Japanese Journal of Lactic Acid Bacteria Copyright 2014, Japan Society for Lactic Acid Bacteria

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1 Copyright 0, Japan Society for Lactic Acid Bacteria 総 説 ウイルス感染防御機能を司るプラズマサイトイド樹状細胞を活性化する Lactococcus lactis subsp. lactis JCM 0 に関する研究 はじめに近年 温暖化に代表されるような地球規模での環境の変化によるウイルス生息領域の拡大や新型ウイルスの発生など様々な要因により ウイルス感染リスクは飛躍的に増大しつつある このような中 製薬企業はワクチン開発に力を入れるようになっているが 上市のハードルは極めて高いうえ パンデミックに対する供給力の問題も指摘されている そこで日常の食生活のなかに無理なく取り入れることができる食品素材でウイルス抵抗性を付与できるものがあれば極めて有用であると考えられる 乳酸菌は古来より様々な醗酵食品の製造に用いられてきた歴史を持ち 食経験 安全性の点で優れる さらに乳酸菌の保健効果については 膨大なエビデンスが取得され 食品分野においては世界で最も研究されたものと言っても過言ではない これまでに報告されている保健効果については 整腸作用 腸内細菌叢改善作用をはじめとして アレルギー改善 ガン予防 コレステロール低減など枚挙に暇が無い 中でも免疫機能に関する研究は突出して多い 藤原大介 キリン株式会社基盤技術研究所 ウイルス感染防御機能を制御する免疫系の司令塔的な役割を果たす細胞としてプラズマサイトイド樹状細胞が注目を集めている 本研究では プラズマサイトイド樹状細胞活性化効果を有する乳酸菌株を探索した マウス骨髄細胞由来プラズマサイトイド樹状細胞を用いたスクリーニングにより Lactococcus lactis subsp. lactis JCM 0 がこの効果を有することを見出し 作用機序として本菌株がプラズマサイトイド樹状細胞に認識され 活性本体である DNA が TLR 依存性の活性化反応を引き起こすことが示唆された また 本乳酸菌を用いたヒトにおける pdc に対する作用についても紹介する Key words:plasmacytoid dendritic cell, Lactococcus lactis subsp. lactis, TLR * To whom correspondence should be addressed. Phone : Fax : が これは乳酸菌が細胞壁成分の中にリポテイコ酸 ペプチドグリカンなどの Toll-like receptor( 以下 TLR) リガンド ムラミジルペプチドなどの Nod-like receptor( 以下 NLR) リガンドなどを含み それ自体が免疫刺激物質の固まりであるともいえる この免疫刺激効果は 主にマクロファージやミエロイド樹状細胞 (myeloid dendritic cell 以下 mdc) によって菌が貪食されることによって発揮され インターロイキン (IL)- に代表される一連の炎症性サイトカインを発現し 各種免疫機能が活性化される このような免疫賦活効果によって得られる機能のうち 最も代表的なものが感染防御機能である 感染防御機構の最前線を担う自然免疫系のうち最も重要な細胞として抗原提示細胞群が挙げられるが これを大別すると mdc とプラズマサイトイド樹状細胞 (plasmacytoid dendritc cell 以下 pdc) の二つに分類することができる pdc はヒト末梢血単核球の % にも満たない極めてマイナーなサブセットである ) が ウイルス感染防御の番人とも言える極めて重要な細胞であることが分かってから大きな注目を集めている pdc はウイルス核酸を認識する TLR や TLR を細胞内に発現しており ウイルス感染を認識して大量の IFN-αおよび IFN-βといった type I インターフェロンを放出する Type I インターフェロンは MxA などのウイルス複製阻害因子 ウイルスを分解する

