循環小数についての種々の考察 2008 年 5 月 奥村 清志 1 序論 たとえば 1 7, 2 7,, 6 7 を小数で表すと, 1 7 = , 2 7 = , = , 5 7 =

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1 循環小数についての種々の考察 008 年 月 奥村 清志 序論 たとえば,,, を小数で表すと, = 0.88, = 0.88, = 0.88, = 0.88, = 0.88 = 0.88 となり, 循環節 ( 小数部の繰り返し単位 ) だけを取り出すと, 次表のようになる 分子 循環節 これらはどれも共通の "8" が 通りにシフトしただけのものであることがわかる,,, については次のようになる これも, つのパターン "09", "8" がそれぞれ 通りにシフトしたものから構成されている このように, 共通の構造がシフトしてできた組を シフト系 と呼ぶことにする シフト系を つの円周上に並べてみると, ある特徴が見えてくる たとえば分母が の場合だと, 次のようになる 8 この円は次のようにして作られている まず, 円の内側に, 循環節の一つ "8" を右回りに並べる そして, 円の外側には, 対応する分子を書く たとえば, 分子が のとき循環節は 8 となるから, 循環節の先頭である "" の外側に "" を書く 分子が のときには循環節は 8 となるから, 循環節の先頭である "" の外側に "" を書く 分子が のときには循環節は 8 となるから, 循環節の先頭である "" の外側に "" を書く この操作を繰り返し, 最後は, 分子が のとき循環節は 8 となるから, 循環節の先頭である "8" の外側に "" を書く このようにしてシフト系を つの円の形に並べると, 円の内側の値については, 向かい合う値の和はどれも 9 である 円の外側の値については, 向かい合う値の和はどれも である 同じことが, 分母が のときにも言える 分母が のときは, シフト系が 組できるので, 円も 個できる それを次に示す これも, 円の内側の値については, 向かい合う値の和はどれも 9 であり, 外側の値については, 向かい合う値の和はどれも である

2 分母がたとえば (= Ç ) のような合成数の場合には, ò 0 の中に既約でないものが含まれる 既約でないものについては, 約分して既約分数に書き換えることにすると, ò 0 の 0 個の分数は, ò, ò および と互いに素 の つの種類に分類できる 分母が の分数はすでに調べたとおりである 分母が の分数については, 割り算してみると, 長さ のシフト系が 組できることがわかる 番目の種類も, 同じく割り算してみることにより, 長さ のシフト系が 組できることがわかる そして, これらのどのシフト系についても, 上のように円を描いてみると, 同じ性質が成り立っているのである 本論文の目的の一つは, この性質がどこまで一般性をもっているかを調べることである つまり, 分母がどういう条件を満たす数であればこれが成り立つのかを明確にすることである さらには, これと類似の性質で, より広範に成り立つ一般的な性質がないかどうかを調べることである 本論文の第 の目的は, 分母を任意に与えたとき, それを分母とする より小さい既約分数が, どのような長さのシフト系に分解されるかを考察することである 分母が素数のときは比較的単純だが, 分母が一般の合成数になると難しい問題となる 任意の自然数に対して, それを分母とする既約分数 ( 無限循環小数になるとして ) のシフト系の長さを表す一般式を作ることが, その最終目的である ( 記号 ) 本論文中で多く用いられる記号をいくつか定義しておく a が b の約数であることを a b と表す また, a, b,, c の最大公約数を (a, b,, c) と表し,a, b,, c の最小公倍数を LCM(a, b,, c) と表す なお,a, b,,, q, 等の文字は, 特に断りがなくても常に整数 ( 主には自然数 ) を表している 基本循環節, 純循環小数 本論文中で扱う分数は, 特別な場合を除き, 常に より小さい正の既約分数に限っている 用語をいくつか定義しておく 無限循環小数における繰り返し単位を循環節と呼ぶ ただし, 循環節は, 可能な限り小数点に近いところから始まるものをとることにする また, 循環節のうち, 最小の長さのものを基本循環節と呼ぶ たとえば = 0.88 は, 最初の "" を飛ばして "8" から循環が始まると見ることもでき るが, 可能な限り小数点に近いところから始まるものを循環節と呼ぶことにすれば, この場合の循環節は "8", "88", "888" などであって,"8" は循環節ではない また, 基本循環節は "8" である 循環節が小数第 位から始まる無限循環小数を純循環小数と呼ぶことにする それに対して, 循環節が小数第 位から始まらない無限循環小数 ( 小数部の先頭に循環しない部分を含む無限循環小数 ) を混循環小数と呼ぶ たとえば = 0.88 は純循環小数だが, = 0. や = は混循環小数である 次の定理は, 本論文において重要な働きをする基本定理である 定理 既約分数 が無限循環小数であるとき, 小数第 位から長さ r の循環節が始まることと,0 r ë (mod ) が成り立つことは同値である 既約分数 を小数で表したとき, 小数第 位から長さ r の循環節が始まる無限循環小数になるとすると, - -

