証する 本稿の構成は 以下の通りである 第 2 章では まず ロイヤルティの概況とその重要性について 述べる また ロイヤルティの価格算定の難しさ と所得移転に関する税制について整理し 外国子 会社配当益金不算入制度がロイヤルティ支払いに 及ぼす影響について述べる 第 3 章では 実証分 析で用いる

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1 シリーズ日本経済を考える シリーズ日本経済を考える 法定実効税率が海外子会社の *1 ロイヤルティ支払に及ぼす影響 2009 年度税制改正に着目した分析 前財務総合政策研究所研究部研究員柴田啓子 1. はじめに 近年 日本の特許等使用料収支の黒字が拡大している 黒字拡大の主な要因は 日本企業の海外生産の伸長により 生産に必要な特許権等の知的財産権を海外子会社に提供し その対価として 海外子会社からのロイヤルティ受取額が増加していることにある しかし 国際的に高い日本の法定実効税率のもとでは 特許等の知的資産に代表される無形資産の取引が企業の租税回避の手段として積極的に利用される可能性がある 例えば 無形資産の取引価格を正常な価格 ( 独立企業間価格 ) よりも引下げて 適切な対価の回収を行わないことで 低税率国の海外子会社に所得を移転することができる これでは 日本で課税すべき所得に課税することができなくなり 法人税収を減少させて日本の財政に重大な影響を及ぼす可能性がある 我が国では こうした問題に対処するた *2 め1986 年に移転価格税制が導入されているが 無形資産については 独立企業間価格を算定することが難しく 適切な対価が支払われているかどうかを正確に判断することは難しい 従前の日本の法人税制 ( 間接外国税額控除制度 *3 ) のもとでは 関係会社間の無形資産取引等を通じて 本社から低税率国の海外子会社に所得移転しても その利益を国内に送金すれば追加的な税金が課されるため 低税率国への所得移転のインセンティブはそれほど強くはなかった しかし 2009 年度税制改正で間接外国税額控除制度を廃止 *4 し 外国子会社配当益金不算入制度が導入され 海外子会社の利益を実質非課税で国内に還流できるようになると 低税率国からの利益送金に対する税制上の障害が取り除かれ 以前よりも低税率国へ所得移転を行うインセンティブは強まったと考えられる 本稿では 日本企業の海外子会社の 2007 年度 ~ 2010 年度データを用いて 低税率国の海外子会社ほど無形資産の取引価格を引き下げる つまりロイヤルティ支払を少なくして 本社から海外子会社に所得移転が行われていたかどうかを検証する また 2009 年度税制改正で導入された外国子会社配当益金不算入制度により そうした所得移転のインセンティブが強くなったのかも併せて検 *1) 執筆にあたっては 関西国際大学の布袋正樹准教授 財務総合政策研究所の大関由美子財政経済計量分析室長 折原正訓研究官より貴重なご意見をいただいた 心から感謝したい なお 本稿の内容や意見はすべて筆者の個人的な見解であり 財務省あるいは財務総合政策研究所の公式見解を示すものではない *2) 移転価格税制は 国をまたぐグループ企業間の取引価格が 支配従属関係のない独立企業間価格と異なる場合に 取引価格を独立企業間価格に置き換えて所得を再計算し 課税する制度である *3) 間接外国税額控除制度は 外国子会社等が納付した外国税額のうち 内国法人への配当送金に対応する外国税額を 日本の法人税額から控除する制度である 日本は国際的に法定実効税率が高いため 外国税額控除額より日本の法定実効税率に基づいた法人税額の方が多くなり 追加納税が発生しているケースが多かった *4) 外国子会社配当益金不算入制度は 親会社が外国子会社から受け取る配当を益金不算入とし 実質非課税扱いとなる制度である ファイナンス

