策定にあたって 中央教育審議会答申 ( 平成 20 年 (2008 年 )1 月 17 日 ) では 体力は人間の活動の源であり 健康の維持のほか意欲や気力といった精神面の充実に大きくかかわっており 生きる力 の重要な要素である 子どもたちの体力の低下は 将来的に国民全体の体力低下につながり 社会全

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調査結果の概要

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

平成 27 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : 平成 27 年 4 月 ~7 月小学校第 5 学年 ( 悉皆 ) 中学校第 2 学年 ( 悉皆 ) 男子 5,909 人男子 5,922 人 女子 5,808 人女子 5,763 人 本

平成 27 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 28 年 3 月 四條畷市教育委員会

スライド 1

平成 26 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 27 年 1 月 四條畷市教育委員会

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

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学校体育と幼児期運動指針の概要について

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平成 28 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : ( 悉皆 ) 平成 28 年 4 月 ~7 月 小学校第 5 学年 中学校第 2 学年 男子 5,688 人 女子 5,493 人 男子 5,852 人 女子 5,531 人 本調査は

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

(3) 生活習慣を改善するために

-218-

1 国の動向 平成 17 年 1 月に中央教育審議会答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について が出されました この答申では 幼稚園 保育所 ( 園 ) の別なく 子どもの健やかな成長のための今後の幼児教育の在り方についての考え方がまとめられています この答申を踏まえ

愛媛県学力向上5か年計画

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%

0-1表紙

02-01 ビジョンの基本的考え方

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

[ 中学校男子 ] 1 運動やスポーツをすることが好き 中学校を卒業した後 自主的に運動やスポーツをする時間を持ちたい 自分の体力 運動能力に自信がある 部活動やスポーツクラブに所属している 3 運動やスポーツは大切 [ 中学校女子

する・みる・ささえるの スポーツ文化

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

104 (3) 全中学校において アクティブスクール を展開 全中学校を アクティブスクール として位置付け 自校の目標 ( 値 ) や取組内容を定めた 体力向上推進計画 を作成し 取組を強力に推進している (4) スーパーアクティブスクール や アクティブライフ研究実践校 による取組中学校 47

基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

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3 学校の部活動部活動についてについてお聞きします 問 7: あなたは 学校の部活動に参加していますか 学校の部活動に参加していますか 部活動部活動に参加している人は 所属している部活動の名前も記入してください 1. 運動部活動に参加 ( 問 8へ ) 2. 文化部活動に参加 ( 問 9へ ) 3.

高等学校第 2 学年保健体育科学習指導案 日時 : 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時対象 : 東京都立 高等学校第 2 学年 組男子 名 1 単元名 体つくり運動 2 単元の目標 (1) 次の運動をとおして 体を動かす楽しさや心地よさを味わい 健康の保持増進や体力の向上を図り 目的に適した運

目 次 1 実施方針策定の趣旨 P. 1 2 振興計画に基づく取組みと求められる対応 P. 1 (1)Ⅰ 期期間中の取組み (2) 新制度のもと求められる対応 3 当面の実施方針 P. 2 (1) 基本となる考え方 (2) 当面の実施方針 4 新制度のもとでの市立幼稚園 P. 3 (1) 市立幼稚園

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1 単位対象学年 組 区分 1 年 必修 奥村秀章 黒尾卓宏 晝間久美 保健体育 保健 我が国の健康水準 健康であるための成立要因や条件について理解させ 飲酒や喫煙等の生活習慣について考える 薬物乱用 感染症 エイズの予防対策の重要性について認識させる ストレス社会への対処の仕方や身

全国体力調査によって明らかになったこと

< 先生方へ > 長崎県学力向上推進協議会では 子どもに確かな学力をつけていくためには 何 が大切か また 学力の向上を阻害している要因は何かなどについて 検討を重ね ています その中から次のようなことが指摘されました 1 家庭で毎日決まった時間に学習をする習慣をつけることが大切である 2 食事や睡

Taro-自立活動とは

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

4 調査対象者数 実施人数及び実施率 公立小学校 205 校 公立中学校 97 校 公立全日制 34 校 定時制 9 校の児童生徒全員を対 象とした 実施人数及び実施率については 次の表及び図に示すとおりである 表. 各校種別調査対象者数 実施人数及び実施率 校種 年齢項目 性別等 小学校中学校 6

2 調査人員 体力調査 性別 15 歳 16 歳 17 歳 18 歳 合計 男子 12,746 12,471 11, ,297 女子 12,519 12,125 11, ,586 合計 25,265 24,596 23, ,883 質問紙調査 性

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

①H28公表資料p.1~2

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

八街市教育振興基本計画(平成26年~平成35年)

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

外部指導者制度の推進 ―学校運動部活動顧問との連携による運動部活動の充実―

全国調査からみる子どもの運動・スポーツの現状と課題

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

第2節 茨木市の現況

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

資料2 これまでの学校における食育の取組について

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

小学生の英語学習に関する調査

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

第 1 章 札幌市幼児教育振興計画の策定 本計画は 主に幼稚園教育を対象とする 本計画は 平成 18 年度から概ね10 年間を計画期間とし 今後はこの方向性に基づいて早期に具体的な施策 ( アクションプログラム ) を打ち出していく 本計画は 社会情勢の変化などに対応し 必要に応じて計画の見直しを行

