みずほインサイト 欧州 2013 年 11 月 12 日 デフレへの警戒を強める ECB 11 月政策理事会 政策金利は過去最低に引き下げ 市場調査部シニアエコノミスト中村正嗣 ECB は 11 月 7 日の

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1 みずほインサイト 欧州 2013 年 11 月 12 日 デフレへの警戒を強める ECB 11 月政策理事会 政策金利は過去最低に引き下げ 市場調査部シニアエコノミスト中村正嗣 ECB は 11 月 7 日の政策理事会で主要政策金利を 0.25% に引き下げることを決定した 加えて 従来のガイダンスを踏襲し 更なる利下げの可能性を排除しない姿勢も示した ドラギ総裁は 一部のユーロ加盟国 ( 南欧 ) での物価下落に言及し ディス インフレの長期化による弊害を語るなど 従来よりもインフレの下振れリスクに対する警戒を強めたとみられる 今後 景気回復やユーロ安効果により更なるインフレの低下には至らない見込みだが 低インフレは 2014 年も続きそうである こうした状況に対して ECB が追加緩和に踏み切る可能性は残存する 1.11 月 ECB 政策理事会の主な決定内容 (1) 主要政策金利を過去最低の 0.25% に引き下げ 利下げバイアスも維持 11 月 7 日の ECB 政策理事会では 主要政策金利を過去最低となる 0.25%( 25bp) に引き下げることが決定された ( 図表 1) 利下げの決定自体は 前月までの 当面の間 政策金利を現状の水準か更に低い水準とする とのフォワード ガイダンスに沿っていると理解できるが 今回 利下げに踏み切った理由としては ECB がディス インフレのさらなる加速 あるいは 将来的なデフレリスクへの懸念を強めたことが挙げられる 10 月のユーロ圏インフレ率が前年比 +0.7% と 2009 年 11 月以来 図表 1 11 月 ECB 政策理事会での決定内容 追加利下げ 項目 決定内容 主要政策金利を 0.25% に引き下げ ( 25bp) ポイント 今後 超過準備が減少しても ターム金利は上昇しづらくなると見込まれる 利下げ含みのフォワード ガイダンスを継続 当面の間 主要政策金利を現状 もしくは更に低い水準に維持する 実質ゼロ金利に踏み切る可能性が残存 コリドーの幅を非対称に設定 預金ファシリティ金利を0% に据え置き貸出ファシリティ金利を0.75% に引き下げ ( 25bp) 両金利と主要政策金利との差は それぞれ 25bp 50bp と 初めて非対称的な設定に 貸出ファシリティ金利の高め設定は 市中銀行が適切な流動性管理を継続することを促すための措置 無制限流動性供給の継続期間の延長 定例オペは2015 年 7 月上旬まで 1カ月物 3カ月物オペは2015 年 6 月末まで 銀行システムへの潤沢な資金供給を継続するとのメッセージ ( 資料 ) ECB よりみずほ総合研究所作成 1

