目次 1. はじめに 2 2. 太田家の基本情報 2-1 家族プロフィール 金融資産 所有不動産 住宅ローン 保険 年金 4 3. キャッシュフローの状況と問題点 3-1 現在の収入と支出 退職後の収支の見積もり キャッシュフロ

Similar documents
(3) 可処分所得の計算 可処分所得とは 家計で自由に使える手取収入のことである 給与所得者 の可処分所得は 次の計算式から求められる 給与所得者の可処分所得は 年収 ( 勤務先の給料 賞与 ) から 社会保険料と所得税 住民税を差し引いた額である なお 生命保険や火災保険などの民間保険の保険料およ

( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

平成19年度市民税のしおり

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

< 所得控除の詳細 > 1 所得控除額計算一覧表 控除名 控除の詳細 控除額町県民税 控除額 参考 所得税 次の イ と ロ のい 次の イ と ロ のい ずれか多い方の金額 ずれか多い方の金額 災害や盗難等により 本人や本 イ ( 損害金額 - 保険 イ ( 損害金額 - 保険 雑損控除 人と同一

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

平成19年度分から

20年度「応用課程・ビデオ問題」

Microsoft Word - "ç´ıå¿œçfl¨ docx

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

1 夫が亡くなったとき 40 歳以上 65 歳未満で 生計を同じくしている子がいない妻 2 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻 (40 歳に達した当時 子がいるため遺族基礎年金を受けていた妻に限る ) が 子が 18 歳到達年度の末日に達したため 遺族基礎年金を受給できなくなったとき

例題 1 下記の事項につき ア ~ エのうち正しいものを 1 つ 選んでください 所得税および住民税の生命保険料控除 地震保険料控除についてア. 平成 23 年 12 月締結契約で 一般生命保険料の年間正味払込保険料が75,000 円の場合 この契約に係る所得税の生命保険料控除額は 38,750 円

あなたと生計を一にする配偶者やその他の親族が受け取る公的年金等から引き落とされている国民健康保険 料 後期高齢者医療保険料 介護保険料はあなたの控除の対象とはなりませんので御注意ください 5 生命保険料控除 地震保険料控除 について それぞれ該当する欄に昨年中に支払った金額を記入し 以下の計算方法に

Microsoft Word - 個人住民税について

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計

所得税算出の流れ Q&A 通信の所得税の流れを詳しく教えてください 改めて以下の図版を見てください は収入から引かれる金額です 引かれる金 額の算出の計算方法をこれから解説します 1 支払金額 ( 給料 賞与 ) 2 給与所得控除後の金額 A 給与所得 所得税算出の流れ B 課税所得 D 所得税 E

平成 29 年 1 月度実施実技試験 ( 保険顧客資産相談業務 ) 73

の合計 ( ただし 20 歳以上 60 歳未満の期間 ) なお 保険料免除期間がある場合 本人は保険料を支払っていなくても 一定の期間が分子に加算される A さんの場合 保険料納付済月数は 国民年金保険料納付済期間 35 月 + 厚生年金保険被 保険者期間 398 月 + 厚生年金保険被保険者期間

第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

中小企業の退職金制度への ご提案について

平成25年4月から9月までの年金額は

Microsoft PowerPoint - ライフプランニング HP公表用.ppt


FX取引に係る確定申告について

公 的 年金を補完して ゆとりあるセカンドライフを実 現するために は 計 画 的 な 資金準備 が必要です 老後の生活費って どれくらい 必要なんですか 60歳以上の夫婦で月額24万円 くらいかな? 収入は 公的年金を中心に 平均収入は月額22万円くらいだ 月額2万の マイナスか いやいやいや 税

<4D F736F F D E8482BD82BF82CC95E982E782B582C68CA790C52E646F6378>

特別障害者控除同居特別障害者寡婦控除特別寡婦控除寡夫控除 障害者控除に該当する場合のうち 障害の程度が身体障害者手帳 1 級または2 級の方や療育手帳 AまたはAの場合 また精神障害者手帳 1 級の場合等 納税者の配偶者その他の親族 ( 扶養親族や配偶者控除を受ける配偶者に限る ) が特別障害者でか

妙高市 税に関するWEBページ

スライド 1

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

MR通信H22年1月号

Microsoft Word - FP2級法改正情報 doc

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

金融商品と資金運用

申告者と配偶者の合計所得金額の入力フォーム 申告者 ( 給与の支払いを受ける人 ) の事業所得 雑所得 配当所得 不動産所得 その他の所得の収入金額と必要経費を入力して合計所得金額を計算します 申告者の合計所得金額が 900 万円を超えると 配偶者控除または配偶者特別控除の控除額が変動します 申告者


年金・社会保険セミナー

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

< D836A B8C9A83545F E A957A A2E786C73>

ファイナンシャル プランニングと倫理 関 連法規 Copyright (c) Akira Sugiyama all rights reserved 2

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

妙高市 税に関するWEBページ

2. 改正の趣旨 背景の等控除は 給与所得控除とは異なり収入が増加しても控除額に上限はなく 年金以外の所得がいくら高くても年金のみで暮らす者と同じ額の控除が受けられるなど 高所得の年金所得者にとって手厚い仕組みとなっている また に係る税制について諸外国は 基本的に 拠出段階 給付段階のいずれかで課

問 2 1 〇 3 〇問 ,347( 円 ) 21,459,005 ( 円 ) < 賃金低下率 > < 支給率 > 61% 以下 15% 65% 10.05% 70% 4.67% 75% 以上 0% 1 適切 適切 A さんが厚生年金保険の被保険者でなくなった 場合 妻 B さんは 60

