GeneChip 遺伝子発現受託解析についての説明 I.Affymetrix 社 GeneChipシステムの特徴 1)GeneChipのアレイは フォトリソグラフィーとコンビナトリアル ケミストリーを組み合わせた アフィメトリクス社独自の安定性の高い方法で製造 2) 合成ステップを最小限に抑えたGeneChipテクノロジーでは 超高密度で数十万種類にわたる多種類のプローブを搭載したアレイを製造 3) この特長によって 少量サンプルでも高品質でゲノムワイドのデータを得ることが可能 4)1 枚のアレイに1 種類のサンプルをハイブリダイズさせる1 色法 * を採用 5)GeneChip テクノロジーによる高品質アレイと十分に精緻されたターゲットラベル化試薬及びプロトコールのために アレイ間のばらつきを最小限におさえることができ 再現性のある遺伝子発現データを得ることが可能 Ⅱ. 受託解析概要実験項目 施行者 内容 1. サンプルとアレイの準備 依頼者 Total RNA(DEPC 処理水は使用不可 ) サンプル量 :1.0μg 以上濃度 :1.0μg/μL 以上 A260/A280:1.8~2.1 Affymetrix Gene Array の購入 ( 下記参照 ) 申込み ( 総合分析実験センターホームページの学内受託の部屋からGeneChip 受託試験にアクセスしていただき 申し込み票をダウンロードし メール添付にて申込み ) 2.RNA 品質検定 研究推進支援センター バイオアナライザによる RNA 品質の確認 (RIN 値のチェック ) 3.GeneChip アレイ実験 解析 研究推進支援センター GeneChip アレイ実験 ラベル化 crna の合成 ラベル化 crna の濃度確認 アレイとのハイブリダイゼーション 洗浄/ 染色 / スキャニング解析 数値化 簡易解析( 変動遺伝子リスト作成 )
III. 料金 ( 実費, 受益者負担額 ) バイオアナライザによる RNA 品質の確認 3,000 (12 サンプルまで ) GeneChip アレイ実験 (1 サンプルあたり ) 15,000 例 1: 解析したいサンプル数が1で コントロールサンプル数が1の合計 2サンプルの場合 3,000 + 15,000 x 2 = 33,000 例 1: 解析したいサンプル数が5で コントロールサンプル数が1の合計 6サンプルの場合 3,000 + 15,000 x 6 = 93,000 注意点バイオアナライザによるRNA 品質の確認 (RIN 値のチェック ) の結果 RIN 値が8.0 未満の場合はアレイ解析に使用できません このような場合は RNAの再抽出や再精製が必要です 再抽出や再精製したRNAの品質を再確認するには 1 回あたり (12 サンプルまで ) バイオアナライザの消耗品実費分として 3,000 が追加で必要となります 但し RIN 値が規定ラインに届かない場合でもキットに含まれる LabChip は 1~12 サンプルを同時に解析する Chip で1 回使い切りです したがって 解析サンプル数が 12 以下の場合 サンプル数に関係なく 1キット分の料金を徴収させていただきます Agilent RNA6000 Nano Kit について list 1 回分 1~12 サンプル解析費用備考 RNA6000 ナノキット - 3000 円 専用ラボチップ 25 枚 電極洗浄用チップ 2 枚 スピンフィルタ 専用試薬 マニュアル RNase Zep - 30 円 1 度の解析実験につき 2 回使用 スピンフィルター 350 円 - Ambion Reagent kit アフィメトリクス Reagent kit について list 1 サンプル解析費用 2 サンプル解析費用 備考 1 Ambion WT Expression Kit 4,750 円 9,500 円 10 反応分 2 WT Terminal Labeling and Controls Kit 7,885 円 15,770 円 10 反応分 3 Hybridization Wash and Stain Kit 2,185 円 4,371 円 30 反応分 4 RNase Free 水 16 円 32 円 500ml 5 100bp DNAladder 118 円 100 回分
2 nd cycle cdna の精製過程で中断した場合はサンプル数に応じた Ambion WT Expression kit 費用分を cdna の断片 化で中断した場合 WT Terminal Labeling and Controls Kit までの費用分を ラベリング及びハイブリダイゼーション 反応 GeneChip 本体による解析で中断した場合はサンプル数に応じた費用全額を負担していただきます 支払い方法 先端支援部門経費で購入したものに関しては受益者負担金として徴収させていただきます Affymetrix Gene Array 必要数を依頼者で購入して サンプル RNA 提出時にセンター担当者にお渡しください 参考 :Affymetrix の HP http://www.affymetrix.com/jp/products_services/research_solutions/methods/wt_geneexpression_altsplicing.affx# 1_1 Gene Array は 十分にアノテーションされた 28,869 個の遺伝子にフォーカスしたアレイで 遺伝子全長にわたって 1 遺伝子あたり約 26 個のプローブを配置しています
