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1 ウイルスからみた生命科学 野本明男 東大駒場授業 : このマークが付してある著作物は 第三者が有する著作物ですので 同著作物の再使用 同著作物の二次的著作物の創作等については 著作権者より直接使用許諾を得る必要があります

2 微生物単独増殖ゲノム プリオン 非生物 ウイルス 非生物 リケッチア 原核生物 クラミジア 原核生物 細菌 原核生物 真菌 真核生物 寄生虫 真核生物

3 ウイルスが非生物であり 単独増殖 出来ない理由 栄養を取り込む機能が欠けている エネルギー (ATP) 産生機能が欠けている タンパク質生合成が出来ない

4 真核細胞 原核細胞 DNA DNA 核 hnrna 5 RNA スプライシング キャップ付加 ポリA 付加核外輸送 真核細胞 原核細胞 5 Cap mrna ポリA 3 翻訳 Cap 依存性 IRES 依存性 RNA ポリメラーゼ 3 1 mrna モノシストロニックポリシストロニック

5 A B ウイルス核酸キャプシド蛋白からなるキャプソメアエンベロープ蛋白エンベロープ脂質 2 重膜 C キャプソメアウイルス核酸エンベロープ蛋白脂質 2 重膜 ヌクレオキャプシド エンベロープ キャプシド蛋白 ウイルス核酸 ヌクレオキャプシド

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8 ウイルスとは (1) 化学物質の集合体 ( 非生物 ) ( 例 ) ポリオウイルスの構造 C H O N P 7441 S 2340 not including poly(a) and cations

9 吸着 ポリオウイルス 脱殻 蛋白合成 pu 蛋白質のプロセシング 細胞膜 複製用蛋白質 (VPg, ポリメラーゼなど ) カプシド蛋白質 エンカプシデーション VPg ポリA ポリU + 鎖 RNA - 鎖 RNA 複製複合体 VP0 VP4+VP2 成熟ウイルス

10 ウイルスとは (2) 宿主との相互作用によって ライフサイクルを持つ ( 生物?) Chemicals with life cycle

11 ウイルスを材料とした研究 複製機構情報発現形態形成進化機構遺伝子本体の構造遺伝子工学 ウイルスを対象とした研究は 細胞のみを扱う研究に比べ 生命科学を先取りすることができる

12 ウイルス複製研究から生まれた 生物学上重要な発見 逆転写酵素 トランスフォーミング遺伝子 ( レトロウイルス ) キャップ構造 (CPV) RNA スプライシング ( アデノウイルス ) IRES ( ポリオウイルス )

13 ウイルス学とは ウイルスと生体の両方を学び その相互作用を研究する学問 巾広い範囲を持つ ( 先端生命科学 疫学 臨床 国際医療協力など ) 研究の感覚を会得するまで比較的時間の掛かる Advanced な学問

14 ウイルス病原性研究へ 複製及び体内伝播の各過程における宿主分子群の同定 ウイルス特異的遺伝子産物による : 細胞変性効果アポトーシスの阻害 不死化宿主防衛システムからの回避 ウイルスと宿主の間に形成される自然生態系の研究 ( 感染現象の解析 )

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16 個体への侵入 複製 ( 最初の標的組織 ) 体内伝播 疾患発症 複製 ( 最終の標的組織 ) 疾患発症

17 口 結膜 傷 呼吸器 消化管 泌尿生殖器 蚊などの昆虫 毛細血管 肛門 皮膚 竹田美文 野本明男 ( 編 ) 1997 感染 : ウイルス 細菌感染論の最前線 メジカルレビュー社 3 ページ

18 apical surface からの budding 上皮細胞 核 基底膜 Basal surface からの budding 結合組織 毛細血管

19 微生物 感染 取込み 放出 放出 通過 血液 choroid plexus 通過 中枢神経系 感染血液細胞 通過 通過 血管内皮細胞

20 核 マイクロチューブル 小胞体 神経細胞体 軸索輸送 末梢神経 ウイルス 竹田美文 野本明男 ( 編 ) 1997 感染 : ウイルス 細菌感染論の最前線 メジカルレビュー社