平成16年度

第6回税制調査会 総6-3

スライド 1

Ⅰ 年の中途で行う年末調整の対象となる人 年末調整は 原則として給与の支払者に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 ( 以下 扶養控除等申告書 といいます ) を提出している人について その年最後に給与の支払をする時に行うことになっていますので 通常は12 月に行うこととなりますが 次に掲

PowerPoint プレゼンテーション

事例検証 事例 1 37 歳の会社員の夫が死亡し 専業主婦の妻と子ども (2 歳 ) が遺される場合ガイドブック P10 計算例 1 P3 事例 2 42 歳の会社員の夫が死亡し 専業主婦の妻と子ども (7 歳 4 歳 ) が遺される場合 P4 事例 3 事例 3A 事例 3B 53 歳の会社員の夫

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

年金・社会保険セミナー

1 給与所得控除額を算出する計算式は給与収入金額によって異なります 今回は給与収入金額 3,600,000 円以上 6,599,999 円以下の場合の式を用いています 2 調整控除額は合計課税所得金額 2,000,000 円超と 2,000,000 円以下で算出方法が異なります 今回は 2,000,

1. はじめに 自ら変わります 社会保険庁を変えます 社会保険庁ホームページ : 社会保険庁改革リスタートプラン より やるき化 プロジェクト あたりまえ化プロジェクト 見える化 プロジェクト きれい化 プロジェクト 2007/4/14 Copyright

2/5 ヘ ーシ Q1. 年金通算とは何ですか? A. これまで各企業や基金では 加入者の老後の安定の一助となるよう さまざまな年金制度をつくり運営してきました しかし 従来の終身雇用を前提とした制度では 現代のライフスタイルに対応することが難しくなってきています 転職など雇用の流動化に対応し これ

<4D F736F F D208DA1944E348C8E95AA82A982E782CC944E8BE08A7A82C982C282A282C FA967B944E8BE08B408D5C816A2E646F6378>

著作権について 本冊子は著作権法で保護されている著作物であり 本冊子の使用に関しては 以下の点にご注意くださ い 本冊子の著作権は 創企株式会社に属します 創企株式会社の許可なく 本冊子の全部又は一部をいかなる手段においても複製 転載 流用 転売 する事を禁じます 創企株式会社の許可なく 本冊子から

市県民税所得課税証明書から年間所得金額を見る場合 平成 年度 ( 平成 年分 ) 市県民税所得課税証明書 住所 羽生市 134 番地 1 氏名 羽生田羽生子 所得の区分 所得金額 所得の区分 所得金額 総所得金額 330,000 所得控除金額 1,500,000 合計所得金額 330,000 課税標

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

平成16年度

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

給与の所得金額の算出速算表 収入金額 給与所得の金額 0 ~ 650, ,000 ~ 1,618,999 収入金額 -650,000 1,619,000 ~ 1,619, ,000 1,620,000 ~ 1,621, ,000 1,622,000 ~ 1,6

ていたものと推定されるので 所定の手続により, 雇用保険から基本手当を 150 日分 受給することができる < 問 3> 正解 3 1) 不適切 老齢厚生年金は 65 歳からの受給が原則であるが 男性の場合 昭和 36 年 4 月 1 日以前生まれの人は 65 歳前から特別支給の老齢厚生年金を受給す

第5回基礎問題小委員会 礎5-4

2. 事例 Q&A [1] 公的年金制度の仕組み Q. 私は昭和 37(1962) 生まれの男性で 現在 55 歳のサラリーマンです 何歳からどのような年 金が受け取れるのでしょうか A. 65 歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金が それに加えて配偶者が 65 歳になるまで加給年金が 支給されます 確

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c


公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金


2017 年度税制改正大綱のポイント ~ 積立 NISA の導入 配偶者控除見直し ~ 大和総研金融調査部研究員是枝俊悟

2. 繰上げ受給と繰下げ受給 65 歳から支給される老齢厚生年金と老齢基礎年金は 本人の選択により6~64 歳に受給を開始する 繰上げ受給 と 66 歳以降に受給を開始する 繰下げ受給 が可能である 繰上げ受給 を選択した場合には 繰上げ1カ月につき年金額が.5% 減額される 例えば 支給 開始年齢

v

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ


ライフプランニングと資金計画 問題 1. ファイナンシャル プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち 職 業倫理や関連法規に照らし 最も適切なものはどれか 1. 税理士資格を有しないファイナンシャル プランナーが 住宅ローン相談セミナーを開催し その出席者に対して無償で確定申告書の作成代行

「77スマートネクスト」のインターネット契約取扱開始およびカードローンの商品内容拡充について

政策課題分析シリーズ16(付注)

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

はしがき 配偶者控除 と 配偶者特別控除 は 昭和 36 年と昭和 62 年の税制改正で導入された歴史ある制度です ここ数年 配偶者控除の改正について様々な議論が行われてきましたが 平成 29 年度税制改正において 就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築する観点から配偶者控除と配偶者特別控除の見直し

年金・社会保険セミナー

5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

PowerPoint プレゼンテーション

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

< D836A B8C9A A957A A2E786C73>

ご自身の加入限度額は? 加入条件 お さまの 性 自 者 年金 者種 1 者 に確定 年金や 確定拠出年金 ( 型 ) がない 確定拠出年金 ( 型 ) に加入している 2 者 加入できる 確定 年金がある 者 基本的には 60 歳未満のすべての方 にご加入いただけます 国民年金を免除されている方等

