図 24 世界の高齢化率の推移 資料 :UN,World Population Prospects: The 2012 Revision ただし日本は 2010 年までは総務省 国勢調査 2015 年以降は国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 ( 平成 24 年 1 月推計 ) の出生中

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2. 栄養管理計画のすすめ方 給食施設における栄養管理計画は, 提供する食事を中心とした計画と, 対象者を中心とした計画があります 計画を進める際は, それぞれの施設の種類や目的に応じて,PDCA サイクルに基づき行うことが重要です 1. 食事を提供する対象者の特性の把握 ( 個人のアセスメントと栄

食品廃棄をめぐる現状

図表 02 の 01 の 1 世界人口 地域別 年 図表 2-1-1A 世界人口 地域別 年 ( 実数 1000 人 ) 地域 国 世界全体 2,532,229 3,038,413 3,69

CSR の 5 つの重要課題 食とスポーツで心と体の元気を応援 基本的な 考え 方 貢献するSDGs CSR の5 つの重要課題 の中心的対象となる SDGs の目標 食とスポーツを手掛ける企業として 食育活動 食文化の普及 スポーツの振興などを通して心と 体の健康づくりに貢献しています スポーツと

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

第 3 部食生活の状況 1 食塩食塩摂取量については 成人男性では平均 11.6g 成人女性では平均 10.1gとなっており 全国と比較すると大きな差は見られない状況にあります 図 15 食塩摂取量 ( 成人 1 日当たり ) g 男性

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

「健康寿命」の伸長には若い頃からの健康改善が重要~2012年「健康寿命」の公表について考える

食生活指針の解説要領 1. 食生活指針改定の趣旨我が国は世界でも有数の長寿国であり 平均寿命は男女ともに 80 年を超え 今後も平均寿命が延びることが予測されています こうした平均寿命の延伸には 日本人の食事が一助になっていると考えられます 日本人の食事の特徴としては 気候と地域の多様性に恵まれ 旬

第3章「疾病の発症予防及び重症化予防 1がん」

2) エネルギー 栄養素の各食事からの摂取割合 (%) 学年 性別ごとに 平日 休日の各食事からのエネルギー 栄養素の摂取割合を記述した 休日は 平日よりも昼食からのエネルギー摂取割合が下がり (28~31% 程度 ) 朝食 夕食 間食からのエネルギー摂取割合が上昇した 特に間食からのエネルギー摂取

目 次 1 平成 29 年愛知県生命表について 1 2 主な年齢の平均余命 2 3 寿命中位数等生命表上の生存状況 5 4 死因分析 5 (1) 死因別死亡確率 5 (2) 特定死因を除去した場合の平均余命の延び 7 平成 29 年愛知県生命表 9

結果の概要

表紙

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

小学生のカルシウム摂取量に寄与する食品の検討 小学生のカルシウム摂取量に寄与する食品の検討 小川瑞己 1 佐藤文佳 1 村山伸子 1 * 目的 小学生のカルシウム摂取の実態を把握し 平日と休日のカルシウム摂取量に寄与する食品を検討する 方法 2013 年に新潟県内 3 小学校の小学 5 年生全数 3

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栄養表示に関する調査会参考資料①

人口 世帯に関する項目 (1) 人口増加率 0.07% 指標の説明 人口増加率 とは ある期間の始めの時点の人口総数に対する 期間中の人口増加数 ( 自然増減 + 社会増減 ) の割合で 人口の変化量を総合的に表す指標として用いられる 指標の算出根拠 基礎データの資料 人口増加率 = 期間中の人口増

カテゴリー別人数 ( リスク : 体格 肥満 に該当 血圧 血糖において特定保健指導及びハイリスク追跡非該当 ) 健康課題保有者 ( 軽度リスク者 :H6 国保受診者中特定保健指導外 ) 結果 8190 リスク重なりなし BMI5 以上 ( 肥満 ) 腹囲判定値以上者( 血圧 (130 ) HbA1

第1章評価にあたって

参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日

平成 24 年度の食料自給率 1 平成 24 年度のカロリーベース食料自給率は前年度と同率の 39% 2 生産額ベース食料自給率は前年度から 1 ポイント上昇して 68% カロリーベース食料自給率 基礎的な栄養価であるエネルギー ( カロリー ) に着目して 国民に供給される熱量のうち国内生産による


