2. 分子を測る

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1 基礎現代化学 ~ 第 8 回 ~ 気相の反応 液相の反応 通知 : 期末試験 (7 月 30 日 ( 水 )5 限 ) 教養学部統合自然科学科 小島憲道

2 第 1 章原子 1 元素の誕生 2 原子の電子構造と周期性第 2 章分子の形成 1 化学結合と分子の形成 2 分子の形と異性体第 3 章光と分子 1 分子の中の電子 2 物質の色の起源 3 分子を測る第 4 章化学反応 1 気相の反応 液相の反応 2 分子を創る第 5 章分子の集団 1 分子間に働く力 2 分子集合体とその性質 Ⅰ 3 分子集合体とその性質 Ⅱ 参考書 現代物性化学の基礎 小川桂一郎 小島憲道共編 ( 講談社サイエンティフィク ) 原子 分子の現代化学 田中政志 佐野充著 ( 学術図書 )

3 Ch. 4 化学反応と合成 ~ この章の狙い ~ これまで 反応式 として暗記してきた化学反応を 分子が出会い 結合の切り替え が起こるミクロスコピックな現象として捉える 気相と液相での化学反応の仕組みを理解する 気相反応の代表例 : オゾン層の破壊 光による結合切断 連鎖反応機構 溶液反応の代表例 : オレフィン ベンゼンの酸化 臭素化 引抜反応 付加反応 置換反応 化学反応を分子軌道による理解 反応を支配する要因を知る : 反応のエネルギー 遷移状態 活性化エネルギー

4 1. 気相の反応 : オゾンの生成 分解 再生 Chapman Cycle 1UV 2 2M 3UV 気相で進む反応の例として 成層圏におけるオゾンの生成 分解 再生のサイクルを取り上げる この話題はオゾン層破壊の問題とも繋がっている

5 基礎知識 : 対流圏と成層圏 重要な大気反応は対流圏と成層圏で起こっている. 対流圏 (Troposphere) 地表から10 数 kmの高度まで 気温は約 6.5 /kmの割合で減少する この範囲を対流圏と呼ぶ 対流圏の温度分布は 主に地表で吸収された太陽熱が対流で上層に運ばれることによって形成される 成層圏 (Stratosphere) 対流圏の上方 50 kmまでは気温は高度と共に上昇する この範囲を成層圏と呼ぶ 成層圏の温度分布は 主に酸素分子の光解離反応 オゾンの分解 再生反応によって決まる オゾンの分布は20~30 kmで最大となるが 大気の熱容量は上層ほど小さいため 温度は50 km 付近で最大となる

6 Chapman Cycle: オゾンの生成 1. オゾンの生成 高度 30 km 以上の成層圏で,242 nm より短波長の紫外光によって酸素が光解離する. 2 + hν (λ < 242 nm) + (1) 生成した酸素原子はただちに酸素分子と反応してオゾンを生じる M 3 + M (2) ここで M は酸素または窒素であり, 生成した 3 の内部エネルギーを奪って安定化する役割を果たす (M を第 3 体という ).

7 Chapman Cycle: オゾンの光解離と再生 2. オゾンの光分解と再生オゾンは nmの紫外光によって光解離する. この光解離反応は有害な紫外線を吸収するシールドになっている. 3 + hν (λ = nm) 2 + (3) この反応で生成した酸素原子は, ただちに (2) と同様の過程で酸素分子と反応し, オゾンを再生する M 3 + M (2) (3) で生成した酸素原子の殆ど全てが (2) によって再生されるため, 光解離はオゾン濃度を減少させる直接の原因ではない.