2 証する 本稿の構成は 以下の通りである 第 2 章では まず ロイヤルティの概況とその重要性について 述べる また ロイヤルティの価格算定の難しさ と所得移転に関する税制について整理し 外国子 会社配当益金不算入制度がロイヤルティ支払いに 及ぼす影響について述べる 第 3 章では 実証分 析で用いるデータ 推計式を示し 第 4 章では 推定結果を示す 最後に本稿のまとめを述べる 2. ロイヤルティと税制 (1) ロイヤルティの概況とその重要性 図表 1 は 財務省 日本銀行の 国際収支統計 をもとに 過去 15 年間の特許等使用料収支の推移 を示したものである これによれば 特許等使用 料収支は 2002 年度に黒字へ転じて以降 黒字を拡 大しており 2011 年度は9,097 億円に ( 図表 1) 特許等使用料 ( ロイヤルティ ) の推移達した 黒字拡大の主な要因は 安価な労働 力や新たな需要を求め 日本企業にお ける海外生産の拡大が進んだことによ り 国内本社が持つ生産に必要な特許 権や商標権等の知的財産権を海外子会 社に提供し その対価として 海外子 会社からの特許等使用料受取額が増加 していることにある 図表 2 は 特許 等使用料受取と現地法人売上高の推移 であるが 相関した動きをしており ( 図表 2) 特許等使用料受取と現地法人売上高の推移 2008 年から2009 年にかけてのリーマ ンショックの時期を除けば 両者とも 増加傾向にあることが見てとれる 今後 海外生産の伸長に伴い 国内 本社は研究開発と無形資産の管理に重 点を置き 無形資産供与の対価として 海外子会社からロイヤルティを回収す るという経営形態がさらに増えていく と考えられる ロイヤルティを適切に 回収することで さらなる研究開発の 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5, ,000 再投資へとつなげていくことは 日本経済の発展 にとって重要と言える (2) ロイヤルティ価格算定の難しさと所得移転に関する税制 ロイヤルティの重要性が高まる一方で 国際的 に高い日本の法定実効税率のもとでは 無形資産 取引が企業の租税回避の手段として積極的に利用 される可能性がある その背景は無形資産の価値 が捉えにくく 適切なロイヤルティ価格の算定が 難しいことにある 無形資産の価値評価には インカム アプロー チ コスト アプローチ マーケット アプロー チの 3 つの方法が存在する *5 インカム アプロ ーチは無形資産によって得られる収益の現在価値 を基に コスト アプローチは無形資産の形成に ( 出所 ) 財務省 日本銀行, 国際収支統計 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5, ( 出所 ) 財務省 日本銀行, 国際収支統計 経済産業省, 海外事業活動基本調査 *5) 高久隆太 知的財産をめぐる国際税務 財団法人大蔵財務協会, ファイナンス

3 シリーズ日本経済を考える 際し支出した費用の額を基に マーケット アプ ローチは類似の無形資産の取引価格を基に評価す るものである しかし インカム アプローチで は将来の収益を正確に予測することが難しいこ と コスト アプローチでは支出した費用から生 み出された付加価値に対する評価がされていない こと マーケット アプローチでは比較対象取引 を見出すことが困難であることといった問題を有 している これらの問題をふまえ ロイヤルティ価格算定 を行う際には一括払い方式とロイヤルティ方式が 一般的に使用されている 両者を併用する場合も 多い 一括払い方式は 販売実績と連動せず あ らかじめ算定された金額を一時または分割で支払 う方式である 研究開発費の一部負担 契約締結 経費に対する一時金といったコスト回収として使 用されており 基本的にはコスト アプローチの 発想に基づく方式と言える 開発進捗に応じた成 功報酬 将来支払われる経常実施料の一部前払金 最低支払保証実施料としての一時金で使用される 場合もある 一方 ロイヤルティ方式とは販売実績に連動し 都度算定された金額を継続的に支払う方式であ る 製品の売上高や正味販売価格等に対して一定 比率を支払う料率法や製品 1 単位あたりに対して 一定金額を支払う従量法があり 将来生み出され ていく収益に応じて回収できる インカム アプ ローチの発想とその問題点を克服した方式と言え る ただし ロイヤルティ料率やロイヤルテ ィ金額は 業界のロイヤルティ料率相場や過 去のライセンス交渉実績等を勘案して決定さ れるが 無形資産は本質的に無類のものであ るため それらは参考材料としかなりえず 適切な価格算定であるかの判断が難しいと言 える それ故 無形資産取引を通じた所得移 転が租税回避に利用される可能性が発生する のである この状況下において 税制ではどのように対処 がなされているのだろうか 次に無形資産を用い た所得移転に関連する税制について述べていく 無形資産を用いた所得移転に関連する税制に は 移転価格税制および外国子会社合算税制が主 