結核第 86 巻第 2 号 2011 年 2 月 80 AIDS 塵肺大量飲酒低栄養などがあげられるが総総合病院における肺結核の診療合病院ではこれらの基礎疾患を有する患者が多く呼吸隔離目的にて肺結核排菌患者が入院可能な病院数はす器症状や胸部異常陰影の精査目的にて他科から紹介され

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えりかみやまる
5 years ago
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1 79 Kekkaku Vol. 86, No. 2 : 79_85, 2011 第 85 回総会教育講演 Ⅳ. 総合病院における結核抗酸菌症専門医認定医指導医の役割三木誠要旨現在のところ日本ではまだ存在していないがその特殊性から感染症専門医サブスペシャリストとして結核抗酸菌症専門医のニーズは高い総合病院における専門医の抗酸菌感染症診療の中心は肺結核であるまた総合病院では結核専門単科病院より肺外結核を診る機会が多く整形外科脊椎カリエスその他の骨関節結核耳鼻科中耳結核喉頭結核頸部リンパ節結核外科胸囲結核腹壁結核泌尿器科膀胱結核精巣上体結核消化器内科腸結核結核性腹膜炎循環器内科結核性心外膜炎血液内科結核性膿胸に合併する悪性リンパ腫脳神経内科結核性髄膜炎脳内結核腫と協力して併科診療を行うことが重要である Infection control doctor として院内感染対策を行うのも業務の一環である地域医療への貢献としては非専門医が抗酸菌感染症の検査方法を熟知していないこともありセカンドオピニオンや早い段階での紹介を推奨し随時教育を行っている非結核性抗酸菌症は肺ばかりでなく皮膚軟部組織感染症や骨腱滑膜感染症などもきたし迅速発育菌を中心とした稀な菌種に対して検査法や治療法に関する適切なアドバイスを行うキーワーズ肺結核肺外結核非結核性抗酸菌症専門医はじめに現在の日本において結核専門医は必要であろうか日本結核病学会結核抗酸菌症認定医指導医認定制度の発足もちろん答えは絶対に必要である感染症専門医の日本結核病学会は結核および非結核性抗酸菌症に対サブスペシャリストとして結核非結核性抗酸菌感染する適切な医療を推進するためまた多剤耐性結核超症専門医のニーズは高いなぜならば抗酸菌感染症の多剤耐性結核の抑止と結核撲滅をめざすために結核診断治療は一般細菌や真菌とは全く異なり特に結核抗酸菌症の知識と抗結核薬の適正使用の経験に優れそは感染症法で二類に定められており法律も複雑に関与すれを実践しまた指導と教育を行える専門医を養成するるため慣れない医師にとっては必要書類の提出や院内ことにより結核抗酸菌症診療の向上を図り加えて感染対策も含め診療に困難をきわめるからであるこ耐性菌防止と医療資源の有効利用につとめ人類の健康のため結核専門医は院内ばかりでなく近隣の診療所と福祉に医療を通じて貢献することを目的として認定や病院からもコンサルトを受けることが多いまた非医指導医認定制度を設け平成 23 年 6 月 1 日から申結核性抗酸菌は菌種が多く呼吸器だけでなく皮膚軟請開始を予定している部組織感染症骨腱滑膜感染症を生じることから診療もちろん結核抗酸菌症認定医指導医は感染症専科も多岐にわたり総合的に診断治療できる専門医が門医のサブスペシャリストであるため抗酸菌以外の感必要とされてきた染症にも精通していなければならない仙台赤十字病院呼吸器科連絡先三木誠仙台赤十字病院呼吸器科 982 _ 8501 宮城県仙台市太白区八木山本町 2 _ 43 _ 3 mikim@sendai.jrc.or.jp Received 10 Sep. 2010

結核第 86 巻第 2 号 2011 年 2 月 80 AIDS 塵肺大量飲酒低栄養などがあげられるが総総合病院における肺結核の診療合病院ではこれらの基礎疾患を有する患者が多く呼吸隔離目的にて肺結核排菌患者が入院可能な病院数はす器症状や胸部異常陰影の精査目的にて他科から紹介され

また喀痰抗酸果表 1 によると発見の遅れのうち診断の遅れが 1 菌塗抹陰性患者が通院可能な病院すなわち結核抗酸カ月以上の割合は 19.

