.

Size: px
Start display at page:

Download "."

Transcription

1 平成 21 年度海外炭開発高度化等調査 世界の主要石炭サプライヤーの概要と 石炭生産動向及び寡占化による影響調査 平成 22 年 2 月 独立行政法人新エネルギー 産業技術総合開発機構 ( 委託先 ) 株式会社三菱総合研究所

2 .

3 はじめに 海外炭開発高度化等調査は 我が国における海外炭の効率的 安定的供給の確保の方策を検討するため 主要産炭国の石炭生産状況と主要消費国の石炭消費動向に係る最新の情報収集 分析 及び石炭に関するエネルギー安全保障の確保等に係る情報収集 分析を実施し 本邦民間企業等へ情報提供することを目的としている 本調査事業の一環として 本調査では 大手石炭企業の財務状況を含めた基本的概要 石炭生産量 炭種別のシェア 傘下の炭鉱会社等をまとめた企業一覧 世界の企業や炭鉱毎の生産ランキング 炭種毎の生産ランキング 輸出ランキング等の広範囲な石炭情報を網羅的に調査することにより 世界の石炭供給体制を明確に 更には石炭メジャー (BHP Billiton Rio Tinto Xstrata Anglo American) と大手石炭サプライヤーによる世界戦略とシェア上昇による影響を調査した 本調査は 経済産業省の助成を得て 株式会社三菱総合研究所に委託した 平成 22 年 2 月 独立行政法人 新エネルギー 産業技術総合開発機構 クリーンコール開発推進部 - i -

4 . - ii -

5 要 約 世界の主要石炭サプライヤーと寡占化による影響を把握するため 企業 炭鉱等のラン キング調査 大手企業の概要と動向調査 及び大手企業の戦略と寡占化による影響調査を 以下の要領で実施した 1. 世界の石炭企業と炭鉱等のランキング調査世界の石炭企業の概況を把握するにあたり 主要産炭国の概況 炭鉱リスト 石炭企業及び炭鉱別生産量等のランキングを作成した 世界の生産トップは Coal India( インド ) ついで神華能源 ( 中国 ) である 我が国の主要石炭輸出元である豪州においては 石炭メジャー (BHP Billiton Rio Tinto Anglo American 及び Xstrata) とその合弁先のシェアが 2000 年では 46% であったが 2008 年には 68%( 一般炭 :65% 原料炭:72%) まで高まった 2. 石炭メジャーと世界の大手石炭企業の概要と動向調査石炭産業の構造と寡占化のトレンドを整理し 新興国の投資傾向を整理した 石炭メジャーは 豪州などでは 主に輸出市場向けの炭鉱の権益を中心に保有しており これらメジャーの展開地域は概ね一致するが 炭種構成には差がある 港湾などの輸出インフラへ出資していることも特徴で 一部をオープンアクセスのない自社専用港として運営することにより輸出競争力を高めている ファイナンスの観点でみると BHP Billiton の原料炭セグメントの営業利益率は 5 割程度と他セグメントより相対的に高く 重要なポジションを占めている しかし 権益未割り当ての優良原料炭資源は限られており 逆に言えば生産量を大幅に拡大しにくいことから 一般炭事業も併せて継続的に拡大している 一般炭については 豪州を含め鉱業権がまだ決まっていない地域が残っており 中国など新興国の石炭企業 ユーザー企業も進出している とりわけ インフラが未整備で開発経費がかさむ地域については メジャーが権益を確保しないケースもあり ベンチャー企業が権益確保に動く傾向も見受けられる 豪州政府も 一定の条件を課した上で新興国の国営企業が豪州内で石炭資源開発をすることを認める意向であり 今後割り当てられる資源については 新興国系企業の権益確保も進むとみられる 以上の状況から 優良資源を多く抱えた石炭メジャーが今後も主要なサプライヤーであり続けるが 今後権益が割り当てられる一般炭資源などについては 新興国系企業も一定のシェアを確保していくとみられる 1

6 3. 大手石炭会社の世界戦略と寡占化による影響調査原料炭 一般炭ともに 2000 年頃から石炭メジャーによる買収による寡占化が進んだ しかし 石炭価格が上昇したのは 石炭メジャーの寡占化が進んだ数年後であり 寡占化によるカルテルの存在は認められない 特に一般炭価格は 各種エネルギー価格と相関性があり 天然ガスなど各種エネルギー価格の上昇トレンドと連動して一般炭価格が上昇したと見るべきである ただし 天然ガスと一般炭との熱量ベースの価格差は縮まっており 石炭の需給は相対的に逼迫している 一方 原料炭については 一般炭と価格差が広がる傾向にあり 原料炭市場は一般炭とは独立したマーケットになりつつある 原料炭価格の上昇時期は 新興国の粗鋼生産量 原料炭輸入量が上昇した時期を重なっており 需給関係による価格形成が進んだと考えられる メジャー側は カルテルの存在は認められないものの より短期間のスポット価格を指標にした契約方法への変更を迫っている 供給のタイト化や投資ファンドの流入により スポット市場は値上がりの傾向にあり 供給サイドは その価格形成を求めているようにみられる 2

7 Summary In order to have a clear picture of world s major coal suppliers and the effect of their consolidation, rankings of world s major coal companies and mines, overview and trends of major coal companies, their strategy and the effect of their consolidation were surveyed in the following manner. 1. Ranking of World's Major Coal Companies and Coal Mines Information on major coal producers, lists of coal mines in major coal producing countries and rankings of the major coal companies by production, sales and associated data are listed. Coal India is ranked as the world's largest, followed by Shenhua of China. In Australia, BHP Billiton, Rio Tinto, Anglo American and Xstrata, or collectively coal majors, and their associated companies held a 68% share by production in 2008, a 22% increase from 2000 (65% and 72% for thermal and coking coal respectively). 2. Overview and Trends of World's Major Coal Companies and Other Leading Companies The structure, consolidation and investment trends of the coal industry including companies from emerging countries were surveyed. It was observed that coal majors own mining rights mainly in export markets in Australia and so on. Although operating in nearly identical regions, the ratio of thermal/coking coal varies among the companies. A strength of the coal majors is ownership of exporting infrastructure such as dedicated ports without open access permission, which provide a competitive advantage. The operating margin of BHP Billiton's coking coal segment was around 50%, higher than most of others. Coking coal is an important business within their portfolio. Thermal coal mining rights remain unallocated in some regions including Australia. Coal companies from emerging countries eagerly expand their business into these regions, even if huge infrastructure investment is required. Venture companies also seek to obtain mining rights in speculative areas. The Australian government seems to allow coal sector investment by foreign state-owned enterprises on certain conditions. Thus, enterprises in emerging countries may increase their share in coal exporting market. 3

8 3. Strategy of Major Coal Companies and Effect of Their Consolidation Coal majors started M&As in the early 2000s, notably in Australia. Coal price increased from 2007, which did not correspond with the consolidation of coal suppliers. A price cartel in thermal coal is not observed, rather, the thermal coal price is linked to other energy commodities such as natural gas. Recent price increases for thermal coal is attributed mainly to an increase in energy commodity prices, although relatively tight supply in thermal coal has reduced the price gap between natural gas and thermal coal. The coking coal market is becoming independent from thermal market. The fact that coal majors are pushing to adopt shorter contract terms shows an absence of cartel. Spot market based pricing tends to rise due to tight supply and an influx of speculative funds and hence suppliers seem to prefer such pricing. 4

9 目 次 1. 世界の石炭企業及び炭鉱等のランキング調査 国別生産量ランキング 石炭企業ランキング 石炭生産量ベースの企業ランキング 時価総額 ( 株価総額 ) 等ベースの企業ランキング 主要産炭国における企業ベースの生産量ランキング 豪州におけるメジャー 4 社のシェアの状況 国別の輸出入量ランキング 原料炭輸出国ランキング 一般炭輸出国ランキング 原料炭輸入国ランキング 一般炭輸入国ランキング 世界のコールフロー 主要産炭国の概況 豪州 南アフリカ インドネシア ドイツ ポーランド 主要産炭国の炭鉱リスト 石炭メジャー及び世界の大手石炭企業の概要と動向調査 石炭産業構造 寡占化トレンド 外資による投資機会 業界構造 外資による投資機会 外資に対する規制 石炭メジャーの概要と動向 石炭メジャー 4 社の概要 Xstrata BHP Billiton Anglo American Rio Tinto i

10 2.3 その他大手石炭企業の概要と動向 Coal India Limited( インド ) 神華能源公司 (China Shenhua Energy Company)( 中国 ) Peabody Energy Corporation( 米国 ) Arch Coal Inc.( 米国 ) 中煤能源有限公司 (China Coal Energy Company Limited)( 中国 ) SUEK(Siberian Coal Energy Company)( ロシア ) PT Bumi Resources Tbk.( インドネシア ) PT Adaro Energy Tbk( インドネシア ) Vinacomin( ベトナム ) 大手石炭会社の世界戦略と寡占化による影響調査 寡占化による価格への影響 石炭価格に関する影響分析 分析に用いた MRI モデルの概要 各種前提条件の設定 試算のためのケース設定 試算結果 石炭メジャーの世界戦略 総括 ii

11 図目次 図 1-1 国別の石炭生産量ランキング... 2 図 1-2 国別の原料炭生産量ランキング... 3 図 1-3 国別の一般炭等生産量ランキング... 3 図 1-4 大手石炭生産企業の生産量ランキング (2008 年実績値 )... 4 図 1-5 鉱業部門における企業の時価総額ランキング... 6 図 1-6 鉱業部門における企業の売上高ランキング... 6 図 1-7 鉱業部門における企業の純利益ランキング... 7 図 1-8 中国における企業の石炭生産量ランキング (2007 年見通し時点 )... 8 図 1-9 米国における企業の石炭生産量ランキング (2008 年 )... 9 図 1-10 インドにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 )... 9 図 1-11 豪州における企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 図 1-12 南アフリカにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 )...11 図 1-13 ロシアにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 )...11 図 1-14 インドネシアにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 図 1-15 ポーランドにおける企業の石炭生産量ランキング (2006 年 ) 図 1-16 カザフスタンにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 図 1-17 コロンビアにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 図 1-18 ウクライナにおける企業の石炭生産量ランキング (2006 年 ) 図 1-19 ベトナムにおける企業の石炭生産量ランキング (2006 年 ) 図 1-20 カナダにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 図 1-21 ドイツにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 図 1-22 豪州の石炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量のシェア (2000 年及び 2008 年 ) 図 1-23 豪州の原料炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量のシェア (2008 年 ) 図 1-24 豪州の一般炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量のシェア (2008 年 ) 図 1-25 世界の主要原料炭輸出国ランキング 図 1-26 世界の主要一般炭輸出国ランキング 図 1-27 世界の主要原料炭輸入国ランキング 図 1-28 世界の主要一般炭輸入国ランキング 図 1-29 世界の主な石炭貿易 (2008 年見込み ) 図 1-30 豪州の石炭資源の賦存状況 図 1-31 豪州各州における石炭権益の確保状況 投資機会 図 1-32 New South Wales 州の炭田図 図 1-33 Queensland 州の炭田図 図 1-34 Canning Basin, Collie Basin ならびに Vesse-Treeton の立地 iii

12 図 1-35 南アにおける主要な炭田 図 2-1 Collie Basin と Canning Basin の立地 図 2-2 FIRB の判断根拠 (MRI による推察 ) 図 2-3 資源メジャー 4 社のセグメント別売上高構成比 (2008 年 ) 図 2-4 資源メジャー 4 社の石炭セグメントの売上高 営業利益 図 2-5 各社の石炭セグメントの営業利益率 EBITDA 率の推移 図 2-6 原料炭 一般炭別の利益率の推移 図 2-7 各社の負債資本比率の推移 図 2-8 Xstrata のセグメント別売上高 (2009 年 ) 図 2-9 Xstrata のセグメント別売上高の推移 図 2-10 Xstrata のセグメント別 EBITDA(2009 年 ) 図 2-11 Xstrata のセグメント別 EBITDA の推移 図 2-12 Xstrata のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 図 2-13 Xstrata の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 図 2-14 BHP Billiton のセグメント別売上高 (2009 年 ) 図 2-15 BHP Billiton のセグメント別売上高の推移 図 2-16 BHP Billiton のセグメント別営業利益 (2009 年 赤字セグメント除外 )72 図 2-17 BHP Billiton のセグメント別営業利益の推移 図 2-18 BHP Billiton のセグメント別営業利益率 (2009 年 ) 図 2-19 BHP Billiton の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 図 2-20 Anglo American のセグメント別売上高 (2008 年 ) 図 2-21 Anglo American のセグメント別売上高の推移 図 2-22 Anglo American のセグメント別 EBITDA(2008 年 赤字セグメントを除く ) 図 2-23 Anglo American のセグメント別 EBITDA の推移 図 2-24 Anglo American のセグメント別 EBITDA 率 (2008 年 ) 図 2-25 Anglo American の炭種比率 生産国構成比 (2008 年 ) 図 2-26 Rio Tinto のセグメント別売上高 (2009 年 ) 図 2-27 Rio Tinto のセグメント別売上高の推移 図 2-28 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA(2009 年 赤字セグメントを除く ). 90 図 2-29 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA の推移 図 2-30 Rio Tinto のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 図 2-31 Rio Tinto の炭種比率 生産国構成比 図 2-32 Coal India の売上高の推移 図 2-33 Coal India の営業利益相当額の推移 図 2-34 Coal India の Raw Coal 生産量の推移 図 2-35 神華能源のセグメント別売上高の推移 iv

13 図 2-36 神華能源の営業利益の推移 図 2-37 Peabody のセグメント別売上高の推移 図 2-38 Peabody の営業利益の推移 図 2-39 Arch Coal の売上高の推移 図 2-40 Arch Coal の営業利益 (Income from Operation) の推移 図 2-41 中煤能源のセグメント別売上高の推移 図 2-42 中煤能源のセグメント別営業利益の推移 図 2-43 SUEK のセグメント別売上高の推移 図 2-44 PT Bumi Resources Tbk. の組織構造 図 2-45 PT Bumi Resources Tbk. のグループ内の会社別の石炭生産量の推移 図 2-46 PT Adaro Energy Tbk. の企業構造 図 2-47 PT Adaro Energy Tbk. の石炭生産量の推移 図 3-1 豪州における一般炭 / 原料炭の FOB 価格と物価上昇率での補正値 図 3-2 メジャー 4 社のシェアと豪州の石炭 FOB 価格 図 3-3 我が国の一般炭 LNG の CIF 価格 ( 熱量換算 ) と LNG/ 一般炭価格比 図 3-4 アジア地域主要国の原料炭輸入量の推移と原料炭価格 図 3-5 アジア主要国の粗鋼生産量と原料炭価格 図 3-6 原料炭の国別輸出量の推移と原料炭価格 図 3-7 MARKAL-JAPAN-MRI の入出力構成概略 図 3-8 MARKAL-JAPAN-MRI のエネルギーサービス需要区分 図 3-9 MARKAL におけるエネルギーシステムの記述 ( 例 ) 図 3-10 エネルギーシステム とコスト 図 3-11 経済成長 (GDP 及び一人当たり GDP) の想定 図 3-12 我が国の粗鋼生産量の想定 図 3-13 原料炭に関する需給ギャップの見通し 図 3-14 エネルギー価格の想定 ( 固有単位ベース ) 図 3-15 エネルギー価格の想定 ( 熱量換算 [LHV] ベース ) 図 3-16 原料炭の調達コストの推移とケース間比較 図 3-17 一般炭価格見通しの違いによる電源構成の変化 ( 発電電力量ベース ) 図 3-18 一般炭価格見通しの違いによる電源構成の変化 ( 設備容量ベース ) 図 3-19 過去数年の豪州産一般炭の長期契約価格とスポット価格 v

14 表目次 表 1-1 国別の石炭生産量ランキング (2007 年実績値 )... 1 表 1-2 国別の石炭生産量ランキング (2008 年推定値 )... 2 表 1-3 大手石炭生産企業の生産量ランキング (2008 年実績値 )... 4 表 1-4 鉱業部門における企業の時価総額ランキングの 2007~2009 年の変遷... 5 表 1-5 豪州の石炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量の推移 表 1-6 豪州の原料炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量 (2008 年 ) 表 1-7 豪州の一般炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量 (2008 年 ) 表 1-8 世界の主要原料炭輸出国ランキング 表 1-9 世界の主要一般炭輸出国ランキング 表 1-10 世界の主要原料炭輸入国ランキング 表 1-11 世界の主要一般炭輸入国ランキング 表 1-12 豪州各州における炭鉱数 確認埋蔵量 (2006 年 ) 表 1-13 インドネシアの石炭の資源量及び可採埋蔵量 表 1-14 新鉱業法 ( 鉱物石炭鉱業方 ) のポイント 表 1-15 鉱業権の形態とその内容の新旧比較 表 1-16 ドイツの石炭出炭地域 表 1-17 ドイツの褐炭出炭地域 表 1-18 炭田別産出量 ( 石炭 ) 2008 年上半期 (1 月 ~6 月 ) と 2009 年上半期 (1 月 ~6 月 ) の比較 表 1-19 炭田別産出量 ( 褐炭 ) 2008 年上半期 (1 月 ~6 月 ) と 2009 年上半期 (1 月 ~6 月 ) の比較 表 1-20 ポーランドの石炭輸出動向 表 1-21 ポーランドにおける大手石炭生産業者 表 2-1 豪州を例にとった石炭産業の構造 表 2-2 New Hope Coal の概要 表 2-3 Bloomfield の概要 表 2-4 Q-Coal の概要 表 2-5 Sonoma JV の出資者一覧 表 2-6 外資による投資機会の類型化 表 2-7 FIRB の審査対象の基準 表 2-8 新興国企業による豪州資源セクターの買収案件に対する FIRB の判断 表 2-9 資源メジャー 4 社のセグメント別売上高構成比 (2008 年 ) 表 2-10 石炭メジャー 4 社の石炭セグメントの概要 表 2-11 資源メジャー 4 社の石炭セグメントの売上高 営業利益 vi

15 表 2-12 各社の石炭セグメントの営業利益率 EBITDA 率 (%) の推移 表 2-13 原料炭 一般炭別の利益率の推移 表 2-14 各社の負債資本比率推移 表 2-15 Xstrata の概要 表 2-16 Xstrata の主な M&A ディール ( ディール不成立も含む ) 表 2-17 Xstrata のセグメント別売上高 (2009 年 ) 表 2-18 Xstrata のセグメント別売上高の推移 表 2-19 Xstrata のセグメント別 EBITDA(2009 年 ) 表 2-20 Xstrata のセグメント別 EBITDA の推移 表 2-21 Xstrata のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 表 2-22 Xstrata の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 表 2-23 Xstrata の炭鉱保有資産 (1/2) 表 2-24 Xstrata の炭鉱保有資産 (2/2) 表 2-25 Xstrata の炭鉱開発 拡張計画 表 2-26 BHP Billiton の概要 表 2-27 BHP Billiton のセグメント別売上高 (2009 年 ) 表 2-28 BHP Billiton のセグメント別売上高の推移 表 2-29 BHP Billiton のセグメント別営業利益 (2009 年 赤字セグメント含 ) 表 2-30 BHP Billiton のセグメント別営業利益の推移 表 2-31 BHP Billiton のセグメント別営業利益率 (2009 年 ) 表 2-32 BHP Billiton の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 表 2-33 BHP Billiton の原料炭関連資産 表 2-34 BHP Billiton の一般炭関連資産 表 2-35 BHP Billiton の石炭関連の開発 拡張計画 表 2-36 Anglo American の概要 表 2-37 Anglo American の主な M&A ディール ( ディール不成立も含む ) 表 2-38 Anglo American のセグメント別売上高 (2008 年 ) 表 2-39 Anglo American のセグメント別売上高の推移 表 2-40 Anglo American のセグメント別 EBITDA(2008 年 赤字含む ) 表 2-41 Anglo American のセグメント別 EBITDA 推移 表 2-42 Anglo American のセグメント別 EBITDA 率 (2008 年 ) 表 2-43 Anglo American の炭種比率 生産国構成比 (2008 年 ) 表 2-44 Anglo American の石炭事業関連資産 表 2-45 Anglo American の石炭資源の開発 拡張計画 表 2-46 Rio Tinto の概要 表 2-47 Rio Tinto の主な M&A ディール ( ディール不成立も含む ) 表 2-48 Rio Tinto のセグメント別売上高 (2009 年 ) 表 2-49 Rio Tinto のセグメント別売上高の推移 vii

16 表 2-50 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA(2009 年 ) 表 2-51 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA の推移 表 2-52 Rio Tinto のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 表 2-53 Rio Tinto の単種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 表 2-54 Rio Tinto の炭鉱保有資産 ( 原料炭 ) 表 2-55 Rio Tinto の炭鉱保有資産 ( 一般炭 ) 表 2-56 Rio Tinto の石炭資源の開発 拡張計画 表 2-57 Coal India Limited の概要 表 2-58 Coal India の売上高の推移 表 2-59 Coal India の営業利益相当額の推移 表 2-60 Coal India の Raw Coal 生産量の推移 表 2-61 神華能源の概要 表 2-62 神華能源のセグメント別売上高の推移 表 2-63 神華能源の営業利益の推移 表 2-64 神華能源の炭鉱別生産量実績 表 2-65 Peabody Energy の概要 表 2-66 Peabody のセグメント別売上高の推移 表 2-67 Peabody の営業利益の推移 表 2-68 Peabody Energy の所有炭鉱 生産量 生産方式 炭種 表 2-69 Arch Coal の概要 表 2-70 Arch Coal の売上高の推移 表 2-71 Arch Coal の営業利益 (Income from Operation) の推移 表 2-72 Arch Coal の所有炭鉱 生産量 生産方式 表 2-73 中煤能源の概要 表 2-74 中煤能源のセグメント別売上高の推移 表 2-75 中煤能源のセグメント別営業利益の推移 表 2-76 中煤能源の保有炭鉱と生産量 表 2-77 中煤能源の主要な炭鉱 インフラの開発計画 表 2-78 SUEK (Siberian Coal Energy Company) の概要 表 2-79 SUEK のセグメント別売上高の推移 表 2-80 SUEK の主な保有炭鉱 表 2-81 PT Bumi Resources Tbk. の概要 表 2-82 PT Adaro Energy Tbk. の概要 表 2-83 Vinacomin の概要 表 2-84 Vinacomin の保有炭鉱 表 3-1 World Energy Outlook 2009 における燃料価格見通し 表 3-2 エネルギー価格の想定 viii

17 表 3-3 試算のためのケース設定 表 3-4 試算結果のまとめ ix

18 単位 略称の一覧 本報告書では 以下のとおり単位 ならびに略称の統一を図る 単位本書での表記 意味 備考 MT 百万トン 石炭の生産量等の単位として使う 主に図表中で使用する kt 千トン 石炭の生産量等の単位として使う 主に図表中で使用する USD 米ドル 通貨単位のうち ドルについては USD AUD などの表現により区別する AUD 豪ドル 通貨単位のうち ドルについては USD AUD などの表現により区別する 略称 本書での表記 外国企業名 英文表記で統一する 意味など 炭種分類 粘結炭 Coking coal 炭種総発熱量 [kj/kg] 等 IEA 統計上の分類 1 IEA 統計上の分類 2 瀝青炭 無煙炭 Bituminous coal, anthracite 亜瀝青炭 Sub-bituminous coal 亜炭 / 褐炭 Lignite/brown coal コークス製造に適したもの 23,865< ( 灰分含まず 湿基準で ) 17,435<, <23,865 ( 乾基準で 31% 以上の揮発性物質を含む ) <17,435 ( 乾基準で 31% 以上の揮発性物質を含む 直接燃焼されるオイルシェール ( 油母頁岩 ) を含む ) 原料炭 Coking coal 一般炭 Steam coal 一般炭 Steam coal Brown coal Brown coal Hard coal Hard coal Hard coal Brown coal Brown coal 注 ) 豪州 ベルギー フィンランド フランス アイスランド 日本 メキシコ ニュージーランド ポ ルトガル 韓国 米国については 亜瀝青炭であっても比較的発熱量が高いため 一般炭と分類する 合計値として示す場合は 1 tce[tonne of coal equivalent] = 29.3GJ, 7,000kcal = 0.7 toe で換算する 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) x

19 1. 世界の石炭企業及び炭鉱等のランキング調査世界の石炭企業の概況の把握にあたり 本章では主要産炭国における概況と 主要な炭鉱をリスト化する さらに その炭鉱リストを用い 石炭企業ランキング 炭鉱別生産量ランキングなど 各種ランキングを作成する なお 詳細な国別炭鉱リストについては 参考資料を参照されたい 1.1 国別生産量ランキング国別の石炭生産量について 2007 年の実績値を表 1-1 に 2008 年推定値を表 1-2 に示した 2007 年の世界全体の石炭生産量は 64 億トン 国別には中国が第 1 位で 24.7 億トン 世界全体の 39% を占めている 順位は以下 米国 インド 豪州と続く 2007 年から 2008 年にかけて第 10 位までの順位に変動はなく 第 1 位の中国と第 2 位米国で総生産量の 55% を占めている また これを基に 国別の石炭生産量 ( 全量 ) 原料炭生産量及び一般炭生産量の 2007 年実績値及び 2008 年推定値をそれぞれ図 1-1 図 1-2 図 1-3 に示した 世界全体の石炭生産量のうち 大部分を一般炭等が占め 原料炭は 1 割強程度に過ぎないため 全量での国別順位の傾向は一般炭の場合にも当てはまる しかし 原料炭についてはこの傾向は当てはまらず 豪州 ロシアが中国に次ぐ 2 位 3 位の位置を占めている 表 1-1 国別の石炭生産量ランキング (2007 年実績値 ) 単位 :kt 国名 1Hard Coal 2Brown Coal 3 全量 (2007) 4 原料炭 5 一般炭等 1 中国 2,466,428-2,466, ,135 2,087,293 2 米国 981,690 71,291 1,052,981 47,307 1,005,674 3 インド 454,356 33, ,336 25, ,755 4 豪州 323,770 65, , , ,538 5 ロシア 217,878 71, ,021 57, ,580 6 インドネシア 230,248 34, ,764 29, ,500 7 南アフリカ 247, ,666 1, ,058 8 ドイツ 24, , ,594 13, ,841 9 ポーランド 88,312 57, ,850 13, , カザフスタン 93,538 4,291 97,829 12,407 85,422 その他 313, , ,723 64, ,121 世界全体 5,441, ,720 6,397, ,579 5,610,996 注 )1Hard coal は coking coal と steam coal を含む 2Brown coal は sub-bituminous coal と lignite を含む 3 全量 =1+2 とする 4 原料炭は Coking coal の数値を引用 5 一般炭等 =3-4 とする 炭種分類については 巻頭の単位 略称の一覧も参照のこと 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) 1

20 表 1-2 国別の石炭生産量ランキング (2008 年推定値 ) 単位 :kt 国名 1Hard Coal 2Brown Coal 3 全量 (2008) 4 原料炭 5 一般炭等 1 中国 2,761,391-2,761, ,437 2,333,954 2 米国 1,006,560 68,659 1,075,219 57,367 1,017,852 3 インド 489,476 32, ,718 27, ,132 4 豪州 325,406 72, , , ,698 5 ロシア 247,082 76, ,126 65, ,986 6 インドネシア 246,159 38, ,159 31, ,873 7 南アフリカ 235, ,750 1, ,219 8 ドイツ - 175, ,313 10, ,759 9 ポーランド 84,332 59, ,902 12, , カザフスタン 104,417 4, ,688 13,850 94,838 その他 344, , ,609 67, ,098 世界全体 5,845, ,424 6,796, ,394 5,942,287 注 ) 各炭種の統計上の取り扱いは表 1-1 の注を参照のこと 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) ,000 1,500 2,000 2,500 3,000 中国 [Mt] 米国インド豪州ロシアインドネシア南アフリカドイツ ポーランド カザフスタン 3 全量 (2007) 3 全量 (2008) その他 図 1-1 国別の石炭生産量ランキング 出所 ) 表 1-1 及び表 1-2 より作成 2

21 中国 [Mt] 豪州ロシア米国インドネシアカナダインドウクライナ カザフスタン ポーランド 4 原料炭 (2007) 4 原料炭 (2008) その他 図 1-2 国別の原料炭生産量ランキング 出所 ) 表 1-1 及び表 1-2 より作成 ,000 1,500 2,000 2,500 中国 [Mt] 米国インドロシア豪州インドネシア南アフリカドイツ ポーランド カザフスタン 5 一般炭等 (2007) 5 一般炭等 (2008) その他 図 1-3 国別の一般炭等生産量ランキング 出所 ) 表 1-1 及び表 1-2 より作成 3

22 1.2 石炭企業ランキング 石炭生産量ベースの企業ランキング世界の大手石炭生産企業の 2008 年実績値の上位 10 社は表 1-3 及び図 1-4 のとおりである 1 位はインドの Coal India Limited で年間生産量は 4 億トンに達している 2 位は中国の神華能源 以下 Peabody Rio Tinto と続く Rio Tinto BHP Billiton Anglo American 及び Xstrata の 4 社はいわゆる石炭メジャーであり 石炭以外にも複数の事業部門を有する多国籍企業であるのに対し 他の 6 社は国内販売を主とする石炭事業中心の企業である 表 1-3 大手石炭生産企業の生産量ランキング (2008 年実績値 ) 企業名 国籍 石炭生産量 [MT/y] Coal India Limited インド 403 China Shenhua Energy( 神華能源 ) 中国 238 Peabody 米国 224 Rio Tinto 豪州 / 英国 153 Arch Coal 米国 134 BHP Billiton 豪州 / 英国 117 China Coal Energy( 中煤能源 ) 中国 114 Anglo American 英国 100 Siberian Coal Energy Company (SUEK) ロシア 95 Xstrata スイス 86 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 [Mt] インド石炭公社 ( インド ) 神華能源 ( 中国 ) Peabody( 米国 ) Rio Tinto( 豪 英 ) Arch Coal( 米国 ) BHP Billiton( 豪 英 ) 中煤集団 ( 中国 ) Anglo American( 英国 ) Siberian Coal Energy Company( ロシア ) Xstrata( スイス ) 出所 ) 表 1-3 より作成 図 1-4 大手石炭生産企業の生産量ランキング (2008 年実績値 ) 4

23 1.2.2 時価総額 ( 株価総額 ) 等ベースの企業ランキング英国の経済紙の Financial Times は毎年 世界中の企業を時価総額ベースでランキングして FT 500 として公表している 以下では この FT 500 の時系列データから Mining( 鉱業 ) 部門におけるランキングを基にして 各石炭企業の趨勢について整理を行った ( 表 1-4) BHP Billiton が Mining( 鉱業 ) 部門全体において 3 年連続で第 1 位であった 2009 年時点で 同社は時価総額では第 2 位の China Shenhua Energy( 神華能源 ) の約 2 倍に達し ( 図 1-5) 売上高では Rio Tinto に迫られているものの第 1 位を確保 ( 図 1-6) し そして純利益では第 2 位の Anglo American の約 3 倍に達している ( 図 1-7) また 特に石炭生産企業について見れば China Shenhua Energy( 神華能源 ) 及び China Coal Energy( 中煤能源 ) 等の中国系企業が それぞれ 2007 年 10 月及び 2006 年 12 月に上場を果たしていたものの 2008 年まではランキング圏外であったところ 株価の上昇により急伸している状況が伺える 表 1-4 鉱業部門における企業の時価総額ランキングの 2007~2009 年の変遷 企業名 国籍 単位 : 百万 USD 業種内順位 BHP Billiton* 豪州 / 英国 137, , ,222 China Shenhua Energy( 神華能源 )* 中国 ,611 Rio Tinto* 豪州 / 英国 86, ,860 51,591 Barrick Gold カナダ 24,665 38,079 28,308 Goldcorp カナダ - 27,564 24,612 Anglo American* 英国 77,953 79,568 22,380 Newmont Mining 米国 20,127 19,744 21,418 Xstrata* 英国 49,693 68,533 19,622 Zijin Mining Group( 紫金砿業 ) 中国 ,612 China Coal Energy( 中煤能源 )* 中国 ,656 Anglogold Ashanti 南ア ,844 Kinross Gold カナダ ,558 Anglo Platinum 南ア 37,450 34,665 11,917 Newcrest Mining 豪州 / 英国 ,002 Impala Platinum 南ア - 24,326 10,510 注 )* は 主要産物に石炭を含む企業 ただし石炭専業企業か総合資源企業かは問わない また 2009 年の順位をベースに整理したもの 出所 ) FT 500, Financial Times より作成 5

