(3) 教材について本教材は ピアノの稽古に一緒に行く約束をしたよし子とえり子の話である それぞれの思いで行動した結果 心がすれ違ってしまう どう考えて行動すればよかったのか 同じ出来事を二人がそれぞれの立場から書いた日記でそれぞれの思いを知ることができる そこで 本時では よし子の日記を読んで話し

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この時期の児童は 自己主張が強くなりがちである 友だちと意見がくい違うと 一方的に自分の意見が正しいと信じ込み 相手の立場や気持ちを受け入れようとしない場面が多々ある しかし 時間がたつと冷静に判断でき どうすべきなのかわかるときもある そこで 自分と異なる意見にも耳を傾け 相手の立場や気持ちを認め

Microsoft Word - 24授業実践.docx

意見にも なぜそう考えるのか根拠を示した上で 相手にきちんと伝えることなどを指導してきた 道徳の授業においては 相手の立場や気持ちを考え 広い心で人の過ちを許そうとする心情を育てたいと考え 6 月に お別れ会 2 -( 4 )( 学研 ) を行った 児童は 自分を見つめる場面で 友だちが一緒に遊びに

Taro-6年HP

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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とができる児童が増えてきている 総合的な学習の時間の 私たちにできることは何だろう では 調べ学習や実際の車いす体験の学習を通して 相手の気持ちを考えて親切な行動をすることの大切さを学んできている 一方で 仲の良い友達には親切にできるが そうでない友達には同じように親切にできない児童がいる また 困

生徒自身, 思いやりをもった行動ができたと感じていても, 相手の立場に立った行動になっていないこともあるこのキャストの心情を考えることで, 相手の気持ちや立場に共感し, 相手のことを考えた上でキャストがとった思いやりある行動, 親切な行為を学ばせたい (4) 生徒の実態と関わらせた指導の方策 ( 指

「埼玉発世界行き」高校生留学奨学金交付要綱

平成27年度 小・中道徳教育 研究の実際2

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

解答類型

道徳学習指導案

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

第 5 学年道徳学習指導案 研究主題 摂津市立鳥飼北小学校 指導者 一人ひとりの力を伸ばし 自尊感情を高め 互いに学び合える授業をめざす 1 正しく読み取る力を育成する 2 自尊感情を高め 道徳性を高める 研究仮説 Ⅰ 国語科の授業を中心に 読む 書く についての取り組みを行うことで 正しく読みとる

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

Microsoft Word - 社会科

(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

道徳の時間学習指導案 指導者 T1 長手英克 T2 浜井綾子 1 学年第 4 学年 15 名 2 主題名本当の友達 B 友情, 信頼 3 ねらいなつみに逆上がりを教えようと思うようになったてつおの気持ちを考えることを通して, 友達には自分とは違ったよさがあり, それぞれが力を発揮すると一人ではできな

いろいろな衣装を知ろう

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

(Microsoft Word - \217\254\212w\202U\224N\201i\216R\217\343\201j.doc)

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

う来なかった 翌々日の月曜日 あきらは じゅんに いいよ と返事をもらったのに どうしてこなかったのか と詰め寄った それに対して じゅんからは いいよ って 断ったじゃないか という返事が返ってきた という内容である ここでは 文字だけで思いを伝える難しさと 相手の立場をよく考えて情報を発信する大

7 学習指導過程 段階 導入 学習活動 1 友達との絆 について考える 2 教材 心のレシーブ の範読を聞いて話し合う 主な発問と予想される児童の心の動き 友達との絆 を深めるためには何が大切だと思いますか 困っていたら助けること 一緒に遊ぶこと 仲良くすること チーム分けの時, どこかやる気のない

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

第4章 道徳

4 研究主題との関連 自分を見つめ 友達の思いを大切にする子供の育成 道徳授業の充実を通して 研究主題に迫るために 4 年生では子供たちの目指すべき児童像を 自分の思いを見つめる子 友達の思いに気付く子とした また 目指すべき具体的な児童像を 資料の世界観に浸り 登場人物に自分を重ねながら登場人物の