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

目 次 1. 策定の趣旨 2 2. 基本理念 2 3. 計画の期間及び推進状況の把握 2 4. 計画の対象 2 5. 第 1 次計画 における成果と課題 2 (1) 成果 2 (2) 課題 3 6. 計画の全体構想図 3 7. 推進事業 4 (1) 家庭における読書活動の推進 4 (2) 地域 図書


はじめに 体力は 人間のあらゆる活動の源であり 健康維持のほか 意欲や気力の充実にも大きくかかわる まさに 生きる力 の基盤になるものであることから 本県の将来を担う子どもたちの体力を向上させることは大変重要だといえます 毎年 文部科学省が行ってきた 体力 運動能力調査 によると 子どもの体力は昭和

町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

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単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

「標準的な研修プログラム《

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新しい幼稚園教育要領について

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

平成 29 年度児童発達支援センターバンビ事業計画 1. 基本方針 児童発達支援センターバンビは相模原市南区の発達障害児の療育を遂行するため 以下の基本理 念 療育基本指針に則りサービスを提供する 1) 基本理念 1 児童一人ひとりに対する丁寧な 根拠 ある療育相模原療育園の医療スタッフとの連携によ

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

(Microsoft Word - \217\254\212w\202U\224N\201i\216R\217\343\201j.doc)

第 2 章計画の背景 1 ぎふスポーツ振興計画の総括 1 ぎふスポーツ振興計画について本県では 平成 17 年 3 月に ぎふスポーツ振興計画 を策定し スポーツ王国 ぎふ の実現を目指して (1) 生涯スポーツの振興 (2) 競技スポーツの振興 (3) 学校における体育 スポーツ の3つの分野を主

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

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人間関係を深めるとともに, 児童が自己の生き方についての考えを深め, 家庭や地域社会との連携を図りながら, 集団宿泊活動やボランティア活動, 自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない その際, 特に児童が基本的な生活習慣, 社会生活上の

第3部 次世代育成支援対策(前期行動計画) 第3章 子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備

CSR の 5 つの重要課題 食とスポーツで心と体の元気を応援 基本的な 考え 方 貢献するSDGs CSR の5 つの重要課題 の中心的対象となる SDGs の目標 食とスポーツを手掛ける企業として 食育活動 食文化の普及 スポーツの振興などを通して心と 体の健康づくりに貢献しています スポーツと

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

領域別レーダーチャート 教科の領域別に全国を 100 とした場合の全道及び根室市の状況をレーダーチャートで示したもの 小学校 : 国語 小学校 : 算数 国語 A( 話すこと 国語 B( 読むこと ) 聞くこと ) 国語 A( 書くこと

情報コーナー用

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

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豊中市教育委員会

策定にあたって 中央教育審議会答申 ( 平成 20 年 (2008 年 )1 月 17 日 ) では 体力は人間の活動の源であり 健康の維持のほか意欲や気力といった精神面の充実に大きくかかわっており 生きる力 の重要な要素である 子どもたちの体力の低下は 将来的に国民全体の体力低下につながり 社会全体の活力や文化を支える力が失われることにもなりかねない と述べられている 本市においては 平成 25 年度 (2013 年度 ) 全国体力 運動能力 運動習慣等調査結果から 特に小学生の体力及び運動に対する興味 関心が全国と比較して依然低い傾向にあることがわかった その要因としては日常の運動機会の減少 多様な運動遊びや学習の経験不足 食やテレビ等の視聴時間の問題等が密接に関係していると推測される 子どもたちの心身の調和的発達を図るためには 運動を通じて体力を養うとともに 望ましい食習慣など健康的な生活習慣を形成することが必要である そのため 幼いころから 体を動かし 生涯にわたって積極的にスポーツに親しむ習慣や意欲 能力を育成することが重要である 以上のことから 本市においてはこれまでの からだづくり研究推進校における実践等の取り組みや 学校関係者やPTA 等からの意見を踏まえ 子どもの体力の向上に係る課題の改善に向けた具体的な方策として 子どもの体力向上プラン を策定した 今後 子どもたちが健康で豊かな生活を通して 心身ともに調和のとれた日々を送ることを期待している 平成 27 年 (2015 年 )1 月 豊中市教育委員会

目次 Ⅰ. 策定の背景 1. 豊中市におけるこれまでの取り組み 1 豊中市における体力向上推進にかかる施策 2. 学習指導要領等におけるねらいと目標 5 3. 平成 25 年度 (2013 年度 ) 全国体力 運動能力 運動習慣等調査 7 (1) 豊中市の調査結果 ( 概要 ) (2) 調査結果から Ⅱ. 子どもの体力向上プラン 1. 子どもの体力向上プラン の基本方針と方策 12 (1) 子どもの体力向上プラン の基本方針 (2) 子どもの体力向上プラン の方策 2. 子どもの体力向上プラン イメージ図 23 資料 平成 25 年度 (2013 年度 ) 全国体力 運動能力 運動習慣等調査について なわとび運動 体ほぐしの運動指導の手引き