2 Vol., No. RNA 分解酵素の発現を誘導し ) CD+T 細胞 Th 細胞 NK 細胞などの細胞性免疫を高めるなど マルチプルな経 リーニングを行うこととした 上述のように pdc のヒト末梢血単核球に占める割合は 路を介して抗ウイルス機能を発揮する 従って pdc を欠 極少量であり ヒト pdc を単離してスクリーニングを行 損したマウスにおいては ウイルス抗原に対する CD+T うのは現実的ではない したがって マウスから採取した 細胞の応答反応 IFN 産生が起こらなくなるなど重篤な 骨髄細胞を Flt-L によって分化誘導した pdc/mdc 混合 ウイルス抵抗性欠陥が起こることが最近確認され 改めて 培養細胞を用いてスクリーニングを行うこととした pdc pdc の抗ウイルス機能における重要性が浮き彫りになっ の活性化指標としては IFN-α を用いた 菌種からな ている ) る計 株の乳酸菌株を pdc/mdc 培養細胞にそれぞれ 加熱死菌体として添加し IFN-α の産生量を測定したが 0.pDC 活性化乳酸菌の探索 既報通り殆どの乳酸菌株で IFN-α の産生は見られなかっ 0 上記のような背景から考えて pdc を活性化するよう た しかし 株において 00 pg/ml 以上 株におい な乳酸菌が仮に見つかれば 安全にウイルス感染リスクを て 0 pg/ml 以上の IFN-α 産生が認められた ( 表 ) 非 低減させることにつながると期待される しかし 本研究 常に興味深いことに 00 pg/ml 以上の産生を誘導した 開始時に pdc は一般に乳酸菌を含む細菌の貪食ができず 株は全て Lactococcus lactis subsp. lactis( 以下 L. lactis 直接活性化されないことが報告 ) されていたが もし見 と略す ) に分類され 0 pg/ml 以上の産生誘導を示した つかれば競争力ある素材となることが考えられたためスク 株は全て乳酸球菌に分類されるものであった しかし ほ とんどの球菌では活性は検出されなかったことから 球菌 0 表. マウス骨髄由来 pdc/mdc 培養細胞における IFN-α 産生誘導乳酸菌骨髄細胞から試験管内で誘導した pdc 培養細胞に乳酸菌死菌体を添加 培養後 上清中の IFN-α 量を測定した であることは pdc 活性化の必要条件であるが 他にも必要な要素が存在していることが示唆された 00 pg/ml 以上の産生を誘導した 株のうち最も安定に pdc を活性化し得る菌として L. lactis JCM 0 を選択し 以下の解析 0 を行った. L. lactis JCM 0 の in vitro における pdc 活性 化効果 L. lactis JCM 0 の Flt-L 誘導 pdc/mdc 培養細胞 図.JCM 0 添加による pdc 上表面分子の発現の変化 pdc 培養細胞に乳酸菌ないしは CpG-DNA を添加し 培養後フローサイトメーターにて細胞表面マーカーの発現を観察した * 無添加サンプルに対して p<0.0 で有意差有り MFI=Median Fluorescence Intensity 平均蛍光強度 図. 乳酸菌株の pdc への添加による IFNs 誘導産生量比較 pdc 培養細胞に乳酸菌ないしは CpG-DNA を添加し 培養後 ELISA にて各種 IFNs の産生量を測定した * 無添加サンプルに対して p<0.0 で有意差有り Pam CSK,= TLRL, LPS=TLRL, CpG-DNA=TLRL の各ポジティブコントロール 対照乳酸菌 =Lactobacilus rhamnosus ATCC 0

3 Jpn. J. Lactic Acid Bact. Vol., No に与える効果を図 に示す 本菌株添加によってポジティブコントロールである CpG-DNA(TLR リガンド ) と同様に MHC class II をはじめとする pdc 活性化マーカーの発現亢進が認められた さらに 産生する IFNs の濃度について測定を行ったところ 図 に示すように 本菌株添加により IFN-α 以外に IFN-β IFN-λの誘導が認められた これらの反応は対照乳酸菌株として用いた Lactobacillus rhamnosus ATCC 0 の添加によっては起こらず L. lactis JCM 0 の誘導サイトカインの特異性を示している 一方で IFN-γについては本菌株と対照菌株で同等の誘導効果を示しており この点に関しては多くの報告のあるLactobacillus 属乳酸菌と同様な機構で誘導されているものと思われた 近年 抗ウイルス効果において IFN-α, IFN-βといった type I IFN に加えて type III IFN である IFN-λが脚光を浴びており 特にロタウイルスのような腸管感染性ウイルスの排除に重要であることも示されている ) ため とりわけ乳酸菌のような経口摂取し腸管に到達するような素材の応用ターゲットとして期待される. L. lactis JCM 0 の IFN-α 産生誘導メカニズムの 解析 本菌株の IFN 産生誘導において必須な TLR シグナルを探索するため 各種 TLR ノックアウト (KO) マウスの骨髄細胞より誘導した pdc を用いて IFN 産生の評価を行った その結果 TLR KO マウスおよび MyD KO マウス由来の pdc では IFN-α 産生が完全に消失した ( 図 ) ことから TLR/MyD シグナルによって本菌株応答性 IFN-α 産生が起こっていることが示され TLR のリガンドとして知られる DNA が活性本体であることが示唆された そこで 乳酸菌由来 DNA の IFN-α 誘導活性を検討したところ L. lactis JCM 0 由来 DNA は特に強い活性を示した (data not shown) これらのことから本菌株固有の DNA 配列が TLR リガンドとなって pdc 活 性化を誘導することが示唆された また TLR KO マウス由来の pdc では部分的な IFN-α 産生抑制が観察され おそらく細胞壁成分が TLR を介して協調的に働いていることも示唆された TLR はエンドソームに発現する内在性レセプターであり pdc が JCM 0 を貪食し 菌体中の DNA が溶出することによって初めて菌体由来 DNA リガンドとして作用することができる 対照菌株の DNA でも L. lactis JCM 0 よりは弱いものの pdc を活性化する機能を持つことも確かめられた (data not shown) すなわち機能を発揮する上で 最も重要なのは pdc に効率的に貪食されるかどうかである そこで pdc に蛍光染色したL. lactis JCM 0 を添加し 蛍光顕微鏡観察を行った その結果 図 に示すように対照菌株は pdc 外部を取り囲むように分布し 細胞内部に取り込まれないのに対して L. lactis JCM 0 は pdc の内部に取り込まれることが分かった このような菌株による pdc による認識 取り込みのされ方の違いが どのような乳酸菌の特徴に起因するのかは非常に重要な課題であり 今後の解析が必要である. L. lactis JCM 0 の経口投与による in vivo pdc 活性化効果 L. lactis JCM 0 を経口で摂取したときに in vivo にお いて pdc の活性化が実際に起こるかどうかは 食品とし 図. 乳酸菌の pdc による取り込みの違い pdc 培養細胞に蛍光標識した乳酸菌を添加し 蛍光顕微鏡観察を行った 図. IFN-α 産生における TLR 関連 KO マウスでの JCM 0 添加の効果各種 KO マウス骨髄から pdc を誘導 乳酸菌ないしは CpG-DNA を添加し 培養後 ELISA にて IFN-α 量を測定した * 野生型 (WT) マウス由来 DC における反応に対して p<0.0 で有意差有り