2 の低水準となったことが判明したためである (10/31)( 図表 2) この最新の物価統計には 2 つのサプライズがあった まず コモディティ価格の影響を受けづらいサービス物価も上昇率が大きく鈍化したことだ (9 月前年比 +1.4% 10 月同 +1.2%) さらに 10 月からイタリアで VAT( 付加価値税率 ) が 1%Pt 引き上げられたにもかかわらず インフレ率が鈍化したことである 1 速報値であるために統計の詳細が判明しておらず 特殊要因による一時的な下振れという可能性もある中 利下げにまで踏み切ったことは インフレ率の趨勢的な低下傾向に対する ECB の警戒感の高まりを表していると言えよう この観点では 10 月末にかけてユーロ高が続いていたことも無関係ではないだろう ( 図表 3) 理事会後の記者会見でドラギ総裁は為替相場に関する議論は無かったと語っていたものの ディス インフレ圧力を払拭するため 利下げという 実弾 を使うことによる理論的帰結 すなわちユーロ高の是正は 暗黙裡に想定されたことではないだろうか 一方 今回の利下げが 大多数の支持 による決定であり 全会一致ではなかったことが明らかとなっている 行動 の必要性については意見の一致があったものの 一部メンバーは更なる経済指標を待つべきと主張し 利下げに反対したようだ 一部報道によれば ECB 理事会のメンバー ( 総裁 副総裁 専任理事 各国中銀総裁を合わせて 23 名 ) のうち バイトマン独連銀総裁などをはじめ 約 4 分の 1 が利下げに反対したという 仮に それだけのメンバーの反対があったとすれば 今回の理事会はかなり紛糾したものだったと想像される また ECB は利下げ決定後も先月までのフォワード ガイダンスを踏襲することを決定した つまり 0.25% まで引き下げられた主要政策金利を 現状維持 もしくは更に引き下げる ということだ フォワード ガイダンスについては全会一致での合意であったという 図表 2 ユーロ圏インフレ率 図表 3 為替相場の推移 ( 前年比 %) ( ドル / ユーロ ) 月 ECB 理事会 キプロス支援合意 ECB フォワード ガイダンス発表 6 月 FOMC 9 月 FOMC ECB 利下げ /10 10/10 11/10 12/10 13/10 HICP サービス コア ( 注 ) 直近 (13 年 10 月 ) は速報値 ( 資料 ) Eurostat 1.28 ギリシャ追加支援合意 /11 13/2 13/5 13/8 13/11 ( 資料 ) Ecowin みずほ総合研究所 ユーロドル相場 (2) 市中銀行の流動性管理機能の維持のため コリドーの幅を非対称的に設定 貸出ファシリティ金利は主要政策金利と同様に 25bp 引き下げて 0.75% とし 他方 預金ファシリティ金利を 0.0% で据え置くことが決定された これは 貸出ファシリティ金利を 50bp 引き下げた前 2

3 回の利下げ ( 今年 5 月 ) とは異なる決定である この結果 貸出ファシリティ 預金ファシリティ金利と主要政策金利の差 ( コリドー ) はそれぞれ 50bp 25bp と 初めて非対称的な設定となった 預金ファシリティ金利のマイナス化を回避した結果とも言えるが コリドーの設定が従来と異なることについてドラギ総裁は 定例オペによって流動性管理を行うという銀行のインセンティブを維持するため と 特定の意図があることを明らかにした つまり 市中銀行の突発的な資金ニーズに対応するための貸出ファシリティの金利を相対的に高めに設定することで 安易な利用を抑制したいとの考えである 予想外の利下げという今回の積極的な行動を踏まえると やや矛盾しているように見えるかもしれないが 市場の流動性が潤沢な現状では 短期金利 (EONIA) が主要政策金利と預金ファシリティ金利の間で変動していることから ECB としては貸出ファシリティ金利の水準が市場金利に影響を与えることはないと判断したようである 市中銀行の流動性管理機能が過度に低下してインターバンク市場の正常化が妨げられるリスクを抑制したいという ECB の姿勢を示したものと解釈できる このほか 無制限流動性供給を 2015 年 7 月上旬まで継続することも発表された 利下げと合わせて 銀行システムへの潤沢な資金供給を長期に渡って継続するとの方針を示すことで 今回の一連の決定による緩和効果の最大化を図ったのだろう なお 流動性供給の期間は低金利政策の時間軸を示す意味合いはなく そのように解釈することも適当ではない 実際 2011 年には無制限流動性供給を続けながら ECB は引き締め ( 利上げ ) を行ったことがある 2.ECB の今後の政策展望 : 追加緩和の選択肢とその諸問題 (1) 従来以上にディス インフレ長期化への警戒感を強める ECB ECB の政策運営を展望する上ではインフレ率の動向が重要であり 今後については 2014 年入り後から徐々に上向いていくことが見込まれる ユーロ圏景気の緩やかな回復が続いていくことや増税要因 ユーロ安効果等が背景であり インフレ率が一段と低下し続けるには至らないだろう インフレ率が徐々に上向いていく中 中期的な物価安定 の見通しに沿っているとの判断から ECB は緩和バイアスを維持しつつ 政策金利の据え置きを続けると予想される しかし インフレ率は 2014 年に渡って低水準で推移し ECB が目安とする 2% を下回り 2% 近い 水準を下回ることになりそうである こうした中 ECB がディス インフレ傾向の長期化リスクへの警戒感を高めていることを踏まえると 追加緩和に踏み切る可能性は排除できないと考えられる これまで ECB はディス インフレの長期化リスクをあまり意識してこなかったように思われる 例えば 今年 6 月の ECB 理事会では ドラギ総裁は デフレ状態にある国はない と明言し 物価下落はエネルギーや食品などコモディティ価格に影響を受け易い 特定の財に限られる との見解を示した 当時 ポルトガルやアイルランド キプロスのインフレ率がゼロ近傍となっており ギリシャではインフレ率が前年比 0.6% となっていた ( 当時の最新のインフレ統計は 4 月時点 )( 次頁図表 4) 特に ギリシャでは主要 12 品目中 8 品目が前年比マイナスであり 税率変更を控除したベースでは 既に 1 年近くに渡りマイナスのインフレ率が続く状況にあった ( 次頁図表 5) 3

