Japan Society of Forest Planning Jpn. J. For. Plann. 47 No 論 文 収量比数と相対幹距との関係 - 関係式の誘導とその性質 - 1, 西園朋広 * 井上昭夫 2 1 細田和男 Tomohiro Nishizono, Akio In

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1 論 文 収量比数と相対幹距との関係 - 関係式の誘導とその性質 - 1, 西園朋広 * 井上昭夫 2 1 細田和男 Tomohiro Nishizono, Akio Inoue, Kazuo Hosoda 西園朋広 井上昭夫 細田和男 : 収量比数と相対幹距との関係 - 関係式の誘導とその性質 -, 森林計画誌 47: 16~28,2013 密度管理図に基づいて収量比数 R y と相対幹距 S r との関係式を理論的に誘導した 誘導した式に含まれる定数を既存の密度管理図から収集して,R y -S r 関係の挙動を樹種 地域ごとに調べた また, 現実林での観測データを用いて, 誘導した関係が現実の観測結果に合致することを確認した 以上の検討から, 次の二点がわかった 1 一般的に R y が増加すると S r は減少し,R y -S r 関係は非線形の曲線で表される 2その曲線は林分の生育段階ごとに変異し, 変異の大きさは樹種に依存して異なる この曲線変異の樹種依存性は, 最多密度曲線の傾きが樹種によって異なることが強く関与していると考えられた 誘導した式と定数一覧を用いることで, わが国の多くの地域の主要樹種について, 収量比数と相対幹距を容易に相互変換できるようになった Tomohiro Nishizono, Akio Inoue, Kazuo Hosoda: Relationship between relative yield index and relative spacing index: theoretical derivation of the relationship and its characteristics. Jpn. J. For. Plann. 47:16 ~28, 2013 We theoretically derived the equation expressing the relationship between the relative yield index (R y )and relative spacing index (S r ), from the several laws used for the stand density control diagram. The parameters used for the derived equation were collected from reports describing equations, which, in turn, expressed laws used for developing stand density control diagrams for several species and regions throughout Japan. Using these parameters, we examined the variation in the R y -S r relationships for several species and regions. Additionally, measurement data were served to confirm the validity of the derived equation. These results show that S r declines with increasing R y,, that the R y -S r relationship is expressed by nonlinear curves which vary with the stage of stand development, and that the magnitude of the variation depends on species. This variability of the curve with stand development could be closely linked to the interspecies variation in the self-thinning exponent. The derived equation and collected parameters enable foresters and forest researchers to convert the value of R y into that of S r, and vice versa, for many species and regions throughout Japan. Ⅰ. はじめに一般に, 林分密度の高い状態で森林を管理すると, 林分密度の低い状態で管理する場合よりも, 単位面積当たりの蓄積量は大きくなる しかし, 林分密度の高い森林では林分密度の低い森林と比べて, 幹直径や幹 材積の成長量は小さく, 所定の大きさの材を収穫するまでに, より長い時間が必要とされる したがって, 林分密度の管理を通して, 全体としての収量と個体としての大きさの間のバランスをどのように取るかが林業経営においてはきわめて重要である このように, 林分密度は林業経営において重要な制 * 連絡 別刷請求先 (Corresponding author) nishizo@ffpri.affrc.go.jp 1 森林総合研究所森林管理研究領域 ( つくば市松の里 1) Department of Forest Management, Forestry and Forest Product Research Institute, 1 Matsunosato, Tsukuba, Ibaraki , Japan. 2 熊本県立大学環境共生学部 ( 熊本市東区月出 ) Faculty of Environmental and Symbiotic Sciences, Prefectural University of Kumamoto, Kumamoto, , Japan. 16

2 森林計画誌 47 No 御因子であるといえるので, 従来から様々な林分密度の尺度が提案されている ( 西沢,1972; 南雲 箕輪, 1990) それらの尺度の中にあって, 林分密度管理図 ( 以下, 密度管理図と記す ) に基づく林分密度の指標である収量比数 R y ( 安藤,1968) は, 現行の森林法施行規則 ( 農林水産省令 ) の中で間伐材積の基準として採用されており, わが国において最も重要な林分密度の尺度だといえる R y は, 上層木平均樹高 H および本数密度 N からなる林分の林分材積 V H,N と上層木平均樹高 H および本数密度 N max(h) からなる最多密度状態の林分の林分材積 V H,Nmax(H) との割合を意味しており ( 図 -1), 次式によって定義される [1] R y = V H, N V H, Nmax(H) ここで,N max(h) は上層木平均樹高 H が与えられた場合の最多本数密度を意味しており, 最多密度曲線と等平均樹高曲線の交点における本数密度である ( 図 - 1) 密度管理図に基づいて,V H,N と V H,Nmax(H) は H と N から算出できるから ( 安藤,1968),R y は H と N から求めることができる 相対幹距 S r ( 西沢,1972; 南雲 箕輪,1990) も林分密度の尺度の1つであり, 