資料 * 終末期がん患者の予後予測項目の検討 ** 1) ** 2) 熊谷有記, 前川厚子, 阿部まゆみ ** 2), ** 3) ** 1) 国府浩子, 田渕康子 ** 1) 佐賀大学医学部看護学科 ** 2) 名古屋大学大学院医学系研究科 ** 3) 熊本大学大学院生命科学研究部 Key wor

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1 資料 * 終末期がん患者の予後予測項目の検討 ** 1) ** 2) 熊谷有記, 前川厚子, 阿部まゆみ ** 2), ** 3) ** 1) 国府浩子, 田渕康子 ** 1) 佐賀大学医学部看護学科 ** 2) 名古屋大学大学院医学系研究科 ** 3) 熊本大学大学院生命科学研究部 Key words: がん患者, 終末期, 予後予測項目 (cancer patient, terminal stage, prognostic item) はじめに終末期の生存期間を予測する指標を用いることによって, 医療従事者はがん患者の予後を把握し, 有効なケアを行うことが可能になる 1)2). また, 患者と家族は残された時間の有効利用ならびに死の準備を行うことができる 3). そのため,1980 年代の後半にスコアリングシステムからなる終末期がん患者用予後予測指標が開発され, 各国で検証されてきた. しかし, 既存の予後予測指標は, 構成項目として採血を要する項目や医療従事者の直観に基づく項目を含んでいるだけでなく, 陰性的中率が低いことが指摘されている 3)4). そこで, 終末期患者に対して侵襲がなく, 正確で簡便に使用できる予後予測指標の開発が不可欠と考える. 終末期在宅療養時期は大別して在宅療養開始時, 平均 3~4 カ月の安定期, 最期の 7~10 日間, 最期の約 3 日間に分けられる. これらの各時期に応じて患者やその家族に関わっていくことが医療従事者には求められる 5)6). 特に, 医療行為によって症状を軽減することが難しい最期の約 1 週間には, 医療従事者が家族に対して意識的に介入することが重要である 7). そして, 家族が臨終の場を患者の側で過ごせるようなケアが必要である. これら のケアは, 患者の療養の場所に関係なく医療従事者に求められる. 看護師も, 患者と家族の生活の質を高めるケアを提供するうえで主体的に予後を予測することが必要不可欠であると考える.Glaser ら 8) も, 看護師が予後を予測することによって患者や家族との関係性やケアの方向性などに影響を及ぼすことから, 看護師の予後予測の必要性を指摘している. 近年, 看護師の視点から予後予測項目が明らかにされつつある 9)10). 山田ら 10) は, 看護師が患者の予後を推定する際の症状とその期間について検討し, ある看護師が予後予測項目として適切だと考えた症状や徴候を, ほかの看護師は適切ではないと考えたり, 特定の症状や徴候から予測した予後が異なることを報告している. 現在, 最期の 10 日と 3 日を正確に判断する指標は確立されていないので, まず指標の構成項目を明らかにすることが課題であると考える. そこで本研究では, 看護師が終末期肺 胃 直腸結腸がん患者の予後 10 日と 3 日を予測するうえで有用な項目 ( 症状や徴候 ) を明らかにすることを目的とした. その際, 血液検査などの身体侵襲を伴う処置を必要としない項目を抽出した. ( 受付日 :2010 年 4 月 7 日, 受理日 :2011 年 12 月 19 日 ) 連絡先熊谷有記 / 佐賀大学医学部看護学科 佐賀県佐賀市鍋島 Phone: /Fax: /E mail:kumagaiy@cc.saga u.ac.jp 62 日がん看会誌 26 巻 1 号 2012 年

2 研究方法 対象者 5 年以上のがん看護領域における臨床経験と, がん患者の看取りの経験をもつ看護師 57 名を対象者とした. なお本研究では, がん患者の病状悪化や患者の問題を判断できる看護師を対象者の条件とした. このような能力を備えた看護師は,Benner 11) が区分する 中堅看護師 に該当すると考える. また多くの論文で中堅看護師は臨床経験 5 年以上と定義されているので 12), 本研究の対象者は臨床経験年数 5 年以上とした. 調査方法調査は無記名式質問紙調査法で行った. この調査方法を用いたのは, 予後予測指標以外の尺度開発でも幅広く活用されている項目の内容妥当性の検証法を応用することで, 予後 10 日と 3 日を予測する症状や徴候を明らかにできると考えたためである. がん看護を専攻している大学院生と大学院修了者ならびに, がん患者に関わる病院看護師と訪問看護師に依頼文書, 質問紙, 返信用封筒を配布した. 質問紙の内容は, 属性と終末期に生じる症状や徴候 ( 肺 胃 直腸結腸がん用 ) である. 