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我が国中小企業の課題と対応策

統計トピックスNo.92急増するネットショッピングの実態を探る

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3 睡眠時間について 平日の就寝時刻は学年が進むほど午後 1 時以降が多くなっていた ( 図 5) 中学生で は寝る時刻が遅くなり 睡眠時間が 7 時間未満の生徒が.7 であった ( 図 7) 図 5 平日の就寝時刻 ( 平成 1 年度 ) 図 中学生の就寝時刻の推移 図 7 1 日の睡眠時間 親子

平成 2 8 年 6 月 平成 27 年中における行方不明者の状況 警察庁生活安全局生活安全企画課

平成 2 9 年名古屋市民の平均余命 平成 30 年 12 月 25 日 名古屋市健康福祉局

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結果の概要 1 栄養 食生活に関する状況 (1) 野菜の摂取状況 20 歳以上における 1 日の野菜摂取量の平均値は 288.1g 性別にみると男性 297.1g 女性 281.1g 年齢階級別にみると 男女ともに 40 歳代で最も少ない 図 1 野菜摂取量の平均値 (20 歳以上 性 年齢階級別

青年期を対象とした携帯食事手帳システムの提供 目 次 1. 目的 1 2. 携帯食事手帳システムの概要 1 (1) システムの基礎データ 1 (2) 利用方法 1 (3) 確認できる情報 1 3. 携帯食事手帳利用の手引き 2 (1) 携帯食事手帳 (QRコード) 3 (2) 料理選択の仕方 4 (

平成 29 年度 消費者の意識に関する調査 結果報告書 食品ロス削減の周知及び実践状況に関する調査 平成 30 年 3 月 消費者庁消費者政策課

健康寿命の指標

講演

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学校給食摂取基準の活用 学校給食摂取基準は全国平均を示したものであるから その考え方を踏まえた上で 各学校の実態に応じた摂取基準 ( 給与栄養目標量 ) 作成する必要がある EER 算出シートに数字を打ち込めば EER( 推定エネルギー必要量 ) は算出できるが 専門職 ( 管理栄養士 栄養士 )

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7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

まえがき 平成 24 年福島県簡易生命表 は 平成 24 年の福島県日本人人口 ( 推計 ) と平成 22~25 年の人口動態統計 ( 確定数 ) を基にして 本県の死亡状況が今後変化しないと仮定したとき 各年齢の者が1 年以内に死亡する確率や平均的にみて今後何年生きられるかという期待値などを 死亡

資料 2 食品ロスの現状 平成 24 年 10 月 農林水産省 食品産業環境対策室 1

Q1.65 歳での健康寿命に 65 を足せば 0 歳での健康寿命になりますか A1. なりません 別途 健康寿命の算定プログラム 等を用いて 0 歳での健康寿命を算定する必要があります 例えば 健康寿命の算定方法の指針 の図 4-3 の男の算定結果を見ると 健康な期間の平均が 65 歳時点では 17

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資料3    既存品目の再商品化等について

資料 4 明石市の人口動向のポイント 平成 27 年中の人口の動きと近年の推移 参考資料 1: 人口の動き ( 平成 27 年中の人口動態 ) 参照 ⑴ 総人口 ( 参考資料 1:P.1 P.12~13) 明石市の総人口は平成 27 年 10 月 1 日現在で 293,509 人 POINT 総人口

Shokei College Investigation into the Physical Condition, Lifestyle and Dietary Habits of the Members of a Boy s Soccer Team and their Families (1) Ph

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IT 人材需給に関する調査 ( 概要 ) 平成 31 年 4 月経済産業省情報技術利用促進課 1. 調査の目的 実施体制 未来投資戦略 2017 ( 平成 29 年 6 月 9 日閣議決定 ) に基づき 第四次産業革命下で求められる人材の必要性やミスマッチの状況を明確化するため 経済産業省 厚生労働

このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ

ウ食事で摂る食材の種類別頻度野菜 きのこ 海藻 牛乳 乳製品 果物を摂る回数が大きく異なる 例えば 野菜を一週間に 14 回以上 (1 日に2 回以上 ) 摂る人の割合が 20 代で 32% 30 代で 31% 40 代で 38% であるのに対して 65 歳以上 75 歳未満では 60% 75 歳以