なものとして挙げられる 移転価格税制は 国外 の関連企業取引を通じた海外への所得移転に対処 し 適正な国際課税の実現を図る観点から 1986 年に導入された 本税制の基本的仕組みは 海外 の関連企業との取引価格が第三者との間の取引価 格 ( 独立企業間価格 ) で行われたとみなして課税 所得の計算を行うというものである 我が国の独 立企業間価格の算定に際しては OECD 移転価格 ガイドラインにおいて国際的に認められた方法に 沿って行われている 独立価格比準法 再販売価 格基準法 原価基準法という基本三法 取引単位 営業利益法 利益分割法のうち 個々の事情に応 じて最も適切な方法を選定 *6 することとしてい る 各算定方法の詳細は図表 3 の通りである 無形資産取引において 日本では どの価格算 定方式を適用するのが妥当かの判断が難しいため 課税当局においても算定方式の合理性を判断する 際に熟慮されている また 事前確認制度を導入し 企業が独立企業間価格の算定方法等について 事 前に課税当局に申出し 課税当局がその合理性を 検証し 確認を行うことで 課税に関する企業の 予測可能性を確保し 移転価格税制の適正で円滑 な執行に資するような対応も取り入れている ( 図表 3) 我が国の独立企業間価格の算定方式 独立価格比準法 国外関連取引と同種の製品を同様の状況下で関連を有しない法人間で売買等した時の価格 再販売価格基準法 関連を有しない法人間で行われた取引に係る売上高売上総利益率を基礎として算定される価格 原価基準法 関連を有しない法人間で行われた取引に係る売上原価売上総利益率を基礎として算定される価格 利益分割法 国外関連取引に係る利益を関連者間で分割して算定される価格 取引単位営業利益法 関連を有しない法人間で行われた取引に係る売上高 ( 又は総費用 ) 営業利益率を基礎として算定される価格 ( 出所 ) 伊藤雄二 萩谷忠夫, 図解移転価格税制 ( 税務研究会出版局 ) *6)2011 年度税制改正において 移転価格税制の見直しが行われた OECD 移転価格ガイドラインの見直しをふまえ 独立企業間価格の算定方法に係る適用上の優先順位を見直し 個々の事案に応じて最も適切な方法を選定する仕組みに改正された ファイナンス

4 しかし 海外子会社の進出国では移転価格税制 を用いる際 日本企業が妥当と思われる取引では ない事例を準用し ロイヤルティの損金算入を認 めないといったケースがあり 二重課税の問題が 発生している これに対し 租税条約の規定に基 づいた課税当局間での相互協議や二国間事前確認 の実施といった対応手段があるが 合意には多く の時間を要する また租税条約を締結していない 国では二重課税を排除しきれていない 移転価格税制における独立企業間価格の算定に ついては 所得移転の防止の観点からも 二重課 税問題の解決という観点からも 国際的なルール が早急に精緻化されることが望まれる 各国の課 税において適切に適用される仕組み作りも必要で ある 次に 所得移転に関する税制として 2 つ目に挙 げた外国子会社合算税制については 低課税国に 所在する外国子会社を利用した租税回避行為に対 処するため 1978 年に導入された 本税制の基本 的な仕組みは一定の税負担水準 (20%) 以下の国 にある一定の外国子会社等の所得に相当する額 を 内国法人等の所得に合算して課税するという ものである ただし 企業としての実体があると 認められる基準を満たしている場合は適用除外と される 無形資産取引による外国子会社への所得 移転を通じた租税回避は当該税制によって 一定 程度対処されているが 導入後も適用除外基準の 見直しや資産性所得に対する課税適用といった税 制改正を重ね 適切な課税体制の強化が図られて きている 所得移転にかかる税制として 移転価格税制と 外国子会社合算税制について述べてきたが 次節 では外国子会社配当益金不算入制度がロイヤルテ ィ支払を通じ 所得移転にどのような影響を与え るのかについて述べる (3) 外国子会社配当益金不算入制度がロイヤルティ支払に及ぼす影響 我が国では 2009 年度税制改正で 外国子会社 配当益金不算入制度を導入した 外国子会社配当 益金不算入制度とは 内国法人が外国子会社から受け取る配当がある場合 その受取配当に係る費用に相当する額 ( 受取配当の5%) を控除した金額を益金不算入とするものである 外国子会社配当益金不算入制度導入の背景は 我が国における海外子会社の利益の多くが国内に還流せず 