属性は, 性別, 臨床経験年数と領域, これまでに看取った患者のがんの種類, 訪問看護の経験の有無から構成した. 独自に作成した終末期に生じる症状や徴候 32 項目が, 肺 胃 直腸結腸がんの予後 10 日と 3 日の予測項目として適切であるかを 1. 全く適切ではない から 4. 適切である の 4 段階で確認した. なお, 本研究で取り上げた 32 項目は, 以下に示した手順で作成した. 1)MEDLINE および CINAHL(~ ) で, キーワードが terminal cancer / end of life / palliative / advanced and Mesh(Medical Subject headings)terms/ Prognosis / Survival Analysis / Neoplasms mortality, および adult で検索し, 英語で記述された論文に該当するものと, 抽出された論文の引用文献から, 予後 1 カ月以内を推定する予測項目を抜粋した. 2) 医学中央雑誌 (~ ) で, キーワードが予後, 終末期, 末期, ターミナル, ホスピス, 緩和, エンドステージ, 腫瘍, がんおよび成人と高齢者で, 論文のタイプが原著もしくは総説に該当する論文のうち, 予後 1 カ月以内を推定する予測項目を抜粋した. 3) 予後 1 カ月以内を推定する終末期予後予測指標を 1) 2) を通して抽出した. そして,The Palliative Prognostic(PaP)Score 4),The Palliative Prognostic Index (PPI) 13),The Palliative Performance Scale(PPS) 14), The Prognostic Scale 15),Reuben ら 16),Bruera ら 17), Kikuchi ら 18),Stone ら 19) の調査と, 山田ら 10) の調査で挙げられている予後予測項目の中で, 症状や徴候には該 4) 当しない経験に基づく予後予測と, 身体侵襲を伴う血 4)10)18)19) 液検査項目を削除した. さらに, 測定が困難な可能性が高い 体重減少 10)15)~17), 抽象度が高く判断が難しい可能性がある項目 バイタルサインの変動 10), 元気に復活 10) を削除した. 4) 前述の 3) で残った項目のうち, 身体の機能状態を示す Karnofsky Performance Scale(KPS) 4)16)18), Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG PS) 15)19), 歩行レベル 13)14), 活動と疾患の根拠 13)14), セルフケアレベル 13)14) を整理し, 歩行困難, 座位保持困難, ベッド( 布団 ) から起き上がれない に変更した. 程度によって判断が困難になる可能性がある 浮腫 10)13)15) を 末梢の浮腫 に, やせ 10) を 顕著な骨突出 ( 剣状突起や頬骨など ) に修正した. そして意味内容が重複する 反応なし 10) と 昏睡 15) を 昏睡 に, 混乱 15) と せん妄 10)13) を 混乱 / せん妄 に, いつもと様子が違う 10) と 昨日と違うという感覚 10) を 昨日と違うという感覚 に整理した. 5) 最終的に残った 32 項目の適切性と看護師の裁量の範囲内で判断できる内容かどうかを共同研究者とともに確認し, 表面妥当性を確保した. 分析方法統計ソフト SPSS for Windows 11.0J を用いて, 基本統計量を算出した. 予後予測項目の適切性は,Polit ら 20) の item level content validity indices(i CVIs) の基準 78 % 以上と Landis ら 21) が示した almost perfect の基準 κ 0.81 を参考にして確認した. 具体的には, 対象者の 81 % 以上が 適切である もしくは まあまあ適切である ととらえた項目を, 適切性ありとみなした. なお予後予測項目の適切性の分析には, がん患者を看取った経験があり, 欠損値や不明回答が 4 つ以内の看護師の回答を用いた. 肺 胃 直腸結腸がんにおける適切率の比較には,Fisher の正確確率検定を用いて検討した. 統計的有意水準については,5 % 未満もしくは 1 % 未満を採択した. 倫理的配慮本研究は, 名古屋大学医学部生命倫理委員会保健学部会の承認を得たのちに実施した. 対象者には, 研究の目的と内容, 研究協力は自由意思であること, 研究に協力しなくても不利益を被らないこと, 無記名であること, 日がん看会誌 26 巻 1 号 2012 年 63