結果の概要 Ⅱ 結果の概要第 1 部糖尿病等の状況 1. 糖尿病 表 1 解析対象者 ( 人 ) 総数 20~29 歳 30~39 歳 40~49 歳 50~59 歳 60~69 歳 70 歳以上 ( 再掲 )40-74 歳 総数 4, ,008 2,

牛乳および乳製品摂取量

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

生活福祉研レポートの雛形

2013年7月3日

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図表 1 人口と高齢化率の推移と見通し ( 億人 ) 歳以上人口 推計 高齢化率 ( 右目盛 ) ~64 歳人口 ~14 歳人口 212 年推計 217 年推計

第 7 回大阪市人口移動要因調査報告書 平成 27 年 3 月 大阪市都市計画局

次世代ヘルスケア産業協議会第 17 回健康投資 WG 資料 6 職場における食生活改善の質の向上に向けて 武見ゆかり第 6 期食育推進評価専門委員会委員 ( 女子栄養大学教授, 日本栄養改善学会理事長 )

相対的貧困率の動向: 2006, 2009, 2012年

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Microsoft Word - HDR2011「日本」概要の和訳rev _2_

平成 21 年循環器疾患登録の年集計について 喫煙習慣の割合は 男性で約 4 割 女性で約 1 割である 週 1~2 回以上の運動習慣のある割合は1 割程度と 男女共に運動習慣のある者の割合が低い 平成 21 年における循環器疾患登録者数 ( 循環器疾患にかかった人のうち届出のあった人 ) について

平成 30 年産一番茶の摘採面積 生葉収穫量及び荒茶生産量 ( 主産県 ) - 一番茶の荒茶生産量は前年産に比べ 12% 増加 - 調査結果 1 摘採面積主産県の摘採面積 ( 注 1) は2 万 7,800ha で 前年産に比べ 400ha(1%) 減少した 2 10a 当たり生葉収量主産県の 10


長野県の少子化の現状と課題

はじめに 当財団では これまで 212 年と 15 年に 沖縄県の 5 年先までの将来推計人口を推計してきたが その後 5 年毎に公表される国勢調査および都道府県別生命表の 215 年の統計が公表されたことから同統計のほか 人口動態調査や住民基本台帳人口移動報告などの年次統計なども直近のデータに更新

埼玉県食育推進計画 ( 第 3 次 ) 平成 28 年度 ~30 年度 彩の国 埼玉県

トマトの輸入 2011 年門司税関は数量 価額とも全国シェア第 1 位 平成 24 年 6 月 20 日 門司税関 はじめに FAO( 国連食糧農業機関 ) の統計データによると 世界のトマト生産量 (2010 年 ) は 約 146 百万トンで 野菜の生産量の中では常にトップクラスを維持しています

01.表紙

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②肥満 やせの状況 3 歳児における肥満児の割合は減少していました 成人男性の肥満は横ばいで 代女性の肥満は増加傾向がみられました 一方 20 代女性のやせは倍増しており 肥満だけでなく 子どもを産み育てる世代への支援が必要となります 20代 60代の肥満 BMI 25以上 の割合 肥満

計画改訂の趣旨 社会構造が大きく変化し 少子高齢化が進む中 生活環境の改善や医療の進歩などにより 平均寿命が延びている一方で 肥満や糖尿病などの生活習慣病が増加しており 健康づくりや疾病予防の重要性はますます高まっています 子どもから高齢者まで すべての県民が 健やかな生活をおくるために ヘルスプロ

特定健診の受診率は毎年上昇しており 平成 28 年度は県平均よりも 7% 高い状況 となっていますが 国が示す目標値 60% を達成するには更なる工夫や PR が必要とな っています 長与町国保の医療費は平成 25 年度から上昇していましたが 平成 28 年度は前年度より約 3 億円減少し 1 人当

平成 28 年 3 月 25 日公表平成 25 年度 農業 食料関連産業の経済計算 - 農業 食料関連産業の国内生産額は 97.6 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果の概要 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 25 年度における農業 食料関連産業の国内生産額は 97 兆 5,777 億円

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平成27年版自殺対策白書 本文(PDF形式)

税・社会保障等を通じた受益と負担について

目次 1 高齢化率 ( 山形県 ) 1 2 高齢化率 ( 全国 ) 2 3 将来の高齢化率 ( 山形県 ) 3 4 将来の高齢化率 ( 全国 ) 4 5 人口ピラミッド ( 山形県 ) 5 6 平均寿命の推移 6 7 出生数 出生率の推移 7 8 高齢者のいる世帯 ( 山形県 ) 8 9 高齢者のい