海外に留保される傾向があったことにある その当時 日本の法定実効税率はOECD 諸国のなかで最も高く 国際的二重課税の調整方式として外国税額控除方式を採用しており これが海外子会社からの配当送金を遅らせる一因になっていると言われていた 配当送金に係る税制上の障害を取り除き 本社が資金を必要とする場合に 海外子会社の利益を配当送金を通じて有効に使用できるようにすることが制度導入の目的と考えられる 外国子会社配当益金不算入制度は 配当送金について行われた税制改正であるが 無形資産取引を通じた本社から海外子会社への所得移転にも影響を及ぼすと考えられる 従前の日本の法人税制 ( 間接外国税額控除制度 ) においては 関係会社間の無形資産取引等を通じて 本社から低税率国の海外子会社に所得移転しても その利益を国内に送金したときに追加的な税金が課されたため 低税率国への所得移転のインセンティブはそれほど強くはなかった しかし 2009 年度税制改正において外国子会社配当益金不算入制度が導入され 海外子会社の利益を実質非課税で国内に還流できるようになると 低税率国からの利益送金に対する税制上の障害が取り除かれ 以前よりもロイヤルティ支払いを減少させて 本社から低税率国の海外子会社に所得移転を行うインセンティブが強まると考えられる 次章では 海外子会社が所在する国における法定実効税率と当該海外子会社から本社へのロイヤルティ支払との関係に着目し 低税率国の海外子会社ほどロイヤルティ支払を少なくすることを通じて 本社から海外子会社に所得移転が行われているかどうかを検証する また 2009 年度税制改正により そうした所得移転のインセンティブが 70 ファイナンス

5 シリーズ日本経済を考える 強くなったのかも併せて検証する 3. 実証分析 (1) データ 本稿では 現地法人とその本社の財務情報およ び海外の法定実効税率を用いて分析を行う 現地 法人の財務情報については 経済産業省の 海外 事業活動基本調査 を用いる 海外事業活動基 本調査 は 現地法人 ( 子会社及び孫会社 ) につ いての 現地法人調査票 と それらの本社につ いての 本社企業調査票 によって構成されてい る 現地法人の財務情報として 現地法人調査票 より 日本側出資者向け支払のうちロイヤルティ 売上高 経常利益 常時従業員数を用いる 一方 本社の研究開発費等の財務情報については 本 社企業調査票 には含まれていないため 日経メ ディアマーケティング社の NEEDS-Financial QUEST を用いる 海外の法定実効税率は KPMG の Corporate tax rates table に収録されている国 のうち 海外事業活動基本調査 の子会社に分 類されている現地法人が所在している国の法定実 効税率を使用する なお 海外事業活動基本調査 において 例えば 2009 年度実績は 2009 年 4 月 ~2010 年 3 月に決算日を迎えた決算期の本決算 となるため 本稿でもそれに従って各年度のデー タを作成した 上記の項目のうち 海外子会社のロイヤルティ 支払は 2007 年度以降しか毎年連続して観測でき ないため 分析期間は 2007~2010 年度の 4 年と する 分析対象の現地法人企業は 海外事業活 動基本調査 で 操業中 と回答した子会社のうち その親会社が NEEDS-FinancialQUEST にも収 録されている企業である (2) 推定式 海外の法定実効税率と海外子会社のロイヤルテ ィ支払の関係を見るために 以下のような推定式を用いる ロイヤルティ支払 (s)/ 従業員数 (s) =β 0 +β 1 海外法定実効税率 +β 2 ( 研究開発費 (p) 海外子会社従業員比率 ) / 従業員数 (s) +β 3 売上高 (s)/ 従業員数 (s) +β 4 支払前経常利益 (s)/ 従業員数 (s) +Σγ 業種ダミー +Σα 年度ダミー +ε ただし (s) は海外子会社を表す変数 (p) は本社を表す変数である ロイヤルティ支払 (s) は 海外子会社が日本側出資者から提供された特許権 著作権などの知的財産権等の使用料として支払った金額である 海外法定実効税率は各国における法人課税所得に対する国税と地方税を合算した税率である 研究開発費 (p) 海外子会社従業員比率は 海外子会社が研究開発費の当該海外子会社部分をロイヤルティとして負担しているという2 章 2 項で示したコスト アプローチに基づく説明変数である 本社の研究開発費に海外子会社従業員比率をかけ 