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1 坂口安紀編 発展途上国における石油産業の政治経済学的分析 資料集 調査研究報告書アジア経済研究所 2008 年 第 3 章 中国の石油産業 - 進む市場経済化と対外進出 - 堀井伸浩 要約 : 中国の石油産業が置かれている状況は他の途上国産油国と異なっている 国内の石油需要の急増に対し 資源的制約から成長の限界に直面している国内生産という条件の下 国際石油メジャーのように対外進出を活発化させていかざるを得ない そうした状況の下で 中国石油企業は市場経済化プロセスの中で企業競争力を高めるとともに 政府のエネルギー安全保障政策と相互作用を及ぼしあいながら変革を遂げている キーワード : 石油産業 中国 エネルギー安全保障 はじめに 中国の石油産業はかつて 1990 年代前半に転換点を迎えることとなった すなわち 1993 年に石油 ( 原油 + 石油製品 ) の純輸入国となったことである 中国は 2006 年時点でも世界第 6 位の産油国であるが 同時に 2002 年に日本を追い抜いてアメリカに次ぐ世界第 2 位の石油消費国ともなった 原油の国内生産は年平均 2% 弱の成長率に止まるのに対し 消費は同 10% もの高成長となっており 自ずと石油の輸入量は年々増大していく趨勢がもはや不可逆的なものとなっている

2 国内生産の伸びが鈍化していることは資源的な制約によるところが大きい 陸上油田に関しては従来の主力油田が既に減退期に入り 生産量が年々減少していく中で 陸上新規油田の開発は辛うじて生産減を埋め合わせている状況である 他方 海洋油田に関しては堅調に生産量を拡大することに成功しており この分の生産増加が辛うじてかつての主力油田の減産を補って 全体として増産を確保しているという状況である その結果 原油輸入は急増し 対外依存度も急速に上昇している この基本状況の変化 すなわち石油企業にとって 国内に成長はない 海外に打って出るしかない 状況は中国石油産業のあり方を大きく変えることとなった 特に近年 中国石油企業が活発に ( 時に集中豪雨的と揶揄されるほどに ) 対外権益の獲得を目指して進出する状況を生み出すこととなった そして国家 政府がエネルギー安全保障の観点からそうした中国企業の後押しをする そういう事態が生じている 国家 政府がアフリカの国々などに対し 活発な資源外交を展開し その後押しを受けた石油企業が時には強引なスタンス 摩擦も辞さない態度で入り込んでいく これが 石油をがぶ飲みする中国 まだまだ飲み足りなくて更に飲み込もうとする中国 というイメージにつながっている 1. 中国の石油産業の基礎的情報 (1) 生産構造 - 陸上油田の伸び悩み 海上油田の踏ん張り中国は依然として世界第 6 位の産油国であるが 近年は消費の伸びに比して 生産の増加スピードは追いついていかない状況となっている ( 図 1) その最大の原因は 従来の主力油田であった陸上三油田 ( 大慶 勝利 遼河 ) の資源的制約による生産減である 表 1の通り 1990 年時点では陸上主力三油田の生産量は 1990 年から 2006 年の間に 2000 万トンの減少となり シェアは 74% から 45% に低下している 代わって新疆を中心とする西部油田などその他の陸上油田と海洋油田が増産することで全体としては増産を確保し

3 ているものの 年平均成長率は 2% 弱に過ぎない 図 1 中国の原油生産と消費の推移 (100 万トン ) 生産 消費 需給ギャップ -200 ( 出所 )BP [2007] BP Statistical Review of World Energy 2007, よりダウンロード (2008 年 3 月 1 日 ) 表 1 油田別原油生産量の推移 大慶 5,562 5,601 5,300 4,840 4,640 4,495 4,341 勝利 3,350 3,000 2,675 2,658 2,674 2,695 2,742 遼河 1,360 1,552 1,452 1,385 1,283 1,226 1,201 その他陸上油田 2,800 3,879 4,953 5,794 6,274 6,792 7,222 陸上油田合計 13,702 14,032 14,329 14,614 14,871 15,208 15,506 海上油田 ,757 2,430 2,601 2,878 2,871 合計 13,845 14,874 16,086 17,044 17,413 18,086 18,372 ( 出所 ) 郭 [2007: 37]. 中国の油田は図 2の通り 需要部である沿海地域に近接した地域にも割合賦存しているものの 多くの油田はそもそも小規模であり また既に資源的制約で減産に転じている そのため 上で述べた通り 需要部から離れた西部油田 あるいは海洋油田における生産を拡大せざるをえず 長距離輸送パ

4 イプラインの建設が現在進行中である またパイプラインネットワークはロ シア カザフスタン ミャンマーなど外国とも接続されており 原油の海外 輸入体制のひとつのチャンネルを構成している 図 2 中国の油田分布とパイプライン ( 出所 )Kambara and Howe[2007: xv]. また産出する原油の品質については 表 2および表 3で示した通りである 全体として 軽質 低硫黄の良質な原油の比率が高く 品質面から言えば中国産原油は優れたものであると言えよう 他方 こうした良質な国内産原油に対応した精製設備構成は 海外原油の輸入量が拡大する際に 国内精製設備が中東産の高硫黄原油に対応できず 中東からの輸入を制約する要因となった面がある

5 表 2 主要油田の原油品質 API ワックス含有量硫黄含有量 大慶 勝利 遼河 新疆 恵州 ( 南シナ海 ) ( 出所 ) 大慶 勝利 遼河 新疆 : 東西貿易通信社編集部編著 [2000] 1999 年データ 恵州 :Wang [1999: 214] 年データ 表 3 油種別生産量の推移 ( 単位 :b/d) 年比率 重質 / 中硫黄 % 重質 / 低硫黄 % 軽質 / 高硫黄 % 軽質 / 中硫黄 % 軽質 / 低硫黄 1,603 1,776 2, % 合計 2,160 2,766 3,189 ( 出所 )Wang [1999: 215]. (2) 消費構造 -モータリゼーションの進展に牽引され急増する消費図 3の通り 中国は 2002 年に日本を抜いてアメリカに次ぐ 世界第 2 位の石油消費国となった アメリカとは依然相当の差があるが 他の主要消費国の多くは概ね横ばいの趨勢となっているのに対し ( もっとも韓国とインドは増加傾向にはある ) 中国の消費量の伸びはアメリカを超える突出した成長率となっている これが近年の国際原油市況の高騰の一因として中国が名指しされる背景となっている