図 3 世界の GDP 成長率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas Piketty ホームページ 図 4 世界の資本所得比率の実績と見通し ( 出所 ) Capital in the 21st century by Thomas P

ニュースリリース

統計トピックスNo.96 登山・ハイキングの状況 -「山の日」にちなんで-

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2. 健康寿命の延伸に関する状況 (1) 平均寿命の推移と高齢化の実態 日本の平均寿命は 平成 25 年現在 男性 80.21 年 女性 86.61 年を示し ( 図 22) 世界でも有数の長寿国である ( 図 23) また 高齢化も急速に進展することが見込まれている ( 図 24) さらに 日常生活が制限されることなく生活できる期間を示す健康寿命は 平成 25 年時点で男性が 71.19 年 女性が 74.21 年となっており それぞれ平成 13 年と比べて延びているものの 平成 13 年から平成 25 年までの健康寿命の延び ( 男性 1.79 年 女性 1.56 年 ) は 同期間における平均寿命の延び ( 男性 2.14 年 女性 1.68 年 ) と比べて小さい ( 図 25) 図 22 平均寿命の推移と将来推計 資料 : 昭和 25 年及び平成 25 年は厚生労働省 簡易生命表 昭和 35 年から平成 22 年までは厚生労働省 完全生命表 平成 32 年以降は 国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 ( 平成 24 年 1 月推計 ) の出生中位 死亡中位仮定による推計結果 ( 注 ) 昭和 45 年以前は沖縄県を除く値である 0 歳の平均余命が 平均寿命 である出典 : 内閣府 平成 27 年版高齢社会白書 図 23 主な国の平均寿命の推移 資料 :UN Demographic Yearbook 等 ( 注 )1990 年以前のドイツは 旧西ドイツの数値 出典 : 厚生労働省 平成 26 年簡易生命表の概況 12

図 24 世界の高齢化率の推移 資料 :UN,World Population Prospects: The 2012 Revision ただし日本は 2010 年までは総務省 国勢調査 2015 年以降は国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 ( 平成 24 年 1 月推計 ) の出生中位 死亡中位仮定による推計結果による ( 注 ) 先進地域とは 北部アメリカ 日本 ヨーロッパ オーストラリア及びニュージーランドからなる地域をいう 開発途上地域とは アフリカ アジア ( 日本を除く ) 中南米 メラネシア ミクロネシア及びポリネシアからなる地域をいう 出典 : 内閣府 平成 27 年版高齢社会白書 図 25 健康寿命と平均寿命の推移 年 12.28 年 12.4 年 9.02 年 8.67 年 資料 : 平均寿命 : 平成 13 16 19 25 年は 厚生労働省 簡易生命表 平成 22 年は 完全生命表 健康寿命 : 平成 13 16 19 22 年は厚生労働科学研究費補助金 健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究 平成 25 年は厚生労働省が 国民生活基礎調査 を基に算出出典 : 内閣府 平成 27 年版高齢社会白書 13

2. 健康寿命の延伸に関する状況 (2) 栄養 食生活に関する状況の実態 エネルギー摂取量の平均値はこの 50 年間で減少傾向にある また エネルギー摂取量に占める脂質の割合は増加する一方で エネルギー摂取量に占める炭水化物の割合は減少している ( 図 26) 炭水化物の摂取割合については いずれの年代でも 日本人の食事摂取基準 (2015 年版 ) における目標量 (50 ~65%) の範囲内にある ( 図 27) また 脂肪の摂取割合については 20 歳代女性を除いた世代で目標量 (20~ 30%) の範囲内にあり ( 図 28) 食塩摂取量の平均値は 10.0g( 男性 10.9g 女性 9.2g) であり この 10 年間でみると 総数 男女共に有意に減少している ( 図 29) 1 日の野菜類摂取量の平均値は 292.3g( 男性 300.8g 女性 285.0g) であり この 10 年間でみると 総数 男女共に有意な変化はみられなかった ( 図 30) 図 26 エネルギー摂取量 エネルギー産生栄養素の構成割合の推移 資料 : 厚生労働省 国民栄養調査 国民健康 栄養調査 14