24 時価総額 (10 億米ドル ) BHPBilliton* ChinaShenhuaEnergy( 神華能源 )* RioTinto* BarrickGold Goldcorp AngloAmerican* NewmontMining Xstrata* ZijinMiningGroup( 紫金砿業 ) ChinaCoalEnergy( 中煤能源 )* AnglogoldAshanti KinrossGold AngloPlatinum NewcrestMining ImpalaPlatinum 図 1-5 鉱業部門における企業の時価総額ランキング注 )* は 主要産物に石炭を含む企業 ただし石炭専業企業か総合資源企業かは問わない 出所 ) FT 500, Financial Times より作成 売上高 (10 億米ドル ) BHPBilliton* ChinaShenhuaEnergy( 神華能源 )* RioTinto* BarrickGold Goldcorp AngloAmerican* NewmontMining Xstrata* ZijinMiningGroup( 紫金砿業 ) ChinaCoalEnergy( 中煤能源 )* AnglogoldAshanti KinrossGold AngloPlatinum NewcrestMining ImpalaPlatinum 図 1-6 鉱業部門における企業の売上高ランキング注 )* は 主要産物に石炭を含む企業 ただし石炭専業企業か総合資源企業かは問わない 出所 ) FT 500, Financial Times より作成 6

25 純利益 (10 億米ドル ) BHPBilliton* ChinaShenhuaEnergy( 神華能源 )* RioTinto* BarrickGold Goldcorp AngloAmerican* NewmontMining Xstrata* ZijinMiningGroup( 紫金砿業 ) ChinaCoalEnergy( 中煤能源 )* AnglogoldAshanti KinrossGold AngloPlatinum NewcrestMining ImpalaPlatinum 図 1-7 鉱業部門における企業の純利益ランキング注 )* は 主要産物に石炭を含む企業 ただし石炭専業企業か総合資源企業かは問わない 出所 ) FT 500, Financial Times より作成 7

26 1.2.3 主要産炭国における企業ベースの生産量ランキング 主要産炭国における企業ベースの石炭生産量ランキング ( 生産量の企業別シェア ) につ いて 整理分析を行った (1) 中国中国の石炭生産量は 2007 年の実績で約 24 億 6,600 万トン ( うち原料炭は約 3 億 7,900 万トン ) である これは 世界全体の石炭生産量の約 39% に相当する 中国は世界最大の石炭生産国である 同国で石炭を生産する企業のうち 第 1 位の神華集団は 1995 年 10 月に設立された国有独資企業であり 第 2 位の中煤集団は国有資産監督管理委員会の管理下にある国有の基幹企業である 他方 これに続く第 3 位の山西焦煤集団及び第 4 位の大同煤砿集団は民間企業である 国有企業が先頭に立って産業界を牽引する中国の特徴がよく現れている また 第 1 位の神華集団は 世界的にも石炭生産企業として 2008 年実績ベース第 2 位にランクする企業である ( 第 2 位の中国中煤能源集団は 同 7 位 ) しかし 中国全体としての石炭生産量が膨大であるため 国内生産量シェアとしては 12% にとどまる 更に 第 2 位の中国中煤能源集団以下 非常に生産規模の大きな企業が並んでいるが 上位 9 社でも国内シェアの過半数には届いていない それだけ 中小規模の事業者が多数存在することを意味している 神華能源, 220, 12% 中国中煤能源集団公司, 102, 5% その他, 1,231, 65% 山西焦煤集団有限責任公司, 80, 4% 大同煤砿集団有限責任公司, 66, 4% 黒龍江龍煤砿業集団有限責任公司, 53, 3% 淮南砿業集団有限公司, 37, 2% 兗州 砿業集団有限公 司, 36, 2% 平頂山煤業集団有限責 任公司, 30, 2% [MT] 淮北砿業集団有限公司, 20, 1% 図 1-8 中国における企業の石炭生産量ランキング (2007 年見通し時点 ) 出所 ) 平成 18 年度海外炭開発高度化等調査 中国における石炭事情及び輸送インフラの現状と問題点 (2007 年 3 月 NEDO) Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (2) 米国 米国の石炭生産量は 2007 年の実績で約 10 億 5,300 万トン ( うち原料炭は約 4,700 万 トン ) であり 世界全体の石炭生産量の 16% を占める世界第 2 位の石炭生産国である 8

27 第 1 位の Peabody は 世界的にも石炭生産企業として 2008 年実績ベース第 3 位にラン クする大企業である Peabody Energy Corp Rio Tinto Energy America Arch Coal Inc 及び Foundation Coal Corp の上位 4 社で国内シェアの過半数に達している その他, 306, 28% Peabody Energy Corp, 201, 19% Peter Kiewit Sons Inc, 28, 3% Westmoreland Coal Co, 29, 3% Rio Tinto Energy America, 141, 13% NACCO Industries Inc, 30, 3% [MT] Patriot Coal Corp, 33, 3% Massey Energy Co, 40, 4% CONSOL Energy Inc, 64, 6% Foundation Coal Corp, 69, 6% Arch Coal Inc, 134, 12% 図 1-9 米国における企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 出所 )"Major U.S. Coal Producers"(EIA (U.S. Energy Information Administration)) 及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (3) インドインドの石炭生産量は 2007 年実績で約 4 億 8,800 万トン ( うち原料炭は約 2,600 万トン ) であり 対前年比約 6% の上昇である 主要産地は ビハール州 マデイア プラデシュ州 西ベンガル州などである 2006/07 年度の企業別石炭生産量を見ると Coal India Limited(CIL) 系列が 百万トンを生産し 国内生産の 84.2% を占めている Singareni Collieries Company Limited (SCCL), 37.7, 8.8% North Eastern Coalfields Limited (NEC), 1.1, 0.2% Captive Collieries, 32.2, 7% South Eastern Coalfields Limited (SECL), 88.5, 20% Bharat Coking Coal Limited (BCCL), 24.2, 5.6% Eastern Coalfields Limited (ECL), 30.5, 7.1% Mahanadi Coalfields Limited (MCL), 80.0, 18.6% [MT] Central Coalfields Limited (CCL), 41.3, 9.6% Western Coalfields Limited (WCL), 43.2, 10.0% Northern Coalfields Limited (NCL), 52.2, 12.1% Coal India Limited (CIL) 系列合計 361MT, 84.2% 図 1-10 インドにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 出所 )"ANNUAL REPORT "(Government of India, Ministry of Coal) を元に作成 9

28 (4) 豪州豪州の石炭生産量は 2007 年実績としては 約 3 億 8,900 万トン ( うち原料炭は約 1 億 4,200 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 6% で世界第 4 位である BHP Billiton Xstrata Rio Tinto 及び Anglo American の資源メジャー 4 社と Peabody の 5 社で全体の 4 割以上を占めている なお ここでは 資源メジャー 4 社の生産量については 合弁先分は含まない単体分として計上している なお 合弁先分も含めた 豪州におけるシェアの時系列推移については で詳しく述べている BHP Billiton, 47, 12% Xstrata, 41, 10% その他, 221, 56% Rio Tinto, 30, 7% Anglo American, 28, 7% Peabody Energy, 24, 6% [MT] Wesfarmers, 3, 1% Gloucester Coal, 3, 1% 図 1-11 豪州における企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 出所 ) 各社年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (5) 南アフリカ南アの石炭生産量は 2007 年実績で約 2 億 4,800 万トン ( うち原料炭は約 200 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 4% で世界第 7 位である Anglo American BHP Billiton Exxaro Resources 及び Xstrata の上位 4 社で 8 割以上のシェアを占めている 同国では MPRDA ( Mineral and Petroleum Resources Development Act, 2002: 鉱物及び石油資源開発法 ) に基づき BEE(Black Economic Empowerment: 黒人経済権限付与計画 ) が実施されたことにより メジャー各社が保有する資産の一部を黒人が運営する企業体に売却するなどしており メジャー各社は生産シェアをやや落とす傾向にある 10

29 その他, 31, 15% Anglo American, 59, 29% Xstrata, 17, 9% Exxaro, 41, 21% [MT] BHP Billiton, 52, 26% 図 1-12 南アフリカにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 出所 ) 各社年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (6) ロシアロシアの石炭生産量は 2007 年実績で約 2 億 8,900 万トン ( うち原料炭は約 5,700 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 5% で世界第 5 位である SUEK(Siberian Coal Energy Company) はロシア最大の石炭生産企業である 石炭の生産が中心であるが 港湾を運営しているほか 近年では石炭を用いた発電事業の拡大を図っている 発電設備は 現時点で 7GW を保有している また KRU(Kuzbassrazrezugol) は ロシア第 2 位の石炭生産企業であり 原料炭も約 500 万トン程度生産している 生産量の 5 割弱を輸出しており 主な輸出先は欧州及び東南アジアである この SUEK と KRU が 2 大企業として 2 社だけで 4 割程度のシェアを占めており 上位 4 社で過半数に達している その他, 69, 33% SUEK, 61, 29% [MT] LuTEK, 4, 2% Vorkutaugol, 4, 2% Yalutugol, 6, 3% Sibuglemet, 6, 3% Raspadskaya, 6, 3% KRU, 31, 15% Yuzhny Kuzbass, 8, 4% Yuzhkuzbassugol, 8, 4% 図 1-13 ロシアにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 出所 )SUEK の年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に推計して作成 (7) インドネシア インドネシアの石炭生産量は 2007 年実績で約 2 億 6,500 万トン ( うち原料炭は約 2,900 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 4% で世界第 6 位である 11

30 Kaltim Prima Coal, PT Adaro Indonesia, PT Kideco Jaya Agung, PT 及び Arutmin Indonesia, PT の上位 4 社で石炭生産量の過半数に達している 同国における生産拠点はボ ルネオ島に集中しており 特に東カリマンタン州及び南カリマンタン州がその中心である 第 1 位の Kaltim Prima Coal, PT 及び第 3 位の Kideco Jaya Agung, PT は東カリマンタン 州で また第 2 位の Adaro Indonesia, PT 及び第 4 位の Arutmin Indonesia, PT は南カリ マンタン州において生産を行っている なお Kaltim Prima Coal, PT 及び Arutmin Indonesia, PT ともに企業グループ Bumi Resources の傘下企業であるが 同グループは両社の権益のそれぞれ 30% をインドの Tata Power に売却している Kaltim Prima Coal, PT, 38, 18% その他, 58, 26% Jembayan Muarabara, PT, 4, 2% Gunung Bayan Pratama Coal, PT, 5, 2% Tambang Batubara Bukit Asam Tbk, PT, 9, 4% Berau Coal, PT, 12, 6% Indominco Mandiri, PT, 12, 6% Adaro Indonesia, PT, 36, 17% Kideco Jaya Agung, PT, 21, 10% Arutmin Indonesia, PT, 15, 7% [MT] 図 1-14 インドネシアにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 出所 ) Indonesian Coal Book 2008/2009 (Petromindo.Com) を元に作成 (8) ポーランドポーランドの石炭生産量は 補助金の減額などを背景として減少傾向にあり 2006 年には産出量が 9400 万トン ( 褐炭を含む ) に落ち込み その後横ばい状態が続いている 補助金廃止などを経ると 今後は輸出向けを減らし 国内向け供給が中心となる可能性が高い 企業別の生産量シェアでは 国営の Kompania Węglowa S.A. が過半数を占めている 第三位で国営の Jastrzębska Spółka Węglowa S.A.(JSW) は約 1300 万トンの石炭を生産しているが そのうちの 66.7% が原料炭であり 原料炭に特化した運営をしている なお 政府はこれら国営石炭会社の IPO も検討しており 徐々に民営化がなされる見通しである 12

31 その他, 137, 15% Jastrzebska Spolka Weglowa SA, 133, 14% Kompania Weglowa SA, 504, 53% [kt] Katowicka Group Kapitalowa, 170, 18% 図 1-15 ポーランドにおける企業の石炭生産量ランキング (2006 年 ) 出所 ) 各社ウェブサイトなどより作成 (9) カザフスタンカザフスタンの石炭生産量は 2007 年実績で約 9,800 万トン ( うち原料炭は約 1,200 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 2% である 第 1 位の Bogatyr-Access-Komir, Ltd. は 4 割強のシェアを占めており 上位 4 社で 7 割 5 分に達している Bogatyr-Access-Komir, Ltd. の Bogatyr 炭鉱は隣接する Severnyi 炭鉱と共に 米国の Access Industries から権益を取得したロシア企業 RUSAL が操業していた 2007 年 11 月末 RUSAL と Samruk-Energo( カザフスタン国営企業 Samruk Holdin の子会社 ) は合弁会社を設立したが これはカザフスタン政府が同国の発電燃料としての重要性を考慮して 石炭の所有権を取り戻そうとしたためであった 2008 年 4 月には RUSAL に対して 3 億 4,500 万米ドル支払うことが公表された その他, 17, 17% ENRC GROUP, 1, 1% KAZAKHMYS PLC, 3, 3% "Maykuben-West" joint venture, 3, 3% Bogatyr-Access-Komir, Ltd., 40, 42% JSC Shubarkol Komir, 6, 6% Open Company Corporation Kazahmys, 9, 9% [MT] OJSC "Eurasian Energy Corporation", 18, 19% 図 1-16 カザフスタンにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 出所 ) 各社年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 13

32 (10) コロンビアコロンビアの石炭生産量は 2007 年実績で約 7,000 万トン ( うち原料炭は約 100 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 1% である 第 1 位の Drummond は 4 割弱のシェアを占めており 上位 4 社で 8 割に達している Drummond は 20 億トン以上の埋蔵量を保有している 主力商品は 規制対応型の低硫黄炭であり 米国及び欧州の顧客にサービスを提供している また 同社は米国で最大のコークス製造事業者であり 鋳造業では優れた製品と信頼できる供給体制により有名である また 自動車及び建築物向けの鋼管製造業で使用されるコークスを年間 75 万トン生産している その他, 13, 20% Drummond Company, Inc., 23, 36% BHP Billiton, 9, 14% Xstrata, 10, 15% [MT] Anglo American, 10, 15% 図 1-17 コロンビアにおける企業の石炭生産量ランキング (2007 年 ) 出所 ) 各社年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (11) ウクライナウクライナの石炭生産量は 2007 年実績で約 5,900 万トン ( うち原料炭は約 2,300 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 1% である 第 1 位のウクライナ政府国営企業が 6 割強のシェアを占めており 上位 2 社で 8 割 5 分に達している 以前はウクライナの石炭産業はほとんど国営であったが 最近は国の関与は減少しており 生産量の 4 割近くは民間企業によるものである 同国の炭鉱は慢性的な財政難のため ( 新規開発ではなく ) 専ら既存炭鉱における生産性向上に注力してきた 2005 年 12 月に 同国の石炭産業省は 10 億トン以上の埋蔵量を有する 7 つの炭鉱 年間の生産量にして 1,770 万トン分を選定した 2006 年に承認された同国の 2030 年までのエネルギー戦略では 年間生産量を 1 億 3,000 万トンまで引き上げることを掲げている 14

33 YUZHNO-DONBASSKOYE MD SE, 1, 1% ENERGO CONCERN, 7, 10% SYSTEM CAPITAL MANAGEMENT, 7, 10% その他, 0, 0% LUGANSKUGLESTROY, 0, 0% PAVLOGRADUGOL OJSC, 12, 17% GOVERNMENT OF UKRAINE, 44, 62% [MT] 図 1-18 ウクライナにおける企業の石炭生産量ランキング (2006 年 ) 出所 ) 各社年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (12) ベトナムベトナムの石炭生産量は 2007 年実績で約 4,400 万トンであり 対前年比約 11% の増加であった ベトナムの石炭は約 4 分の 3 が海外への輸出であり ベトナムはアジア太平洋地域の主要な無煙炭の供給源となっている ベトナムで生産される石炭の大部分は ベトナム北東部に位置する Quang Ninh 省産出の無煙炭である ベトナムの石炭生産では VINACOMIN がほぼ 100% に近いシェアを握っている その他, 0.09, 0.2% [MT] VINACOMIN, 43.02, 99.8% 図 1-19 ベトナムにおける企業の石炭生産量ランキング (2006 年 ) 出所 ) ワールド コール レポート (JCOAL) を元に作成 (13) カナダカナダの石炭生産量は 2007 年実績で約 6,800 万トン ( うち原料炭は約 2,800 万トン ) であり 世界全体の石炭生産量に占めるシェアは 1% である 第 1 位の Sherritt International Corp. 単独で生産量の過半数に達しており 第 2 位のTeck Resources Limited を加えると 2 社で 75% 近くに達する ただし Sherritt は一般炭に Teck は原料炭に大きなシェアを占めるという特色を有している 15

34 その他, 11, 17% Peace River Coal Inc.*, 1, 2% Grande Cache Coal Corp., 1, 2% Western Canadian Coal Corp., 4, 6% Sherritt International Corp., 37, 53% [MT] Teck Resources Limited, 14, 20% * Anglo Coal Canada, Northern Energy and Mining Inc., and Hillsborough Resource Ltd. 図 1-20 カナダにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 出所 ) 各社年次報告書及び Coal Information 2009 (IEA) を元に作成 (14) ドイツドイツの石炭生産量は 補助金制度の廃止などにより減少を続けており 瀝青炭 亜瀝青炭の生産量は年間 1380 万トン (2009 年 ) 褐炭の生産量は年間 1 億 7000 万トン弱 (2009 年 ) である ドイツにおける石炭生産は褐炭が中心であり 褐炭は基本的に炭鉱に隣接する発電所で消費されていることから 企業別の生産量シェアでは電力会社系列の炭鉱企業でほとんどを占めている 最大のシェアを占めるのが ドイツの 4 大電力の一つである RWE 傘下の RWE Power で ドイツ西部のノルトライン ヴェストファーレン州 ( デュッセルドルフ エッセンなどを有する州 ) で褐炭を自社発電所向けに生産している シェア 2 位はスウェーデンの Vattenfall のドイツ子会社 Vattenfall Europe( 同社もドイツ 4 大電力の一角である ) の炭鉱子会社である Vattenfall Europe Mining ドイツ東部の複数州に跨って所有する Schwarze Pumpe Janchwalde Boxberg 発電所向けに褐炭を生産している この他 ドイツ 4 大電力では E.On も褐炭を生産している 瀝青炭 亜瀝青炭については ルール地方に本社を有する大手炭鉱会社の RAG などが生産している 16

35 その他, 6, 3% RAG, 3, 2% Vattenfall Europe Mining, 56, 31% RWE Power, 96, 52% Mitteldeutsche Braunkohlengesellschaft, 21, 11% [MT] E.ON Kraftwerke, 2, 1% 図 1-21 ドイツにおける企業の石炭生産量ランキング (2008 年 ) 出所 ) 州政府資料及び各社年次報告書より作成 2008 年のデータがない場合は 2007 年の生産量を採用 17

36 1.2.4 豪州におけるメジャー 4 社のシェアの状況 2000 年から 2008 年の間に 豪州における石炭メジャー 4 社 (BHP Billiton Rio Tinto Anglo American Xstrata) の石炭生産量のシェア ( 合弁先生産分含む ) は 表 1-5 及び図 1-22 に示したとおり 56% から 68% まで高まった 表 1-5 豪州の石炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量の推移 企業名 生産 [MT] 2000 年 * 年 BHP Billiton Rio Tinto Anglo American Xstrata その他 豪州全体 注 )Xstrata は 2001 年以前は Glencore *1:Barlow Jonker COAL 1996~2003 年版および Coal Services Pty Limited Queensland Department of Natural Resources & Mines Australian Black Coal Statistics 1996~2002 年版 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 (2000 年 ) (2008 年 ) BHP Billiton, 20% その他, 32% BHP Billiton, 22% その他, 54% Rio Tinto, 13% Anglo American, 5% Rio Tinto, 14% Xstrata,8% Xstrata, 20% Anglo American, 12% 図 1-22 豪州の石炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量のシェア (2000 年及び 2008 年 ) 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 18

37 石炭メジャー 4 社 (BHP Billiton Rio Tinto Anglo American Xstrata) の石炭生産量のシェア ( 合弁先生産分含む ) を炭種別にみると 原料炭は図 1-23 に示したとおり 2008 年で 72% 一般炭は図 1-24 に示したとおり同 65% で 原料炭では更に 4 社の生産量シェアが高くなることが分かる 企業別にみると 原料炭は BHP Billiton とその合弁先の合計で 40% を超え圧倒的に生産量シェアが高い 一方 一般炭は Xstrata の生産量シェアが高い 表 1-6 豪州の原料炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量 (2008 年 ) 単位 :MT 企業名 生産量 BHP Billiton 59( 単独 :35 合弁先:24) Rio Tinto 9( 単独 : 7 合弁先: 2) Anglo American 18( 単独 :11 合弁先: 7) Xstrata 15( 単独 :12 合弁先: 3) その他 39 豪州全体 140 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 その他 28% BHP Billiton 41% Xstrata 11% Anglo American 13% Rio Tinto 7% 図 1-23 豪州の原料炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量のシェア (2008 年 ) 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 19

38 表 1-7 豪州の一般炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量 (2008 年 ) 単位 :MT 企業名 生産量 BHP Billiton 12( 単独 :12 合弁先: 0) Rio Tinto 36( 単独 :22 合弁先:14) Anglo American 21( 単独 :17 合弁先: 4) Xstrata 51( 単独 :40 合弁先:11) その他 65 豪州全体 185 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 その他 35% BHP Billiton 6% Rio Tinto 20% Xstrata 28% Anglo American 11% 図 1-24 豪州の一般炭生産に占めるメジャー 4 社の生産量のシェア (2008 年 ) 出所 ) 各社年次報告書等を基に作成 20

39 1.3 国別の輸出入量ランキング 国別の石炭の輸出入量ランキングを輸出 輸入別 原料炭 一般炭別にまとめた 原料炭輸出国ランキング 原料炭の輸出国は 第 1 位が豪州 第 2 位が米国 以下インドネシア カナダ ロシア と続く 米国及びロシアにおいて 2007 年実績値と 2008 年推定値の間に比較的大きな伸 びが見られるが 全体としての国別順位に変化はなく これが国別に見た場合の現状の原 料炭供給構造といえる 表 1-8 世界の主要原料炭輸出国ランキング 国名 輸出量 [MT] 2007 年実績値 2008 年推定値 豪州 米国 インドネシア カナダ ロシア 中国 チェコ ニュージーランド ポーランド 南アフリカ その他 合計 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) 豪州 米国 インドネシア [Mt] カナダ ロシア 中国 チェコ e ニュージーランドポーランド南アフリカその他 注 )2008 年は推定値 出所 ) 表 1-8 より作成 図 1-25 世界の主要原料炭輸出国ランキング 21

40 1.3.2 一般炭輸出国ランキング一般炭の輸出国は 第 1 位がインドネシア 第 2 位が豪州 以下ロシア コロンビア 南アと続く コロンビア及び米国において 2007 年実績値と 2008 年推定値の間に比較的大きな伸びが 中国及びベトナムにおいては逆に減少が見られるが 上位の 6 カ国の中では国別順位に変化はなく これが国別に見た場合の現状の一般炭の概ねの供給構造といえる 表 1-9 世界の主要一般炭輸出国ランキング 国名 輸出量 [MT] 2007 年実績値 2008 年推定値 インドネシア 豪州 ロシア コロンビア 南アフリカ 中国 米国 カザフスタン ベトナム オランダ その他 合計 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) インドネシア 豪州 ロシア [Mt] コロンビア 南アフリカ 中国 米国 e カザフスタンベトナムオランダその他 注 )2008 年は推定値 出所 ) 表 1-9 より作成 図 1-26 世界の主要一般炭輸出国ランキング 22

41 1.3.3 原料炭輸入国ランキング表 1-10 に 2007 年から 2008 年にかけての原料炭輸入量上位第 15 位までを示す 原料炭の輸入国は 第 1 位が日本 第 2 位がインド 以下韓国 ブラジル 中国と続く 中国において 2007 年実績値と 2008 年推定値の間に非常に大きな伸びが見られる 従来 原料炭の輸入が 1,000 万トン (10MT) を超えていたのは日本 インド 韓国 ブラジルの 4 カ国のみであったが ここに中国が加わることとなった 表 1-10 世界の主要原料炭輸入国ランキング 国名 輸入量 [MT] 2007 年実績値 2008 年推定値 日本 インド 韓国 ブラジル 中国 ドイツ ウクライナ フランス 英国 イタリア 台湾 トルコ オランダ ポーランド スペイン その他 合計 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) 日本インド韓国ブラジル中国ドイツウクライナフランス英国イタリア台湾トルコオランダポーランドスペインその他 [Mt] e 注 )2008 年は推定値 出所 ) 表 1-10 より作成 図 1-27 世界の主要原料炭輸入国ランキング 23

42 1.3.4 一般炭輸入国ランキング表 1-11 に 2007 年から 2008 年にかけての一般炭輸入量上位第 15 位までを示す 一般炭の輸入国は 第 1 位が原料炭と同様に日本 第 2 位が韓国 以下台湾 英国 ドイツと続く 韓国及び台湾において 2007 年実績値と 2008 年推定値の間に比較的大きな伸びが見られるが この上位 3 カ国の順位に変化はなく これが国別に見た場合の現状の一般炭需要構造といえる 表 1-11 世界の主要一般炭輸入国ランキング 国名 輸入量 [MT] 2007 年実績値 2008 年推定値 日本 韓国 台湾 英国 ドイツ 中国 インド 米国 ロシア イタリア スペイン マレーシア トルコ オランダ フランス その他 合計 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) 日本韓国台湾英国ドイツ中国インド米国ロシアイタリアスペインマレーシアトルコオランダフランスその他 [Mt] e 注 )2008 年は推定値 出所 ) 表 1-11 より作成 図 1-28 世界の主要一般炭輸入国ランキング 24

43 1.3.5 世界のコールフロー我が国の石炭輸入元は 2008 年実績では輸入量の多い順に豪州 インドネシア 中国 ロシア カナダとなっている ただし 中国は活発に豪州権益を獲得しているように 今後ますます内需が拡大すると考えられ 中国炭の輸入量は減少する可能性が高いと考えられる その他欧州 カザフスタン 27.1 OECD 欧州 ポーランド ロシア 中国 日本 北米 46.3 カナダ 米国 OECD 欧州 アフリカ 中東 その他アジア コロンビア インドネシア 南アフリカ 61.9 豪州 南米 27.3 ( 単位 :MT) 図 1-29 世界の主な石炭貿易 (2008 年見込み ) 注 ) 赤色数値 : 前年対比増 青色数値 : 前年対比減 出所 ) Coal Information 2009 (IEA) より作成 25

44 1.4 主要産炭国の概況 世界の主要産炭国の概況を国別にまとめた 豪州 (1) 概況 豪州各州の 2006 年時点の炭鉱数 確認埋蔵量を表 1-12 に示す 豪州の石炭 (black coal) の確認埋蔵量 (Identified in situ resources of black coal) は 720 億トンである 現在の生産量ベースでの可採年数は 180 年以上と見込まれている 1 石炭資源の大部分が New South Wales 州 Queensland 州にあるが 全州において石炭 資源の存在は確認されており 2007 年末時点で 豪州における石炭 (black coal) 炭鉱は 118 あり うち 74 が露天掘り 44 が坑内掘りである New South Wales 州に 66 Queensland 州に 49 の炭鉱がある 残り 3 つの炭鉱は Western Australia 州の Collie South Australia 州の Leigh Creek ならびに Tasmania の Fingal Vallery である 生産量の観点では Queensland 州が 56% を占め New South Wales 州が 41% を占める これは Queensland 州の方が大規模炭鉱が多いためである このほか Victoria 州で褐炭が生産されている 表 1-12 豪州各州における炭鉱数 確認埋蔵量 (2006 年 ) 州名 現在の確認埋蔵量 [MT] 炭鉱数坑内掘り露天掘り合計 New South Wales 66 19,530 14,580 34,110 Queensland 49 12,080 17,300 29,380 South Australia 1 2,450 3,100 5,550 Western Australia ,300 2,190 Tasmania 合計 ,500 36,300 71,750 出所 )Australian Coal Association 資料より作成 1 Australian Coal Association 26

45 Darwin Northern Territory Cairns Alice Springs Queensland Western Australia South Australia Brisbane Perth Producing areas Substantial economics Known coal areas Adelaide New South Wales Sydney Victoria Canberra Melbourne Tasmania Hobart 図 1-30 出所 )Australian Coal Association 資料より作成 豪州の石炭資源の賦存状況 (2) 権益割り当て状況豪州では 鉱業ライセンスの割り当ては州政府が実施している そのため 州によりライセンス割り当ての進捗状況が異なっている 具体的には Queensland 州では Galilee Basin のライセンスの割り当てが一巡したことで 直近で新規に生産可能な炭鉱のライセンスの割り当てが概ね終わっている とりわけ原料炭については 今後は既に操業中の炭鉱の拡張などによる増産が中心となるため 買収などがなされない限り原料炭の生産企業の構成は大きく変わらない見込みである 一方 一般炭については Galilee Basin で中国系企業が生産開始する可能性がある点 ならびに New South Wales 州の Gunnedah Basin において未割り当ての地域が残っており 最近では中国国営企業系の神華能源 (Shenhua Energy) の 100% 子会社が Gunnedah Basin の Watermark 地域で探査ライセンスを取得するなど 中国系企業が 100% 資本でライセンスを獲得した事例も増えてきている 従って 一般炭の生産企業の構成は変化する可能性がある 27

46 権益割り当てはほぼ終了したが 開発が始まっていない地域が多い 出資 買収の余地はある Darwin Cairns 権益の割り当てはほぼ終了 参入手段は既存企業への買収 出資が中心に Northern Territory Alice Springs Queensland Western Australia South Australia Brisbane Perth New South Wales Adelaide Victoria Melbourne Tasmania Sydney Hobart Canberra 権益の未割り当て地域が残っている 図 1-31 出所 ) 海外ヒアリング結果より作成 豪州各州における石炭権益の確保状況 投資機会 (3) 主要州における石炭産業の概要 New South Wales 州 New South Wales 州 (NSW 州 ) の石炭資源の多くは Sydney-Gunnedah Basin から産出されている ( 図 1-32) Wollongong の南端から Newcastle を通って Queensland まで続いており 長さは 500km 幅は 150km におよぶ この他には Gloucester Basin ならびに Oaklands Basin がある 28

47 GUNNEDAH COALFIELD NSW GUNNEDAH BASIN HUNTER COALFIELD GLOUCESTER BASIN Singleton WERTERN COALFIELD SYDNEY BASIN Sydney Newcastle NEWCASTTLE COALFIELD OAKLANDS BASIN Wollongong Port Kercia PACIFIC OCEAN SOUTHERN COALFIELD 図 1-32 New South Wales 州の炭田図 出所 )NSW Department of Primary Industries, Mineral Resources Division より作成 Queensland 州 Queensland 州における現在の石炭生産の中心は Bowen Basin であり 近年では Brisbane 西部の Clarence-Moreton Basin などが開発されている 州内の埋蔵量 (coal inventory) のうち 65% が一般炭 残りが原料炭であり 原料炭資源の殆どは Bowen Basin にある 29