収量比数と同様に,H と N から次式によって算出される [2] S r =100 L H = 1002 H N ここで,L は平均幹距 ( ある林分における樹木間の平均距離 ) を示し,100/ N として得られる なお,S r は百分率で示されている 一般的には, 相対幹距とは, 平均樹高に対する平均幹距の割合を示したもの 林分材積 (m 3 /ha) 等平均樹高曲線 自己間引き線 最多密度曲線 本数密度 ( 本 /ha) の林分材積 Ry = の林分材積 VH, N = VH, Nmax ( H ) 図 -1 密度管理図における収量比数の意味 は, ある林分 A から得られた本数密度 N と林分材積 V H,N の関係を示す は, その林分と同じ上層木平均樹高 H を持つ最多密度状態の仮想林分 B における本数密度 N max(h) と林分材積 V H,Nmax(H) の関係を示す ここで, N max(h) は, 最多密度曲線と等平均樹高曲線の交点の本数密度として求めることができる H L L L 100 H 占有空間の幅 100 占有空間の高さ ( 南雲 箕輪,1990) として理解される しかし, 別の解釈 ( 竹内,2001) に基づくと, 相対幹距が平均的な樹木の占有空間についての情報を保持しており, 占有空間の形状を通じて林分密度を指標していることが直感的に理解できる 平均木における占有空間の形状が直方体であり, その底面が正方形であるとみなすと, その一辺の長さは平均幹距 L と等しい ( 図 -2) よって, 相対幹距は占有空間の底面における一辺の長さ L と占有空間の高さ H の比であると解釈できる この解釈に従うと, 相対幹距と林分密度の関係を以下のように理解できる 1 相対幹距が小さいとき, 占有空間の形状が縦長で, 高さと比べて底面が狭く, 林分密度が高い 2 逆に, 相対幹距が大きいとき, 占有空間の形状が幅広で, 高さと比べて底面が広く, 林分密度が低い この二点は, 模式図 ( 図 -2) から, それぞれ直感的に理解されるであろう また, 模式図から, 相対幹距は樹冠の形 幅 長さと密接な関係があると予想できる 実際に, 相対幹距を予測変数とした樹冠長の推定モデルが開発されている (Kanazawa et al., 1985,1990) これらのことより, 相対幹距は直感的な理解を得やすい尺度であり, 樹冠長の管理指標として簡便で意義のあるものだといえる ( 藤森,2010) 近藤ら (2001,2002) は, 九州地方のヒノキ林において, 収量比数と相対幹距との関係 ( 以下,R y -S r 関係と記す ) を調べて, 両者の間に負の直線関係が存在することを見いだした しかし, 彼らは, 両者間の負の直線関係がどのようなメカニズムで成立しているかについては言及していない また, この負の直線関係が樹種や地域に依存しない普遍的な傾向なのかどうかについても明らかでない もし, 密度管理図に基づいて, 両者の関係性を明らかにできれば, 現在, わが国で広く利用されている収量比数と矛盾することなく, 直感的理解の容易な相対幹距を林分密度の尺度として利用することが可能となる また, 収量比数を予測変数に組み込んだ光環境の推定表 ( 安藤,1983; 上中ら, 1983) や相対幹距を予測変数に組み込んだ樹冠長の推 S r 図 -2 相対幹距の模式図 17

3 定モデル (Kanazawa et al., 1985, 1990) のような既存モデルがどちらの尺度を用いても利用できるようになる つまり, 既存モデルの利便性を高めることができる さらに, 相対幹距と収量比数は, ともに林分密度を定量的に把握することを目的としているけれども, 異なる発想から提案された尺度である 異なる発想から提案された二つの尺度間の関係を理論的に検討することで, 森林の成長法則や林分密度に対する理解の深化に寄与できると考える 本研究では, まず, 密度管理図を基礎付けている法則に基づいて R y -S r 関係を理論的に誘導した 次に, 現実林での観測データを用いて, 誘導した関係が現実の観測結果に合致することを例示した これらの結果に基づいて, 九州のヒノキ林における R y -S r 関係で認められた負の直線関係が, 樹種や地域に依存しない普遍的な傾向なのかどうかを検討した Ⅱ.R y -S r 関係の理論的誘導 平均幹材積 v の競争密度効果を示す等平均樹高曲線が次式で示されると仮定する ( 安藤,1968) [3] 1/v=AN+B ここで,N は本数密度で,A と B は N と無関係な係数である A,B と上層木平均樹高 H との間には次式の関係が認められる ( 安藤,1968) [4] A=b 1 H b2 [5] B=b 3 H b4 ここで,b 1,b 2,b 3 および b 4 は樹種 地域ごとに定まる定数である (4) 式と (5) 式によって, 成育段階に応じて,A と B の値を知ることができる ( 安藤, 1968) さらに, ある樹高で平均幹材積 v Rc を持つ林分における競争の強さを示す尺度として, 競争比数 R c を次式で定義する ( 安藤,1968) [6] R c =v Rc /v*= v Rc B ここで,v* は密度効果曲線 ((3) 式 ) 上の N 0の平均幹材積である (3) 式,(4) 式,(5) 式および (6) 式から, 競争比数が R c のときの本数密度 N Rc は, 上層木平均樹高の関数として次のように書ける b4 b2 [7] N Rc =(1 R c )/R c b 3 /b 1 H ところで, 相対幹距は上層木平均樹高 H と本数密度 N を用いて (2) 式のように定義される ( 西沢, 1972: 南雲 箕輪,1990) よって,(2) 式と (7) 式から, 競争比数が R c のときの相対幹距 S r は, 上層木平均樹高 H の関数として, 次式で得られる [8] S r =100 2 /( (1-R c )/R c b 3 /b 1 H b4-b2+2 ) また, 収量比数 R y と R c との間の一般的な関係は次式で表される ( 安藤,1968) [9] R c =1-(1-R f )R y ここで,R f は現実林における競争比数の下限値を示す限界競争比数である (8) 式と (9) 式から R c を消去して整理すると, 上層木平均樹高が H のときの R y -S r 関係は次式で表される b [10] S r = b 3 R(1- y R f ) H b4-b2+2 (10) 式は, 密度効果の法則に基づく等平均樹高曲線に関する定数 b 1,b 2,b 3 および b 4 と限界競争比数 R f によって, 任意の成育段階における R y -S r 関係が規定されていることを示している b 1 ~ b 4 および R f は樹種 地域ごとに異なると仮定され, 樹種 地域ごとに密度管理図が調製されている したがって, 樹種 地域ごとに S r と R y との関係が異なる可能性があることを指摘できる また, この式から,H のベキ指数 b 4 -b 2 +2 が0であれば,S r と R y との関係は,1つの曲線で近似され, 成育段階によって変異しないといえる しかし,b 4 -b 2 +2が0と異なる場合は, 林分の生育段階毎に S r と R y との関係が変異するといえる なお,S r から R y への変換を容易にするために, 参考までに,(10) 式を変形した次式を示しておく b -1 [10'] R y =(1-R f ) -1 S 3 2 r b H b4-b Ⅲ. 資料と方法 1. 密度管理図データ資料として民有林と国有林の56の密度管理図 ( 表 - 1) および4つの一般密度管理図 ( 表 -1; 安藤, 1968) を用いた 解析の対象とした密度管理図の数は, スギで18 図, ヒノキで13 図, カラマツで7 図, アカマツで8 図, トドマツで2 図, アテで1 図および広葉樹で11 図である このほかにも, 都道府県で作成された密度管理図が存在していることを確認している しかし, すべてを網羅的に収集するのが困難であったので, 本研究では主に国の機関が作成した密度管理図を収集の対象とした まず, 密度管理図に記載されている等平均樹高曲線から定数 b 1,b 2,b 3 および b 4 を求めた 次いで, 密度管理図に記載されている最多密度における本数密度 N Rf と上層木平均樹高との関係を表す式 ((11) 式 ) と (7) 式において R c へ R f を代入した式 ((12) 式 ) を比較することによって限界競争比数 R f を求めた [11] logn Rf =k 1 + k 2 logh ここで,k 1 と k 2 は定数である [12] N Rf =(1-R f )/R f b 3 /b 1 H b4-b2 18