図 27 炭水化物エネルギー比率の状況 (20 歳以上 性 年齢階級別 ) 男性 女性 図 28 脂肪エネルギー比率の状況 (20 歳以上 性 年齢階級別 ) 男性 女性 資料 : 厚生労働省 平成 26 年国民健康 栄養調査 日本人の食事摂取基準 (2015 年版 ) 策定検討会報告書 ( 注 ) DG (tentative dietary goal for preventing life-style related diseases) とは 生活習慣病の予防を目的として 特定の集団において その疾患のリスクや その代理指標となる生体指標の値が低くなると考えられる栄養状態が達成できる量として算定された現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量 図 29 食塩摂取量の平均値の年次推移 (20 歳以上 ) 図 30 野菜類摂取量の平均値の年次推移 (20 歳以上 ) 出典 : 厚生労働省 平成 26 年国民健康 栄養調査 出典 : 厚生労働省 平成 26 年国民健康 栄養調査 15

2. 健康寿命の延伸に関する状況 (3) 体型や生活習慣病の実態 肥満者 (BMI 25kg/m 2 ) の割合は男性で 28.7% 女性で 21.3% であり この 10 年間で見ると 有意な変化は見られない ( 図 31) やせの者 (BMI<18.5 kg/m 2 ) の割合は男性 5.0% 女性 10.4% である この 10 年間でみると 男性では変化はみられず 女性では有意に増加している また 65 歳以上の低栄養傾向 (BMI 20 kg/m 2 ) の高齢者の割合は 17.8% であり この 10 年間でみると有意な変化はみられない ( 図 32) 朝食摂取頻度について 成人では 男女共に 60 歳代及び 70 歳以上で ほとんど毎日食べる と答えた人の割合が高くなっている一方 男性の 20 歳代から 40 歳代で ほとんど食べない と答えた人は約 2 割となっている ( 図 33) 子供では 平成 22 年度の結果では 必ず毎日食べる と答えた人は 小学生は 男子 89.9% 女子 91.1% 中学生は 男子 85.9% 女子 87.3% であり 10 年前と比べるとその割合は上昇している ( 図 34) 朝食摂取状況と就寝時刻の関係では 朝食を 必ず毎日食べる 児童生徒の就寝時刻は 欠食がある児童生徒の就寝時刻よりも早い傾向が見られた ( 図 35) 図 31 肥満者の割合の年次推移 (20 歳以上 ) ( 注 ) 肥満者は B 25kg/m 2 妊婦は除外している 出典 : 厚生労働省 平成 26 年国民健康 栄養調査 (%) 50 図 32 やせの者及び低栄養傾向の者の割合の年次推移 (20 歳以上 ) 男性 女性 40 65 歳以上の低栄養傾向の高齢者の割合 20 歳代女性のやせの者の割合 30 20 10 22.5 21.9 18.0 9.8 9.9 9.1 23.1 23.1 23.3 24.6 24.4 24.2 16.2 15.4 16.0 16.5 17.1 17.4 18.2 10.7 10.8 11.0 11.0 10.4 22.5 20.2 16.5 16.8 11.4 12.3 17.4 17.8 10.4 0 4.7 4.3 4.7 4.2 4.3 4.4 4.6 4.6 4.2 4.7 5.0 平成 16 年 17 年 18 年 19 年 20 年 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 26 年 ( 注 )1. やせの者は BMI<18.5 kg/m 2 低栄養傾向の者は BMI 20 kg/m 2 2.20 代女性のやせの者の割合の年次推移は 移動平均により平滑化した結果から作成 出典 : 厚生労働省 平成 26 年国民健康 栄養調査 16

男性 図 33 成人の朝食摂取頻度 女性 資料 : 内閣府 食育に関する意識調査 ( 平成 27 年 10 月 ) 図 34 子供の朝食摂取状況頻度 資料 : 平成 12 年度は特殊法人日本体育 学校健康センター 児童生徒の食生活等実態調査 平成 17 年度及び平成 19 年度は独立行政法人日本スポーツ振興センター 児童生徒の食生活等実態調査 平成 22 年度は独立行政法人日本スポーツ振興センター 児童生徒の食生活実態調査 図 35 朝食摂取状況と就寝時刻の関係 小学生 中学生 資料 : 独立行政法人日本スポーツ振興センター 児童生徒の食生活実態調査 ( 平成 22 年度 ) 17