4 一方 今回の理事会後では 質疑応答においてドラギ総裁は ユーロ圏が全体としてデフレ状況にはないとの判断を示しつつ 確かに 他の国よりも物価下落が目立つ国がある ことを率直に認めた また インフレ率を 2% を下回り 2% 近い 水準とすることが ECB の目標であることを忘れてはならない と 低過ぎるインフレを容認しない姿勢も示した 加えて 低インフレが長期化することの諸問題についても言及があった 例えば デフレ下では金利政策の効果が大きく減じられてしまうことや ユーロ圏景気の回復を後押しするためには 実質 金利を低位にする必要があること つまり 低過ぎるインフレ率では問題があること等である こうした ECB の認識の変化には 当時 ( 今年 6 月 ) と比較して ギリシャのデフレが深刻化していることや多くの国でディス インフレ傾向が鮮明となってきたこと等 低インフレの長期化リスクを無視できなくなったことがあると考えられる ( 前年比 %) 図表 4 ユーロ圏各国インフレ率 /10 12/4 12/10 13/4 13/10 ドイツ イタリア スペイン ギリシャ ポルトガル ( 資料 ) 各国統計局 図表 5 各国インフレ率 ( 税率変更を除くベース ) ( 前年比 %) /9 12/3 12/9 13/3 13/9 ユーロ圏 ドイツ イタリア スペイン ギリシャ ポルトガル ( 注 ) 税率変更分を控除したベース 税率変更分が100% 反映されなかった 場合には不自然な動きを示す傾向があることに留意が必要 ( 資料 ) Eurostat (2) 難しい判断が求められる追加緩和 : その選択肢と問題点今後 インフレ率の一段の下振れなど ディス インフレが加速する状況となれば ECB は追加緩和を検討するだろう 主な選択肢としては 1 追加利下げ 2 長期資金供給オペ 3ガイダンスの強化 4 量的緩和が挙げられる ( 次頁図表 6) 一方 更なる緩和には新たな問題が生じかねないため 今回以上に反対派が増える可能性があり ECB には難しい判断が求められそうである a. 追加利下げによる実質ゼロ金利政策今回の決定後も利下げ含みのフォワード ガイダンスが踏襲されたことから 次の一手 としては 追加利下げの可能性が最も高いと予想される その際 市場機能が喪失されることへの懸念から チェコ中銀や日銀のように 主要政策金利をゼロとはせず 実質ゼロ金利政策にすると想定される 2 他方 将来的にもマイナス金利政策の可能性は極めて低いだろう 今回もドラギ総裁は記者会見において ( 預金ファシリティ金利をマイナスにする ) 技術的な準備は整っている と述べたたが 政策の選択肢を示しただけで ECBの方針を示すものではないと考えられる 例えば ノワ 4