第 3 学年道徳学習指導案 1 主題名どうすることが正しいか 1-(3) 勇気 平成 27 年 9 月 11 日 ( 金 ) 第 3 学年 2 組 34 名 授業者久米亨 2 資料名 思いきって言ったらどうなるの? ( 出典 : 光文書院 ) 3 主題設定の理由 (1) ねらいとする価値について中学

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

<小学校 生活科>

自己紹介をしよう

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

第 4 学年 1 組 道徳学習指導案 平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 第 5 校時在籍児童数男子 18 名女子 17 名計 35 名指導者教諭新島さやか 1 主題名相手の立場に立った思いやり 内容項目 2-(2) 思いやり 親切 2 資料名 心の信号機 ( 学研 みんなのどうとく )

勝ちにこだわるあまり, 他人の気持ちを考えない言動をする生徒がいたため, 全体指導を行った経緯もある 以上の事から, 中学校生活で様々な活動に一生懸命に取り組む中で, 思うようにいかず, 悔しい思いをする経験をした生徒が多いことがわかる 本学級の生徒がこの経験を生かし, さらに成長するためには, 悔

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させてい 1 学期には 交通安全教室を通し 自転車の乗り方や横断歩道の渡り方など社会におけ交通のルールを学んだまた 社会の学習において 家庭でゴミの分別をしていことに気付き ゴミの分別をすことが社会のルールであり そのルールによって健康が守られていということを知った体育の学習におけボール運動では サ

7 月の 人の心にふれて では, 人に素直に親切にできた経験をふり返る ぼく の気持ちを考えることを通して, だれに対しても相手の立場に立って温かな心で接していこうとする心情を育てることをねらいとして取り組んだ 授業後には, 親切にしたいと心では思っていても行動に移すのは難しい でも思っているだけで

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

あなたの立場とわたしの気持ち

まったり お互いに流されてしまい ルールを守れないこともある 修学旅行を控えたこの時期に 法やきまりの遵守 について学習し きまりの意義や守る意味を学習させることは 集団生活の中でルールを守る大切さに気付かせ 修学旅行でのルール決定などに対して意欲的に臨ませる事につながると考える (3) 資料の特質

国語科学習指導案様式(案)

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いとする価値 生命の尊さ と自己の生き方との関わりについて, さらに考えを深める時間としたい これは, 内容項目 生命の尊さを知り, 生命あるものを大切にすること に関する学習を道徳の時間を要にし, 関連する各教科 領域または日常生活と組み合わせて作成したものである 導入では, 生命に関する価値を確

第1学年5組 道徳学習指導案

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

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H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

ちよく教室で過ごすために 消しゴムのかすを落とさない ごみや落し物が無いように細かい指導もしてきた そのため 少しずつではあるが 児童の意識にも変化が見られ教室の床に落ちているものがなくなってきた この時期の児童は きまりを守らなければならないことは知っているし マナーやきまりを守らなければならない

3 本時のねらい 相手の立場を理解し 思いやりの心をもって温かく見守ろうとする心情を育てる 4 他の教育活動との関連 事前指導 ( 日常の指導 ) 当番係活動 仲間と協力して果たせるようにして 全員で取り組むことを大切にしてきた (5 月学校行事 ) 運動会 表現運動や応援合戦など 力を合わせて競技

第 3 学年道徳学習指導案 1 日時平成 28 年 7 月 1 日 ( 金 ) 公開授業 1 第 1 校時 指導者教諭千葉哲朗 2 学級盛岡市立上田中学校 3 年 1 組男子 20 名女子 16 名計 36 名南校舎 2 階 3 年 1 組教室 3 主題自己を見つめ, 自己の向上を図る 個性の伸長

