(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

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教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

5 単元について (1) 教材観本教材 だいじなことをれんらくしよう は 学校紹介に向けて児童が学校の先生に情報を伝達したり インタビューしたりする インタビューして得た情報を園児に向けて分かりやすく説明できるように 台本を考え 聞き合い よかったところや改善点を見つけていく 実際に 3 学期に園児

1 自己存在感児童の生活体験や生活環境の実態 興味 関心を把握し 他教科との関連を踏まえて 様々な視点から取り組めるように課題提示の工夫を行う 2 共感的人間関係話し合いや発表会のときには 相手を大切にした聞き方と発表の仕方ができるように意識させ 支持的雰囲気の中で学び合わせる また 自分との違いや

H27 国語

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

いろいろな衣装を知ろう

りする活動には集中できない児童もいる そのために, ことばにこだわりを持って活動させるようにしてきた 例えば A 児は, 家に帰るとビデオやテレビを見て過ごし, 家族との会話が少ない状況である そのため語彙が少なく, 友だちとのつながりも薄くなり会話が広がらない コミュニケーションを取ることの楽しさ

ICTを軸にした小中連携

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

学習指導案 潮江東小学校全校研 3 単元名討論会を開こうー説得力のある話し方をゲットしようー教材名 立場を決めて討論をしよう ( 東京書籍 5 年 ) ( 金 ) 潮江東小学校 5 年 2 組上平田学級

伝わっていないと感じられたなら 繰り返し述べたり分かりやすく言い換えたりすればいいこ とも学ばせたい また 聞いて得た情報を整理して組み立てる段階 スピーチメモを作る段階 練習の段階 それぞれの段階で 互いに考えた内容を伝え合い 質問や助言などの意見の交流をすることでよりよいスピーチをめざしたい 発

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

国語科学習指導案

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3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

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ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

6 年 No.22 my summer vacation 夏休みの思い出を紹介しよう! 1/8 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 夏休みに行った場所や食べた物 楽しんだこと 感想などを表す表現が分かる 過去の表現が分かり 夏休みに行った場所や食べた物 楽しんだこと 感想などを伝え合う また 夏休

Microsoft Word - chojugiga_sidoan_new.docx

第6学年 国語科学習指導案

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

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平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

0630指導案A1

平成 年度言語活動の充実促進モデル校事業の研究より 豊かな表現力を培う 各教科等における言語活動の充実 伝え合う力 の育成

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

第1学年国語科学習指導案

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

自己紹介をしよう

平成19年度全国学力・学習状況調査の結果をふまえた指導改善策

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

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愛媛県学力向上5か年計画

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

3 4 すみれちゃんはどこでおねえさんになったのだろうか について考える 前時のカードからすみれちゃんの行動や様子について確認する すみれちゃんがかわったきっかけを読む 行動の変化前後での場面の様子について想像する わたしはおねえさん のすみれちゃんのきらりと光るところ抜き出し 理由

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 6 報告文を書いて発表しよう

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

国語科学習指導案 広島市立 小学校 教諭 1 日時平成 23 年 1 月 日 5 校時 2 学年 組第 5 学年 組 ( 男子 名女子 名計 名 ) 3 指導事項 (1) A 話すこと 聞くこと オ 互いの立場や意図をはっきりさせながら 計画的に話し合うこと (2) 伝統的な言語文化と国語の特質に関

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

4 研究主題との関連 自分を見つめ 友達の思いを大切にする子供の育成 道徳授業の充実を通して 研究主題に迫るために 4 年生では子供たちの目指すべき児童像を 自分の思いを見つめる子 友達の思いに気付く子とした また 目指すべき具体的な児童像を 資料の世界観に浸り 登場人物に自分を重ねながら登場人物の

3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 12 学校案内パンフレットを作ろう-共同編集・制作-

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

Taro-【HP用】指導案.jtd

ひょうごつまずきポイント指導事例集について 次ページ 示 ポイント 過去 全国学力 学習状況調査 結果 うち 特 課題 あた問題をも 作成したひう 状況調査 等 結果 明 したも あ 各学年 領域 共通 内容 い た4ページ~5ページポイントをも 各領域 やそ 学習内容を整理した系統表を掲載しい 各