48 Weipa Queensland Cooktown Mt. Isa Hughenden Winton Longreach Cairns Townsville Abbot Point Bowen Mackay May Point Clermont Rockhampton Emerald Gladstone COAL MEASURES Bowen Basin Calen Coal Measures Callide Basin Galilee Basin Ipswich Basin Laura Basin Maryborough Basin Clarence-Moreton Basin Mulgildie Basin Styx Basin Surat Basin Tarong Basin Coal export Charieville Cunnamulla Warwick BRISBANE 図 1-33 Queensland 州の炭田図 出所 )Queensland Department of Mines and Energy (DME) 資料より作成 Western Australia 州 Western Australia 州 (WA 州 ) の資源産業の中心は天然ガス 鉄鉱石などであるが 石炭も複数個所に賦存しており その内の Collie Basin で操業が行われている WA 州における石炭資源は一般炭が主であるが 原料炭及び褐炭にも生産ポテンシャルがある これら Basin の鉱業権 ( もしくは探査ライセンス (exploration lease)) の多くは既に割り当てられている 現在 生産を行っているのは 2 社で Griffin Coal と Wesfarmers 系の Premier Coal が操業している 両者ともに Perth より南に約 200km 離れた Collie Basin に炭鉱を有しており ともに一般炭を中心に産出し 主に地元の発電所に供給している 原料炭は Vasse-Treeton 地域において開発ポテンシャルがある Vasse-Treeton 地域は Collie Basin よりも海側にあるが 輸出インフラがないこと 露天掘りによる開発は難しい可能性があること ならびに海岸に居住地域があり 開発にあたってコミュニティーから 30

49 の反発の可能性がある点など 開発が容易ではないとされる このように WA 州では 開 発にあたって困難が見込まれたり 生産規模が小さかったりして 所謂メジャーが権益取 得に動かなかった場所について 小規模のベンチャー的企業が進出を図っている Darwin Canning Basin Northern Territory Cairns Alice Springs Queensland Western Australia South Australia Brisbane Vasse- Treeton Perth Collie Basin Producing areas Substantial economics Known coal areas Adelaide New South Wales Sydney Victoria Canberra Melbourne Tasmania Hobart 図 1-34 Canning Basin, Collie Basin ならびに Vesse-Treeton の立地 出所 )Western Australia 州政府資料より作成 Victoria 州現在運営中の褐炭鉱は ほぼ全てが隣接する発電所用途に活用されており 生産の一部がブリケット工場に送られている場合がある 現状では褐炭発電用途が主体であるため 輸出はなく 同州における褐炭生産の見通しは 同国における褐炭発電の動向次第と言える 連邦の排出権取引制度である CPRS(Carbon Pollution Reduction Scheme) の導入が噂され始めたここ数年では 新規に褐炭発電所を建設する傾向はなく CPRS の詳細な制度設計とその影響を見極めるまで 大規模な設備投資も控える傾向が生じている 同州の褐炭資源の可採年数は 500 年以上あるため 州政府としては CPRS 導入後も褐炭を有効利用したい意向を持っている このため CCS(Carbon Capture and Storage) ガス化 CTL(Coal to liquid) IGCC などの研究開発に補助金を出している 31

50 1.4.2 南アフリカ (1) 生産及び開発南アフリカの石炭資源は Witbank/Highveld/Eastern Transvaal 炭田からなる ETH 地域 北部の Waterberg 炭田などにある ( 図 1-35) このうち 需要地 ならびに石炭輸出用の港湾がある Richards Bay へのアクセスの良さなどから Witbank 炭田が生産の中心になっている 図 1-35 南アにおける主要な炭田出所 ) 南アフリカ共和国資源エネルギー省資源経済局 "Operating and Developing Coal Mines in the Republic of Africa 2009" 1) 一般炭 Witbank が現在の一般炭の中心的な生産地であるが 可採埋蔵量は減りつつあるものの まだ 20 年程度は生産可能といわれている 北部の Waterberg は 輸送インフラが未整備であり 地元発電所への供給は可能であるが 輸出は困難な現状である そもそも飲料水にも不足している地域であるため 選炭工程に必要となる水資源に乏しい点も問題である 32

51 2) 原料炭原料炭生産は現状ではほとんどない ポテンシャルとしては 北の Limpopo 州の Tshikondeni 炭鉱にて Exxaro が権益を保有しているが 可採埋蔵量は 430 万トンと少なく生産規模も約 33 万トン / 年と小さい 選炭過程で一部原料炭品位の石炭が選別されているが産出は少量であり 国内の鉄鋼メーカーに供給している なお 北部の Limpopo 州において 黒人系企業の Coal of Africa が Vele Project を実施している ただし 港から約 1,000km 離れているなど 輸送上の課題があると考えられる むしろ 隣国のモザンビークやジンバブエの方が賦存量も開発可能性もある ただし モザンビークは港から遠く 鉄道を整備しているものの 地盤が緩いため積載量に限度がある また 輸送能力を増強するにも地盤改良工事等に巨額の費用を要するため 当面は輸送能力に課題がある (600 万トン / 年程度の輸送能力は完成しつつある ) よって 短期的なインフラ整備は難しい また 港近くの海が浅く 川からの土砂の堆積も早いため 浚渫を頻繁にする必要がある点も課題である (2) 国内消費近年の生産量は 24,500 万トン / 年であり 11,000~12,000 万トン / 年が Eskom の発電用 4,000 万トン / 年が Sasol の液化燃料 (CTL) 用 6,000 万トン / 年が輸出に回っている 2 その他 ごく一部が原料炭として国内鉄鋼メーカーで消費されたり 低品位の一般炭が産業用ボイラで消費されている Eskom( 南アフリカ電力公社 ) 3, Sasol 4, 輸出を除くと 特定の大規模需要家がいる訳ではない 現在 Eskom の石炭消費量は 11,000~12,000 万トン / 年であるが 建設中の火力発電所などを踏まえれば 14,000 万トン程度までは需要が拡大する 一般的な認識としては 2020 年頃には Eskom の需要が 1 億 8,000 万 ~2 億トン程度になるとの見方が多い 可採埋蔵量の観点からは 南アフリカ内に Eskom 向けに 2 億トン / 年を供給するポテンシャルはある ただし Eskom はそのために 200 万トン / 年級の炭鉱を新規に 40 箇所開発する必要があるとしており タイムフレーム内での開発は難しい部分もある また Sasol の液化プラントは 今後のモザンビークからのガスも原料に使う予定であり CTL 用の石炭需要は 4,000 万トンから大幅には増えないと考えられる (3) 輸出インフラ Richards Bay は石炭メジャーの子会社 関連会社である Anglo Operations Ltd BHP Billiton Energy Coal SA Ltd Xstrata SA (Pty) Ltd 等が株主となっており オープンアクセスは確保されていない 既存株主についても 株式の放出はほとんど見込まれない 鉄道は国営であり 民営化の動向はない Richards Bay 以外にも石炭輸出用港湾はあるが 規模が小さく かつ港湾までの輸送コストが Richards Bay よりもかなり高くなる 2 現地専門家へのヒアリングによる 3 Eskom( 南アフリカ電力公社 ) は南アの国営電力会社 電力供給能力の増強が課題 4 Sasol は南アに本社をおく資源 化学企業 石炭液化技術 (CTL) に強みを持つ 33

52 なお Richards Bay は港自体よりも鉄道網に課題 具体的には一部単線であることや 急カーブ 急勾配といった課題があり この対応には相当のコストが必要と考えられている 輸出港が輸出能力を 9,100 万トン / 年に向けて拡張を進めているため 輸出は 2015 年にかけて増える見込みであり 輸出用に増産するのは ( 港の株主である )Anglo American BHP Billiton Xstrata, Total などが主になる (4) 外国投資 ( 海外からの投資 ) Black Economic Empowerment (BEE) という 黒人への補償制度を導入したため 資本 マネジメント 従業員の全てに黒人が入っていないと事業が難しくなっている 結局 黒人と JV を組むことになるが 黒人側に資本がないのが課題になっている 34

53 1.4.3 インドネシア (1) 概況過去 10 年間 石炭生産量は年率換算で平均 15% 成長しており インドネシアの経済成長を支える産業の一つとなっている インドネシアの石炭輸出量は2007 年実績で約 1 億 5,900 万トンであって 2005 年以降は世界最大の一般炭輸出国であり 同国の石炭産業は国際石炭市場の影響を強く受ける しかし 他方で 国内の石炭需要についても 現在クラッシュプログラムを遂行中で新規に 10,000MW の石炭火力発電所を建設中である この結果 今後石炭の国内需要が大きく増加することになり 2007 年の 5,200 万トンから 2010 年には 1,100 万トンまで伸びると見込まれている 結果的に 一次エネルギー供給に占める石炭の割合が 2007 年の 15% から 2025 年には 33% まで大幅に増大すると見込まれている (2) 生産及び開発インドネシアの全石炭資源量は 934 億トンに達する うち可採埋蔵量は推定埋蔵量が 64 億トン 確認埋蔵量は 55 億トンなっている 大きな石炭鉱床はスマトラとカリマンタンに分布する 全資源量に対するそれぞれの地区の占める割合は 56% 43% となっている 表 1-13 インドネシアの石炭の資源量及び可採埋蔵量 場所 全資源量 単位 :MT 可採埋蔵量推定埋蔵量確認埋蔵量 Sumatora 52, , Java Kalimantan 40, , , Sulawesi Maluku Papua 合計 93, , , 出所 )Directorate General Mineral, Coal and Geothermal Resources, 2007 インドネシアの石炭は 80% 近くの石炭が亜瀝青炭に分類され 灰分 硫黄分及び窒素分の含有率が低い環境に親和的な発電用一般炭として国際国内市場において地位を占めている 特に 硫黄分は 1% を下回っている また 水分が高い点に関しては 生産者は他の石炭銘柄とブレンドすることで対応している Adaro Indonesia, PT の例を挙げると 同社は米国の厳しい排出基準を満たすため ブレンドを目的に米国内炭鉱へ出荷している インドネシアの石炭は露天掘りのため低コストで生産されており 加えて比較的需要地域に近いため高い国際競争力を有している 35

54 一方 原料炭についても 鉱床は比較的小さいものの いくつかの開発プロジェクトが進行中であり 今後 5~10 年以内には インドネシアが重要な原料炭供給国となる可能性もある 例えば 2003 年に PT Marunda Grahamineral( 伊藤忠商事が 20% 出資 現在 23.5% の権益保有 ) は カリマンタン島中央部で原料炭生産を開始した 同社は 産出した原料炭をバリト (Barito) 川を使って 780km 運び下ろし Laut 島のバルクターミナルから出荷している 2008 暦年における石炭生産量は 万トンで うち 万トンは海外へ輸出されている 同じく 伊藤忠商事は Marunda Grahamineral の南方 100km に位置する Suprabari 鉱区でも 2010 年 7 月に年産 200~250 万トンの生産開始を予定している Suprabari プロジェクトへも 23.5% 出資している (3) 国内消費インドネシアはクラッシュプログラムにより 7,753MW の既設の石油火力発電所を廃止して 新たに石炭火力発電所を 10,000MW 建設し電力供給能力の増強を図っている そのため インドネシア政府のエネルギー鉱物資源省資源石炭地熱総局によれば 今後石炭の国内需要が大きく増加することになり それに合わせて国内石炭生産量も増加していくことが見込まれている 具体的には 2025 年における生産量は 2007 年の 2 億 1,200 万トンから約 75% 増加の 3 億 7,000 万トンと予測されている ただし 生産量は増加していくが 増産分はほぼそのまま国内需要増分を賄うことなり 輸出量は 1 億 5,000 万トンで頭打ちになると見られている (4) 鉱業法の改正 新鉱業法 ( 鉱物石炭鉱業法 ) が 2008 年 12 月 16 日に国会本会議で承認され 2009 年 1 月 12 日に大統領の署名を経て公布 施行された 新報の要点は以下のとおり 表 1-14 新鉱業法 ( 鉱物石炭鉱業方 ) のポイント 1)COW( 鉱業事業契約 :Contractof Work) 制度の廃止鉱業権は 国または地方政府から発給される鉱業事業許可制度に一本化され これまで外国からの投資に活用されてきた COW( 鉱業事業契約 :Contractof Work) 制度は廃止された 1 鉱業事業許可は 鉱業事業区域 (WUP) における鉱業事業許可 (IUP) と特別鉱業事業区域 (WUPK) における特別鉱業事業許可 (IUPK) に分類される ( その他に 個人 小規模事業者用市民鉱業許可 (IPR)) 2 事業許可は 探鉱許可と生産許可の 2 段階制となる 3 許可取得可能者はインドネシア法人または自然人に限られるが 内国資本 外国資本の差別はない 2) 既存 COW は契約期限内有効 ただし 1 年以内に新法に適合させなければならない 3) インドネシア国内での生産物高付加価値化 ( 製錬 精製 ) 義務を新たに追加 既存 COW により生産を行っている者も 5 年以内に国内での高付加価値化を実施しなければなら 36

55 ない ただし 高付加価値化に関する詳細は別途政省令で定めることになっている 4)IUPK による生産には 新たに 10% の Net Profit Royalty を追加 5) 外資インドネシア法人による鉱山開発の場合 生産開始 5 年後に国 地方政府 インドネシア民間企業等に一部資本委譲義務あり ただし 委譲割合 方法及び代償措置等の詳細は別途政省令で定めることになっている 6) 政府に生産量 輸出量をコントロールする権限を付与 7) 政省令は 1 年以内に制定 それまでの間は旧政省令を矛盾しない範囲で適用 出所 ) 金属資源レポート ( JOGMEC) より このうち 特に既存 COW の取り扱い 移行規定の解釈に幅があるため 業界内では困惑が広がっているとも言われ また新規投資については 生産期間が最大 40 年間 ( 当初 20 年間 +10 年間 2 回更新可能 ) と短くなること あるいは最大鉱区面積が小さくなることを捉えて 大型の新規投資は難しくなるのではないかといった意見も業界から出されている 表 1-15 新法 鉱業権の形態とその内容の新旧比較 旧法 形態 IUP 鉱業事業許可 IUPK 特別鉱業事業許可 新たに 10 % の Net Profit Royalty が追加される COW(Contract of Work) KP 鉱業事業契約鉱業権 分類 探鉱 IUP/ 生産 IUP 探鉱 IUPK/ 生産 IUPK 単一 概査 / 探査 / 採掘 / 加工 精製 / 輸送 / 販売 対象者 インドネシア法人 インドネシア法人自然人国営企業 地方公営企業優先 外国資本インドネシア法人 内国資本インドネシア法人 自然人 発給者 原則地方政府 中央政府 中央政府 中央政府 ( ただし 2000 年 以降実態的に地方政府 ) 最大期間 探鉱 :8 年間生産 :20 年間 (+ 更新 10 年 2 回 ) 概査 :1 年 (+ 更新 1 年 ) 探査 :3 年 (+ 更新 1 年 2 回 ) FS:1 年 (+ 更新 1 年 ) 建設 :3 年生産 :30 年 (+ 更新 10 年 2 回 ) 概査 :1 年探査 :3 年 (+ 更新 1 年 2 回 ) 生産 :30 年 (+ 更新 10 年 2 回 ) 最大面積 探鉱 :10,000ha 生産 :25,000ha 制限なし 概査 :5,000ha 探査 :2,000ha 生産 :1,000ha 出所 ) 金属資源レポート ( JOGMEC) より 37

56 1.4.4 ドイツドイツの石炭 (black coal) 産業の最盛期は 1950 年代で それ以降 連邦政府の補助金の減額などにより生産量が減少している 褐炭の最盛期は 1980 年代で 東西合わせて約 4 億トンを生産したが 一部の褐炭火力発電所の廃止などにより生産量は減少し 2009 年時点の生産量は 1 億 7000 万トン弱である (1) 概況 瀝青炭 亜瀝青炭 1950 年代がドイツ石炭産業の最盛期で 1952 年の炭鉱数は 183 となり 1957 年には生産量は 1 億 4900 万トンに達した 1961 年にはドイツ政府による石炭補助金制度が開始されたが 補助金額は年々逓減し また電力会社による国内炭取引き義務も撤廃されたことから 石炭の国内生産は大幅に減少した 1960 年代半ばには炭鉱数は半減し また生産量も 80 年代後半には最盛期の半分に減少した 2009 年現在稼働中の炭鉱数は 6 炭鉱で 年間生産量は 1380 万トンまで減少している 表 1-16 ドイツの石炭出炭地域 炭田 稼動中の炭鉱 イッベンビューレン炭田 Ibbenbüren WEST ルール炭田 Prosper-Haniel Auguste Victoria OST ザール炭田 Bergwerk Saar 出所 ) 各種資料ならびに電話ヒアリング結果より作成 褐炭 かつてはブリケット化され暖房用途にも活用されていたが 暖房が石油 天然ガス 地域熱供給に切り替わったことから 1970 年代半ばには褐炭は主に発電用に活用されるようになった 1950 年には褐炭の生産量は東西ドイツを合わせて 2 億 1300 万トンで 1980 年代には最盛期を向かえ年間生産量は東西合わせて 4 億トンを超えた それ以降 生産量は減少の一途を辿り 2009 年の生産量は 1 億 7000 万トン弱にまで減少した なお 現在稼動中の褐炭炭鉱は以下のとおり 38

57 表 1-17 炭田ラウジッツ炭田ドイツ中部炭田 ヘルムシュテット炭田 ドイツの褐炭出炭地域稼動中の炭鉱 Cottbus-Nord Jänschwalde Nochten Welzow-Süd Reichwalde Amsdorf Profen Vereinigtes Schieenhain Schöningen Garzweiler ライン炭田 Hambach Inden 出所 ) 各種資料ならびに電話ヒアリング結果より作成 (2) 生産量 輸出量 瀝青炭 亜瀝青炭生産量 2008 年の年間生産量は 1710 万トン 2009 年の生産量は 1380 万トンである 2008 年の上半期は 8つの炭鉱が稼働していた 現在稼働中の 6 つの炭鉱は 2009 年上半期およそ 643 万トンの石炭を生産 2007 年の同時期に比べ 28.8%(260 万トン ) 減少した 表 1-18 炭田別産出量 ( 石炭 ) 2008 年上半期 (1 月 ~6 月 ) と 2009 年上半期 (1 月 ~6 月 ) の比較 単位 :kt 炭田名 2009 年上半期 2008 年上半期 前年同期比 (%) ルール炭田 5,037 7,479-2,442(-32.7%) ザール炭田 (-12.6%) イッベンビューレン炭田 (-9.0%) 合計 6,436 9,042-2,606(-28.8%) 出所 )Statistik der Kohlenwirtshaft e.v. 39

58 褐炭生産量 2008 年には褐炭産出量は 1 億 7530 万トンで 2009 年には 1 億 6990 万トンだった 表 1-19 炭田別産出量 ( 褐炭 ) 2008 年上半期 (1 月 ~6 月 ) と 2009 年上半期 (1 月 ~6 月 ) の比較 単位 :kt 炭田名 2009 年上半期 2008 年上半期 前年同期比 (%) ライン炭田 46,926 47, (-0.2%) ラウジッツ炭田 28,364 28, (+0.8%) ドイツ中部炭田 9,463 9, (-0.7%) ヘルムシュテット炭田 (-3.1%) ドイツ連邦共和国 85,693 85, (0.0%) 出所 )Statistik der Kohlenwirtshaft e.v. 輸出 石炭は価格競争力がなく また褐炭は輸出に向かないため ほとんど輸出はされていない 40

59 1.4.5 ポーランド ポーランドは欧州における主要石炭生産国であり かつては世界市場への主要サプライ ヤーでもあったが 現在では生産量は 1 億トン弱で横ばいである (1) 概況 1972 年の産出量は 1 億 5070 万トンで 欧州トップの石炭産出国となった 冷戦の終結以降 90 年代の市場経済化の進行にともなって 西側諸国では既に 20 年前に起こっていた石炭産業の縮小がポーランドでも起こり始めた 2006 年には産出量が 9400 万トンに落ち込み その後横ばい状態が続いている なお 国内の発電の 90% 以上が石炭発電で その内訳は 5 分の 3 が瀝青炭 亜瀝青炭 5 分の 2 が褐炭である (2) 生産量 輸出量生産総量は 2006 年にも 270 万トン減少し約 9400 トンとなり その後横ばいが続いている ポーランド政府が発電所用石炭に出している 1 トン当り 2.0~2.3USD の補助金は 2010 年までに廃止の予定である こうした背景から 2010 年には 7700~7800 万トン 2020 年には 7000 万トンと長期的にはさらなる生産量の減少が見込まれる 石炭輸出量は 2005 年の 1900 万トンから 2006 年には 1600 万トンに減少した 2006 年は一般炭輸出量が 300 万トン減少した ( 表 1-20) 表 1-20 ポーランドの石炭輸出動向 単位 :MT 2004 年 2005 年 2006 年 石炭生産量 石炭輸出量 一般炭 原料炭 コークス輸出量 輸出率 (%) 出所 ) Weltmarkt für Steinkohle Ausgabe 2007, RWE Power 社 事業者名 表 1-21 ポーランドにおける大手石炭生産業者 炭鉱数生産量 (MT) 輸出量 (MT) 2005 年 2006 年 2005 年 2006 年 2005 年 2006 年 Kompania Weglowa SA Katowicka Group Kapitalowa Jastrzebska Spolka Weglowa SA その他 合計 出所 ) Weltmarkt für Steinkohle Ausgabe 2007, RWE Power 社 41

60 1.4.6 主要産炭国の炭鉱リスト本報告書の巻末に 参考資料として 主要産炭国の炭鉱をリスト化したものを掲載した 本リストは 各主要産炭国について ヒアリング及び文献調査により収集した炭鉱ベースの情報を 出来る限り一定の様式に沿って整理したものである なお 各炭鉱リストは 出典データに各国の国情が現れており 現状までのところ 以下のような特徴あるいは課題を有している 例えば 当該国の資源エネルギー関係省庁から一括して炭鉱ベースのデータが入手可能な米国 インド 豪州 南ア等については 炭鉱名の網羅性は高く 且つ各炭鉱の生産量を積算した合計値は 例えば IEA の Coal Information の各国の生産量データとも近い値を示す 一方 ロシア カザフスタン ウクライナ等は 政府関係機関 業界団体あるいはコンサルティング会社等の有料サービスから得られるデータを集約しており 各炭鉱の生産量を積算した合計値は必ずしもの IEA の Coal Information の各国の生産量データと一致しない点に留意して参照する必要がある 42

61 2. 石炭メジャー及び世界の大手石炭企業の概要と動向調査豪州を中心に 石炭メジャーの市場占有率は上昇トレンドにあるが それをもって寡占化をメジャーが仕掛けたと見るのは早計である 利潤の良い炭鉱への投資は経済的合理性に基づいた活動であり また規模の拡大や ポートフォリオの最適化を通じて収益性を改善させるのも当然の行為である その一方で 中国 インドなどの新興国が石炭輸入を増やす中で 輸入国である我が国の発言力の低下は避けられない そうした状況の中で 我が国が有効な投資 購買を行う上での基礎資料として 石炭メジャー等の動向を調査した 本章では まず石炭産業の構造 寡占化のトレンドを整理し 新興国の投資の傾向を整理する 続いて 石炭メジャーの概要 戦略を整理し その上で我が国にとっての今後の投資のあり方を検討する 2.1 石炭産業構造 寡占化トレンド 外資による投資機会メジャーなど石炭企業の戦略の分析にあたっては まず石炭産業構造の現状を体系的に整理し どのような背景で寡占化が進んだのかについて分析する 一般的に財務が弱いジュニアはメジャー もしくは新興国企業に買収されていく流れはあるものの 中には家族経営で営業を続けているジュニアもある また 自ら権益を確保し グリーンフィールドプロジェクトの立ち上げを狙うベンチャー企業も数多くある 本節では こうした企業の特徴 動向の整理も行う 業界構造 豪州を例にとった石炭産業構造 ( オペレーションに携わる企業 ) を表 2-1 に示す 表 2-1 豪州を例にとった石炭産業の構造 セグメント 代表的企業 占有率 トレンド メジャー BHP Billiton Xstrata Anglo American Rio TInto 7 割超 豊富な資金力で中小炭鉱を買収し 占有率は上昇トレンド BHPB, Rio などメジャー同士の事業統合を模索する動きもあるが その主眼は鉄鉱石など他事業の合理化にある 中小 Centennial ( 独立系 ) Gloucester ( 香港系 ) New Hope ( ファント 傘下 ) 2 割弱 一般的に資金源が少なく 買収対象になってきた歴史あり 投資会社 外資に買収されるか 新株発行により資金調達している Centennial のように 国内市場向け一般炭に注力するなど メジャーと営業領域を変える傾向もある ジュニア家族経営スタートアッフ Bloomfield(NSW 州 ) QCoal (QLD 州 ) Riversdale, Firestone 非常に小さい 豪州では家族経営の石炭会社は Bloomfield などが残るのみ QCoal は QLD 州政府の地質学者が立ち上げた会社 その他 他国で権益確保したベンチャーがある スヘ キュレイティフ Rey Resources その他多数 メジャーが興味を示さない箇所の権益を確保し IPO などにより資金調達するタイプのベンチャー 企業数は多い 出所 ) 海外ヒアリング結果より作成 43

62 炭鉱を運営する企業は メジャー 中小 ジュニア 家族経営 スペキュレイティブの 4 つに分類できる メジャーは市場占有率の大部分を占め 残りを中小と家族経営のジュニアが分け合う かつてはジュニアも多く存在したが 現在ではその大部分がメジャーに買収され 存続しているのは 大企業資本化の中小か 財務体質の健全な非上場の独立系に限られている その他 石炭資源が確認されていないか 確認されている場合でも開発が難しい鉱区の権益を確保して 投資家を募るようなベンチャーは多数存在している 以下に メジャーを除く各セグメントの代表的企業の概要を紹介する (1) 中小 家族経営型 主なジュニアの概況は以下のとおりである 現時点でも資本的独立を保っているジュニ アは 何らかの理由で財務に余裕があり 身売りせずに事業を継続できた企業が多い New Hope Coal New Hope Coal Corporation (New Hope Coal) は 投資会社 Washington H. Soul Pattinson の子会社で クイーンズランド州で一般炭の露天掘り炭鉱を 2 箇所有している Darling Downs にある Acland 炭鉱 ならびに Ipswitch 近くの Rosewood 炭鉱が操業中で 2 炭鉱の立地は近いため業務の効率化が図れている Queensland 州の中でも 他の大手メジャーとは立地が異なっていたことから 地元向けの市場で一定量の販売が可能であり 国内向け供給も多かった このように ニッチ市場で競争力を持っていることも 収益の安定化には有利である ただし近年では 輸出市場の開拓も進めており 生産量 497 万トンに対し 輸出は 387 万トンであり 輸出比率は 78% まで高まっている (2009 年 ) 2008 年の輸出比率は 72% であり ここ数年は徐々に輸出比率を高めている また 親会社が投資会社であり キャッシュリッチな親会社に加え New Hope 社自身も比較的潤沢なキャッシュフローを持っている 同社は Ipswich 地域に未開発鉱区を有しているが 特に身売りや資産の切り売りをしなくても 新規開発を保有資金 借り入れ 親会社からの追加出資などにより賄うことが可能とみられる 表 2-2 New Hope Coal の概要 上場市場 株主等 Australian Stock Exchange (ASX) に上場 61.11% を Washington H. Soul Pattinson. が出資 概要 Priceline ( 大手薬局チェーン ) を持つ投資会社の子会社 一般炭のニッ チ市場に特化 主な炭鉱 Acland, Rosewood 生産量 497 万トン, FY2009 売上 ( 純利益 ) 701 百万 AUD (1950 百万 AUD), FY2009 FY2009 は BMA への New Saraji の売却による利益が大幅に加算され ているため 参考までに FY2008 の決算も以下に示す 329 百万 AUD (90 百万 AUD), FY2008 出所 ) 海外ヒアリング結果 New Hope Coal ウェブサイトより作成 44

63 Bloomfield Hunter Valley 地域に 2 つの炭鉱を持つ 家族経営の未上場企業である Hunter Valley の 2 炭鉱を持つほか Bickam mine を新規に開発中 PWCS(Port Waratah Coal Services) にも当初から出資している ( 出資比率 3%) 既存炭鉱の生産量は横ばいか微増に留め 新規炭鉱により全社生産量を増やす方針である 表 2-3 Bloomfield の概要 上場市場 株主等 未上場 家族経営 概要 Hunter Valley の炭鉱 エンジニアリング会社 主な炭鉱 Bloomfield (East Maitland, Hunter Valley) と Rix s Creek (Singleton, Hunter Valley) の二つ 生産量 約 150 万トン 売上 ( 純利益 ) NA 出所 ) 海外ヒアリング結果 Bloomfield ウェブサイト Australian Black Coal Statistics 2006 より作成 (2) スタートアップ ベンチャー石炭産業の中には ベンチャー企業を立ち上げ 権益確保から 増資 IPO 5 などを経て 自社で新規に炭鉱を開発するスタートアップ ベンチャー企業も存在する ただし 豪州内では とりわけ原料炭資源があるクイーンズランド州における権益の割り当てがほぼ終わったことから 今後は減っていくものとみられる このため 豪州で人材 ファイナンスの確保をしながら 権益を南アフリカ モザンビークなど他国に求めるタイプのベンチャー企業 (Riversdale など ) が複数出現している Q-Coal 同社はクイーンズランド州政府に勤務していた地質学者の Chris Wallin が設立したベンチャー企業で Sonoma Coal Mine のグリーンフィールド開発を権益確保の段階から手がけている 6 非上場企業で 当初から複数企業からの出資を仰いでおり 開発資金を確保している 開発鉱区で原料炭資源が確認されていることから 鉄鋼メーカーや 鉄鉱石生産会社などから出資を獲得することに成功している なお わが国の JFE 商事も 20% の株式を 6 億 240 万 AUD で確保している なお 開発は自社では実施しておらず 建設 コントラクター会社の Leighton Contractors にアウトソーシングしている 5 Initial Public Offering

64 表 2-4 Q-Coal の概要 上場市場 株主等概要主な炭鉱生産量 非上場 JFE など複数外資が炭鉱会社に少数出資現在 Sonoma Coal Mine を操業中 Sonoma Coal Mine 生産開始当初は 200 万トン 売上 ( 純利益 ) NA 出所 ) 海外ヒアリング結果 Bloomfield ウェブサイトより作成 開発会社の所有形態としては Sonoma 地区の権益 (Exploration License) を QCoal( 非 上場 ) が保有し 表 2-5 に示す JV を組成して開発資金を主に新株発行により確保している 表 2-5 Sonoma JV の出資者一覧 出資者名 概要 Cleveland Cliffs JFE 商事 China Steel Watami Trading QCoal Sonoma 出所 )QCoal 米国の鉄鉱石生産事業者 わが国 2 位の鉄鋼メーカー JFE の子会社 台湾最大の鉄鋼メーカー 香港系の商社 QCoal も出資を残しており 引き続きプロジェクトを取りまとめている Riversdale ASX に上場している豪州企業で シドニーに本社はあり 経営者もオーストラリア人であるが 事業は南アフリカ ならびにモザンビークで行っている 南アフリカでは BEE 対策として BHP Billiton により売却された Zululand Anthracite Colliery を 2005 年に部分取得した BEE 対策のため出資比率は 74% であり 残りを BEE 企業の Maweni Mining Consortium が保有している この他 モザンビークでは 2006 年に Lower Zambezi Coal Basin 2007 年にテテ州 (Tete province) における権益を取得し インドの Tata とともにベンガ探鉱を開発中である 主に原料炭の生産を予定している (3) スペキュレイティブ石炭があるか分からない土地 もしくはあると分かっていても開発が非常に難しい土地に対しても 豪州では多くの州において権益が割り当てられている 多くの企業は事業化の確信がない状態で権益を確保したとみられるが 一部には明確な事業化の意図を持ったベンチャーも存在する 46