3 表 臨床看護の経験領域 n=44 領域ありなし領域ありなし 呼吸器外科 皮膚科 9 35 消化器外科 形成外科 5 39 乳腺外科 呼吸器内科 婦人科 消化器内科 泌尿器科 血液内科 9 35 眼科 5 39 緩和医療科 ( ホスピス ) 5 39 表 看取った患者のがんの種類 n=44 種類 あり なし 種類 あり なし 胃 41 3 肺 39 5 食道 35 9 前立腺 直腸結腸 40 4 乳房 肝臓 / 胆管 36 8 子宮 膵臓 36 8 卵巣 得られたデータは統計的に処理し本研究の目的以外に使用しないことなどを文書にて説明し, 協力を求めた. 対象者からの質問紙の返送をもって, 研究への同意とみなした. 結果 対象者の特性対象者 57 名に質問紙を配布し,44 名 ( 回収率 77.2 %) の協力が得られた. 回答者はすべて女性で, 臨床経験年数は平均 21.3±8.8( 範囲 5~40) 年, 訪問看護経験者は 27 名であった. 臨床経験領域および看取った患者のがんの種類を表, 表 に示す. 肺 胃 直腸結腸がんの予後予測項目 ( 表 ) ) 適切性が認められた予後予測項目肺 胃 直腸結腸がんのいずれのがんにおいても, 予後 10 日の予測項目は, 予後 3 日の予測項目に比べて極めて少なかった. (1) 適切性が認められた予後 10 日の予測項目肺がんでは, 呼吸器症状の 安静時の呼吸困難, 全身状態の 倦怠感, 生気 活気のなさ, 口内乾燥, 消化器症状の 食欲不振 に適切性が認められた. 胃がんでは, 循環器症状の 末梢の浮腫, 全身状態の 倦怠感, 生気 活気のなさ, 口内乾燥, 口臭, 腹水貯留, 消化器症状の 食欲不振, 嘔気 / 嘔吐 に適切性が認められた. 直腸結腸がんでは, 循環器症状の 末梢の浮腫, 全身状態の 倦怠感, 生気 活気のなさ, 腹水貯留, 消化器症状の 食欲不振 に適切性が認められた. (2) 適切性が認められた予後 3 日の予測項目肺がんでは 21 項目の適切性が認められた. そのうち, 呼吸器症状 5 項目すべてが適切であると判断されたが, 消化器症状には適切性を示す項目はみられなかった. 胃がんでは 24 項目, 直腸結腸がんでは 23 項目で適切性が認められた. (3)3 種類のがんに共通する予後予測項目予後 10 日では, 全身状態 倦怠感, 生気 活気のなさ と消化器症状 食欲不振 の 3 項目が, 肺 胃 直腸結腸がんに共通していた. 予後 3 日では呼吸器症状 3 項目, 循環器症状 4 項目, 意識レベル 2 項目, 全身状態 5 項目, 日常生活動作レベル 3 項目, そのほか 1 項目の計 17 項目が共通していた. (4)2 種類のがんに共通する予後予測項目肺 胃 直腸結腸がんの中で 2 種類のがんに共通して適切性を認め, かつ有意差があった項目を下記に示す. 予後 10 日では, 胃がんと直腸結腸がんに共通する予測項目として, 末梢の浮腫, 腹水貯留 が認められた. 予後 3 日では, 肺がんと胃がんに共通する予測項目として 安静時の呼吸困難, 胃がんと直腸結腸がんに共通する予測項目として 腹水貯留 が認められた. (5)1 種類のがんのみに適切性を認めた予後予測項目肺 胃 直腸結腸がんの中で 1 種類のがんのみに適切性を認め, かつ有意差があった項目を下記に示す. 予後 10 日では, 肺がんで 安静時の呼吸困難, 胃がんで 口臭, 嘔気 / 嘔吐 が, 予後 3 日では, 直腸結腸がんで 嘔気 / 嘔吐 が認められた. ) 適切性が認められなかった予後予測項目 3 種類のがんにおいて, 予後 10 日と 3 日のいずれに 64 日がん看会誌 26 巻 1 号 2012 年

4 患者の症状と徴候 表 がんの種類と適切な予後予測項目との関連単位 :% がんの種類 予後 10 日 予後 3 日 肺胃直腸結腸肺胃直腸結腸 p n=38 n=39 n=40 n=38 n=39 n=39 呼吸器症状安静時の呼吸困難 ** * 肩呼吸 / 下顎呼吸 ** 喘鳴 ** 呼吸リズムの変化 ** 無呼吸 ** 循環器症状不整脈の出現 脈の緊張 血圧低下 末梢の浮腫 * 尿量減少 / 無尿 意識レベル傾眠 混乱 / せん妄 昏睡 全身状態倦怠感 生気 活気のなさ 目がうつろになる 発語減少 顕著な骨突出 口内乾燥 口臭 * 発熱 褥瘡 便失禁 / 尿失禁 腹水貯留 ** ** 消化器症状食欲不振 日常生活動作レベル 嘔気 / 嘔吐 ** ** 嚥下困難 歩行困難 座位保持が困難 ベッドから起き上がれない その他感謝の言葉を述べる 昨日とは違うという感覚 Fisher の正確確率検定,*p<0.05,**p<0.01(3 種類のがんにおける適切率の比較 ). 注 ) 数字は適切性ありと評価した人の %, は適切性があった項目 ( 回答者の 81 % 以上が適切性を認めた項目 ) を示す. p も適切性が認められなかった項目は, 循環器症状の 不整脈の出現, 意識レベルの 混乱 / せん妄, 全身状態の 発熱, 褥瘡, その他の 感謝の言葉を述べる の 5 項目であった. 考察 予後 日と 日の予測項目今回, 肺 胃 直腸結腸がんの予後 10 日の予測項目として適切性が認められた項目は, 予後 3 日の予測項目に比べて極めて少なかった. 台湾の緩和ケア病棟で開発 日がん看会誌 26 巻 1 号 2012 年 65