Ⅰ. 策定の背景 1. 豊中市におけるこれまでの取り組み 豊中市における体力向上推進にかかる施策豊中市教育委員会は平成 22 年 (2010 年 )3 月に教育基本法に基づき 豊中市教育振興計画 を策定し 学校園や地域などに密着した具体的な取り組みを進めている 豊中市教育振興計画 ( 抜粋 ) 4. 施策の展開 (1) 子どもたちに 人とつながり 未来を切り拓く力 を育みます 6 体力の向上と健康づくりを進めます子どもたちの体力の向上と健康の保持 増進は 生きる基礎であり 幼児期から小 中学校までの発達段階に応じた一貫性のある取り組みが必要です (4) 社会教育の充実をめざします 4 生涯をとおしたスポーツ活動を推進します子どもから高齢者まで それぞれのライフステージに対応した生涯スポーツ活動を推し進めるとともに スポーツをとおした世代間交流や健康づくりなどを促進します (5) 教育に関わる環境や条件の整備を進めます 4 教職員研修の充実など教育に関わる人材の育成を進めます教育環境が複雑化 多様化するとともに 教職員の世代交代が進み 経験の浅い教職員が増える中 ベテラン教職員の授業力の継承や 新たに生起する教育現場の課題への対応を図るため 教職員研修の充実に取り組みます また 平成 22 年 (2010 年 )3 月に策定した 豊中市教育振興計画 に則り 豊中市教 育指導要項 ( 平成 25 年度 (2013 年度 ) 版 ) に 基本方向とその留意事項を示し 取り 組みを進めている 豊中市教育指導要項 ( 抜粋 ) Ⅱ. 教育施策の展開 (1) 子どもたちの 人とつながり 未来を切り拓く力 の育成 6 体力の向上と健康づくりの推進 1

子どもたちの体力の向上と健康の保持 増進は 生きる基礎であり 幼児期から小 中学校までの発達段階に応じた一貫性のある取り組みが必要です 体力の向上については 体力向上プランを作成し 教職員向けの手引書の作成等を行うことにより 子どもたちの体力の向上を図ります また 中学校運動部活動について 学校外の人材の確保と活用等を進めながら その充実を図るほか 子どもたちが 身近な地域でスポーツ活動などに親しむ機会を確保するため 地域スポーツ活動の振興を図るとともに 市の体育施設等における子ども向け又は親子向けの教室などを充実していきます 健康づくりについては 安全で栄養のバランスの取れた小学校給食の提供に努めるとともに 学校園における食育の取り組みを進めます また 子どもたちの健康的な生活習慣の定着に向けて 家庭との連携や情報の共有を進めます (4) 社会教育の充実 4 生涯をとおしたスポーツ活動の推進 子どもから高齢者まで それぞれのライフステージに対応した生涯スポーツ活動を推し進めるとともに スポーツをとおした世代間交流や健康づくりなどを促進します そのため スポーツ教室や啓発イベント等 多様な機会の提供や相談体制を充実するとともに 各種スポーツ団体やグループの育成と指導者の育成 確保に努めます (5) 教育に関わる環境や条件の整備 4 教職員研修の充実など教育に関わる人材の育成 教育環境が複雑化 多様化するとともに 教職員の世代交代が進み 経験の浅い教職員が増える中 ベテラン教職員の授業力の継承や 新たに生起する教育現場の課題への対応を図るため 教職員研修の充実に取り組みます 一方 平成 23 年 (2011 年 )8 月に 国は スポーツ基本法 を施行し スポーツ基本法の理念の実現に向け 文部科学省が平成 24 年 (2012 年 )3 月に スポーツ基本計画 を策定した 大阪府では 平成 24 年 (2012 年 )4 月に 大阪府スポーツ推進計画 を策定し スポーツ施策の推進に取り組んでいる このような背景をふまえ 平成 25 年 (2013 年 )3 月 豊中市教育委員会は 豊中市スポーツ推進ビジョン を策定し 以下の内容 2

を掲げて取り組みを進めている 豊中市スポーツ推進ビジョン ( 抜粋 ) 4. スポーツ推進ビジョンの展開方向 (1) すべての市民がスポーツに親しむ機会の充実基本方針 2: 子どものスポーツの推進心と体を一体ととらえ スポーツについての理解と実践を通して 体力の向上を図るとともに 生涯にわたってスポーツに親しむ資質 能力を育てる取り組みの充実を図ります また スポーツに励み アスリートをめざす子どもたちが 個々の特性や発育 発達段階に合わせた適切な指導を受けられる環境の充実に取り組みます また 豊中市スポーツ推進ビジョンの実現に向けて 体系的 計画的に具体的な方策 を推進するため 平成 26 年 (2014 年 )3 月に 豊中市スポーツ推進計画 を策定し 以 下の内容を掲げて取り組みを進めている 豊中市スポーツ推進計画 ( 抜粋 ) 第 2 章重点施策 2. 子どもの体力向上プロジェクト (1) 目的生涯を通じて健康を保持 増進し 豊かなスポーツライフを実現するためには 子どもの時期から心と体を一体としてとらえ 適切な運動の経験と健康 安全についての理解を通して 楽しく明るい生活を営む態度を育てることが重要です 近年 積極的にスポーツをする子どもとそうでない子どもの二極化が見られることから 学校体育や地域におけるスポーツを通じて 子どもがスポーツの楽しさや意義 価値をより一層実感することができるよう 環境の整備を進めます (3) 基本方針 1 学校でのスポーツの充実 3

