ) 自転車利用の促進に向けた取り組みが求められています 住民アンケート調査 (H22) 住民アンケート調査 (H22) では マップ ( 危険箇所等 ) 作成 を望む意見が多く 自転車利用の きっかけ を創出することが重要だと考えられます 本市のより多くの住民に 自転車を利用する機会を提供できる取り組みが求められています 望んでいる対策メニュー 住民 走行環境の整備マップ ( 危険箇所等 ) 作成駐輪場の新設 改善自転車乗り方教室開催エコ通勤への取組みサイン 案内板の設置レンタサイクルの導入 イベント開催その他 回答数 ( 数 ) 0 200 400 600 192 [28%] 157 [23%] 134 [20%] 116 [17%] 85 [12%] 67 [10%] 43 [6%] 41 [6%] 回答数 :1,385 回答人数 :683 人 [ ] 内は回答人数に占める割合 % 550 [81%] 取り組みの内容 自転車利用の きっかけ を創出するため 自転車利用マップ を作成します 他都市の事例 ) 新潟市 他都市の事例 ) 豊田市 アクションプラン 実施名 13 自転車利用マップ 取り組みの概要 実施主体 自転車道 駐輪場 事故危険箇所などが掲載された自転車利用マップの作成 配布富士市 施策の実施 マップの作成 マップの配布 継続改善 ロードマップはあくまでも予定です 期待される効果 自転車利用に関する情報提供により 自転車利用者の利便性が向上されるだけでなく これまで利用していなかった人の自転車利用のきっかけの創出が期待されます 事故危険箇所等の情報提供により 交通事故を未然に防ぐとともに 意識の醸成によりマナー等の向上が期待されます 29
8 計画の着実な推進に向けて アクションプランの展開にあたっては 継続的な進捗管理を行いながら 必要に応じて計画を見直す等 PDCA(Plan-Do-Check-Action) サイクルによって事業を推進します 現地で試行 ( 社会実験等 ) しながら進めます本計画では 自転車道の整備等 新しい取り組みを位置づけていますので できるだけ現地で試行 ( 社会実験等 ) を行い 影響や効果を検証しながら進めていきます 必要に応じて計画を見直します本計画は不変なものではなく ロードマップはあくまでも予定です 自転車を取り巻く環境の変化を的確にとらえ 必要に応じて計画の見直しを行います ロードマップの一覧表 施策 1 自転車基幹ネットワークの構築 2 段差等の解消による走行空間の改善 3 注意喚起標識等の設置 4 駐輪場の新設 5 駐輪場の改善 案内誘導標識等の設置 メンテナンス環境の充実 6 迷惑 放置自転車の規制 条例の制定 7 走行マナーの啓発 8 駐輪場での防犯対策 9 自転車利用の促進 凡例 検討 調整 事業の実施 継続改善 具体的な取り組み ( 路線 / 場所 ) H23 1 臨港富士線 2 国道 139 号 3 県道鷹岡富士停車場線 4 県道富士停車場伝法線 5 富士本町通り 5 吉原本町通り 6 吉原中央駅周辺 7 富士駅周辺 8 富士駅駐輪場周辺 9 市営駐輪場 10 富士駅周辺 11 交通安全指導の継続 12 ツーロックの啓発 13 自転車利用マップ H24 H25 H26 H27 H28 H29 ロードマップはあくまでも予定です PDCA サイクルによって事業を展開しますアクションプランの展開にあたっては継続的な進捗管理を行いながら PDCA サイクルによって事業を展開します 計画の策定 Plan 施策 事業の実施 Do Action 計画の見直し 改善 Check 進捗管理 評価 PDCA サイクルのイメージ 30
N 富士市自転車利用総合計画取り組み位置図 P 竪堀駅 富士高校 駐輪場の改善 9 市営駐輪場 メンテナンス環境の充実 看護専門学校 富士中央小学校 自転車基幹ネットワークの構築 2 国道 139 号 富士商工会議所 吉原第一中学校 富士中学校 富士中央図書館 米之宮公園 中央公園 富士市役所 ラ ホール富士 吉原本町駅 ロゼシアター 吉原中央駅駐輪場の新設 6 吉原中央駅周辺 自転車基幹ネットワークの構築 1 臨港富士線 注意喚起標識等の設置 5 吉原本町通り 本吉原駅 自転車基幹ネットワークの構築 3 県道鷹岡富士停車場線 富士市立中央病院 吉原小学校 市立富士体育館 ジヤトコ前駅 富士見高校 富士第一小学校 富士税務署 富士郵便局 フィランセ 静岡県総合庁舎 -- 市全域の取り組み -- 富士市交流プラザ 駐輪場の新設 7 富士駅周辺 P 富士駅 P 注意喚起標識等の設置 5 富士本町通り 段差等の解消による走行空間の改善 4 県道富士停車場伝法線 走行マナーの啓発 11 交通安全指導の継続 駐輪場での防犯対策 12 ツーロックの啓発 富士警察署 駐輪場の改善 8 富士駅周辺 案内誘導標識等の設置 P P 富士第二小学校 駐輪場の改善 9 市営駐輪場 メンテナンス環境の充実 自転車利用の促進 13 自転車利用マップ 迷惑 放置自転車の規制 10 富士駅周辺 条例の制定 ふじさんめっせ 新富士駅 P P 駐輪場の改善 9 市営駐輪場 メンテナンス環境の充実 0 500 1,000m 田子の浦港 31
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おわりに 自転車ブームの波に乗って 自転車の利用を促進しようという機運が高まっています しかし 自転車には 放置自転車対策やモラル向上などの問題 さらには 生活スタイルを 脱クルマ社会 に転換させるといった 最も大きな問題 も控えています 自転車そのものは身近で手軽な乗り物ですが このような背景を踏まえると 自転車を社会システムに組み込むことは 必ずしも容易ではないことが想定されます 今後 自動車との折り合いなどを模索しながら 自転車を一過性のブームで終わらせず 有効な自転車利用促進につなげていきたいと市では考えています そして 自転車は 乗れば 車両 押せば 歩行者 です このような 交通ルール を きちんと守る ことが プラン推進の大前提なのです 33
付属資料 富士市自転車利用総合計画策定協議会名簿 協議会名簿 所属 役職等 氏名 委員 国土交通省静岡国道事務所調査課 課長 伏木章尋 国土交通省静岡国道事務所交通対策課 課長 太田聡 静岡県交通基盤部道路局道路保全課 課長 伊藤敏男 静岡県富士土木事務所 技監 鈴木克英 静岡県富士警察署 交通担当次長 望月裕正 富士市交通安全指導員会 副会長 小林徳光 静岡県自転車軽自動車商業協同組合富士支部 吉原部会長 秋山富弘 きらり交流会議 運営委員 深澤純枝 富士市市民部 部長 藁科靖 富士市建設部 部長 中村克己 富士市都市整備部 部長 大石光範 : 会長 庁内検討部会名簿 所属 役職等 氏名 委員 建設部街路整備課 課長 佐藤辰巳 建設部道路維持課 課長 佐野功 市民部市民安全課 課長 町田昌行 環境部環境総務課 課長 渡邉政行 教育委員会教育総務課 課長 池田和明 教育委員会学校教育課 課長 相場信彦 富士市都市整備部都市計画課 課長 加藤裕一 : 部会長 34
お問い合わせ富士市都市整備部都市計画課 417-8601 静岡県富士市永田町 1 丁目 100 番地 T E L 0545-55-2904 F A X 0545-51-0475 E-mail toshikei@div.city.fuji.shizuoka.jp 35