5 された予後 7 日を予測する項目は, 予後 2 週間も予測できるスコアリングシステムとなっており, 生存期間が短くなるにつれて症状や徴候が増えることを示唆している 15). また, 予後 数時間以内 の予測は可能であるといわれている 22). つまり, 短期の予後予測は, 予測項目が多いことからより容易にできる可能性が高いと考える. 肺 胃 直腸結腸がん全てに共通した予後予測項目の妥当性予後 10 日および 3 日ともに, 肺 胃 直腸結腸がんに共通する予後予測項目が認められた. たとえば, 食欲不振 や 倦怠感 は, 局所のがんの進行 / 転移だけではなく, 合併症などによる代謝障害 全臓器の機能低下などに伴って生じるので, 肺 胃 直腸結腸がんに共通して適切性が認められたと考える. 肺がんの予後予測項目の妥当性肺がんの予後 10 日の予測項目として 安静時の呼吸困難 の適切性が認められた. この安静時の呼吸困難は, 腫瘍増大に伴う肺胞面積の減少, ヘーリング ブロイヤー反射, 細気管支の圧迫に加え, がん性胸膜炎による胸水貯留で生じる肺の伸展性の減少などによって生じることが考えられる. このことから, 安静時の呼吸困難 は, 肺がんに特異的な予後予測項目となる可能性が高いと考える. しかしながら, 呼吸困難は肺疾患以外にも心疾患や全身状態の悪化に伴って生じることが報告されている 23). そのため, 安静時の呼吸困難 が肺がんの予後 3 日を予測する特異的な項目にはならず, 胃がんの予後 3 日の項目としても適切性が認められたのかもしれない. 一方, 直腸結腸がんでは適切性を示さなかったので検討の余地がある. 胃がんと直腸結腸がんの予後予測項目の妥当性胃がんの予後 10 日の予測項目として 口臭 と 嘔気 / 嘔吐 の適切性が認められた. 胃がんに伴う 口臭 は, 腫瘍の増大による通過障害や消化機能低下から食物が胃に停滞することによる腐酸臭や, 肝転移に伴うアンモニア臭が原因と考えられる. 嘔気/ 嘔吐 は, 消化器腫瘍の増大による迷走神経系と交感神経系刺激に伴う嘔吐中枢刺激や, 代謝や電解質異常に伴う Chemoreceptor trigger zone(ctz) の刺激, 胃の圧迫やイレウスなどでも起きる. また腹水貯留によって, 神経系刺激に伴う嘔吐中枢刺激や胃の圧迫によって 嘔気 / 嘔吐 が助長される可能性もある. そのため, 胃がんにおいて予後 10 日を予測する項目として適切性が認められたと考える. そして 嘔気 / 嘔吐 が胃がんの予後 3 日の予測項目とならなかったのは, 傾眠 や 昏睡 によって 嘔気 を看護師が判断できないだけでなく, 食事摂取量の低下または無摂取によって 嘔吐 が生じないことが考えられる. しかしながら, これらのメカニズムは直腸結腸がんにおいても生じる可能性があるが, 直腸結腸がんでは予後 3 日のみに適切な予後予測項目として認められており, 今後の検討の余地が残る. Yasuda ら 24) は, 胃がんと直腸結腸がんを消化器がんとして扱うことによって, 両がんの終末期予後予測項目を標準化できると指摘している. 本研究では, 胃がんと直腸結腸がんのみに共通する予後予測項目として, 予後 10 日では 末梢の浮腫, 腹水貯留 が, 予後 3 日では 腹水貯留 が認められた. そのため, 消化器がんとしての予後予測項目が存在すると考える. その理由として, 胃がんと直腸結腸がんに特異的な予後 10 日の予測項目として適切性が認められた 末梢の浮腫 は, 鼠径リンパ節への転移によるリンパ管圧迫や郭清によるリンパ管の流通障害, 低アルブミン血症によって出現しやすい. 予後 10 日と 3 日の予測項目として適切性が認められた 腹水貯留 は, がん性腹膜炎や低アルブミン血症によって生じやすい. これらの項目は, 肺がんでは予後 10 日の予測項目として適切性を示さなかった点から, 胃がんと直腸結腸がんに特異的予後予測項目として妥当性があると考える. なお, 末梢の浮腫 は, 肺がんの予後 3 日の予測項目として適切性が認められた. 循環器症状の 血圧低下 と 尿量減少 / 無尿 が肺がんの予後 3 日の項目として適切性が認められたことから, 循環動態の低下に伴って 末梢の浮腫 が生じた可能性が高い. 予後予測項目として適切性が認められなかった項目予後 10 日と 3 日の予測項目として適切性が認められなかった 5 項目のうち, 混乱 / せん妄 は予後 10 日以降に必ず生じる症状ではなく, また 褥瘡 はケアの程度に左右される. さらに 発熱 はがんの増大に伴う炎症反応によって生じるが, 細菌感染でも生じる. 感謝の言葉を述べる は, 対象者のパーソナリティにも左右される項目である. 死にゆく過程で徐脈に加え, リズム不整などが生じるため, 循環器症状の 不整脈の出現 が, 終末期がん患者の予後予測項目となり得るかどうかを検討していく必要がある. 66 日がん看会誌 26 巻 1 号 2012 年