<92F188C48F915F E786C73>

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

<4D F736F F D20944E8BE093C192A5837A815B B83572E646F63>

第14章 国民年金 

PowerPoint プレゼンテーション

給与所得控除 給与収入の金額控除額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下収入金額 20% + 54 万円 660 万円超 1,00

<8DE08C60944E8BE02E786C73>

所得控除 所得控除とは個人の実情にあった税金を負担していただくために 所得金額から差し引くものです (1) 人的控除人的控除に該当するかどうかは 前年 12 月 31 日の現状によって判定されます ただし その判定の対象となる人が前年中にすでに死亡している場合には その死亡時の現状によって判定されま

1.佐家のライフイベント表

Transcription:

太田久志様のリタイアメントプラン ~ 老後不安の解消の為に ~ 作成例 基準日 : 平成 21 年 12 月 31 日 作成日 : 平成 22 年 11 月 19 日

目次 1. はじめに 2 2. 太田家の基本情報 2-1 家族プロフィール 3 2-2 金融資産 3 2-3 所有不動産 住宅ローン 3 2-4 保険 4 2-5 年金 4 3. キャッシュフローの状況と問題点 3-1 現在の収入と支出 5 3-2 退職後の収支の見積もり 5 3-3 キャッシュフロー表 8 3-4 問題点 10 4. 問題点の解決策 4-1 住宅ローンの繰上げ返済 11 4-2 金融資産の見直し 11 4-3 医療保険 年金保険の見直し 12 4-4 見直し後のキャッシュフロー表 13 4-5 見直し後の効果について 15 5. おわりに 16 補足資料 可処分所得の算出方法 18 手取り退職金の算出方法 21 特別支給の老齢厚生年金算出方法 22 65 歳からの老齢年金の算出方法 24 配偶者の老齢基礎年金の算出方法 27 添付資料 ( 医療保険 年金保険 ) 当資料は省略しています ~ 1 ~

1. はじめに 昨今の円高 株安などに見るように経済環境 金融情勢の悪化は 先行きを見通すことが非常に困難な状況であるといえます このような状況においても 今後の動向に着目しながら 個々人のライフスタイルのニーズを満たす 将来の生涯設計をしていく必要があるでしょう 今回 太田様のリタイアメントプランを作成するにあたり 1 定年後の収入が公的年金だけだが大丈夫だろうか? 2 個人年金に入った方がいいか? 3 医療等の保障が心配だが どうしたらよいか? 以上のご相談内容を中心に考慮し お客様からお伺いした情報をもとに キャッシュフロー及び資産の増減などに重点を置いた分析したいと考えております また 合わせてお子様の結婚資金や久志様の住宅ローンや金融資産の運用 老後資金対策などに関しても分析及び提案させて頂きます 今後とも 太田様の良きアドバイザーとしてご用命いただければ幸いです ~ 2 ~

2. 太田家の基本情報 2-1 家族プロフィール 太田様ご一家の平成 21 年 12 月末時点でのプロフィールを以下に示します 太田久志佳枝久雄美紀高志 続柄 誕生日 年齢 備考 本人 昭和 25 年 12 月 24 日 59 歳 会社員 妻 昭和 27 年 12 月 11 日 57 歳 専業主婦 長男 昭和 50 年 8 月 7 日 34 歳 既婚 別居 長女 昭和 54 年 2 月 12 日 30 歳 未婚 同居 次男 昭和 55 年 10 月 30 日 29 歳 未婚 同居 2-2 金融資産 太田家の平成 21 年末の金融資産残高は 以下の通りです 金融資産の内訳 ( 単位 : 万円 ) 預入先 金額 預入日 満期日 償還日 定額預金 ( 財形年金 ) 500 ドル建て外債 ( 償還 5 年 ) 300 平成 16 年 6 月 平成 21 年 6 月 株式投資信託 400 MMF 100 定期預金 400 普通預金 150 合計 1,850 2-3 所有不動産 住宅ローン ( 平成 22 年末予定 ) 所有不動産時価住宅ローン残高残返済期間 自宅 一戸建 3,000 万円公庫 1,700 万円 20 年 ~ 3 ~

2-4 保険 ( 保障状況 ) 現在加入中の生命保険とその保障内容は 以下の通りです 種類 定期保険特約付き終身保険 契約者 被保険者 太田久志様 受取人 太田佳枝様 保険料 年間 35 万円 (60 歳払済 ) 保障内容 終身保険 1,000 万円 定期保険特約 3,000 万円 (60 歳まで ) 医療特約 ( 夫婦型 ) 10,000 円 / 日 2-5 年金 公的年金 久志様厚生年金の平均標準報酬月額 400,000 円 平均報酬月額 500,000 円とし 退職後年額 240 万円程度を見込みます 佳枝様 20 歳から国民年金に加入しており 65 歳からは老齢基礎年金が受給できます 個人年金財形年金として 54 万 / 年を 60 歳より 10 年間で受け取れます その他の個人年金にはご加入されていません ~ 4 ~