3 0 r Å と の小数部は等しいから, その差をとることにより,(0 r ) Å は整数である ここで,(, ) = だ から, (0 r ) でないといけない すなわち, 0 r ë 0 (mod ) 0 r ë (mod ) 逆に,0 r ë (mod ) とすると, (0 r ) だから, 0r Å = 0 r Å は整数である すなわち, 0 r Å と の小数部は等しい が無限循環小数になることは前提にされているから, その小数部を r 個ず つ区切って, とすると, = 0. A A A m A m 0 r Å = A. A A A m A m であり, 両式の小数部が等しいことより, すべての自然数 m に対して A m て等しい よって は, 小数第 位から始まる長さ r の循環節をもつ = A m がいえ,A, A, はすべ Q.E.D. 上の定理と基本循環節の定義より, 純循環小数における基本循環節の長さは,0 r ë (mod ) を満たす最小の自然数 r である これは分母 のみに依存し, 分子にはよらないから, 既約分数であるかぎり, 分子にかかわらず基本循環節の長さは一定である そこで, 今後, を分母とする既約分数が純循環小数になるとき, その基本循環節の長さを r() と表すことにする 次の定理は, 純循環小数の特徴を決定づけるものである 定理 既約分数が純循環小数になるとき, 分母は必ず 0 と互いに素である 逆に, 分母 ( より大 ) が 0 と互いに素である既約分数を小数で表すと, 必ず純循環小数になる 既約分数 を小数で表すと純循環小数になるとし, その基本循環節の長さを r とすると, 定理 より, 0 r ë (mod ) である よって, 0 r = a すなわち 0 r Å0 a = (r より 0 r は整数 ) をみたす整数 a が存在する 故に,(, 0)= である 逆を示す (, 0)= なる (> ) を分母とする既約分数 を考える これが有限小数になるとすると, 適 当な自然数 t をとることによって Å0t は整数になるが,(, ) =, (, 0) = より, これは不可能である よって, は無限循環小数である これが純循環小数でないと仮定する すなわち, を小数で表したとき, 小 数第 s 位までが循環しない部分となり, 第 s 位から長さ r の循環節が始まるとする ただし,s, r である そのとき,0 s Å と 0s r Å の小数部は一致するから, 0 s r Å 0 s Å = 0s (0 r ) Å は整数である この式において,(, )=, (0, )= だから, (0 r ) である つまり, 0 r ë 0 (mod ) 0 r ë (mod ) である すると, 定理 より循環節は小数第 位から始まることになって,s に反する これで逆も示され た Q.E.D. 上の定理により, 既約分数が純循環小数になることと, 分母が 0 と互いに素であることとは同値であることが - -

4 わかった 次に, 混循環小数に関する重要な性質を示す そのための補題を先に示す 補題 より大きい整数 a, b において (a, b) = であれば, c ab = a l b を満たす整数, l が存在する しかも, c ab が既約分数のときには, = 0, l = 0 であり, また a, l b はそのままで既約分数である (a, b)= のとき,al 0 b 0 = を満たす整数 0, l 0 が存在する この式を c 倍することにより,al b = c と なる整数, l が存在する その, l を用いることにより, c ab = al b = l ab a b となる また, たとえば = 0 とすると, c ab = l b より c = al となり,a > より c ab は既約分数でなくなる l = 0 の ときも同様である よって, c ab が既約分数のときには, = 0, l = 0 である 次に,al 0 b 0 = より,(a, 0 )= である さらに c ab が既約であるとすれば,(a, c) = である ゆえに, (a, c 0 )= すなわち (a, ) = である 同様に,(b, l) = である よって, c ab が既約であれば, a と l b はそ のままで既約分数である Q.E.D. これを用いて, 混循環小数に関する次の定理が示される 定理 混循環小数は必ず純循環小数と有限小数の和として表され, しかも, 純循環小数を開区間 (0, ) に限定したときには, 和の表し方はただ 通りに確定する 定理 より, 混循環小数 ( 純循環小数でない無限循環小数 ) は a の形の既約分数で表される ただし, r s r, s の少なくとも一方は 0 でなく, >, (, 0) = である これらより,( r s, ) = となり, しかも, r s >, > である よって, 補題 より a r s = b0 c 0 r s と表され,b 0 = 0, c 0 = 0 である ここで,max(r, s) =u とすると, b0 Å0 u は整数になるから, b 0 は有限小数 r s r s である また, 補題 の後半より c0 は既約分数である なお, c0 が区間 (0, ) の範囲に収まらないときには, それに適当な整数を加えることによって区間 (0, ) に収めることができる (c 0 と は互いに素だから, 整数を加えても, 分母は のままの既約分数になる ) 調整のために加えた整数は, 有限小数の方から差し引いておけばよい ( その結果, 有限小数の方も, 分母は r s のままの既約分数となる ) そのようにして得られた結果を a r s = b c 0 < c r s < とする この式において,(, 0)= だから, 定理 より c は純循環小数である これで前半が示された 後半を示す もし上のような和の表現が 通りあったとし, b c r s = b c r s とする ただし, 分数はすべて既約であり,0 < c <, 0 < c < である また,( r s, ) = である 分母を払って整理すると, - -