65 Rey Resources 資源開発ベンチャーである Rey Resources は WA 州北東部にある地方都市 Derby( 人口 3,093 人 ) から約 150km 南東に離れた Canning Basin における 新規炭鉱開発を計画している Canning Basin は未開発地域で かつ炭鉱から輸出港となる Point Torment 港までが約 175km と離れている (Derby 港の方がやや近いが 潮の満ち引きが激しく 大型船が寄航できないため 一定量の輸出のためには Point Torment 港を使う必要がある ) また 港までは鉄道などの輸送ルートがなく トラック輸送になる さらに 灰分が多く 日本向けとしては不適格であり 東南アジア市場など安価での販売先に限られる こうした事情から メジャーが開発に名乗りを上げることはなく Rey Resources は 自ら権益を確保し 開発するため IPO を実施して資金調達はしているが 開発の実現は難しいとの声もある 7 Darwin Cairns Canning Basin Northern Territory Alice Springs Queensland Western Australia South Australia Brisbane Perth New South Wales Collie Basin Adelaide Victoria Melbourne Sydney Canberra Tasmania Hobart 図 2-1 出所 )Ray Resources 資料より作成 Collie Basin と Canning Basin の立地 7 WA 州の石炭産業に詳しい専門家への非公式ヒアリングによる 47

66 2.1.2 外資による投資機会外資による炭鉱への出資手法は表 2-6 とおり類型化できる すなわち メジャー等が主体となって開発する炭鉱の 一部株式を取得するもの キャッシュ不足の企業へ出資するもの 最後に 外資が単独でグリーンフィールド事業を行うものがある わが国の商社による炭鉱への出資の多くは 部分出資型に該当する 出資を受け入れるメジャー側にとっては 部分出資する日本の商社やユーザー企業に安定的に石炭を販売することができるというメリットがあった ただし 豪州炭の販売先もここ数年で中国 インドなどのシェアが上昇しており また取引市場の流動性が増せば メジャー側にとってユーザー国企業に出資させる合理性が下がるとみられる キャッシュ不足の企業へ出資する事例としては BMA 形成時の三菱商事による出資や JFE 商事の QCoal への出資などが該当する 近年では 中国企業が豪州におけるグリーンフィールド事業へ単独で進出する傾向もみられ 今後はこうしたリスクテークするタイプの投資も増えていくとみられる 表 2-6 外資による投資機会の類型化 投資タイプ代表事例投資が成立する理由 特徴 部分出資型 ファイナンスニース 汲み取り型 従来の本邦企業の出資案件の大部分 BMA の形成時 JFE による QCoal への部分出資 JV に日経企業を入れる理由は 安定販売先確保の期待など 中国 インドなどの需要が伸びる将来は 安定販売だけではJVを組めなくなる可能性あり BMA 形成時のように 相手企業がキャッシュで困っている QCoal のように炭鉱の開発 拡張資金を自社で調達できない場合 タイミング 案件が限られる点で限界がある 神華能源の NSW 州ク リーンフィールト 開発案件への進出 Waratah Coal の Galilee Basin 案件出所 ) 海外ヒアリング結果より 豪州では権益の入札は公平に実施されるため 資金力と技 術力があれば単独外資でも参入可能 ハイリスク ハイリ ターンである 48

67 2.1.3 外資に対する規制豪州において 既存企業を買収したり 外国企業が土地を取得する際 連邦政府の財務省 (Department of Treasury) 傘下の FIRB(Foreign Investment Review Board) が審査を実施している 審査対象案件の条件は表 2-7 のとおり 表 2-7 FIRB の審査対象の基準 規制対象 FIRB の審査対象概要 買収 出資 起業 2 億 1900 万 AUD 以上 1000 万 AUD 以上 外国企業による投資額 ( 株式や資産の取得金額 ) が 2 億 1900 万 AUD 超の案件について FATA(Foreign Acquisitions and Takeover Act 1975) により FIRB の審査が入る FATA により 政府は対象案件を認めない (block) ことができる 投資額が 1000 万 AUD を超える起業 (establish new businesses) は政府に申請する必要があるが 通常は意義は唱えられない * ただし 投資額が 1 億 AUD を超える mining proposal については 詳細な計画の提出が必要 外国政府による投資 買収 出資起業の全て 投資金額に関わらず 外国政府 政府機関による買収 出資 起業は FIRB の審査対象になる *: 出所 )FIRB ウェブサイト 新興国企業による豪州資源セクターへの買収提案が増えつつある 近年の案件に対する FIRB の判断は表 2-8 のとおりとなっている 49

68 表 2-8 新興国企業による豪州資源セクターの買収案件に対する FIRB の判断 ディール Yanzhou( エン州煤業 ) による Felix Resources の株式の 100% 買収 China Nonferrous Metal Mining( 中国有色鉱業集団 ) による Lynas の株式の 51.6% 買収 Baosteel( 宝鋼 ) による Aquila の株式の 15% 買収 Wuhan Iron & Steel( 武漢鋼鉄集団 ) による Centrex Metals の株式の 60% 買収 CREC Resources による RMA Energy の株式の 80% 買収 投資額対象資産 許可 許可条件 以下の条件をつけ 許可した 買収は豪州子会社(Yancoal) を通じて行う 2 人の豪州人役員を任命する 投資額 :35 億 AUD 対象資産 : 一般炭投資額 :2 億 5200 万 AUD 対象資産 : レアメタル投資額 :2 億 8600 万 AUD 対象資産 : 鉄鉱石投資額 :2 億 7100 万 AUD 対象資産 : 鉄鉱石投資額 :1480 万 AUD 対象資産 : ウラン 石炭など 条件付許可不許可の見通し許可許可許可 出所 )MinterEllison Layers 資料 海外ヒアリング結果より作成 Yancoal を 2012 年までに上場させ 出資比率を 7 割に下げる 石炭販売において中国と公正な取引をする (arms-length dealing for coal sales to China) 政府が不許可の可能性を示唆したことから 買収提案が撤回された 許可 ( ただし出資比率の上限は 19.99% とする ) 許可 許可 レアアースなどでは不許可の可能性もあるようだが 石炭を含む多くの資源において 豪州で上場する もしくは出資比率を抑えるといった一定の条件を飲めば 新興国企業による豪州の資源セクターの買収 出資は認められている これらの判断結果 ならびに FIRB へのヒアリング結果から FIRB による投資判断の基準は 概ね以下のとおりと推察される すなわち 石炭を含めた資源セクターへの投資は基本的に歓迎の姿勢である ただし 100% 投資や 鉄鋼会社の垂直統合モデルには警戒しており 豪州企業などとの JV を好んでいる ただし BHP-Billiton の合併 Rio Tinto への出資といった大型案件については 国家のアイデンティティ確保といった政治的判断も加わっている 8 従って 例えば Rio Tinto を買収するといった大型買収でない限り 一定の条件下で買収 出資は許可されていくとみられる 8 FIRB 関係者へのヒアリングより 50

69 基本的に FDI** は歓迎 豪州の資源セクターの投資資金の 80% は海外から来ており FDI を拒むことはしない 国益に適うよう 資本の入れ方 比率などに規制をかけ制御する方針 石炭セクターへの投資は許可する 世界的に供給者が限られるレアメタル権益の買収には厳しい見方をしている 一方 過去の判断からは石炭 ( 特に一般炭 ) 鉄鉱石など大部分のセクターは許可される 100% 投資には警戒 JV, 部分出資を好む 100% 外資出資は好まず JV なり豪州市場での IPO を好む 目的は 豪州側の株主による監視により プロジェクトの円滑な進捗や 適切な FOB 価格での輸出を担保する事 垂直統合は警戒 FOB 価格の影響懸念 鉄鋼会社の垂直統合モデルには警戒している 市場価格より低く本国に鉄鉱石 原料炭が輸出され 州政府などのロイヤリティー収入が減ることを懸念している 大規模買収の場合政治的判断が加わる BHP-Billiton など大規模買収の場合 二元上場や オーストラリア人役員を入れることを求める FIRB の判断というよりも 国家アイデンティティ確保のための政治的判断 Rio Tintoなどの大型買収を除けば 新興国の対豪投資は買収 グリーンフィールドともに 一定の条件下で許可されるとみられる *: FIRBへのヒアリングなどに基づくMRI 独自の分析であり FIRBの公式見解ではない **: Foreign Direct Investment: 海外直接投資 図 2-2 FIRB の判断根拠 (MRI による推察 ) 51

70 2.2 石炭メジャーの概要と動向 本節では 石炭メジャー 4 社の概要と その戦略についてとりまとめる 石炭メジャー 4 社の概要石炭メジャーとは 一般的に資源メジャー 4 社 すなわち Xstrata Anglo American BHP Billiton ならびに Rio Tinto を指す ( 石炭セグメントの売上高構成比順 ) これら 4 社のセグメント別売上高構成比率は図 2-3 表 2-9 のとおりである なお Rio Tinto を除く 3 社は石炭セグメントの売り上げ 利益が公開されているが Rio Tinto は石炭を含むエネルギーセグメントとして公開されている なお 同セグメントには ウランなどが含まれているが 生産量を見る限りは大部分のエネルギーセグメントの大部分の売り上げは石炭によるものである 石炭セグメントの売上高構成比は Xstrata が 28.4% と最も高く 次いで Anglo American ( 同 19.5%) BHP Billiton( 同 17.7%) Rio Tinto( 石炭を含むエネルギーセグメントの売上高構成比 12.9%) となっている セグメント別売上高構成比率 [%] 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 合金鉄 マンガンなど ダイヤモンド等 ダイヤモンド等 その他 亜鉛 建材 鉄鉱石 ダイヤモンド等 ニッケル ステンレス原料 合金鉄 マンガンなど 合金鉄 マンガンなど 鉄鉱石 アルミニウム 銅ベースメタルベースメタル アルミニウム プラチナ 石油 銅 石炭 石炭 石炭 エネルギー ( 含石炭 ) Xstrata Anglo American BHP Billiton Rio Tinto 図 2-3 資源メジャー 4 社のセグメント別売上高構成比 (2008 年 ) 出所 ) 各社年次報告書より作成 52

71 表 2-9 資源メジャー 4 社のセグメント別売上高構成比 (2008 年 ) 単位 : 百万 USD Xstrata Anglo American BHP Billiton Rio Tinto 石炭 7,944 6,436 10,501 NA エネルギー ( 含む石炭 ) NA NA NA 8,018 石油 NA NA 8,382 NA プラチナ NA 6,327 NA NA 銅 11,464 NA NA 5,748 ベースメタル NA 5,878 14,774 NA アルミニウム NA NA 5,746 18,297 ニッケル 3,105 NA NA NA 亜鉛 3,202 NA NA NA 合金鉄 マンガンなど 2,002 6,849 2,912 NA 鉄鉱石 NA NA 9,455 16,527 建材 NA 4,378 NA NA ステンレス原料 NA NA 5,088 NA ダイヤモンド等 NA 3, ,820 その他 235 NA 1,646 5,655 *: 企業により 同じ資源でも分類が異なることがある 例えば Anglo American 以外がプラチナを生産し ていないことは意味しないので注意されたい 出所 ) 各社年次報告書より作成 なお BHP Billiton は他資源にも事業ポートフォリオを広げており 石炭セグメントの構成比が低いように見えるが 石炭セグメントの売上高では BHP Billiton が Xstrata を上回っている これは Xstrata のポートフォリオが石炭 銅事業に偏っており 全社の事業規模が小さいためである 実際 BHP Billiton の価格トレンドが異なる資源を積極的に取り込むポートフォリオ戦略は財務上も有効に機能しており 詳細は後述するがベースメタルの価格変動による減益を 原料炭 鉄鉱石価格の上昇で補ったりしている Anglo American はベースメタル ダイヤモンド ( 同社は De Beers の株式の 45% を保有 ) などにポートフォリオを広げている とりわけ ダイヤモンド プラチナの比率が高い点が他 3 社と異なる特徴である Xstrata が Anglo American に買収を仕掛けた背景の一つには Xstrata とは異なるポートフォリオを持つ Anglo American が魅力的だったことがある Rio Tinto は 鉄鉱石事業 ならびにアルミ事業の比率が他社と比較して高い アルミについては 2007 年にカナダのアルミ大手 Alcan を友好的に買収 ( 現 Rio Tinto Alcan) したことが背景にある これら 4 社の石炭セグメント概況と 石炭事業の生い立ち 概要は表 2-10 のとおりである 4 社とも 石炭事業を展開する地域としては 豪州 南アフリカ コロンビア 北米などが中心で 輸出ポテンシャルがある国が多い 炭種比率などに違いがある 各社とも 港湾インフラに権益を持っているケースが多く 生産から輸出までを一体化して操業でき 53

72 ることが強みになっている 表 2-10 石炭メジャー 4 社の石炭セグメントの概要 Xstrata Anglo American BHP Billiton Rio Tinto 主な地域 豪州 (56%) 南ア (22%) コロンビア 南ア (59%) 豪州 (28%) コロンビア カナダ 豪州 (46%) 南ア (30%) 米国(14%) コロンビア (10%) 米国 (78%) 豪州 (22%) 石炭事業の売り上 ベースメタル プラ 利益率の良い原料 他 3 社と比較する げ構成比は高い 利チナ ダイヤモンド単事業の比率が他と 石炭事業の売上石炭セグメントの益率も同社の他資と並ぶ主要事業 社よりも高い 高構成比は低い 位置づけ源や 競合他社より も高い 炭種 一般炭が 65% 一般炭が約 9 割一般炭が 85% 原料炭が 35% 一般炭が 95% ( 一般炭比率原料炭が 15% ( 他社より原料炭比原料炭が 5% が高い ) 率が高い ) 98 年頃から 元は南アの企業で 古くから豪州 QLD 1989 年に BP の鉱 石炭事業の生い立ち Glencoe が石油メジャーから豪州炭資源を買収 Xstrata が 2002 年に Glencoe の石炭資源を買収して参入 あり 古くから南アに石炭資源を保有 豪州の権益は Shell ExxonMobil などから 2000 年代前半に買収 州の原料炭資源を押さえており 買収などを通じて着実に保有資源を増やしている 物資源事業を買収 買収資産に豪州の石炭事業も含まれていた 隣接鉱区を買収し 選炭工場 インフラなどを統合してス 南アなどで国内市場向けにも販売し 売上高 利益率も安 原料炭事業の利益率が非常に高い点が強み Hay Point 安定して黒字を計上しており 安定事業をポートフォリ 戦略 強み ケールメリットを定している 安定し (Mackay) など港湾オに組み込む財務追及 生産性が高た収益を生む事業も保有しており 港戦略上の有効性は く 利益率が良い としてポートフォ 湾を一体的な運営 高い リオに組み込む意義は高い できる点が強み 出所 ) 各種資料より作成 54

73 図 2-4 ならびに表 2-11 は 各社の石炭セグメントの売上高 営業利益である 売上高では BHP Billiton が 146 億 USD と群を抜いて大きく 次いで Xstrata が 79 億 USD Rio Tinto が 70 億 USD Anglo American が 63 億 USD である BHP の石炭セグメントの売上高構成比は 24.6% と Xstrata の石炭セグメントの売上高構成比 (28.4%) よりも低いが BHP の石炭セグメントの事業規模は Xstrata の二倍弱である BHP を除く 3 社の石炭セグメントの売上高規模は 70 億 USD 前後であり 石炭セグメントの売上高規模は同程度である Operating Profit (Coal) [USD millions] 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 Rio Tionto BHP Xstrata Anglo American 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 Revenue (Coal) [USD millions] 図 2-4 資源メジャー 4 社の石炭セグメントの売上高 営業利益 出所 ) 各社年次報告書より作成 9 表 2-11 資源メジャー 4 社の石炭セグメントの売上高 営業利益 単位 : 百万 USD Xstrata BHP Billiton Anglo American Rio Tinto 石炭セグメント売上高 7,944 14,611 6,436 7,000 石炭セグメント営業利益 3,549 6,085 2,240 1,838 出所 ) 各社年次報告書より作成 9 BHP Billiton は 2009 年 55

74 各社の石炭セグメントの利益率の推移は図 2-5 表 2-12 のとおりである 原料炭価格が上昇した 2008 年において 原料炭比率が高い BHP Billiton の石炭セグメントの営業利益率は 41.6%( うち原料炭事業は 57.2%) と急激に高まっている 他メジャーについても 年により利益率は変わるものの 概ね 20% から 40% 程度の営業利益率 ( もしくは売上高 EBITDA 10 率 ) を維持しており 資源高となった 2008 年には利益率がさらに改善している なお 企業によって間接経費を各事業セグメントの営業経費としてどの程度分配するかが異なり その考え方によりセグメント別営業利益もわずかに変化する また EBITDA 率と営業利益率が混在していることに注意されたい Operating Mergin Ratio [%] BHP Billiton Xstrata Anglo American Rio Tinto 図 2-5 各社の石炭セグメントの営業利益率 EBITDA 率の推移出所 ) 各社年次報告書より作成 表 2-12 各社の石炭セグメントの営業利益率 EBITDA 率 (%) の推移 単位 :% Xstrata* BHP Billiton** NA NA NA Anglo American* NA Rio Tinto* NA NA NA NA NA 26.3 *: 売上高 EBITDA 比率 **: Profit from Operation 出所 ) 各社年次報告書より作成 10 Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization 税引前利益に支払利息と減価償却費 を加算したもの 56

75 4 社の中で BHP Billiton と Xstrata については 原料炭 一般炭別の利益率の算出が可能である ( 図 2-6 表 2-13) BHP Billiton はセグメント営業利益 Xstrata はセグメント EBITDA が算出可能だが 定義が異なるため両社の石炭事業の収益性の単純な比較には適さない ただし 両社ともに原料炭事業の利益率が常に一般炭事業を上回っており とりわけ BHP Billiton では一般炭事業の営業利益率が 10% から 20% 前後を推移しているのに対し 原料炭事業の営業利益率は 2009 年においては 5 割を超えている Xstrata の原料炭事業でも 減価償却費を差し引く前の段階である点に注意は必要であるが 概ね 4 割から 6 割前後の売上高 EBITDA 比率を記録している BHP Billiton と比較すると Xstrata の方が一般炭事業の利益率が高いとみられ 同社の一般炭事業のオペレーションの効率化が進んでいるといえる 70 BHP Billiton (Metallurgical) BHP Billiton (Energy) Xstrata (Metallurgical) Xstrata (Energy) Operating Mergin Ratio [%] 図 2-6 原料炭 一般炭別の利益率の推移 表 2-13 原料炭 一般炭別の利益率の推移 単位 :% Xstrata* BHP Billiton** 炭種 原料炭 一般炭 原料炭 NA NA NA 一般炭 *: 売上高 EBITDA 比率 **: Profit from Operation 出所 ) 各社年次報告書より作成 57

76 各社の負債資本比率 (Debt Equity Ratio) の推移は図 2-7 表 2-14 のとおりである BHP Billiton Xstrata Anglo American の 3 社の負債資本比率 (Debt Equity Ratio) は概ね 1 倍前後で推移しているが Rio Tinto についてはカナダのアルミ大手 Alcan 買収に伴う借入金の増加 ならびにのれん代の償却により 2007 年以降急速に悪化している この財務体質の悪化が BHP Billiton との鉄鉱石事業の統合の背景にあり BHP Billiton よりも規模の大きな鉄鉱石事業を有する Rio Tinto に対し JV の組成と引き換えに BHP Billiton がキャッシュを提供することにより Rio Tinto 側のバランスシートの改善を図ること また輸出インフラの共同運営によりコスト削減を図ることが期待される Rio Tinto を除けば ファイナンスの観点からは買収 JV の組成などを差し迫って求められているわけではない Rio Tionto BHP Xstrata Anglo American 2.5 D/E Ratio 出所 ) 各社年次報告書より作成 図 2-7 各社の負債資本比率の推移 表 2-14 各社の負債資本比率推移 Xstrata BHP Billiton Anglo American Rio Tinto 出所 ) 各社年次報告書より作成 58

77 2.2.2 Xstrata (1) 企業概要 Xstrata は スイスの Zug に本社を置く 石炭 銅を主に生産する資源メジャーである 同社の大株主は スイスに本社を置く資源メジャー 商社の Glencoe International である Glencoe は非上場企業であるが Xstrata は London Stock Exchange (LSE) ならびに Swiss Exchange (SWX) に上場している 同社は幾度かの業態変更を経た後 90 年代後半には資源セグメントに専念し 2001 年に LSE に上場を果たした 同社の石炭事業は 上場を果たした 2001 年に Glencore の石炭資産を買収したことが起源である 同社はその後も積極的な買収を続け 2003 年には豪州の銅 亜鉛 石炭大手の MIM Holdings を買収して企業規模をほぼ倍増させたほか 表 2-16 に示す様々な M&A ディールを成立させ 急速に企業規模を拡大している 表 2-15 Xstrata の概要 企業名 Xstrata 本社 Zug, Switzerland 連結売上高 23,530 百万 USD 連結営業利益 4,476 百万 USD 主な保有資源 銅 ( 売上高構成比 41%) 石炭( 同 29%) で売上高の 70% 亜鉛( 同 15%) を含めると売上高の 85% を占め 他の資源メジャーよりも銅 石炭への依存度が高い 炭種別では一般炭が中心 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 59

78 表 2-16 Xstrata の主な M&A ディール ( ディール不成立も含む ) 年企業名など内容備考豪州 南アフリカ共和国の石炭事業を取得 世 2002 Xstrata Glencore 買収界最大の一般炭輸出企業となる Xstrata MIM 豪州の亜鉛 石炭生産大手 MIM Holdings への買収 Holdings 買収 カナダの銅 ニッケル生産大手 Falconbridge Xstrata Falconbridge 買収への買収 80% を取得 銅 ニッケル 亜鉛な Limited どで成長 Xstrata が Cerrejón の権益三分の一を権益取得 Cerrejón の権益三分の一を買収した Glencore から取得 Xstrata Aluminum を Xstrata Aluminum の前身は Falconbridge Apollo Management 売却 Limited のアルミニウム部門 LP に売却 Xstrata 豪州のニッケル生産企業 Jubilee Mines の買収買収 Jubilee Mines (2008 年末までに 100% 取得 ) Xstrata Resource 豪州の石炭生産企業 Resource Pacific への買買収 Pacific 収 2008 年 4 月時点で 89.8% を獲得 南アフリカ共和国の PGM 生産企業 Eland Xstrata Eland 買収 Platinum Holdings への買収 2007 年 11 月時 Platinum Holdings 点で 100% を獲得 カナダのニッケル生産大手 LionOre Mining Xstrata LionOre International への買収 ニッケル事業拡大を買収 ( 決裂 ) International 図ったが OJSC MMC Norilsk Nickel の提示価格が上回ったため 決裂 2008 Xstrata Lonmin 買収 ( 決裂 ) 英国の PGM 生産大手 Lonmin への買収 24.9% を取得 2008 Xstrata Indophil 豪州の銅 金生産企業 Indophil Resources への買収 ( 決裂 ) Resources 買収 買収は決裂したが 19.99% の株式を取得 2008 Xstrata Vale 買収 ( 決裂 ) ブラジルの資源大手 Vale からの買収 2009 Xstrata Prodeco 買収 Glencore International AG からコロンビアの一般炭生産企業 Prodeco を買収 Calenturitas La Jagua 炭鉱を手中に収める ( 計 1100 万トン / 年 ) 2009 規模拡大や鉱山資産の統合による効率化が狙 Xstrata - Anglo 合併 ( 決裂 ) い BHP Billiton と RioTinto の鉄鋼事業統合 American を受けての交渉だが Anglo 側が拒否し決裂 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 60

79 (2) セグメント別概況 Xstrata のセグメント別売上高を図 2-8 ならびに表 2-17 に示す 銅 ( 売上高構成比 41%) 石炭 ( 同 29%) で売上高の 70% 亜鉛( 同 15%) を含めると売上高の 85% を占め 他の資源メジャーよりも銅 石炭への依存度が高い 炭種別では一般炭が中心である Technology less than1% Nickel 8% Zinc Lead 15% Coal-Thermal 25% Coal-Coking 4% Copper 42% Ferroalloys 5% Platinum 1% 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 図 2-8 Xstrata のセグメント別売上高 (2009 年 ) 表 2-17 Xstrata のセグメント別売上高 (2009 年 ) 一般炭 原料炭 銅 亜鉛 ニッケル 合金鉄 その他 売上高 5, ,223 3,450 1,891 1, [ 百万 USD] 構成比 [%] 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 61

80 セグメント別売上高の推移を図 2-9 ならびに表 2-18 に示す 2005 年までは一般炭セグメントが売上高ベースで最大のセグメントであったが 2005 年のカナダの銅 ニッケル生産大手 Falconbridge の買収により 銅セグメントの売り上げを急速に増やした また 同買収 ならびに 2007 年に実施した豪州のニッケル生産企業 Jubilee Mines の買収により ニッケル事業の売上高も増やしている Aluminium Zinc Nickel Revenue [USD millions Others Vanadiu Copper Ferroalloy 5000 Magnesiu FerroChrome m Forestry Zinc Chrome Coal-Coking Coal-Thermal 図 2-9 Xstrata のセグメント別売上高の推移 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 表 2-18 Xstrata のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万 USD 一般炭 1,578 2,335 2,864 3,019 3,614 6,347 5,762 原料炭 , 銅 1,057 1,598 2,008 7,007 12,794 11,464 9,223 亜鉛 932 1,165 1,449 3,721 4,726 3,202 3,450 ニッケル ,678 5,252 3,105 1,891 合金鉄 ,352 2,002 1,105 その他 583 1,009 1,193 1, 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 62

81 セグメント別 EBITDA では 主力 2 事業 すなわち銅 (EBITDA 構成比率 42%) なら びに石炭 (EBITDA 構成比率 39%) で全体の 81% 亜鉛 ( 同 12%) を含めると全体の 93% となり 利益のほとんどは主力 3 事業によるものである Techonology less than 1% Zinc Lead 12% Nickel 6% Coal-Thermal 33% Copper 42% Coal-Coking 6% Platinum 1% Ferroalloys less than 1% 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 図 2-10 Xstrata のセグメント別 EBITDA(2009 年 ) 表 2-19 Xstrata のセグメント別 EBITDA(2009 年 ) 一般炭 原料炭 銅 亜鉛 ニッケル 合金鉄 その他 EBITDA 2, , [ 百万 USD] 構成比 [%] % 未満 1% 未満 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 63

82 セグメント別 EBITDA の推移を図 2-11 ならびに表 2-20 に示す 2006 年 2007 年頃には銅セグメントで過半数の EBITDA を創出していたが 2008 年のエネルギー価格の上昇に伴い 近年では石炭セグメントの利益貢献が高まっている 売上高では亜鉛 ニッケルセグメントの構成比を高め 事業の多様化を図っているが 利益面では銅 石炭セグメントで大部分の利益を創出する構造が続いている Zinc Lead Nickel EBITDA [USD millions] Copper Platinum Ferroalloys Coal-Coking Zinc Lead Nickel Copper 2000 Coal-Thermal Coal-Thermal Coal-Coking 図 2-11 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 Xstrata のセグメント別 EBITDA の推移 表 2-20 Xstrata のセグメント別 EBITDA の推移 単位 : 百万 USD 一般炭 , ,159 2,325 原料炭 , 銅 ,131 3,349 4,987 3,160 2,922 亜鉛 ,477 1, ニッケル , 合金鉄 その他 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 64

83 EBITDA ratio [%] (FY2009) Coal-Thermal Coal-Coking Ferroalloys Platinum Copper Nickel Zinc Lead Technology Xstrata 図 2-12 Xstrata のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 表 2-21 Xstrata のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 単位 :% 一般炭 原料炭 合金鉄 プラチナ 銅 ニッケル 亜鉛 テクノロシ ー 全社 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 (3) 石炭セグメントの概要 Xstrata の石炭セグメントの 2009 年における生産量は 9520 万トンで 炭種別では一般炭が 85% と 一般炭の比率が高い 国別では 豪州 ( 生産量構成比 56%) 南アフリカ( 同 22%) アメリカ大陸( コロンビア )( 同 22%) である ( 図 2-13 表 2-22) Coking 7% Semi-soft coking 7% Americas 22% Thermal 86% South Africa 22% Australia 56% (a) 炭種比率 (b) 生産国構成比図 2-13 Xstrata の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 65

84 表 2-22 Xstrata の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 炭種比率 生産国構成 一般炭 原料炭 セミソフト 豪州 南ア 米国 生産量 [MT] 構成比 [%] 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 なお Xstrata の保有炭鉱の概要は表 2-23 表 2-24 のとおりである 表 2-23 Xstrata の炭鉱保有資産 (1/2) 所在国権益生産量 [kt] * 1 操業会社等割合 2008 年 2007 年 2006 年 コロンビア BHP Billiton Xstrata との権 Cerrejón 33.3% 10,400 9,865 28,430 益 3 等分による JV オーストラリア Cumnock 90.0% ,038 Liddell 67.5% 2,047 2,148 2,980 残り 32.5% は三井松島産業 Macquarie Coal JV West Wallsend 80.0% 1,528 1,569 2,210 Westside 80.0% Mount Owen 100% 7,188 5,062 5,574 Ravensworth Operations 100% 4,255 4,042 Ravensworth Underground 70.2% 773 NA NA Oakbridge Group Baal Bone 74.1% 904 1,097 1,981 Beltana 68.3% 3,078 3,700 4,877 Bulga 68.3% 3,291 3,597 5,579 Tahmoor 100% 1, NA Ulan Ulan Underground 90% 5,579 3,342 2,482 Ulan Opencut 90% 717 1,732 2,863 United 95% 2,106 2,387 2,276 枯渇に伴い 2010 年 3 月に閉山 Oaky Creek 55.0% 3,709 4,399 7,325 Newlands Thermal 55% 3,452 2,608 3,506 Coking 55% 1,052 1, Collinsville Thermal 55% 1,461 1,403 1,637 Coking 55% Rolleston 75% 5,426 5,080 3,676 備考 Oaky Creek No.1 は需要減を理由に 2008 年 12 月より操業停止されていたが 2009 年 9 月に操業再開 Oaky North での生産に Oaky Creek No.1 が加わり生産規模が回復する見込み 66

85 表 2-24 Xstrata の炭鉱保有資産 (2/2) 所在国 権益 生産量 [kt]* 1 操業会社等 割合 2008 年 2007 年 2006 年 南アフリカ Southstock Division Opencast 79.8% NA Underground 79.8% 3,708 3,569 NA Mpumalanga Division Spitzkop 79.8% Tselentis 79.8% 1,055 1,437 1,858 Tweefontein Opencast 79.8% 2,778 1,242 NA Underground 79.8% 2,154 2,836 NA Goedgevonden 74.0% 2,160 1,250 1,047 枯渇のため閉鎖計画あり 合計 - 76,384* 2 72,977* 2 - *1: 年次報告書には他社持分も含めた生産量が記載されているが ここでは自社分に換算している *2: 自社権益分に割り戻した上記表の合算値 同社の石炭販売量とは一致しない 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 備考 67