算出している 海外子会社従業員比率は当該海外子会社の従業員数をグループ全体の従業員数で除したものである ただし グループ全体の従業員数は 同一の親会社に属している海外子会社の従業員数合計 + 親会社の従業員数 とする 売上高 (s) は 海外子会社が売上高の一定割合をロイヤルティとして負担しているという2 章 2 項で示したインカム アプローチのロイヤルティ方式に基づく説明変数である 支払前経常利益 (s) は 海外子会社の経常利益 + 海外子会社のロイヤルティ支払 *7 であり 海外子会社の利益水準がロイヤルティ決定に影響を与えるという先行研究に基づく説明変数である 海外法定実効税率を除く各変数の分母にある従業員数 (s) *7) 経常利益にロイヤルティ支払を加えているのは 内生性の問題を解決するためである 経常利益を説明変数にすると ロイヤルティ支払が増えたとき 経常利益は減少するので 被説明変数から説明変数へという逆の因果関係が生まれる 一方 経常利益 + ロイヤルティ支払 を説明変数とすると ロイヤルティ支払が増えても 経常利益 + ロイヤルティ支払 を変化させないため 逆の因果は生まれない ファイナンス

6 は規模調整に用いている 単位は従業員数が人 それ以外は百万円である そのほか 業種による ロイヤルティ支払の特徴をとらえるため 業種ダ ミーを用いる 業種ダミーは NEEDS-Financial QUEST の日経業種分類に収録されている中分類 を使用した 同様に 年度ダミーを用いている この推計式において 海外の法定実効税率が高 いほど 本社から海外子会社への所得移転は減少 し 本社へのロイヤルティ支払いが増加すること が予想されるため 海外法定実効税率の予想され る係数の符号はプラスである (β 1 >0) そのほか 研究開発費 (p) 海外子会社従業員比率 売上 高 (s) 支払前経常利益 (s) が大きいほど 海外 子会社のロイヤルティ支払いは大きくなると考え られることから 予想される係数はプラスである (β 2 >0,β 3 >0,β 4 >0) 推定方法は最小二乗法 (OLS) を用いて 上記 の式を推定する また 外れ値の影響を考慮して ( 研究開発投資 (p) 海外子会社従業員比率 )/ 従業員数 (s) 売上高 (s)/ 従業員数 (s) 支払 前経常利益 (s)/ 従業員数 (s) については 上 1% を除外している 海外の法定実効税率と海外 子会社のロイヤルティ支払の関係を見るため 分 析期間すべてにおいて 海外子会社のロイヤルテ ィ支払が行われている企業とし 分析に用いるサ ンプル数は 3084 社である ( 図表 4) 推定結果 : 全期間 4. 推定結果 (1) 推定結果 : 全期間 図表 4 には 全サンプルを用いた推定の結果が 示されている 推定結果をみると 海外法定実効 税率の係数はプラスかつ有意であり 海外の法定 実効税率が高いほど 本社から海外子会社への所 得移転は減少し 当該国に所在する海外子会社か ら本社へのロイヤルティ支払が増加したことを示 している 係数の大きさについては 海外法定実 効税率が 10% 上昇すると 従業員一人あたりロイ ヤルティ支払が 69 千円増加している これは 平 均的な子会社のロイヤルティ支払の 16% に相当し ている *8 税率以外の影響をみると ( 研究開発 投資 (p) 海外子会社従業員比率 )/ 従業員数 (s) 売上高 (s)/ 従業員数 (s) 支払前経常利益 (s) / 従業員数 (s) の係数のすべてがプラスに有意に 推定されており 予想と整合的な結果となってい る Depedant variable: ロイヤリティ支払 (s)/ 従業員数 (s) 海外法定実効税率 *** (3.74) ( 研究開発投資 (p) 海外子会社従業員比率 )/ 従業員数 (s) *** (11.22) 売上高 (s)/ 従業員数 (s) ** (2.18) 支払前経常利益 (s)/ 従業員数 (s) *** (5.50) 定数項 (0.65) industry dummies Yes year dummies Yes model OLS Number of obs 3084 R ( 注 )( ) 内には t 値を示した 標準誤差には Robust standard error を用いた ***, **, * はそれぞれ 1% 5% 10% 水準で統計的に有意なことを表す (2) 推計結果 :2009 年度税制改正 