4 森林計画誌 47 No 表 1 対象とした密度管理図と取得した定数 No. 密度管理図名 対象 樹種 b 1 * b 2 * b 3 * b 4 * R f* b 4 -b 2 +2** -b 2 /(b 4 -b 2 )*** 上層樹高の定義 文献 1 スギ一般 - スギ 被圧木 枯死木以外 安藤 (1968) 2 青森 岩手 宮城国有国有林林スギ スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981a) 3 秋田国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1980a) 4 山形国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982j) 5 北関東 阿武隈国有林スギ 国有林スギ 被圧木 枯死木以外 6 越後 会津国有林スギ国有林スギ 被圧木 枯死木以外 前橋営林局 (1977), 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 前橋営林局 (1977), 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 7 関東南部国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1978b) 8 近畿 山陽国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1979e) 9 山陰国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981j) 10 四国国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1979g) 11 九州国有林スギ 国有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981f) 12 表東北スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1979d, f) 13 裏東北 北陸スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1979d, h) 14 北関東 東山スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981l, e) 15 南関東 東海スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981k, g) 16 北近畿 中国スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1980g, d) 17 南近畿 四国スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1980g, f) 18 九州スギ 民有林 スギ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1980g, e) 19 ヒノキ一般 - ヒノキ 被圧木 枯死木以外 安藤 (1968) 20 関東国有林ヒノキ 国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 前橋営林局 (1977), 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 21 関東南部 静岡国有林国有林ヒノキ ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1980b) 22 長野国有林ヒノキ 国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981i) 23 愛知国有林ヒノキ 国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1983a) 24 飛騨 美濃国有林ヒノキ国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1979a) 25 近畿 中国国有林ヒノキ国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1980c) 26 四国国有林ヒノキ 国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1978c) 27 九州国有林ヒノキ 国有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982h) 28 関東 中部ヒノキ 民有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982a, e) 29 北近畿 中国ヒノキ 民有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1983e, g) 30 南近畿 四国ヒノキ 民有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981b, h) 31 九州ヒノキ 民有林 ヒノキ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982b, g) 32 カラマツ一般 - カラマツ 被圧木 枯死木以外 安藤 (1968) 33 北海道国有林カラマツ 国有林 カラマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982d) 34 東北国有林カラマツ 国有林 カラマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982i) 35 信州国有林カラマツ 国有林 カラマツ 被圧木 枯死木以外 前橋営林局 (1977), 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 36 長野国有林カラマツ 国有林 カラマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1983h) 37 北海道カラマツ 民有林 カラマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1982f, c) 38 本州カラマツ 民有林 カラマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1981d, c) 39 アカマツ一般 - アカマツ 被圧木 枯死木以外 安藤 (1968) 40 青森 岩手 宮城国有国有林林アカマツ アカマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1983d) 41 磐城国有林アカマツ 国有林 アカマツ 被圧木 枯死木以外 前橋営林局 (1977), 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 42 関東国有林アカマツ 国有林 アカマツ 被圧木 枯死木以外 前橋営林局 (1977), 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 43 表東北アカマツ 民有林 アカマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1983c, i) 44 関東 中部アカマツ 民有林 アカマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1983b, f) 45 日本海アカマツ 民有林 アカマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1984a, c) 46 西日本 九州アカマツ 民有林 アカマツ 被圧木 枯死木以外 林野庁 (1984b, d) 47 北海道トドマツ NA トドマツ 上位 250 本 猪瀬ら (1991) 48 北海道国有林トドマツ 国有林 トドマツ 上位 250 本 林野庁 (1978a) 49 石川アテ 民有林 アテ 被圧木 枯死木以外 石川県 (1982) 北海道国有林ウダイカンバ北海道国有林シラカンバ北海道国有林ダケカンバ 国有林ウダイカンバ 被圧木 枯死木以外 国有林シラカンバ 被圧木 枯死木以外 国有林ダケカンバ 被圧木 枯死木以外 北海道 5 営林 ( 支 ) 局 森林総研北海道 (1991) 北海道 5 営林 ( 支 ) 局 森林総研北海道 (1992b) 北海道 5 営林 ( 支 ) 局 森林総研北海道 (1992a) 53 東北国有林ブナ 国有林 ブナ 被圧木 枯死木以外 小坂ら (1984) 54 東北ミズナラ 民有林 ミズナラ 上位 50% 林業試験場 (1986a) 55 東北広葉樹 民有林 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 上位 50% 林野庁 (1985c, d) 56 関東 中部広葉樹 民有林 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 上位 50% 林野庁 (1986a, b) 57 北陸 山陰広葉樹 民有林 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 上位 50% 林野庁 (1987a, b) 58 近畿 山陽広葉樹 民有林 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 上位 50% 林野庁 (1988a, b) 59 九州 四国広葉樹 民有林 広葉樹 ( クヌギ ナラ類 ) 上位 50% 林野庁 (1985a, b) 60 中国南部 四国 九州民有林本島シイ シイ 上位 50% 林業試験場 (1986b) *(10) 式で使われる定数である **(10) 式によると, この値が 0 に近ければ, 収量比数と相対幹距の関係が林分の発達に依存せずに, 一つの曲線で表現されることを意味している *** 最多密度曲線の傾きβに等しい ((16) 式 ) 19

5 つまり,(11) 式と (12) 式は同一であり,k 1 と log[(1- R f )/R f b 3 /b 1 ] は常に等しいはずであるから, 次式で R f を求めた [13] R f =b 3 /(b 1 10 k1 +b 3 ) ただし, 関東南部スギ, 四国ヒノキおよび北海道地方国有林トドマツについては,(11) 式が記載されていなかった そこで, 密度管理図に記載されていた最多密度曲線と次式 ( 安藤,1968) を比較することによって限界競争比数 R f の数値解を求めた [14] V Rf =R f /b(r 3 f /(1-R f )b 1 /b 3 ) (-b4/( b4-b2)) -b4/( b4-b2)+ 1 N Rf ここで,V Rf は競争比数が R f の時の林分材積を意味している なお, 最多密度曲線を表す (14) 式は,1 最多密度状態では R c =R f であることおよび2 一般に V Rf =N Rf v Rf であることを用いて,(5),(6) および (12) 式から導出できる ( 安藤,1968) 以上のように求めた (10) 式の定数を表 -1に示す 表-1の定数に基づいて, 成育段階ごとの R y -S r 関係を明らかにした 2. 現実林データ (10) 式の正しさと現実林での R y -S r 関係の挙動を確認するための資料として, 長期継続調査が実施されているスギとヒノキの収穫試験地等固定試験地のデータを用いた 具体的には, 関東森林管理局および中部森林管理局管内, すなわち新潟 福島県以南, 富山 岐阜 愛知県以東の国有林に所在する, スギとヒノキの固定試験地のすべての試験区から, 次のような試験区を除外した残り78 試験区のデータ ( 細田,2013) を用いた 1 植栽樹種以外の広葉樹などの混交が著しい試験区 2 積雪による幹曲りやその他の被害の著しい試験区 3 林齢 30 年生以下または調査回数が3 回以下で終了した試験区樹種別の内訳はスギで28, ヒノキで50 試験区である スギ試験区における林分構成値のデータ範囲は, 林齢で5~102 年, 平均直径で2.6~53.7cm, 平均樹高で2.59 ~36.1m および本数密度で377~4509 本 /ha であった ヒノキ試験区における林分構成値のデータ範囲は, 林齢で8~112 年, 平均直径で2.34~44.9cm, 平均樹高で 2.63~29.0m および本数密度で417~4818 本 /ha であった これらのデータの H と N を用いて,(1) 式によって R y を,(2) 式によって S r をそれぞれ算出した ここで,(1) 式の V H, N は次式で求めた [15] V H,N = N(b 1 H b2 N+b 3 H b4 ) -1 (15) 式は, 平均幹材積と本数密度の積が林分材積に等しいことを利用して,(3) 式から得られる また, (1) 式の V H, Nmax(H) は,(12) 式で H から N Rf を算出 S r (%) した後に, その N Rf を (15) 式に代入して得られた V Rf として求めた R y を計算するために, 該当地域のスギとヒノキの密度管理図 ( スギとヒノキそれぞれ5 図 ) の定数を利用した このようにして H と N から算出した R y と (10') 式を利用して S r から変換して求めた R y ' を比較した 比較のために R y ' の誤差を R y '-R y, 相対誤差 (%) を100 R y '-R y /R y として求めた また, 利用した密度管理図ごとに R y -S r 関係の散布図を作成した Ⅳ. 結果 1. 