6 図 3 主要国の石油消費量の推移 (100 万トン ) 1,700 1,600 1,500 アメリカ 1,400 1,300 1,200 1,100 1,000 その他 中国 300 日本 250 ロシア ドイツ 200 インド 150 韓国 100 カナダ 50 フランス サウジアラビア ( 出所 ) 図 1 に同じ 中国の石油消費拡大の大きな要因の一つがモータリゼーションの進展によるガソリン 軽油需要の拡大である 図 4の通り 中国国内の自動車登録台数はほぼ一貫して増加傾向を示しているが 特に 2000 年前後より伸び率が大きく上昇している とりわけ注目されるのが乗用車の急増である かつては貨物自動車の方が多かったが 貨物用が微増に止まっている状況に対し 2000 年より乗用車は急成長している その背景に所得の増加に裏打ちされたマイカーブームが指摘される それは表 4の部門別の石油消費量構成からも

7 見ることができる 図 4 中国の自動車登録台数の推移 ( 万台 ) 民間自動車保有台数乗用車貨物自動車 ( 出所 ) 国家統計局編 [2007] 中国統計年鑑 2007 中国統計出版社 表 4 部門別石油消費量構成 (2005 年 ) ガソリン 灯油 ディーゼル油 燃料油 製造業 , ,828.8 電力 ,156.9 建築業 交通 運輸 2, , ,161.0 商業 民生用 その他 1, , 合計 4, , , ,242.1 ( 出所 ) 国家統計局編 [2007] 中国能源統計年鑑 2006 年版 中国統計 出版社

8 (3) 対外関係 - 急増する輸入と対外権益獲得に向けた行動 1 石油輸入以上述べてきたように 石油生産は辛うじて増産を確保しつつも その成長率は消費の伸びには到底追いつかないというのが中国国内の需給状況である その当然の帰結として 近年の中国による石油輸入の急増ぶりには目を見張るものがある 図 5の通り 中国の石油輸入は特に 2000 年以降に急増している これは先述のマイカーブームに牽引された国内石油消費の急増によるところが大きい その結果 中国の原油の対外依存度は 1990 年の時点では3% に満たない低い水準であったが 2006 年には 47% とわずか 15 年余りで急激に上昇している 図 5 中国の石油輸出 輸入の推移 ( 万トン ) 石油輸出量 ( 左軸 ) 石油輸入量 ( 左軸 ) 原油輸入依存度 ( 右軸 ) (%) ( 出所 ) 国家統計局編各年版 中国海関統計年鑑 < 中国海関 > 雑誌社より作成 こうした石油の輸入増加に対する対策として 中国政府は様々な対策を講 じている 国家による石油戦略備蓄制度の構築もその取り組みの一環である

9 他に注目すべき対策として 輸入元の国々の分散も挙げることができる 図 6の通り 中国の石油輸入の国別構成を見ると 中東地域への輸入依存度は 45% と 9 割を超える日本と比較すると大幅に低い 他方 アフリカ諸国からの輸入は非常に高く 2006 年時点で 31% にまで達している 図 6 中国の石油輸入源の推移 ( 万トン ) 16,000 14,000 その他 リビア 12,000 ベネズエラ スーダン 10,000 赤道ギニア 8,000 コンゴ 6,000 オマーン ロシア 4,000 イラン 2,000 アンゴラ サウジアラビア ( 出所 ) 郭 [2006: 155] 新聞報道より作成 2 対外進出中東以外の国々からの輸入が多い背景には 日本と異なり 国内の低硫黄原油の処理用の精製設備が多く 中東の高硫黄原油の処理能力に不足があるためという面がある しかし他方で 石油輸入源を多角化していることで 中国の急増する石油輸入がもたらすリスクを低減させる効果があると言える そしてアフリカ諸国からの輸入が高い比率を占めるという事実は 中国の 第三世界の盟主 としての長年のアフリカ諸国との友好的な外交関係が好影響を与えていると考えられる 中国は輸入元を分散化する対応に止まらず 積極的に海外での開発輸入態

10 勢を整えようともしている かつて日本も 日の丸原油 として海外の原油権益の確保を目指したのと同様の構図である 中国の対外権益確保の状況は 2006 年時点で 2810 万トンとされ 輸入量全体の 16% に達している ( 郭 [2008]) 海外権益の確保は 1992 年のカナダのアルバータ油田を嚆矢とするが 本格化したのは 2000 年以降であることを考えれば そのスピードは驚くべき速さであると言える 2005 年の1 年間に海外権益取得に投じた資金は 85 億ドルに達し こうしたことが 石油を買い漁る中国 というイメージの流布につながった面がある 図 7 中国石油企業の対外進出の状況 (2004 年時点 ) ( 出所 ) 日本貿易振興機構 [2006] に基づき筆者作成 ( 注 ) 色塗りされている国々が中国石油企業の進出地域である 中国石油企業の対外進出の特徴は 輸入元構成と同様 中東に限らず 幅 広い国々に進出先がわたっていることである 図 7 の通り 中東に限らず アフリカ ラテンアメリカの国々で権益を確保している 最大の権益を有す

11 るのがスーダンであり 2006 年のスーダンにおける生産量は 1500~1800 万トンとされる しかしスーダンやアンゴラ そして最近もイラン ロシアなどの国々で権益を拡大していることに対して アメリカやヨーロッパの国々からは人道的理由あるいは非民主主義国への支援を行っているとする理由から非難を受けることとなっている 2. 石油産業に関する法律 税体系 外資参加形態 (1) 関連法中国には 石油産業のあり方そのものを規定する基本法 ( 石油業法など ) は実は現在のところ 存在しない 能源 ( エネルギー ) 法 は存在するが これは石油のみならず 石炭などのほかのエネルギー源も含めたより大局的な観点からエネルギーの位置づけを示したものであり 実際 石炭や電力については個別に 煤炭 ( 石炭 ) 法 電力法 が制定されている 石油 ( そして天然ガス ) についてこうした産業法が未制定なのは 恐らく他の産業に比べて国有企業による産業独占体制が強固であったためではないかと推察される 石炭については国有企業のシェアは4 割程度 電力についても5 割程度に落ち込んだことがあり ( 最近はやや回復基調にあるが ) こうした状況では法律によるコントロールが重要であった これに対し 石油 ( および天然ガス ) は少なくとも生産面ではほぼ 100% が国有企業 しかもわずか3 社に独占されていたため 法律によらず 直接の行政指導が効果的であったためであると考えられる したがって法律ではない 通達などによって産業管理が行われてきた しかし次第に規制緩和が進み 国有企業の自主権も拡大するとともに ( 後段で述べるが ) 民間企業も台頭しつつある現状において 石油法 ( あるいは 石油天然気 ( ガス ) 法 ) の必要性は高まりつつある 2005 年 11 月に国家発展改革委員会能源局により 石油天然気立法工作会 が開催され 立法が検討されはじめたものの その後の進捗は遅々として進まないようであ