Taro-【HP用】指導案.jtd

られる 日常の生活場面でも, そのことを裏付けるような行動が時折見られることがある (3) 教材について 1 教材名 手品師 出典 : 新しい道徳 6 東京書籍 2 価値 A-(2) 正直, 誠実 3 教材について本教材は, あまり売れない手品師が大劇場のステージに立てるチャンスを捨て, 男の子と交

4. 評価規準集団活動や生活への関心 意欲 態度学級や学校の生活の充実と向上にかかわる問題に関心をもち 他の児童と協力して自主的に集団活動に取り組もうとしている 集団の一員としての思考 判断 実践楽しく豊かな学級や学校の生活をつくるために話し合い 自己の役割や責任 集団としてのよりよい方法などについ

< 心の中でおうえんしながらそっと見守ったぼく > ぼくの状況 家に用事があったけれど じっとおばあさんを見ていた < 最初に声をかけたぼく > ぼくの状況 お母さんのお手伝いをする約束を果たすため 下校を急いでいた おばあさんの状況 不自由な足を一生懸命動かして坂を上っている この間より足どりが重

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

Taro-4年 総合 指導案(最終)

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相互理解 寛容 中学年 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに 相手のことを理解し 自分と異なる意見も大切にすること 高学年 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに 謙虚な心をもち 広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること 広がりと深まりのある人間関係を築くために 自分の考えを相手に伝えて相互理

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

今年度の校内研究について.HP

第○学年 ○○科指導計画

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

Taro-10月22日道徳指導案.jtd

第3学年 総合的な学習の時間 学習指導案

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

佐賀県教育センター 平成 24 年 2 月 1 日 新学習指導要領で評価が変わる! 新学習指導要領における学習評価の進め方 ( 中学校特別活動 ) 平成 24 年度から, 中学校では新学習指導要領が全面実施となります 新学習指導要領の趣旨を反映した学習評価の考え方については, 平成 23 年 7 月

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

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し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出


エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

北野中学校 30 周年第 1 学年共通道徳学習指導案 人はなぜ働くのか. 日 時 平成 18 年 11 月 24 日 生 徒 札幌市立北野中学校第 1 学年 指導者 教諭 筒井 久保村 石塚 川村 1. 主題名 人はなぜ働くのか 4-(5) 勤労と奉仕の精神 2. 主題設定の理由 人のためにならない

(3) 指導について本単元のねらいは 体の発育 発達について その一般的な現象や思春期の体の変化などについて理解できるようにすること 体をより良く発育 発達させるための生活のしかたについて理解できるようにすること である そのねらいを達成するため 児童が学習に興味 関心をもち 意欲的に取り組むことが

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

ブランコ乗りとピエロ

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

(3) 本題材の系統と他教科等との関連は 次のとおりである 学級活動 5 月シンボルマークを決めよう 6 月みんなで雨の日を楽しく過ごそう 6 月本題材 9 月 2 学期がんばろう会をしよう 他教科等との関連 道徳 わけっこしよう ( 友情 ) 道徳 どうしたらいいのかな ( 親切 ) (4) 指導

Microsoft Word - 今日のヒーロー.doc

3 指導方針 本主題は, 愛校心である 自分たちの学校のためにできることをしたい 自分たちの学校をよりよくしていきたい という気持ちを育てることや, よりよい玉諸小学校にするために自分たちに何ができるか ということを考えさせ, そのような態度を育てることが大切である 導入では, これまでの学校行事を

○ ○ 科 学 習 指 導 案

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

3. 単元目標 自の育てている野菜の変化の様子を観察したり 地域の人に話しかけたりしながら すすんで課題を解決することができる ( 関心 意欲 態度 ) 野菜の生長の様子や 地域のお店の様子について気付いたことを絵や文章などにかき 伝えることができる ( 思考 表現 ) お店の人にインタビューしたり

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

Transcription:

第 5 学年 1 組 道徳学習指導案 平成 28 年 2 月 23 日 ( 火 ) 第 5 校時 在籍児童数 計 36 名 場 所 5 年 1 組教室 3 階学習センター 指 導 者 教 諭 木元 智子 (T1) 主幹教諭 川島 実 (T2) 1 主題名相手の立場も考えて 相互理解, 寛容 2 教材名 すれちがい ( 出展 : 学研みんなのどうとく ) 3 主題設定の理由 (1) ねらいとする道徳的価値について本主題は 高学年における内容項目 B 相互理解, 寛容 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに 謙虚な心をもち広い心で自分と異なる意見や立場を尊重すること を深めることを意図したものである 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに 自分とは異なる意見や立場も広い心で受け止めて相手への理解を深めることで 自らを高めていくことができる 異なった意見や立場をもつもの同士がお互いを尊重し広がりと深まりのある人間関係を築くためにも欠かすことのできないことである また 寛大な心をもって他人の過ちを許すことは自分に対して謙虚であるからこそできることである そのような謙虚で寛容な心をもった児童を育てようとする内容項目である これは 中学年の内容項目 B 相互理解, 寛容 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに 相手のことを理解し 自分と異なる意見も大切にすること を受け さらに中学校の内容項目 B 相互理解 寛容 自分の考えや意見を相手に伝えるとともに それぞれの個性や立場を尊重し いろいろなものの見方や考え方があることを理解し 寛容の心を持って謙虚に他に学び自らを高めていくこと につながっていく 高学年では自分も過ちを犯すことを自覚し 寛大な心をもって他人の過ちを許すことができることや自分に対して謙虚であるからこそ他人に対して寛容になれることに気付くことが求められる 相手の意見や立場を考えて過ちを許すことは わたしたちの日常生活を円滑で快適なものとするために重要であり 自己の成長を図る上でも欠かすことのできないものである しかし 児童の発達段階を考えると自分の立場を守るため つい他人の過ちや失敗を一方的に非難したり自分本位に陥りやすい弱さをもっている児童も多いと考えられる そこで お互いにかけがえのない存在であることを自覚し 広い心で相手に接し 自分と異なる意見や立場を尊重し寛容の精神を持った人間の育成を図りたいと考え 本主題を設定した (2) 児童の実態について 5 年生としての生活も残り 2 ヶ月となり 本学級の児童は 高学年としての自覚を持ち児童会や委員会活動 学校行事などの活動をしている 特に 3 学期に入ってからの鼓笛の引継ぎでは下学年に教えたり 6 年生からの引継ぎとしてあいさつ運動で校門前に立ったりと 全校にかかわる活動を通して学校のリーダーとしてさらに意欲的に活動に取り組む姿が見られる しかし 友だちとも声を掛け合い協力して取り組む一方 友だちと意見が合わず円滑に活動することができずに行き詰まってしまうことも少なくない また 今まで仲の良い人間関係を継続する一方 相手の至らない点に目がいってしまい 相手の言動を素直に受け入れようとしなかったり 一方的に相手を責めてしまったりする姿も見られた この時期の児童は 相手の立場や気持ちを理解することの大切さは理屈としては分かってはいる しかし 自分の意にそぐわないと 相手の失敗を責め立てたり 腹を立てたりして 相手を許さないといった態度を取ることがある そこで 相手の立場や意見を認め 許すことのできる寛容の心の大切さについて考えさせ 本時の学習を通し深化させていきたい - 1 -