Gene Array の種類製品コード包装価格 Human Gene 1.0 ST Array 901085 901086 901087 Mouse Gene 1.0 ST Array 901168 901169 901171 Rat Gene 1.0 ST Array 901172 901173 901175 2 アレイ 6 アレイ 30 アレイ 2 アレイ 6 アレイ 30 アレイ 2 アレイ 6 アレイ 30 アレイ 66,000 198,000 990,000 66,000 198,000 990,000 66,000 198,000 990,000 Ⅳ. 受託申込み方法 1)GeneChip 受託試験については下記試験担当者までご連絡ください 試験名担当者連絡先 GeneChip 遺伝子解析受託郷原内線 2414 PHS 2693 2) 担当職員と試験について打合せを行う日程を調整します 3) 医学部 基礎研究棟 2F 2219 室 ( 先端医学研究推進支援部門管理室 ) にお越しいただき, 担当職員と試験内容, 実施日等の打合せを行います その時に試験試料や試験に関する資料がございましたら, 一緒にお持ちください 4) 上記の打ち合わせの完了後 受託試験を申し込み, 総合分析実験センター機器分析部門該当ページより Genechip 用申込票をダウンロードし GeneChip 用申込票に必要事項を記入の上 Genechip 受託担当者 ( 先端医学研究推進支援センター 郷原 ) までメール添付で申込みます (2219 室 内線 2693 メールアドレス goharar cc.saga-u.ac.jp はアットマーク ) 当方から受理の連絡をさせて頂き それを持って正式な受託開始となります 5) 何も支障がなければ作業はおおよそ 1 週間で完了します 試料に問題等ありましたら 作業途中でご連絡させて頂き 以降の進行についてご相談させていただきます 6) 得られたデータを基に担当職員と内容について協議し, データをお持ち帰りください V. 申し込み書の記載内容 1) 依頼者情報申込日 所属 氏名 内線番号 mail address 2) 解析生物種 ( どれかを選ぶ ): ヒト マウス ラット 3) サンプル情報サンプル名 RNA 濃度 (ng/ul) 容量 (ul) OD 比 (260/A280) 1 2 3 4 4)total RNA と Gene Array の受け渡し予定日
ⅤI. 報告書 1) 各サンプルRNA 品質報告 バイオアナライザの解析画像 RIN 値などの数値データ RIN 値が低く解析できない場合は 再抽出あるいは再精製が必要な旨を連絡します もしここで中断する場合でもサンプル数に応じた費用を負担していただきます RIN 値が十分大きく解析できる場合は アレイ解析へ進む旨を連絡いたします 2) アレイ実験報告 生データと数値化したデータ( エクセルファイル ) で依頼者へお渡しします ( 専用のUSBを用意しておりますので一度保存した状態でお渡ししますが 最終的には返却していただきます ) 詳しい発現解析は 依頼者自身がPartek Genomics Suiteを使用して行って下さい ( 予約制 ) VII. 参考情報 1 色法と2 色法について 1 色マイクロアレイ分析では 1つのサンプルを1 種類の標識物質で標識した後 1 個のマイクロアレイ上でハイブリダイズします このため 実験サンプルと対照 ( コントロール ) の2 枚のマイクロアレイが必要となります 1 色法はシンプルでフレキシブルな実験のセットアップが可能であり あるアレイで測定した遺伝子発現を その他のアレイと比較することが出来ます また比較したいサンプルを自由に組み合わせることもでき 過去の実験データと比較させることが可能です 解析数を増やすことにより データの信頼度が増します 2 色法の場合には 2 個のサンプルをそれぞれ異なる色素 たとえば Cyanine-3 (Cy3) と Cyanine-5 (Cy5) で標識します それらを同じマイクロアレイ上で競合的にハイブリダイズさせることにより 対照群 ( コントロール ) と実験サンプルの直接的な比較を行うことが可能です RIN 値 total RNAの分解度をcheckする指標です (RIN :RNA Integrity Number) これはバイオアナライザのエレクトロフェログラム ( 電気泳動像 ) から試料 total RNAの分解度を自動的に一つの数値として表示するものです エレクトロフェログラムをrRNAやその分解物が出現する領域などの9つの領域に細分化 それぞれの状態を数値化します それらの数値に領域毎の重み付けを行った後 その totalrna 試料がRNAの分解過程を分類した10 段階の状態のいずれに属するかを総合的に計算し分解度を10 点満点で表示します RIN 値が8.0 未満の場合はアレイ解析に使用できませんので RNAの再抽出や再精製が必要です
その他有用な情報が Affymetrix のホームページに記載されています http://www.affymetrix.com/jp/products_services/research_solutions/methods/wt_geneexpression_altsplicing.affx# 1_1 Ⅷ. 担当者連絡先 担当者 連絡先 郷原内線 2414 PHS 2693