5 (b b ) =(c c ) Å r s 左辺は の倍数だから, 右辺も の倍数 ところが (, r s )= だから, c c でなければならない 一方,0 < c <, 0 < c < より c c < である 故に,c c = 0 すなわち c = c である そのとき,b = b となる これで, 和の表現は 通りに決まることが示された Q.E.D. このように, 混循環小数は, 有限小数の差を度外視すれば, それぞれある特定の純循環小数に対応している そこで, 以後は純循環小数の性質のみを調べていくことにする 純循環小数の基本循環節の長さに関して, 次の定理が重要である 定理 既約分数 を小数で表したとき純循環小数になるとすると, その基本循環節の長さ r() は,r() '() を満たす ただし,'() はオイラーの関数である 基本循環節の長さ r () を r と表すと,r は 0 r ë (mod ) を満たす最小の自然数である この r が '() の約数であることを示す そのために,'() を r で割ったときの商を Q, 余りを R とする (0 R < r) すると, 0 '() = 0 rq R = 0 r Q0 R ë 0 R (mod ) ( 0 r ë ) となる 一方, は純循環小数だから (, 0) = である よって, フェルマーの定理より, 0 '() ë (mod ) 上の つの式より,0 R ë (mod ) となる ここで,0 R < r だから,R = 0 とすると, 上の式を満たす最小の自然数が r であることに反する よって,R = 0 である すなわち,r = r() は '() の約数である Q.E.D. シフト系とその性質 ( その ) 分母をともにする既約分数の基本循環節からなる集合は, 必ずシフト系と呼ばれる組に類別される まず, そのことを示す 定理 より小さい既約分数 が純循環小数になるとし, その基本循環節が A = a, a,, a r であるとすると,A の任意のシフト形を基本循環節とする分数が, を分母とする より小さい既約分数の中に必ず つだけある A を s 回シフトした循環節を A s とすると,A s は 0 s Å の小数部の基本循環節である また, を法とする 剰余類において, であるとすると,0 s 0 s ë m (mod ) (0 m < ) m = a となる整数 a が存在する この式を で割ることにより,0 s Å と m の差は整 数である すなわち, 両者の小数部は等しい よって,A s は m の基本循環節である また仮定より, は既約 で, しかも純循環小数をなすから, - -

6 よって,m = 0 s が存在することがいえた (, )=, (, 0)= (0 s, )= a も と互いに素である 以上より,A s を基本循環節とする より小さい既約分数 また,0 と の間に小数部が一致する数が 個存在することはないから, 上の条件を満たす m ある m はただ つで Q.E.D. これで, を分母とする既約分数が長さ r の基本循環節をもてば, それを r 通りにシフトしたどの形に対しても, それを基本循環節とする分数が, を分母とする既約分数の中に必ず つだけ存在することがわかった つまり, 分母が の既約分数の基本循環節からなる集合は,r 個で 組のシフト系に類別される ( どのシフト系にも属さない基本循環節はない ) のである これが定理 の別証を与えることも明らかである なぜなら, 分母 の既約分数は 0 と の間に全部で '() 個あり, それらの基本循環節の長さはすべて r () である '() 個の分数が r() 個で 組のシフト系に類別されるから,r () '() でなければならない 続いて, 各シフト系がもっている性質を調べることにする 一般的な性質を調べる前に, 状況を少し制約した場合から考察することにする 定理 を, 以外の素数とし, 既約分数 と,A = a, a,, a r, b, b,, b r () a i b i = 9 (i =,,, r) () の基本循環節 A の長さが偶数であるとする ( その長さを r とする ) に対して, 次の (), () が成り立つ の基本循環節は,A を r 回シフトした b, b,, b r, a, a,, a r に等しい まず () を示す 定理 より 0 r ë (mod ) すなわち, 0 r =(0 r )(0 r ) ë 0 (mod ) ここで,r は基本循環節の長さだから, それより短い循環節は存在しない よって, ふたたび定理 より, 0 r ë 0 (mod ) である これと が素数であることより, である また, 0 r ë 0 (mod ) (-) = 0.a a a r b b b r 0 r Å = a a a r.b b b r a a a r の 式において, 左辺の和は (0r ) であり, これは (-) より整数である 故に, 右辺の和も整数となり, 右辺の小数部の和は でないといけない すなわち, (0.a a a r b b b r ) (0.b b b r a a a r )= =(0.999 ) よって, (0.a a a r b b b r )=(0.999 ) (0.b b b r a a a r ) となり, = 0.(9 b )(9 b ) (9 b r )(9 a )(9 a ) (9 a r ) a i = 9 b i a i b i = 9 (i =,,, r) - -