(3) 教材について本教材は ピアノの稽古に一緒に行く約束をしたよし子とえり子の話である それぞれの思いで行動した結果 心がすれ違ってしまう どう考えて行動すればよかったのか 同じ出来事を二人がそれぞれの立場から書いた日記でそれぞれの思いを知ることができる そこで 本時では よし子の日記を読んで話し合うグループとえり子の日記を読んで話し合うグループとに分かれて授業を展開する それぞれの立場で話し合うことで 相手の立場を考えない自分本位な考え方に十分に共感させ 人間理解を図る その後 両グループを交流させ 二人はどうすればすれちがいにならなかったのかを議論する この過程を通して 相手の立場に立って考えることの大切さをつかませ 寛容な心をもって相手を許せる精神を持てるようにし ねらいとする価値に迫りたい (4) 指導の工夫 1 指導方法を多様化するための工夫 事前に寛容に関するアンケートを実施し導入で活用し 主題に対する問題意識を高める それぞれの立場でワークシートに記入することで 自分と異なる意見を謙虚に聞き お互いの立場を大切にしようとする気持ちを高め 全児童を参画させる 2 子どもの主体的な参加を促す工夫 コース別の話し合い活動を通して 自分の考えを友だちの考えと比べながら聞き 考えを深める 3 多様で柔軟な指導の充実を図る工夫 教材追求の視点として学習課題を設定し 問題解決的な学習を展開する 教師の協力的指導により よし子側とえり子側に分かれての追求を行う わたしたちの道徳 (p.80) を利用することにより 相手の立場を推し量り 時には相手に譲りながらお互いの願いの実現を図る方法を見つけようとする 4 研究主題とのかかわりと他の教育活動等との関連 心豊かにかかわり自他共によりよく生きようとする児童の育成ー自己の生き方についての考えを深める道徳の時間の充実ー = 道徳科への移行をふまえて = (1) 研究主題とのかかわり本時では お互いの立場や事情を理解し 広い心で自分と異なる意見や立場を尊重することの大切さについて学んでいく わたしたちが社会生活を送る上で 相手の立場を理解し 尊重することは重要なことである このことを本資料の二人の日記から探らせ 相手の立場に立って考え 相手を理解し寛容な心を持ってよりよく生きようとすることの必要性を考えさせ ねらいとする価値に迫れるようにする (2) 他の教育活動等との関連 (4 月 ) 道徳の時間 ( 年間 ) 学級開き 学級目標 (4 月 ) 朝マラソン 友だちの意見に耳を傾け 教材名 持久走大会 なわとび大 お互いのよいところを尊 台湾からの転入生 会等へ向けて目標を立て 重していくことを学級の 相手の立場を推し量り 年間を通して目標に向け 約束とする どうすることが本当にあ て練習を重ねる (7 月 ) いてのためになるのか考 ともに生きよう ( 総合 ) 林間学校 え行動しようとする心情 様々な人と助け合いなが 規律ある集団生活を体験 を育てる らよりよく生きようとす することにより 節制 ることに気付く 協力 公徳などの望まし (12 月 ) (3 月 ) い生活態度を身に付け 教材名 卒業を祝う会 - 2 -

る 銀のろうそく立て 友だちと協力し 計画 (9 月 ) 広い心で自分と異なる立 分担をし 会の実践をす 運動会 場の人も受け入れようと る 他学年との交流を深め する心情を育てる 運営や準備などに積極的に参加し 協力し合う態度や責任のある態度を育てる 家庭 地域社会との関連 学級通信 懇談会等で 子どもたちのよりよい行いや取組を紹介していく また 道徳の授業を中心とした学級での取組の様子も伝えていく わたしたちの道徳 を通して 家庭でも相手の立場を理解し 広い心を持って生活する大切さについて話し合ってもらう 5 本時の学習指導本時のねらい 自分と異なる意見や立場を受け入れることの難しさやよさを知り 広い心で相手を大切にしようとする心情を育てる 6 本時の学習指導過程 段階 学習活動 ( 主な発問 ) 予想される児童の反応 指導上の留意点 時間 評価 導 気 1 アンケートの結果 友だちとけんかしてし 自分たちの現状を知ることで本時の 3 入 づ から自分たちの現状 まったことがある 学習に関心を持たせる く について話し合う なんとなく 距離を取ってしまったことがある 2 教材 読み聞かせの前に 登場人物 条件 5 展 と すれちがい の登 情況をおさえさせ 資料の世界へ誘 開 ら 場人物 条件 情況 う え を知り よし子の日 る 記グループとえり子の日記グループに分かれて教師読み聞かせを聞く 登場人物 よし子えり子 条件 情況 二人は仲よし ピアノの稽古に一緒に行く約束 - 3 -