密度管理図から得られた R y -S r 関係まず, 特徴的な結果として, 図 -3にスギとヒノキの一般密度管理図における R y -S r 関係を示す スギ ヒノキともに R y が増加すると,S r は非線形に減少した 林分の生育段階が進むにつれて, スギでは R y -S r 関係が下方に推移したが, ヒノキでは R y -S r 関係はほとんど変異しなかった 図 -4(a)~(c) に, 表 -1に記載されているすべての密度管理図における R y -S r 関係を示す 樹種を問わず, すべての密度管理図において,R y が増加すると S r は非線形に減少した スギにおけるすべての密度管理図では, 林分の生育段階が進むと R y -S r 関係が下方に推移したのに対して, ヒノキにおけるすべての密度管理図では, 林分の生育段階が進んでも R y -S r 関係はほとんど変異しなかった 同一地域において, スギとヒノキの密度管理図から得られた曲線を比較すると, 曲線が変異するか否かは, 樹種の違いのみで決まっており, 地域的な依存性は認められなかった その他の針葉樹については, カラマツにおける密度管理図のうち,6つでは林分の生育段階が進むと スギの一般密度管理図 H = 5 m H = 10 m H = 15 m H = 20 m H = 25 m H = 30 m ヒノキの一般密度管理図 R y 図 -3 スギとヒノキの一般密度管理図に基づく R y -S r 関係 ((10) 式 ) (10) 式において, 上層木平均樹高 H を5~30m の範囲で5m 間隔で変化させて,6つの生育段階における R y -S r 関係を作図した 20

6 森林計画誌 47 No スギ一般 H = 5 m H = 10 m H = 15 m H = 20 m H = 25 m H = 30 m 2. 青森 岩手 宮城国有林スギ 3. 秋田国有林スギ 4. 山形国有林スギ S r (%) 5. 北関東 阿武隈国有林スギ 9. 山陰国有林スギ 6. 越後 会津国有林スギ 10. 四国国有林スギ 7. 関東南部国有林スギ 11. 九州国有林スギ 8. 近畿 山陽国有林スギ 12. 表東北スギ 13. 裏東北 北陸スギ 14. 北関東 東山スギ 15. 南関東 東海スギ 16. 北近畿 中国スギ 17. 南近畿 四国スギ 18. 九州スギ 19. ヒノキ一般 20. 関東国有林ヒノキ R y 図 - 4(a) 密度管理図における R y -S r 関係 ((10) 式 ) R y -S r 関係が下方に推移し, 残りの1つ (35. 信州国有林カラマツ ) では, 林分の生育段階が進むと, R y -S r 関係が上方に推移した 変異の大きさは, 32. カラマツ一般 では, スギよりも大きく, ほとんどの場合において, スギとヒノキの中間くらいであった アカマツにおけるすべての密度管理図では, 林分の生 育段階が進むと R y -S r 関係が上方に推移した 変異の大きさは, スギと比べると明らかに小さく, ヒノキと比べると若干大きい程度だった トドマツおよびアテにおける密度管理図では, 林分の生育段階が進んでも R y -S r 関係はほとんど変異しなかった 広葉樹については, 北海道国有林シラカンバ, 北海 21

7 21. 関東南部 静岡国有林ヒノキ H = 5 m H = 10 m H = 15 m H = 20 m H = 25 m H = 30 m 22. 長野国有林ヒノキ 23. 愛知国有林ヒノキ 24. 飛騨 美濃国有林ヒノキ S r (%) 25. 近畿 中国国有林ヒノキ 29. 北近畿 中国ヒノキ 26. 四国国有林ヒノキ 30. 南近畿 四国ヒノキ 27. 九州国有林ヒノキ 31. 九州ヒノキ 28. 関東 中部ヒノキ 32. カラマツ一般 33. 北海道国有林カラマツ 34. 東北国有林カラマツ 35. 信州国有林カラマツ 36. 長野国有林カラマツ 37. 北海道カラマツ 38. 本州カラマツ 39. アカマツ一般 40. 青森 岩手 宮城国有林アカマツ R y 図 - 4(b) 密度管理図における R y -S r 関係 ((10) 式 ) 道で国有林ダケカンバ, 東北国有林ブナおよび東北ミズナラにおける密度管理図では, 林分の生育段階が進むと,R y -S r 関係が上方に推移した 変異の大きさは, 前二者ではスギよりも大きく, 後二者ではスギとヒノキの中間程度であった その他の広葉樹の密度管理図 (7つ) では, 林分の生育段階が進んでも R y -S r 関係は ほとんど変異しなかった 2. 現実林における R y -S r 関係 S r から変換した R y ' の誤差は, 平均で , 最大で であり, 相対誤差は平均で0.017%, 最大で 0.047% であった 差はごく僅かであり, 丸め誤差だ 22

8 森林計画誌 47 No 磐城国有林アカマツ H = 5 m H = 10 m H = 15 m H = 20 m H = 25 m H = 30 m 42. 関東国有林アカマツ 43. 表東北アカマツ 44. 関東 中部アカマツ S r (%) 45. 日本海アカマツ 49. 石川アテ 46. 西日本 九州アカマツ 50. 北海道国有林ウダイカンバ 47. 北海道トドマツ 51. 北海道国有林シラカンバ 48. 北海道国有林トドマツ 52. 北海道国有林ダケカンバ 53. 東北国有林ブナ 54. 東北ミズナラ 55. 東北広葉樹 56. 関東 中部広葉樹 57. 北陸 山陰広葉樹 58. 近畿 山陽広葉樹 59. 九州 四国広葉樹 60. 中国南部 四国 九州本島シイ R y 図 - 4(c) 密度管理図における R y -S r 関係 ((10) 式 ) と考えられる よって,H と N から算出した R y と R y ' との差はほぼゼロであり, 両者は一致していた このことから,(10') 式が正しいことが確認された 図 -5と6に, スギとヒノキの固定試験地における R y -S r 関係を, 密度管理図の地域ごとに示す 両種ともに,R y が増加すると S r は減少しており,R y の全範 囲でみると,R y -S r 関係は非線形であった 同一の R y における S r の分布範囲は, ヒノキで極めて小さかったが ( 図 -6), スギではヒノキと比べると大きかった ( 図 -5) ほぼ同一の地域を対象としているスギとヒノキの密度管理図の範囲について,R y が0.6 以上の範囲のみをプロットしてみると ( 図 -5と6の右 23

9 S r (%) 越後 会津国有林スギ H = 10 m H = 20 m H = 30 m H = 13.9~30.3 m 14. 北関東 東山スギ H = 2.6~28.5 m 5. 北関東 阿武隈国有林スギ H = 8.8~36.1 m 15. 南関東 東海スギ H = 6.8~21.5 m 7. 関東南部国有林スギ H = 2.6~32.5 m 関東南部国有林スギ (R y 0.6) H = 6.2~32.5 m S r (%) 関東国有林ヒノキ H = 10 m H = 20 m H = 30 m H = 7.7~29 m 24. 飛騨 美濃国有林ヒノキ H = 2.8~23.5 m 21. 関東南部 静岡国有林ヒノキ H = 2.7~28.1 m 23. 愛知国有林ヒノキ H = 8.5~27.9 m 22. 