12 る 能源法 自体が現在改正中のプロセスにあり 改正版の成立は早くて 2008 年末 恐らく 2009 年であるとされる したがって 石油法 の立法は 少なくともそれ以降に持ち越されざるを得ないとの見方が強い (2) 税体系石油企業に対しては当然通常の法人税などが課されることとなっており 石油企業に対して特別の法人税率を適用するなどの措置は講じられていない 法人税の優遇は外資企業や経済発展の遅れた西部地域に立地する企業などに対して与えられる優遇措置 ( 通常 33% の税率を 15% に下げる措置 ) など 石油企業に限らず適応されるものに限られている 石油企業は西部地域に近年生産現場を移しつつあるので 若干の優遇を受けている面があるかもしれないが 特別に石油企業を対象にした優遇措置はないと言えよう また輸出に対する増値税 ( 付加価値税 ) の還付なども近年輸出が大幅に減少している趨勢もあり 石油企業は享受していない 他方 こうした法人税などに加え 石油企業は資源産業であるがゆえに 様々な資源税 ( ロイヤルティ ) を国家に支払う必要がある この資源採掘に関連して徴収される税が国家の財政にとってどの程度の意味があるのか 検討してみよう まず資源税として生産量 1トン当たり 14 元 ~30 元の税が徴収されている 税額に幅があるのは子会社ごとに税額が決められているためである 新疆を中心とする西部油田 大慶油田などの税額は高く (30 元 ) 華東地域や西南地域などの税額が低くなっている (18 元ないし 22 元 ) またその他中小油田の企業に対しては 16 元と更に低い税額が設定されている ( なお 14 元の税額は重質油など低品質の原油に対して適応される ) 総じて言えば 生産コストと産出原油の品質から税額は調整されていると考えて良さそうである もっともここ数年の原油価格が高騰する局面では 資源税の原油卸売価格に占める比率は最大でも 0.7% 程度で取るに足らない水準である また他に鉱産資源保障費という税も徴収される これは原油売上額の1%

13 に 設定資源回収率 / 実績資源回収率 をかけた金額を徴収されるというものである 鉱区の使用料という形でも企業収益の国家への上納は行われる これは鉱区の原油生産量に応じて課徴されるもので 年産 5 万トン以下の鉱区は免除 20 万トンまでは5 万トン刻みで税率は1% ずつ上昇 20 万超 ~30 万トンは 4% 30 万超 ~50 万トンは6% 50 万超 ~75 万トンは8% 75 万超 ~100 万トンは 10% そして 100 万トン超は一律に 12.5% の原油を納めなければならない ( 実際には市場価格で売却したと見なし 現金にて支払いをしていると考えられる ) 更に2006 年からは 高騰する原油価格に連動して石油企業の 超過利潤 を回収するという意味で 石油特別収益金という課徴金も徴収されるようになった これは原油価格 ( 国内の原油価格卸値は国際原油価格と一定のレンジで連動して決定される ) が 40 ドル / バレルを上回れば徴収されるもので 石油特別収益金 =[( 原油卸価格 -40)* 徴収率 - 控除額 ]* 卸売量 * 為替レート という算式で算定される 徴収率および控除額は表 5の通りである 例えば 2007 年 8 月時点の原油価格 ( 大慶 ) は 中国国内では 592 元 (=78.3 ドル ) であったので 算出式より石油特別収益金は1バレル当たり 12.8 ドル すなわち 16% に及ぶということになる 但し この石油特別収益金の実際の運用はいまのところあいまいなことが多く はっきりしない 同収益金が実際に政府の税収として納入されているかは定かでなく 1 今後確認が必要である 年 2 月に実施した現地調査において中国の石油専門家から この石油特別収益金に関して 実際の運用は政府が徴収するのではなく 企業間 すなわち CNPC と SINOPEC との間の交渉で直接利潤の付け替えが行われているはずであるという見解を聞いた 恐らくは年間の平均原油価格と表 5 に基づき 大体の 超過利潤 を算出し その金額をベースに両社の間で具体的に CNPC から SINOPEC に移転される利潤額が決められるのではないかとのことであった そしてその合意した金額を政府を介することなく 直接

14 表 5 石油特別収益金の徴収率および控除額 原油価格 徴収率 控除額 ( ドル / バレル ) (%) ( ドル / バレル ) 以下 以下 以下 以下 以上 ( 出所 )<< 参数与数拠 >> 編輯組 [2006: 1-53]. (3) 外資参加形態中国は 1970 年代末に改革開放政策に着手して以降 特に海洋油田開発を中心に積極的に外資参入に門戸を開放してきた 1982 年には既に 対外合作開採海洋石油資源条例 を制定し 当時中国国内にほとんど技術蓄積のなかった海洋油田開発に関しては 外資企業の導入を積極的に求める姿勢で臨んだ その後 1993 年には 対外合作開採陸上石油資源条例 も制定し 陸上油田に関してもより進んだ採掘技術の導入を目的に 外資の参入を認めることとなった 1993 年と言えば 中国が原油について純輸入国に転落した年でもあり 増加する消費に比して国内生産が思うように伸びない状況を改善することを目的に陸上油田開発への外資導入が認められるようになったと判断できよう 海洋油田の探鉱開発は 1982 年 1984 年 1989 年 1993 年に4 次国際入札をした後に その後も 1999 年から 2005 年にかけても5 回にわたる国際入札による鉱区開放を行ってきた ( 郭 [2006: 395]) 他方 陸上油田に関して 両社の間でやりとりをしているとのことである 来年度 さらにこの点については確認をする必要があるが これは驚くべき事実であり こうしたことが本当であるとすれば 中国の石油企業はやはりいわゆる資本主義体制下の通常の企業とは別物であるという認識が必要であるかもしれない