7 ( 注 ) 0 以外の有限小数を 9 が無限に続く無限循環小数の形に表すものとすれば,0 を除くすべての実数は無限小数となる しかもその表し方は一意である したがって, つの無限小数が等いとき, 対応する位の数はすべて等しい 次に () を示す そのためには,0 r Å と の小数部が一致することを示せばよい 両者の差をとると, 0 r Å =(0 r ) Å この式において,(-) より 0r は整数である よって,(0 r ) Å は整数である これで 0 r Å と の小数部が一致することが示された Q.E.D. 定理 によって, 素数を分母とする既約分数の基本循環節の長さが偶数である場合には, = に限らず, 序論で示した性質が成り立つことが示された たとえば, = ('() =) の場合だと, 長さ 8 のシフト系が 9 組でき, それらを円で図示すると, 次のようになる どの円においても, 円の内側の対極の和は 9 であり, 円の外側の対極の和は である なお定理 は, 分母が素数であることを前提にしている 分母が合成数だと, シフト系の長さが偶数であっても, この性質は必ずしも成り立つとはかぎらない 成り立つか成り立たないかが何によって決まるのかは, 章でシフト系の長さについて詳しく調べたあとでないと見えてこない そこで, この問題については 章で再び取り扱うことにする 基本循環節の長さが奇数の場合 ( たとえば分母が だと基本循環節の長さは, 分母が だと基本循環節の長さは ) には, 図式化しても向き合った対極が存在しないので, 偶数のときと同じ性質は成り立たない 奇数の場合をも含めて, 一般に成り立つ性質は次の定理 である 定理 既約分数 が純循環小数をなし, その基本循環節が A = a, a,, a r 応じた分子を,,, r としたとき, であるとする A の各シフトに X r a i ë 0 (mod 9), X r i= i= i ë 0 (mod ) が成り立つ ただし, は 0 と互いに素であることに加えて, とも互いに素であるとする = 0. a è a a r è a r è = 0. a è a a r a - -

8 とする 各辺を 0 倍すると, r è = 0. a r è a a r a r 0 Å = a 0 Å = a ) 0 = a ) 0 = a 右側の式の辺々を加えると, 0 Xr i= 0 Å r = a r i = Xr a i i= X r i i= ) 0 r = a r 9 Xr i= i = Xr a i i= また,(, ) = より (, 9) = である よって上式より, Xr わち, X r i= a i ë 0 (mod 9), X r i= i= i は の倍数, Xr i ë 0 (mod ) i= a i は 9 の倍数となる すな Q.E.D. たとえば = の場合, 個 組のシフト系が 組できるが, そのうちのいくつかを円に図式化すると, 下のようになる たしかに定理 が成り立っていることがわかる ( 円の内側の和は 9 の倍数であり, 外側の和は の倍数である ) なお, 定理 はその証明過程からわかるとおり, が素数であることを特に必要としない (, 0) = であれば, 常に成り立つ性質である ただし,(, 0) = のときには, 定理 の成立は保証されない たとえば, 分母が ('() =0) の既約分数では, 長さ のシフト系が 0 組できる それらをすべて図示すると, 次のようになる どのシフト系においても定理 の性質は成っていない なお, 容易にわかるとおり, 定理 は定理 の特殊形である

9 シフト系の長さ. 分母が素数のとき すでに述べてきたとおり,0 と互いに素な分母 が与えられたとき, 区間 (0, ) に属する既約分数の基本循環節の長さ r() は, 分子によらず一定である なお r() は 0 r ë (mod ) を満たす最小の自然数 r として求められる いくつかの素数 について,r () を実際に求めてみると, 次表のようになる (000 以下の全素数 に対する r() の値を, 最後の付録に載せておく ) r () なお, 素数 の値から直ちに r () が求められるという, 単純な関係式はわかっていない はっきりしているのは r () '() という事実だけである が素数のときには '()= だから,r () ( ) である 以下では, 分母 が合成数の場合のシフト系の長さ r() を求めることにするが, そこでは, 素数 に対する r() は既知であることを前提とする. 分母が素数の冪乗のとき を, 以外の素数, を自然数として, を分母とする既約分数のシフト系の長さ r( ) について調べる まず, いくつかの具体例を計算してみると, 次のようになる 分母 9 r () 8 分母 9 r () = Å = Å 8 = Å = Å = 8 Å9 = Å 分母 9 r () 9 = Å = Å 0 = Å = Å 8 = 8 Å9 0 = Å この表を見ると, は例外だが, それ以外の素数 に対しては, l に対するシフト系の長さはどれも r() l となっている この表に限らず, 桁の素数すべてを対象として計算してみても, 結果は同じである このことから当初, 筆者は, ( と, ) を例外として, それ以外の全素数に対して上の規則が成り立つ と予想し, 証明を試みた しかし, やがて = 8 という例外が見つかったため, 証明の試みは徒労であることがわかった そこで次に, 例外となる素数を探す方向に研究を進めた しかし, 素数の範囲を 00 万まで拡大したところからは, と 8 以外の例外は見つからなかった 全素数の中で, 例外となる素数は非常にわずかな割合しか占めていないことが, これによって予測される ただし, そのような素数が無数にあるのか, それとも有限個なのかという点に関しては, 現段階では不明である 大型コンピュータを使用して大規模に調べれば, 何らかの傾向が判明する可能性はあるが, それだけでは, 有限個か無限個かという問題の解決にはならない 一般的な考察が必要である ただし, そうした考察は筆者の当面の課題からは逸れるので, 例外探しはいったん中断し, と 8 にも適用できる ( もしそれ以外の例外があれば, それらにも適用できる ), より一般化された規則の構築を試みることにする まず次の定理 8 が, や 8 のような素数と, 一般の素数とを区別するキーポイントになる 定理 8 を, 以外の素数とするとき,0 r() ë (mod ) であれば,r ( )=r() 然数である である ただし, は自 - 9 -