他院で結核の診断が確定してから紹介されることが多いのが特徴であるこれに対して総合病院は多彩な基礎疾患合併症に対応可能であり確定後に紹介される以外に結核患胸部画像診断の難しさと各種検査法の限界を熟知して診断を行う必要がある結核画像診断のピットフォール二次結核では肉芽腫形成の画像所見として小葉中心

管支に崩落し空洞陰影を呈するようになる図 1 2) 免疫能がある程度保たれていて血行性播種でない場合肺表 1 有症状結核患者における初診から診断までの期間が 1 カ月以上 Doctor s delay の割合平成 10 年 11 年 12 年 13 年 14 年 15 年 16 年 17 年 18 年

9 気管支的に他の部位に拡がるため必ず時相の異なる病変が複数の肺葉で存在するはずでありこのことが結核の画像診断の決め手となるイメージ図図 2 2) のように初め A は右下葉で tree-in-bud appearance を認めていたが同部位で陰影が進行しを呈するようにな

2 結核第 86 巻第 2 号 2011 年 2 月 80 AIDS 塵肺大量飲酒低栄養などがあげられるが総総合病院における肺結核の診療合病院ではこれらの基礎疾患を有する患者が多く呼吸隔離目的にて肺結核排菌患者が入院可能な病院数はす器症状や胸部異常陰影の精査目的にて他科から紹介されべての都道府県で減少傾向にあり喀痰抗酸菌塗抹陽性るまた呼吸器症状の軽快しない患者が病診連携で他結核患者は結核専門病院に集約されているよって結の病院から紹介される核抗酸菌症専門医にとって業務の中心は肺結核患者の厚生労働省平成 20 年結核登録者情報調査年報集計結診療であり日常診療の多くを占めるまた喀痰抗酸果表 1 によると発見の遅れのうち診断の遅れが 1 菌塗抹陰性患者が通院可能な病院すなわち結核抗酸カ月以上の割合は 19.9% を占める1) 結核罹患率の減少菌症専門医あるいは呼吸器専門医が常勤する医療施設もに伴い医師の結核に関する知識経験が不足し結核を特定の総合病院に集中する状況にある疑わなくなったことが主原因かもしれないが専門医は一般的に結核専門単科病院では症例が豊富で結核に精通しているスタッフが充足しており他院で結核の診断が確定してから紹介されることが多いのが特徴であるこれに対して総合病院は多彩な基礎疾患合併症に対応可能であり確定後に紹介される以外に結核患胸部画像診断の難しさと各種検査法の限界を熟知して診断を行う必要がある結核画像診断のピットフォール二次結核では肉芽腫形成の画像所見として小葉中心性の小結節陰影や tree-in-bud appearance を呈し進行す者が一般外来に紛れこむ可能性が少なくない結核発病のリスクファクターとして糖尿病悪性腫瘍透析胃切除後ステロイドなどの免疫抑制剤ると結節陰影が増大融合して辺縁不明瞭なや浸潤陰影を呈するさらに進展すると乾酪壊死組織が気管支に崩落し空洞陰影を呈するようになる図 1 2) 免疫能がある程度保たれていて血行性播種でない場合肺表 1 有症状結核患者における初診から診断までの期間が 1 カ月以上 Doctor s delay の割合平成 10 年 11 年 12 年 13 年 14 年 15 年 16 年 17 年 18 年 19 年 20 年気管支的に他の部位に拡がるため必ず時相の異なる病変が複数の肺葉で存在するはずでありこのことが結核の画像診断の決め手となるイメージ図図 2 2) のように初め A は右下葉で tree-in-bud appearance を認めていたが同部位で陰影が進行しを呈するようになるとともに右上葉にも小結節陰影を認めるようになり B さらに右下葉に空洞陰影を認める時点 C D に至ると右上葉ばかりでなく左下葉にも初期病変を認めそれぞれの部位の陰影が進展し続ける空洞陰影が存在平成 10 年 18 年は初診から登録までの期間平成 19 年以降は初診から診断までの期間文献 1 より引用滲出性病巣すれば多くの医者が肺結核を疑うが初期の小結節陰影のみの状態では 1 回の喀痰抗酸菌検査では陽性とならな浸潤乾酪巣病理乾酪壊死化画像 tree-in-bud appearance 結核は最初の存在部位である程度病変が進行した後に経小結節陰影空洞性病変壊死物質の排出病変が管内性 apico-caudal に進展する図1 結核病巣の進展病理と画像の対比文献 2 より転用空洞陰影