2 家庭等での望ましい生活習慣への取り組み 3 幼児期における体力づくり 4 体力向上に向けた地域等での取り組み さらに 市内公立幼稚園において平成 20 年度 (2008 年度 ) から 2 年間 文部科学省 委託事業 体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動のあり方に関する調査 研究事業 を実践してきた これ以降も 幼児の体力向上の取り組みを進めている 4

2. 学習指導要領等におけるねらいと目標 幼稚園教育要領 ( 抜粋 ) 第 2 章ねらい及び内容健康 [ 健康な心と体を育て 自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う ] 1 ねらい (1) 明るく伸び伸びと行動し 充実感を味わう (2) 自分の体を十分に動かし 進んで運動しようとする (3) 健康 安全な生活に必要な習慣や態度を身に付ける 小学校学習指導要領 ( 抜粋 ) 第 9 節体育第 1 目標心と体を一体としてとらえ 適切な運動の経験と健康 安全についての理解を通して 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の基礎を育てるとともに健康の保持増進と体力の向上を図り 楽しく明るい生活を営む態度を育てる 中学校学習指導要領 ( 抜粋 ) 第 7 節保健体育第 1 目標心と体を一体としてとらえ 運動や健康 安全についての理解と運動の合理的な実践を通して 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育てるとともに健康の保持増進のための実践力の育成と体力の向上を図り 明るく豊かな生活を営む態度を育てる 中央教育審議会の答申では 子どもたちの心身の調和的発達を図るためには 運動を通じて体力を養うとともに 望ましい食習慣など健康的な生活習慣を形成することが必要である そのため 幼いころから体を動かし 生涯にわたって積極的にスポーツに親しむ習慣や意欲 能力を育成することが重要である と述べられている この趣旨や 子どもの体力の低下傾向 運動する子どもとそうでない子どもの二極化傾向が依然深刻であることなどを踏まえ 新学習指導要領の目標に 生涯にわたって の言葉が示されている 子どもたちが生涯にわたって運動やスポーツを豊かに実践していくた 5

めには とりわけ小学校段階において 運動への関心や自ら運動をする意欲 仲間と仲よく運動をすること 各種の運動の楽しさや喜びを味わえるよう自ら考えたり工夫したりする力 運動の技能などを育成することが重要である 一方で 幼児期には体を動かすことで体の諸機能の発達を促すこと 小学校期には基礎的な身体能力を身に付け 運動を豊かに実践していくための基礎を培うこと そして 中学校期には 知識や技能を身に付け 高めることが学習指導要領等で述べられている また 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の育成 健康の保持増進 ( のための実践力の育成 ) 及び 体力の向上 の3つの具体的な目標が相互に密接な関連をもっていること さらにこれが体育科 保健体育科の重要なねらいであることも示されている 6

3. 平成 25 年度 (2013 年度 ) 全国体力 運動能力 運動習慣等調査 (1) 豊中市の調査結果 ( 概要 )( 詳細は資料編参照 ) 実技に関する調査結果( 資料編 P.5~12 参照 ) 小学校 5 年生では 長座体前屈 ( 柔軟性 ) は 全国 大阪府平均を上回っていた しかし 上体起こし ( 筋持久力 ) 反復横とび( 敏しょう性 ) 50メートル走 ( 走力 ) 立ち幅とび ( 跳躍力 ) ソフトボール投げ( 投力 ) 及び体力合計点においては 全国 大阪府平均を下回っており 課題が見られた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市データ ( 小学校 16 校 中学校 7 校で実施 ) との経年比較では 長座体前屈 反復横とび 20メートルシャトルランにおいて向上が見られた さらに 女子では50メートル走 立ち幅とび ソフトボール投げにおいて向上が見られた 男子では握力 ( 筋力 ) 上体起こし 立ち幅とび ソフトボール投げの低下が見られ 女子では握力 上体起こしの低下が見られた 中学校 2 年生では 上体起こし 20メートルシャトルラン ( 全身持久力 ) ハンドボール投げ ( 投力 ) で全国 大阪府平均を上回っていた さらに 女子では持久走においても全国 大阪府平均を上回っていた 握力は全国 大阪府平均を下回っており 課題が見られた 体力合計点では 男子では全国平均を下回っているが 大阪府平均を上回り 女子では全国 大阪府平均を上回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市データとの経年比較では 全ての種目での向上が見られた 児童生徒質問紙調査結果 生活習慣の状況について ( 資料編 P.13~18 参照 ) 1 朝食の摂取状況朝食を 毎日食べる の割合は 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに全国の割合を下回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の割合と比較すると 朝食を 毎日食べる の割合は 中学校 2 年生男子では増加が見られたものの 小学校 5 年生 中学校 2 年生女子ではこの割合が減少した 朝食の摂取状況と体力合計点との関連については 小学校 5 年生男子及び中学校 2 年生では朝食を 毎日食べる の集団は それ以外の集団に比べて体力合計 7

