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三科目合計の算出関数を用いて各教科の平均点と最高点を求めることにする この2つの計算は [ ホーム ] タブのコマンドにも用意されているが 今回は関数として作成する まず 表に 三科目合計 平均 と 最高点 の項目を用意する 項目を入力する際 適宜罫線などを設定し 分かりやすい表作成を心がけること 三科目合計 平均 最高点 図項目の準備 合計を算出する関数は図のとおりである メニューから入力する場合は [ ホーム ] タブの [Σ] または [ 数式 ] タブの [Σ] をクリックして [ 合計 ] をクリックする 今回はこのメニューを用いず 直接関数を入力する方法で解説する = SUM ( 合計する範囲 ) =SUM (B2:E2) 図 SUM 関数の例 まず 作成した場所に SUM 関数 を入力する 関数の入力は数式と同様で セルに = を入力 した後に 下図の手順通りに作業を行えばよい = を入力する SUM( と入力 情リテ 9 表計算 -2

合計の対象となるセルを範囲選択 最後に ) を入力して Enter 図関数の入力 図では 関数名を直接入力する方法を示した メニューから実行することもできるが ある程度慣れてくると直接入力した方が効率良い また 関数も数式と同様に数式コピーを用いて同じ計算を繰り返し設定することが可能である ここでは 一人分の計算が完了した後 数式コピーで残りの計算も実施する 平均点 最高点の算出次に関数を用いて科目ごとの平均点を算出する 平均 最大値を求める関数は下記のとおりであり 入力方法は SUM 関数と同様の方法で行う 平均を求める関数は下記のとおり = AVERAGE ( 範囲 ) =AVERAGE (B2:E2) 図 AVERAGE 関数 選択範囲の最大値 最小値を求める関数は下記のとおり = MAX ( 範囲 ) = MIN ( 範囲 ) =MIN (B2:E2) =MAX (B2:E2) 図 MAX MIN 関数 上記関数を用いることで 下記のように結果が得られる 平均 最高点ともに横へ数式コピーを行 い 各教科の結果を算出しておく 情リテ 9 表計算 -3

図平均点の算出 図最高点の算出 平均点の四捨五入 ( 関数の組み合わせ ) ここでは 平均点の小数点を丸めるために関数を利用する 四捨五入を行う関数として ROUND 関 数があるので この関数を使って AVERAGE で算出した平均点を小数点第一位で四捨五入する =ROUND( 参照セル 桁数 ) =ROUND (B2, 2) 図 ROUND 関数 このような場合 関数は単一で利用するだけでなく 組み合わせて利用する 例えば 平均値の値を 四捨五入する場合 計算式は下記のように設定することで 1 つのセルで 2 つ以上の関数を組み合わせ て利用できる 図 ROUND 関数内に AVERAGE 関数を入れ子にした例 情リテ 9 表計算 -4

ここでは平均点を小数点第一位で丸めるので ROUND 関数の 桁数 の設定は 1 となる 結果は 右にコピーして 後の科目についても同じ計算を行う ROUND の中に AVERAGE を入れる 図平均点を ROUND 関数で丸めた結果 2.3. 評価の算出ここでは 点数によって合格 不合格の評価を表示するための関数を作成する まず 三科目合計の隣に 合否 と見出しのついた項目を用意する ここに ある一定の点数以上の場合 合格 それ以外の場合 不合図項目の用意格 と表示する関数を作成する この作業を実現する方法として IF という関数を用いることで実現できる IF 関数は 条件に従って出力する数値 文字列を指定できる関数である ここで論理式とは 条件判断の基準となる式を言う あるセルが と同じならば というような判断をするときに作成する式のことである =IF( 論理式 真の場合 偽の場合 ) =IF( 参照先 >=100,1,0) 図 IF 関数の例 ここで 評価の基準は別途セルに入力し 関数内で参照することで合否の判断を行いたい ここで注意しなくてはならないのは 評価の基準を参照するセルは固定されなくてはならないところである 多数の成績を評価するため 一度作成した関数は数式コピーを利用したい しかし 数式コピーは相対的に参照がずれる このような場合 参照を固定する必要がある このような場合 絶対参照 という方法を利用する 情リテ 9 表計算 -5