10 r ()=r とおく 定理の仮定より 0 r ë (mod ), 0 r ë (mod ) であるから, 0 r = a, (a, ) = となる整数 a が存在する また r ( )=s とおくと,s は 0 s ë (mod ) を満たす最小の自然数である そのとき,0 s ë (mod ) でもあるから,s は r の倍数である さらに, 定理 より,s は '( )= ( ) の約数であり,r は '()= の約数である 故に, s = mr l m, 0 l r とおける 今から,m の値にかかわらず l = であることを示す 0 mr =( a) m = ma mc a a m m = (ma mc a a m m ) において,m < r より (m, )= であり, また (a, ) = であるから,ma mc a a m m は と互いに素である 故に, 0 mr = b, (b, )= (-) とおくことができる 次に,i を自然数として, ( b i ) = b i C b i C jb j ij b i を考える この式において, が素数であることより, C j ( j ) は の倍数である 故に, ( b i ) = b i c i c i c i( ) b i と表せる ここで,i, より i, i,, i( ), i はすべて i 以上である よって, ( b i ) = (b d) i (d は整数 ) と表され, しかも (b, )= より,(b d, )= である 故に, ( b i ) = c i, (c, )= と表現できる この式を繰り返し用いることにより, 0 mr =( b) = c, (c, )= 0 mr =( b) =( c ) = c, (c, )= 0 mr =( b) =( c ) = c, (c, ) = 0 mr =( b) =( c ) = c, (c, )= となる これと (-) より,0 mrl ë (mod ) となる最小の l は l = であることがわかる これは m に関係なく言えるから,0 s ë (mod ) を満たす最小の s は,m = のときの s = r である すなわち, r( )=r である Q.E.D. 00 万以下の素数に限れば, 定理 8 の仮定が成り立たない素数は と 8 だけである それ以外の素数 では, 定理 8 の仮定が成り立ち,r( )=r() となる なお, =, 8 の場合には次のようになる まず = の場合,0 ë (mod ) だから,r ()= である またそのとき,0 ë (mod ) も成立する しかし,0 ë (mod ) とはならない このような素数を (0 をベースとした ) ランク の素数と呼ぶことにする - 0 -

11 8 もランク の素数である 実際,8 に対する r(8) を求めると,r(8)=8 となり, 0 8 ë (mod 8) である そのとき同時に, 0 8 ë (mod 8 ) も成立していることが確かめられる しかし, 0 8 ë (mod 8 ) である よって,8 はランク の素数である 一般には,0 r() ë (mod e ) は成り立つが,0 r() ë (mod e ) は成り立たないとき, 素数 はランク e の素数である 筆者が検証した 00 万以下の素数の中では, ランク の素数は と 8 のみであり, ランク 以上の素数は存在しない ほぼすべての素数がランク の素数である 00 万より大きい素数の中に, ランク 以上の素数がどのように分布しているのかについては, 現段階では不明である 次に, 任意のランクの素数に適用できるように定理 8 を一般化すると, 次のようになる 定理 9 を, 以外の素数とする がランク e の素数のとき, となる ただし, は自然数である r( )= r() ( e のとき ) r() e ( > e のとき ) r ()=r とおく はランク e の素数だから, e のとき, 0 s ë (mod ) を満たす最小の自然数 s は r に等しい 故に, e のとき,r( )=r である 次に, > e のときを考える s を 0 s ë (mod ) を満たす最小の自然数とする 定理 8 の証明とまったく同様に, s = mr l m, r 0 l とおける また がランク e の素数であることより, 0 r = a e, (a, )= となる整数 a が存在し, 定理 8 の証明とまったく同様に,m に関わらず 0 mr = b e, (b, )= (-) とおくことができる 次に,i を 0 以上の整数として, ( b e i ) = b e i C b (e i) C jb j j(e i) b (e i) を考える この式において, は素数だから, C j ( j ) は の倍数である 故に, ( b e i ) = b e i c (e i) c (e i) c ( )(e i) b (e i) と表せる ここで,e, i 0, より (e i), (e i),, ( )(e i), (e i) はすべて e i 以上である よって, ( b e i ) = (b d) e i = c e i, (c, )= と表現できる この式を繰り返し用いることにより, - -