6 おわりに 本研究では, 終末期の肺 胃 直腸結腸がん患者において,1 種類のがんにのみ適切性を認める特異的な予後予測項目と,2 種類のがんにのみ共通する予後予測項目, 3 種類のがんに共通する予後予測項目があることを明らかにした. これらの項目は, がんの種類を考慮した予後予測に基づくアセスメントおよび患者の生活の質を高めるうえで有用であると考える. しかし, 本研究では患者のがんの転移の有無, 治療歴, 患者に実施された治療内容などの臨床経過を加味せず, 臨床経験がさまざまである看護師の認識だけで調査を行ったこと, および対象者数が少ないという限界がある. そのため, 今回得られた予後 10 日と 3 日の予測項目を患者の経過と照らし合わせながら, 洗練させていく予定である. 謝辞 本研究にご協力いただきました看護師の皆様にお礼を申し上げます. 本研究は, 平成 21 年度財団法人名古屋市高齢者療養サービス事業団の研究助成金を受けて行ったものである. 文献 1)Glare P, Virik K. Independent prospective validation of the PaP score in terminally ill patients referred to a hospital based palliative medicine consultation ser vice. J Pain Symptom Manage. 22(5), (2001) 2)Gripp S, Moeller S, Bölke E, et al. Sur vival prediction in terminally ill cancer patients by clinical estimates, laboratory tests, and self rated anxiety and depression. J Clin Oncol. 25 (22), (2007) 3)Glare PA, Sinclair CT. Palliative medicine r eview: prognostication. J Palliat Med. 11(1),84 103(2008) 4)Maltoni M, Nanni O, Pirovano M, et al. Successful validation of the palliative prognostic score in terminally ill cancer patients. Italian Multicenter Study Group on Palliative Care. J Pain Symptom Manage. 17(4), (1999) 5) 川越厚. 在宅ホスピスケアを始める人のために. 東京, 医学書院,1996, ) 宮田和明, 近藤克則, 樋口京子. 在宅高齢者の終末期ケア 全国訪問看護ステーション調査に学ぶ. 東京, 中央法規出版, 2007,29 7) 角田直枝. 看取りの 最期の 1 週間 に利用者 家族を支え る看護を.Community Care.10(13),12 15(2008) 8)Glaser BG, Strauss AL( 木下康仁訳 ). 死のアウェアネス理論と看護 死の認識と終末期ケア. 東京, 医学書院,2003, ) 才木クレイグヒル滋子. 最期の場を整える 看護技術としての子どもの死の時期の予測. 日本看護科学会誌.21(3),50 60(2001) 10) 山田雅子, 井伊久美子, 上野桂子, 他. 平成 19 年度老人保健事業推進費等補助金 ( 老人保健健康増進等事業分 ) 高齢者のターミナルケア 看取りの充実に関する調査研究事業報告書. 社団法人全国訪問看護事業協会, )Benner PE( 井部俊子監訳 ). ベナー看護論 初心者から達人へ. 東京, 医学書院,2005, ) 嶋田聡子. 中堅看護婦の概念の明確化 過去 10 年間の看護文献から. 