岡島圭佑総合研究大学院大学生命科学大学院 5 一貫博士課程学生 ( 平成 28 4 月 ~29 3 月 ) (2) 相手国側研究代表者所属職名氏名 University of Liege research associate of the FNRS Pierre Cardol (3) 相

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しらんまきい
6 years ago
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1 ( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書平成 29 4 月 20 日独立行政法人日本学術振興会理事長殿共同研究代表者所属部局大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所 ( ふりがな ) みながわじゅん職氏名教授皆川純 1. 事業名相手国 ( ベルギー ) との共同研究振興会対応機関 (F.R.S.-FNRS) 2. 研究課題名海産無脊椎動物と植物プランクトン共生における環境適応の研究 3. 全採用期間平成 27 4 月 1 日 ~ 平成 29 3 月 31 日 (2 0ヶ月 ) 4. 経費総額本事業により執行した研究経費総額研究交流経費 ( 直接経費 ):4,250,000 円間接経費 : 0 円初経費研究交流経費 ( 直接経費 ):2,250,000 円間接経費 : 0 円 2 経費研究交流経費 ( 直接経費 ) 2,000,000 円間接経費 : 0 円 3 経費研究交流経費 ( 直接経費 ): 円間接経費 : 円 5. 研究組織 (1) 日本側参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は参加期間も記入してください氏名所属職名高橋俊一大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所准教授得津隆太郎大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所助教丸山真一朗東北大学理学系助教加藤弘樹総合研究大学院大学生命科学大学院 5 一貫博士課程学生岸本真理子名古屋大学理学系大学院修士課程学生 ( 平成 27 4 月 ~28 3 月 ) 菊池彩花総合研究大学院大学生命科学大学院 5 一貫博士課程学生 ( 平成 27 4 月 ~28 1 月 ) 相原悠介大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所 NIBB リサーチフェロー ( 平成 28 4 月 ~29 3 月 ) - 1 -

2 岡島圭佑総合研究大学院大学生命科学大学院 5 一貫博士課程学生 ( 平成 28 4 月 ~29 3 月 ) (2) 相手国側研究代表者所属職名氏名 University of Liege research associate of the FNRS Pierre Cardol (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は参加期間も記入してください氏名所属職名 Stéphane Roberty University of Liege 博士研究員 Van Dang( 平成 28 4 月 ~29 3 月 ) University of Liege 博士研究員 *(1) (3) 共に代表者は除きます 6. 研究実績概要 ( 全期間を通じた研究の的研究計画の実施状況成果等の概要を簡潔に記載してください ) (1) 研究の的刺胞動物サンゴやイソギンチャクの多くは共生する単細胞藻類 ( 光合成を行う真核単細胞生物 ) である褐虫藻 (Symbiodinium) が産生する光合成産物に依存して生活している. 一方で褐虫藻は, 極端な貧栄養の熱帯域海洋環境の中で, 刺胞動物胃膜細胞内で捕食者から守られ, また窒素や二酸化炭素等を宿主に供給され安定した光合成を行い繁栄している. 刺胞動物と褐虫藻のこうした相利共生は熱帯生態系において大きな成功を収めており, それは巨大なサンゴ礁等に見ることができる. サンゴは分泌物などによって他の海洋生物に養分を提供し, またサンゴ礁がこれらの海洋生物の理想的な棲家ともなり, 結果として一大生態系を作り上げられた. そのため, サンゴ礁は全海底の 0.1% を覆っているに過ぎないが全海洋生物の約 25% の生命を支えており, 地球上で最も生物多様性豊かな場となっているところが, 近地球温暖化や海洋酸性化などによってこの共生関係が破綻しサンゴが死滅するいわゆる白化現象が問題となっている. こういった環境変化によりサンゴ礁は危機に瀕しており, 今後 30 間のうちにその 30% が死滅する恐れがあるとまで言われる. 本研究は, こうした地球環境に大きな影響を持つ刺胞動物褐虫藻共生システムの白化の実態を解明し, その原因を究明することを標としている. 一般にサンゴの室内飼育は技術的に困難であり, また 1 に 1cm 程と成長も極めて遅い. またその白化は不可逆的であるため, 一褐虫藻を失ったサンゴは死を待つのみとなり, それが白化研究の最大のボトルネックとなってきた. 更に褐虫藻光合成系が熱によって損傷することが白化の主要因と言われつつも, その光合成系はこれまでまともに研究されてこなかった. 1) モデル系 ( セイタカイソギンチャク褐虫藻 ) の確立セイタカイソギンチャクはサンゴ型共生体の圧倒的なモデル生物となるべき特質を秘めている. しかし, 現状では Pringle 研究室 ( スタンフォード大 ) Guse 研究室 ( ハイデルベルク大 ) を始め, 世界の 5 研究室ほどで扱われているに過ぎない ( うち 2 つが皆川研と Cardol 研である ). 本研究では H2 株のゲノム情報,RNAseq データ等を整備するとともに, ゲノム配列解明が進む褐虫藻 Mf1.5 株を用いたモデル共生系を確立する. 2) 褐虫藻 ( 渦鞭毛藻の一種 ) 光合成装置の解析光合成生理の解析渦鞭毛藻 ( 含褐虫藻 ) は赤色集光アンテナを有する代表的な藻類であり, その光合成装置, 光合成生理を明らかにすることの学問的意義は極めて高い. 本研究は, まず単独培養で褐虫藻の光合成装置, 光合成生理を調べ, 赤側藻類の光合成様式そしてその環境適応様式を明らかにする