21 A B ウイルス核酸キャプシド蛋白からなるキャプソメアエンベロープ蛋白エンベロープ脂質 2 重膜 C キャプソメアウイルス核酸エンベロープ蛋白脂質 2 重膜 ヌクレオキャプシド エンベロープ キャプシド蛋白 ウイルス核酸 ヌクレオキャプシド 竹田美文 野本明男 ( 編 ) 1997 感染 : ウイルス 細菌感染論の最前線 メジカルレビュー社

22 ウイルスゲノムの構造と遺伝情報発現様式による分類 DNA virus RNA virus Group IV Group I ss(+) RNA ds DNA m RNA ds DNA Group III ds RNA ss( ー ) RNA m RNA ds DNA ss DNA Group V ss( ー ) RNA ss DNA Group II ss(+) RNA X 2 Group VI

23 capsid non-capsid P1 P2 P initiation of 7441 translation Pg-pU 5 polyprotein(247) P1(97) P2(65) P3(84) VP0(37) VP3(26) VP1(34) 2BC(48) 3AB(12) 3CD(72) 2A VP4(7) VP2(30) 2C(38) VPg(2) 3C pro (20) 3D pol (52) 2B 3C (36.4) 3D (35.6) poly (A) 60 ± n termination of translation

24 Cap 1a IS IS IS IS IS IS IS 1b HE S E M N AAA Cap AAA Cap AAA Cap AAA Cap AAA Cap AAA Cap AAA ; putative nonstructural protein IS ; conserved intergenic sequence Cap AAA

25 感染から発症までの過程 ( 氷山説 ) 症状 (Symptom) 組織傷害 (tissue disfunction,etc) 定着免疫病 (localization) (immunopathogenesis) ターゲティング (targeting) 獲得免疫 (acquired immunity) 拡散 (spreading) 侵入 (entry) 自然免疫 (innate immunity) 物理的バリアー (physical barrier) 遺伝的多型 (genetic polymorphism) その他 (others)

26 ウイルス病原性と生体防御 ウイルス病原性 生体防御 ウイルス病原性 生体防御 ウイルス疾患発症健康

27 James Hogle 氏がネットで公開している画像

28 James Hogle氏がネットで公開している画像

29 James Hogle氏がネットで公開している画像

30 James Hogle 氏がネットで公開している画像

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32 吸着 ポリオウイルス 脱殻 蛋白合成 pu 蛋白質のプロセシング 細胞膜 複製用蛋白質 (VPg, ポリメラーゼなど ) カプシド蛋白質 エンカプシデーション VPg ポリA ポリU + 鎖 RNA - 鎖 RNA 複製複合体 VP0 VP4+VP2 成熟ウイルス

33 capsid non-capsid P1 P2 P initiation of 7441 translation Pg-pU 5 polyprotein(247) P1(97) P2(65) P3(84) VP0(37) VP3(26) VP1(34) 2BC(48) 3AB(12) 3CD(72) 2A VP4(7) VP2(30) 2C(38) VPg(2) 3C pro (20) 3D pol (52) 2B 3C (36.4) 3D (35.6) poly (A) 60 ± n termination of translation

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35 Haruka Toyoda, Michinori Kohara, Yutaka Kataoka, Toshiyuki Suganuma, Toshiko Omata, Nobumasa Imura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, Vol.174, 4, pp , 1984

36 VPg poly (A) 感染効率 (pfu / µg) ゲノム RNA T7 プロモーター プラスミド cdna GG 試験管内で合成した RNA 1~

37 Haruka Toyoda, Michinori Kohara, Yutaka Kataoka, Toshiyuki Suganuma, Toshiko Omata, Nobumasa Imura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, Vol.174, 4, pp , 1984