8 Chapman Cycle: オゾンの光解離と再生

9 Chapman Cycle: オゾンの消失 3. オゾンの消失 Chapman サイクルにおけるオゾン消失過程は, 酸素原子との反応によって 2 個の酸素分子が生成する過程である (4) S. Chapman は 過程 (1)~(4) が釣り合うことによって成層圏のオゾン濃度が一定に保たれている と考えた. 実際には, x サイクルや Cl x サイクルなどの反応によって 成層圏のオゾンが消失する x サイクル 3 2 Cl Cl 2 Clx サイクル サイクルを促進する要因 : x サイクル : 排ガス Clx サイクル : フロンガス

10 フロンガスと Cl x サイクル フロンの性質 : 化学的に極めて安定で ( 無毒 不燃性 ) 成層圏オゾン層 (~30km): フロンを分解する nm の紫外線が到達する CF 2 Cl 2 (CFC-12) UV ( nm) CClF 2 + Cl フロンの光分解反応によって生じた塩素は Cl x サイクルを促進する Cl x サイクル Cl + 3 Cl Cl + 2 Cl Cl は 徐々に水溶性の Cl などになって 成層圏から消えるが この反応は遅い Cl が成層圏にある間に ひとつの Cl 原子あたり十万個の 3 を破壊する

11 南極上空のオゾンホール 人工衛星の映像が まるで穴があいたように見えることからオゾンホールと呼ばれるようになった 南極上空のオゾンが毎年春期に減少することの発見は ジョセフ ファーマン ブライアン ガードナー ジョナサン シャンクリンの 1985 年の論文 (Farman et al Large losses of total ozone in Antarctica reveals seasonal Clx/x interaction. ature, 315, ) によって発表されているが 最初の報告は 1983 年 12 月の極域気水圏シンポジウムおよび翌 1984 年年ギリシャで開かれたオゾンシンポジウムでの 気象庁気象研究所 ( 当時 ) による日本の南極昭和基地の観測データの国際発表である

12 紫外線による遺伝子への影響 UV A( アデニン ) A' 塩基の最大吸収波長 :A (260 nm), G (253 nm), C (271 nm), T (267 nm) C 3 オゾン層が破壊されると 紫外線が地表まで降り注ぎ 光による核酸塩基の互変異性が起こるため 遺伝子に深刻な障害を与える C 3 A T( チミン ) G( グアニン ) A'(~ G) C( シトシン ) 正常 2 読み違え

13 糖 塩基 リン酸による DA, RA の形成 ucleic Acid ucleoside ucleotide 糖 Ribose Deoxyribose RA の糖 DA の糖

14 DA および RA の塩基 プリン系塩基 プリン系塩基 ピリミジン系塩基 ピリミジン系塩基 DA Adenine (A) Guanine (G) Cytosine (C) Thymine (T) プリン系塩基 プリン系塩基 ピリミジン系塩基 ピリミジン系塩基 RA Adenine (A) Guanine (G) Cytosine (C) Uracil (U) プリン (purine) ピリミジン (pyrimidine)

15 糖 塩基 リン酸による DA の形成 二重らせんの形成 水素結合による分子認識 糖

16 紫外線による遺伝子への影響 UV A( アデニン ) A' 正常 C 3 読み違え C 3 A T( チミン ) G( グアニン ) A'(~ G) C( シトシン ) 2 オゾン層が破壊されると 紫外線が地表まで降り注ぎ 光による核酸塩基の互変異性が起こるため 遺伝子に深刻な障害を与える

17 何故 色が見えるのか視細胞のメカニズム light rod cone retinal rhodopsin レチナールの光異性化が膜タンパク ( ロドプシン ) にストレスを与え 膜のイオンチャンネルが開き 膜電位の変化が起こる cis-trans photoisomerization of retinal キリヤ化学

18 シス トランス異性体 ( 幾何異性体 ) エチレン C 2 C 2 cis (Latin: on this side of) trans (Latin: over, beyond) エネルギー シス C C 3 C C 3 活性化障壁 (π 結合の切断 ) E a ~ 250 kj/mol 4.2 kj/mol 3 C π 結合が形成されているため回転できない C C C 3 トランス 1 kj/mol = K = ev 二重結合の異性体については シス or トランス を用いる 一般的に E a ~ 100 kj/mol 以上の障壁があれば 室温で異性体を単離できる