点が高かった 2 睡眠時間小学校 5 年生に比べ 中学校 2 年生の方が睡眠時間は大きく減少していた また 1 日の睡眠時間が 6 時間未満 の割合は 全国の割合と比較して 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに上回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の割合と比較すると 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに睡眠時間が短くなっている傾向が見られた 1 日の睡眠時間と体力合計点との関連については 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに1 日の睡眠時間が 8 時間以上 の集団は それ以外の集団に比べて 体力合計点が高いという傾向は見られなかった 3 テレビ等の視聴時間 1 日のテレビ等の視聴時間が 3 時間以上 の割合は 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに全国の割合を上回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の割合と比較すると 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともにテレビ等の視聴時間が短くなっている傾向が見られた 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに1 日のテレビ等の視聴時間が 3 時間以上 の集団は それ以外の集団に比べて体力合計点が低かった 運動習慣の状況について ( 資料編 P.19~22 参照 ) 1 運動やスポーツの実施頻度小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに男子によく運動する傾向が見られた また ほとんど毎日 の割合を全国の割合と比較すると 小学校 5 年生では下回っていたが 中学校 2 年生では上回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の割合と比べると 小学校 5 年生では減少し 中学校 2 年生では増加していた 運動習慣と体力合計点との関連については 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに運動やスポーツの実施頻度が高いほど 体力合計点が高かった 8

2 平日の運動やスポーツの実施時間小学校 5 年生では 男子はどの時間帯も全国の割合を下回っていたが 女子は放課後の時間のみ全国の割合を上回っていた 中学校 2 年生では 男子は朝始業前の時間帯は全国の割合を下回っていたが 放課後は全国の割合と同程度 昼休みは全国の割合を大きく上回っていた 女子は朝始業前 昼休みは全国の割合を下回っていたが 放課後は全国の割合を上回っていた 運動 スポーツに関する意識について ( 資料編 P.23~28 参照 ) 1 運動やスポーツの好き きらい中学校 2 年生に比べて小学校 5 年生の方が 運動やスポーツをすることが 好き と思っている傾向が見られた また 好き + やや好き の割合は 全国の割合と比較して 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに下回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の 好き + やや好き の割合と比較すると 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに減少していた 運動やスポーツに関する意識と体力合計点との関連については 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに運動やスポーツをすることが 好き の集団は それ以外の集団に比べて体力合計点が高かった 2 運動やスポーツの得意 苦手小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに男子に 得意 と思っている傾向が見られた 得意 の割合は 全国の割合と比較して中学校 2 年生男子では上回っていたが 小学校 5 年生 中学校 2 年生女子では下回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の 得意 の割合と比較すると 小学校 5 年生女子ではやや減少していたが 小学校 5 年生男子 中学校 2 年生においてはともに増加していた 運動やスポーツの得意 苦手と体力合計点との関連については 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに運動やスポーツをすることが 得意 の集団は それ以外の集 9

団に比べて体力合計点が高かった 3 体育 保健体育の授業についての意識体育 保健体育の授業が楽しいとの質問に対して そう思う ややそう思う の割合は 全国の割合と比較して 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに下回っていた 一方 まったくそう思わない の割合は 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに全国の割合を上回っていた 平成 21 年度 (2009 年度 ) の豊中市の そう思う ややそう思う の割合と比較すると 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに減少していた 体育 保健体育の授業についての意識と体力合計点との関連については 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに体育 保健体育の授業が楽しいとの質問に対して そう思う の集団は それ以外の集団に比べて体力合計点が高かった 10

(2) 調査結果から本市においては 小学校 5 年生 中学校 2 年生ともに平成 21 年度 (2009 年度 ) から多くの種目で記録が向上したが 全国 大阪府平均と比べると とりわけ小学校 5 年生において 上体起こし 反復横とび 50メートル走 立ち幅とび ソフトボール投げ及び体力合計点が下回るなどの課題が見られた また 学校の体育の授業以外は 運動やスポーツをしないと回答した児童生徒がいることが明らかになった さらに 平成 21 年度 (2009 年度 ) の結果に比べ 運動やスポーツをすることが 好き または やや好き な児童生徒の割合が減少していることや 体育 保健体育の授業を楽しいと感じている児童生徒の割合が小学校 5 年生男子を除き 減少していることが明らかになった このように 本市においては 特に小学生の体力及び運動に対する興味 関心が全国と比較して依然低い傾向にあることがわかった その要因としては日常の運動機会の減少 多様な運動遊びや学習の経験不足 食やテレビ等の視聴時間の問題等が密接に関係していると推測される また 子どもたちの体力低下は 単に数値上の問題だけではなく 基本的生活習慣の乱れとそれに起因するけがの増加など複合的な健康問題も含んだ事象として考えていく必要があると考えられる 11