長野国有林ヒノキ H = 2.6~26.8 m 関東南部 静岡国有林ヒノキ (R y 0.6) H = 7.7~28.1 m R y R y 図 -5 スギの現実林における R y -S r 関係 5 つのスギ密度管理図の対象地域に位置する試験区の値が示されている 右下の図は, 関東南部国有林スギ の対象地域に位置する試験地のうち,R y が 0.6 以上のデータのみを示している 各図に示されている数値は, 上層木平均樹高の最小値と最大値である 灰色の実線は, 密度管理図から (10) 式により得られた R y -S r 関係である 図 -6 ヒノキの現実林における R y -S r 関係 5つのヒノキ密度管理図の対象地域に位置する試験図 6 ヒノキの現実林における R y -S r 関係区の値が示されている 右下の図は, 関東南部 静岡国有林ヒノキ の対象地域に位置する試験地のうち,R y が0.6 以上のデータのみを示している 各図に示されている数値は, 上層木平均樹高の最小値と最大値である 灰色の実線は, 密度管理図から (10) 式により得られた R y -S r 関係である 5 つのヒノキ密度管理図の対象地域に位置する試験区の値が示されている 右下の図は, 関東南部 静岡国有林ヒノキ の対象地域に位置する試験地のうち,R y が 0.6 以上のデ ータのみを示している 各図に示されている数値は, 上層木平均樹高の最小値と最大値で ある 灰色の実線は, 密度管理図から (10) 式により得られた R y -S r 関係である 下 ), ヒノキでは同一の R y に対する S r のバラツキがほとんどなく, ほぼ一直線上に点が落ちた 一方, スギでは同一の R y に対する S r のバラツキが大きく,1 つの直線と見なすのは適切ではなかった これらの傾向は,(10) 式を用いて密度管理図から得られた結果 ( 図 -4) と一致しており,(10) 式が正しいことの証左だといえる Ⅴ. 考察 1.R y -S r 関係は 1 つの直線で表されるか? 近藤ら (2001,2002) は, 九州地方の国有林内に設定されたヒノキ人工林の収穫試験地における R y -S r 関係について, 負の直線関係が存在することを見いだした 彼らの用いたデータは R y で0.65~1.1 程度の範囲にある 九州国有林ヒノキの密度管理図から (10) 式を用いて予測される R y -S r 関係は,R y が0.65 以上の範囲でほとんど1つの直線とみなせる ( 図 -4(b) の 31. 九州国有林ヒノキ ) したがって,(10) 式と近藤らの結果は矛盾せず, 整合的である その他の地域におけるヒノキの密度管理図から (10) 式を用いて予測される R y -S r 関係 ( 図 -4) ならびにヒノキの現実林における R y -S r 関係 ( 図 -6) についても,R y が 0.65 以上の範囲でほとんど1つの直線とみなせる しかし,R y が0.65 未満の範囲では,R y の増加にともなって,S r が非線形に減少していた したがって,R y の全範囲を考えると, ヒノキの R y -S r 関係は直線ではなく, 非線形の曲線で表されるといえる また, スギ, カラマツ, アカマツおよび一部の広葉樹では, 密度管理図から (10) 式を用いて予測される R y -S r 関係は, ヒノキと同様に非線形の曲線を示した しかし, 両者の関係を表す曲線は, ヒノキとは違って林分の生育段階にともなって変異していた 曲線が変異するか否かは, 樹種に依存して決まっているようであり, 地域の違いに依存している訳ではなかった 以上をまとめると, 一般的に R y -S r 関係は非線形の曲線 ((10) 式 ) で表されるが, 樹種によっては, 林分の生育段階に依存して, その曲線が変異する といえる 本研究は, 近藤ら (2001,2002) が樹種 地域を限定して得た知見を理論的 実証的に拡張して, 一般的な知見を得たと位置づけられる 2.R y -S r 関係の変異と最多密度曲線ほとんどの密度管理図の調製において, 樹種ごとに最多密度曲線の傾きを固定した上で, 他の定数 (b 1 ~ b 4 および R f ) をデータから推定する手法 ( 真辺, 1982a,b) が採用されている したがって, 最多密度曲線の傾きは, 樹種ごとに同じ値が利用されている場合が多い *1 ( 表 -1) 前述のように,R y -S r 関係が 1つの曲線で近似できるか否かの特性は, 樹種によって異なっており, 同一樹種内では地域が異なってもほとんど同じ特性を示していた よって, この特性は最多密度曲線の傾きの樹種変異に依存して決まっているのかもしれない 最多密度曲線を意味している (14) 式から, 最多密度曲線の傾きβと b 2 b 4 との間に次の関係があることがわかる 24

10 森林計画誌 47 No [16] β=-b 2 /(b 4 -b 2 ) したがって,R y -S r 関係が1つの曲線で近似できるか否かを規定している (10) 式の H のベキ指数 γ(= b 4 -b 2 +2) とβ b 2 との間には次のような関係がある [17] γ=2-b 2 /β よって,γは b 2 とβに依存して変異することがわかる 表 -1に示したすべての密度管理図を対象に検討したところ,γと b 2 との間には弱い相関が認められ (r= , p=0.034),1/β との間には強い相関が認められた (r=0.877,p<0.001) したがって,R y -S r 関係が1 つの曲線で近似できるか否かの種間差は, 予想通り最多密度曲線の傾きβの樹種間での違いに強く影響されていると考える トドマツや一部の広葉樹のように例外もあるが,β が -0.6~ -0.5の樹種( ヒノキ, アカマツ, 広葉樹 ) では,γが0に近く,R y -S r 関係が1つの曲線で近似できる場合が多かった ( 図 -7) βが -0.5というのは, 平均幹材積と本数密度で定義した場合における最多密度曲線の傾きが -3/2ということを示しており, 平均幹材積と上限密度との関係が3/2 乗則にしたがうということを意味している 表 1からもわかるように, 実際には最多密度曲線の傾きは樹種によって異なることが知られており, 必ずしも3/2 乗則から導かれる -1/2 を示すわけではない ( 吉良 依田,1957;Weller, 1987;Xue et al., 1999) この種間差を生み出すメカニズムについては, 多くの検討がなされ, 近年でも議論がつづいている ( 例えば,Enquist et al, 1998; Osawa and Kurachi, 2004) 最多密度曲線の傾きの種間差を生み出すメカニズムが解明されれば,R y -S r 関係が1つの曲線で近似できるか否かの種間差を生み出すメカニズムも同時に解明されると考えられる 今後の研究の進展に期待したい Ⅵ. おわりに密度管理図を基礎付けている法則に基づいて, R y -S r 関係を誘導した ((10) 式と (10') 式 ) あわせて, わが国の各地で作成された密度管理図の多くから, 両尺度間の関係に関与している定数を収集し, 一覧としてまとめた ( 表 -1) 誘導した式とこの表を用いれば, わが国の多くの地域の主要樹種について, 収量比数と相対幹距を簡単に相互変換できる (10) 式 (10') 式および ( 表 -1) が, 実際の森林管理や林分密度の研究等で利用されることを期待している また, これらの定数に差異が生じるメカニズムは, 基礎的にも応用的にも重要な問題である 例えば, マクロな気候条件が定数の種内変異に影響しているのかもしれない 表 -1が, このような研究に利用されることを期 (10) 式のベキ指数 スギヒノキカラマツアカマツトドマツアテ広葉樹 最多密度曲線の傾き 図 -7 最多密度曲線の傾きと (10) 式のベキ指数の関係 待している なお, 表 -1の一部は, すでに収量比数 R y 計算プログラム ( 細田,2012) の一部として森林総合研究所のウェブページで公開しているので, こちらもあわせて参照して欲しい 本研究では対象外としたが, 表 -1に掲載したもの以外にも密度管理図は調製されている これらの密度管理図を含めた網羅的な定数収集については, 今後の課題にしたい 引用文献 安藤貴 (1968) 同齢単純林の密度管理に関する生態学的研究. 林試研報 210: 安藤貴 (1982) 林分の密度管理.126pp, 農林出版, 東京. 安藤貴 (1983) スギ林間伐後の林内の相対照度. 林誌研報 323: Enquist B.J., Brown, J.H. and West, G.B. (1998) Allometric scaling of plant energetics and population density. Nature 395: 藤森隆郎 (2010) 間伐と目標林型を考える.191pp, 全国林業改良普及協会, 東京. 北海道内 5 営林 ( 支 ) 局 森林総合研究所北海道支所 (1991) ウダイカンバ密度管理図.9pp. 北海道内 5 営林 ( 支 ) 局 森林総合研究所北海道支所 (1992a) ダケカンバ密度管理図 ( 暫定 ).7pp. 北海道内 5 営林 ( 支 ) 局 森林総合研究所北海道支所 (1992b) シラカンバ密度管理図 ( 暫定 ).7pp. 細田和男 (2012) 収量比数 Ry 計算プログラム. html(2013 年 1 月 31 日調査 ). 25