19 π π* 遷移による光吸収 共役系が伸びるに従い 小さいエネルギーの光吸収で励起される hν = ΔE = E LUM E M を満たす光のみ吸収される LUM hν ΔE ΔE hν LUM M M エチレン M(ighest ccupied Molecular rbital): 最高被占軌道電子の入った軌道のうちで エネルギーのもっとも高いもの LUM(Lowest Unoccupied Molecular rbital): 最低空軌道空軌道のうちで エネルギーのもっとも低いもの ブタジエン

20 光誘起シス - トランス転移 hν π 軌道の結合次数 :1 0 π 結合が切れ σ 結合の軸回りの回転が起こる

21 視細胞中での光感知における共役系の働き C 11-cis- レチナール hν ATP all-trans- レチナール C X hν X 90º X X X 視細胞中で 11-cis- レチナールはタンパク質ロドプシンと結合している ロドプシンが光を吸収すると シス構造を取っている二重結合が回転して全トランス構造になる このプロセスが刺激となって 神経伝達を通して脳に光の検出が伝わり 視覚として関知される All-trans- レチナールは ATP の働きにより 11-cis 体に戻る

22 フェノールフタレインの構造変化 - アルカリ 酸 + 無色 赤色 アルカリ性溶液中は分子全体に共役系が拡がるため M と LUM のエネルギー間隔が小さくなり可視光 ( 緑色 ) を吸収するために透過光は赤色に見える

23 フェノールフタレイン :p によって分子構造が変化する仕組み 2 C 2

24 ルイス構造における共鳴と極限構造 いずれも平面構造

25 極限構造による付加反応の理解 付加反応 (1) 付加反応 (2)

26

27 2. 液相の反応 不飽和脂肪酸 DA( ドコサヘキサエン酸 ) 不飽和脂肪酸 : 代謝して分解されやすい 飽和脂肪酸 : 代謝されにくく 血管にたまりやすい 二重結合の有無により 分子の反応性が異なる このような反応性の違いは 脂肪酸の臭素との反応においても顕著に見られる

28 2) 不飽和脂肪酸の臭素化 ( 実験 ) 混合前 ステアリン酸溶液 オレイン酸溶液 臭素溶液 溶媒 : 四塩化炭素 ステアリン酸 ( 飽和脂肪酸 ) オレイン酸 ( 不飽和脂肪酸 ) 臭素化 混合直後攪拌後 ( 約一分後 ) ステアリン酸 オレイン酸 ステアリン酸 オレイン酸 ( 実験 : 小松博士提供 )

29 オレフィンの臭素化の機構 + 2 : トランス付加 z π* p z y π x p x, p y

30 ベンゼンの臭素化 置換反応 オレフィンとは どこにちがいがあるのだろうか?

31 ベンゼンの臭素化の機構 付加 ベンゼンの 6π 電子が特に安定 芳香族性 + 置換

32

33 フェロセン フェロセンは空気中で安定なオレンジ色の固体である 対称性が良く分子全体として中性であることから ベンゼンなどの通常の有機溶媒には可溶であるが 水には不溶である この分子は (4n + 2) 電子則を満たすように鉄原子から環状ポリエンに電子が移動し 安定化する

34 電子を失うと芳香族性を示す分子 7π 7π 6π -2e + + 6π 7π 7π S S 6π -2e S S TTF( テトラチアフルバレン ) + S S S S + 6π 環状共役分子の π 分子軌道 * 共役とは : 不飽和結合と単結合が交互に連なると π 軌道の相互作用による安定化や電子の非局在化などが起こる そのような系を共役系と呼ぶ

35 フロンティア軌道 95 % 5 %

36 A Molecular rbital Theory of Reactivity in Aromatic ydrocarbons K. Fukui, T. Yonezawa,. Shingu Journal of Chemical Physics, (1952), Vol. 20, p π 軌道 (M) の電子密度分布 aphthalene( 無色 ) Anthracene( 無色 ) aphthacene (Pentacene)( 赤色 )

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