Ⅱ. 子どもの体力向上プラン 1. 子どもの体力向上プラン の基本方針と方策 (1) 子どもの体力向上プラン の基本方針 楽しさと出会い 学びや達成感を得ることのできる取り組み 運動する機会の充実 望ましい生活習慣への取り組み 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の基礎を育むためには 各種の運動の楽しさや喜びを味わえるようにすることが重要である そこで まず 楽しさ と出会うこと 出会わせること そのための支援や工夫に努める必要がある しかし 楽しさの体験 だけではなく その中に子どもの学びや達成感があることが大切である 運動を体験することを通じて 自分もできる できた という自信や効力感を育むことが重要であり このことが またやってみたい もっとやりたい という意欲を高めていく このようなサイクルが 子どもの運動に対する関心意欲を育てるとともに 体力の向上につながると考える 運動やスポーツを豊かに実践していくためには 体を動かす楽しさや喜びを実感する体験を積み重ねること とりわけ小学校段階において 基本的な運動の体験や動きの習得を通して 基礎的な運動感覚を身に付けることが重要であると考える しかし 現状は日常の運動機会の減少 運動する子どもとそうでない子どもの二極化などが課題として指摘されている 平成 25 年度 (2013 年度 ) 全国体力 運動能力 運動習慣等調査報告書には 友だちと一緒に運動やスポーツができれば 今よりもっと運動やスポーツをしてみようと思うと回答している児童生徒の割合が多かったことが報告されている このことからも 友だちとともに運動に取り組む機会を増やしていく支援に努める必要がある とりわけ小学校高学年において 集団で運動を行う楽しさを味わわせたいと考える ともに楽しみ 没頭する経験を積むことで 集団への所属意識の向上や 中学校期の運動部活動への参加にもつながることが期待できる また 豊中市の子どもは 朝食摂取 睡眠時間 テレビ等の視聴時間などの生活習慣にも課題があることから これらを含む生活習慣について考える機会を設けるとともに 子どもが自主的 自発的に望ましい運動習慣を身につけることができるように 運動する機会を設定することも 子どもの体力向上には欠かせないと考える 12

これらをふまえ 取り組みを進めるにあたっては 学校 家庭 地域 教育委員会が連 携を図り 互いが協力しながら進めていくことが必要不可欠であると考える そのため 今後より一層充実した体制の構築に努めていきたい 13

(2) 子どもの体力向上プラン の方策 子どもの体力向上プラン の基本方針に基づき これを推進していくための方策は 以下のとおりである 体力向上推進に向けて 豊中市児童生徒体力づくり推進会議 を開催し 学校関係者や PTA 等からの意見を踏まえて 体力低下の原因や向上の方策についての協議や意見交換 検討を行っている < 平成 25 年度 (2013 年度 ) 実施会議 > 平成 25 年度 (2013 年度 ) 推進会議役員の選出について 第 1 回 10 月 28 日 これまでの取り組み経過について 子どもの体力向上プランの検討 第 2 回 2 月 24 日 子どもの体力向上プランの検討 第 3 回 3 月 24 日 子どもの体力向上プランの検討 今後は 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の結果等を活用し 子どもの生活習慣の 実態を把握 分析するとともに 市教研や中体連 行政機関 他団体などとの連携をより 一層図り 子どもの体力向上に向けた具体的な方策を探っていく 14

学校における方策 子どもができる楽しさ 集う楽しさ 競い合う楽しさなどの様々な楽しさを実感することが 運動への主体性 積極性を育み 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育てることにつながると考えられる そのために 児童生徒の発達の段階を踏まえた運動の行い方やポイントが記載された 運動の手引き の充実や教職員の授業力向上にむけた各種実技講習会や研修の実施 アスリートなどを招き 子どもが本物のスポーツに触れる機会の設定や運動用具を充実させることなどが有効であると考えられる 1 授業づくり 各種の体育実技研修会を実施し 教職員の体育 保健体育の授業等における より 効果的な指導方法の習得を図っている < 平成 25 年度 (2013 年度 ) 体育 保健体育科に関する実施研修 > 月 日 研修内容 5 月 7 日 身近な用具を活用した具体的な授業づくり 6 月 3 日 水泳指導の心得 実技演習 7 月 30 日 柔道の歴史と特徴 実技演習 8 月 8 日 安全に配慮した授業のポイント 実技演習 8 月 23 日 リズムにあわせて楽しく踊ろう 8 月 23 日 生徒の表現活動をひきだす指導 12 月 9 日 短なわ 長なわを用いた授業づくり 1 月 24 日 フラッグフットボールの授業づくりと指導方法 2 月 7 日 けがや事故が起きた時の対応 実技演習 今後は 教職員の世代交代が進み 経験の浅い教職員が増える中 ベテラン教職員 の授業力の継承や新たに生起する課題への適切な対応を目指し 研修の充実をより一 層図っていく 15