12 0 mr =( b e ) = c e, (c, )= 0 mr =( b e ) =( c e ) = c e, (c, )= 0 mr e =( b) e =( c e e ( e ) ) = c e, (c e, )= 0 mr e =( b) e =( c e ) = c e, (c e, )= となる これと (-) より,0 mrl ë (mod ) となる最小の l は l = e である これは m に関係なく言え るから,0 s ë (mod ) を満たす最小の s は,m = のときの s = r e である これで, > e のとき,r( )=r e であることが示された Q.E.D. 定理 9 から, たとえば次のことがわかる = はランク の素数であり, また r() = である 故に, と を分母とする既約分数のシフト系の長さはどちらも であり, を分母とする既約分数のシフト系の長さは Å = である また, を分母とする既約分数のシフト系の長さは Å = 9 である 実際, = 0. è, = 0. è, = 0. 0 è è, = 0. 0 è 9 è となる また, 同じく = 8 もランク の素数であり,r (8) =8 である 故に,8 を分母とする既約分数のシフト系の長さは,8 Å8 = 8 である. 分母が一般の合成数のとき 最後に, 一般の合成数を分母とする既約分数のシフト系の長さを考察する その準備として, 次の補題を示しておく 補題 0 と互いに素である より大きい自然数 s, t が s t を満たせば,r (s) r(t) である s t より t = us (u は自然数 ) とおけ, 0 r(t) = at = aus ë (mod s) (a は整数 ) 一方,0 x ë (mod s) を満たす最小の自然数 x は r (s) であり, それ以外の x は r(s) の倍数だから, r(s) r (t) である Q.E.D. 補題 を用いて, 次の定理が証明される 定理 0 0 と互いに素である より大きい自然数 m, m において,(m, m )= であれば, r (m m )=LCM(r (m ), r (m )) 補題 より, r (m ) r(m m ), r(m ) r (m m ) LCM(r(m ), r(m )) r(m m ) が成り立つ そこで,LCM(r(m ), r(m )) 自体が m m を分母とする既約分数の循環節長になっていることが言えれば, そのような循環節長の最小値が r (m m ) であることより,r(m m )=LCM(r(m ), r(m )) が示されたことになる つまり,l = LCM(r(m ), r(m )) としたとき,0 l ë (mod m m ) を示せばよい l = c r(m )=c r (m ) とすると, 0 l = 0 c r(m ) = 0 r(m ) c ë c = (mod m ) - -

13 同様に,0 l ë (mod m ) である よって, 0 l = am = bm am = bm となる整数 a, b が存在する この式と (m, m )= より,m a である そこで a = cm とおく すると, 0 l = am = cm m ë (mod m m ) となる 以上で示された Q.E.D. 定理 0 を繰り返し用いることにより, 次の定理 が得られる 定理 0 と互いに素である より大きい自然数 m, m,, m において,(m i, m j )= (i = j) であれば, r (m m m )=LCM(r (m ), r (m ),, r(m )) 定理 9 と定理 により, 一般の合成数 に対する r() を求めることができる つまり, = q l s m (, q,, s は, 以外の互いに異なる素数,, l,, m は自然数 ) としたとき,, q l,, s m はどのつをとっても互いに素だから, 定理 より r ()=r( a q b s d )=LCM(r( a ), r(q b ),, r(s d )) である ただし, その式に現れる r ( a ), r(q b ),, r (s d ) は, 定理 9 により求められる 以上を用いて, いくつか具体例を考えてみる () = Å = のとき r()=r ( Å)=LCM(r (), r()) = LCM(, )= だから, を分母とする既約分数の基本循環節の長さは である 実際, = 0. 9 è となる 0è () = 9 Å = 89 のとき r(89)=r(9 Å)=LCM(r(9), r()) = LCM(8, )=90 となる 実際, 89 = è è (-) である () = Å = 99 のとき r(99)=r ( Å) =LCM(r(), r()) = LCM(, )= となる 実際, 99 = è è (-) である () = Å = 8 のとき r (8)=r( Å) =LCM(r( ), r ()) = LCM( Å, )= となる - -