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

PISA 型読解力と国語科の融合 -PISA 型読解力とワークシート- ( ア ) 情報を取り出す PISA 型読解力ア情報の取り出しイ解釈ウ熟考 評価エ論述 情報を取り出す力 とは 文章の中から無目的あるいは雑多に取り出すことではない 目的つまりこの場合は学習課題に沿って 自己の判断を加えながらよ

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

Microsoft Word - 第2学年 国語科「つづき話をプログラミングで表そう」研究指導案.docx

ている それらを取り入れたルーブリックを生徒に提示することにより 前回の反省点を改善し より具体的な目標を持って今回のパフォーマンスに取り組むことができると考える 同に そのような流れを繰り返すことにより 次回のパフォーマンス評価へとつながっていくものと考えている () 本単元で重点的に育成をめざす

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

たい 単元を貫く言語活動として, ポップカード で友達におすすめの本を紹介するという活動を位置 付ける もうすぐ雨に で習得した学びを活用し, 自分で選んだ本の紹介文を書いていく 作品の テーマを読み取りまとめる言語活動は, 読書に対する興味 関心を広げることにつながると考える (4) 単元の指導計

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

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人的環境の整備 教師 友達 分かりやすい説明の手本となるように, 話す速さや声の大きさを意識して簡潔に話したり, 話すポイントを視覚的に示したりする 道案内の手順を知ることや説明原稿の作成に時間が掛かった場合は, 教師間で役割分担しながらアドバイスする グループ内での自分の役割が明確になるように,

国語科学習指導案

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

03指導案前段

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

(2) 児童と新聞活用児童は 1 年生の3 学期より新聞記事から片仮名言葉探しをする学習や 廊下に掲示した どうぶつ大好き の新聞記事を読む活動などを通じて 新聞に慣れ親しんできた 2 年生となった児童は 日常的に新聞記事に触れ 感想を書いていく経験を積んできている 1 子ども新聞の記事を楽しく読む

総合第 3 学年福山市立千年小学校指導者山本康子 単元名 何もないとは言わせない!~ 千年の町のじまんをしよう ~ 本単元で育成する資質 能力 表現力主体性 積極性 思いやり自らへの自信 1 年間指導計画 月 千年の町をじまんしよう (70 時間 )

自己決定の場を設定する 自己存在感を持たせる 共感的な人間関係を育成する準備活動のどの場面で どの子どもを生かすのか 見通しを持って授業に臨む 導入の場面する 深める場面り返りの場面2 確かな学力の育成 複雑で変化の激しい現代社会に子どもたちが主体的に関わり よりよい社会を創造していくためには 一人

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

4 学習の活動 単元 ( 配当時間 ) Lesson 1 ( 15 時間 ) 題材内容単元の目標主な学習内容単元の評価規準評価方法 Get Your Goal with English より多くの相手とコミュニケーションをとる 自己紹介活動を行う コミュニケーションを積極的にとろうとしている スピー

4. 単元の実際 習得 (1) 三部構成のモデル文 ゲームなんてやめなさい を提示し 子どもの意識とのズレを生む 実践を行った4 年生のクラス 38 名全員が何らかのゲームをもっていることを確認し 子どもがゲームについて感じている楽しさを十分掘り起こす その上で はじめ なか おわり の形式で書かれ

d 単元について 第 2 学年 5 組国語科学習指導案単元名 : 謎解きインタビュー記事を書こう教材文 : 走れメロス 男子 21 名女子 16 名計 37 名 指導者水田陽子 単元観本単元は, 中学校学習指導要領国語科第二学年, C 読むこと の指導事項 イ文章全体と部分との関係, 例示や描写の効

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H30全国HP

Transcription:

Ⅲ 教科 領域部の取組 1 国語部 (1) 学力向上に向けた国語科の授業の在り方本研究で目指している 思いや考えを伝え学び合う児童の育成 のためには, 主体的 対話的で深い学びの実現が必要不可欠であると考える 国語部では 伝え合う力 を培うことを目指し, 話すこと 聞くこと 読むこと の領域の学習に重点をおいて指導に当たってきた 小学校学習指導要領解説国語編では, 伝え合う力 は 人間と人間との関係の中で, 互いの立場や考えを尊重しながら, 言語を通して適切に表現したり正確に理解したりする力 と表現されている 国語部ではこの 伝え合う力 を持つ児童の姿を 言語を通して思いや考えを適切に表現したり正確に理解したりできる児童, 人間と人間との関係の中で互いの立場や考えを尊重することのできる児童 と2つに分け, それぞれの児童の姿を以下のように捉えることから研究を推進してきた 言語を通して思いや考えを適切に表現したり正確に理解したりできる児童 自分の考えを目的や場面に応じて適切に伝えることができる 相手の考えを正確に聞き取り, 相手の気持ちを受け止めることができる 人間と人間との関係の中で互いの立場や考えを尊重することのできる児童 自己( の考え方 ) を見つめ, 自分の ( 考えの ) 特徴やよさが分かる 他者の意見や考えを尊重し, 対話的な学びを通してそのよさに気付くことができる これらの目指す児童の姿を具現化するためには, 言語の力を育てる指導 と 対話的な学びを大切にした指導 の両方を充実させていく必要があると考えた そこで 話すこと 聞くこと 領域の学習と 読むこと 領域の学習に重点を置いて指導の充実を図ることと, 方向性を明確にした対話的な学びに学習過程の様々な場面で取り組ませることを通して 伝え合う力 の育成と学力向上を目指してきた

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共感的に聞く態度の育成について学年ごとに重点的に育成したい話す力 聞く力を明らかにし ( 資料 1), 聞き手と話し手が互いに意識することで定着を目指す 話し手の意図を汲み取って共感的に聞く態度を育成するために, 感想や質問, 新たな意見の述べ方 について段階的に指導する イ実際の指導の様子 第 6 学年 問題を解決するために話し合おう 学級を2チーム ( モデルチーム モニタリングチーム ) に分け, 話合いを行う 議題は 雨の日に室内で楽しく過ごす方法を考えよう とした モニタリングチームには教師が示した観点に沿って話合いの様子を評価し, 気付いたことを書き出すように指示をする 観察 評価 写真 1 モデルチームの話合いの様子 写真 2 モデルチームの話合いを観察するモニタリングチーム 今の意見は理由がしっかり述べられていた 問題の解決にはつながらない取組だと思うけど 写真 3 気付きや思いを共有する様子 気付きを共有しながら話合いの様子を振り返り, 問題を解決するための話合いの約束を類型化して整理し, 次回の話合いに生かせるようにした

第 2 学年 たからものをしょうかいしよう 聞き方名人 を目指し, 教師の宝物を紹介するモデルスピーチで聞き方の練習をする 聞いたスピーチについて いいなと思ったところ もっと知りたいと思ったところ をそれぞれ付箋に書き, ペアで共有し, 意見を比較する 教師のスピーチは質問しやすいように意図的に情報が不足しているものとした 写真 4 教師がモデルスピーチを示す様子 写真 5 モデルスピーチを聞いて疑問を話し合う児童の様子 その質問いいね! ちゃんはなぜこのことを聞きたいと思ったの? それはさっき先生がスピーチで話していたよ? いつから という聞き方をするといいんじゃない? 写真 6 全体共有後のスピーチ発表の様子 授業の終末は 知りたいことを質問するときに使う言葉 適切な質問 を全体で共有し, それらを生かして友達のスピーチを聞かせ, 学びの成果を実感させるようにした