86 Xstrata の炭鉱開発 拡張計画は表 2-25 のとおりである 表 2-25 Xstrata の炭鉱開発 拡張計画 所在国プロジェクト名 炭種 事業種別 * 備考 オーストラリア Ravensworth West 再開 2008 年第一四半期に 権益の過半数を獲得 Xstrata90% 伊藤忠商事 10% FS 中 初生産は早くて 2010 年内 New South Wales Glendell operation 拡張 Liddell 拡張 Blakefield South 新規開発 Bulga 炭鉱の一部 ロングウォールによる初生産は 2010 年予定 Ulan Ravensworth complex 拡張 FS 中 Mangoola Coal Project 一般炭 新規開発 FS 終了 露天掘り 2010 年生産開始予定だが 需要次第で遅延の可能性 Wandoan coal project 一般炭 新規開発 FS 終了 伊藤忠商事 住友商事との JV 南アフリカ BHB Billiton Energy Coal South Africa と JV Douglas Tavistock Joint の再編 Xstrata が完全所有する隣の鉱山 Arthur JV の再編 Venture Taylor Colliery Open-Cast Mine (ATCOM) の 操業と合わせることで効率化 Goedgevonden 新規開発 Southstock 5 Seam 坑内掘り 拡張 Klipoortjie 新規開発 Tweefontein 最適化 Goedgevonden 一般炭 拡張 Witbank 炭田内 Rainbow Minerals Limited が 51% Xstrata が 49% 保有 初生産は 2009 年予定で Escom および輸出用 2012 年完了予定の拡張により 石炭生産量が 440 万トン / 年増加する Zonnenbloem 新規開発 コロンビア Cerrejón 拡張 Prodeco 権益獲得 カナダ Donkin 新規開発 *: 既存炭鉱リストに含まれないものを新規開発案件に分類した 出所 )Xstrata 年次報告書より作成 68

87 2.2.3 BHP Billiton (1) 企業概要 BHP Billiton は 豪州企業であった BHP(Broken Hill Proprietary Company) と 英国企業であった Billiton が 2001 年に合併して誕生した世界最大 11の資源メジャーである 合弁時に豪州の FIRB(Foreign Investment Review Board) などの意向を踏まえ BHP Billiton Limited が豪州 ASX(Australian Securities Exchange) で BHP Billiton PLC が英国 LSE(London Stock Exchange) で二元上場する形態をとっている 会計上は 石油 アルミニウム ベースメタル ダイヤモンド ステンレス鋼 鉄鉱 マンガン 原料炭 一般炭の 9 つのセグメントに分けている 表 2-26 BHP Billiton の概要 企業名 BHP Billiton Limited & PLC 本社 Melbourne, Australia / London, United Kingdom 連結売上高 50,211 百万 USD 連結営業利益 12,160 百万 USD 主な保有資源 鉄鉱石 ( 売上高比率 20%) 原料炭( 同 16%) ベースメタル( 同 14%) 石油 ガス ( 同 14%) 一般炭( 同 13%) など幅広い資源にポートフォリ オを広げている 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 11 石油メジャー NOC(National Oil Company) は除く 69

88 (2) セグメント別概況 BHP Billiton のセグメント別売上高は 図 2-14 表 2-27 のとおりである 資源メジャーの中でもバランスの取れたポートフォリオを構成しており 最大のセグメントが石炭 ( 売上高構成比 29%) 次いで鉄鉱石( 同 20%) である 一般炭よりも原料炭の方が売り上げは大きいのも同社の特徴である Group and unallocated items 3% Metallurgical Coal 16% Energy Coal 13% Petroleum 14% Aluminium 8% Base Metals 14% Manganese 5% Iron Ore 20% Stainless Steel Materials 5% Diamonds and Specialty Products 2% 図 2-14 BHP Billiton のセグメント別売上高 (2009 年 ) 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 表 2-27 BHP Billiton のセグメント別売上高 (2009 年 ) 一般炭 原料炭 石油 アルミベースステンレスニウムメタル原料 鉄鉱石 マンガン その他 売上高 6,524 8,087 7,211 4,151 7,105 2,355 10,048 2,536 2,194 [ 百万 USD] 構成比 [%] 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 70

89 BHP Billiton のセグメント別売上高の推移を図 2-15 ならびに表 2-28 に示す なお 原料炭セグメントは鉄鉱石セグメントなどとともに 2006 年以前は Carbon Steel Materials セグメントに分類されていたため セグメント別の情報を得られるのは 2007 年以降に限られる 2002 年以降 全てのセグメント ( その他セグメントは除く ) で売上高を増やしており 中でも一般炭 ベースメタル 原料炭 鉄鉱石セグメントは大きく売り上げを増やしている Group and unallocated Items Metallurgical Coal Manganese Energy Coal Revenue [USD millions Diamonds and Specialty Products Carbon S.M. Stainless S.M. Iron Ore Base Metals Aluminum Petroleum 図 2-15 BHP Billiton のセグメント別売上高の推移 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 表 2-28 BHP Billiton のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万 USD 一般炭 1,919 2,089 2,569 2,971 2,881 4,576 6,560 6,524 原料炭 NA NA NA NA NA 3,769 3,941 8,087 石油 2,780 3,260 5,508 5,967 5,871 5,141 8,382 7,211 アルミニウム 2,857 3,386 4,432 4,571 4,977 5,879 5,746 4,151 ヘ ースメタル 1,821 1,954 3,422 2,329 4,901 12,635 14,774 7,105 ステンレス原料 868 1,106 1,749 2,266 2,955 6,901 5,088 2,355 鉄鉱石 NA NA NA NA NA 5,524 9,455 10,048 マンガン NA NA NA NA NA 1,244 2,912 2,536 その他 7,533 5,711 7,263 8,618 10,568 1,804 2,615 2,194 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 71

90 2009 年におけるセグメント別営業利益を図 2-16 ならびに表 2-29 に示す 1216 億 USD の営業利益を計上しているが 赤字セグメントも複数あり 利益面では鉄鉱石 ( 構成比 25%) ならびに原料炭 ( 構成比 18%) などに偏りがある Energy Coal 8% Petroleum 22% Metallurgical Coal 25% Base Metals 5% Manganese 7% Iron Ore 33% Diamonds and Specialty Products less than 1% 図 2-16 BHP Billiton のセグメント別営業利益 (2009 年 赤字セグメント除外 ) 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 表 2-29 BHP Billiton のセグメント別営業利益 (2009 年 赤字セグメント含 ) 一般炭 原料炭 石油 アルミベースステンレスニウムメタル原料 鉄鉱石 マンガン その他 営業利益 1,460 4,625 4, ,186 6,229 1,349-1,278 [ 百万 USD] 構成比 [%] NA 5 NA 33 7 NA *: 構成比の算出にあたっては 赤字セグメントは計算から除外 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 72

91 BHP Billiton のセグメント別営業利益の推移を図 2-17 ならびに表 2-30 に示す 2006 年から 2008 年まではベースメタルがセグメント別で最大の利益を計上しており 次いで石油 鉄鉱石セグメントが安定的に利益を計上していた 2009 年には ベースメタルセグメントの利益率が急速に悪化したが 代わって原料炭 鉄鉱石事業の利益が大幅に伸びている セグメント間の利益率のぶれをポートフォリオを広げることで吸収し 2009 年は減益であったものの ほぼ一貫した増益基調を保っている Profit from operation [USD millions] Energy Coal Metallurgical Coal Manganese Iron Ore Energy Coal Stainless Steel Materials Metallurgical Coal Carbon&Speciality Products Manganese Base Metals Iron Ore Aluminium Base Metals Petroleum Petroleum Group and unallocated items Stainless Steel Materials Group and unallocated items 図 2-17 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 BHP Billiton のセグメント別営業利益の推移 表 2-30 BHP Billiton のセグメント別営業利益の推移 一般炭 ,057 1,460 原料炭 NA NA NA NA NA 1, ,625 石油 1,073 1,178 1,391 2,529 2,968 3,010 5,485 4,085 アルミニウム ,856 1, ヘ ースメタル ,013 6,875 7, ステンレス原料 ,675 1,237-5,186 鉄鉱石 NA NA NA NA NA 2,728 4,631 6,229 マンガン NA NA NA NA NA 253 1,644 1,349 その他 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 73

92 図 2-18 表 2-31 は 同社の 2009 会計年における BHP Billiton のセグメント別営業利益率である 原料炭セグメントの営業利益率は 5 割を超えており 鉄鉱石と並んで高収益セグメントである 一方で 原料炭などは新規の開発可能地が限定的であり 逆に言えば増産余地も限られるため 一般短のように利益率が多少劣っていても 増収余地の大きいセグメントへの投資も着実に実行している Petroleum Iron Ore Metallurgical Coal Manganese Operating Profit Ratio [%] (FY 2009) Base Metals Aluminium Diamonds and Specialty Products Stainless Steel Materials Energy Coal BHP Billiton Group Group and unallocated items -150 図 2-18 BHP Billiton のセグメント別営業利益率 (2009 年 ) 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 表 2-31 BHP Billiton のセグメント別営業利益率 (2009 年 ) 単位 :% 一般炭 原料炭 石油 アルミベースステンレス鉄鉱石マンガンク ルーフ ニウムメタル原料経費等 * 全社 *: その他セグメントの赤字の大部分は 全社の間接経費によるものである 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 74

93 (3) 石炭セグメントの概要 BHP Billiton の石炭セグメントの 2009 年における生産量は 1 億 462 万トンで 炭種別では一般炭が 65% 原料炭 35% と メジャー 4 社の中で原料炭比率が最も高い 国別では 豪州 ( 生産量構成比 46%) 南アフリカ( 同 30%) 米国( 同 14%) コロンビア( 同 10%) である ( 図 2-19 表 2-32) Metallurgic al Coal 35% Colombia 10% Energy Coal 65% South Africa 30% USA 14% Australia 46% (a) 炭種比率 (b) 生産国構成比図 2-19 BHP Billiton の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 表 2-32 BHP Billiton の炭種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 炭種比率 生産国構成 一般炭 原料炭 豪州 南ア 米国 コロンビア 生産量 [MT] 構成比 [%] 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 BHP Billiton の原料炭関連資産は表 2-33 のとおりである 75

94 表 2-33 BHP Billiton の原料炭関連資産 所在国 ( 企業名 ) 権益生産量 [kt] * 1 プロジェクト名等割合 2008 年 2007 年 2006 年 豪州 (BMA, BHP Mitsubishi Alliance) 22,794 26,683 25,580 三菱商事との JV Goonyella 50.0% 6,036 7,352 7,267 Peak Downs 50.0% 4,094 4,484 4,389 Saraji 50.0% 2,896 3,397 2,634 Norwich Park 50.0% 2,026 2,850 2,662 Blackwater 50.0% 5,632 6,138 6,018 Gregory Joint Venture 50.0% 2,110 2,462 2,610 豪州 (BHP Mitsui Coal) 5,132 4,860 3,049 三井物産との JV South Walker Creek 80.0% 2,862 3,422 3,049 Poitrel 80.0% 2,270 1,438 - 豪州 ( 自社 100% 保有炭鉱 ) Illawarra 100% 7,265 6,886 7,014 原料炭合計 - 35,191 38,429 35,643 *1: 生産量の数値は全て 6 月期のものである 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 備考 BHP Billiton の一般炭関連資産は表 2-34 のとおりである 米国 表 2-34 BHP Billiton の一般炭関連資産 所在国権益生産量 [kt] * 1 プロジェクト名等割合 2008 年 2007 年 2006 年 Navajo 100% 7,533 8,174 8,266 San Juan 100% 6,119 6,906 7,080 New Mexico 100% 13,652 15,080 15,346 南アフリカ 豪州 Optimum 100% 11,302 11,304 11,805 Middelburg 84% 12,113 13,513 13,705 Douglas 84% 4,890 5,218 5,123 Koornfontein - - 4,858 4,809 Khutala 100% 13,327 13,526 13,625 Klipspruit 100% 3,440 3,223 2,632 Zululand Collieries Anthracite Mt Arthur Coal 100% 11,776 10,897 9,146 コロンビア Cerrejón 33.3% 10,368 9,406 9,316 一般炭合計 - 80,868 87,025 85,756 *1: 生産量の数値は全て 6 月期のものである 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 備考 2008 年 5 月に権益 100% と出荷枠を Optimum Coal Holdings Pty Ltd に売却 残りは Anglo American と Xstrata が 1/3 ずつ保有 76

95 BHP Billiton の石炭関連の開発計画は表 2-35 のとおりである 表 2-35 BHP Billiton の石炭関連の開発 拡張計画 所在国プロジェクト名 炭種 事業種別 備考 オーストラリア Bowen Basin 原料炭 新規開発 BMA が New Salaji をニュー ホープ社から獲得し Salaji East と改名し 原料炭鉱開発を進める Salaji のインフラを用いる しかし不況により開発は先送りされる可能性あり Caval Ridge の開発も先送り Daunia の開発は FS 次第 Mt Arthur 露天掘り 一般炭 拡張 露天掘りの拡張 FS 中 拡張分の初生産は 2010 年下半期予定 精炭生産規模は 1150 万トン / 年 1500 万トン / 年 ( 原炭 2000 万トン / 年 ) へ Mt Arthur 坑内掘り 一般炭 新規開発 FS 中 NCIG(Newcastle Coal Infrastructure Newcastle 港湾港湾の group) によるプロジェクト Third Export ( 一般炭用 ) 新設 BHP Billiton が 35.5% を所有 初の荷積み Coal Terminal は 2010 年後半予定 南アフリカ Klipspruit 一般炭 選炭工場選炭工場を Anglo Coal と 50% ずつの持分で新設新設し 効率化を図る 9 億 7500 万 USD を投資し Douglas- Douglas-Middelburg 一般炭 最適化 Middelburg 地域の生産体制を一新する 新規の炭鉱開発や 14MT の選炭工場の建設などを行う インドネシア Maruwai 原料炭 新規開発 初生産は 2009 年半ば予定であったが 不況を受けて開発停止 カリマンタン州 未開発であるハジュ鉱区を含む 当初の生産規模は 1MT 米国 Navajo South 一般炭 拡張 新規発電所の建設に向けた拡張 出所 )BHP Billiton 年次報告書より作成 77

96 2.2.4 Anglo American (1) 企業概要 Anglo American は南アフリカで設立された資源会社で 現在では英国ロンドンに本社を置き 多国籍に展開している ダイヤモンドの De Beers の大株主でもある 石炭事業は 子会社の Anglo Coal が 南アフリカ オーストラリア コロンビア カナダで操業している グループ全体で 年間約 1 億トンの石炭を生産している 2003 年には 南アフリカの Kumba Resources を買収し 鉄鉱石事業などを強化している 表 2-36 Anglo American の概要 企業名 Anglo American PLC 本社 London, United Kingdom 連結売上高 20,858 百万 USD 連結営業利益 4,695 百万 USD 主な保有資源 石炭 ( 売上高構成比 20%) 白金 ( 同 19%) ベースメタル( 同 18%) ダイヤモンド ( 同 9%) 合金鉄など 他のメジャーと比較すると 白 金 ダイヤモンドセグメントが相対的に大きい 表 2-37 Anglo American の主な M&A ディール ( ディール不成立も含む ) 年 企業名など 内容 備考 2003 Anglo American 買収 南アフリカ共和国の鉄鉱石生産大手 (2003 年世界第 5 位 ) Kumba Resources Kumba Resources を買収 Anglo American が鉄鉱石分 Limited 野での成長を図ったもの 2009 年現在 Kumba Irons Ore の 63% の株式を所有 2007 Anglo American De Beers 追加出資 De Beers は世界のダイヤモンド原石生産の 39% を担う Anglo American は 2009 年現在 De Beers の株式 45% を所持 De Beers の残りの株式は 40% が Central Holdings Ltd (an Oppenheimer family owned company) 15% がボツワナ政府のものである 2009 Xstrata - Anglo 合併 スイスの資源メジャー Xstrata との対等合併 規模の拡大 American ( 決裂 ) や鉱山資産の統合による効率化が狙い BHP Billiton と RioTinto の鉄鋼事業統合を受けて それに対抗するための交渉 Anglo American 側の拒否により決裂 出所 )Anglo American 年次報告書より 78

97 (2) セグメント別概況 Anglo American のセグメント別売上高構成比を図 2-20 表 2-38 に示す 石炭 プラチナ ベースメタル 冶金事業がそれぞれ 20% 前後の売上高構成比となっており 同社の主力事業になっている 他社と比較して ダイヤモンド事業 プラチナ事業のウェイトが高い特徴がある Industrial Minerals 13% Platinum 19% Coal 20% Diamond 9% Ferrous Metals and Industries 21% Base Metals 18% 図 2-20 Anglo American のセグメント別売上高 (2008 年 ) 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 表 2-38 Anglo American のセグメント別売上高 (2008 年 ) 石炭 合金鉄等 ベースダイヤプラチナメタルモンド その他 売上高 6,436 6,849 5,878 6,327 3,096 4,378 [ 百万 USD] 構成比 [%] 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 79

98 同社ではここ数年 パッケージ事業 金事業を縮小し 石炭 ベースメタル プラチナ ダイヤモンド 冶金を中心としたポートフォリオを構築している 例えば 紙 パッケージング事業は 2007 年に Mondi Group としてスピンオフ ( 分社 ) し 金事業子会社の Anglogold Ashanti は 2007 年から 2009 年までに全株式を売却した このため 2007 年に急激に売り上げを落としたが 石炭 プラチナ事業の売上高は増加傾向にある ( 図 2-21 表 2-39) この他 ニオブ事業 亜鉛事業も売却の意向を示している 40,000 35,000 Revenue [USD millions 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 Corporate Activities and Unallocated Industrial Minerals Coal Paper and Packaging (or Forest Products) Ferrous Metals and Industries Base Metals Diamond Gold Platinum 図 2-21 Anglo American のセグメント別売上高の推移 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 表 2-39 Anglo American のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万 USD 石炭 1,572 1,710 1,851 2,382 3,349 3,364 3,574 6,436 合金鉄等 3,183 3,007 4,367 6,663 6,773 6,519 5,400 6,849 ヘ ースメタル 1,530 1,378 2,126 3,320 3,647 6,534 7,129 5,878 プラチナ 2,218 2,004 2,278 3,120 3,714 5,861 6,789 6,327 タ イヤモント 2,055 2,746 2,967 3,177 3,316 3,148 3,076 3,096 ハ ッケーシ 4,169 4,805 5,628 6,919 6,956 7, 金 2,028 1,769 2,041 2,409 2,644 1, インタ ストリアル ミネラルス 等 2,527 3,078 3,651 3,948 4,073 3,978 4,591 4,378 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 80

99 セグメント別営業利益の観点では 石炭 ベースメタル プラチナ 冶金事業でほとん どの利益を稼いでいる ( 図 2-22 表 2-40) Industrial Minerals 2% Coal 24% Platinum 25% Ferrous Metals and Industries 23% Base Metals 25% Diamond Less than 1% 図 2-22 Anglo American のセグメント別 EBITDA(2008 年 赤字セグメントを除く ) 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 表 2-40 Anglo American のセグメント別 EBITDA(2008 年 赤字含む ) 石炭 合金鉄等 ベースダイヤインタ ストリアル資源コーホ レートフ ラチナメタルモンドミネラルス 開発経費等 EBITDA [ 百万 USD] 2,052 1,966 2,153 2, 構成比 [%] % 未満 2 NA NA 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 81

100 セグメント別 EBITDA の推移を 図 2-23 ならびに表 2-41 に示す 2007 年まではベースメタルとプラチナで大部分の利益を得ていたが 2008 年ではベースメタルの収益が悪化した一方 石炭の EBITDA が増加している なお 同社はパッケージ ならびに金事業をスピンオフしているが 両事業とも減益傾向 ( 金事業は EBIDA 段階で赤字 ) であった 従って 収益性の観点からポートフォリオを組み替えている様子が窺える 12,000 EBITDA [USD millions] 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 Paper and Packaging (or Forest Products) Industrial Minerals Coal Base Metals Platinum Diamond Industrial Minerals Coal Ferrous Metals and Industries Base Metals Diamond Platinum 0-2,000 Exploration Corporate Activities and Unallocated Costs 図 2-23 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 Anglo American のセグメント別 EBITDA の推移 表 2-41 Anglo American のセグメント別 EBITDA 推移 単位 : 百万 USD 石炭 ,052 合金鉄等 ,501 1,368 1,356 1,966 ヘ ースメタル ,075 1,667 3,905 4,338 2,153 プラチナ 1, ,377 2,673 2,200 タ イヤモント ハ ッケーシ 金 インタ ストリアルミネラルス 資源開発 コーホ レート費用等 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 82

101 セグメント別の売上高 EBITDA 率では ベースメタル プラチナ 石炭セグメントが 30% を超えており 同社のポートフォリオの中では利益率が高い ( 図 2-24 表 2-42) Operating Profit Ration [%] (FY2009) Platinum Diamond Base Metals Ferrous Metals and Industries Coal Industrial Minerals Anglo American 図 2-24 Anglo American のセグメント別 EBITDA 率 (2008 年 ) 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 表 2-42 Anglo American のセグメント別 EBITDA 率 (2008 年 ) 単位 :% 石炭 合金鉄等 ベースダイヤインタ ストリアルフ ラチナメタルモンドミネラルス 全社 出所 )Aglow American 年次報告書より作成 83

102 (3) 石炭セグメントの概要 Anglo American の石炭セグメントの 2008 年における生産量は 9952 万トンで 炭種別では一般炭が 85% 原料炭 15% である なお 全体の 36% は Eskom 向けの一般炭である 国別では 南アフリカ ( 生産量構成比 59%) 豪州( 同 28%) 南米( 同 12%) カナダ( 同 1%) で生産している Metallurgi cal 15% Thermal for Eskom 36% South America 12% Canada 1% Other Thermal 49% Thermal 85% Australia 28% South Africa 59% (a) 炭種比率 (b) 生産国構成比図 2-25 Anglo American の炭種比率 生産国構成比 (2008 年 ) 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 表 2-43 Anglo American の炭種比率 生産国構成比 (2008 年 ) 炭種比率 生産国 地域構成 一般炭 Eskom その他 原料炭 南ア 豪州 南米 カナダ 生産量 [MT] 構成比 [%] 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 84

103 Anglo American の石炭事業関連資産は表 2-44 のとおりである 表 2-44 Anglo American の石炭事業関連資産 所在国 ( 企業名 ) 権益生産量 [kt] * 1 プロジェクト名等割合 2008 年 2007 年 2006 年 備考 南アフリカ Bank 100% NA Greenside 100% 3,401 3,315 2,778 Goedehoop 100% 7,449 8,456 8,535 Isibonelo 100% 5,152 5,001 4,020 Kriel 100% 10,344 11,210 12,318 Kleinkopje 100% 4,546 3,491 3,898 Landau 100% 4,089 4,058 4,102 New Denmark 100% 5,273 5,135 5,508 New Vaal 100% 17,034 17,120 16,275 Nooitgedacht 100% Mafube 50.0% 1, 豪州 Callide 100% 9,583 10,031 9,816 Drayton 88.0% 3,712 3,903 4,136 German Creek (Capcoal) 70.0% 5,622 4,116 3,165 Moranbah 88.0% 3,182 3,212 2,929 Dawson Complex 51.0% 3,537 3,052 3,520 Foxleigh 70.0% 1,173 NA NA ベネズエラ Carbones del Guasare 25.0% 1,074 1,384 1,532 コロンビア Carbones del Cerrejón 33.3% 10,410 9,875 9,477 BHP Billiton, Xstrata との JV カナダ Peace River Coal 74.0% 合計 - 99,515 95,625 94,806 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 85

104 Anglo American の石炭資源の開発計画は以下のとおり 表 2-45 Anglo American の石炭資源の開発 拡張計画 所在国プロジェクト名 炭種 事業種別 備考 オーストラリア Lake Lindsay 原料炭 新規開発 7 億 2600 万ドルを投資 進行中 Foleigh mine 買収 拡張 同社が買収し 拡張する 南アフリカ Zondagsfontein project 一般炭 新規開発 473 百万ドルの投資 BHP Billiton Energy Coal South Africa との 50:50JV 初期生産は 2009 年に開始され 2012 年に 6.6MT に達する見込み Mac West 新規開発 47 百万ドルを投資し 2009 年に 2.7MT に達した コロンビア Cerrejón 一般炭 拡張 2008 年に 32MT まで拡張されているが さらなる拡張のための FS を実施中 中国 Xiwan 新規開発 FS を実施中 Anglo American が 60% の権益を所有する Shaanxi Coal Geological Bureau との JV 出所 )Anglo American 年次報告書より作成 86

105 2.2.5 Rio Tinto (1) 企業概要 Rio Tinto Limited & plc は 英国のロンドンと 豪州のメルボルンに本社を置き 英国 London Stock Exchange (LSE) と 豪州 Australian Securities Exchange に二元上場する企業 (Dual-listed company) である Rio Tinto とはスペインの川の名称で スペイン政府から 1873 年に払い下げられた鉱山を投資家が取得したのが同社の起源である 同社の石炭事業は 1989 年に British Petroleum(BP) の石炭部門と Coal & Allied Industries の NSW 州における事業買収により拡大した その後も 豪州のウラン 鉄鉱石企業の Northern Limited 買収 (2000 年 ) などを実施して事業規模を拡大した 同社の最大の M&A ディールは 2007 年に 381 億ドル (38.1 Billion USD, 3 兆円超 ) をかけて実施したカナダのアルミニウム大手 Alcan の買収である 所謂コモディティーブームの真っ只中での買収で Alcoa との買収合戦もあったことから 買収価格が大きく上がった Rio Tinto は買収を借入金により実施したため バランスシートを大幅に悪化させることになった この借入金は 2010 年に 180 億 USD 分の返済が必要であり 12 この返済資金の調達のため 複数の資産売却を実施したが賄い切れず BHP からの現金の受け取りを含む BHP との鉄鉱石事業統合ディールを実施した 企業名本社連結売上高連結営業利益主な保有資源 表 2-46 Rio Tinto の概要 Rio Tinto Limited & plc London, United Kingdom / Melbourne, Australia 44,036 百万 USD 7,506 百万 USD 鉄鉱石 ( 売上高構成比 27%) アルミニウム( 同 27%) エネルギー( 石炭事業を含む 同 15%) 銅( 同 14%) などが主力事業である 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成

106 表 2-47 Rio Tinto の主な M&A ディール ( ディール不成立も含む ) 年 企業名など 内容 備考 2007 Rio Tinto BHP Billiton 買収 ( 決裂 ) Rio Tinto 株主には Rio Tinto1 株に対し BHP3 株の割り当てが提案されたが Rio Tinto 側は自社の資産評価が低すぎるとし 買収案を拒否 2008 年 11 月には BHP が買収断念 2007 Rio Tinto Alcan 買収 カナダのアルミニウム大手企業 Alcan への買収 アルミニウム産業での規模拡大を意図したもの 2008 Rio Tinto 中国アルミ 株式取得 中国アルミが米国 Alcoa と共同で Rio Tinto 株式を 12% 取得 BHP Billiton による買収を阻止する狙いがあった 2009 Rio Tinto 中国アルミ 買収 ( 不成立 ) 中国アルミが Rio Tinto の株式を取得する案 BHP Billiton との鉄鋼事業統合により 破談となった 2009 Rio Tinto BHP Billiton 鉄鋼事業統合 鉄鉱石事業について合弁会社を設立 事業統合へ 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 (2) セグメント別概況 Rio Tinto のセグメント別売上高は図 2-26 のとおりである 売上高では鉄鉱石セグメントが 27% と最大で 次いで Alcan の買収効果によりアルミニウム事業の売上高が大きい ( 構成比は 27% と同じだが やや鉄鉱石の方が売上高が大きい ) 石炭事業を含む Energy セグメントの売上高構成比は 15% である 同セグメントの売上高のほとんどは US Coal と Rio Tinto Coal Australia の石炭事業によるものだが ウランを生産する Energy Resources of Australia (Rio Tinto の持分比率 68.4%) 同じくウランを生産するナンビアの Rössing(Rio Tinto の持分比率 68.6%) も含まれている Diamonds & Minerals 6% Other operations 11% Iron Ore 27% Energy 15% Copper 14% Aluminium 27% 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 図 2-26 Rio Tinto のセグメント別売上高 (2009 年 ) 88

107 表 2-48 Rio Tinto のセグメント別売上高 (2009 年 ) エネルギー鉄鋼石アルミニウム銅ダイアモンド等その他事業全社営業経費等 売上高 [ 百万 USD] 6,709 12,598 12,038 6,206 2,618 4, 構成比 [%] NA 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 セグメント別売上高の推移を図 2-27 表 2-49 に示す 買収などにより 2008 年以降ア ルミニウム 鉄鉱石事業の売上高が急速に伸びている 60,000 Other operations 50,000 Revenue [USD millions 40,000 30,000 20,000 Diamonds & Minerals Energy Aluminium Copper 10,000 Iron Ore 図 2-27 Rio Tinto のセグメント別売上高の推移 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 表 2-49 Rio Tinto のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万 USD エネルギー 1,806 2,309 2,430 2,344 3,008 3,867 4,240 4,621 8,018 6,709 鉄鋼石 1,369 1,691 1,757 2,145 3,009 5,497 6,938 8,799 16,527 12,598 アルミニウム 1,589 1,499 1,662 1,936 2,356 2,744 3,493 7,309 18,297 12,038 銅 2,417 2,292 2,468 2,725 3,033 4,839 7,079 8,501 5,748 6,206 ダイアモンド等 2,722 2,586 2,219 2,357 2,870 3,563 3,461 3,921 3,820 2,618 その他事業 ,378 4,743 全社営業経費等 , 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 89

108 セグメント別 EBITDA を図 2-28 ならびに表 2-50 に示す アルミニウム事業ではほと んど利益を計上できておらず 約半分の EBITDA を鉄鉱石事業で稼いでいる この他 銅 エネルギー事業で大部分の利益を計上している Energy 18% Diamonds & Minerals 8% Iron Ore 47% Copper 23% Aluminium 4% 図 2-28 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA(2009 年 赤字セグメントを除く ) 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 表 2-50 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA(2009 年 ) エネルギー 鉄鋼石 アルミニウム 銅 ダイアモンド等 その他事業 全社営業経費等 EBITDA 2,722 7, ,474 1, ,179 [ 百万 USD] 構成比 [%] NA NA 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 セグメント別 EBITDA の推移を図 2-29 ならびに表 2-51 に示す 2008 年ごろまでは 鉄鉱石事業と銅事業で大部分の EBITDA を稼いでいたが 近年ではエネルギー部門の EBITDA も拡大しつつある 90

109 EBITDA [USD millions] 25,000 20,000 15,000 10,000 5, ,000 Other operations Diamonds & Minerals Energy Copper Diamonds & Minerals Aluminium Energy Copper Aluminium Iron Ore Iron Ore Other operations 2000* Group and unallocated items -10,000-15,000 図 2-29 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA の推移 表 2-51 Rio Tinto のセグメント別 EBITDA の推移 単位 : 百万 USD エネルギー ,442 1,358 1,182 4,370 2,722 鉄鋼石 ,176 3,102 3,936 4,617 10,212 7,112 アルミニウム ,365 1,701 3, 銅 ,149 1,503 3,191 5,118 5,809 2,860 3,474 ダイアモンド等 487 1, ,180 1,061 1,191 1,292 1,209 その他事業 , 全社営業経費等 ,261-2,041-2,214-3,456-12,637-6,179 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 セグメント別の売上高 EBITDA 率を図 2-30 表 2-52 に示す 鉄鉱石 銅セグメントの EBITDA 率が 50% を超えており ついでダイヤモンド エネルギーセグメントが 40% を超 えている 91