5 追加緩和手段 図表 6 想定される ECB の追加緩和の手段と問題点 内容 問題点 追加利下げ 実質ゼロ金利政策 ( 主要政策金利をゼロにはせず ) 南欧市中銀行の ECB 依存が強まり 金融分断化 問題が解消されなくなるリスク 長期資金供給オペ 超過準備の減少を抑え 短期金利 ターム金利の低位誘導を意図 金融市場安定化のための政策であり 市場金利を低位に抑制するという金利政策上の手段とすることは 本来的には不適当 政策効果を予見することが困難 ( オペの入札が振るわず 超過準備の拡大につながらない可能性 ) フォワード ガイダンス強化 ECB の経済見通しを拡充すること等によるガイダンスの明確化 ( 低金利の長期化期待への働きかけ ) 意図に反する効果となるリスク ( 市場の早期利上げ観測を高める可能性 ) 資産購入 ( 量的緩和 ) 国債やカバード債等の資産購入 どの資産を購入するのか という選択の問題が発生 高格付国の国債に限定すれば緩和規模が小さく 南欧を対象に含めれば財政支援との批判を招く可能性が高い これまでの経緯を踏まえると 最も可能性の低い選択肢 ( ドイツの資産購入策に対する反発は大 ) ( 資料 ) みずほ総合研究所 イエ仏中銀総裁やコンスタンシオECB 副総裁は 今年 5 月の講演において デンマークにおけるマイナス金利政策では貸出金利の引き上げといった弊害が生じたことを語ったことがある 為替レートの固定化を金融政策上の目的としているデンマーク中銀とは異なるため ECBがマイナス金利政策を導入するインセンティブは乏しいとみられる 追加利下げによる問題は 実質ゼロ金利によって市場での調達金利とECBからの調達コストの差がほぼなくなる状態となることで 南欧のECB 依存が一段と強まる恐れがあることだ 利下げは南欧諸国にとってはプラス材料だが インターバンク市場の機能不全の長期化を招き ECBが優先課題と位置付ける 金融分断化 問題の解消が難しくなるという弊害が懸念される 実際 今回の決定において貸出ファシリティ金利を相対的に高めの設定としてコリドーの幅を非対称的にしたことは インターバンク市場の機能不全に対するECBの懸念を表した措置と考えられる b. 長期資金供給オペの追加実施超過準備の縮小が続けば 短期金利やターム金利への上昇圧力が生じ得るため 追加の長期資金供給オペを実施することが考えられる この選択肢は以前から有力視されており 超過準備が 1,000~2,000 億ユーロを割り込むと短期金利やターム金利が上昇し易くなる傾向が観察されてきたことから 金利を低位に抑制するためには超過準備を高水準に保つことが求められ そのために長期資金供給オペが必要になるとの見方である ( 次頁図表 7) 長期オペについては 追加利下げのように新たな問題が引き起こされる可能性は小さいと考えられる 但し 本来的には 資金供給オペは金融市場の安定化というプルーデンス政策であり 5

