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「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

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スライド 1

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

資料3

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Q. 確定申告は必要ですか? A. 今回の配当によるみなし譲渡損益が特定口座の計算対象とならない場合 または源泉徴収の無い特定口座や一般口座でお取引いただいている場合につきましては 原則として確定申告が必要になります 申告不要制度の適用可否を含め 株主の皆様個々のご事情により対応が異なりますので 具

はしがき 配偶者控除 と 配偶者特別控除 は 昭和 36 年と昭和 62 年の税制改正で導入された歴史ある制度です ここ数年 配偶者控除の改正について様々な議論が行われてきましたが 平成 29 年度税制改正において 就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築する観点から配偶者控除と配偶者特別控除の見直し

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第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

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の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

1 基本項目 ⑴ 所轄税務署長給与の支払者の所在地 ( 住所 ) の所轄税務署名を入力します 所轄税務署が不明な場合 国税庁ホームページ にある 税務署を検索 で郵便番号等による検索ができますので 参照してください ⑵ 給与の支払者の法人番号この欄には 申告書を受理した給

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株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

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第 5 章 N

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1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

⑵ 過誤納金還付金が各税法の定めに基づいて発生するのに対して 過誤納金は 法律上 国税として納付すべき原因がないのに納付された金額で 国の一種の不当利得に係る返還金である なお この過誤納金は 次の二つに分かれる イ過納金過納金は 納付時には納付すべき確定した国税があったが 減額更正や不服審査の裁決

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

Transcription:

平成 22 年 10 月 1 日 財 務 省 国 税 庁 相続又は贈与等に係る生命保険契約等に基づく年金の税務上の取扱いの変更等の方向性について 先般 遺族の方が年金として受給する生命保険金のうち 相続税の課税対象となった部分については 所得税の課税対象とならないとする最高裁判所の判決がありました ( 平成 22 年 7 月 6 日 ) これにより 今後 取扱いを変更し 平成 17 年分から平成 21 年分の各年分について所得税が納めすぎとなっている方につきましては その納めすぎとなっている所得税が還付となります この度 還付の手続き開始に先立ち 現行法に基づく平成 17 年分以降の所得税の還付について その方法等をお知らせするとともに 平成 16 年分以前の所得税の還付について対応の方向を発表することといたしました 1. 平成 17 年分から平成 21 年分の所得税の還付について (1) 相続 贈与等により取得した生命保険契約や損害保険契約等に係る年金を受給している方が今回の取扱いの対象となります (2) 具体的な年金の種類は 次のとおりです なお 生命保険会社 旧簡易保険 損害保険会社 JA 共済 全労済等でこうした年金の取扱いがあります 年金形式で受給している死亡保険金 学資保険の保険契約者がお亡くなりになったことに伴い受給する養育年金 個人年金保険契約に基づく年金 (3) これらの 保険年金 について 税務上 次のように取扱いを変更することといたします ( 変更前 ) 各年の 保険年金 の所得金額 ( 年金収入額 - 支払保険料 ) の全額に所得税を課税 ( 変更後 ) 各年の 保険年金 を所得税の課税部分と非課税部分に振り分け 課税部分の所得金額 ( 課税部分の年金収入額 - 課税部分の支払保険料 ) にのみ所得税を課税 保険年金 支給の初年は全額非課税で 2 年目以降 非課税部分が徐々に減少していく簡易な計算方法により所得税非課税部分を算定していきます ( 支給開始年から終了年に向けて 非課税部分は 段階的に減少していくことになります ) 1