15 も 1993 年から 1995 年まで連続して3 次国際入札を実施している こうした上流部分の国際入札による外資参入については 契約方式は主として生産物分与 (PS) 契約方式であり 比率は中国側 51% 外資側 49% であるとされる ( 郭 [2006: 396]) ボーナスについてはケースバイケースで個別契約の中で定められるということである 他方 下流部分についても中国側が出資過半数を押さえるという条件付きながら 外資の参入は増加しつつある 精製分野については 1996 年にフランスのトタル (Total) が進出したのを皮切りにエクソン モビル / アラムコやクエート石油 (Kuwait Petroleum Corp)/BP/ シェルなどの精製プラントの建設が進んでおり 精製能力の合計は年間 4000 万トンにまで達するとされる 流通販売部分についても 2000 年以降は外資参入が認められるようになり サービスステーションの建設も急拡大する見通しである 3. 中国の石油産業の発展および石油政策の概説史 中国の石油産業の形成過程においては 経済体制の変革が抜本的な影響を及ぼしてきた 従来の計画経済体制においては企業は存在せず 国家計画委員会と石油生産 販売を管轄する省庁 ( 時期によって燃料工業部 石油工業部 燃料化学工業部 化学工業部などと変遷 ) が石油生産 販売に関わる意思決定を行い 生産現場に下達するという体制であった しかし計画経済体制が行き詰まりを見せる中 1979 年から開始された改革開放政策と呼ばれる市場経済体制への移行が進められた その過程で 1982 年以降 省庁に完全に従属していた生産現場を独立した経営判断が可能な企業 ( 総公司と呼ばれた ) として成立させる変更が行われた 1982 年に中国海洋石油総公司 (CNOOC) を設立 石油工業部から海洋油田開発の機能を移管されることとなった また同年中国石油化工総公司 (SINOPEC) も設立され 石油工業部および化学工業部によって管轄されていた石油精製 石油化学の下流部分を移管されることとなった そして数年遅れた 1988 年には

16 石油工業部自体が撤廃され 上流部分の生産管理機能を中国石油天然気総公司 (CNPC) へと移管することとなった こうして石油工業部が国家計画委員会の作成する計画に基づき 傘下の油田に生産目標を下達するという従来の硬直的な体制から 各油田の生産を行う分公司 ( 子会社 ) が総公司 ( 企業グループを率いる親会社 ) の指示の下 従来と比較すると柔軟な生産を行う体制へと転換することとなった しかしこうした体制にも引き続き以下のような問題があった すなわち 1 石油工業部が廃止され その後設立された能源 ( エネルギー ) 部も廃止されたことで 政策を担う省庁が不在となり 結局総公司が政策機能を担い その意味で総公司は純然たる企業として経営効率の向上を目指すだけの存在とならなかった 2 従来の石油工業部が独占する体制から3つの総公司が並存する形態となったが 結局上流 下流 海洋油田と完全に分離された領域でそれぞれが独占的な地位を保っていたため 競争効果が発揮されなかったという点である そこで 1998 年には それまで上流 下流に分割されていた CNPC と SINOPEC をそれぞれの資産をシャッフルして 上下流一体型の垂直統合型の企業として再編する改革が行われた その際 政策機能については担当省庁不在の状況を改革し 新たに国家経済貿易委員会を設立 国家計画委員会とともに産業管理を行う体制とした これによって CNPC と SINOPEC については総公司から集団公司という名称に改称となり (CNOOC は引き続き 総公司のまま 但し 政策機能は持たない ) 一層企業としての機能に限定されることとなった 重要事項年表 1982 年 1 月 対外合作開採海洋石油資源条例 公布同年 2 月中国海洋石油総公司 (CNOOC) 設立 1983 年 7 月中国石油化工総公司 (SINOPEC) 設立 1988 年 6 月能源部設立 ( 水利電力部 石油工業部 煤炭工業部を

17 統合 ) 同年 9 月中国石油天然気総公司 (CNPC) 設立 1994 年 5 月国務院 原油 石油製品流通体制改革 の通知 原油価格の大幅引き上げ ( 国際原油価格への接近 ) 1998 年 3 月経済貿易委員会設立 上下流一体型の企業再編 ( 総公司制から集団公司へ ) 同年 6 月国内原油価格を国際原油価格にリンク 石油製品価格も国際価格に合わせる価格 流通システム改革実施 2000 年 4 月 PetroChina 香港および NY 株式市場に上場同年 10 月 SINOPEC Ltd, 香港 NY ロンドン株式市場に上場 2001 年 2 月 CNOOC Ltd. 香港および NY 株式市場に上場 2001 年 5 月中国石油和化学工業協会設立 ( 国家経済貿易委員会 国家石油和化学工業局廃止 ) 2004 年 6 月国務院 陸上 海洋油田開発に関する地域制限の廃止 3 大石油企業の相互乗り入れ同年 6 月 ( 中国最初の ) 鎮海国家石油備蓄基地建設開始 ( 出所 ) 横井 [2005: ] に基づき 作成 4. 中国の石油産業の担い手 3. で述べた通り 中国の石油産業において 企業と呼べるアクターは 1998 年の総公司から集団公司への組織再編 ( 上下流一体型の垂直統合企業 ) によってようやく生まれ出ることとなったと言える 石油産業は 中国のほかのエネルギー産業と異なり 寡占的な産業構造であり 主要企業 3 社で生産の大半を占める構造となっている ( とは言え 近年は主要 3 社以外の民営企業も成長しており 表 6の通り 販売額について見れば CNOOC を大きく抜いて CNPC の半分近くに及んでいる ) 1998 年の組織再編で上下流一体型の企業として成立することとなった CNPC および SINOPEC であるが 元々はそれぞれ上流部分 下流部分を担

18 う企業であったという出自を反映して CNPC は原油生産に SINOPEC は石油精製 販売に優位性を持っている また 2004 年には陸上油田 海洋油田の区分を撤廃することを国務院が発表したことで これまで海洋油田開発を独占的に行ってきた CNOOC は他の2 社が海洋油田開発に乗り出してくることと引き換えに 自らも陸上油田の開発 更には下流部分への進出を検討していくこととなるだろう 表 6 主要国有石油企業の生産状況 (2005 年 ) SINOPEC CNPC CNOOC 原油生産量 ( 万トン ) 4,017 11,490 1,855 残存可採原油埋蔵量 ( 万トン ) 44, ,800 19,800 天然ガス生産量 ( 億 m 3 ) 残存可採天然ガス埋蔵量 ( 億 m 3 ) ,609 1,537 精製能力 ( 万トン ) 16,010 13,150 - 石化製品生産量 ( 万トン ) 1,856 1,025 - 石油製品生産量 ( 万トン ) 8,721 7,271 - SS 数 ( 箇所 ) 28,801 18,207 - ( 出所 ) 郭 [2007: 35] 表 6の通り 原油生産において圧倒的優位を持つ CNPC は 現下の原油高騰の時期において極めて有利な状況にある 表 7の通り 販売額は SINOPEC より2 割近く小さくても 1856 億元もの利益を稼ぎ出している 他方 SINOPEC は利益の公表がなく 恐らく赤字を計上する結果となっていると思われる その原因として指摘できるのは 中国国内の石油製品価格が国内消費者保護やインフレ予防という観点から政策的に低く抑えられていることがある したがって SINOPEC は石油製品販売に比して原油生産量が小さく その結果高い原油を買い入れ 安い石油製品を売るという逆ザヤに悩まされる状況となっている CNOOC は下流部門を持たないため 原油生産量は SINOPEC の半分程度