6 金利政策上の手段ではないことを念頭に置く必要がある すなわち オペは市中銀行側の応札意欲次第だが 現在のように金融市場が安定している状況では大きな需要が生じず その結果 超過準備の拡大にはつながらない可能性があるということだ 実際 足元において3 年物資金供給オペ (3 年 LTRO) の前倒し返済が続いており 健全行は不必要な流動性を圧縮していることがうかがわれる 他方 ECBのマネーマーケット市場参加者との連絡会 (MMCG) では レポ市場の取引が細っていることが指摘されるなど 依然としてマネーマーケットには脆弱さが残っているとみられる このため ECBには長期オペ等によって流動性を潤沢に維持することが求められそうである c. フォワード ガイダンスの強化ガイダンスを強化して低金利が長期化するとの期待に働きかけることは追加緩和の手段となり得る 当面の間 政策金利を現状 もしくは更に低い水準に維持する とのガイダンスは ECB の 中期に渡りインフレ動向が全般的に抑制されるとの見通し に基づくと説明されているが 現状 ECBの中期のインフレ率見通しは明らかではない ECBは来年までの経済見通し (12 月に再来年の見通しを発表 ) しか示していないからである ここで 長めの見通しを示せば これまでよりもガイダンスの明確さは増すことだろう 他方 ユーロ圏各国の経済状況に著しい格差が生じている状況下 失業率やGDPといった物価以外の経済指標に関連付けたガイダンスとすることは ECBにとっては難しいと考えられる しかし ガイダンスを明確にすることは 結果的に先行きの利上げ期待を高めるリスクも孕んでいる 例えば 英国では BOEよりも市場参加者の見通しが強気であることから BOEの見通しとガイダンスに基づき想定される利上げ時期と比べて 市場ではより早期の利上げが織り込まれている また FRBが今後の政策運営方針をやや明確に説明したことが長期金利の急騰など市場に混乱を引き起こしたことは記憶に新しい d. 量的緩和 ( 資産購入 ) 上述の政策手段を使い果たせば 最後の手段 として資産購入といった量的緩和が取り沙汰されるだろう しかし 実現のハードルが高いためにぎりぎりまで検討されない追加緩和の手段と 3 カ (bp) 90 図表 7 ECB 超過準備と市場金利 09/5~12 年末 ( 除く下記利上げ期間 ) 11/4~11/12( 利上げ 利下げの期間 ) 13 年 ~ ファティ月金 O 80 利 I 70 上 S 昇と 60 預金 直近水準 シ 30 リ 20 金 10 利 0 の 差 ( 資料 ) ECB Ecowin 超過準備 (10 億ユーロ ) 図表 8 ドイツ住宅価格 前年比 % 住宅価格指数 ( ファンドブリーフ協会 ) 同 (Europace AG) /3 06/3 08/3 10/3 12/3 ( 資料 ) ファンドブリーフ協会 Europace AG 6

7 想定され 早期実現の可能性は低いと見込まれる ECBが量的緩和を行う場合の最大の論点は 何を購入するのか という選択の問題だ まず 日銀やFRB BOEと同様に国債購入を実施しようとすれば ECBの場合は どの国 の国債を購入するかが問題となる 例えば 対象を最上級格付のドイツ国債に限定すると仮定した場合 市場規模が1 兆ユーロ程度しかなく ( ユーロ圏名目 GDPの10% 強 ) 他の最上級格付国を加えても2 兆ユーロに満たず 大規模な量的緩和策を実施することはできない また 南欧諸国を対象に含めれば 財政支援との批判を招く可能性が高い上に 既存の国債購入策であるOMT(Outright Monetary Transactions) の位置づけが曖昧となってしまう 次に 社債やカバード債など民間証券を購入することも候補だが 米国ほど直接金融が活発ではないユーロ圏では購入対象となる証券の市場規模が小さい 加えて リスク資産の購入によって発生し得るECBの損失をどうするのか 納税者負担のリスクを高めてよいのかといった政治的論争にも発展しかねない 更に ECBの資産購入にはドイツからの強い反発が予想される ドイツでは南欧諸国と異なり 労働需給が引き締まり気味であるため ディス インフレの長期化リスクが小さく むしろ将来のインフレを警戒すべき状況にある また 独連銀が10 月の月報で指摘したように 一部では不動産バブルのリスクが出始めているという ( 前頁図表 8) こうした状況下 火に油を注ぐことになりかねない量的緩和にドイツが強く反発するであろうことは想像に難くないと言えよう そもそも ドイツは過去のハイパーインフレの経験から中銀による国債購入措置に対しては強い嫌悪感があると言われている 実際 リーマンショック後の2009 年前半に ECBのカバード債購入に対して メルケル独首相がECBを批判するという異例の発言があったことが思い起こされる (3) 注目される ECB のインフレ見通しと ECB にとっての米国リスク今後の ECB の政策を展望する上では 来月発表される ECB の経済予測におけるインフレ見通しが重要であり 今回から 2015 年の見通しが新たに示されることになる ここでは 2014 年のインフレ見通しがどの程度下方修正されるかなどが注目であり ドラギ総裁の発言と合わせて 追加緩和の有無を探る手がかりとなる また 今後は ECB の新たな見通しと比較した毎月のインフレ動向が ECB の次の行動を見通す上での重要なポイントになると考えられる 米国の動向にも注意を払う必要がありそうだ 特に 年明け後に期限が到来する債務上限問題が注目であり 政治的混乱が繰り返され 金融不安が高まる事態となれば FRB の量的緩和の縮小開始も後ずれを余儀なくされ 今年 9 月以降と同様 更なるユーロ高を招くリスクがある 同時期にコモディティ価格も大きく下落すれば ユーロ圏のインフレ率は一段と低下する可能性が高い こうしたリスクシナリオにおいて ECB は残る 1 回の利下げという 実弾 によってユーロ高とディス インフレ圧力に対抗することが可能だろう しかし その後も米財政問題を巡る不透明感が払拭されず 米景気の下振れと FRB の量的緩和の縮小開始時期の大幅な遅延につながれば ユーロ高が止まらず ユーロ圏のディス インフレの更なる加速が懸念され ECB もいよいよ量的緩和を検討せざるを得なくなるかもしれない これは ECB にとって最も想定したくないリスクシナリオであろう 7