81 Educational Lecture / Mycobacterial Diseases Specialist / M.

のような症例では総合的に結核の可能性を判定し気管の部位でも起こりうるただし中下肺の胸膜直下に多

肺炎のようなエアーブロンコグラムをーキノロン系抗菌薬で一時的に軽快後再増悪している有する浸潤陰影コンソリデーションを呈するため結

S と記憶している医者が少なくない 1 2 6 また再発症例では活動性の判定が困難な場合が多小葉中心性結節陰影左下葉小葉中心性結節陰影

3 81 Educational Lecture / Mycobacterial Diseases Specialist / M. Miki い場合があり他の疾患と間違われる可能性が高いこがこれは二次結核の場合であり一次結核の場合いずれのような症例では総合的に結核の可能性を判定し気管の部位でも起こりうるただし中下肺の胸膜直下に多支鏡などによる精査を行うかどうかを決定すべきであるい一次結核は肺炎との鑑別が困難であり特にニュ一次結核では肺炎のようなエアーブロンコグラムをーキノロン系抗菌薬で一時的に軽快後再増悪している有する浸潤陰影コンソリデーションを呈するため結肺炎様陰影を見たら肺結核を中心に鑑別診断を進めなけ核性肺炎乾酪性肺炎と呼ばれる図 3 3) 肺結核のればならない好発部位は S S S と記憶している医者が少なくないまた再発症例では活動性の判定が困難な場合が多小葉中心性結節陰影左下葉小葉中心性結節陰影空洞陰影右上葉 S3 小葉中心性結節陰影空洞陰影右下葉 A 図2 B C D 異なる肺葉では時相の異なる病変が進行するイメージ図文献 2 より転用胸部 CT 写真胸部エックス線写真図3 結核性肺炎乾酪性肺炎症例の画像文献 3 より転用時間