3. キャッシュフローの状況と問題点 ここでは次の 4 つの段階を経て 収支上の問題点を明確にします 1 現状の収支を整理する 2 今後の収支を予想する 3 今後の必要資金を見積もる 4 今後の収支予想 ( キャッシュフロー表 ) を作成し 分析する 3-1 現在の収入と支出 ( 平成 21 年 22 年分 ) 久志様の給与収入 : 年収約 680 万円 ( 平成 21 年分予定 ) 所得税 + 住民税 ( 約 55 万円 ) と社会保険 ( 約 88 万円 ) を差し引いた可処分所得は 約 540 万円と予想されます なお 平成 22 年分も 12 月退職のため平成 21 年分と同程度とします 支出 基本生活費 : 300 万円 / 年 ( 構成比 57%) 住居費 ( 住宅ローン ) : 150 万円 / 年 ( 29%) 生命保険 : 35 万円 / 年 ( 6%) その他支出 : 40 万円 / 年 ( 8%) 年間総支出合計 : 525 万円 / 年 ( 100%) 年間収支 (1 年間の貯蓄額 ) 540 万円 -525 万円 =15 万円 3-2 退職後の収支の見積もり 現在の収支状況等を元に退職後の収支を予想することにします 収入 [ 久志様 ] 60 歳時 ( 公的年金以外の収入 ) 退職金 2,200 万円 ( 税引き後約 2,190 万円 ) 財形年金原資 500 万円 (10 年確定年金で受け取りの場合年額約 54 万円手取額 ) ~ 5 ~

厚生年金 37 年 9 ヶ月加入予定 ( 平均標準報酬月額 40 万円 平均標準報酬額 50 万円 ) 60~65 歳報酬比例部分相当額の老齢厚生年金 = 約 137 万円 / 年 ( 税引後 ) 65~67 歳老齢厚生年金 + 老齢基礎年金 + 加給年金 + 経過的加算 = 約 243 万円 / 年 ( 税引後 ) 67 歳 ~ 老齢厚生年金 + 老齢基礎年金 + 経過的加算 = 約 209 万円 / 年 ( 税引後 ) [ 佳枝様 ] 国民年金 40 年加入予定 ( 今後のスライド率なしとして算出 ) 65 歳 ~ 老齢基礎年金 + 振替加算 = 約 86 万円 / 年 ( 税引後 ) 上記 お二人の年金受給経過を図にすると以下のようになります 年金受給経過予想図 夫 60 歳 65 歳 67 歳 報酬比例部分相当の老齢厚生年金 老齢厚生年金 1,369,200 円 1,369,500 円 経過的加算 296 円老齢基礎年金 747,500 円加給年金 396,000 円 65 歳 妻 振替加算 70,000 円 老齢基礎年金 792,100 円 合計 約 137 万円 ( 税引き後約 137 万円 ) 約 251 万円 ( 税引き後約 243 万円 ) 約 298 万円 ( 税引き後 295 万円 ) ~ 6 ~

支出 ( 現在の支出以外に考えられるもの ) 1. 退職の翌年の住民税 : 約 33 万円 ( 前年の課税所得をもとに算出 ) 2. 家の修繕 :250 万円 / 回 家の修繕は 10 年後にバリアフリーのため実施するものとする 3. 美紀様と高志様の結婚費用 :500 万円 ( 各 250 万円 ) 結婚時期が未確定のため 美紀様 3 年後 高志様 5 年後と仮定 4. 美紀様結婚後の基本生活費は前年の 85% 高志様結婚後も同様に 85% ~ 7 ~

3-3 キャッシュフロー表 西暦 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 年号平成 21 年平成 22 年平成 23 年平成 24 年平成 25 年平成 26 年平成 27 年平成 28 年平成 29 年平成 30 年平成 31 年平成 32 年平成 33 年参照頁名前現在 1 年後 2 年後 3 年後 4 年後 5 年後 6 年後 7 年後 8 年後 9 年後 10 年後 11 年後 12 年後 P.3 久志様 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 佳枝様 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 久雄様 年齢 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 美紀様 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 高志様 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 収入 上昇率 P.5 給与収入 0% 540 540 P.6 公的年金 ( 夫 ) 0% 137 137 137 137 137 243 243 209 209 209 209 P.6 公的年金 ( 妻 ) 0% 86 86 86 86 P.5 財形年金 0% 54 54 54 54 54 54 54 54 54 54 P.5 退職金 0% 2,190 収入合計 540 2,784 191 191 191 191 191 297 297 349 349 295 295 支出 P.5 基本生活費 0.1% 300 300 301 256 256 218 218 218 218 219 219 219 219 P.5 住居費 0% 150 150 150 150 150 150 150 150 150 150 150 150 150 P.5 保険料 0% 35 35 P.5 その他支出 1% 40 40 41 41 42 42 42 43 43 44 44 45 45 P.7 一時支出 33 250 250 250 支出合計 525 526 524 697 448 660 411 411 412 412 663 414 414 年間収支 15 2,258 333 506 257 469 220 114 115 63 314 119 119 P.3 貯蓄残高 0.5% 1,850 4,067 3,704 3,166 2,875 2,370 2,113 1,959 1,803 1,699 1,343 1,181 1,017 P.7 ライフイベント 久志様退 職 美紀様結 婚 高志様結 婚 家の修繕