11 細田和男 (2013) 森林継続調査法によるスギ, ヒノキおよびカラマツ人工林の炭素固定量の評価に関する研究.136pp, 岩手大学博士論文. 猪瀬光雄 佐野真 小木和彦 眞邊昭 (1991) トドマツの林分密度管理指針. 森林総合研究所北海道支所研究レポート26:1-4. 石川県 (1982) 石川県アテ密度管理図. 上中作次郎 尾方信夫 安藤貴 (1983) ヒノキ林間伐後の林内の相対照度. 林誌研報 323: Kanazawa, Y., Kiyono, Y. and Fujimori, T. (1985) Crown development and stem growth in relation to stand density in even-aged pure stands (II) Clear-length model of Cryptomeria japonica stands as a function of stand density and tree height. J. Jpn. For. Soc. 67: Kanazawa, Y., Kiyono, Y. and Fujimori, T. (1990) Relationship between canopy depth and other dimensions of coastal Pinus thunbergii Parlat. Forests in Japan. Tree Physiol. 7: 吉良龍夫 依田恭二 (1957) 立木密度と生産量. 北方林業 9: 近藤洋史 今田盛生 吉田茂二郎 川崎優介 (2001) 高密度 高齢ヒノキ人工林データを用いた林分密度指標の検討. 日林学術講 112:445. 近藤洋史 今田盛生 吉田茂二郎 川崎優介 (2002) 九州地方ヒノキ収穫試験地データを用いた林分密度推移の解析.( 森林資源管理と数理モデル-21 世紀ニューミレニアムに向けて-, 吉本敦 松村直人 近藤洋史編,198pp, 森林計画学会出版局, 東京 ) 小坂淳一 金豊太郎 小西明 (1984) ブナ林の間伐効果分析 (4)- 密度管理図作成および現実林への適用検討 -. 日林東北支誌 36: 前橋営林局 (1977) 密度管理図作成説明書.119pp, 前橋営林局, 前橋. 前橋営林局森林施業研究会 (1977) 密度管理図と間伐. 15pp, 林野弘済会前橋支部, 前橋. 真辺昭 (1982a) カラマツの新しい密度管理図. 北方林業 34: 真辺昭 (1982b) トドマツ人工林の収穫量と収益の予測システムに関する研究. 林試研報 317:1-65. 南雲秀次郎 箕輪光博 (1990) 測樹学.243pp, 地球社, 東京. 西沢正久 (1972) 森林測定.348pp, 農林出版, 東京. Osawa, A. and Kurachi, N. (2004)Spatial leaf distribution and self-thinning exponent of Pinus banksiana and Populus tremlodes. Trees 18: 林業試験場 (1986a) ミズナラ密度管理図 - 適用地域東北地方 -.13pp 林業試験場 (1986b) シイ類再生林密度管理図 - 適用地域中国南部 四国 九州本島 -.15pp 林野庁 (1978a) 北海道地方国有林トドマツ密度管理図.6pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1978b) 関東南部地方国有林スギ密度管理図. 6pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1978c) 四国地方国有林ヒノキ密度管理図. 6pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1979a) 飛騨 美濃地方国有林ヒノキ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1979d) 人工林密度管理図の作成について表東北地方スギ裏東北 北陸地方スギ.61pp, 林野庁, 東京林野庁 (1979e) 近畿 山陽地方国有林スギ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1979f) 表東北地方スギ密度管理図. 林野庁 (1979g) 四国地方国有林スギ密度管理図. 7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1979h) 裏東北 北陸地方スギ密度管理図. 林野庁 (1980a) 秋田地方国有林スギ密度管理図. 7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1980b) 関東南部 静岡地方国有林ヒノキ林分密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1980c) 近畿 中国地方国有林ヒノキ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1980d) 北近畿 中国地方スギ密度管理図. 林野庁 (1980e) 九州地方スギ密度管理図. 林野庁 (1980f) 南近畿 四国地方スギ密度管理図. 林野庁 (1980g) スギ人工林密度管理図説明書. 北近畿 中国地方南近畿 四国地方九州地方. 84pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1981a) 青森 岩手 宮城地方国有林スギ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1981b) ヒノキ人工林密度管理図説明書南近畿 四国地方.28pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1981c) 本州地域カラマツ密度管理図.1pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1981d) カラマツ人工林密度管理図説明書本州地域.30pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1981e) 北関東 東山地方スギ密度管理図. 26