19 であるものの 利益率は3 社の中で最も高い状況となっている また国内民営企業は 2005 年時点で無視できない大きさの販売規模となっており 利益も計上していることより こうした民営企業の状況についても今後注視していかなければならないと言える 表 7 国有 3 企業と民営企業の経営指標 (2005 年 ) 資産額 販売額 利益 ( 億元 ) ( 億元 ) ( 億元 ) CNPC 11, , ,856.0 SINOPEC 7, , CNOOC 1, , 国内民営企業 2, , ( 出所 ) 郭 [2007: 58] (1) 中国石油天然気集団公司 (CNPC) 同公司は元来 原油生産など上流部分を担っていた総公司を母体に 1998 年の産業再編によって成立した集団公司である 主として北方に位置する油田 製油所を中心とした資産構成となっている 傘下には 国内に 13 の油田 29 の製油所を有している 代表的な油田としては 大慶 遼河 大港 吉林 長慶 タリムなどである 2006 年は売上高 8936 億元 営業利益 3229 億元 最終利益 1057 億元 資産総額 1 兆 3965 億元 ( うち固定資産 7394 億元 ) となっている また最も海外権益を有する企業でもあり 2006 年時点で 26 カ国に展開 生産量は 5914 万トン ( 非権益分含む ) (2) 中国石油化工集団公司 (SINOPEC) 同公司は元来 石油精製 石油化学など下流部分を担っていた総公司を母体に 1998 年の産業再編によって成立した集団公司である 主として南方に位置する油田 製油所を中心とした資産構成となっている 代表的な油田と

20 しては 勝利 中原が挙げられる 傘下には 国内に 12 の油 ガス田 31 の製油所を有している 2006 年は売上高 1 兆 647 億元 営業利益 1464 億元 最終利益 295 億元 資産総額 8641 億元 ( うち固定資産 5177 億元 ) となっている (3) 中国海洋石油総公司 (CNOOC) 同公司はそれまで海洋油田開発に着手したことがなかった中国が 1980 年代に外資企業より海洋油田開発技術の導入を図る目的で設立された企業である そのため 取締役会は英語で行われるなど 出発時点より極めてオープンな企業風土である 2004 年までは海洋油田開発を一手に担ってきた 傘下には 国内に 24 の油 ガス田を有しており 下流部分はシェルと合弁で 2006 年より稼動開始した年間 230 万トンの石化プラントを皮切りに 現在数ヶ所の製油所 石油化学プラントを建設中である 2006 年の売上高 1324 億元 営業利益 533 億元 最終利益 240 億元 資産総額 2507 億元 ( うち固定資産 1366 億元 ) となっている (4) その他企業以上の3 社が中国の石油産業における主要企業であるが 他に中国中化集団公司 (SINOCHEM) という企業もある 同社は かつて対外貿易協力部 ( 現在は 商務部に吸収 ) 傘下に属し 従来石油製品および石油化学製品の輸出入取引を担っていた企業であった CNPC と SINOPEC が集団公司化されたことに影響を受けてか 1999 年前後から貿易代理業務に止まらず 業務範囲を石油販売を含む領域まで拡大することとなった 2006 年時点で原油および石油製品の取扱量は 4500 万トンにまで拡大している また他に最近は国内民営企業の成長も無視できない 2007 年時点で 国内民営石油 石化企業は 6700 社 従業員数は 99 万人を数え 売上高は 3689 億元 (CNPC の 53% に相当 ) で資産総額 2234 億元 ( 同 19%) に達している ( 郭 [2007: 57-58]) 原油生産については 新疆 陝西省などの内陸部の

21 鉱区で生産を行っており 年産 150 万トン規模となっている また海外進出も積極的に進めている 他方 石油精製については 原油生産の大半を国有石油企業が寡占下に置いていることで 民営企業は十分な原油供給を受けられず また規模の経済性の面からもガソリン 軽油などの白油精製部門への参入は難しく アスファルト 潤滑油 重油 LPG などを中心に生産しているとされる 5. 政府と国有石油企業との関係 (1) 国有石油企業の株式上場 2000 年から 2001 年にかけて 国有石油企業は相次いで海外市場への株式上場を果たした 株式上場の特徴は表 8に整理されている通りである いずれも国が 100% 所有する集団公司 ( 親会社 ) の一部資産を上場子会社に移管することで分離上場させる方式を採っている 上場企業に移管した資産の多くが優良資産であるとされる一方 非上場の集団本体に残された資産の経営効率が低下し 将来的に上場子会社の利益が親会社である集団公司への配当増加という形で吸い上げられる事態が生じるのではないかと懸念されていた 今までのところそうした懸念は近年の原油価格高騰によって経営環境全体が好転したこともあり 現実化してはいないようである 上場公開した株式はいずれも株式発行数全体から見ればわずかな比率に止まっており 親企業である集団公司の保有株 すなわち国有株の比率は過半数を超えている 特に CNPC は国有株の比率が圧倒的に高く 他の2 社よりも政府のコントロールが重要視されていることが分かる 他方 もう一点注目すべきは 上場株式の少なからぬ割合が国際石油メジャーによって取得されたことである これはすなわち株式公開の狙いが資金調達だけではなく 国際石油メジャーとの提携強化にもあったことを示すものである