4 結核第 86 巻第 2 号 2011 年 2 月 82 い以前の胸部写真と比較して判断すべきだが中には歳未満の日本人の約 95% は結核未感染と推定されてい陰影の悪化が確認できない症例も存在する4) 7) ためこれらの年代の被験者が陽性であればる図 4 活動性結核の確率が高いが高齢者では判定不能であ結核検査の感度特異度と限界る感染症診断の基本は菌の存在と惹起される炎症を証前述した診断の遅れの原因の一つに各種結核検査の感度の限界も論じられる結核の迅速検査としては抗酸菌塗抹検鏡検査遺伝子増幅検査クォンティフェロ明することであり本法は補助的診断法として用いるべきである抗酸菌培養検査は検出感度が最も高く生菌と死菌との判別が唯一可能な検査であるが液体培地でさえ陽性ンがあるがそれぞれ長所と短所を有する抗酸菌塗抹検鏡検査は最も基本となる検査でチール結果が得られるまでに約 2 6 週間かかるため迅速検ネールゼン法や蛍光法などで染色して結核菌の有無を査としては適さないその他の欠点としては非結核性検鏡する菌が検体 1 ml あたり 5,000 10,000 個以上存抗酸菌との鑑別ができないことがあげられ陽性である在すると陽性となり感度は 45% 80% と報告されてい場合には必ず菌株の抗酸菌同定検査を行い結核菌である長所は迅速性と低コストで短所は結核菌と非結ることを確認しなければならない 5) 核性抗酸菌との鑑別ができない点生菌と死菌の判別が以上のような特徴から 3 日間の塗抹および培養検査に加え遺伝子増幅検査を 1 回行うのをルーチン検査図できない点である結核菌遺伝子増幅検査には DNA を増幅する PCR 法 8) としクォンティフェロンを補助診断として用いる 5 と 16S rrna を増幅する MTD 法があるが感度はほとん早期に発見されたため排菌量が微量であり診断に至らなど同等と考えられている遺伝子増幅検査は優れた検査い症例では保険診療からははずれるが 3 日間とも PCR 法であり理論的には結核菌が 1 個でも存在すれば陽性検査を行うことを試みるかさらには気管支鏡検査の適となりうるはずだが検体にヘモグロビンヘパリン応を検討しなければならない喀痰溶解剤等の増幅反応阻害物質が混在しているため実際には検体 1 ml あたり個以上の菌数が存在し肺結核の治療に関する専門医の役割た場合にのみ陽性となるよって感度は液体培地によ治療に関しては抗結核薬 4 剤または 3 剤による標準治る抗酸菌培養検査法と同等かやや劣り塗抹陽性症例で療 9) 10) を行うが服薬管理と副作用の監視対応 11) 12) に 95% 塗抹陰性培養陽性症例では 50% 80% 程度と報告おいて専門医の豊富な知識と経験が有用であり副作用されている6) 死菌でも陽性に出てしまう欠点がありが生じた場合にどの薬剤を中止すべきか減感作療法を陳旧性肺結核症例でも陽性となりうるどのように行うかなど綿密な治療計画をたてることが可クォンティフェロンは結核菌に対する宿主の免疫応能である栄養士薬剤師と協力して食事や他の薬剤答を調べる間接的な検査のため結核の既往か現在活動と抗結核薬の相互作用に関するアドバイスも行うべきで性のある感染なのかを区別することは不可能である 40 あろう13) また最近では耐性結核が散見され治療に苦慮するケースも存在するリファンピシン RFP やイソニア ( ) 90 ジド INH が副作用のため投与できない症例や耐性の病の早期発見であり N95 マスクの着用をはじめ飛沫結核の院内感染対策は結核菌の除去発病予防発核感染対策を徹底した教育を職員に対して行うまた排気や隔離に関するハード面での整備を指導する職員歳文献 7より引用図4 れの状況に即した薬剤選択と投与期間を考慮する9) Infection Control Doctor ICD としての院内感染対策ため効果が期待できない場合には専門医としてそれぞ日本の年齢階級別推計結核既感染率 2010 年健康診断胸部 X 線写真読影の際には早期結核性病変である小結節陰影の拾い上げを意識して行うその他には呼吸器疾患患者特に救急外来受診者入院の際の結核検査の必要性ならびに陰圧個室入室の必要性を判断する