えり子が電話する約束 一緒に行けなかった よし子 もうつきあいたくない えり子 もう 2 度と一緒に行かない 学習課題 二人の心がすれちがわないために どんな考えが大事なのだろうか 深 よし子の日記 (T1) えり子の日記 (T2) 26' め T1 よし子の日記を読み聞か T2 えり子の日記を読み聞かせる る せる 3 それぞれの立場からこうなってし 3 それぞれの立場からこうなってよ った原因を考え お互いにどうすれば え しまった原因を考え お互いにどし よかったの か自分の考えをまとめ話 り うすればよかったのか自分の考え子 し合いをする 子 をまとめ話し合いをする の 原因はなんだろうか 相手にどうし の 原因はなんだろうか 相手にどう日 てもらえばよかったのでしょうか 日 してもらえばよかったのでしょ 記 記 うか コ 1 自分の考えをまとめる コ 1 自分の考えをまとめる 2グループで話し合う 2グループで話し合う ス ス ( よし子 ) ( えり子 ) 原因はえり子が電話をかけてこ 原因は よし子に電話をかけたのに なっか たから 出なかっ た えり子がきちんと電話をかけて よし子が待ち合わせを勝手に決めた くればよかった から よし子にあやまったのに許してく れない 意図 : 相手の責任だと思っている 意図 : 相手の責任だと思っている自 自分本位な思いを考えさせ 分本位な思いを考えさせせる る お互いの日記を読んで 原因はなんだろうか 自分はどうすればよかったのか考えてみましょう 3よし子 えり子を混ぜたグループで話し合う 自分がえり子の状況を知らないで 一 よし子が30 分も待っていてくれたことを知方的に時間を伝えてしまった らなかった えり子さんは電話をしてくれていた 家に帰ってすぐに電話をすればよかった お母さんに任せないで 電話の近くで 出かけている間にお母さんに電話をしてもら待っていればよかった えばよかった えり子さんは全速力で走ってきてくれ よし子さんが聞いてくれるまで話せばよかっていた 一方的に時間を指定したことた をあやまればよかった えり子さんに話を最後まで聞けばよかった 意図 : 自分の立場を主張するだけでなく 相手の立場を気付かせるようにする - 4 -

お互いの情況を板書しながら整理し 相手の状況を知ることでよし子 えり子の立場か ら行動を振り返らせる ( ユニバーサルデザインの視点 ) すれちがいしないた 理由をきちんと聞く 意図 : 相手の立場や状況を理解し めには どんな考え 素直にあやまる 接することの大切さに気付 方が大切でしょう 人のせいにしないで相 かせる か 手のことを考える 自分の行動を振り返 相手にも事情があったことに気付 る き 相手の立場を理解することにつ 相手の立場を考えて行 いて考えることができたか 動する ( ワークシート 観察 発表 ) 4 今日の学習を振り 友だちの理由をきちん 教材を通して捉えた価値理解に基づ 8' 返り 相手の立場を と聞く き 自己を見つめ 自己の生き方を 考えて人と接するた 仕方のなかったことは 振り返らせる 見 めに どうしたらい 許す これまでの自分を見つけていくこと つ いのか書いてみまし きちんと聞いてもらえ で自分の課題やよさが自ら捉えられ め ょう るように誠実な態度で るようにする る 話す 相手の立場を考えて生活しようとす 素直にあやまる る意欲を高めることができたか ( ワークシートの記述 ) 5 わたしたちの道 認め合い 受け入れる 詩を読み 印象深く締めくくる 3 あ 徳 80ページを今 ことが大切 ねらいとする価値を印象深く捉える 終 た 日の学習を言葉の意 相手の気持ちに寄り添 ことができたか 末 た 味を考えながら読 って考えることが大 ( 音読 態度 表情 ) め む 切 る 7 評価の視点 自分本位な考えから相手を一方的に攻めるのではなく 相手の状況に気付き 相手の話を聞こうとする気持ちを持つことができたか 相手の立場や気持ちも受け入れ 広い心で人に接しようとする気持ちを持つことができたか - 5 -