(4) 今月下旬に所得税法施行令を改正するとともに 法令解釈通達を発遣し 上記のとおり 保険年金 に係る所得税の取扱いを変更いたします 取扱い変更後 所得税の還付の手続きが可能となります なお 納税者の方々には 次の点にご注意いただく必要があります 所得税が納めすぎとなっていた場合の還付手続きには 更正の請求 と 確定申告 ( 還付申告 ) の 2 種類あり その種類ごとに手続きの期限が異なります 早い場合には本年 12 月末で期限がくるケースがあります 各年の所得税の申告状況等により 既に保険年金に係る源泉徴収税額の全額が還付されている場合などには その年については還付がありません 今回の取扱いの変更の対象となる可能性のある方には 取扱い変更後 生命保険会社等の 保険年金 取扱い各社から 国税庁作成のパンフレットと併せて還付手続きに必要となる年金情報等が個別に通知される予定です ただし 源泉徴収がされていない方や住所変更等により生命保険会社等が現住所を把握していない場合などは 通知が届きませんので 取扱い変更後 生命保険会社等に確認をお願いします ( 還付手続きに関するご相談は税務署にお問い合わせください ) (5) 還付手続きの方法や期限 還付とならない場合の説明など 手続きの詳細については 別添でご確認ください なお 今月下旬の取扱い変更の際に 再度 還付手続きの詳細についてお知らせします 2. 平成 16 年分以前の 保険年金 に係る所得税の還付について (1) 最高裁判決の対象となった 保険年金 は 老後の生活保障等を目的として 多数の方に最近 5 年に限らず販売されており また 年金払いという商品の性格からは 是正に当たり ある年の 保険年金 の課税だけでなく 各年の分について連続した是正が必要となるという特徴があります このため 所得税の還付請求権等が消滅している平成 16 年分以前の納税分についても 可能な限り救済措置を採ることといたしました (2) 過去 5 年を超えて救済する場合 それぞれの納税者の方にとって 救済期間が長い方が望ましいことは確かですが 現行法での救済は過去 5 年以内に限定されており 特別な救済措置をあまり長期間にわたって遡らせるがゆえに 証拠書類の保持 不保持といった事情により かえって納税者の間での不公平が増すようなことも 税制及び税務に対する信頼を確保するうえでは 避けなければなりません このため 税務署における確定申告書等の保存期間や民法の債権の消滅時効の期間等を踏まえ 平成 12 年分以降平成 16 年分以前の 保険年金 に係る所得税について 特別な還付措置を講ずる方向で検討してまいります ( 注 ) 税務署においては 平成 15 年分以降の所得税確定申告書等が保存されています こうした 特別な措置には 法律の手当てが必要です 法律案が国会で成立すれば その後 一定期間 この特別な還付措置の手続きがとれるようにする方向で検討してまいります ( 併せて 5 年以内の課税分についても 同じ期間 同様の手続きがとれるように手当ていたします ) (3) 今後 特別な還付措置の内容 ( 還付金額の算定方法等 ) についてさらに検討を加え 税制調査会での議論を経て 年末に結論を得る方針です 今後も 検討の進展に応じ 納税者の方々に 措置の方向性をお知らせしていくことといたします 2

別添 平成 17 年分から平成 21 年分の所得税の還付について 1. 納税者の方への取扱いの変更のお知らせ (1) 広報取扱いの変更は 今月下旬の所得税法施行令の公布日に法令解釈通達を発遣することをもって行います 通達発遣にあわせ 国税庁ホームページや税務署窓口のほか 新聞 インターネット 市町村広報誌などを活用して 保険年金 に係る所得税の取扱いの変更内容や手続きの詳細について お知らせします (2) 個別通知今回の取扱い変更の対象となる 保険年金 を受給されている方のうち その年金について所得税が源泉徴収されている方には 生命保険会社等の 保険年金 取扱い各社から 還付手続きに必要となる年金情報等が個別に通知されることとなっています ( 今月下旬の取扱い変更後 順次各社から発送される予定です ) この通知には 還付の対象となるか否かを簡単に判定できるフローチャートや Q&Aなどを掲載した国税庁パンフレットが同封されます なお 源泉徴収されていない方や住所変更などにより通知が届かない方についても 取扱い変更の対象ではないかと思われる方は 今月下旬の取扱い変更後 生命保険会社等に照会していただければ 生命保険会社等から年金情報等が案内されることとなっています ( 還付手続きに関するご相談は税務署にお問い合わせください ) 2. 所得税の還付手続きの開始時期納税者の方が還付を受けるための手続きは 対象となる年分の所得について 既に確定申告している方については 更正の請求 確定申告をしていない方については 確定申告 ( 還付申告 ) という手続きが必要となります これらの還付手続きは 今月下旬の取扱い変更後 受付を開始します ( 注 ) 更正の請求 及び 確定申告( 還付申告 ) の手続きの期限については 下記 4. 参照 3. 還付手続きに当たってのサポート体制今月下旬の還付手続きの開始にあわせ 電話相談や税務署窓口での相談を開始します また 国税庁ホームページでも各種情報の提供を開始します (1) 電話相談税務署の電話相談においては 専用窓口を設け 本件の担当の職員が対応することとしています また 電話相談の結果 税務署窓口での相談が必要と思われる場合には 窓口相談の事前予約の手続きをご案内させていただきます 3