14 シフト系とその性質 ( その ) 定理 で次のことが示された 分母 が, 以外の素数で, しかも基本循環節の長さ r() が偶数のとき,r () = r として, 基本循環節を A = a, a,, a r, b, b,, b r とすると, 次の (*) が成り立つ (*) a i b i = 9 (i =,,, r) の基本循環節は,A を r 回シフトした b, b,, b r, a, a,, a r である (*) は, シフト系を円の形に図示したとき, 円の内側においては, 向かい合っている値の和はどれも 9 であり, 円の外側においては, 向かい合っている値の和はどれも であることを意味している が合成数のときには,r () が偶数であっても (*) は必ずしも成り立つとはかぎらない そこで以下,(*) が成り立つための, に関する条件を調べることにする なお, 定理 の証明過程から明らかなように,(*) が成り立つかどうかは,r()=r としたとき, 0 r ë 0 (mod ) が成り立つかどうかで決まる 上式が成り立つことと,(*) が成り立つことは同値である 以下の考察は, このことを大前提としている まず, が素数の冪乗である場合から考察を始める 定理 を, 以外の素数とする r() が偶数であれば, = ( は自然数 ) に関して (*) が成り立つ r() が奇数のときは,r () が奇数となるため (*) の成立 / 不成立は言えない = のときは, すでに定理 により示されているから, とする をランク e の素数とすると, r () ( e のとき ) r ()= r () e ( > e のとき ) であるから,r() が偶数であることと,r() が偶数であることは同値である ここでは偶数になることを仮定し, r()=r とおく すると,r は 0 r =(0 r )(0 r ) ë 0 (mod ) を満たす最小の自然数である ここで,(0 r, 0 r )= である なぜなら,(0 r, 0 r )=g とすると,(0 r ) (0 r )= より g である 一方,0 r, 0 r とも奇数だから g は奇数である 故に, g = である よって, 0 r ë 0 (mod ) または 0 r ë 0 (mod ) でなければならない ところが,r( )=r > r より 0 r ë 0 (mod ) は成り立たない よって,0 r ë 0 (mod ) である Q.E.D. 次に, が 種以上の素数からなる合成数である場合を考察する 定理, q,, s は, 以外の互いに異なる素数とする このとき,r(), r (q),, r (s) がすべて偶数で, しかも, それぞれに素因数 が同個数ずつ含まれているとき, = q l s m (, l,, m は自然数 ) に関して (*) が成り立つ r(), r(q),, r(s) が上の条件を満たさないときには,(*) は成り立たない = q l s m において,, q l,, s m は, どのつをとっても互いに素だから, 定理 より r() =LCM(r ( ), r(q l ),, r(s m )) - -

15 である ここで, をランク e の素数とするとき,r ( ) は r () または r() e に等しいから,r( ) に含まれる素因数 の個数は,r() に含まれる素因数 の個数に等しい ( は奇数だから ) q l,, s m についても同様である まず,r (), r(q),, r(s) がすべて奇数のときは,r ()=LCM(r( ), r(q l ),, r (s m )) が奇数になるため,(*) の成立 / 不成立を言うことができない そこで, 以下では,r (), r(q),, r(s) の中に偶数が含まれている場合を考える それらに含まれる素因数 の個数をそれぞれ u, v,, w とする すなわち, r( )= u U, r (q l )= v V,, r(s m )= w W とする (U, V,, W はすべて奇数 ) また,z = max(u, v,, w) とする (z ) そのとき, r()=lcm(r( ), r(q l ),, r(s m )) = LCM( u U, v V,, w W)= z LCM(U, V,, W) である 故に,r()=r とおくと, r = z LCM(U, V,, W) (-) となる そこでまず,u = v = = w ではない場合を考える mi(u, v,, w) =w としても一般性は失われ ない そのとき,w z であるから,(-) よりr は w W の倍数となる つまり,r (s m ) r である 一方, r(s m ) は 0 x ë 0 (mod s m ) を満たす最小の自然数 x であり,r(s m ) の倍数はすべて上の式を満たすから, 0 r ë 0 (mod s m ) s m (0 r ) が成り立つ また, 0 r =(0 r )(0 r ) ë 0 (mod q l s m ) (-) において,(0 r, 0 r )= だから,s m (0 r ) より,s m / (0 r ) である したがって, / (0 r ) となり,0 r ë 0 (mod ) である よって,u = v = = w でない場合には,(*) は成立しない 次に,u = v = = w ( ) の場合を考える そのとき,z = u = v = = w であるから,(-) より,r は u U, v V,, w W のいずれの倍数にもならない つまり,r は r( ), r(q l ),, r(s m ) のいずれの倍数でもない したがって, 0 r ë 0 (mod ), 0 r ë 0 (mod q l ),, 0 r ë 0 (mod s m ) (-) である なぜなら,0 x ë 0 (mod ) を満たす自然数 x は r ( ) の倍数に限られ,q l,, s m についても 同様だから 一方,(-) より, q l s m (0 r )(0 r ) であり, さらに,(0 r, 0 r )= である 故に, (0 r ) または (0 r ) のいずれか一方 ( しかも一方だけ ) が必ず成り立つ q l,, s m についても 同様である このことと (-) より, 0 r ë 0 (mod ), 0 r ë 0 (mod q l ),, 0 r ë 0 (mod s m ) がすべて成り立たねばならない よって, 0 r ë 0 (mod q l s m ) すなわち 0 r ë 0 (mod ) である 故に,u = v = = w のときには (*) が成り立つ Q.E.D. 定理 は, 定理 と定理 をも包括した, 一般的な定理となっている すなわち, 偶数長の基本循環節が示すユニークな性質である (*) が, どのような場合に成り立ち, どのような場合に成り立たないかを判定するための最も一般的な条件を与えているのが, 定理 である いくつかの具体例によって, 定理 を検証してみる ( 例 ) = 9 Å = 89 の場合 r(9)=8 は偶数だが,r () = が奇数なので,(*) は成立しない 実際,(-) に 89 の小数表現を - -

