第 2 学年算数科 はこを作ろう ~ はこを作っておもちゃ作り!~ 本校で育てる資質 能力との関連 課題発見 解決力積極性 授業本時 1 本時 2 指導者奥村珠実 学年組第 2 学年 2 組 児童数 33 名 場所 2 年 2 組教室 河本恵美子 第 2 学年 3 組 31 名 2 年 3 組教室

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1 第 2 学年算数科 はこを作ろう ~ はこを作っておもちゃ作り!~ 本校で育てる資質 能力との関連 課題発見 解決力積極性 授業本時 1 本時 2 指導者奥村珠実 学年組第 2 学年 2 組 児童数 33 名 場所 2 年 2 組教室 河本恵美子 第 2 学年 3 組 31 名 2 年 3 組教室 1 単元について 単元観 本単元は, 箱の形 ( 直方体や立方体 ) について, 頂点や辺や面などの構成要素に着目して特徴をとらえ, 立体図形の基本的な概念を理解させることをねらいとしている 児童は, 前学年 かたちあそび で立体図形に親しむ経験をしている 身近な 箱の形 を集め, その形を観察し, 箱を構成するための面の形や辺, 頂点の構成要素を理解することは, 立体図形の中の直方体や立方体の概念を習得するために大切なことである また, 柱体や展開図等の今後の立体図形の内容を理解するうえで, 基盤となる素地的な学習活動でもある さらに, 直方体や立方体の構成要素に目を向けることは, 平面図形と立体図形の関係をとらえ, 空間についての感覚を豊かにすることにも効果的である 箱の形は, 児童の日常生活に身近にあるものであり, 日頃から箱を利用したり活用したりしていて, 児童の遊び道具になることもある そこで, 本単元を生活科や学級活動と関連させて構成し, 箱を作りたいという興味 関心を高める これにより, 児童が課題意識をもち, 主体的な活動や積極的に学習する態度を養うことができる単元であると考える 児童観 学習アンケート調査を行った結果, 算数のどんな問題に対しても, あきらめずに取り組んでいますか という質問に対して, 肯定的に答えている児童は 86% だった しかし, 自分の考えを, 理由を付けて相手に伝えていますか という質問に対して, 肯定的に答えた児童は 68% であった このことから, 本学年の児童は, 粘り強く考えて行動し, 最後までやり遂げることができるが, 自分の考えを根拠をもとにして伝えることに課題があると考えられる これまでの 形をしらべよう の学習では, 三角形や四角形の定義や性質について生活場面で探したり, 三角形と四角形を使ってお楽しみ会のための飾りを作ったりする取組を通して, とても意欲的に学習してきた 図形に関しての事前調査によると, 複数ある図形から, 三角形や四角形を選ぶことができた児童は,95% だった しかし, 立体図形の面に着目し, 写し取ってできる形を理解することができた児童は 48% だった このように, 図形を感覚的につかんでいても, 図形の構成要素に着目して立体図形を観察することに課題があると考えられる 指導観 指導に当たっては, 生活科及び学級活動と関連付けて児童の興味 関心を高め, 単元を通して 動くもちゃを作ろう という思いをもち, 主体的, 積極的に学習できるように構成する 単元導入時には, 箱で作った動くおもちゃを提示し, 自分も作りたい どうやって箱は作るのだろう 何があれば箱はできるのだろう と課題意識をもたせ, 終末の箱作りへと単元を見通しをもって学習できるようにする それによって, 主体的な学習へとつなげる単元を構成していく 課題を解決していく場面では, 具体物を必要に応じて提示していく 平面から立体へと変化する図形の理解が難しい児童もいると考えられるため, 具体物を通した操作活動, 製作を多く取り入れ, 考える手立ての 1 つとしていく また, 意図的にペアやグループ活動を取り入れ, 協力しながら作業したり話し合ったりすることで, 問題解決に至ったり考えを深めたりさせていく 説明する際は, 具体物を示すなど根拠をもとに発言させる また, 辺 や 頂点 など算数用語を使わせることで, 図形の構成要素を理解させる 1 人では難しい箱の形作りや構成要素の考え方も, 友達との協働学習でねらいを達成させることで自らへの自信に繋げていく 具体物を使った操作活動をさせる前には, 箱の形を観察させ, 見通しをもたせることも取り入れる 念頭操作が少しずつできるようにしていきたい