西暦 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032 2033 2034 年号平成 34 年平成 35 年平成 36 年平成 37 年平成 38 年平成 39 年平成 40 年平成 41 年平成 42 年平成 43 年平成 44 年平成 45 年平成 46 年 参照頁名前 13 年後 14 年後 15 年後 16 年後 17 年後 18 年後 19 年後 20 年後 21 年後 22 年後 23 年後 24 年後 25 年後 P.3 久志様 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 佳枝様 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 久雄様 年齢 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 美紀様 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 高志様 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 収入 上昇率 P.5 給与収入 0% P.6 公的年金 ( 夫 ) 0% 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 P.6 公的年金 ( 妻 ) 0% 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 P.5 財形年金 0% P.5 退職金 0% 収入合計 295 295 295 295 295 295 295 295 295 295 295 295 295 支出 P.5 基本生活費 0.1% 220 220 220 220 220 221 221 221 221 222 222 222 222 P.5 住居費 0% 150 150 150 150 150 150 150 150 150 P.5 保険料 0% P.5 その他支出 1% 46 46 46 47 47 48 48 49 49 50 50 51 51 P.7 一時支出支出合計 415 416 416 417 418 419 419 420 421 271 272 273 274 年間収支 120 121 121 122 123 124 124 125 126 24 23 22 21 P.3 貯蓄残高 0.1% 852 685 516 347 175 2 172 348 526 555 585 616 648 P.7 ライフイベント 住宅ローン 完済 ~ 9 ~

3-4 問題点 太田様のキャッシュフロー表による収支予想及び貯蓄の推移を踏まえますと 現在の給与収入 退職金 財形年金 公的年金収入 貯蓄では 前頁表の通り 定年退職後は 毎年の収支が赤字となり 貯蓄から毎年生活費を切り崩す形になってしまいますので 早い時点での対策が必要であるでしょう 以下が 問題点となっています 定年退職後は 毎年の収支が赤字になり 蓄えられた貯蓄から毎年生活費を取り崩す形になってしまう 定年後における収入のみでは不安な面がある 支出において住居費 ( 住宅ローン返済 ) の占める割合が非常に大きい 佳枝様の医療保障が夫婦医療特約のみでは不安である ~ 10 ~

4. 問題点の解決策 4-1 住宅ローンの繰上げ返済平成 22 年末において住宅ローン残高が 1,700 万円ありますが これに対して返済は 年間 150 万円 20 年 (3,000 万円 ) となっており 20 年で 1,300 万円の利息を支払うことになります 現在 一般的な住宅ローンを考えましても この利息は 高額であります また 退職後収入の減少するなか 住宅ローンにより貯蓄を取り崩していく状況は好ましくないと考えます 従いまして お持ちの資金及び退職金等を使用して一括返済することは 非常に有利な資金活用であると考えられます 4-2 金融資産の見直し現在の金融資産残高は 1,850 万円となっておりますが リタイアメントプランニングにおいては ドル建て外債のような為替リスクを負う ( リスクが高い ) ものは できれば対象としないことをお勧めします そこで 老後資金の運用としては 安全が高く かつ 流動性の高い商品を選択された方がよいと思われます また 5-1による住宅ローン返済後のお手元に残る退職金の運用先も併せて考える必要があるでしょう 流動性 安全性 利率を考えた運用先 個人向け国債 (10 年もの 5 年もの ) 10 年もの 5 年もの 購入単位 1 万円 1 万円 金利 変動金利 ( 半年毎 ) 固定金利 利払い 年 2 回 年 2 回 流動性 発行日から 1 年経過後 額面での中途解約可 真近 2 回分の税引き利子の 80% 相当の手数料が必要 発行日から 2 年経過後 額面での中途解約可 真近 4 回分の税引き利子の 80% 相当の手数料が必要 満期 10 年 5 年 ~ 11 ~

公社債投資信託株式を一切組み入れずに 国債 地方債など安定性の高い債権に投資するもの購入単位 :1 万円以上 1 円単位金利 : 実績分配型利払い流動性 : 随時可能 ( 手数料がかかる ) 4-3 生命保険 年金保険の見直し 佳枝様の医療保険へのご加入現在 佳枝様の単独の医療保障の加入はありません これからの老後生活に備えて 医療保険に加入することをお勧めします 60 歳時点でも加入でき 一生涯の保障を得られ がん保障や先進医療の保障もついてくる保険もあります おすすめプラン メディケア生命保険株式会社 (60 歳から加入とした場合 ) 保険料 ( 終身払い ): 月額 4,665 円 ( 年額約 5.6 万円 ) 保障内容については 別紙参照 久志様の年金保険へのご加入太田家の年間収支は 久志様の退職後から恒久的に赤字になり 貯蓄を食いつぶし続ける傾向となっています そこで 赤字の回復の為に 個人年金保険の加入を勧めます おすすめプラン 太陽生命 (60 歳契約の 300 万円一時払いとした場合 ) 10 年確定年金 ( 定額型 ) 年金原資 :3,127,680 円基本年金額 :330,909 円 詳細については 別紙参照 ~ 12 ~

4-4 見直し後のキャッシュフロー表西暦 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 年号平成 21 年平成 22 年平成 23 年平成 24 年平成 25 年平成 26 年平成 27 年平成 28 年平成 29 年平成 30 年平成 31 年平成 32 年平成 33 年参照頁名前現在 1 年後 2 年後 3 年後 4 年後 5 年後 6 年後 7 年後 8 年後 9 年後 10 年後 11 年後 12 年後 P.3 久志様 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 佳枝様 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 久雄様 年齢 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 美紀様 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 高志様 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 収入 上昇率 P.5 給与収入 0% 540 540 P.6 公的年金 ( 夫 ) 0% 137 137 137 137 137 243 243 209 209 209 209 P.6 公的年金 ( 妻 ) 0% 86 86 86 86 P.5 財形年金 0% 54 54 54 54 54 54 54 54 54 54 個人年金 33 33 33 33 33 33 33 P.5 退職金 0% 2,190 収入合計 540 2,784 191 191 191 191 224 330 330 382 382 328 328 支出 P.5 基本生活費 0.1% 300 300 301 256 256 218 218 218 218 219 219 219 219 P.5 住居費 0% 150 150 P.5 保険料 0% 35 35 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 P.5 その他支出 1% 40 40 41 41 42 42 42 43 43 44 44 45 45 P.7 一時支出 2,000 33 250 250 250 支出合計 525 2,526 380 553 303 515 266 267 267 268 519 269 270 年間収支 15 258 189 362 112 324 42 63 63 114 137 59 58 P.3 貯蓄残高 0.5% 1,850 2,067 1,838 1,436 1,280 912 824 841 858 926 744 756 767 P.7 ライフイベント 久志様退職 美紀様結婚 高志様結婚 家の修繕 ~ 13 ~