3. 食料資源の状況 (1) 国内外における食料問題の現状 世界の食料事情は 現在 約 8 億人の人々が飢餓や栄養不足で苦しんでおり 活動的で健康的な生活を送るための十分な食料を得ることができない人々の割合を示す栄養不足人口の割合は 10.8% となっている ( 図 36) 国連サミットで採択された 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ においても 飢餓の撲滅や小売 消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料廃棄の半減等が目標として掲げられている ( 図 37) 各事業者からの回答等に基づき推計した結果 平成 24 年度の食品産業全体の食品廃棄物等の発生量約 1916 万トンのうち 可食部の量は 331 万トン ( 食品ロスに相当する量 ) 不可食部の量は 1585 万トンとなっている また 家庭系食品廃棄物の推計発生量 885 万トンのうち 可食部の量は推計 312 万トンとなっている ( 図 38) 図 36 世界の飢餓人口 資料 : 国際連合食糧農業機関 (FAO) FAOSTAT 図 37 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ ( 抜粋 ) 仮訳 目標 2. 飢餓を終わらせ 食料安全保障及び栄養改善を実現し 持続可能な農業を促進する 2.1 2030 年までに 飢餓を撲滅し すべての人々 特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする 目標 12. 持続可能な生産消費形態を確保する ( 抜粋 ) 12.3 2030 年までに小売 消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ 収穫後損失などの生産 サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる 資料 : 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ (2015 年 9 月国連サミットにて採択 ) ( 注 ) 国連文書 A/70/L.1 を基に外務省で作成した仮訳 18

図 38 食品廃棄物等の利用状況等 資料 : 農林水産省 平成 24 年度食料需給表 農林水産省 食品廃棄物等の発生量及び再生利用等の内訳 ( 平成 24 年度実績 ) 農林水産省委託事業 平成 26 年度食品産業リサイクル状況等調査委託事業報告書 環境省請負調査 平成 26 年度食品循環資源に関する実施状況調査等業務報告書 事業系廃棄物及び家庭系廃棄物の量は 環境省 一般廃棄物の排出及び処理状況 産業廃棄物の排出及び処理状況 を基に環境省廃棄物 リサイクル対策部において推計 ( 注 )1. 事業系廃棄物の 食品リサイクル法における再生利用 のうち エネルギー化等 とは 食品リサイクル法で定めるメタン エタノール 炭化の過程を経て製造される燃料及び還元剤 油脂及び油脂製品の製造である 2. ラウンドの関係により合計と内訳の計が一致しないことがある 19

3. 食料資源の状況 (2) 国内の食料自給率及び食料自給力 カロリーベースの食料自給率は昭和 40 年度の 73% から大きく低下し 近年 40% 前後で推移している また 生産額ベースの食料自給率も 低下傾向で推移し 直近は 64% となっている 日本の食料自給率 ( カロリーベース ) は 先進国 ( カナダ 258% オーストラリア 205% フランス 129% アメリカ 127%) と比べると 最低の水準となっている ( 図 39) 食料自給率が平成 9 年度以降 18 年間 40% 前後 ( 横ばい ) で推移している中 食料自給力 ( 日本の食料の潜在生産能力 ) は近年低下傾向にあり 将来の食料供給能力の低下が危惧される状況にある 平成 26 年度の食料自給力指標を見ると 現実の食生活とは大きく異なるいも類中心型 ( パターン C D) では 推定エネルギー必要量等に達するものの より現実に近い米 小麦 大豆中心型 ( パターン A B) では これらを大幅に下回る結果となっている ( 図 40) 図 39 食料自給率 国内 資料 : 農林水産省 食料需給表 国際比較 資料 : 農林水産省 食料需給表 FAO Food Balance Sheets 等を基に農林水産省で試算 ( アルコール類等は含まない ) ( 注 ) 1. 数値は暦年 ( 日本は年度 ) スイスのデータ 2. 生産額ベースの試算における 各品目の国産単価及び輸入単価については FAO( 国際連合食糧農業機関 ) の Price STAT 及び Trade STAT 等により算出 3. 畜産物及び加工品については 輸入飼料 輸入原料を考慮 20

図 40 食料自給力指標とその推移 資料 : 農林水産省大臣官房政策課食料安全保障室調べ 21