- 6-8 板書計画二人の心がすれちがわないために どんな考えが大事なのだろうか すれちがいよし子えり子二人は仲よしピアノの稽古に一緒に行く約束えり子が電話をする約束もう二度と飯田さんとけいこにいくものか もうえり子さんとはつきあいたくない ピアノの練習母電話はかかってこなかったと思うことづて 二時ごろいつもの場所で 三十分待ってもえり子さんは来なかった三時近く遅くなったいいわけ知らん顔約束を破っておいて親せきのおじさんが来た おつかいをたのまれた 電話をかけた 四時にしよう全速力で走る二時四十分広場に着くスーパーは混雑早く電話をしたいわたしの言い分も聞いてくれたっていいじゃない 勝手に自分の都合で二時なんて決めて相手の立場に立って考え 相手の立場を理解する 人をさそっておいて電話もせず 来もしない

教材分析表 ( よし子の日記グループ ) ねらい 授業者の意図 自分と異なる意見や立場を受け入れることの難しさやよさを知り 広い心で相手を大切にしようとする心情を育てる 自分と異なる意見にも耳を傾け 相手の立場や気持ちを認めることの大切さについて理解させたい 発問 : 意図 : すれちがいしないためにはどんな考え方が大切でしょうか 相手の立場や状況を理解し 接することの大切さに気付かせる 価値理解 人間理解 他者理解 よし子とえり子の状況を整理し お互いに自分に足 りなかった気持ちを考えさせる 発問 : 今日の学習を振り返 り 相手の立場を考えて人と接するため 発問 : お互いの日記を読んで 原因はなんだろうか に どうしたらいい 自分はどうすればよかったのか考えてみましょ のか書いてみましょ う う 意図 : 相手の事情を知らず 自分本意の考えをしてい 意図 : 相手の立場や考えが たことに気付かせる 自分と違う場合に 人間理解 他者理解 相手にどのように接してきたかを振り返らせることにより 価値についての深まりを図る 自己理解 価値理解 よし子の立場 えり子の立場を混ぜたグループで話し合いをする 発問 : 原因はなんだろうか 相手にどうしてもらえばよかったのでしょうか 意図 : 相手の責任だと思っている自分本位な思いを考えさせる 他者理解 人間理解 - 7 -

教材分析表 ( えり子の日記グループ ) ねらい 授業者の意図 自分と異なる意見や立場を受け入れることの難しさやよさを知り 広い心で相手を大切にしようとする心情を育てる 自分と異なる意見にも耳を傾け 相手の立場や気持ちを認めることの大切さについて理解させたい 発問 : すれちがいしないためにはどんな考え方が大切でしょうか 意図 : 相手の立場や状況を理解し 接することの大切さに気付かせる 価値理解 人間理解 他者理解 よし子とえり子の状況を整理し お互いに自分に足 りなかった気持ちを考えさせる 発問 : 今日の学習を振り返 り 相手の立場を考えて人と接するため 発問 : お互いの日記を読んで 原因はなんだろうか に どうしたらいい 自分はどうすればよかったのか考えてみましょ のか書いてみましょ う う 相手の事情を知らず 自分本意の考えをしてい 意図 : たことに気づかせる 意図 : 相手の立場や考えが自分と違う場合に 人間理解 他者理解 相手にどのように接してきたかを振り返らせることにより 価値についての深まりを図る 自己理解 価値理解 よし子の立場 えり子の立場を混ぜたグループで話し合いをする 発問 : 原因はなんだろうか 相手にどうしてもらえばよかったのでしょうか 意図 : 相手の責任だと思っている自分本位な思いを考えさせる 他者理解 人間理解 - 8 -