西暦 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032 2033 2034 年号平成 34 年平成 35 年平成 36 年平成 37 年平成 38 年平成 39 年平成 40 年平成 41 年平成 42 年平成 43 年平成 44 年平成 45 年平成 46 年 参照頁名前 13 年後 14 年後 15 年後 16 年後 17 年後 18 年後 19 年後 20 年後 21 年後 22 年後 23 年後 24 年後 25 年後 P.3 久志様 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 佳枝様 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 久雄様 年齢 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 美紀様 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 高志様 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 収入 上昇 率 P.5 給与収入 0% P.6 公的年金 ( 夫 ) 0% 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 209 P.6 公的年金 ( 妻 ) 0% 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 86 P.5 財形年金 0% 個人年金 33 33 33 P.5 退職金 0% 収入合計 328 328 328 295 295 295 295 295 295 295 295 295 295 支出 P.5 基本生活費 0.1% 220 220 220 220 220 221 221 221 221 222 222 222 222 P.5 住居費 0% P.5 保険料 0% 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 P.5 その他支出 1% 46 46 46 47 47 48 48 49 49 50 50 51 51 P.7 一時支出支出合計 271 271 272 273 273 274 275 276 276 277 278 278 279 年間収支 57 57 56 22 22 21 20 19 19 18 17 17 16 P.3 貯蓄残高 0.5% 778 788 798 774 749 724 697 670 642 613 583 552 520 P.7 ライフイベント ~ 14 ~

4-5 見直し後の効果について 太田様からご相談のあった 1 個人年金に入った方がよいか? 個人年金に加入した方がよいか? につきまして 公的年金等だけの収入では退職後において恒久的に年間収支が赤字になり 先行きは貯蓄残高もマイナスになる可能性があります そこで 個人年金に加入することで 暫くの間安定的な収入が確保されます 2 医療等の保障が心配だが どうしたらよいか? につきましては 佳枝様が医療保険等に加入されることにより 生涯を通じてご安 心いただけるものと思います 今回のご提案を実行されることによって 見直し後のキュッシュフロー は 久志様の 個人年金保険や佳枝様の医療保険加入により 従来と比べ年間収支の貯蓄残高が提案前に 比べ大きく改善されるようになります ~ 15 ~

5. おわりに 今回の提案書作成では 太田様の今後のリタイアメントプランの基本的な 方向付けをさせていただきました 60 歳から男性約 22 年 女性約 28 年の平均余命があります この人生の完成期を実り豊かなものにするために考えなければならないことはいろいろありますが 大きく言って生きがいと健康 そしてそれを支えるお金の問題に集約されていると言えるのではないでしょうか この提案をお読みになっていただいて 現在のリタイアメントプランにおける太田様の状況と問題についてはご理解いただけたことと思います その改善策について この提案を参考にご家族で十分ご検討いただければ幸いです 問題解決の為にも実行して頂くことにより 太田様の目標を達成いただければ幸いです なお 本提案書は現時点の税制 社会保険制度 統計データなどに基づいて一定の前提で作成いたしましたが 今後 社会制度をはじめとした様々な 社会情勢の変化などがあると思われます いずれそうした状況に対応しプランの見直しが必要となってくるでしょうご用命いただければ 今後とも太田様の一生涯のパートナーとしてお付き合いさせて頂きたいと思います このご提案が太田様ご家族のお役に立てることを祈りつつ 報告を終わら させていただきます 平成 22 年 11 月 19 日 ~ 16 ~

プランの解説及び補足資料編 提案書のプランにおいての数値等の計算根拠 及び重要資料についての解説及び補足 ~ 17 ~

可処分所得の算出方法 所得税 住民税計算図 給与所得 492 万円 給与所得控除人的控除 ( 表 2) ( 表 1) 76 万円物的控除 ( 表 3) 188 万円 88 万円 +5 万円給与収入 680 万円 課税総所得金額 323 万円 所得税 + 住民税 ( 表 4) =54.85 万円 太田様の可処分所得の計算 1 給与収入 680 万円 2 給与所得控除 680 万円 10%+120 万円 =188 万円 ( 表 1より ) 3 人的控除基礎控除 (38 万円 )+ 配偶者控除 (38 万円 )=76 万円 ( 表 2より ) 4 物的控除社会保険料控除 88 万円 ( 給与収入 約 13%)+ 生命保険料控除 5 万円 =93 万円 ( 表 3より ) 5 所得控除合計 3+4=169 万円 6 課税所得金額 1-2-3=323 万円 7 所得税 住民税合計 6 20%-9.75 万円 =54.85 万円 ( 表 4より ) 8 可処分所得 1-88 万円 ( 社会保険料 )-7=537.15 万円 約 540 万円 表 1. 給与所得控除額の速算表 給与等の収入金額 1,800,000 円以下 給与所得控除額 収入金額 40% 650,000 円に満たない場合には 650,000 円 1,800,000 円超 3,600,000 円以下収入金額 30% + 180,000 円 3,600,000 円超 6,600,000 円以下収入金額 20% + 540,000 円 6,600,000 円超 10,000,000 円以下 収入金額 10% + 1,200,000 円 10,000,000 円超収入金額 5% + 1,700,000 円 ~ 18 ~