16 示している これを見ると, たしかに (*) は成立していない ( 注 ) (-) では, 基本循環節 ( 長さ 90) を 等分して上下に並べている 円形に並べたときに向かい合う位置に来る値が,(-) では上下に並ぶ形になっている 上下の和が 9 になっていないことが確かめられる ( 例 ) = Å = 99 の場合 r() =, r() = で, これはともに偶数であり, しかも, どちらにも素因数 は 個ずつ含まれる よって,(*) は成立する 実際,(-) に 99 の小数表現が示されている 基本循環節 ( 長さ ) を 等分して上下に並べている 上下の和がどれも9 であることが確かめられる ( 例 ) = Å = 8 の場合 r() =, r() = で, どちらも偶数であるが, 含まれる素因数 の個数が違う したがって, この場合には (*) は成立しない 検証してみる r( Å)=LCM(, )= より, 基本循環節の長さは であり, 8 を小数に表すと, 8 = è 888 è となる たしかに (*) は成立していない ( 例 ) = 9 Å89 = 8 の場合 r(9)=8, r(89)= で, どちらにも素因数 が 個ずつ含まれる よって, この場合 (*) は成立する 8 の基本循環節の長さは LCM(8, ) =08 であり, これを 個ずつ 段に分けて示すと, 下のようになる 段目と 段目, 段目と 段目に着目して上下の和を求めると, どれも 9 であることが確認できる ( 例 ) = Å Å = 00 の場合 r() =, r () =, r() = で, どれも素因数 を 個ずつ含む よって, この場合,(*) は成り立つ 実際, 00 の基本循環節長は LCM( Å,, ) = であり, それを 個ずつ 段に分けて示すと, 次のようになる 上下の和はたしかにどれも 9 である なお, 上の例では, 円の外側の対極の和が に等しいことの確認は省略した 結論 以上の考察よりわかったことをまとめておく を, より大きくて 0 と互いに素である自然数とする 分母を に固定した既約分数の集合 S()=, (, )= を考える S() に対して以下の性質が成り立つ - -

17 () S() に属するどの分数も, それを小数で表すと純循環小数になり, 基本循環節の長さはすべて等しい () を素因数分解したとき = q l s m になるとする このとき, 基本循環節の長さ r() は r() =LCM(r ( ), r(q l ),, r(s m )) である ただし, 素数 のランクを e とするとき, r() ( e のとき ) r( ) = r() e ( > e のとき ) である r(q l ),, r (s m ) についても同様である なお, 素数のランクはほとんどが である 筆者が調べた範囲 (00 万以下 ) では, ランク の素数は と 8 のみであり, ランク 以上の素数は存在しない () S() に属する分数は,r () 個で 組のシフト系に分類され, そのようなシフト系が全部で '() r() 組できる 同一のシフト系に属する分数の基本循環節は, それを適当にシフトすれば, すべて同一パターンに重なる () が の倍数でないとき, どのシフト系においても, 次の性質が成り立つ è 基本循環節の長さ r () を r とし, そのシフト系に属する基本循環節の一つを A = a, a,, a r と すると, X r i= è A をシフトして得られる r 通りの基本循環節を A i の分子を i とすると, X r i= a i ë 0 (mod 9) (i =,,, r) とし, 基本循環節が A i になる分数 i ë 0 (mod ) () 特に,r () が偶数 (= r とする ) のときには, 基本循環節の つを A = a, a,, a r としたとき, 上の () をより強めた次の性質が成り立つことがある è a i a i r = 9 (i =,,, r) è A を j 回シフトした A j を基本循環節とする分数の分子を j とすると, i i r = (i =,,, r) () 上の () が成り立つのは, が次の条件を満たすときであり, しかもそのときに限られる を素因数分解したとき = q l s m になるとし,r (), r(q),, r(s) に含まれる素因数 の個数をそれぞれ u, v,, w とするとき, u = v = = w である - -

18 付録 素数 に対する r() の値を,000 までの全素数について示しておく r () r () r () r () r() r() r() r()

19 8 参考文献 [] 河田敬義 : 岩波講座基礎数学数論 Ⅰ (98 年 ) 岩波書店 [] Mutsumi Komuro : 小数展開の問題 ( 循環節の長さとオイラーの関数 ) htt://math-sci.h.ifosee.co.j/math/fractio.html [] 早苗雅史 : 循環小数に潜む謎 htt:// [] 知念宏司 : 循環小数もおもしろい htt://

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