前後でのサンプル分割 図表 5 には 2009 年度税制改正が 海外の法定 実効税率と海外子会社のロイヤルティ支払の関係 にどのような影響を及ぼしたかを分析するため 全サンプルを 2009 年度税制改正前後で分割し サ ブサンプルごとに推定した結果を示している た だし 改正前は 2007 年度および 2008 年度 改正後は 2009 年度お よび 2010 年度のデータを用いて いる 改正前と改正後を比較する と 海外法定実効税率の係数はと もにプラスで有意に推定されてお り 改正に関係なく 海外の法定 実効税率が高いほど 本社から海 外子会社への所得移転は減少し 当該国に所在する海外子会社から 本社へのロイヤルティ支払が増加 したことが示された 海外法定実 *8) 分析対象企業における従業員一人あたりロイヤルティ支払の平均 (42.0 万円 ) より算出している 72 ファイナンス

7 シリーズ日本経済を考える 効税率が10% 上昇したときの従業員一人あたりロイヤルティ支払の増加額は 改正前の62 千円から改正後には75 千円に増加している 改正前後で法定実効税率に対するロイヤルティ支払の感応度は上昇しているが 上昇幅はわずかである したがって 推計結果からは 2009 年度税制改正により 海外子会社からのロイヤルティ支払が海外の法定実効税率に対してより感応的になった すなわち 本社から海外子会社への所得移転のインセンティブが強くなった可能性が示されたが その影響は 極めて小さいと言える そこで 次節にて年度別に分析することで 2009 年度税制改正の効果を明らかにする なお 税率以外の影響をみると 概ね各説明変数の係数はプラスに有意に推定されており 予想と整合的な結果となっている (3) 推定結果 : 年度によるサンプル分割 図表 6には 全サンプルを年度で分割し サブサンプルごとに推定した結果を示している 推定結果をみると 海外法定実効税率の係数について ( 図表 5) 推定結果 :2009 年度税制改正前後でのサンプル分割 Depedant variable: ロイヤリティ支払 (s)/ 従業員数 (s) 改正前 (2007 年度 年度 ) 改正後 (2009 年度 年度 ) (1) (2) 海外法定実効税率 ** *** (2.16) (3.13) ( 研究開発投資 (p) 海外子会社従業員比率 )/ 従業員数 (s) *** *** (8.26) (7.63) 売上高 (s)/ 従業員数 (s) *** (2.70) (0.40) 支払前経常利益 (s)/ 従業員数 (s) *** *** (3.08) (4.22) 定数項 (0.67) (0.37) industry dummies Yes Yes year dummies Yes Yes model OLS OLS Number of obs R ( 注 ) ( ) 内にはt 値を示した 標準誤差にはRobust standard errorを用いた ***, **, * はそれぞれ1% 5% 10% 水準で統計的に有意なことを表す ( 図表 6) 推定結果 : 年度によるサンプル分割 Depedant variable: ロイヤリティ支払 (s)/ 従業員数 (s) 2007 年度 2008 年度 2009 年度 2010 年度 (1) (2) (3) (4) 海外法定実効税率 * ** * (1.77) (1.36) (2.58) (1.69) ( 研究開発投資 (p) 海外子会社従業員比率 )/ 従業員数 (s) *** *** *** *** (5.35) (6.24) (6.55) (1.42) 売上高 (s)/ 従業員数 (s) ** * (2.01) (1.77) (0.82) (-0.69) 支払前経常利益 (s)/ 従業員数 (s) ** ** ** *** (2.05) (2.49) (2.45) (6.35) 定数項 (0.40) (0.48) (0.07) (0.46) industry dummies Yes Yes Yes Yes model OLS OLS OLS OLS Number of obs R ( 注 ) ( ) 内にはt 値を示した 標準誤差にはRobust standard errorを用いた ***, **, * はそれぞれ1% 5% 10% 水準で統計的に有意なことを表す ファイナンス

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