2 2 単元目標及び内容 箱の形をしたものを観察したり作ったりする活動を通して, 図形を構成する要素に着目するとともに, 立体図形の基礎的な概念を理解する ものの形についての観察や構成などの活動を通して, 図形を構成する要素に着目し, 図形について理解できるようにする ウ箱の形をしたものについて知ること 小学校学習指導要領算数科第 2 学年内容 C(1) 3 内容の構成と単元の系統性 第 1 学年 第 2 学年 第 3 学年 かたちあそび 直方体, 立方体, 円柱, 球の素地 立体の構成, 分解 立体図形の構成要素としての平面図形の理解 かたちづくり 平面図形の構成, 分解 三角形 四角形の素地 長方形と正方形 平面図形を構成する要素 ( 辺, 頂点 ) 三角形, 四角形の概念, 性質 直角の概念 長方形, 正方形, 直角三角形の概念, 性質, かき方 長方形, 正方形, 直角三角形の敷き詰め はこの形 立体図形の構成要素 ( 面, 辺, 頂点 ) 直方体, 立方体の概念 展開図の素地 三角形と角 二等辺三角形, 正三角形の概念, 性質, かき方 角の概念の素地 合同な三角形の敷き詰め 第 4 学年 箱の形を調べよう 直方体と立方体 面や辺の垂直 位置の表し方 4 単元の評価規準算数への関心 意欲 態度 1 箱の形に関心をもち, その特徴について調べようとしている 2 箱の形に関心をもち, 構成要素に目を向けて, 積極的に箱を作ろうとしている 数学的な考え方 1 同じ長さの辺や向かい合う面の特徴や関係をとらえ, 箱の形の組み立て方を考え, 説明している 5 本校で育てる資質 能力との関連 数量や図形についての技能 1 正方形や長方形を組み合わせたり, ひごなどを用いたりして, 箱の形を構成することができる 数量や図形についての知識 理解 1 箱の形について, 面は6 つの長方形や正方形で, 向かい合った面は合同であることを理解している 2 箱の形 ( 直方体, 立方体 ) には, 面が6つ, 辺が 12 本, 頂点が8つあることなど, 図形の構成要素を理解している 課題発見 解決力 積極性 身の回りにある箱の形に興味をもち, 課題意識をもって学習に取り組む おもちゃの箱を作ろう という課題に対して, 見通しをもち, 試行錯誤しながら追究し, 解決する 箱を作るという課題解決のために, 見通しをもち, 自ら進んで考えたり, 作成したり, 友達と話し合ったりしながら学習する おもちゃ作りに必要な箱の構成要素を進んで見付ける 楽しみながら箱の形を作ったり調べたりする

3 6 指導計画全 6 時間 ( 本時 14/6 本時 25/6) 次時 他教関科連等との 過程 課題設定 生活科 動くおもちゃを作ってあそぼう 願いをもつ 生活科で作るおもちゃの箱を作って遊びたい 学習活動 生活科で動くおもちゃを作って遊びましょう 箱を自分で作っておもちゃを作りたいな おもちゃ作りに必要な箱を作りましょう 評価育てたい資質 関考技知評価規準能力との関連課題発見 解決力積極性 前単元 まとめ 三角と四角はどんな形かな 三角形と四角形の定義を知る 長方形と正方形の定義を知る 直角三角形の定義を知る 直線で囲まれた形を三角形, 四角形といい, 角の大きさや辺の長さが形を作る時には大事だね いろいろな図形を 3 つのグループに仲間分けしましょう 3 本の直線で囲まれた形を三角形,4 本の直線で囲まれた形を四角形というんだね 4 つの角が直角な四角形が長方形, 直角が 4 つで辺の長さが同じ四角形は正方形 直角がある三角形は直角三角形 課題発見 解決力積極性 1 課題設定 課題を見いだす 生活科で使う動くおもちゃの部品を作ることを知る 箱を作るためには, 何が必要なのか, どのように作るのか課題をもつ 課題 箱を作るために, もってきた箱を調べましょう 平らなところは, どんな形で, いくつあるのかな 関 1 課題発見 解決力 知 1 積極性 一 情報収集 整理分析 おもちゃの箱を作っておもちゃを作り, みんなで遊ぼう! どうやって作るのだろう 箱の形 ( 直方体と立方体 ) をよく見て, どんな形の図形がいくつあるか調べよう 箱の形と平面の関係を知り, その面の形や数に着目する 角は直角三角形を使って調べよう 四角形でできているみたい ぼくの箱は, 全部長方形でできているよ みんな平らなところが 6 つあるね ぼくのは, さいころみたいで, 全部正方形だよ 箱の形は, 似ているところがいろいろあるね