4 Vol., No ての有効性を考えるときに大変重要なポイントである そこで 本菌株の加熱死菌体をマウスに経口投与したとき腸管所属リンパ節の pdc が活性化し得るかどうかを検討した その結果 腸間膜リンパ節 pdc の MHC class II および CD の発現量が L. lactis JCM 0 摂取群で有意に上昇することが示された ( 図 ) このことから本菌株の摂取により in vivo で実際に pdc が活性化されることが示唆された.L. lactis JCM 0 のヒトに対する効果 これまでの結果から L. lactis JCM 0 はマウス pdc に対して活性化効果を有することが示唆されたため 次にヒト細胞に対する効果を検討した ヒト末梢血単核球に対してin vitro で本菌株を添加し pdc の活性化の有無を調 図. JCM 0 摂取 週間後の腸間膜リンパ節 pdc の活性化度マウスに JCM 0 を経口摂取させた後 腸間膜リンパ節中の pdc 活性化度合をフローサイトメーターで観察した 図. ヒト pdc に対する乳酸菌添加効果上段 下段にそれぞれのドナー由来 pdc の反応を示した ヒト pdc に乳酸菌あるいは CpG-DNA を添加後 フローサイトメーターで細胞表面マーカーの発現量を測定した * ** 無添加に比べてそれぞれ p< で有意差有り べた その結果 図 に示すように 例のドナーどちらにおいても本菌株添加によって pdc 上の活性化マーカーの有意な上昇が認められたが 対照菌株では変化が認められなかった さらにヒトにおける L. lactis JCM 0 の摂取の効果を 図.JCM 0 含有ヨーグルト摂取のヒト pdc に対する効果健常人ボランティアにプラセボないしは JCM 0 で発酵したヨーグルトを摂取させ 開始前後の血中 pdc 活性化度合をフローサイトメーターで測定した * 両グループ間に p<0.0 で有意差有り