2 なわとび運動 体ほぐしの運動 の推進いろいろな手軽な運動や律動的な運動を行い 体を動かす楽しさや心地よさを味わうことによって 自分や仲間の体の状態に気付き 体の調子を整えたり 仲間と交流したりすることが 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育成するためには重要であると考え なわとび運動 体ほぐしの運動 の実技講習会を実施している < 平成 25 年度 (2013 年度 ) なわとび運動 体ほぐしの運動に関する実施研修 > 5 月 7 日身近な用具を活用した具体的な授業づくり 12 月 9 日短なわ 長なわを用いた授業づくり今後は 体育の授業に生かせる なわとび運動 体ほぐしの運動運動の手引き を市内全小学校に配布し 指導の充実を図っていくとともに より一層充実した実技講習会を開催していく 3 からだづくり研究推進校幼児 児童 生徒の体力の向上を図るため 学校教育活動全体及び地域社会との関係を通して 発達段階や環境などに応じたからだづくりの具体的な方法について実践的研究をすることを目的として取り組んでいる 昭和 60 年度 (1985 年度 ) から平成 14 年度 (2002 年度 ) までは 体力づくり研究推進校 として その後平成 15 年度 (2003 年度 ) からは からだづくり研究推進校 として継続した取り組みを行っている < 過去の推進校 > 実施年度平成 17 年度 (2005 年度 ) 平成 18 年度 (2006 年度 ) 平成 19 年度 (2007 年度 ) 平成 20 年度 (2008 年度 ) 平成 21 年度 (2009 年度 ) 平成 22 年度 (2010 年度 ) 平成 23 年度 (2011 年度 ) 平成 24 年度 (2012 年度 ) 平成 25 年度 (2013 年度 ) 平成 26 年度 (2014 年度 ) 推進校東豊台小学校桜井谷東小学校寺内小学校大池小学校西丘小学校 今後は 子どもの体力向上プラン 推進校として からだづくりの具体的な方法に ついて実践的研究を行うとともに 実践 研究の成果を市内小中学校へより広く発信 する方策も検討する必要がある 16

4 豊中市小学生水泳大会の実施 毎年 8 月下旬に 小学 6 年生の希望する児童が 豊中市立豊島温水プール 二ノ切 温水プールで自由形 平泳ぎ リレーの各種目に参加している それぞれが自己の記 録に挑戦するなかで 水泳に親しむとともに他校の児童との交流を深めている ( 第 1 回大会は昭和 31 年度 (1956 年度 ) に開催 ) < 過去 3 年間の実績 > 年度 月日 種目 参加人数 平成 23 年度 (2011 年度 ) 8 月 23,24 日自由形 平泳ぎ リレー 983 人 平成 24 年度 (2012 年度 ) 8 月 20,21 日自由形 平泳ぎ リレー 879 人 平成 25 年度 (2013 年度 ) 8 月 26,27 日自由形 平泳ぎ リレー 1,070 人 今後は 標記大会を継続実施するとともに より多くの児童生徒が参加できる他の 競技についての大会実施に向けて 検討していく 5 運動部活動の充実平成 4 年度 (1992 年度 ) から実施された運動部活動指導協力者派遣事業では 教職員の異動 高年齢化 少子化 生徒のニーズの多様化等により運動部活動が衰退していくのに歯止めをかけ 専門的技術と指導性を備えた外部人材を派遣することで 生徒の興味や関心を高め 自主性 協調性 連帯感などを育成している また 豊中市中学校体育連盟と連携し 豊中市中学校総合体育大会 種目別大会などの大会開催や活動の支援をしている < 過去 3 年間の実績 > 年度対象校数指導協力者人数指導回数平成 23 年度 (2011 年度 ) 17 校 50 人 1,754 回平成 24 年度 (2012 年度 ) 18 校 43 人 1,910 回平成 25 年度 (2013 年度 ) 17 校 44 人 2,121 回今後も 専門的な技術指導力を備えた指導者を必要とする中学校の運動部に対し 豊中市教育委員会が外部人材を派遣することにより より一層 運動部活動の振興 発展を図っていくとともに 豊中市中学校総合体育大会 種目別大会などの大会開催を支援していく 17

6 運動の手引きの活用 ボールを使った運動や 体力を高める運動など 学校はもとより家庭でも運動に取 り組む際に活用できる 運動の手引き を充実させていく 18

家庭における方策 生活習慣 ( 朝食の摂取状況や睡眠時間など ) 及び運動習慣の改善にむけては 家庭での取り組みが必要不可欠であると考えられる そのために 保護者向けの望ましい生活習慣 ( 早寝 早起き 朝ごはん ) に係る啓発活動を行うとともに 大阪府教育委員会が進めている 3つの朝運動 に取り組むことで 子どもたちの生活リズムの確立を目指すことが重要であると考えられる また 子どもと保護者が一緒に参加できる事業を充実させるとともに 前述した 運動の手引き を家庭においても活用することで 運動の日常化 習慣化にもつながると考えられる 7 親子スポーツフェスタの開催服部緑地競技場において 陸上競技のアスリート 専門家のアドバイスを受けながら 親子で50m 走 走り幅跳び ソフトボール投げ ジョギング教室に挑戦することにより 運動に親しむ資質や能力の基礎を育てるとともに 子どもたちの体力の向上を図るスポーツフェスタを開催している 豊中市内在住の小学 4 年生から6 年生の児童及び保護者を対象に 平成 23 年度 (2011 年度 ) から開催している < 過去 3 年間の実績 > 年度 月日実施種目応募人数参加人数 平成 23 年度 (2011 年度 ) 10 月 29 日平成 24 年度 (2012 年度 ) 10 月 27 日平成 25 年度 (2013 年度 ) 10 月 19 日 50m 走 ソフトボール投げ 走り幅跳び 50m 走 ソフトボール投げ 走り幅跳び 50m 走 ソフトボール投げ 走り幅跳び ジョギング教室 192 人 123 人 288 人 123 人 291 人 138 人 今後は 新たなコーナーを設置したり 定員を増やしたり 宣伝や広報の仕方を工 夫するなど より多くの親子がスポーツに親しむことができるように取り組んでいく 19