4 2 3 4 本時 1 情報収集 整理分析 箱の面を写し取り, 面の形や数を調べよう 面は 6 つあり, 向かい合った面は合同であることを理解する 写し取った面で, 箱を作ってみよう 写し取った面を組み立てることを通して,6 面を使って箱の形を構成する どんな面がいくつあれば箱になるのだろう 複数の長方形や正方形を組み合わせる活動を通して箱の面の組み立て方の理解を深める 同じ形がありそう どれとどれをくっつけたら箱になるのかな 箱を写し取った紙は 6 枚だったから,6 枚いるよ 箱を作るためには, どの形がいくついるでしょう 知 1 積極性 技 1 考 1 積極性 5 本時 2 まとめ 表現 ひごと粘土で箱を作ろう 直方体と立方体の辺, 頂点の数などの構成要素を理解する 持ってきた箱を調べた時, 長方形か正方形のどちらかだったよ 同じ長さのひごは, 何本いるのかな 前の時間に作った箱を見ると, ひごと粘土玉の数が分かりそうだよ 考 1 積極性 技 1 二 6 まとめ 表現 おもちゃの箱を作ろう おもちゃの箱を作ったり, 学習内容の定着を確認したりして, 理解を確実にする 箱を作るためには, 長方形か正方形で 6 つの面を作り, 組み立てるとできるね 評価問題を解く おもちゃを作るための箱の作り方が分かったぞ さあ, 箱を作ろう 箱の形の面や辺, 頂点が分かったよ 知課題発見 解決力 12 積極性 関 2 学級活動 生活科 実行 自分で作ったり集めたりした箱を使って動くおもちゃを作り, 遊ぼう 箱ができたぞ! おもちゃを作るぞ!! 課題発見 解決力積極性

5 7 本時 1 の目標箱の形を作る活動を通して, 面の特徴や関係をとらえ, 箱の組み立て方を考えることができる 数学的な考え方 1 [ 積極性 ] 8 本時の展開 (4/6 時間目 ) 学習活動 形態 指導上の留意事項 配慮を要する状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 ( 評価方法 ) 1 学習問題を知る 下の ア ~ エの面を選んで, はこをかんせいさせよう 図 1 9 cm ア イ ア イ 6 cm 4 cm 6 cm 4 cm ア 9cm 6cm ウ 6cm 6cm イ 9cm 4cm エ 4cm 6cm 生活科のおもちゃ作りで使う箱を作ることを伝え, 意欲を高める 図形を構成する要素に着目できるように, 前時の振り返りでは, 箱は面が 6 枚必要であるということをノートに書かせておく ア ~ エの色紙をそれぞれ 2 枚ずつ用意する 面は 6 枚必要であることを確認し, あと 2 枚をどこにつなげればよいか考えさせ, 本時の課題に迫る ア イ ウ エ 2 本時の学習課題をつかむ はこをつくるには, どうやって面をつなげるの? 3 どの面を選び, どのようにつなげるか考える (1) 予想を立てる 面は 6 枚いる 同じ形が 2 枚ずついる 同じ形は隣り合わない (2) 実際に箱を作る (3) 分かったことを交流する 同じ形の長方形が向かい合っている 同じ形の長方形が 2 つずつある 3 種類の面がある 同じ長さの辺がつながる 個人 ペア どの面を選べばよいか見通しがもてない児童には, 色の付いていない完成した箱を提示し, 必要な面を選ばせる 実際に箱を組み立てさせることで予想を確かめさせる 面 1 枚につき使えるテープの数を 1 枚と制限することで, 平面図形と立体図形の関係に気付かせる グループ内で出来上がった箱と出来上がらなかった箱の展開図を比較させることで, 箱を作るには面の数や辺の長さにきまりがあることに気付かせる 複数の展開図を比較させることで, 形の異なる展開図であっても, 同じ長さの辺と辺がつながっていれば箱を作ることができることに気付かせる [ 積極性 ] 同じ長さの辺や向かい合う面の特徴や関 係をとらえ, 箱の形の組み立て方を考 え, 説明している 数学的な考え方 1 ( ノート, 行動 )