5 Jpn. J. Lactic Acid Bact. Vol., No. 検討するために 健常人ボランティアを対象とした二重盲検試験を行った ヘルシンキ宣言に基づいて計画された試験スケジュールに従い 0 代から 0 代の被験者 名を無作為に 名ずつ グループに分け それぞれL. lactis クリーニングによって 乳酸菌の中で球菌に pdc 活性化能があることが示唆されたため 細胞の形態や大きさが pdc による認識と関連していることは想像されるが 球菌の一部にしか活性がないことについては別な説明を要す JCM 0 を用いて発酵させたヨーグルト または乳酸菌 るであろう 従って 細胞壁成分の中に pcd に認識され 非添加のプラセボを一日 00ml 週間 (0 年 月 ) 飲 る成分が存在している可能性が考えられ その成分が何な 用させた 試験開始時 終了時にそれぞれ採血を行い 末 のかを明らかにすることにより さらに効果の高い乳酸菌 梢血単核球を調製し pdc 活性化度を HLA-DR 及び CD を選抜することも可能になるかもしれない また 経口投 の発現量で評価した ( 図 ) 本試験期間中 全体として 与した場合 腸管でパイエル板や粘膜固有層に局在する 0 pdc 活性は低下する傾向が認められた このとき JCM pdc に取り込まれ 腸管関連リンパ組織 (GALT) を活 0 0 ヨーグルト摂取グループでは pdc 活性の低下が小さ 性化させることが免疫応答の開始となっていることは容易 く 結果として試験終了時に pdc 上の HLA-DR CD に想像がつくものの GALT 活性化効果がどのようにし 共に JCM 0 ヨーグルト摂取グループでプラセボグルー て肺や血液などの全身の臓器に波及するのかは最大の謎で プに比べて有意に高い値を示した 近年 温度と免疫系が あり 今後の更なる解明が必須である 関連することが見出されている 例えばマウスを高温処 冒頭に述べたようにウイルス感染リスクが増大すること 理すると活性化した樹状細胞の比率が低下する ) 温度感 が懸念されている中 新しいワクチンや抗ウイルス薬の開 受性チャネルが抗原提示細胞の働きを制御すること ) な 発は喫緊の課題であるし 世界的に政策レベルで推進され どの報告と今回の試験期間における温度変化 (/ 最高気 ていくべき問題である 一方 それらの医薬品の効能は極 温 その後 / 以降連続して 0 超 ) を合わせて考 めて高いものの ウイルスごとの特異性が高いため新型ウ 0 えると高温ストレスが連続したことにより pdc 活性が低 イルスを含めて種の多様性に対応しにくい上 季節性イン 0 下したことも一因として考えられる ヒトにおいて JCM フルエンザのような一般的なウイルスでも遺伝子型流行予 0 を経口摂取することにより pdc の活性化に寄与する 測の精度にワクチン接種の効果が左右されることも事実で ことが示唆された ある したがって 抗ウイルス機能を司る免疫系を活性化 させることにより 予防効果を高める または発症後の軽 おわりに 症化を期待できる点で本菌株には新たな乳酸菌の保健効果 以上 L. lactis JCM 0 の選抜からその効果の評価に における価値があると考えている 渡るまで紹介をしてきたが 今後の課題は多い 今回のス 参考文献 )Hoene, V., Peiser, M., and Wanner, R.: Human monocytederived dendritic cells express TLR and react directly to the CpG-A oligonucleotide D. J. Leukoc. Biol., 0, - (00). )Sadler, AJ., and Williams, BRG.: Interferon-inducible antiviral effectors. Nat. Rev. Immunol.,, - (00). )Takagi, H., Fukaya, T., Eizumi, K., Sato, Y, Sato, K., Shibazaki, A., Otsuka, H., Hijikata, A., Watanabe, T., Ohara, O., Kaisho, T., Malissen, B., and Sato, K.: Plasmacytoid dendritic cells are crucial for the initiation of inflammation and T cell immunity in vivo. Immunity,, - (0). )Piccioli, D., Sammicheli, C., Tavarini, S., Nuti, S., Frigimelica, E., Manetti, AG., Nuccitelli, A., Aprea, S., Valentini, S., Borgogni, E., Wack, A., and Valiante, NM.: Human plasmacytoid dendritic cells are unresponsive to bacterial stimulation and require a novel type of cooperation with myeloid dendritic cells for maturation. Blood,, - (00). )Pott, J., Mahlakoiv, T., Mordstein, M., Duerr, CU., Michiels, T., Stockinger, S., Staeheli, and P., Hornef, M., W.: IFN-λ determines the intestinal epithelial antiviral host defense. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 0, - (0). )Jin, Y., Hu, Y., Han, D., and Wang, M.: Chronic heat stress weakened the innate immunity and increased the virulence of highly pathogenic avian influenza virus HN in mice. J. Biomed. Biotechnol., (0). )Kashio, M., Sokabe, T., Shintaku, K., Uematsu, T., Fukuta, N., Kobayashi, N., Mori, Y., and Tominaga, M.: Redox signal-mediated sensitization of transient receptor potential melastatin (TRPM) to temperature affects macrophage functions. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 0, -0 (0). 0

6 Vol., No Lactococcus lactis subsp. lactis JCM 0 stimulates plasmacytoid dendritic cells which regulate anti-viral immune system Daisuke Fujiwara Central Laboratories for Key Technology --, Fukuura Kanazawa-ku Yokohama Plasmacytoid dendritic cell is getting a lot of attention as a commander in chief which regulates anti-viral immune system. In this study, we screened for lactic acid bacteria which are able to stimulate plasmacytoid dendritic cell. Lactococcus lactis subsp. lactis JCM 0 was selected by the screening using murine bone marrow-derived plasmacytoid dendritic cell. It was suggested that the strain JCM 0 was recognized by plasmacytoid dendritic cell and TLR-dependent activation was induced by its DNA. Effects of L. lactis JCM 0 on human pdc are also introduced

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