(2) 税務署窓口相談税務署窓口では 事前予約制により相談に対応させていただきます (3) 国税庁ホームページ国税庁ホームページには 還付の対象となるか否かを簡単に判定できるフローチャートやQ&Aなどのパンフレット 還付手続きの詳細な説明や手続きに必要な各種様式のほか 納税者の方ご自身がご自宅で簡単に還付額の計算をすることができるよう 年金所得の計算のための簡易ソフトを掲載することとしています ( 注 ) 電話相談や窓口での相談開始は 今月下旬の取扱い変更後となりますので ご注意ください 4. 所得税の還付手続きの期限更正の請求や確定申告 ( 還付申告 ) の手続きには 以下のとおり 期限があります (1) 更正の請求 ( 対象となる年分の所得について 既に確定申告している方が対象 ) 更正の請求は 該当するすべての年分について 取扱いの変更を知った日の翌日から2 月以内に行っていただく必要があります ( 注 ) 取扱いの変更を知った日 とは 今月下旬の通達発遣後 納税者の方が 取扱いの変更を実際に知った日となります なお 納税者の方からの更正の請求に基づいて税務署で減額更正できる期間は 原則として申告書が提出された日から5 年間となります したがって 平成 17 年分の申告を平成 18 年 1 月 1 日に行った方の減額更正の期限は 平成 22 年 12 月末 平成 18 年 3 月 15 日に行った方の減額更正の期限は 平成 23 年 3 月 15 日となります (2) 確定申告 ( 還付申告 )( 対象となる年分の所得について 確定申告していない方が対象 ) 確定申告 ( 還付申告 ) は 申告する年分の翌年 1 月 1 日から5 年を経過する日までに行っていただく必要がありますので 平成 17 年分の還付申告については 原則として平成 22 年 12 月末日がその期限となります 5. 還付額の計算方法還付額は 次のように計算します (1) 納税者が受け取る各年の保険年金の金額を課税部分と非課税部分とに振り分ける 課税部分と非課税部分の具体的な計算方法については 下記 6. 参照 (2) 各年の保険年金の課税部分に係る所得 ( 課税部分の年金収入額 - 課税部分の支払保険料 ) を納税者の他の所得と合算して 取扱い変更後の所得税額を算出する (3)( 取扱い変更前の ) 納付済みの所得税額から取扱い変更後の所得税額を差し引いて還付額を算出する <ご注意いただきたい事項 > 1 保険年金を受け取った年に保険年金を含めて確定申告を行った方のうち 所得控除等により課税所得が生じなかった方については 保険年金に対する納税額は生じていません その場合 その保険年金に係る源泉徴収税額は 全額還付していますので 取扱いの変更に伴う所得税の 4

還付額はありません ( 注 ) 保険年金に対する源泉徴収は 年間の年金収入額から対応する支払保険料を控除した金額 ( 源泉徴収対象額 ) が 25 万円未満の場合には行われません 保険年金に対する源泉徴収は 当分の間 源泉徴収対象額の 10% で行われます 2 保険年金を受け取った年の確定申告において 保険年金について確定申告していない方については 取扱い変更後の所得税額が納付済みの所得税額よりも多くなる場合があります 6. 保険年金の金額に係る課税部分と非課税部分の計算方法保険年金に係る課税部分と非課税部分は 年金支給初年は全額非課税とし 2 年目以降 非課税部分が同額ずつ階段状に減少していくという簡易な方法により計算します この課税部分と非課税部分の計算方法は 定額払いの確定年金に限らず 終身年金や有期年金 逓増型や逓減型などの年金種類や支払方法 さらにはその支給期間にかかわらず用いることができます なお 課税部分に係る所得金額は 課税部分の年金収入額から対応する支払保険料を控除して計算します ( 参考 ) 保険年金の課税 非課税部分の振り分け 1 支給期間 10 年の場合 相続税法 24 条で 非課税部分 課税部分 部分は6 割と法定 2したがって 所得税課税部分は4 割となる 3 支払期間に対応して 一単位 ( マス ) 当たりの課税部分を算出し これを基に各年の所得金額を計算する 支払期間 初年 2 年目 3 年目 4 年目 5 年目 6 年目 7 年目 8 年目 9 年目 10 年目 経過年数 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 7 年 8 年 9 年 ( 計算例 ) 支払期間 10 年の確定年金を相続した方の支払年数 5 年目の所得金額の計算 ( 年 100 万円定額払い 保険料総額 200 万円の場合 ) 1 1 課税単位当たりの金額 :1,000 万円 40% 45 マス = 8.8 万円 2 課税部分の年金収入額 :8.8 万円 4 年 = 35.2 万円 ( 課税部分 ) ( 課税単位数 ){10 年 (10 年 -1 年 ) 2} ( 経過年数 ) 支払開始日からその支払を受ける日までの年数 3 必要経費額 :35.2 万円 200 万円 1,000 万円 = 7 万円 ( 保険料総額 ) ( 支払総額 ) 4 課税部分に係る所得金額 :35.2 万円 - 7 万円 = 28.2 万円 5

<ご注意いただきたい事項 > 1 前頁の ( 参考 ) の図のように 各年の年金額が同額であっても非課税対象額が異なることから 還付額も各年において異なることになります 2 課税部分に係る所得金額の計算に当たっては 支払保険料を控除しますので 支払保険料の割合が高い年金については その割合が低い年金と比べて 取扱い変更前においても課税対象所得金額は小さくなっています したがって 個人年金等の支払保険料の割合が高い年金については 取扱い変更による非課税部分の所得金額は小さくなります 6