5 83 Educational Lecture / Mycobacterial Diseases Specialist / M. Miki 検査材料喀痰胃液胸水気管支洗浄液など結核菌PCR QFT 塗抹検査培養検査迅速に結果判明 3日以内に結果判明適宜検査する 1 2 カ月を要する塗抹検査と核酸増幅同定検査の結果塗抹検査 PCR 抗酸菌培養検査の結果を待つ MAC PCR 結核の治療を行いながら抗酸菌分離培養および同定検査の結果を待つ図5 結核治療陽性であればさらに抗酸菌同定検査の結果を待つ結核の治療を行いながら抗酸菌分離培養および同定検査の結果を待つ MAC の治療結核の検査ならびに治療の流れ文献 8 より転用改変総合病院における肺外結核の診療肺外結核の罹患部位には骨関節主に脊椎胸膜表2 肺ならびに肺外結核の新登録患者数 2009 年腹膜心膜リンパ節咽頭喉頭中耳脳髄膜腸病類部位腎尿路性器皮膚眼がある表 2 肺結核気管支結核咽頭喉頭結核粟粒結核 14) 総合病院では結核専門単科病院より肺外結核を診る機会が多く整形外科脊椎カリエスその他の骨関節結核耳鼻科中耳結核喉頭結核頸部リンパ節結核外科胸囲結核腹壁結核泌尿器科膀胱結核精巣上体結核消化器内科腸結核結核性腹膜炎循環器内科結核性心外膜炎血液内科結核性膿胸に合併する悪性リンパ腫脳神経内科結核性髄膜炎脳内結核腫と協力して併科診療を行っている特に最近では抗 TNFα療法を代表とする免疫抑制剤治療による細胞性免疫不全により肉芽腫形成が阻害される結果肺外結核を診る機会が増加している15) その他の病原微生物による感染症と比して頻度が少ないため非専門医は結核性を鑑別診断にあげないこともあり肺外の難治性感染症の相談を受けた場合には感染部位から直接検体を採取して抗酸菌検査を行い常に結核菌の同定を試みなければならない非結核性抗酸菌症の診断と治療肺非結核性抗酸菌症の原因菌にはしばしば認められ結核性胸膜炎結核性膿胸結核性腹膜炎結核性心膜炎肺門リンパ節結核他のリンパ節結核脊椎結核他の骨関節結核腸結核結核性髄膜炎腎尿路結核性器結核皮膚結核耳の結核眼の結核その他の臓器の結核実数 19, , , 人で 2 つ以上の結核を合併している例があり各病類の新登録数は重複して数えられている財団法人結核予防会結核研究所疫学センター結核の統計. 登録時結核病類別患者数新登録者数登録時結核病類性別年齢総数文献 14 より作成