12 森林計画誌 47 No 林野庁 (1981f) 九州地方国有林スギ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1981g) 南関東 東海地方スギ密度管理図. 林野庁 (1981h) 南近畿 四国地方ヒノキ密度管理図. 林野庁 (1981i) 長野地方国有林ヒノキ密度管理図. 7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1981j) 山陰地方国有林スギ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京林野庁 (1981k) スギ人工林密度管理図説明書南関東 東海地方.28pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1981l) スギ人工林密度管理図説明書北関東 東山地方.26pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1982a) ヒノキ人工林密度管理図説明書関東 中部地方.26pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1982b) ヒノキ人工林密度管理図説明書九州地方.25pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1982c) 北海道地方カラマツ密度管理図. 林野庁 (1982d) 北海道地方国有林カラマツ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1982e) 関東 中部地方ヒノキ密度管理図. 林野庁 (1982f) カラマツ人工林密度管理図説明書北海道地方.33pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1982g) 九州地方ヒノキ密度管理図.1pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1982h) 九州地方国有林ヒノキ密度管理図. 7pp, 日本林業技術協会, 東京林野庁 (1982i) 東北地方国有林 ( 青森 秋田営林局 ) カラマツ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1982j) 山形地方国有林スギ密度管理図.7pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1983a) 愛知地方国有林ヒノキ密度管理図. 5pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1983b) アカマツ人工林密度管理図説明書関東 中部地方.38pp, 林野庁. 林野庁 (1983c) アカマツ人工林密度管理図説明書表東北地方.34pp, 林野庁. 林野庁 (1983d) 青森 岩手 宮城地方国有林アカマツ密度管理図.5pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1983e) ヒノキ人工林密度管理図説明書北近畿 中国地方,29pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1983f) 関東 中部地方アカマツ密度管理図, 林野庁 (1983g) 北近畿 中国地方ヒノキ人工林密度管理図, 林野庁 (1983h) 長野地方国有林カラマツ密度管理図. 5pp, 日本林業技術協会, 東京. 林野庁 (1983i) 表東北アカマツ密度管理図, 林野庁 (1984a) アカマツ人工林密度管理図説明書日本海地方.23pp, 林野庁. 東京. 林野庁 (1984b) アカマツ人工林密度管理図説明書西日本 九州地方.34pp, 林野庁. 東京. 林野庁 (1984c) 日本海地方アカマツ密度管理図. 林野庁 (1984d) 西日本 九州地方アカマツ密度管理図. 林野庁 (1985a) 広葉樹 ( クヌギ ナラ類 ) 人工林密度管理図説明書九州 四国地方.32pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1985b) 九州 四国地方広葉樹 ( クヌギ ナラ類 ) 密度管理図. 林野庁 (1985c) 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 人工林密度管理図説明書東北地方.30pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1985d) 東北地方広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 密度管理図. 林野庁 (1986a) 関東 中部地方広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 密度管理図. 林野庁 (1986b) 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 人工林密度管理図説明書関東 中部地方.35pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1987a) 北陸 山陰地方広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 密度管理図. 林野庁 (1987b) 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 人工林密度管理図説明書北陸 山陰地方.28pp, 林野庁, 東京. 林野庁 (1988a) 近畿 山陽地方広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 人工林密度管理図. 林野庁 (1988b) 広葉樹 ( ナラ類 クヌギ ) 人工林密度管理図説明書近畿 山陽地方,26pp, 林野庁. 東京. 竹内公男 (2001) 相対幹距 ( 森林 林業百科事典, 日本林業技術協会編,1236pp, 丸善, 東京 )608. Xue, L., Ogawa, K., Hagihara, A., Liang, S. and Bai, J. (1999)Self-thinning exponents based on the allometric model in Chinese pine (Pinus tabulaeformis Carr.)and Prince Rupprecht s 27

13 larch (Larix principis-rupprechtii Mayr)stands. For. Ecol. Manage. 117: Weller, D.E. (1987)A reevaluation of the -3/2 power rule of plant self-thinning. Ecol. Monogr. 57, 注 *1 スギ, ヒノキおよびアカマツでは, 一般密度管理図の最多密度曲線の傾きが, 各地の密度管理図で採用されている カラマツでは, 一般密度管理図の傾き が現実林データと合致しないため, 再検討された ( 安藤,1982; 真辺,1982a) その結果, 真辺により求められた ( 林野庁, 1981d) が, 多くの地域の密度管理図で採用されている ( 安藤,1982) なお, 35. 信州国有林カラマツ ( 前橋営林局,1977) においても, 一般密度管理図の傾きは, 現実林データと合致しないため, 採用されなかった こちらでは, 独自に という傾きが求められ, 採用されている (2013 年 3 月 14 日受付 ) (2013 年 5 月 16 日受理 ) 28

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