3 (2) 研究計画の実施状況と成果の概要交流状況初はそれまで学会で会うかメールによる交流のみであった基生研グループとリエージュ大グループが初めて互いの土俵で顔を合わせた 6 月のサンゴ産卵時に岡崎および沖縄で 3 月に今はベルギーで実際に相手側の研究室に滞在し基盤となる実験を共に行い何を相手から学び何を相手に提供することができどこで力を合わせることができるのか検討し研究交流の基礎を固めた続いて次は予め綿密な計画を立てた上でベルギー側の若手研究者 (Van Dang) が春季に来日した基生研に長期滞在して基生研グループと共同研究を行いそれが本二国間共同研究の白眉となった夏には再び基生研グループが渡欧しまずオランダマーストリヒトにて開催された国際光合成学会にて本二国間共同研究成果の研究発表を行った後隣町であるベルギーリエージュに移動しリエージュ大グループが主催する専門的な研究集会に招待された後者の集会ではより専門的な研究者に向けた詳細な研究発表を行うとともにリエージュ大学のグループと本二国間共同研究の仕上げの議論を行った 1) 褐虫藻刺胞動物共生実験系の確立ベルギー側の研究者日本側の研究者は平成 27 夏季に沖縄ミドリイシサンゴの一斉産卵時のサンゴ採卵実験をともに行ったベルギー側研究者は地政学上の問題によりサンゴ礁で生きているサンゴを実際に観測する機会はこれまでになかったが日本側とともにハイマツミドリイシ等の実際のサンゴ産卵に立ち会いバンドル ( 精子と卵 ) を採取しまた日本側が誇るそれらを人工受精させる実験を体験しプラヌラ幼生を得る過程を体験したこれらのサンゴが褐虫藻を体内に共生させるのはその一生のうちプラヌラ幼生時の数週間のみでありその後は一切受け付けないそこでこうして得たプラヌラ幼生に褐虫藻ゲノム種 Mf1.5 株褐虫藻次期ゲノム種 Clade A および Clade C 株を共生させるサンゴ褐虫藻共生実験系を共同して確立したまた日本側の研究者は平成 28 夏季にリエージュ大 ( ベルギー ) を訪れ基生研で確立した刺胞動物モデル系セイタカイソギンチャク技術のベルギー側への技術供与を行った 2) 褐虫藻の光合成生理解析日本側はこれまで行ってきた褐虫藻単独培養系を用いた光合成系機能解析の実験を進めるとともに平成 28 3 月に渡ベルギーし, リエージュ大学において光合成活性の最新の生物物理学的手法を学んだ特に最近リエージュ大にて確立されたエレクトロクロミックシフトの測定が重要でありこの技術の本邦への導入に処がついたこの技術によりそれまで国内では技術的に不可能であったチラコイド内腔 ( ルーメン ) へのプロトン蓄積量を測定する手段が確立されたまた平成 28 初頭は日本側がこれまで行ってきた褐虫藻単独培養系を用いた光合成系機能解析が大きな進展を見せたいわゆるサンゴの白化現象は海水温の上昇に伴いサンゴから褐虫藻が抜ける現象であるが褐虫藻またはサンゴあるいはその両方にかかるそのストレスの正体はわかっていなかった日本側は高温に晒された単独培養褐虫藻の生理を詳しくしらべ白化現象をおこしやすい OTcH-1 と Y106 株では高温処理の直後に光化学系のストレス反応の一つであるサイクリック電子伝達活性が急上昇することそしてそれ以降に受けた光を光合成に使わず熱として捨てることを明らかにした一方白化現象をおこしにくい Mf1.05b 株ではそれが起きないことがわかった - 3 -