表 2. 人的控除額 基礎控除 本人 38 万円 配偶者控除 生計を一にし かつ 年間所得が 38 万円以 下である配偶者を有する者 一般の控除対象配偶者 年齢が 70 歳未満 38 万円 老人控除対象配偶者 年齢が 70 歳以上 48 万円 配偶者特別控除 生計を一にする年間所得が 38 万円を超え 76 万円未満である配偶者を有する者 最高 38 万円 扶養控除 生計を一にし かつ 年間所得が 38 万円以 下である親族等 ( 扶養親族 ) を有する者 一般の扶養親族 年齢が 16 歳未満又は 23 歳以上 70 歳未満 38 万円 特定扶養親族 年齢が 16 歳以上 23 歳未満 63 万円 老人扶養親族 年齢が 70 歳以上 48 万円 表 3. 物的控除 控除の種類 控除額の計算方式 医療費控除 次のいずれか低い方の金額 支払った医療費の額 -110 万円 = 医療費控除額 ( 最高限度額 200 万円 ) 2 年間所得金額 5% 社会保険料控除 支払った社会保険料の額 生命保険料控除 1 支払った生命保険料に応じて一定額を控除 ( 最高限度額 5 万円 ) 2 支払った個人年金保険料に応じて一定額を控除 ( 最高限度額 5 万円 ) 地震保険料控除支払った地震保険料の全額を控除 ( 最高限度額 5 万円 ) 1 平成 18 年 12 月 31 日までに締結した長期損害保険契約等 ( 地震保険料控除の適用を受けるものを除く ) に係る保険料等は従前どおり適用する ( 最高限度額 1 万 5 千円 ) 2 地震保険料控除と上記 1を適用する場合には合わせて最高 5 万円とする ~ 19 ~

表 4. 所得税 住民税合算税額速算表 課税所得金額 税率 控除額 0 円 195 万円以下 15% 0 円 195 万円超 330 万円以下 20% 97,500 円 330 万円超 695 万円以下 30% 427,500 円 695 万円超 900 万円以下 33% 636,000 円 900 万円超 1,800 万円以下 43% 1,536,000 円 1,800 万円超 50% 2,796,000 円 ~ 20 ~

手取り退職金の算出方法 1 退職収入 2,200 万円勤続年数 38 年 2 退職所得控除 70 万円 (38 年 -20 年 )+800 万円 =2,060 万円 ( 表 1より ) 3 退職所得 (2,200 万円 -2,060 万円 ) 2=70 万円 4 所得税 70 万円 5%=3.5 万円 ( 表 2より ) 5 住民税 70 万円 10% 0.9=6.3 万円 ( 住民税は一律 10% の 0.9) 6 手取り退職金 1-4-5=2190.2 万円 約 2,190 万円 表 1. 退職所得控除額の計算の表 勤続年数 (=A) 20 年以下 退職所得控除額 40 万円 A (80 万円に満たない場合には 80 万円 ) 20 年超 800 万円 +70 万円 (A-20 年 ) 表 2. 所得税の速算表課税される所得金額 税率 控除額 195 万円以下 5% 0 円 195 万円を超え 330 万円以下 10% 97,500 円 330 万円を超え 695 万円以下 20% 427,500 円 695 万円を超え 900 万円以下 23% 636,000 円 900 万円を超え 1,800 万円以下 33% 1,536,000 円 1,800 万円超 40% 2,796,000 円 ~ 21 ~

特別支給の老齢厚生年金額 ( 報酬比例部分 ) 算出方法 久志様の 60 歳前半の老齢年金は報酬比例部分相当の老齢厚生年金 (60 歳から 65 歳まで ) の給付があります 昭和 25 年 12 月 24 日生 報酬比例部分相当の老齢厚生年金 ( 表 1より ) 1 平成 15 年 4 月 1 日前の被保険者期間 ( 総報酬制導入前 ) 400,000 円 7.5/1,000 360 ヵ月 =1,080,000 円 2 平成 15 年 4 月 1 日以後の被保険者期間 ( 総報酬制導入後 ) 500,000 円 5.769/1,000 93 ヵ月 =1,080,000 円 3(1+2) 1.031 0.985=1,369,204 1,369,200 円 ( 約 137 万円 ) 表 1. 老齢厚生年金乗率表 報酬比例部分 旧乗率 ( 従前額保証 ) 新乗率 (5% カット後 ) 生年月日 総報酬制 総報酬制 総報酬制 総報酬制 導入前 導入後 導入前 導入後 1000 分の 昭和 18 年 4 月 2 日 ~ 昭和 19 年 4 月 1 日昭和 19 年 4 月 2 日 ~ 昭和 20 年 4 月 1 日昭和 20 年 4 月 2 日 ~ 昭和 21 年 4 月 1 日 7.83 6.023 7.439 5.722 7.72 5.938 7.334 5.642 7.61 5.854 7.230 5.562 昭和 21 年 4 月 2 日 ~ 7.50 5.769 7.125 5.481 所得税及び住民税 1137 万円 75%-37.5 万円 =65.25 万円 ( 表 2より ) 2 配偶者控除 (38 万円 )+ 基礎控除 (38 万円 )=76 万円 ) 3 課税所得金額 1-2=0( マイナスとなるため ) 課税なし ~ 22 ~