6 4 学習のまとめをする 面は, 同じ形が向かい合っている 同じ辺の長さをつなげるようにつなげる 5 適用問題をする 下のように 6 つの面をつないで組み立てるとはこの形になりますか 個人 グループで見付けたきまりを板書で整理し, 本時のまとめへとつなげる 本時のまとめを使って考えられるように声をかける 箱の形の組み立て方を考えることができている 数学的な考え方 1 ( ノート ) 答えならない わけは, 同じ形の面が向かい合っているが, 同じ長さの辺をつなげていないからです 6 本時の振り返りをする 本時のねらいと資質 能力について振り返らせる 9 板書計画 10/20 ( 金 ) かだい はこの形 はこをつくるには, どうやって面 をつなげるの? みんなの考え はこができない できた もんだい 下の ア ~ エの面をえらんで, はこをかんせいさせよう 辺の長さがつながらない 同じ辺の長さがつながっている かさなる 9 cm ア イ ア イ 6 cm 4 cm 6 cm 4 cm まとめ 面をつなぐときには, 同じ形が向かい合っている, 同じ辺の長さをつなげるようにする ア イ ウ エ やってみよう 下のように 6 つの面をつないで組み立てるとはこの形になりますか 見通し 面は 6 枚いる 同じ辺の長さをつながらない 同じ形が 2 つずついる

7 7 本時 2 の目標ひごや粘土玉で箱の形を組み立てる活動を通して, 同じ長さの辺の特徴や頂点の位置関係をとらえ, 組み立て方を考えることができる 数学的な考え方 1, 技能 1 [ 積極性 ] 8 本時の展開 (5/6 時間目 ) 学習活動 1 学習問題を知る たて 12 cm, よこ 15 cm, 高さ 8 cmのはこの形を作ろう 形態 指導上の留意事項 配慮を要する状況と判断した児童への指導の手立て 工作用紙でできている箱を見せ, 本時はひごと粘土玉だけで作ることを確認させる 評価規準 ( 評価方法 ) 2 本時の学習課題をつかむ ひごとねん土玉の組み立て方を考えよう 個人 3 ひごと粘土の数を考える (1) 箱を観察し, ひごと粘土玉の数を考える ひご 12 本 粘土玉 8 個 (2) ひごの長さと本数, 粘土玉の数をを見付け, 箱の形を組み立てる 12 cm 4 本 15 cm 4 本 8 cm 4 本 (3) 分かったことを交流する 箱を作るにはひご 12cm4 本,15cm4 本, 8箱を作るにはcmが4 本, 全部で12 本粘土玉がひご 8 個 12cm4 本,15cm4 同じ長さのひごが向かい合う 本,8cmが4 本, 全部で12 同じ長さのひごは本,4 本ずつ 個人 ペア 概形をとらえにくい児童には, ひごと粘土玉で作った箱の形を提示する 本数と個数を予想した後, 箱の特徴を理解させるために, 箱と比べながら作るよう指示する [ 積極性 ] 組み立てる作業は1 人では難しいことから, 児童にどのような形態 ( 人ひごと粘土数 ) で活動したいかを選択させる を用いて, 2 人で作業する場合は, 活動しやす箱の形を構いように, 提示する箱の形を少し大成していきくする る 長さごとに色分けをしたひごを用い 技能 1 ることで, 同じ長さのひごが向かい ( 行動観察 ) 合っていることに気付かせる 1つの頂点に3つの長さのひごが必ず集まることを確かめさせる ひごと粘土玉の数を確認した後, へん ちょう点 の言葉を押さえる 箱の形の構成要素の理解を深めるために, 箱の形にはならないひごの数の例を教師が提示し, できるかできないかとその理由を考えさせる

8 4 学習のまとめをする 箱の形には, 同じ辺の長さの辺が 4 本ずつ 3 組ある ぜんぶで 12 本 頂点が 8 つ 向かい合う辺は同じ長さ 個人 5 適用問題をする 右のはこの形には, へんとちょう点が, いくつあるでしょうか 6 本時の振り返りをする 辺や頂点の数が見付けにくい児童には, ひごで作った立体模型を提示する 本時のねらいと資質 能力について振り返らせる 同じ長さの辺の特徴や頂点の位置関係をとらえている 数学的な考え方 1 ( ノート, 発表 ) 9 板書計画 10/20 ( 金 ) かだい もんだい 見通し 考えよう はこの形 ひごとねん土の組み立て方を考えよう たて 12 cm, よこ 15 cm, 高さ 8 cmのはこの形を作ろう はこを見たらわかる ねん土玉は角につかうから, 角の数を数える ねん土 8 こ ひご 12 本 みんなの考え まとめ やってみよう 8 cm 12 cm 15 cm 〇ねん土 8こちょう点〇ひご 12 本へん 12cm 4 本 15cm 4 本 8cm 4 本〇同じ長さのひごが向かい合っている 〇一つのねん土には3 本のちがう長さのひごがくっつく はこの形へん ( ひご ) 12 ちょう点 ( ねん土玉 )8 つちょう点にはへんが 3 つあつまる はこの形へんが 12 ちょう点が 8 つ