8 1 引き上げは一般税率 (21% 22%) のみで 軽減税率 (10% と 4%) は据え置かれた 2 ECB の主要政策金利はオペの入札金利であるため FRB のように 0.0~0.25% というレンジでは設定できない また チェコ中銀は ECB と同じバンド型の金利政策 ( ロンバード金利 主要政策金利 ディスカウント金利 ) であり 主要政策金利は 0.05% となっている なお 11 月 9 日のチェコ中銀政策理事会では 緩和強化のため 無制限の為替介入に踏み切ることが決定された 前日の ECB の利下げ決定と無縁ではないと考えられる 当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり 商品の勧誘を目的としたものではありません 本資料は 当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが その正確性 確実性を保証するものではありません また 本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります 8

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タイトル

タイトル Economic Trends マクロ経済分析レポート テーマ : 消費増税使途見直しの影響 2017 年 9 月 26 日 ( 火 ) ~ 景気次第では8% 引き上げ時の使途見直しも検討に~ 第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト永濱利廣 (TEL:03-5221-4531) ( 要旨 ) 消費増税の使途見直しは 社会保障の充実以外にも 借金返済額の縮小を通じて民間部門の負担の軽減となる 軽減税率を想定した場合

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2. 年金額改定の仕組み 年金額はその実質的な価値を維持するため 毎年度 物価や賃金の変動率に応じて改定される 具体的には 既に年金を受給している 既裁定者 は物価変動率に応じて改定され 年金を受給し始める 新規裁定者 は名目手取り賃金変動率に応じて改定される ( 図表 2 上 ) また 現在は 少 みずほインサイト 政策 2017 年 2 月 1 日 2017 年度の年金改定率は 0.1% 物価下落により 3 年ぶりのマイナス改定 政策調査部上席主任研究員 堀江奈保子 03-3591-1308 naoko.horie@mizuho-ri.co.jp 2017 年度の年金改定率が 0.1% と発表された 年金改定率は物価や賃金の変動率に応じて決定されるが 2017 年度は物価変動率に応じた改定となり

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Microsoft Word - 18_2 三井住友信託銀行調査月報 213 年 1 月号 経常赤字新興国で異なる資金調達構造 < 要旨 > 米国 QE3 規模縮小観測が高まる中 経常赤字を抱える新興国では通貨安が進んできた これは経常赤字分の資金調達を海外に依存し 調達の中身によっては赤字ファイナンスに支障をきたすことが懸念されるためである とりわけ直接投資中心の国よりも証券投資やその他投資が中心の国の方が世界金融市場の動きに左右され易く脆弱である

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