8 わくわく食育プロジェクトの開催食に関する指導を通して 健康課題に適切に対応していくために 家庭 地域と連携した体験型食育に取り組んでいる 園児 児童 生徒が親子で参加する料理教室を開催し 親子で調理することを通して 食材を大切にすることやおいしく楽しく食事をすること バランスのとれた食事をすること等について学ぶ機会を提供している 幼稚園親子料理教室では 就学前の幼児とその保護者を対象に 小学生親子料理教室では 小学生とその保護者を対象に お弁当づくり親子料理教室では 中学生とその保護者を対象に平成 23 年度 (2011 年度 ) から開催している < 過去 3 年間の実績 > 年度実施学校園数参加人数参加総数 平成 23 年度 (2011 年度 ) 幼稚園 3 園小学校 8 校中学校 4 校 62 人 280 人 77 人 419 人 平成 24 年度 (2012 年度 ) 幼稚園 1 園小学校 5 校中学校 2 校 17 人 161 人 40 人 218 人 平成 25 年度 (2013 年度 ) 幼稚園 2 園小学校 6 校中学校 3 校 53 人 173 人 61 人 287 人 今後も 親子で参加する料理教室を開催するとともに 豊中市食育推進計画をふま え 関係機関との連携をより一層図りながら食育推進に努めていく 20

地域における方策 子どもの運動に対する関心意欲の高まりに合わせ 自主的 自発的に行えるような多様な機会を設定することは 運動したい できた またやりたい というよい循環を生み 運動が好きな子どもの育成につながると考えられる そのためには 環境の整備はもとより 今ある事業を充実させ 広く周知していくとともに 学校と地域がより一層連携を図っていくことが有効であると考えられる 9 小学生フラッグフットボール大会の開催市立小学校に通う4 年生から6 年生の児童を対象にチームを募り 平成 23 年度 (2011 年度 ) から開催している ゲームの中で全員に役割のあるフラッグフットボールを通して チームで作戦を考えたり 協力してプレーをしたりすることで 協調性やコミュニケーション能力 ルール遵守を養い 健全なスポーツ精神の育成 体力向上を図るとともに 他校 他学年の児童との交流を深めている < 過去 3 年間の実績 > 年度参加チーム数参加人数第 1 回平成 23 年度 (2011 年度 ) 29 チーム 216 人第 2 回平成 24 年度 (2012 年度 ) 27 チーム 189 人第 3 回平成 25 年度 (2013 年度 ) 41 チーム 293 人今後は 日本フラッグフットボール協会と一層連携を図りながら より充実した大会を開催していく 10 子どものスポーツ教室の開催スポーツ振興課において 小学校低学年には 簡単なルールに沿って楽しめるゲームを取り入れた教室を実施し 楽しさ 達成感を味わわせることで 授業で実施されている運動に対しての苦手意識を軽減することをめざしている また 競技種目の教室では 体育連盟から推薦を受けた指導者により 基本からそれぞれの技術に応じた指導を行っている 今後は 教育委員会内で横断的に連携を図りながら 身体を動かす楽しさを味わった子どもが継続的に参加できる教室の増枠を検討していく また 運動の好きな子どもと運動が嫌いな子どもの二極化傾向があることから 運動が嫌いな子どもに対して 21

少しでも運動が楽しい 運動が好きと感じることができるような取り組みを検討していく さらに 広報活動を充実させ 通年の開催も視野に入れ 子どもが生涯続けられるスポーツに出会う場としての教室となるよう取り組んでいく 加えて 将来アスリートをめざす青少年のために 選手コースの設置についても検討を進めていく 11 とよなか地域子ども教室の開催地域教育振興室において 各小学校区単位で実行委員会を設置し 週 1 回程度 土日等の休日や放課後に子どもたちが地域の大人と交流しながら 学習やスポーツ 文化活動等地域の特性を活かした取り組みを行っている 今後は 参加の促進を通じてスポーツの機会を増やしていくよう努めていく 22

2. 子どもの体力向上プラン イメージ図 豊中市の子どもの課題 運動を 好き もしくは やや好き と感じている子どもが減っている 体育の授業以外に運動をしない子どもが少なからずいる 毎日朝食摂取の習慣がある小中学生が全国の割合に比べ少ない 1 日のテレビ等の視聴時間が 3 時間以上の小中学生が全国の割合に比べ多い 全国体力 運動能力 運動習慣等調査において 全国平均を下回っている種目が多い 楽しさと出会う できる できた またやりたい もっとやりたい 楽しさと出会い 学びや達成感を得ることのできる取り組み運動する機会の充実望ましい生活習慣への取り組み 学校における方策 1 授業づくり 3 からだづくり研究推進校 5 運動部活動の充実 2 なわとび運動 体ほぐしの運動 の推進 4 豊中市小学生水泳大会の実施 6 運動の手引きの活用 豊中市体力づくり推進会議 7 親子スポーツフェスタの開催 8 わくわく食育プロジェクトの開催家庭における方策 9 小学生フラッグフットボール大会の開催 10 子どものスポーツ教室の開催 11 とよなか地域子ども教室の開催地域における方策 保護者 学校 教委育員会 地域 23