22 表 8 国有主要 3 企業の株式上場の概要 企業グループ CNPC SINOPEC CNOOC 上場企業 PetroChina SINOPEC Corp. CNOOC Ltd. 上場時期 2000 年 4 月 2000 年 10 月 2001 年 12 月 株式公開数 億株 億株 16.4 億株 ( 全株式の10%) ( 全株式の20%) ( 全株式の27.5%) 調達額 28.9 億ドル 億ドル 12.6 億ドル ADS 価格 16.44ドル ドル 15.4ドル香港ニューヨー香港ニューヨー上場証券取引所香港 ニューヨークク ロンドンク ロンドン 親企業他の持ち株率 90% 出資企業 ExxonMobil - BP IPO の約 20% 6.2 億ドル Shell - IPOの約 11% 香港系など 3.5 億ドル ( 出所 ) 郭 [2007: 33] SINOPEC 53% 中国系銀行など 27% IPOの約 20% 10 億ドル IPOの約 14% 4.3 億ドル IPOの約 14% 4.3 億ドル IPOの約 5.3% 2 億ドル 67.50% - IPOの約 13% 2 億ドル IPOの約 20% 3 億ドル - (2) 国有石油企業のガバナンス体制かつての石油工業部を基盤に設立された ( したがって最も国家の関与が強いと見なされる )CNPC を事例に検討して見よう まず CNPC そのものは株式公開をしておらず 100% が国家 より具体的にいえば 国有資産監督管理委員会によって所有されている この国有資産監督管理委員会は 2003 年 3 月に設立された国務院 ( 内閣 ) 直属の機関であり 国有企業改革の進展に伴って 新たな国有企業のガバナンス体制を確立する目的で設立されたものである それまでのガバナンス体制は 政府 ( 役所 ) が直接国有企業を行政手段を通じて管理するという方式であり これでは企業の独立性を損なう恐れがぬぐえなかった一方 他方では国有企業のガ

23 バナンスが制度化されていないため 国有資産が恣意的に不当に安い値段で関係者に払い下げられるなどの問題が生じていた そこでより通常の企業ガバナンスの方式 すなわち株式所有に基づく 株主としてのガバナンス体制を構築しようとしたものである CNPC の株式は 100% がこの国有資産監督管理委員会により所有されており 大株主である同委員会の意向を受けて役員 ( 総経理 ( 社長 )1 名 副総経理 ( 副社長 )6 名 ) が任命される したがって CNPC 本体には国家の意向が直接的に反映され 他の主体の意思反映のチャンネルはないと言える したがってより重要なのは この CNPC と上場子会社であるペトロチャイナ (PetroChina) の関係ということになるが ペトロチャイナの株式は 2006 年末時点では 88.21% が国有株で その他の 11.79% が香港およびニューヨークで上場した海外公開株となっている したがって CNPC と比べると ペトロチャイナの場合 公開株の株主からの影響を多少は受けざるを得ないといえるだろう しかし表 8の通り 株式公開当初は公開株の 30% 程度が BP など国際メジャーによって取得されており まとまった所有比率を持つ株主がいたことで 企業経営に対する影響力も一定程度存在したと思われる ところが BP は 2004 年には保有するペトロチャイナ株式を全株 売却することとなった その後 著名なアメリカの投資家 ウォーレン バフェットが公開株の 11.1%( 全株式に占める比率は 1.31%) のペトロチャイナ株式を取得するなどの動きがあったが 同氏も 2007 年 10 月までに全株式を売却した したがって現在のところ 公開株の保有も分散化しており 強い影響力を行使できる株主はいないものと考えられる こうした所有構造もあり ペトロチャイナの役員構成を見ると 副董事長 ( 副会長 ) 執行董事( 執行取締役 ) の2 名に加え 非執行董事 ( 非執行取締役 )6 名中 3 名が CNPC の総経理および副総経理が兼任するという構成となっている ( もっとも BP が株式を保有して時期も同様のガバナンス体制であった ) また直接兼任という形ではないが 董事長や他の執行董事も CNPC 本体を介しての政府による政治的任用であると理解すべきであろう 但し

24 いずれも CNPC 内部で役職を歴任してきたテクノクラートであり 別段政治により歪められた人事であるというわけではないと判断できる また外部取締役に当たる独立非執行董事は香港の事業家 中国国内の金融家 イタリアの石油会社 ENI の元総裁などとなっている このように分離上場という形で資産の一部を切り離して上場した中国石油企業であるが 依然として役員人事権は国家が握っていると結論付けることができるだろう これは公開株の比率が CNPC よりも高い SINOPEC や CNOOC についても基本的に同様である 6. 中国の石油産業のパフォーマンスに影響を与える要因 (1) エネルギー安全保障を追及する国家 政府の政策中国政府は 海外石油権益取得のために対外進出する石油企業に対して 融資供給など資金面の優遇や輸出税の還付 税の減免などの措置を講じている そしてこうした優遇措置以上に石油企業にとって有効な支援となっているのは 中国政府首脳による資源外交であるとしばしば指摘される ( 郭 [2005] 第 7 章 ) 中国の資源外交は 石油開発を行うほとんどの国と二国間エネルギー協定を締結し 政府の外交活動の一環である経済財政援助と組み合わせるなどして 総合パッケージとして遂行されているところに特徴がある 原油採掘はもちろんのこと パイプライン 製油所まで建設をし 総合的な石油産業の構築まで請け負うやり方がしばしばなされる 場合によっては 道路 発電所など石油関連設備以外の社会インフラの整備も含まれることがある こうした方式は 特に中国が輸入原油の3 割 権益原油量最大のスーダンを含むアフリカ地域の国々 あるいはベネズエラ ミャンマーなどで採用されている 政府の資源外交は 中国石油企業にとって対外進出する上で大いに助けとなっていることは間違いないと思われるが 他方で企業にコスト高の投資を

25 強いているのではないかという疑問も生じる 先出の図 7で示されている通り 中国石油企業の対外進出先は非常に多岐に渡っている それは逆に 中東のように採掘コストが格段に安い地域ではなく コスト高であるがゆえにこれまで開発対象とされてこなかった油田が多く含まれていることを意味するものでもある 中国石油企業が対外進出を加速していることは政府のエネルギー安全保障政策に基づく強制によるものではないのかという疑問も浮かばないではない 先に石油企業のガバナンス体制を概観したが 中国石油企業に対する政府の大株主としての影響力は極めて強力であることを考えれば 尚更である これについては確たる答えを示すのは難しい しかし少なくとも状況的には むしろ石油企業が政府の資源外交を利用して 自己の利益拡大を果たそうとしていると見る方が自然なように思われる そもそも対外進出が活発化している背景には 中国国内の油田開発が資源的制約でますます高コストになっていることがある 石油企業が上流部門の開発を継続して保有埋蔵量を持続的に増加させていくことは ある意味で石油企業としての存立要件であると言える 確かに中国の国有石油企業の海外開発プロジェクトを国際メジャーと比較すると 収益性の低いものの比率が高いかもしれないが それでも石油企業としての利益追求の行動であると捉えられるべきではないだろうか そうすると 石油企業が逆に政府を動かし 自らの開発プロジェクトが円滑に進むように政府の資源外交を利用しているという側面から検討することも必要かもしれない 特にSINOPEC の対外進出については そうした側面が強いのではないかと思われる SINOPEC は上流の原油生産量が小さく 目下の原油価格高騰の状況下では 他企業から原油を買い入れざるを得ず そのため利益が大幅に圧迫 非常に低い利潤率で操業せざるを得ない状況となっている そのため 3 社の中で最も海外原油権益を確保する抜本的なインセンティブを有している したがって SINOPEC の近年の対外進出のスピードは目覚しいものがある そしてその結果 CNPC と SINOPEC が海外進出先で入札の受注合