絶対参照 相対参照について Excel では セルの参照が行われるが 数式や関数のコピーを行うと参照は相対的に移動するように基本設定されている 場合によっては 参照の移動を固定したい場合がある ( 例えば税率を用いた計算など ) 固定したい参照 ( 数式コピー時に動かしたくない ) 移動したい参照 ( 数式コピー時に動かしたい ) 図参照が問題になる計算 この場合 絶対参照という機能を使えばよい 絶対参照は参照セル番号に $ を付記することで設定 される また 絶対参照は [F4] キーでも設定できる =$A$1 =A1 ( 通常の参照 ) ( 行 列の参照を固定 ) =A$1 ( 行の参照を固定 ) =$A1 ( 列の参照を固定 ) [F4] キーで絶対参照の 設定が切り替わる 相対参照 絶対参照 =A1+B21 =A1+B21 =A$1+B21 数式を下方にコピ =A2+B22 =A$1+B22 ーした場合 =A3+B23 =A$1+B23 =A4+B24 =A$1+B24 図絶対参照の設定 $ のついた箇所が 固定される 情リテ 9 表計算 -6

IF 関数と絶対参照の手法を用いて 合否を判定する数式を作成する 適当な場所に合格点を示す数値を入力しておく この数値が合否判定の基準となる 図合格点の設定 合否判定を出力する IF 関数では 下記の設定が必要となる 三科目合計を合格点以上であれば合格と判定するが 判定基準は別のセルを参照する 以上 を数式で表現する場合 >= と入力する 判定の記載方法は次表を参照 表判定の際に用いる演算子 以上以下より上より下 >= <= > < 判定が成り立った場合 ( 真 ) 出力する値は 合格 成り立たなかった場合 ( 偽 ) 出力する値は 不合格 で ある 数式で文字列を扱う場合は ( ダブルクォーテーション ) を用いる 合否判定の箇所に IF 関数を入力する まず =if( までを入力する 次に 参照先である三科目合計をクリックし 続いて >= を入力する 判定基準である 合格点 を参照する これで 三科目合計 が 合 格点 以上だった場合という論理式となる 論理式の後を, で区切り ダブルクォーテーションで囲む形 で 合格 不合格 を入力する 前者が 真 の場合 後者が 偽 の場合である 情リテ 9 表計算 -7

Enter を押して数式の結果を確認する 次に数式コピーを行うが 合格点への参照がずれないように合格点の参照を絶対参照で固定する 数式が入力されたセルをダブルクリックし 合格点を参照している箇所をクリックしてカーソルを合わせる カーソルが参照セルにある状態で キーボードの F4 キーを押す すると 参照セルに $ がついた状態になる これで参照を固定することができる 図絶対参照の設定 以上の設定を終えた後 必要な箇所まで数式をコピーする ここで確認すべきことは 三科目合計への参照は相対的に移動しているが 合格点への参照が常に固定されていることである 2.4. 関数の活用 Excel には多数の関数が用意されているが どのような関数があるのかなかなか把握しにくい この場合 [ 数式 ] タブ内のメニューを開き 目的に近いと思われる関数にマウスをポイントして表示される説明を参照する 数式メニューでマウスをポイントすると 説明が表示される 情リテ 9 表計算 -8

図数式タブ また 目的に合致した関数を入力する過程で 何を設定する必要があるのか分かりにくいことがあ る その場合 関数を入力する際に表示されるヒントを確認すればよい 数式メニューでマウスをポイントすると 説明が表示される 図関数入力時に表示されるヒント 情リテ 9 表計算 -9

課題 講義で作成したファイルを (1)~(2) の指示のとおり変更せよ 目的例題で作成した 成績表の集計 に 三科目平均点 総合得点の 20 点換算 を算出せよ (1) 三科目平均点の算出受験者ごとの三科目平均点を合計の左に挿入せよ 計算結果は関数を用いて小数点第一位を残して四捨五入 ( 第二位で四捨五入 ) せよ (2)20 点換算の算出受験者ごとに総合得点を 20 点満点に換算せよ ここで利用する 20 点は別のセルに記載し 絶対参照を用いて参照すること なお ここでも関数を用いて小数点第一位を残して四捨五入 ( 第二位で四捨五入 ) せよ 20 点換算の算出方法は ( 総合得点 ) ( 総合点満点 ) 20 である 20 点換算では 換算する値 を絶対参照する 平均を求め 少数第一位で四捨五 入する 総合得点を 20 点換算し 少数第二位で四 捨五入 ( 小数点第一位を残す ) 図計算のイメージ 必ず 件名に 組 - 学籍番号情報リテラシー第 9 回課題 を記載すること 例 )1 組学籍番号 p18991 の場合 1-991 情報リテラシー第 9 回課題 情リテ 9 表計算 -10