6 結核第 86 巻第 2 号 2011 年 2 月 84 る菌種としてM. avium M. intracellulare M. kansasii が比バイスを行う較的稀に認められる菌種としてM. gordonae M. fortuitum 保健所への届出と接触者検診 M. chelonae M. szulgai M. xenopi M. nonchromogenicum M. terrae M. scrofulaceum M. simiae M. marinum M. pere- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する grinum M. thermoresistible M. heckeshornense M. inter- 法律感染症法に基づき二類感染症としてただちに medium M. lentiflavum M. ulcerans subsp. shinshuense M. 診断後 24 時間以内に最寄りの保健所長を経由して都 malmoense M. celatum M. branderi M. genavense M. hae- 道府県知事に届け出なければならないまた接触者検 mophilum M. triplex M. goodii M. mageritense M. muco- 診は患者の排菌状態に応じてその対象者を保健所が判 genicum M. abscessus が知られている17) 断し実施されるため指示に従う 16) 抗酸菌種の同定には ①発育増殖速度集落の性状結核患者は社会的問題を抱えている場合が少なくない形状色調や光反応性 ②生化学的性状代謝酵素ため退院時には院内 DOTS から地域 DOTS への橋渡し活性鉄取り込み食塩耐性脂質 ③遺伝子解析なばかりでなく患者支援体制の協力も保健所に依頼するどが用いられているが実際ルーチンに行われているのは③の中のDDH DNA-DNA hybridization 法である本医療資源としての教育の場とスタッフの提供邦では前述の非結核性抗酸菌 29 種のうち最初のもの現在ほとんどの大学病院や基幹病院は結核病床をも M.avium から 14 種目 M. peregrinum までしか同定でたないため医学部の学生だけでなく一般診療医からきないよってその他の 15 菌種については 16SrRNA 呼吸器専門医までを対象に基礎的知識の習得や結核診療遺伝子 RNA ポリメラーゼ β サブユニット遺伝子を実際に経験できる場を提供することが求められてお rpob 65-kDa ヒートショックプロテイン hsp65 なり結核に対する意識作りの啓蒙を含め地域医療レベどの遺伝子検査を行わなければならない 18) ル向上を目的とした教育を行うことが必須である結核治療に関しては感受性試験の結果が参考にならなに対する認識の低下は患者発見の遅れや重症化につない治癒が期待できる抗菌薬が未開発であるなど困難がるからである耐性菌を作らないためにも結核治療をきわめることが少なくないが専門医として最も適切の原則つまり感受性のある薬剤を 3 剤以上一定期間継続と考えられる治療法を選択するして服薬させることを強調しなければならない 19) 抗酸菌診療の連携専門施設への相談依頼のタイミングおわりに医学は決して教科書や論文からだけで学べるもので喀痰抗酸菌塗抹検査培養検査遺伝子増幅検査のいはなく一つの経験が 100 の知識に勝ることがしばしばずれかが陽性になった時点で専門医と相談することは当あるわれわれ結核抗酸菌症専門医は結核診断のク然だが結核や非結核性抗酸菌症が疑われる症例は発見リニカルパールを伝承していかなければならないの遅れを避けるために早い段階で紹介してもらうことを文推奨している不明熱や難治性呼吸器感染症の診断アドバイザーとしての窓口を開き紹介されてくる感染症の中から結核を拾いあげることは専門医の重要な役割である非専門医においては抗酸菌塗抹検査培養検査クォンティフェロン検査で陽性所見が得られればすべて活動性結核であると勘違いしてしまう混乱も生じておりセカンドオピニオン外来の開設や教育の必要性を痛感させられる献 1 厚生労働省新登録結核患者数, 罹患率. 平成20年結核登録者情報調査年報集計結果概況参考資料4. 2 三木誠呼吸器X線画像の読み方診かた. 肺結核 3 三木誠軽症例での抗菌薬の使い方のコツは, 肺画像診断の温故知新. 綜合臨床 ; 58 : 2530 _ 炎ガイドライン活用のための抗菌薬のかしこい使い方. 南江堂, 東京, 2009, 158 _ 167. 生物学的製剤を用いる際のまた結核の既往のある患 4 伊藤邦彦肺結核の再発診断における胸部X線写真の限界. 結核 ; 80 : 521_ 526. 者に対して抗癌化学療法を行う際のスクリーニング検 5 American Thoracic Society : Diagnostic standards and classi- 査や抗結核剤予防投与の必要性に関するアドバイスを行 ﬁcation of tuberculosis in adults and children. Am J Respir Crit Care Med ; 161 : 1376 _ うことも地域医療連携の一環として期待されている非結核性抗酸菌症に関してはリンパ節炎皮膚軟部組織感染症や骨腱滑膜感染症などもきたし迅速発育菌 rapid growing mycobacterium : RGM を中心とした稀な菌種 20) に対して検査法や抗酸菌選択に関するアド 6 Centers for Disease Control and Prevention : Updated guidelines for the use of nucleic acid ampliﬁcation tests in the diagnosis of tuberculosis. Morbidity Mortality Weekly Report ; 58 : 7 _ 猪狩英彦クォンティフェロン検査法の使い方. Modern

7 Mycobacterium mageritense Mycobacterium septicum Mycobacterium abscessus Mycobacterium chelonae Mycobacterium fortuitum

結核発生時の初期対応等の流れ

結核発生時の初期対応等の流れ別紙 1 結核疑い例発生 ( 事務連絡本文との対応 ) 初期対応施設の方針決定保健所へのの要否診断治療方針患者の処遇方針 ( 単独室収容, 休養等 ) 移送の要否居室の換気, 清掃等接触者の処遇矯正局及び矯正管区への発生報告結核と診断したら直ちに保健所へ第 1の1の (1)( 別紙 2) 第 1の1の (2)( 別紙 3,4,5,6) 第 1の1の (3)(