2 読むこと の実践ア協働による教材研究の柱 発問の工夫について人物の心情を表す表現や場面の様子を描写する表現に着目しながら発問を吟味する 気付きや疑問を対話的な学びに生かすために, 一問一答の形ではなく多様な考えを引き出せるような問い掛けをする 中心人物の変容を捉えさせる工夫について授業者が学習過程を構想する段階で, 複数の教員で教材とする物語文を中心人物の変容に着目して読み, 物語文全体を, AがBによってCになる話 という一文にまとめる まとめた一文は単元の指導計画を組み立てる際に, 着目させるべき表現を明らかにしたり, 発問の内容を吟味したりするために授業者が活用する また,3 年生以上の学年においては, 物語文の大体の内容や主題を捉えさせるために授業の中でも活用し, 学習のねらいに応じて児童にも書かせるようにする 国語部で考えた一文の例第 2 学年 A: 子ねずみを食べようとしていたたまが, 紙しばいをしよう B: 子ねずみに仲間として優しくされたことによって ニャーゴ C: うれしくなって食べなかった話 第 3 学年 A: おいぼれたじんざが, 感想をつたえ合おう B: 男の子の優しさによって サーカスのライオ C: 若いときのような輝きを取り戻すことができた話 ン 第 5 学年 A: 残雪をいまいましく思っていた大造じいさんが, 朗読で発表しよう B: 残雪の知恵と堂々とした態度に感動したことによっ 大造じいさんとがてん C: 残雪をがんの英雄と認め, 殺さずに逃がした話 第 6 学年 A: 生きる気力さえも失ったひとりぼっちのクルルが, 人物と人物の関係を B: 自分に寄り添うカララの覚悟に気付き再び飛べたこ考えようとによって 風切るつばさ C: 生きる気力を取り戻し仲間と一緒に力強くはばたいていく話 考えの変容に着目させる振り返りについて目的を明確にした対話的な学びを通して, 自分の考えが深まったり広がったりしたことに目を向けさせて振り返りを記述させるようにする 対話的に学ぶことのよさを実感させるために, 教師がどのように働き掛けるべきかを検討しておくようにする

イ実際の指導の様子 第 4 学年 人物の変化をとらえよう 走れ 中心人物の変容に着目して物語文を一文にまとめさせる 単元のはじめと終わりで同じ活動を行い, 自分の読み取りの深まりを実感させる 読み取ってきたことが見て分かるように, 教室に物語文を拡大して掲示する 掲示物には疑問や気付き, 心情の変化等を記入していく 中心人物の変容について捉えたことを持ち寄って対話的な学びに取り組ませ, 物語文を一文にまとめさせる グループごとに考えた一文を発表し, 共有することで物語文の主題を児童に考えさせる 第 1 学年音読の指導 家庭学習で取り組ませている音読練習に, 休み時間や放課後の時間を活用して学校でも取り組ませるようにした 物語文の音読を練習させる際は, 授業時間に読み取った登場人物の心情を思い出させ, どんな気持ちを込めて音読するかを児童に話させてから練習をさせるようにしている

学年話す力聞く力 第 1 学年第 2 学年第 3 学年第 4 学年第 5 学年 大事なことを順序よく話す はっきりした声でゆっくり話す 順序を表す言葉を使う 話す事柄を選ぶ 自分の考えとその訳を話す 事柄を順序立てて話す 声の強弱や間の取り方を工夫して話す 質問の目的を考えて分かりやすく例を挙げながら答える 分かったことと考えたことのつながりが聞き手に伝わるように話す 自分の立場について説得力のある主張をする 伝えたい内容や目的に合わせて構成や話し方を工夫して話す 話をよく聞いて質問する 質問をよく聞いてはっきり答える どんな話か考えながら聞く 話題に沿って注意深く聞き, 感想を伝えたり質問したりする 話し手が伝えようとしていることを考えて聞く 目的に合わせて大事なことを落とさずに聞く 質問の目的を正しく聞き取る 話の内容が分かるように記号や図, 絵も活用してメモを取る 理由と意見の両方に着目して聞く 相手の主張と理由について, 自分の主張と比べながら聞く 第 6 学年 意見につながる理由を挙げなが 意見に対する理由が適切かを考えながらら話す 聞く 発言の意図が明確に伝わるよう 相手の発言の意図を捉えて聞く に話す 話の構成や話し方の工夫に気を付けて自 意図が伝わるように適切な事例分の経験と比べながら聞く や資料を挙げ, 構成を工夫して話す 資料 1 各学年で重点的に育成を図る話す力 聞く力