110 60 50 Operating Profit Ration [%] (FY2009) Iron Ore Aluminium Copper Energy Diamonds & Minerals Other operations Rio Tinto Group -20 図 2-30 Rio Tinto のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 表 2-52 Rio Tinto のセグメント別売上高 EBITDA 率 (2009 年 ) 単位 :% エネルギー 鉄鋼石 アルミニウム 銅 ダイアモンド等 その他事業 全社営業経費等 NA 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 (3) 石炭セグメントの概要 Rio Tinto の石炭セグメントの 2009 年における生産量は 1 億 4009 万トンである 炭種別でみると 一般炭が 95% 原料炭が 5% であり 一般炭の比率が高い 国別では 豪州 ( 生産量構成比 22%) 米国( 同 78%) である ( 図 2-31 表 2-53) Hard Coking 5% Australia 22% Other Coal 95% USA 78% (a) 炭種比率 (b) 生産国構成比 図 2-31 Rio Tinto の炭種比率 生産国構成比 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 92

111 表 2-53 Rio Tinto の単種比率 生産国構成比 (2009 年 ) 炭種比率 生産国構成 一般炭 原料炭 豪州 米国 生産量 [MT] 構成比 [%] 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 なお Rio Tinto の石炭セグメントの保有資産は 表 2-54( 原料炭 ) 表 2-55( 一般炭 ) に示すとおりである 表 2-54 Rio Tinto の炭鉱保有資産 ( 原料炭 *1) 所在国権益生産量 [kt]* 1 操業会社等割合 2008 年 2007 年 2006 年 備考 オーストラリア Hail Creek Coal 82% 4,960 4,110 3,726 Kestrel Coal 80% 2,471 2,069 2,183 残り 20% は三井物産 合計 7,431 6,179 5,909 *1 Hard-Coking Coal 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 93

112 表 2-55 Rio Tinto の炭鉱保有資産 ( 一般炭 *2) 所在国 権益 生産量 [kt] * 1 操業会社等 割合 2008 年 2007 年 2006 年 備考 オーストラリア Bengalla 30.3% 1,622 1,561 1,679 Blair Athol 71.2% 7,262 5,645 7,259 Hunler Valley 75.7% 8,139 7,642 9,104 Kestrel Coal 80.0% Mount Operations Thorley 60.6% 1,786 1,771 2,359 Tarong Coal ,510 6,979 Warkworth 42.1% 2,540 2,430 3,089 Rio Tinto Coal Australia の合計 米国 22,356 24,388 31,159 Antelope 100.0% 32,474 31,267 30,749 Colowyo 4,446 5,077 5,754 Cordero Rojo 100.0% 36,318 36,712 36,094 Decker 50.0% 2,970 3,170 3,225 Jacobs Ranch 100.0% 38,206 34,565 36,258 Spring Creek 100.0% 16,341 14,291 13,181 Rio Tinto Energy America の合計 130, , ,260 合計 153, , ,419 Coal & allied(rio Tinto 75.7%) が所有 Coal & allied(rio Tinto 75.7%) が 100% 所有 Coal & allied(rio Tinto 75.7%) が所有 を以て権益 100% を Tarong Energy Corporation に売却 Coal & allied(rio Tinto 75.7%) が所有全生産量が Rio Tinto のシェアとなる経営上の合意による数値 *2 Semi-Soft Coking Coal, Thermal Coal を含む - 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 94

113 Rio Tinto の石炭セグメントの開発 拡張計画は表 2-56 のとおりである 表 2-56 Rio Tinto の石炭資源の開発 拡張計画 所在国プロジェクト名 炭種 事業種別 備考 オーストラリア Clermont Rio Tinto 50.1 % 三菱デベロップメント社 原料炭 新規開発 31.4% J-Power オーストラリア社 15.0% JCD オーストラリア社 3.5% 2012 年に生産終了となる Blair Athol の代わり 初生産は 2010 年予定 生産最大化は 2013 年予定 Kestrel Coal Rio Tinto 80 % アジアでの原料炭需用に対原料炭拡張応するための拡張 Mount Pleasant Rio Tinto が 75.7% 所有する Coal&Allied の 新規開発 所有鉱山 調査中だったが 弱気相場のため 開発の決定が遅延 Lower Hunter Land 新規開発 Rio Tinto が 75.7% 所有する Coal&Allied の所有鉱山 ニューサウスウェールズ州政府との土地利用 開発の交渉中 米国 Jacobs Ranch 拡張 Rio Tinto の完全子会社 Rio Tinto Energy America の所有鉱山 カナダ Crowsnest 原料炭 新規開発 主に経済性などの観点で FS 中 モンゴル Altai Nuurs 原料炭 新規開発 主に経済性などの観点で FS 中 南アフリカ共和国 Chapudi 一般炭 鉱床発見 露天掘りによる推定可採埋蔵量が 10 億トン強 Chapudi Coal PTY Ltd (Rio Tinto 70%) Kwezi Mining Exploration Pty Ltd (Rio Tinto 49%) が所有 FS 実施中 CoAL と共同探査などに関する覚書を締結することで合意 出所 )Rio Tinto 年次報告書より作成 95

114 2.3 その他大手石炭企業の概要と動向 Coal India Limited( インド ) (1) 企業概要 Coal India Limited はインド政府が株式の 100% を握る国営石炭生産会社であり 傘下企業を通じてインド国内で操業している インドは世界 3 位の石炭生産国 (2007 年 ) であり アジアでは中国に次ぐ石炭生産国である BP Statistical Review of World Energy によると インドでは年間約 4 億 7800 万トン (2007 年 ) の石炭 ( 褐炭を除く ) が生産されている 同社は連結ベースで約 4 億トンを生産しているため インド国内市場の 85% のシェアを有している なお 企業別の年間石炭総生産量では 同社が世界最大である 1975 年に Bharat Coking Coal Limited など 5 つの炭鉱会社の持ち株会社として設立され その後他の数社も同社の傘下となった 13 国内中央部から東部へ広域にわたって生産を行っている 年間石炭生産量は年々増加しており 過去 15 年間で生産量は倍に伸びている 表 2-57 Coal India Limited の概要企業名 Coal India Limited 本社 Kolkata, West Bengal, India 連結売上高 Rs 38, Crore ( 約 3,879 億ルピー ) (net sales) ( 約 8,066 億円 ) Profit Before Tax Rs. 5, Crore ( 約 574 億ルピー ) & Dividend ( 約 1,194 億円 ) 保有資源石炭 褐炭 *: Crore はインドの単位で 10 million(1 千万 ) 円換算レートは 2.08 円 /Rs で計算 出所 )Coal India ウェブサイトより作成 (2) ファイナンス図 2-32 表 2-58 は Coal India の売上高 (Net Sales 14 ) の推移である 2009 会計年における売上高は Rs 38, Crore( 約 8066 億円 ) である なお 同社は石炭事業専業であり 石炭以外のセグメントを有していない 13 Coal India Limited 傘下の子会社は次の 8 つである Bharat Coking Coal Limited (BCCL), Central Coalfields Limited (CCL), Eastern Coalfields Limited (ECL), Western Coalfields Limited (WCL), South Eastern Coalfields Limited (SECL), Northern Coalfields Limited (NCL), Mahanadi Coalfields Limited (MCL) 及び Central Mine Planning and Design Institute Limited (CMPDIL) 14 Coal India 会計報告には Gross Sales と Net Sales が記載されているが 重複計上などを除いた Net Sales を本分析では採用している 96

115 Net Sales [ 千万ルピー ] Coal 図 2-32 Coal India の売上高の推移 出所 )Coal India ウェブサイトより作成 表 2-58 Coal India の売上高の推移 単位 : 千万ルピー ,397 21,900 25,863 28,702 29,602 32,634 38,789 出所 )Coal India 年次報告書より作成 なお 同社の Profit before tax and dividend( 営業利益相当 ) は 2006 年から 2008 年ま で Rs 8500 Crore 強 ( 約 1768 億円 ) で推移していたが 直近の 2008 年では Rs 5,744 Crore ( 約 1194 億円 ) に落ちている ( 図 2-33 表 2-59) 97

116 Profit before tax and dividend [ 千万ルピー ] 図 2-33 出所 )Coal India ウェブサイトより作成 Coal India の営業利益相当額の推移 表 2-59 Coal India の営業利益相当額の推移 単位 : 千万ルピー ,133 5,099 4,894 8,788 8,602 8,738 5,744 出所 )Coal India 年次報告書より作成 (3) 石炭セグメントの概況 Coal India グループ全体で年間約 4 億トンの石炭を生産している 年度の年間生産量は約 4 億 4000 万トンが見込まれている また 年度には年間石炭生産量を 6 億トン以上に引き上げる計画を立てている 98

117 Raw Coal Porduction [MT] 図 2-34 出所 )Coal India ウェブサイト Coal India の Raw Coal 生産量の推移 表 2-60 Coal India の Raw Coal 生産量の推移 年 出所 )Coal India ウェブサイト Raw Coal の生産量 [MT] インドでは中央部から東部にかけて複数に広がる炭田で石炭生産が行われており Coal India もこうした地域で広く生産を行っている 現時点では 多くが露天掘りである 中でも生産規模の大きいのが同国中央部のマディヤ プラデーシュ州 (Madhya Pradesh) 及びチャッティースガル州 (Chhattisgarh) にわたって石炭鉱山を所有する South Eastern Coalfields(SECL) そしてオリッサ州(Orissa) で事業展開する Mahanadi Coalfields (MCL) の 2 社であり 両社合計で年間約 2 億トンの石炭を生産しており Coal India 全体の年間石炭生産量の半分近くを占める また SECL のメインの生産地域であるチャッティースガル州の南部及びマハラシュトラ州 (Maharashtra) では同じく Coal India 傘下の Western Coalfields(WCL) が生産を行っており 同社の生産量はグループ全体の約 1 割を占めている 99

118 2.3.2 神華能源公司 (China Shenhua Energy Company)( 中国 ) (1) 企業概要神華能源公司 (China Shenhua Energy Company Limited) は中国の石炭生産最大手であり 生産量ベースで世界第 2 位の石炭企業である (2009 年の生産量は 2 億 1,030 万トン ) 国営企業である神華集団 (Shenhua Group) の傘下であるが 香港証券取引所 ならびに上海証券取引所に上場している 石炭の生産事業を主に営んでいるが 鉄道 港湾といったインフラ事業に加え 発電事業も手がけている 近年では国外への事業展開も進めており 豪州 NSW 州の Gunnedah Basin にて同社 100% 出資の孫会社が新規炭鉱の開発を進めている 表 2-61 神華能源の概要企業名神華能源公司 (China Shenhua Energy Company) 本社 Beijing, China 連結売上高 121 Billion Yuan(1,210 億元 ) ( 約 1 兆 6,347 億円 ) 営業利益 47 Billion Yuan(470 億元 ) ( 約 6,350 億円 ) 保有資源石炭 *: 円換算レートは 円 / 元で計算 出所 ) 神華能源ウェブサイトより作成 100

119 (2) ファイナンス神華能源のセグメント別売上高の推移は 図 2-35 のとおりである 売上高の大部分が石炭セグメント (2009 会計年における売上高構成比 70%) によるもので その他発電セグメント ( 同 27%) などがある 近年は 発電セグメントも強化している Revenue [ 百万元 ] Others Power Coal 図 2-35 神華能源のセグメント別売上高の推移 出所 ) 神華能源年次報告書より作成 表 2-62 神華能源のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万元 石炭 28,079 39,926 45,948 55,741 74,572 84,618 エネルギー 9,866 10,879 17,056 23,922 29,393 33,157 その他 1,322 1,437 2,182 2,444 3,168 3,537 出所 ) 神華能源年次報告書より作成 101

120 図 2-36 は神華能源の営業利益の推移である 2009 会計年において 同社は 470 億元 ( 約 6350 億円 ) の営業利益をあげている Profit from operations [ 百万元 ] 出所 ) 神華能源年次報告書より作成 図 2-36 神華能源の営業利益の推移 表 2-63 神華能源の営業利益の推移 単位 : 百万元 全セグメントの合算値 15,499 23,662 27,491 32,497 39,675 47,108 出所 ) 神華能源年次報告書より作成 (3) 石炭セグメントの概況中国国内北部の陝西省 (Shaanxi) と内モンゴル自治区 (Inner Mongolia) との境付近に石炭生産拠点を置いている他 オーストラリアで石炭プロジェクト (NSW 州 Gunnedah Basin にある Watermark 炭鉱 ) を所有している また発電事業は中国及びインドネシアで行っている 石炭生産量は着実に伸びており 2008 年は 1 億 8,570 万トン 2009 年には 2 億 1,030 万トンに達した 傘下の Shengdon Coal Groups( ) で過半数の石炭を生産している ( 詳細は表 2-64 を参照 ) 生産された石炭の大部分は国内に供給しており 2008 年の輸出量は 2,120 万トンに留まる 102

121 表 2-64 神華能源の炭鉱別生産量実績 炭鉱名 2009 会計年 2008 会計年 変化率 [%] [MT] [MT] Shengdong Coal Group( ) Bulianta( ) Daliuta-Huojit( ) (1.0) Yujialiang( ) Shangwan( ) Halagou( ) Baode (Kangjiatan) ( ) (0.8) Shigetai( ) Wulanmulun( ) Buer tai( ) Wanli No.1 mine( ) Liuta mine( ) Cuncaota No.1 mine( ) Cuncaota No.2 mine( ) (6.3) Tanggonggou mine( ) Others( ) (32.0) Zhunge er Energy( ) Heidaigou( ) Hae wusu Branch( ) Beidian Shengli Energ( ) (3.7) Jinjie Energy( ) 出所 ) 神華能源年次報告書より作成 合計

122 2.3.3 Peabody Energy Corporation( 米国 ) (1) 企業概要 Peabody Energy Corporation は 米国ミズーリ州に本社を置く 石炭生産大手企業である 生産量ベースで Coal India 神華能源に次ぐ規模を誇り 民間企業としては世界最大の石炭生産会社である 米国内石炭最大手であり 米国の総発電需要の約 10% 世界の 2% の石炭を供給している 米国を中心に 豪州 ベネズエラなどで石炭を生産している 表 2-65 Peabody Energy の概要 企業名本社連結売上高営業利益保有資源 Peabody Energy Corporation St. Louis, Missouri, United States of America 65 億 9 千万 USD 14 億 5 千万 USD 石炭 出所 )Peabody ウェブサイトより作成 (2) ファイナンス Peabody のセグメント別売上高 営業利益の推移は図 2-37 図 2-38 のとおりである 2006 年 10 月に豪州の独立系石炭会社である Excel Coal を買収したことから 豪州事業を中心に売上高を伸ばしている また 2008 年以降 トレーディング業務 (Other revenues に算入される ) でも売上を伸ばしている Revenue [USD millions Other revenues 2000 Sales 図 2-37 Peabody のセグメント別売上高の推移 出所 )Peabody 年次報告書より作成 104

123 表 2-66 Peabody のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万 USD 石炭 2,535 2,630 2,729 3,545 4,545 3,945 4,314 6,004 5,468 その他 Operating profit [USD millions] 図 2-38 出所 )Peabody 年次報告書より作成 Peabody の営業利益の推移 表 2-67 Peabody の営業利益の推移 単位 : 百万 USD , (3) 石炭セグメントの概況米国を中心として その他オーストラリアやベネズエラで石炭生産を行っており 世界のおよそ 15 ヶ国で販売している ベネズエラでは同国内最大の Paso Diablo 炭鉱の権益を所有している また 2008 年から中国北部の内モンゴル自治区の炭鉱開発も行っている 米国内では Peabody Energy の主力炭鉱であり 2009 年に 98 百万トンを生産した North Antelope-Rochelle 炭鉱があるワイオミング州をはじめとして アリゾナ州 ニュー メキシコ州 イリノイ州 インディアナ州で炭鉱を所有している なお 東部に所有していたウェスト バージニア州 ケンタッキー州の石炭部門は 2007 年に Patriot Coal Corporation として分社化した オーストラリアでは子会社である Peabody Pacific が同国東部 ( クイーンズランド州 ニューサウスウェールズ州 ) で炭鉱を保有している 105

124 Peabody Energy の 2009 年の石炭販売量 ( 連結 自社生産に加えてトレーディングなど も含む ) は 2 億 4400 万トンであり 所有炭鉱の生産量は表 2-68 のとおりである 地域名 炭鉱名等 表 2-68 Peabody Energy の所有炭鉱 生産量 生産方式 炭種 2009 年 ( 販売量 ) [MT] 生産方式 炭種 可採埋蔵量 [MT] 米国 Power River Basin Caballo 23.3 露天掘り 一般炭 North Antelope Rochelle 98.3 露天掘り 一般炭 Rawhide 15.8 露天掘り 一般炭 Southwest/Colorado Kayenta 7.5 露天掘り 一般炭 El Segundo 5.4 露天掘り 一般炭 Lee Ranch 2.1 露天掘り 一般炭 Twentymile 7.7 坑内掘り 一般炭 米国西部合計 ,375 Midwest (Illinois) Gateway 3.4 坑内掘り 一般炭 Cottage Grove 2.1 露天掘り 一般炭 Wildcat Hills 0.7 坑内掘り 一般炭 Willow Lake 3.5 坑内掘り 一般炭 Midwest (Indiana) Air Quality 1.6 坑内掘り 一般炭 Bear Run - 露天掘り 一般炭 Farmersburg 3.6 露天掘り 一般炭 Francisco 2.0 坑内掘り 一般炭 Miller Creek 2.0 露天掘り 一般炭 Somerville Central 3.4 露天掘り 一般炭 Somerville North 2.0 露天掘り 一般炭 Somerville South 1.7 露天掘り 一般炭 Viking 1.6 露天掘り 一般炭 Other Midwest 4.2 米国中西部合計 ,566 豪州 Queensland Burton 2.5 露天掘り 一般炭 原料炭 Eaglefield 0.9 露天掘り 原料炭 Millennium 0.8 露天掘り 原料炭 North Goonyella 1.8 坑内掘り 原料炭 Wilkie Creek 2.3 露天掘り 一般炭 New South Wales Metropolitan 1.5 坑内掘り 原料炭 North Wambo 2.3 坑内掘り 一般炭 Wambo 1.9 露天掘り 一般炭 Wilpinjong 8.3 露天掘り 一般炭 豪州合計 ,074 トレーディング等 29.4 全社合計 ,015 出所 )Peabody Energy, 年次報告書

125 2.3.4 Arch Coal Inc.( 米国 ) (1) 企業概要 Arch Coal Inc. はミズーリ州に本社を置く米国の石炭生産大手で 米国内における石炭生産量ベースで約 12% のシェアを持ち Peabody に次ぐ規模である 米国の総発電需要の約 6% を供給している コロラド州 ケンタッキー州 ユタ州 バージニア州 ウェスト バージニア州 ならびにワイオミング州において 21 の炭鉱を有しており 発電用途の一般炭を中心に生産している Arch Coal は 1997 年に Arch Minerals Corporation と Ashland Coal の Ashland 社系列の石炭企業 2 社が合弁して設立された なお Arch Minerals Corporation は 1969 年に Ashland Oil( 現 Ashland) と Hunt 家により設立され Ashland Coal は 1975 年に Ashland Oil の子会社として設立された企業である 表 2-69 Arch Coal の概要 企業名本社連結売上高 EBITDA 保有資源 Arch Coal Inc. St. Louis, Missouri, United States of America Billion USD 413 Million USD 石炭 出所 )Arch Coal ウェブサイトより作成 (2) ファイナンス Arch Coal の近年の売上高は図 2-39 営業利益(Income from Operation) は図 2-40 のとおりである 主に石炭価格が上昇した 2008 年に売上高のピークを迎えている Revenue [ USD millions Coal 図 2-39 Arch Coal の売上高の推移 出所 )Arch Coal 年次報告書より作成 107

126 表 2-70 Arch Coal の売上高の推移 単位 : 百万 USD 石炭 1,474 1,435 1,907 2,509 2,500 2,414 2,984 2,576 出所 )Arch Coal 年次報告書より作成 Arch Coal の営業利益の推移を図 2-40 表 2-71 に示す 石炭価格等によりかなり利益率が変わっており 2002 年には 29 百万 USD( 約 26 億円 ) であった営業利益が 石炭価格が上昇した 2008 年には 461 百万 USB( 約 415 億円 ) に上昇するも 景気後退と シェールガス増産などによる石炭価格の下落 ならびに石炭需要の減少のため減産したことなどから 翌年の営業利益は 124 百万 USB( 約 112 億円 ) まで落としている Income from Operation [USD millions] 図 2-40 出所 )Arch Coal 年次報告書より作成 Arch Coal の営業利益 (Income from Operation) の推移 表 2-71 Arch Coal の営業利益 (Income from Operation) の推移 単位 : 百万 USD 石炭 出所 )Arch Coal 年次報告書より作成 (3) 石炭セグメントの概況 Arch Coal は米国内のみで操業しており コロラド州 ケンタッキー州 ユタ州 バージニア州 ウェスト バージニア州 ならびにワイオミング州で操業している このうち ワイオミング州 Powder River Basin にある Black Thunder 炭鉱は 1998 年に取得した 108

127 Atlantic Richfield の石炭資産のひとつであり 米国内最大級の炭鉱である 表 2-72 Arch Coal の所有炭鉱 生産量 生産方式 2009 年 炭鉱名称等 生産方式 * 生産方式 * 生産量 [MT] 時点の可採埋蔵 ( 外注生産総投資額量 ( 自社生産分 ) 分 ) [ 百万 [MT] USD] Black Thunder 露天掘り ,521.6 Coal Creek 露天掘り Arch of 露天掘り Wyoming Dugout Canyon 坑内掘り Skyline 坑内掘り Sufco 坑内掘り West Elk 坑内掘り Coal-Mac 露天掘り 坑内掘り Cumberland 露天掘り (1) 坑内掘り River 坑内掘り (2) Lone Mountain 坑内掘り (3) Mountain Laurel 坑内掘り 露天掘り (2) 合計 , ,080 : 括弧内の数字は 2009 年 12 月 31 日時点における各鉱区における自社運営炭鉱 (Captive mines Arch Coal が所有 運営 ) とコントラクターに外注して運営させている炭鉱の数を示す 出所 )Arch Coal, 年次報告書

128 2.3.5 中煤能源有限公司 (China Coal Energy Company Limited)( 中国 ) (1) 企業概要中煤能源有限公司 (China Coal Energy Company Limited) は中国国営の石炭生産大手で 年間石炭生産量は神華能源 (China Shenhua Energy) に次いで国内 2 位である (2008 年で 1 億 4 万トン ) 2006 年に香港証券取引所に上場を果たした 中煤能源集団 (China National Coal Group Corporation) の傘下企業である 表 2-73 中煤能源の概要 企業名 本社 中煤能源有限公司 (China Coal Energy Company Limited) Beijing, China 連結売上高 50 Billion Yuan(500 億元 ) ( 約 6755 億円 ) 営業利益 11 Billion Yuan(110 億元 ) ( 約 1540 億円 ) 保有資源 石炭 *: 円換算レートは 円 / 元で計算 出所 ) 中煤能源ウェブサイトより作成 (2) ファイナンス中煤能源のセグメント別売上高 ならびに営業利益の推移を図 2-41 図 2-42 に示す 石炭生産事業が同社の事業の大部分を占めるが コークス製造プラント 炭鉱向けの機器製造なども手がけており それら事業の売り上げも本業の成長にあわせて伸びている Revenue [ 百万元 ] Inter-segment eliminations ( 同セグメントのみ負値 ) Machinery Coke Others Coal 図 2-41 中煤能源のセグメント別売上高の推移 *: 図には Inter-segment eliminations( セグメント間売り上げ ) が含まれているため 売上高はグラフより 小さくなる 出所 ) 中煤能源年次報告書より作成 110

129 表 2-74 中煤能源のセグメント別売上高の推移 単位 : 百万元 石炭 11,751 17,870 25,374 24,044 26,451 37,352 コークス 1,065 2,054 1,591 2,035 4,437 6,653 機械 1,125 1,597 2,011 2,739 2,993 4,134 その他 831 1,129 1,626 2,275 2,547 2,854 セグメント間売上消去 出所 ) 中煤能源年次報告書より作成 111

130 セグメント別営業利益の推移を図 2-42 ならびに表 2-75 に示す 増収に伴い 営業利 益も順調に伸ばしている 2007 年以降はセグメント別の利益が公開されなくなったが 過 去のトレンドからほとんどが石炭セグメントによる利益とみられる Profit from operation [ 百万元 ] Coke Machinery Coal Others Total Total % < -1% < -1% Inter-segment eliminations 図 2-42 出所 ) 中煤能源年次報告書より作成 中煤能源のセグメント別営業利益の推移 表 2-75 中煤能源のセグメント別営業利益の推移 単位 : 百万元 石炭 656 2,808 4,108 4, コークス 機械 その他 セグメント間売上消去 合計 1,007 3,695 4,429 5,173 9,101 11,399 出所 ) 中煤能源年次報告書より作成 112

131 (3) 石炭セグメントの概要同社の主力炭鉱は主に Pingshuo Mining Area に分布している Pingshuo Mining Area からの生産が全体の約 8 割を占める 2008 年における生産量は 9,149 万トンで 前年実績を 9.9% 上回った 2009 年上半期 (1 月から 6 月 ) の生産量は 4,906 万トンで 前年同期比よりも 5.9% 上回っている ( 表 2-76) なお同社の主な炭鉱 インフラ開発計画は表 2-77 のとおり 表 2-76 中煤能源の保有炭鉱と生産量 2009 年 2008 年変化率上半期上半期 [%] [ 万トン ] [ 万トン ] Pingshuo Mining Area( ) 4,265 3, Antaibao Open Pit Mine( ) 1,249 1, Anjialing Open Pit Mine( ) 1, Anjialing Open Pit Mine (Including No.1 mine and N0.2 mine) ( 1,813 1, Antaibao Underground Mine( ) Datun Mining Area( ) Lifu Mining Area( ) Dongpo Coal Mine( ) Nanliang Mining Area( ) 合計 4,906 4, 出所 ) 中煤能源 2009 年中間期報告書より 113

132 表 2-77 中煤能源の主要な炭鉱 インフラの開発計画 プロジェクト名 生産規模等 2009 年の予想総投資額投資計画額 ( 億元 ) ( 億元 ) Antaibao Underground Mine 6 MT Pingshuo East Open Pit Mine 20 MT Antaibao Open Pit Mine の 25 MT 石炭搬送システムの修繕 Shanghai Energy の Kongzhuang Mine の拡張等 1.8 MT Wangjialing Coal Mine 6 MT Shaqu Mine の換気システム整備 Nanliang Mine の生産設備等の近代化 1.2 MT Xinjiang 106# Mine の修繕 拡張 1.8 MT Anjialing No.1 Underground Mine の 10-15MT 選炭設備修繕 拡張 Yaoqiao Mine の選炭設備整備 3 MT Pingshuo 露天掘り炭鉱の 生産設備のメンテナンス China Coal Lingshi Chemical Company Limited の メタノールプロジェクト Jizhou, Hebei における メタノール アンモニア ジメチルエーテル生産設 備 Heilongjiang における メタノール生産プロジェクト Heilongjiang coal mine における 廃棄物再利用 0.3 MT MT( メタノール ) 0.1MT( 合成アンモニ ア ) 0.2MT( ジメチルエー テル ) MT MT の処理能力 Xinjiang Wujiaqu 発電所 2 135MW Great coal gangue 石炭火力 2 135MW Shaqu ガス火力 Phase 2 63MW アルミニウム板生産 0.1MT 出所 ) 中煤能源 2009 年中間期報告書より 114

133 2.3.6 SUEK(Siberian Coal Energy Company)( ロシア ) (1) 企業概要 SUEK(Siberian Coal Energy Company) はロシア最大の石炭生産企業である 石炭の生産が中心であるが 港湾 ( ワニノ ハバロフスク地方 ) を運営しているほか 近年では石炭を用いた発電事業の拡大を図っている 発電設備は 現時点で 7GW を保有している 破談に終わったものの 2007 年には同国の天然ガス大手 Gazprom と石炭 発電事業の合弁会社を設立すると発表していた なお Wall Street Journal などの報道 15によると 同社は 2010 年初頭にロンドン証券取引所 ならびにモスクワ証券取引所にて IPO を実施する予定である 全株式の 25% 相当分を売り出す見込み なお 表 2-78 は SUEK の概要であるが 本業は黒字であるものの 外貨建て負債の為替差損などにより大幅な税引き前損失を計上している 表 2-78 SUEK (Siberian Coal Energy Company) の概要企業名 SUEK (Siberian Coal Energy Company) 本社 Moscow, Russia 連結売上高 92,700 Million Roubles (Sales proceeds) ( 約 2911 億円 ) 本業の営業利益 5,232 Million Roubles (Profit from core operation) ( 約 164 億円 ) 税引き前損失 - 14,186 Million Roubles [Profit (loss) before tax] ( 約 445 億円 ) 保有資源石炭 褐炭 *: 円換算レートは 3.14 円 / ルーブルで計算 出所 )SUEK 年次報告書より作成 15 The Wall Street Journal, Citi among 4 advisers for Russia's Suek IPO 3 Jan

134 (2) ファイナンス SUEK のセグメント別売上高の推移は図 2-43 のとおりである 石炭セグメント以外の売 り上げの大部分は発電事業によるものである Revenue [RUR millions Others Coal 図 2-43 SUEK のセグメント別売上高の推移 出所 )SUEK 年次報告書より作成 表 2-79 SUEK のセグメント別売上高の推移 石炭 36,396 54,738 61,393 76,101 エネルギー 8,057 9,247 11,295 16,599 出所 )SUEK 年次報告書より作成 116

135 (3) 石炭セグメントの概況 SUEK の 2008 会計年における石炭生産量は 9,620 万トンとなり 前年の実績を 530 万トン (5.8%) 上回った また 石炭販売量は前年比 670 万トン (7.5%) 増の 9,570 万トンとなった 2008 会計年のロシア国内向け販売量は 前年比 430 万トン (6.8%) 増の 6,750 万トンに達し そのうち 5,020 万トンを発電用途向けであった 一方 2008 年 ( 暦年 ) の石炭輸出量は 2,820 万トンとなり 前年の実績を 240 万トン (9.3%) 上回った 主な輸出先は 英国 韓国 日本 デンマーク ポーランド オランダである スイスにおる販売子会社である SUEK AG によると SUEK が保有する主な炭鉱は以下のとおりである 表 2-80 SUEK の主な保有炭鉱 地域名 地理 概要 炭鉱名 Buryatia Buryatia は Siberia の東部 Lake Baikal 近くに立地す -Tugnuysky Open-Pit など る 7 つの露天掘り炭鉱があり 年間生産量は 15 MT ただし 輸出用石炭を生産するのは Tugnuysky 露天掘り炭鉱のみである Kuzbass Kuzbass 地域は Siberia の南部に位置し ロシアの輸出用石炭の最大の生産地域である 原料炭を含む幅広い炭種が生産される 2009 年における Kuzbass 地域の全ての炭鉱からの生産量は 180MT であった SUEK は 9 の炭鉱を運営しており 30MT を生産している うち 8 炭鉱が輸出用で 年間輸出量は 20MT である -Mine No. 7 -Kotinskaya Mine -Taldinskaya-Zapadnaya Mine No. 1 -Taldinskaya-Zapadnaya Mine No. 2 -Zarechniy Open-Pit Khakassia Siberia の南部 Kuzbass 地域と Krasnoayrsk Krai の近郊に位置する 1 つの炭鉱を有しており 年間生産量は -Vostochno-Beyskiy Open-Pit 7MT である Krasnoayrs k Krai Siberia の中央部に位置する SUEK は 3 つの露天掘り炭鉱を有しており 年間生産量は 30MT である Khabarovsk Krai ロシアの極東 (far-east) 地域に立地する 同地域の SUEK の生産子会社は Urgalugol のみで 褐炭 一般炭を年間 2MT 生産している 現在は輸出向けではないが 選炭工場を建設中であり 輸出も可能にする方針である 出所 ) 117