26 戦を展開し 入札価格を高騰させる事態が相次いだため 政府が両社に事前に調整をするように通達するという一幕もあった これなどは 中国の石油企業の対外進出が政府のエネルギー安全保障政策に応じたものというよりも 企業の利益追求活動として捉えるべき必要性を示すものだと言えるのではないだろうか ただ 残念ながら 現状では 既存の研究においても こうした中国石油企業の対外進出の採算性について明確に分析したものは存在しない 重要なテーマであるが データの制約といった理由によるものだと考えられる 状況証拠だけではなく 明確なエビデンスでもってこの点を明らかにする必要がある (2) 石油製品価格改革の動向振り返ってみれば 1994 年以前は上流の原油生産に特化していた CNPC が大幅な赤字を計上し 下流の石油精製 石油化学を担っていた SINOPEC の経営状況は安定的に良好なものであった その理由は原油価格が政策によって人為的に低く抑えられていたことがあるのは既に述べたとおりである しかし逆に上流部門を管轄していた CNPC にとっては 構造不況要因であり たまりかねた CNPC は上下流一体型の企業組織へと資産再編を働きかけ 1998 年にこの改革が実現するのであった ところが近年の原油価格高騰は CNPC と SINOPEC の明暗をくっきりと分けることとなった 元来上流に特化していた CNPC は 1998 年の再編後も上流部分の比率が高く 原油価格高騰はむしろ収益の増加につながった 他方 SINOPEC の方は逆に原油を外部購入する比率が高く 他方で出口の石油製品価格は社会的配慮から原油価格ほどは引き上げられなかったために 低収益に悩まされることとなっている 2006 年の SINOPEC の精製した原油のうち 自らの油田から供給されたのは 2962 万トン ( 全体の 20%) に過ぎず CNPC から 881 万トン CNOOC から 493 万トン そして輸入が1 億 147 万トン ( 同 70%) となっている

27 輸入する原油価格は急激に高騰する一方 生産する製品価格は低く抑えられ 利潤は大きく減少 2006 年には 52 憶 8200 万元の政府からの補助金を支給されている状況である この隘路を切り開くためには 上流部分に投資し 原油生産を拡大することが必要であるが 現状では利潤の減少によって投資が大幅に掣肘される結果を招いている それは SINOPEC の上流への投資 とりわけ海外権益確保に悪影響を与え ひいては中国のエネルギー安全保障政策上 好ましくないという判断がありえる そこで今後 石油製品価格についても引き上げに踏み切らざるを得ない可能性は高い そしてこの製品価格の引き上げのペースがどの程度のスピードになるかどうかが石油企業 とりわけ SINOPEC のパフォーマンスを大きく左右することになるだろう なお エネルギー価格制度の見直しは第 11 次五カ年計画の改革リストにピックアップされていることより 2010 年までには何らかの方向性が示されることとなるだろう またもう一点 気になるのが 2. で整理した税体系が企業パフォーマンスに及ぼす影響である 特に石油特別収益金の徴収が企業パフォーマンスに及ぼす影響である この課徴金が売上と利潤の概ねどの程度の割合を占めるかについては2. で示した通りである 但し より重要な問題は この課徴金が徴収されて後 どのような使途で支出されるかである ひょっとすると 石油製品価格を低く抑えていることで SINOPEC が抱えることとなっている欠損の埋め合わせに用いられているということがあるかもしれない あるいは 石油企業の対外進出を支援するという使途限定的な使われ方であるかもしれない この点は 今後調べて明らかにする必要がある 2 7. 中国の石油産業に関する先行研究 (1) 郭四志 [2006] 中国石油メジャー - エネルギーセキュリティの主役と国 2 注 1 にも記した通り この石油特別収益金の実際の運用状況については 来年度より詳細な実態把握に努める必要がある

28 際石油戦略 文眞堂 中国の国有石油企業に分析の焦点を絞って 石油企業の経営 原油生産 精製 販売 ( 市場 ) 海外進出を詳細に分析した 460 ページに及ぶ大作である 中国の石油問題を扱った従来の研究の多くが 産業全体のセミ マクロな統計に基づいて分析したものであったのに対し 本書は企業レベルのデータを駆使して 中国の石油供給を担う国有石油企業の動向をつぶさに把握し その知見を基に中国の石油安全保障問題を語る内容となっている 中国石油企業研究にはまず最初に手にとるべき著作であると言えよう (2) 横井陽一 [2005] 中国の石油戦略- 石油石化集団の経営改革と石油安全保障 化学工業日報社 中国のエネルギー安全保障戦略について 国有石油企業の経営改革や株式上場を通じた国際メジャーとの連携などの観点から分析した著作 (1) に比べると 企業そのものの分析よりも国家と企業の関係性に焦点を当てた分析を中心としている 石油企業の国家によるガバナンスに関する分析など 他の研究でははっきりと扱われていない重要なテーマに関して有用な分析がある (3) Tatsu Kambara and Christopher Howe[2007] China and the Global Energy Crisis: Development and Prospects for China s Oil and Natural Gas, Cheltenham(UK), Northampton(MA, USA): Edward Elgar. 中国の石油産業に関する調査研究を 40 年もの間にわたって行ってきた 中国石油ウォッチャー による著作 産業全体を俯瞰する視点で 中国の石油問題の様々な個別イシューを分析している また主要油田の状況に関する分析も非常に手堅い 神原達 [2002] 中国の石油と天然ガス 日本貿易振興機構アジア経済研究所を翻訳したものであるが かなりの加筆 データのアップデートがなされていると見受けられる