4 7. 派遣受入実績 (1) 各研究期間中に相手国または相手国以外の国を訪問した日本側参加者氏名派遣期間主たる訪問先 ( 相手国以外の国における訪問先には下線を引き国名を明記してください委託費から支出した出張のみ記載してくださいただし日本国内出張は除きます ) 1 氏名所属職名皆川純大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所教授期間 ( 現地到着日 ~ 現地出発日 ) H H 主たる訪問先 ( 機関名国名 ) リエージュ大学ベルギー小計 1 名 ( 延べ人数 ) 2 皆川純大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所教授 H H H H MECC Maastricht(The 17th International Congress on Photosynthesis Research) オランダ Van der Valk Hotel Verviers, (The 17th International Congress on Photosynthesis Research/Satellite Meeting) ベルギー小計 2 名 ( 延べ人数 ) 3 小計名 ( 延べ人数 ) 合計 3 名 ( 延べ人数 ) - 4 -

5 (2) 各研究期間中に受け入れた相手国参加者氏名来日期間主たる訪問先 ( 振興会から滞在費等の支給 1 を受けた研究者に * 印をつけてください ) 氏名所属職名 Pierre Cardol University of Liege research associate of the FNRS Dang Van University of Liege 博士研究員期間 ( 来日日 ~ 離日日 ) H H H H (H28 も継続して滞在 ) 主たる訪問先 ( 機関名 ) 琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設基礎生物学研究所小計 2 名 ( 延べ人数 ) 2 Dang Van University of Liege 博士研究員 H H 基礎生物学研究所小計 1 名 ( 延べ人数 ) 3 小計名 ( 延べ人数 ) 合計 3 名 ( 延べ人数 ) - 5 -

共同研究報告書

( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書平成 30 4 月 20 日独立行政法人日本学術振興会理事長殿共同研究代表者所属部局東海大学医学部 ( ふりがな ) はだのしんじ職氏名教授秦野伸二 1. 事業名相手国 ( 中国 ) との共同研究振興会対応機関 ( NSFC ) 2. 研究課題名東アジア人における筋萎縮性側索硬化症の発症分子機構の解析 3. 全採用期間平成 27

岡島圭佑 総合研究大学院大学 生命科学 大学院 5 一貫博士課程学生 ( 平成 28 4 月 ~29 3 月 ) (2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 University of Liege research associate of the FNRS Pierre Cardol (3) 相

岡島圭佑総合研究大学院大学生命科学大学院 5 一貫博士課程学生 ( 平成 28 4 月 ~29 3 月 ) (2) 相手国側研究代表者所属職名氏名 University of Liege research associate of the FNRS Pierre Cardol (3) 相