136 2.3.7 PT Bumi Resources Tbk.( インドネシア ) (1) 企業概要 PT Bumi Resources Tbk. は その傘下に石炭企業として PT Kaltim Prima Coal(KPC) PT Arutmin Indonesia PT Fajar Bumi Sakti 及び PT Pendopo Energi Batubara を有している このうち PT Kaltim Prima Coal(KPC) は 1982 年に創業したインドネシア国内大手の石炭生産企業である オペレーションを開始した 1992 年時点では BP 及び Conzinc Rio Tinto of Australia が株主の外国資本企業であったが 2003 年には Kalimantan Coal Ltd. と Sengata Holding Ltd. が親会社となる 更に 2005 年に PT Bumi Resources Tbk. が同 2 社を買収し 2007 年には株の 30% を Tapa Power Ltd. が保有することとなった 炭鉱開発地域は インドネシアの東カリマンタン地方の East Kutai Regency である 図 2-44 出所 )PT Bumi Resources Tbk. 年次報告書 PT Bumi Resources Tbk. の組織構造 118

137 表 2-81 PT Bumi Resources Tbk. の概要 企業名 本社 連結売上高 (Net Revenues) 売上原価 (Cost of Sales) 粗利益 (Gross Profit) 営業利益 (Operating Income) EBITDA from Operations 当期純利益 (Core Net Income) 保有資源 PT Bumi Resources Tbk. Jakarta, Indonesia 3,378 Million USD 1,766 Million USD 1,613 Million USD 1,107.7 Million USD 1,199.7 Million USD 645 Million USD 石炭 出所 )PT Bumi Resources Tbk. 年次報告書より作成 (2) 石炭セグメントの概況 PT Bumi Resources Tbk. としては 現状で年間の生産量が 6,000 万トン近くに達しているが 今後開発が進めば更に増加して 2012 年には 1 億 1,100 万トンに達する見込みである また PT Kaltim Prima Coal(KPC) 単独では 2007 年の石炭生産量は 3,970 万トンであり 1992 年の 700 万トンと比較すると 5 倍以上に増加している 生産量は引き続き増加傾向を示し 2008 年には 4,300 万トンとなる見込み 2007 年の石炭販売量は 3,972 万トンであり その内訳は国内消費量が 272 万トン 輸出販売量が 3,700 万トンとなっている 主な輸出先は 台湾 日本 アイルランド 韓国 UK 地中海周辺国 欧州等である また 2007 年時点での確認埋蔵量と推定埋蔵量はそれぞれ 90,300 万トン及び 43 億 3,300 万トンである 図 2-45 PT Bumi Resources Tbk. のグループ内の会社別の石炭生産量の推移 出所 )PT Bumi Resources Tbk. 年次報告書 119

138 2.3.8 PT Adaro Energy Tbk( インドネシア ) (1) 企業概要 PT Adaro Energy Tbk は インドネシアの南カリマンタン州タンジュン地区に本社を置く 石炭生産大手企業であり 生産量ベースでみると PT Bumi Resources Tbk. に次いで同国内第 2 位の規模を誇る (2008 年 ) PT Adaro Energy Tbk. は現在 同国内第 2 位の一般炭生産者であり 単一の炭鉱としては同国内で最大の炭鉱を操業している 世界の一般炭市場にとって重要な供給者である 現在の 4,500 万トン / 年という生産能力から 同社は 2013 年末には 8,000 万トン / 年まで能力を拡張する予定である また 約 35 億トンの埋蔵量を保有しており 上流の採掘から下流のマーケティングまでを取り扱う垂直統合的な企業である 同社の子会社である PT Adaro Indonesia は 1992 年に南カリマンタン州のタンンジュン地区の炭鉱から石炭生産を開始した Adaro はインドネシア政府との間に第 1 世代の石炭協力協定 (CCA) を結んでおり 双方が合意すれば 2022 年まで延長可能となっている 図 2-46 出所 )PT Adaro Energy Tbk. 年次報告書 PT Adaro Energy Tbk. の企業構造 120

139 表 2-82 PT Adaro Energy Tbk. の概要 企業名 本社 連結売上高 (Net Sales) 売上原価 (Cost of Revenue) 粗利益 (Gross Profit) 営業利益 (Operating Income) EBITDA 当期純利益 (Net Income) 保有資源 PT Adaro Indonesia Tanjung District, South Kalimantan 18,092,502 Million Rupiah (1,738 億円 ) 13,149,270 Million Rupiah (1,263 億円 ) 4,943,232 Million Rupiah (475 億円 ) 4,211,858 Million Rupiah (405 億円 ) 4,454,674 Million Rupiah (428 億円 ) 887,198 Million Rupiah (85 億円 ) 石炭 *: 円換算レートは 円 / インドネシアルピアで計算 出所 )PT Adaro Energy Tbk. 年次報告書より作成 (2) 石炭セグメントの概況 2007 年の石炭生産量は 3,610 万トンであり 1992 年の 100 万トンから一貫して増加を続けて 40 倍近くまで増加している そのうち国内消費量は 1,004 万トン 輸出販売量は 2,654 万トンである 輸出先の内訳は 欧州へ 612 万トン アジアへ 1,761 万トン 及び米州諸国へ 281 万トンとなっている 販売量のうち 約 25% は長期契約を締結しており その顧客は インドネシア国内では東ジャワ州の Paiton と西ヌサ トゥンガラ州の Newmont 海外ではスペインの Carboex 及びフィリピンの Quezon である なお 2007 年の確認埋蔵量と推定埋蔵量はそれぞれ 98,700 万トン及び 28 億 300 万トンである 同企業が生産販売する一般炭は envirocoal ( 商品名 ) と呼ばれ 低灰 低硫黄という特徴をもち 販売市場が世界的に拡大している 図 2-47 PT Adaro Energy Tbk. の石炭生産量の推移出所 )PT Adaro Energy Tbk. 年次報告書 121

スライド 1

スライド 1 資料 11 石炭供給安定化調査事業における 石炭産業構造調査 H23 年 4 月 26 日公益 自主事業発表会 JCOAL JAPAC 技術 情報委員会原田道昭 背景 : 分析の必要性 1. 今後 30 年石炭は 世界の 3E 問題の主役 ( エネルギー消費量 CO 2 量 ) である 2. 特にポスト京都議定書交渉の決め手はどうなるか 米 中 印等の国内産石炭の大消費国 ( 非効率 ) 動向 3.

More information

<4D F736F F F696E74202D208D E E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D208D E E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B83685D> ( 財 ) 石炭エネルギーセンター (JCOAL) 石炭基礎講座 発表資料 平成 23 年度 石炭基礎講座プログラム 石炭の輸送 ( 山元からユーザー ) 石炭の価格形成 今後の石炭ソース 2012 年 2 月 9 日双日株式会社石炭部 石炭の輸送形態 石炭はバルク輸送 ( 石炭は嵩張る ) 炭鉱 ~ 積出港までは大型トラック 鉄道輸送 ベルコンベアー バージなどを使用して輸送 石炭積出港では石炭船

More information

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A A C5816A CE97CD82CC90A28A458E738FEA2E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A A C5816A CE97CD82CC90A28A458E738FEA2E B8CDD8AB B83685D> 世界の火力発電の市場動向 次世代 発電協議会 ( 第 5 回会合 ) 資料 2 1. はじめに 2. 世界の発電動向 3. 世界の国 地域別発電市場動向 4. 我が国の発電市場動向 5. 世界の火力発電の発電効率 6. 今後の世界の火力発電市場 一般財団法人エネルギー総合工学研究所小野崎正樹 1 1. はじめに 東南アジアを中心とした急激な経済成長にともない 発電設備の拡充が進んでいる 2040~2050

More information

<4D F736F F D E937890AC96F18EC090D195F18D C A E646F63>

<4D F736F F D E937890AC96F18EC090D195F18D C A E646F63> 日本機械輸出組合平成 26 年 6 月 25 日 日本機械輸出組合は わが国主要プラント エンジニアリング輸出企業に対し 海外成約アンケート調査を実施し この度本調査の概要を取りまとめましたので公表致します 213 年度海外プラント エンジニアリング (PE) 成約実績調査 ~ 中東 中国向けが大きく落ち込み 昨年度実績に届かず 海外調達比率は過去最高 ~ 1.213 年度海外 PE 成約実績概況について

More information

調査内容 1. 世界の石炭需給動向 2. 石炭メジャー及び大手石炭会社の石炭開発状況 3. 石炭メジャー及び大手石炭会社の石炭販売価格及び財務分析 4. 石炭消費国企業による主要産炭国での炭鉱権益獲得状況 5. 石炭メジャー 大手石炭会社及び石炭消費国企業等による産炭国での石炭輸送インフラ整備 投資

調査内容 1. 世界の石炭需給動向 2. 石炭メジャー及び大手石炭会社の石炭開発状況 3. 石炭メジャー及び大手石炭会社の石炭販売価格及び財務分析 4. 石炭消費国企業による主要産炭国での炭鉱権益獲得状況 5. 石炭メジャー 大手石炭会社及び石炭消費国企業等による産炭国での石炭輸送インフラ整備 投資 平成 26 年度 JOGMEC 石炭開発部成果報告会海外炭開発高度化等調査 4 石炭メジャー 大手石炭会社及び石炭消費国企業 を含めた炭鉱開発動向並びに事業戦略 平成 27 年 7 月 7 日 調査内容 1. 世界の石炭需給動向 2. 石炭メジャー及び大手石炭会社の石炭開発状況 3. 石炭メジャー及び大手石炭会社の石炭販売価格及び財務分析 4. 石炭消費国企業による主要産炭国での炭鉱権益獲得状況 5.

More information

Microsoft PowerPoint - Itoh_IEEJ(150410)_rev

Microsoft PowerPoint - Itoh_IEEJ(150410)_rev 第 4 回エネルギー輸送ルートの多様化への対応に関する検討会 日本の LNG 原油輸入と 米国シェール革命の現況 2015 年 4 月 10 日於国土交通省 ( 中央合同庁舎 3 号館 ) 伊藤庄一 戦略研究ユニット国際情勢分析第 2 グループ マネージャー 研究主幹一般財団法人日本エネルギー経済研究所 日本の LNG 原油輸入状況 (2014 年 ) 1 LNG 原油 ( 出所 ) 日本貿易月表

More information

シドニー事務所からの報告

シドニー事務所からの報告 平成 24 年度第 8 回金属資源関連成果発表会 豪州の鉱業の状況について 平成 24 年 11 月 22 日 JOGMEC シドニー事務所伊藤浩 1 豪州の資源ブームは終わったのか? 2012 年 8 月連邦政府ファーガソン資源エネルギー大臣の発言 資源ブームは終わった (Resources boom is over) ギラード首相 豪州の鉱業は今後も成長し 世界でもっとも重要な経済の一部であり続ける

More information

Title 1950 年代の大手石炭企業の投資戦略 Author(s) 丁, 振聲 Citation 大阪大学経済学. 63(1) P.15-P.30 Issue Date Text Version publisher URL

Title 1950 年代の大手石炭企業の投資戦略 Author(s) 丁, 振聲 Citation 大阪大学経済学. 63(1) P.15-P.30 Issue Date Text Version publisher URL Title Author(s) 丁, 振聲 Citation 大阪大学経済学. 63(1) P.15-P.30 Issue Date 2013-06 Text Version publisher URL https://doi.org/10.18910/57022 DOI 10.18910/57022 rights Osaka University Knowledge Archive : OUKA

More information

(Microsoft Word \224N\203\215\203V\203A\213\311\223\214\223\212\216\221.doc)

(Microsoft Word \224N\203\215\203V\203A\213\311\223\214\223\212\216\221.doc) 2004 年のロシアロシア極東極東の外国投資 2005 年 10 月 日本貿易振興機構 ( ジェトロ ) 海外調査部 はじめに ジェトロでは ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所 ( ハバロフスク経済研究所 ) の協力を得て 情報収集 調査活動を行なっているが 本レポートは 2004 年のロシア極東地域の経済情勢について同研究所に整理並びに分析を委託 とりまとめたものである 本レポートが関係各位の参考となれば幸いである

More information

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43 目で見る ASEAN -ASEAN 経済統計基礎資料 - 1.ASEAN 概要 1 2.ASEAN 各国経済情勢 9 3. 我が国と ASEAN との関係 13 平成 3 年 7 月 アジア大洋州局地域政策参事官室 1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ

More information

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43 目で見る ASEAN -ASEAN 経済統計基礎資料 - 1.ASEAN 概要 1 2.ASEAN 各国経済情勢 9 3. 我が国と ASEAN との関係 13 平成 29 年 8 月 アジア大洋州局地域政策課 1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム

More information

26 5 9 4 48% 11% 10% 3% 3% 2% 2% 2% 2% 2% 15% 76 9690 (2012 ) 63.6% 19.1% 6.4% 5.2% 3.5% 1.1% 1.1% 1 9,154 2013 23% 14% 12% 10% 5% 4% 4% 2% 2% 1% 23% 12 7603 (2012 ) 383 30% 302 24% 134 11% 114 9% 82,

More information

<4D F736F F F696E74202D F6E315F8D C993A192898FAC97D1205B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D F6E315F8D C993A192898FAC97D1205B8CDD8AB B83685D> 2010 年 9 月 7 日 2010 クリーン コール デー石炭利用国際会議 ~ 日本と産炭国との相乗的共栄に向けて ~ 石炭資源の安定供給に向けた産炭国との新たな取組み 伊藤忠商事株式会社 代表取締役専務執行役員 小林洋一 石炭市場における課題と伊藤忠商事の取組み 課題 石炭資源の確保 安定供給体制の確立 環境負荷の軽減 背景 寡占化進行 新興国の権益取得 鉄道等の輸送能力不足 港湾の出荷能力の不足

More information

ニュー サウス ウェールズ州 ニュー サウス ウェールズ州産業省資源 エネルギー投資マネージャーアンソニー ヤロー

ニュー サウス ウェールズ州 ニュー サウス ウェールズ州産業省資源 エネルギー投資マネージャーアンソニー ヤロー ニュー サウス ウェールズ州 ニュー サウス ウェールズ州産業省資源 エネルギー投資マネージャーアンソニー ヤロー ニューサウスウェールズ (NSW) 経済規模と経済成長率がいずれも国内最大 2017 年度の資源 エネルギー資源輸出額は 前年比 30% 増の 220 億ドル 輸送 エネルギーインフラが総合的に発達 鉄道貨物 港湾インフラが低価格化 鉱山が市街地や居住区の近くに位置し 高い技能を有する労働力が確保可能

More information

2017年12月期 第3四半期 JTI業績報告資料

2017年12月期 第3四半期 JTI業績報告資料 Japan Tobacco International (JTI) 2017 年 12 月期第 3 四半期業績報告資料 2017 年 11 月 1 日日本たばこ産業株式会社 JTI 年度目標達成に向け順調に利益成長 前年同期比 7-9 月 1-9 月増減率 ( 億本 百万ドル ) 2017 2016 2017 2016 総販売数量 1 GFB 販売数量 1 自社たばこ製品売上収益 2 為替一定ベース自社たばこ製品売上収益

More information

Slide 1

Slide 1 インドネシアの石炭政策 総局長 Dr. バンバン スティアワン インドネシア 日本石炭セミナー 2009 年 3 月 27 日 東京 インドネシア共和国エネルギー鉱物資源省鉱物 石炭 地熱総局 1 内容 現在の状況 生産と輸出 基本法について 石炭資源と埋蔵量 2009 年法律第 4 号 新鉱業法 ( 鉱物石炭鉱業法 ) について 主な規定 重要な諸問題 移行期間 需給政策 規定 国内供給義務 (Domestic

More information

海外たばこ事業実績補足資料(2015 年1-3 月期)

海外たばこ事業実績補足資料(2015 年1-3 月期) 2015 年 0 月 30 日日本たばこ産業株式会社 Japan Tobacco International (JTI) 海外たばこ事業実績補足資料 (2015 年 1-3 月期 ) JTI 力強いプライシングにより為替一定ベースで増収増益 1-3 月 前年同期比 総販売数量 1 881 877 0.5% GFB 販売数量 1 600 553 8.% 自社たばこ製品売上収益 2 2,369 2,761-1.2%

More information

輸入バイオマス燃料の状況 2019 年 10 月 株式会社 FT カーボン 目 次 1. 概要 PKS PKS の輸入動向 年の PKS の輸入動向 PKS の輸入単価 木質ペレット

輸入バイオマス燃料の状況 2019 年 10 月 株式会社 FT カーボン 目 次 1. 概要 PKS PKS の輸入動向 年の PKS の輸入動向 PKS の輸入単価 木質ペレット 輸入バイオマス燃料の状況 19 年 1 月 株式会社 FT カーボン 目 次 1. 概要... 2 2. PKS... 3 2.1. PKS の輸入動向... 3 2.2. 19 年の PKS の輸入動向... 4 2.3. PKS の輸入単価... 5 3. 木質ペレット... 6 3.1. 木質ペレットの輸入動向... 6 3.2. 18 年の木質ペレットの輸入動向... 7 3.3. 木質ペレットの輸入単価...

More information

Microsoft Word - 10 統計 参考.doc

Microsoft Word - 10 統計 参考.doc 参考 統計 主要輸入国の 1 日当たりの原油輸入量 原油の世界貿易マトリックス (140 ページ ) の中から輸入額が大きい日本 米国 中国等を選び 1 日あたりの原油輸入量を比較したのが表 - 1 である 貿易統計で使われている原油の数量単位は統一されていない 米国はバレル (Bbl) 日本はキロリットル (KL) の容積表示 EU 諸国やインドのメトリック トン (M. Ton) 中国や韓国のキログラム

More information

Microsoft Word - 市場調査レポートサンプル(Website用).doc

Microsoft Word - 市場調査レポートサンプル(Website用).doc 2010-2011 年中国コールセンター市場調査レポート 2010-2011 年中国 市場調査レポート 著作 : 賽迪顧問股份有限公司 (CCID) 発行 : 賽迪顧問股份有限公司日本事務所邦訳 : ファーイースト パートナーズ株式会社 重要な説明 本レポートの著作権は賽迪顧問股份有限公司 ( 以下 CCID と略す) に帰属する 本レポートは CCID がお客様社内の参考に資する目的で独自の調査

More information

Microsoft Word - 校了 11 統計 ①増田、田辺.doc

Microsoft Word - 校了 11 統計 ①増田、田辺.doc 1. 対内直接投資額の国際比較 (2004 年 ) (2005 年 ) 対内直接投資額 対 GDP 比 (%) 特許 ( 支払額 ) 国名 2004 2005 2004 2005 2004 2005 世界計 710,755 916,277 - - - - 3 1 英国 56,214 164,530 2.6 7.4 9,174 9,672 1 2 米国 122,377 99,443 1.0 0.8 23,211

More information

Ⅰ. 世界海運とわが国海運の輸送活動 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガ

Ⅰ. 世界海運とわが国海運の輸送活動 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガ 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガス 97.2% 鉄 鉱石 100.0% 羊 毛 100.0% 綿 花 100.0% 大 92% 豆 小 88% 麦 木材 72% 注 ) 食料需給表

More information

Microsoft PowerPoint - 3rdQuarterPresentations2013_J03.ppt

Microsoft PowerPoint - 3rdQuarterPresentations2013_J03.ppt 1 NSG グループ 213 年 3 月期第 3 四半期決算報告 (212 年 4 月 1 日 ~ 12 月 31 日 ) 日本板硝子株式会社 213 年 1 月 31 日 2 ( ブランクページ ) 3 213 年 3 月期第 3 四半期決算報告 (212 年 4 月 1 日 ~12 月 31 日 ) アジェンダ要点決算概要事業状況リストラクチャリング施策の進捗リファイナンス進捗まとめ 4 要点

More information

本調査の概要 背景 インドは豊富な石炭資源を保有していることから石炭への依存度が高い しかし 近年の大気汚染等の環境問題 今後の地球温暖化対策から 石炭の役割は縮小へ グリーンエネルギー 特に再生可能エネルギーの導入に注力 しかし 一次エネルギー需要の増加から 石炭シェアは減少するものの需要は増加

本調査の概要 背景 インドは豊富な石炭資源を保有していることから石炭への依存度が高い しかし 近年の大気汚染等の環境問題 今後の地球温暖化対策から 石炭の役割は縮小へ グリーンエネルギー 特に再生可能エネルギーの導入に注力 しかし 一次エネルギー需要の増加から 石炭シェアは減少するものの需要は増加 平成 29 年度 JOGMEC 石炭開発部成果報告会海外炭開発高度化等調査 4 インドの石炭火力発電計画の動向と一 般炭輸入動向調査 平成 3 年 6 月 18 日 本調査の概要 背景 インドは豊富な石炭資源を保有していることから石炭への依存度が高い しかし 近年の大気汚染等の環境問題 今後の地球温暖化対策から 石炭の役割は縮小へ グリーンエネルギー 特に再生可能エネルギーの導入に注力 しかし 一次エネルギー需要の増加から

More information

本日の説明内容 総括 2019 年 3 月期第 1 四半期実績 2019 年 3 月期通期見通し 主要施策の進捗 1

本日の説明内容 総括 2019 年 3 月期第 1 四半期実績 2019 年 3 月期通期見通し 主要施策の進捗 1 2019 年 3 月期第 1 四半期決算説明会 本日の説明内容 総括 2019 年 3 月期第 1 四半期実績 2019 年 3 月期通期見通し 主要施策の進捗 1 総括 2019 年 3 月期第 1 四半期実績 グローバル販売台数は対前年 7% 増の 40 万 3 千台と過去最高 クロスオーバー系車種の好調な販売及び商品改良モデルの投入による販売モメンタムの改善 地域別では 日本 米国や ASEAN

More information

JNTO

JNTO 2017 年国籍別 / 目的別訪日外客数 ( 確定値 ) 総数 28,691,073 19.3 25,441,593 20.9 1,782,677 4.7 1,466,803 13.9 アジア 24,716,396 21.0 22,303,442 22.2 1,182,059 6.1 1,230,895 16.0 韓国 7,140,438 40.3 6,593,328 43.5 366,290 9.6

More information

2017年度 JTI業績報告資料

2017年度 JTI業績報告資料 Japan Tobacco International (JTI) 2017 年 12 月期業績報告資料 2018 年 2 月 6 日 日本たばこ産業株式会社 JTI トップライン成長回帰に向けた好調なモメンタム 前年同期比 10-12 月 1-12 月増減率 ( 億本 百万ドル ) 2017 2016 2017 2016 総販売数量 1 GFB 販売数量 1 自社たばこ製品売上収益 2 為替一定ベース自社たばこ製品売上収益

More information

2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477

2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477 2018 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,501,409 9.0 2,509,297 23.3 2,607,956 18.2 2,900,718 12.5 2,675,052 16.6 2,704,631 15.3 2,832,040 5.6 2,578,021 4.1 2,159,600-5.3 2,640,600 1.8 26,109,300 9.7

More information

ファクトシート : モルプレ B(5&6 号機 ) 石炭火力発電事業 2017 年 10 月 13 日 環境 持続社会 研究センター (JACSES) 1. 事業の概要 1 モルプレ B 石炭火力発電所 (5&6 号機 ) 建設事業は ボツワナ共和国のパラピエ地区おいて 既存のモルプレ B 発電所

ファクトシート : モルプレ B(5&6 号機 ) 石炭火力発電事業 2017 年 10 月 13 日 環境 持続社会 研究センター (JACSES) 1. 事業の概要 1 モルプレ B 石炭火力発電所 (5&6 号機 ) 建設事業は ボツワナ共和国のパラピエ地区おいて 既存のモルプレ B 発電所 ファクトシート : モルプレ B(5&6 号機 ) 石炭火力発電事業 2017 年 10 月 13 日 環境 持続社会 研究センター (JACSES) 1. 事業の概要 1 モルプレ B 石炭火力発電所 (5&6 号機 ) 建設事業は ボツワナ共和国のパラピエ地区おいて 既存のモルプレ B 発電所 (1-4 号機 ) を拡張させ 300 MW(150 MW 2 基 ) 規模の石炭火力発電所を建設する事業である

More information

化繊輸入は 近年上昇を続けており 2016 年は前年比 10% 増の 43 万トンとなりました 素材別には ポリエステル F 長繊維不織布が中心ですが 2016 年はポリエステル S の輸入も大幅増となりました 化学繊維輸出推移 化学繊維輸入推移 生産が微減 輸出が横ばい 輸

化繊輸入は 近年上昇を続けており 2016 年は前年比 10% 増の 43 万トンとなりました 素材別には ポリエステル F 長繊維不織布が中心ですが 2016 年はポリエステル S の輸入も大幅増となりました 化学繊維輸出推移 化学繊維輸入推移 生産が微減 輸出が横ばい 輸 2016 年度 ( 第 17 回 ) 化学繊維ミル消費量の調査結果について - 統計委員会報告 - 2017 年 7 月 3 日 1. はじめに統計委員会は 2016 年度 (2016 年 4 月 ~2017 年 3 月 ) の化学繊維ミル消費量調査結果をまとめましたのでご報告致します ミル消費とは 糸 わたメーカーの国内生産 ( 出荷 ) から輸出量を除き 海外からの糸 わたの輸入量を加えたものです

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 平成 30 年度 JOGMEC 石炭開発部成果報告会海外炭開発高度化等調査 2 大手石炭開発企業の事業戦略及び寡占化の動向等調査 令和元年 7 月 16 日 調査内容 調査内容 1 埋蔵量 生産 販売 石炭資産 ( 権益移動 ) 状況等 2 事業ポートフォリオ 財務状況 3 石炭需給動向 ( 現状 予測 ) 寡占化状況 4 消費国企業の権益取得動向 5 主要産炭国での石炭輸送インフラ整備状況 6 事業戦略

More information

特集 平成 2 5 年 5 月 2 2 日東京税関調査部調査統計課 金の輸出入 2012 年の世界の金需要は 4,405 トン 2012 年に合金も含む金を日本は 132 トン輸出し 11 トン輸入しています 日本の 2006 年から 2010 年の平均年間金産出量は 10 トン足らずですが 200

特集 平成 2 5 年 5 月 2 2 日東京税関調査部調査統計課 金の輸出入 2012 年の世界の金需要は 4,405 トン 2012 年に合金も含む金を日本は 132 トン輸出し 11 トン輸入しています 日本の 2006 年から 2010 年の平均年間金産出量は 10 トン足らずですが 200 特集 平成 2 5 5 月 2 2 日東京税関調査部調査統計課 金の輸出入 の世界の金需要は 4,45 トン に合金も含む金を日本は 132 トン輸出し 11 トン輸入しています 日本の 6 から 21 の平均間金産出量は 1 トン足らずですが 5 から までの間 毎 トンを超える輸出数量を記録しています 一方 1981 から 1999 まで トンを超えていた輸入数量は に 11 トンとなり過去最低を記録しました

More information

橡豪州原稿2.PDF

橡豪州原稿2.PDF IEEJ:2000 10 1997 4 1996 40.36US 2000 28.75US 11 (NEDO) 1 IEEJ:2000 10 1. 1.1 49.9 1993 45.8 1998 8.9 1993 22.2 1998 IEA OECD, Coal Information 1993, 1994 1998, 1999 1994 Winning Coal Productivity Commission

More information

2007年12月10日 初稿

2007年12月10日 初稿 LNG 価格のこれまでの経緯と将来の展望 ( パート Ⅰ) 世界の3 大 LNG 市場世界の LNG 市場は アジア 太平洋 欧州 北米と大きく3つに区分することが出来る 世界の地域別 LNG 輸入割合は輸入量の多い地域を順に挙げると 1アジア 太平洋 64.0% 2 ヨーロッパ 27.2% 3 北米 8.3% 4 中南米 0.5% となる 図 1 は世界の地域別 LNG 輸入割合を示したものである

More information

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7% 日 経済情勢 217 年 7 月 外務省 1 1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7% 21.8% 41.1% 中国 11.3% 32.8% 米国

More information

2017年第3四半期 スマートフォンのグローバル販売動向 - GfK Japan

2017年第3四半期 スマートフォンのグローバル販売動向 - GfK Japan Press release 2017 年第 3 四半期スマートフォンのグローバル販売動向 2017 年 10 月 24 日 お問い合わせ GfK ジャパン 広報グループ TEL 03-5350-4623 info.jp@gfk.com www.gfk.com/jp 概要 平均価格は 四半期で過去最高の上昇 中南米 中央 東ヨーロッパがグローバルの市場成長をけん引 2017 年第 3 半期 (7-9

More information

参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日

参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日 参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日 約束草案の提出に関する各国の状況 (2015 年 4 月 28 日時点 ) 2015 年 4 月 28 日時点で 7 か国 1 地域 (EU28 カ国 ) が約束草案を提出

More information

リムLNG年鑑2010

リムLNG年鑑2010 - 発刊の言葉 リム LNG 年鑑 2010 目次 ( 予定 ) 第 1 編世界の LNG 液化基地 1. アジア太平洋地域の LNG 液化基地 (1) 米国 ( アラスカ ) (2) ブルネイ (3) インドネシア (4) マレーシア (5) オーストラリア (6) ロシア ( サハリン Ⅱ) (7) カナダ ( キティマット ) (8) パプアニューギニア 2. 中東地域の LNG 液化基地 (1)

More information

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF332882DF82AE82E98E968FEE29>

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF332882DF82AE82E98E968FEE29> 資料 3 肥料及び肥料原料をめぐる事情 平成 21 年 8 月 目 次 主要化学肥料の製造工程 1 国内における肥料の需給動向 2 肥料の国際市況 輸入価格 国内価格の動向 3 肥料の価格高騰要因 4 世界の肥料消費量の動向 5 肥料原料をめぐる事情埋蔵量 6 国別輸入量 輸入価格 7 原料取引の実態 10 肥料原料産出国の特徴的な動き 11 配合肥料化成肥料主要化学肥料の製造工程 国内で使用される化学肥料は

More information

扉〜目次

扉〜目次 2017 年版 EDMC/ エネルギー 経済統計要覧 目次 I. エネルギーと経済 1. 主要経済指標... 2 a GDPとエネルギー関連主要指標... 3 s 国内総支出 ( 平成 23 年基準国民経済計算 : 連鎖方式 )... 4 d 消費... 6 f 投資... 7 g 鉱工業生産 出荷指数... 8 h 金融... 9 j 人口 労働 物価... 10 k 貿易 国際収支... 12

More information

インドの石炭需給動向

インドの石炭需給動向 サマリー 中国の石炭需給動向 戦略 産業ユニット電力 ガス 石炭グループ佐川篤男 小泉光市 横越久樹 中国のエネルギー需要は急速な経済発展に伴い急増し 一次エネルギー消費量は 1993 年以降 米国に次ぐ世界第 2 位の座を占めている 石炭は自国で自給できるエネルギーとして一次エネルギー消費の 7% を占め 27 年には 25 億トンを超える石炭が消費された 今後 一次エネルギー消費における石炭のシェアは次第に低下していくと予測されているが

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 6 年 3 月 1 3 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 25 年 11 月 平成 24 年 11 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,898,812 4,983,180 18.4 7,199,902 5,940,220 21.2 1,301,090 957,040 35.9 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 5 年 3 月 1 3 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 24 年 12 月 平成 23 年 12 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,298,547 5,623,882-5.8 5,944,295 5,832,191 1.9 645,748 208,309 210.0 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 26 年 3 月 13 日財務省 報道発表 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 21 年 54,170,614-33.1 51,499,378-34.8 2,671,236 29.5 22 年 67,399,627 24.4 60,764,957 18.0 6,634,670 148.4 23 年 65,546,475-2.7 68,111,187

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 24 年 3 月 13 日財務省 報道発表 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 19 年 83,931,438 11.5 73,135,920 8.6 10,795,518 36.6 20 年 81,018,088-3.5 78,954,750 8.0 2,063,338-80.9 21 年 54,170,614-33.1 51,499,378-34.8

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 25 年 3 月 13 日財務省 報道発表 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 19 年度 85,113,381 9.9 74,958,073 9.5 10,155,308 12.7 20 年度 71,145,593-16.4 71,910,442-4.1-764,849-21 年度 59,007,879-17.1 53,820,852-25.2 5,187,027-22

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 4 年 3 月 1 3 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 23 年 6 月平成 22 年 6 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,774,613 5,867,220-1.6 5,710,161 5,196,697 9.9 64,452 670,523-90.4 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度 216 年度自動車部品工業の経営動向 217 年 6 月 12 日 一般社団法人日本自動車部品工業会 一般社団法人日本自動車部品工業会は 217 年 5 月 1 日現在での会員企業 4 4 社 のうち 上場企業で自動車部品の比率が5 以上 かつ前年同期比較が可能な自動車 部品専門企業 79 社の 2 1 6 年度 (4~3 月 ) の経営動向を各社の連結決算短信 ( 連結 決算を行っていない企業は単独決算

More information

42

42 海外展開に関する特別調査 海外展開に関する特別調査 結果概要... 43 1. 県内企業の海外展開の内容... 44 2. 現在行っている海外展開の相手国 地域... 46 3. 海外展開にあたっての課題... 47 4. 海外展開後に新たに発生した課題... 49 5. 今後の新たな海外展開の関心の高い相手国 地域... 50 6. 今後の新たな海外展開の内容... 51 7. 調査要領... 52

More information

データバンク Data Bank 1.CIS 諸国における外資参加企業の設立 活動状況 CIS 統計委員会の発行する CIS 統計通報 (2003, No.16) に CIS 諸国における外資参加企業 (100% 外資企業および合弁企業 ) の設立および活動状況に関する最新データが掲載されているので

データバンク Data Bank 1.CIS 諸国における外資参加企業の設立 活動状況 CIS 統計委員会の発行する CIS 統計通報 (2003, No.16) に CIS 諸国における外資参加企業 (100% 外資企業および合弁企業 ) の設立および活動状況に関する最新データが掲載されているので Data Bank 1.CIS 諸国における外資参加企業の設立 活動状況 CIS 統計委員会の発行する CIS 統計通報 (2003, No.16) に CIS 諸国における外資参加企業 (100% 外資企業および合弁企業 ) の設立および活動状況に関する最新データが掲載されているので これを紹介する 外資参加企業の設立 活動状況については 登録件数 稼動件数 定款資本 払込資本 生産高 売上高など

More information

第4章 日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成

第4章 日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成 第 2 部 東アジア諸国の対応 第4章第 4 章 日系家電メーカーにおけるグローバル化の進展と分業再編成 はじめに 渡邊 博子 第 1 節 世界における日系家電メーカーの位置とその現況 1. 世界における日系家電メーカーの位置 第4章表 1 世界における電機メーカーの家電部門売上高順位 (2002 年 ) 順位 企業名 国名 家電部門全社構成 (%) 売上高 (100 万ドル ) 売上高 (100

More information

我が国中小企業の課題と対応策

我が国中小企業の課題と対応策 資料 3 我が国中小 小規模企業を取り巻く環境と現状 平成 24 年 月 8 日 中小企業庁 本資料は 第 回法制検討ワーキンググループでの 2000 年以降の中小企業を取り巻く環境についての分析を行う必要があるのではないか との委員のご指摘等を受けて 経済社会環境の中長期的な動向 中小 小規模企業の財務 経営を中心とした状況をまとめたもの 目次. 中小 小規模企業を取り巻く経済社会環境 p. 2.