29 (4) Haijang Henry Wang[1999] China s Oil Industry & Market, Oxford (UK) : Elsevier Science Ltd.. 中国の石油問題を幅広く扱った本 幅広いトピックスをバランスよく採り上げており 1 冊で包括的な理解を得ることができる 反面 上の (1)~ (3) の著作と比較するといずれのトピックもやや浅い分析という印象を持たざるを得ない面もある また企業分析はほとんどなされていない 何よりも出版時点から相当の時間を経ており そして不幸なことにその間の変化のスピードは非常に速く 本書の少なからぬ部分はもはやあまり役に立たなくなっている しかし他の著作では取り上げられることが少ない 石油製品の需要分析や製油製品の品質と環境負荷の分析などは依然有用である また石油製品の需要分析は詳細で依然学ぶべきところがある (5) International Energy Agency (IEA-OECD)[2007] World Energy Outlook 2007: China and India Insights, IEA-OECD. IEA が毎年発行する世界のエネルギー需給展望を分析した本書は 2007 年版にして遂に中国とインドを特集テーマに編纂されることとなった 石油ショックを契機に 消費国側の協力機関として設立された IEA は加盟国のエネルギーデータ 政策資料を中心にこれまで本書を取りまとめてきたが 本年は非加盟国である中国 インドを特集に据える異例の状況である それだけ両国の国際エネルギー状況に及ぼす影響が大きくなったことの背景であると言える 本書は石油に限らず あらゆるエネルギーの需給展望を行っている 中国の石油輸入は 2006 年の 350 万バレル / 日から 2030 年には 1310 万バレル / 日へと大幅に拡大すると予測されている (6) 張抗等著 [2002] 中国石油天然気発展戦略 地質出版社 石油工業出版 社 中国石化出版社 本書は公刊されている中国語文献の中で 有数の包括的な中国石油産業

30 に関する研究書である 若干資源埋蔵量の算出というテーマに傾倒してい る感があるものの それを踏まえた上で 綿密な需給展望を行っている 8. 中国の石油産業に関する情報源 石油企業ホームページ いずれも各企業の最新年の業績についてまとまった説明があり 企業動向のハイライトを手早く概観できる より詳しい分析を行おうとする場合には 企業年報のダウンロードも可能で 非常に有用 中国石油天然気集団 (CNPC): 中国石油天然気份有限公司 (PetroChina): 中国石油化工集団 (SINOPEC): 中国石油化工股份有限公司 (SINOPEC Ltd): 中国海洋石油総公司 (CNOOC): 中国海洋石油股份有限公司 (CNOOC Ltd): 石油関連情報提供サイト 中国石油消息 石油産業に関する分析リポートや政策文書などが閲覧できる また石油価格など国内市場動向を示すデータも掲載されている おわりに 本研究会で採り上げられている他の国々と比較すると 中国の石油産業には他の国々と根本的に異なる条件があることが注目される それは 国内生産の規模からすれば 世界的にも有数の産油国でありながら 同時に巨大な消費国でもあるということである そのため他の国々と異なり 石油企業は国内生産に注力し 安住していることができず 活発に対外進出を迫られる

31 状況にある 実際には 冷静に考えてみれば 例えば 2006 年は中国の原油生産量は 1.7% 伸びており これは世界全体の原油生産の成長率 0.9% よりも高い ( 郭 [2007], p. 39) しかし原油消費量は 6.7% で成長しているがゆえに 国内生産だけでは追いついていかない宿命を抱えている 3 大国有石油企業の中でも最大の企業 CNPC は既に原油販売量でエクソンモービルや BP シェルなどと遜色のない水準となっており 他の2 社についても年々規模を拡大している 3 社を合わせても 依然海外権益で生産される原油量は 2810 万トンに過ぎないものの 今後この数値は大きく増加していくこととなるだろう また興味深い点として 近年急速に民間石油企業が台頭しており 驚くべきことに石油権益獲得を目指して海外進出も行っている しかし中国の石油企業の対外進出の実態については 肝心な情報が得られないことも多く 既存研究でも明確な評価を行えているとは言えない 特に明らかにすべきなのは 1 対外権益の経済性はどうか ( 案件そのものの経済性 それを補完する企業支援策の有無 ) 2 政府の資源外交は石油企業の対外進出において具体的にどのようなメリットを提供しているのか 3 石油企業は取得した権益原油をどのように処置していく見込みなのか ( やはり国内に持ち込むのか それとも国際市場で売却しうるのか ) そしてこの3 点を明らかにすることで 4 中国石油企業の対外進出は政府主導 ( 政府の暗黙の命令 ) によるものなのか それとも成長を求めた企業の自主的な行動と捉えるべきなのか ( もちろん両方の可能性も高い ) を明らかにする必要がある こうした問題意識を持ちながら 筆者は本研究会に参画している この問題意識を更に突き詰めれば 中国石油産業における市場経済化がもたらした影響をきちんと整理して把握したいというものである エネルギー安全保障のような政治的目標に対しては 通常の場合 企業の自律性を高める市場経済化はかつての政府と企業が一体化していた体制よりも不利な印象を持ちがちである しかし実際には 1998 年に行われた上下流一体型の石油企業設立が中国石油企業の対外進出を加速する鍵となったように 市場経済化こそが

32 中国のエネルギー安全保障政策の最大の原動力となっている面がある ( この点について 横井 [2005] は重要な指摘を行っている ) 本稿は初年度の成果であり 上の問題意識に対してはほとんど回答を示すことはできていないが 来年度の最終成果ではその片鱗を示すことができればと思っている 参考文献 < 日本語文献 > 郭四志 [2006] 中国石油メジャー - エネルギーセキュリティの主役と国際石油戦略 文眞堂 [2007] 石油 石化産業 ( 丸川知雄編 中国産業ハンドブック 年版 蒼蒼社 第 2 章所収 ) [2008] 中国の石油戦略 - 海外資源確保を中心に - ( 東亜 No 年 3 月号 ( 財 ) 霞山会 ) 東西貿易通信社編集部編著 [2000] 中国の石油産業と石油化学工業 2000 年版 東西貿易通信社 日本貿易振興機構 [2006] 中国のエネルギー動向 海外石油 天然ガス獲得の現状 / 中国のエネルギー産業の展望 日本貿易振興機構 横井陽一 [2005] 中国の石油戦略 - 石油石化集団の経営改革と石油安全保障 化学工業日報社 < 中国語文献 > << 参数与数拠 >> 編輯組 [2006] 中国石油化工項目可行性研究技術経済参数与数拠 中国石油化工集団経済技術研究院 国家統計局編 [2007] 中国統計年鑑 2007 中国統計出版社 国家統計局編 [2007] 中国能源統計年鑑 2006 年版 中国統計出版社 国家統計局編各年版 中国海関統計年鑑 < 中国海関 > 雑誌社 < 英語文献 > BP [2007] BP Statistical Review of World Energy 2007,

33 Id= よりダウンロード Haijang Henry Wang[1999] China s Oil Industry & Market, Oxford (UK): Elsevier Science Ltd.. Tatsu Kambara and Christopher Howe[2007] China and the Global Energy Crisis: Development and Prospects for China s Oil and Natural Gas, Cheltenham (UK), Northampton (MA, USA): Edward Elgar

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