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39 capsid non-capsid P1 P2 P initiation of 7441 translation Pg-pU 5 IRES polyprotein(247) P1(97) P2(65) P3(84) VP0(37) VP3(26) VP1(34) 2BC(48) 3AB(12) 3CD(72) 2A VP4(7) VP2(30) 2C(38) VPg(2) 3C pro (20) 3D pol (52) 2B 3C (36.4) 3D (35.6) poly (A) 60 ± n 3 termination of translation

40 Shusuke Kuge, Noriyuki Kawamura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology vol.207, 1, pp (179 Fig.3), 1989

41 VPg polyprotein coding region b polylinker 54b PL72 GGCAUGC ATAAUGGGU Met Gly GUG ACG AUA L203 L201 L202 Shusuke Kuge, Noriyuki Kawamura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.207, 1, pp (178 Fig.2), 1989

42 pvs(1)ic-pl72 Transfection AGMK cells in a plastic dish Virus recovery PV1(Sab)IC-PL72 Infection AGMK cells Pick up small plaques Medium AGMK cells Infection Pick up only one large plaque per dish Medium L201 L202 L203 L204

43 Nucleotide substitutions Initial sequence Altered sequence G A U C A U G Shusuke Kuge, Noriyuki Kawamura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.207, 1, pp (179 Table. 1), 1989

44 Shusuke Kuge, Noriyuki Kawamura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.207, 1, pp (178 Fig.1), 1989

45 Shusuke Kuge, Noriyuki Kawamura and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biolo vol.207, 1, pp (181 Fig.6), 1989

46 Virion RNA 5 AGCUUGAACCCAGUGCUUUCCACUAUGUGUUUGAAGGGGUGAAGGAACCAGCAGUCC TCA CCCCACTTCCTTGGTCGTCAGG SERINE Sequencing Primer UAG ATC AMBER revertants/ PFU UCG AGC SERINE Sedivy et al. (1987) Cell 50:

47 Transversion = Transition Transversion = 50 Transition =

48 Defective Interfering (DI) Particle of Poliovirus Shusuke Kuge, Izumu Saito and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.192, 3, pp (481 Fig.1), 1986

49 Shusuke Kuge, Izumu Saito and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.192, 3, pp (481 Fig.3), 1986

50 Shusuke Kuge, Izumu Saito and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.192, 3, pp (481 Fig.6), 1986

51 Capsid Non-capsid 5' 3' VPg VP4 P1 P2 P3 3B VP2 VP3 VP1 2A 2B 2C 3A 3C 3D Replication Packaging psm1(t7) psm1(t7) psm1(t7)1a 4 bases - - psm1(t7)1b bases psm1(t7)1c bases Effect of in-frame or out-of-frame insertions

52 Shusuke Kuge, Izumu Saito and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.192, 3, pp (481 Fig.6), 1986

53 Supporting sequence-loop Model Shusuke Kuge, Izumu Saito and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.192, 3, pp (483 Fig.7), 1986

54 RNA 組換えモデル supporting sequence-loop モデル 遺伝子欠損変異株の発生 ウイルス株間のゲノム組換え ST-RNA + or A(+) A( ) B(+) + + or B( ) DI-RNA ST-RNA: スタンダードウイルスの RNA DI-RNA: 遺伝子欠損株ウイルスの RNA A(+) と A( ):A 株プラス鎖と A 株マイナス鎖 B(+) と B( ):B 株プラス鎖と B 株マイナス鎖 :VPg : ポリ A : ポリ U Shusuke Kuge, Izumu Saito and Akio Nomoto, Journal of Molecular Biology, vol.192, 3, pp (483 Fig.8), 1986

新興ウイルス感染症から学ぶ ( その 1) 新興ウイルスは人獣共通感染症ウイルスである 自然宿主と平和な共存関係にあったところへ 人間が入り込んだ 人知れず存続してきたウイルスを現代社会が招き入れた 人間の社会活動はたえまなく拡大する 新興感染症は次々と登場するであろう

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