More information

Microsoft PowerPoint - 決算説明資料2(日).ppt

Microsoft PowerPoint - 決算説明資料2(日).ppt NSG グループ 2013 年 3 月期第 2 四半期決算報告 (2012 年 4 月 1 日 ~9 月 30 日 ) 日本板硝子株式会社 2012 年 10 月 31 日 2 吉川恵治 代表執行役社長兼 CEO クレメンス ミラー 代表執行役副社長兼 COO マーク ライオンズ 代表執行役 CFO 3 2013 年 3 月期第 2 四半期決算報告 (2012 年 4 月 1 日 ~9 月 30 日

More information

需要国へと変貌する東南アジアの需要国へと変貌する東南アジアの

需要国へと変貌する東南アジアの需要国へと変貌する東南アジアの 需要国へと変貌する東南アジアの LNG 受入基地建設動向 2015 年 12 月 17 日調査部永井一聡 1 東南アジアのエネルギー需要動向 東南アジア 伝統的なエネルギー資源生産地域 ブルネイ 1972 年より LNG 輸出 インドネシア 1977 年より LNG 輸出 2000 年代中盤まで LNG 輸出量世界第一位世界最大の石炭輸出国 (2005 年まで原油の純輸出国 ) マレーシア 1983

More information

ITI-stat91

ITI-stat91 国際収支マニュアル第 6 版について IMF は各国の国際収支の作成基準の第 6 版 (2008 年 12 月発表 ) を推奨し IMF 発行の資料 Balance of Payment Statistics は第 6 版基準のデータを掲載している アジア通貨危機等の経験をふまえ残高を重視しているのが 第 6 版の特徴である 第 5 版と比べ主な変更点は次のとおり 1) 国際収支の補助扱いであった対外資産負債残高

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 7 年 3 月 1 2 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 5 月平成 25 年 5 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,606,009 5,765,204-2.8 6,523,232 6,756,526-3.5 917,223 991,322-7.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 7 年 3 月 1 2 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 7 月平成 25 年 7 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,191,918 5,958,497 3.9 7,158,458 6,990,954 2.4 966,540 1,032,457-6.4 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2015 年 12 月期第 1 四半期決算説明資料 2015 年 5 月 8 日ユニ チャーム株式会社代表取締役社長執行役員高原豪久 この資料には 2015 年 5 月 8 日現在の将来に関する 前提 見通し 計画に基づく予測が含まれております 実際の業績は 競合状況 為替の変動等に関わるリスクや 不確定要因により記載の計画と大幅に異なる可能性があります Copyright (c) 2012 Unicharm

More information

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017 2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 決算サマリー 2019 年 3 月期業績概要 売上高 2,743 億円 ( 前期比 12% 増 ) 営業利益 352 億円 ( 同 74% 増 ) で増収増益 コンデンサは前期比 19% 増収 すべての用途で売上が増加 特に自動車向けが牽引 売上高と当期純利益は

More information

平成 25 年度海外炭開発高度化等調査成果報告会の開催 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 (JOGMEC) は 平成 25 年度に実施した海外炭開発高度化 等調査を中心に成果報告会を下記のとおり開催いたします 皆様のご参加をお待ちしております 1. 日時 平成 26 年 6 月 6 日 (

平成 25 年度海外炭開発高度化等調査成果報告会の開催 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 (JOGMEC) は 平成 25 年度に実施した海外炭開発高度化 等調査を中心に成果報告会を下記のとおり開催いたします 皆様のご参加をお待ちしております 1. 日時 平成 26 年 6 月 6 日 ( 平成 25 年度海外炭開発高度化等調査成果報告会の開催 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 (JOGMEC) は 平成 25 年度に実施した海外炭開発高度化 等調査を中心に成果報告会を下記のとおり開催いたします 皆様のご参加をお待ちしております 1. 日時 平成 26 年 6 月 6 日 ( 金 ) 9:20~16:50 ( 受付 8:50~) 2. 場所 105-0001 東京都港区虎ノ門

More information

目 次 Ⅰ. 総括編 1. 世界各地域の人口, 面積, 人口密度の推移と予測およびGDP( 名目 ) の状況 ( 1) 2. 世界の自動車保有状況と予測 ( 5) 3. 世界の自動車販売状況と予測 ( 9) 4. 世界の自動車生産状況と予測 ( 12) 5. 自動車産業にとって将来魅力のある国々 (

目 次 Ⅰ. 総括編 1. 世界各地域の人口, 面積, 人口密度の推移と予測およびGDP( 名目 ) の状況 ( 1) 2. 世界の自動車保有状況と予測 ( 5) 3. 世界の自動車販売状況と予測 ( 9) 4. 世界の自動車生産状況と予測 ( 12) 5. 自動車産業にとって将来魅力のある国々 ( 08 世界主要国の 2020 自動車需要予測 総合技研株式会社 目 次 Ⅰ. 総括編 1. 世界各地域の人口, 面積, 人口密度の推移と予測およびGDP( 名目 ) の状況 ( 1) 2. 世界の自動車保有状況と予測 ( 5) 3. 世界の自動車販売状況と予測 ( 9) 4. 世界の自動車生産状況と予測 ( 12) 5. 自動車産業にとって将来魅力のある国々 ( 16) ( 自動車保有状況による考察

More information

1990 年度 1991 年度 平成 2 年度 平成 3 年度 March 31, 1991 March 31, 1992 米国会計基準 (U.S.GAAP)excludesrestatements 1992 年度 1993 年度 1994 年度 1995 年度 1996 年度 1997 年度 19

1990 年度 1991 年度 平成 2 年度 平成 3 年度 March 31, 1991 March 31, 1992 米国会計基準 (U.S.GAAP)excludesrestatements 1992 年度 1993 年度 1994 年度 1995 年度 1996 年度 1997 年度 19 業績推移データ主要連結業績データ推移 1 主要連結業績データ推移 2 所在地別セグメント情報海外 Historical Financial Data Overview_1 Overview_2 Geographic Segment Information Overseas sales 本資料の連結経営指標等は 米国において一般に公正妥当と認められる会計基準 ( 米国会計基準 ) に基づく当該年度の連結財務諸表に基づいています

More information

Microsoft Word ミル消費報告2014

Microsoft Word ミル消費報告2014 2014 年度 ( 第 15 回 ) 化学繊維ミル消費量の調査結果について - 統計委員会報告 - 2015 年 7 月 1 日 1. はじめに統計委員会は 2014 年度 (2014 年 4 月 ~2015 年 3 月 ) の化学繊維ミル消費量調査結果をまとめましたのでご報告致します ミル消費とは 糸 わたメーカーの国内生産 ( 出荷 ) から輸出量を除き 海外からの糸 わたの輸入量を加えたものです

More information

調査概要 調査範囲 1. インドネシアの石炭状況 石炭埋蔵量 炭質 石炭生産 国内消費 石炭輸出 インフラ 2. インドネシアの石炭鉱業規制 鉱業規制 森林保護 環境規制 その他の規制 調査協力 Petromindo 1

調査概要 調査範囲 1. インドネシアの石炭状況 石炭埋蔵量 炭質 石炭生産 国内消費 石炭輸出 インフラ 2. インドネシアの石炭鉱業規制 鉱業規制 森林保護 環境規制 その他の規制 調査協力 Petromindo 1 平成 25 年度 JOGMEC 石炭開発部調査事業成果報告会海外炭開発高度化等調査 2 インドネシア石炭鉱業事情 平成 26 年 6 月 6 日 調査概要 調査範囲 1. インドネシアの石炭状況 石炭埋蔵量 炭質 石炭生産 国内消費 石炭輸出 インフラ 2. インドネシアの石炭鉱業規制 鉱業規制 森林保護 環境規制 その他の規制 調査協力 Petromindo 1 調査背景 一般炭輸出国 (212

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 26 年 7 月 24 日財務省 報道発表 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 21 年 54,170,614-33.1 51,499,378-34.8 2,671,236 29.5 22 年 67,399,627 24.4 60,764,957 18.0 6,634,670 148.4 23 年 65,546,475-2.7 68,111,187

More information

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6 社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (1) 資料 2 少子高齢化の進行に伴い 社会保障給付費は年々増加していく見通し 89.8 兆円 (23.9%) 福祉等 14.9 兆円 (4.0%) ( うち介護 6.6 兆円 (1.8%)) 医療 27.5 兆円 (7.3%) 年金 47.4 兆円 (12.6%) 375.6 兆円 2006 年度 ( 予算ベース ) 1.6 倍 介護 2.6 倍 医療 1.7

More information

地域別世界のエアコン需要の推定について 年 月 一般社団法人 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果を まとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行 なっているもので 今回は 年から 年までの過去 ヵ年について主

地域別世界のエアコン需要の推定について 年 月 一般社団法人 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果を まとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行 なっているもので 今回は 年から 年までの過去 ヵ年について主 世界のエアコン需要推定 2017 年 4 月 地域別世界のエアコン需要の推定について 年 月 一般社団法人 日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果を まとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行 なっているもので 今回は 年から 年までの過去 ヵ年について主要な国ごとに まとめました * ここでのエアコンは 住宅

More information

<4D F736F F D F4390B3817A4D42418C6F896390ED97AA8D758B60985E814091E63289F AE8E9197BF E646F63>

<4D F736F F D F4390B3817A4D42418C6F896390ED97AA8D758B60985E814091E63289F AE8E9197BF E646F63> 特別連載 RIEB ニュースレター No.114 212 年 5 月号 MBA 経営戦略講義録 付属資料 : 第 2 回経営戦略の定義と対象 (Definition of Strategy) 神戸大学経済経営研究所特命教授小島健司 企業価値分析 ( 出所 : 高村健一 経営戦略応用研究期末レポートキリンホールディングス株式会社 29 年 1 月 26 日 2-26 頁 ) キリンホールディングス株式会社およびアサヒビール株式会社の

More information

審議事項 (2) 年 7 月 ASBJ/EFRAG のスタッフがのれんと減損に関する定量的調査の付属資料として作成した付録付録 1: 定量的調査の概要付録 2: 主要なデータ セット 参考訳 財務会計基準機構の Web サイトに掲載した情報は 著作権法及び国際著作権条約をはじめ

審議事項 (2) 年 7 月 ASBJ/EFRAG のスタッフがのれんと減損に関する定量的調査の付属資料として作成した付録付録 1: 定量的調査の概要付録 2: 主要なデータ セット 参考訳 財務会計基準機構の Web サイトに掲載した情報は 著作権法及び国際著作権条約をはじめ 2016 年 7 月 ASBJ/EFRAG のスタッフがのれんと減損に関する定量的調査の付属資料として作成した付録付録 1: 定量的調査の概要: 主要なデータ セット 参考訳 付録 1 定量的調査の概要 背景 1. IFRS 第 3 号 企業結合 の適用後レビュー (PIR) 及び他のフィードバックによる発見事項に対応して IASB は現在 のれんと減損に関するリサーチ プロジェクトにおいて次の 3

More information

豪州LNGプロジェクトの動向と日本への影響

豪州LNGプロジェクトの動向と日本への影響 要約 * オーストラリアの LNG プロジェクト動向と日本への影響 戦略 産業ユニット電力 ガス事業グループ研究員鈴木幸祐 ( 現 静岡ガス株式会社 ) 1. はじめに 1 2. 日豪関係の現状 (1) 政治 経済関係 図表 1 オーストラリア貿易相手国 ( 上位 10 カ国 ) < 輸出 > < 輸入 > ( 単位 :100 万豪ドル,%) 順位 国名 金額 シェア 順位 国名 金額 シェア 輸出総額

More information

Microsoft Word - 報告書.doc

Microsoft Word - 報告書.doc 第 4 節 電力市場自由化の先進地域の現状 PPS 事業者 オンサイト事業者などの新規参入者はターゲットとなる需要家が多い地域から優先的に事業展開を図る傾向があるため 参入状況は地域によって大きく異なる 図表 23 に示すとおり PPS 事業者の販売量シェアが高い地域のうち関東 近畿及び九州地域を先進地域と位置づけ 新規参入者の参入状況 その結果としての電力価格の推移等の情報を整理する 図表 24

More information

アジア/世界エネルギーアウトルック 2013

アジア/世界エネルギーアウトルック 2013 1 地域区分 アジア中国香港インド日本韓国台湾 ASEAN その他北米米国カナダ中南米ブラジルチリメキシコその他ヨーロッパ OECDヨーロッパ非 OECDヨーロッパ ブルネイインドネシアマレーシアミャンマーフィリピンシンガポールタイベトナムバングラデシュ, カンボジア, 北朝鮮, モンゴル, ネパール, パキスタン, スリランカ, IEA 統計におけるその他アジアアルゼンチン, ボリビア, コロンビア,

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2018 年 8 月 5 日仙台市民活動サポートセンター 石炭火力発電の現実 : 採炭地インドネシア 仙台港の現場の声とともに インドネシアの石炭開発の現場から ~ 環境破壊と地域住民への影響 ~ 東洋大学社会学部 助教 寺内大左 * 本発表資料で使用する写真の中で 出所のない写真はすべて発表者が撮影 出所 ) https://maps.google.com/maps?hl=ja に筆者加筆 日本

More information

目 次 Ⅰ. 今後の電力需給見通しと燃料について Ⅱ. 原油 重油を巡る状況について Ⅲ.LNGを巡る状況について IV. 石炭を巡る状況について V. 電力の燃料調達について ( まとめ ) 2

目 次 Ⅰ. 今後の電力需給見通しと燃料について Ⅱ. 原油 重油を巡る状況について Ⅲ.LNGを巡る状況について IV. 石炭を巡る状況について V. 電力の燃料調達について ( まとめ ) 2 4 電力の燃料調達を巡る動向について 平成 21 年 1 月 26 日 電気事業連合会 1 目 次 Ⅰ. 今後の電力需給見通しと燃料について Ⅱ. 原油 重油を巡る状況について Ⅲ.LNGを巡る状況について IV. 石炭を巡る状況について V. 電力の燃料調達について ( まとめ ) 2 . 今後の電力需給見通しと燃料について 3 電力需要 ( 販売電力量 ) の推移 4 電源種別々設備構成比 10

More information

中国国内需給動向と中露石油ガス貿易

中国国内需給動向と中露石油ガス貿易 中国の石炭ピーク需要と政策 株式会社エイジアム研究所 平成 6 年 4 月 013 年の中国の経済概況 国内総生産 (GDP) は 8.3 兆ドル 対前年比 7.7% 増 一人当たり GDP は 6,103 ドル 輸出額は. 兆ドル 輸入額は.0 兆ドル FDI 投資額は 1,176 億ドル 010 年以降の FDI の年平均伸び率は 3.6% 005~010 年の 11.9% と比べて低下 010

More information

Microsoft PowerPoint EU経済格差

Microsoft PowerPoint EU経済格差 EU における経済的格差の現状について 2018 年 5 月欧州連合日本政府代表部 1. 所得格差 所得のジニ係数 2 所得分布 3 相対的貧困率 4 2. 資産格差 ( 資産のジニ係数, 資産分布 ) 5 3. 地域間 ( 国別 ) 格差 ( 一人当たりGDP) 6 4. 格差感 公平, 格差に関する世論調査 7 欧州の将来に関する世論調査 8,9 1. 所得格差 1: ジニ係数 ( 社会全体の格差を測る指標

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 5 年 1 1 月 2 0 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 25 年 10 月 平成 24 年 10 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,104,509 5,148,011 18.6 7,195,191 5,704,206 26.1 1,090,682 556,195 96.1 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 6 年 1 1 月 2 0 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 10 月 平成 25 年 10 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,688,484 6,102,969 9.6 7,398,479 7,203,396 2.7 709,995 1,100,427-35.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし 特例輸入申告制度により輸入

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 7 年 1 月 2 6 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 12 月 平成 25 年 12 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,896,467 6,109,178 12.9 7,557,180 7,416,345 1.9 660,713 1,307,167-49.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし 特例輸入申告制度により輸入

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 6 年 2 月 2 0 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 1 月平成 25 年 1 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,252,882 4,798,574 9.5 8,042,855 6,432,116 25.0 2,789,973 1,633,542 70.8 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし 特例輸入申告制度により輸入

More information

[000]目次.indd

[000]目次.indd 第 4 部 1 マクロ経済動向 (1)GDP と物価 2008 年の米投資銀行リーマン ブラザースの破綻以降 深刻化した世界金融危機は 経済に大きな影響を与え 実質経済成長率は2009 年には0.7% にまで低下した その後 2010 年には 1997 年のアジア通貨危機後に見せたV 字回復の再現とも言うべき目覚ましい回復を見せ 6.5% の成長を達成した しかし 2011 年には欧州の財政危機の影響を受け

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 5 年 1 1 月 2 8 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 輸出確報 ; 輸入速報 (9 桁 )) 総額 ( 原値 ) 平成 25 年 10 月 平成 24 年 10 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,104,361 5,148,011 18.6 7,197,044 5,704,206 26.2 1,092,683 556,195 96.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF

More information

Microsoft Word - 世界のエアコン2014 (Word)

Microsoft Word - 世界のエアコン2014 (Word) 世界のエアコン需要推定 2014 年 4 月 地域世界のエアコン需要の推定について 2014 年 4 月 一般社団法人日本冷凍空調工業会 日本冷凍空調工業会ではこのほど 2013 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果をまとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行なっているもので 今回は 2008 年から 2013 年までの過去 6 ヵ年について主要な国ごとにまとめました

More information

地域別世界のエアコン需要の推定について 2016 年 4 月一般社団法人日本冷凍空調工業会日本冷凍空調工業会ではこのほど 2015 年までの世界各国のエアコン需要の推定結果をまとめましたのでご紹介します この推定は 工業会の空調グローバル委員会が毎年行なっているもので 今回は 2010 年から 2015 年までの過去 6 ヵ年について主要な国ごとにまとめました * ここでのエアコンは 住宅 ビル等に用いられるエアコンの合計で

More information

主要国の石炭消費量の推移 2012 年以降伸び率が鈍化 2015 年は中国や米国が大幅に減少したため 世界では昨年の小幅減に続き大幅に減少 インドだけは連続して上昇 2015 年の世界の消費量は 12 年レベルか? 日本はロシアを追い抜くか? ( 百万トン )

主要国の石炭消費量の推移 2012 年以降伸び率が鈍化 2015 年は中国や米国が大幅に減少したため 世界では昨年の小幅減に続き大幅に減少 インドだけは連続して上昇 2015 年の世界の消費量は 12 年レベルか? 日本はロシアを追い抜くか? ( 百万トン ) 世界の石炭事情 (2015 年度中間報告 ) 平成 28 年 3 月 2 日 1 主要国の石炭消費量の推移 2012 年以降伸び率が鈍化 2015 年は中国や米国が大幅に減少したため 世界では昨年の小幅減に続き大幅に減少 インドだけは連続して上昇 2015 年の世界の消費量は 12 年レベルか? 日本はロシアを追い抜くか? ( 百万トン ) 2009 2010 2011 2012 2013 2014

More information

おカネはどこから来てどこに行くのか―資金循環統計の読み方― 第4回 表情が変わる保険会社のお金

おカネはどこから来てどこに行くのか―資金循環統計の読み方― 第4回 表情が変わる保険会社のお金 なるほど金融 おカネはどこから来てどこに行くのか 資金循環統計の読み方 第 4 回 2013 年 11 月 6 日全 6 頁 表情が変わる保険会社のお金 金融調査部主任研究員島津洋隆 前回 日本の年金を通じてどのようにおカネが流れているのかということについて説明しました 今回は 保険会社を巡るおカネの流れについて注目します Q1 保険会社のおカネの流れはどうなっていますか A1 保険会社は加入者から預かった保険料を金融資産として運用する一方で

More information

参考:労働統計機関一覧|データブック国際労働比較2018|JILPT

参考:労働統計機関一覧|データブック国際労働比較2018|JILPT 労働統計機関一覧 ( 注 ) 掲載機関の都合によりURLが変更される場合がある 最新の各国労働統計機関のリンク集については, 労働政策研究 研修機構ウェブサイト (http://www.jil.go.jp/foreign/ link/) を参照されたい ------------------------- 国際機関等 ------------------------ 国際労働機関 (ILO) International

More information

( 無断転用禁止 ) BRICs 経済研究所レポート 中長期で上昇が期待されるブラジル株 ~2030 年のボベスパ指数は 2005 年実績の 8.4 倍まで上昇する見込み ~ ~ 要 旨 ~ 2006 年 9 月 2 日 ( 土 ) BRI Cs 経済研究所代表門倉貴史 postbr

( 無断転用禁止 ) BRICs 経済研究所レポート 中長期で上昇が期待されるブラジル株 ~2030 年のボベスパ指数は 2005 年実績の 8.4 倍まで上昇する見込み ~ ~ 要 旨 ~ 2006 年 9 月 2 日 ( 土 ) BRI Cs 経済研究所代表門倉貴史   postbr BRICs 経済研究所レポート 中長期で上昇が期待されるブラジル株 ~23 年のボベスパ指数は 25 年実績の 8.4 倍まで上昇する見込み ~ ~ 要 旨 ~ 26 年 9 月 2 日 ( 土 ) BRI Cs 経済研究所代表門倉貴史 E-mail: postbrics @yahoo.co.jp サンパウロ証券取引所の代表的な株価指数がボベスパ (BOVESPA ) 株価指数である ボベスパはサ

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation アジアの石炭火力発電からの排出増大に起因する疾病の問題 国際シンポジウム 気候変動とエネルギー : 石炭火力発電の問題に迫る 2015 年 5 月 29 日 シャノン コプリッツ 1 ダニエル ヤコブ 1 ラウリ ミリビルタ 2 メリッサ サルプリツィオ 1 1 ハーバード大学 2 グリーンピース インターナショナル 石炭火力発電からの排出は人間の健康に有害 微細粒子状物質 (PM 2.5 ) 二酸化硫黄

More information

2017 電波産業調査統計

2017 電波産業調査統計 2.2.1 電気通信サービス (1) 加入電話我が国と海外主要国における加入電話回線数及び普及率 ( 人口 1 人あたりの加入数 ) の推移を表 221 及び図 221に示す 加えて 215 年の加入電話回線数と携帯電話加入数の普及率 ( 人口 1 人あたりの加入数 ) を合算した電気通信アクセス回線数の普及率 ( 人口 1 人あたりの加入数 ) を表 221に示す 表 221 加入電話回線数及び普及率の推移並びに電気通信アクセス回線数の普及率

More information

IR 活動の実施状況 IR 活動を実施している企業は 96.6% 全回答企業 1,029 社のうち IR 活動を 実施している と回答した企業は 994 社 ( 全体の 96.6%) であり 4 年連続で実施比率は 95% を超えた IR 活動の体制 IR 専任者がいる企業は約 76% 専任者数は平

IR 活動の実施状況 IR 活動を実施している企業は 96.6% 全回答企業 1,029 社のうち IR 活動を 実施している と回答した企業は 994 社 ( 全体の 96.6%) であり 4 年連続で実施比率は 95% を超えた IR 活動の体制 IR 専任者がいる企業は約 76% 専任者数は平 2014 年度 IR 活動の実態調査 結果まとまる 株式の売買高を IR 活動の効果測定指標とする企業が前回調査 (2012 年 ) から大幅に増加 一般社団法人日本 IR 協議会 ( 会長 : 隅修三東京海上ホールディングス代表取締役会長 ) は この度 第 21 回 IR 活動の実態調査 の結果をまとめました 調査は全上場会社 (3543 社 ) を 対象に 2014 年 1 月 31 日から

More information

生産性 イノベーション関係指標の国際比較 平成 29 年 11 月 9 日 財務総合政策研究所酒巻哲朗 1

生産性 イノベーション関係指標の国際比較 平成 29 年 11 月 9 日 財務総合政策研究所酒巻哲朗 1 生産性 イノベーション関係指標の国際比較 平成 29 年 11 月 9 日 財務総合政策研究所酒巻哲朗 1 報告内容 1. 生産性上昇率 ( 労働生産性 全要素生産性 ) 2. イノベーションの実現状況に関する指標 3. イノベーションを生み出す背景に関する指標 ( 投資 情報の交流 制度 支援策等 ) 4. まとめ 2 1. 生産性指標 < 労働生産性 > 生産性指標の定義 労働生産性 ( 国レベル

More information

Contents

Contents TUFS 留学案内 2017 東京外国語大学 Tokyo University of Foreign Studies お問い合わせ先 183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1 東京外国語大学留学支援共同利用センター Tel 042-330-5113 2 0 1 7 年 3 月 30 日 発 行 tufspr2017033002 Study Abroad 2017 東京外国語大学 Tokyo

More information

アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で

アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で アジア近隣 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 -2 各国とも全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場でも 49 百万ドル (64 億円市場 : ドル = 円換算 ) となっている ( 注 : 日本の牛乳 乳製品の最大輸出額は

More information

第2章_プラントコストインデックス

第2章_プラントコストインデックス 要 約 計画段階から事前にプラント投資額を見積ることは 投資の有効性を評価する上で重要である そのニーズに応えるため 過去のプラント建設費実績から現在の国内プラント建設費を容易に算定することができる PCI( プラントコストインデックス ) と 世界各地でのプラント建設費の違いを数値化した LF( ロケーションファクター ) を作成した 今回は 実勢市況との乖離をふまえ 配管プレファブ費の組み込み

More information

【ロシア最新経済金融週報】

【ロシア最新経済金融週報】 ロシア最新経済 金融週報 期間限定版 2012 年 2 月 4 日 ~2 月 10 日 期間限定版 2012 年 2 月 13 日ユーラシア三菱東京 UFJ 銀行三菱東京 UFJ 銀行国際業務部 1 < 目次 > 1 経済実績 / 予測 2 財政 金融金融情勢関連 3 産業動向関連 4 CIS 諸国関連 ( 注 ) 本週報は ユーラシア三菱東京 UFJ 銀行からの情報に基づき 主に国際業務部が整理

More information

平成 30 年度 JOGMEC 石炭開発部成果報告会海外炭開発高度化等調査 2 インドの石炭政策 石炭生産 石炭輸出入 石 炭輸送 石炭消費の動向調査 平成 31 年 3 月 20 日

平成 30 年度 JOGMEC 石炭開発部成果報告会海外炭開発高度化等調査 2 インドの石炭政策 石炭生産 石炭輸出入 石 炭輸送 石炭消費の動向調査 平成 31 年 3 月 20 日 平成 3 年度 JOGMEC 石炭開発部成果報告会海外炭開発高度化等調査 2 インドの石炭政策 石炭生産 石炭輸出入 石 炭輸送 石炭消費の動向調査 平成 31 年 3 月 2 日 本日の報告内容 1 一次エネルギー需給の現状と石炭 エネルギー政策 ( 石炭の位置付け ) 石炭政策 石炭灰利用 石炭生産 石炭輸入 石炭消費の現状と見通し 一般炭需給見通し 原料炭需給見通し まとめ 一次エネルギー需給の現状と石炭

More information

センタリング

センタリング 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 CH4 排出量 [kt-co2 eq.] 1.A.3.c 鉄道 (Ralways)( CH4, N2O) 1. 排出 吸収源の概要

More information

1999

1999 報道機関各位 2017 年 12 月 20 日 労働生産性の国際比較 2017 年版 ~ 日本の時間当たり労働生産性は 6.0 ドル (,69 円 ) OECD 加盟 5 ヵ国中 20 位 ~ 公益財団法人日本生産性本部 公益財団法人日本生産性本部は 12 月 20 日 労働生産性の国際比較 2017 年版 を発表した 現在 政府は 生産性革命 を掲げ 生産性向上に向けた各種の政策を展開している そうした中で

More information