表 2. 公的年金等に係る雑所得の速算表 ( 平成 17 年分以後 ) 年齢 (a) 公的年金等の収入金額の合計額 (b) 割合 (c) 控除額 700,000 円までの場合は所得金額はゼロとなります 700,001 円から 1,299,999 円まで 100% 700,000 円 65 歳未満 1,300,000 円から 4,099,999 円まで 75% 375,000 円 4,100,000 円から 7,699,999 円まで 85% 785,000 円 7,700,000 円以上 95% 1,555,000 円 1,200,000 円までの場合は 所得金額はゼロとなります 1,200,001 円から 3,299,999 円まで 100% 1,200,000 円 65 歳以上 3,300,000 円から 4,099,999 円まで 75% 375,000 円 4,100,000 円から 7,699,999 円まで 85% 785,000 円 7,700,000 円以上 95% 1,555,000 円 ~ 23 ~

65 歳からの老齢年金の算出方法 久志様の 65 歳からの老齢年金は高齢基礎年金と朗暦厚生年金 (60 歳から 65 歳まで ) の 給付があります 昭和 25 年 12 月 24 日生 Ⅰ. 久志様 65 歳から 66 歳まで 佳枝様が 65 歳になるまで 老齢基礎年金 + 老齢厚生年金 + 経過的加算 + 加給年金 1 老齢基礎年金 792,100 円 453 カ月 /480 ヵ月 =747,544 円 747,500 円 2 老齢厚生年金 1,369,204 円 ( 前記 ) 3 経過的加算 ( 表 1より ) 1,676 453 カ月 0.985-792,100 453 カ月 /480 カ月 =296 円 4 配偶者加給年金額 ( 表 2.3より ) 227,900 円 +168,100 円 =396,000 円 5 1+2+3+4=2,513,000 円 約 251 万円 6 公的年金控除後の金額 (p.21 表 2より ) 251 万 -120 万円 =131 万円 5 課税所得金額 131 万円 -76 万円 =55 万円 6 所得税 住民税合計額 55 万円 15%=8.25 万円 7 税引き後手取り年金 5-6=242.75 万円 約 243 万円 ~ 24 ~

表 1. 経過的加算の計算式 a. 定額部分の計算式 b. 老齢基礎年金の厚生年金の加入期間相当額 表 2. 加給年金額 ( 定額部分が支給されている場合に限ります ) 厚生年金保険の被保険者期間が20 年以上または40 歳 ( 女性の場合は35 歳 ) 以降 1 5 年ある方が 定額部分支給開始年齢に達した時点で その方に生計を維持されている下 記の対象者がいる場合に支給されます 対象者 加給年金額 年齢制限 配偶者 227,900 円 65 歳未満であること 1 人目 2 人目各 227,900 円の子 3 人目以降の各 75,900 円子 18 歳到達年度の末日までの間の子 または 1 級 2 級の障害の状態にある 20 歳未満の子 表 3. 配偶者特別加算額 生年月日昭和 9 年 4 月 2 日から昭和 15 年 4 月 1 日昭和 15 年 4 月 2 日から昭和 16 年 4 月 1 日昭和 16 年 4 月 2 日から昭和 17 年 4 月 1 日昭和 17 年 4 月 2 日から昭和 18 年 4 月 1 日昭和 18 年 4 月 2 日以降 加算額 33,600 円 67,300 円 101,000 円 134,600 円 168,100 円 ~ 25 ~

Ⅱ. 久志様 67 歳以降 老齢基礎年金 + 老齢厚生年金 + 経過的加算 前記より 1 老齢基礎年金 (747,500 円 ) 2 老齢厚生年金 (1,369,204 円 ) 3 経過的加算 (296 円 ) 4 1+2+3=2,117,000 円 約 212 万円 5 公的年金控除後の金額 (p.21 表 2より ) 212 万 -120 万円 =92 万円 6 課税所得金額 92 万円 -76 万円 =16 万円 7 所得税 住民税合計額 16 万円 15%=2.4 万円 8 税引き後手取り年金 4-7=209.35 万円 約 209 万円 ~ 26 ~

配偶者の老齢基礎年金の算出方法 佳枝様 65 歳以降 ( 昭和 27 年 12 月 11 日生 ) 老齢基礎年金 + 振替加算 1 老齢基礎年金 792,100 円 480 ヵ月 /480 カ月 =792,100 円 2 振替加算 70,000 円 ( 表 1より ) 3 1+2=862,100 円 約 86 万円 公的年金控除の範囲内なので課税なし 表 1. 配偶者振替加算額 ( 抜粋 ) 生年月日 妻の振替加算額 昭和 19.4.2~ 昭和 20.4.1 昭和 20.4.2~ 昭和 21.4.1 昭和 21.4.2~ 昭和 22.4.1 昭和 22.4.2~ 昭和 23.4.1 昭和 23.4.2~ 昭和 24.4.1 昭和 24.4.2~ 昭和 25.4.1 昭和 25.4.2~ 昭和 26.4.1 昭和 26.4.2~ 昭和 27.4.1 昭和 27.4.2~ 昭和 28.4.1 昭和 28.4.2~ 昭和 29.4.1 118,500 円 112,400 円 106,400 円 100,300 円 94,100 円 88,200 円 82,000 円 75,900 円 70,000 円 63,800 円 ~ 27 ~