神奈川県立看護教育大学校看護教育研究集録.24, 56 63(1999) 13)Morita T, Tsunoda J, Inoue S, et al. The palliative prognostic index:a scoring system for survival prediction of terminally ill cancer patients. Support Care Cancer. 7(3), (1999) 14)Anderson F, Downing GM, Hill J, et al. Palliative performance scale (PPS):a new tool. J Palliat Care. 12(1),5 11(1996) 15)Chuang RB, Hu WY, Chiu TY, et al. Prediction of survival in terminal cancer patients in Taiwan:constructing a prognostic scale. J Pain Symptom Manage. 28(2), (2004) 16)Reuben DB, Mor V, Hiris J. Clinical symptoms and length of survival in patients with terminal cancer. Arch Intern Med. 148 (7), (1988) 17)Bruera E, Miller MJ, Kuehn N, et al. Estimate of survival of patients admitted to a palliative care unit:a prospective study. J Pain Symptom Manage. 7(2),82 86(1992) 18)Kikuchi N, Ohmori K, Kuriyama S, et al. Survival prediction of patients with advanced cancer:the predictive accuracy of the model based on biological markers. J Pain Symptom Manage. 34(6), (2007) 19)Stone GA, Tiernan E, Head R, et al. Prospective validation of the Palliative Prognostic Index in patients with cancer. J Pain Symptom Manage. 35(6), (2008) 20)Polit DF, Beck CY, Owen SV. Is the CVI an acceptable indicator of content validity? Appraisal and recommendations. Res Nurs Health. 30(4), (2007) 21)Landis JR, Koch CG. The measurement of observer agreement for categorical data. Biometrics. 33(1), (1977) 22)Kuebler KK, Berry PH, Heidrich DE( 鳥羽研二監訳 ). エンドオブライフ ケア終末期の臨床指針. 東京, 医学書院, 2004, )Reuben DB, Mor V. Dyspnea in terminally ill cancer patients. Chest. 89(2), (1986) 24)Yasuda N, Nakashima O, Ohnaka T, et al. Novel clinical staging for patients with end stage gastrointestinal carcinoma. Surg Today. 36(1),25 29(2006) Investigation on Prognostic Items for Patients with Terminally Ill Cancer * Yuki Kumagai, Atsuko Maekawa, Mayumi Abe, Hiroko Kokufu, Yasuko Tabuchi Address reprint requests to : Yuki Kumagai. Institute of Nursing, Faculty of Medicine, Saga University Nabeshima, Saga shi, Saga , JAPAN Phone: /Fax: /E mail:kumagaiy@cc.saga u.ac.jp 日がん看会誌 26 巻 1 号 2012 年 67

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