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Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

1 給与所得控除額を算出する計算式は給与収入金額によって異なります 今回は給与収入金額 3,600,000 円以上 6,599,999 円以下の場合の式を用いています 2 調整控除額は合計課税所得金額 2,000,000 円超と 2,000,000 円以下で算出方法が異なります 今回は 2,000,

<4D F736F F D E8482BD82BF82CC95E982E782B582C68CA790C52E646F6378>

B 事例 1: 日本赤十字社と公益財団法人公益法人協会ともに 所得控除方式 を適用し ffff た場合に還付される税金について 前提 1 寄附先の名称等 ( 弊協会の他に 東日本大震災の義援金として日本赤十字社に寄附したものと仮定 ) 名称金額備考 日本赤十字社 ( 東日本大震災義援金 ) 30,0

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

公益法人の寄附金税制について

Q1 市県民税 ( 住民税 ) とはどんな税金ですか? A1 その年の1 月 1 日現在 市内に住所がある個人に対し 前年中の所得 ( 給与 年金 営業 不動産 譲渡などの所得 ) に応じて課税されます また その年の1 月 1 日現在市内に住所がなくても 市内に事務所 事業所又は家屋敷があれば課税

2 税金から控除される額 市区町村や都道府県に対する寄附金は 特定寄附金 と呼ばれ 所得税や住民税を計算するときに 寄附金控除が適用され 税が軽減されます 所得税の控除 総所得金額等の 40% が限度 2,000 円 所得税率 住民税の控除基本控除 総所得金額等の 30% が限度 2

平成19年度分から

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

川崎市条例指定制度の手引き 川崎市 平成 24 年 7 月発行

平成19年度市民税のしおり

妙高市 税に関するWEBページ

平成19年度税制改正.xls

第 5 章 N

妙高市 税に関するWEBページ

Microsoft Word - 個人住民税について

平成23年度税制改正の主要項目

給与所得控除 給与収入の金額控除額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下収入金額 20% + 54 万円 660 万円超 1,00

MR通信H22年1月号

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

5 事業用の車両等を売却 ( 譲渡 ) した場合の売却益 ( 譲渡益 ) 売却損 ( 譲渡損 ) については 事業所得とはならない 総合課税の譲渡所得 ( 土地 建物以外 ) の扱いになり 所有期間 (5 年超か以下か ) によって長期譲渡所得 短期譲渡所得に区分される 6 使用可能期間が1 年未満

早わかり認定NPO法人制度

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

目 次 はじめに 2 1 所得税の税額控除制度の導入 (1) 認定 NPO 法人への寄附に係る税額控除の導入 4 (2) 認定 NPO 法人以外の法人への寄附に係る税額控除の導入 4 2 認定 NPO 法人制度の見直し (1) 平成 23 年度より税制上対応する措置 6 1 認定要件の見直し 6 イ

NPO 法活動状況等アンケート ( 案 ) 下記のアンケートにご協力をお願いいたします ( 右の に数字をご記入ください ) ご協力いただいた結果については 奈良市及び奈良県における指定制度の検討資料として使用させていただきます 1. (1) あなたの団体は 法の設立 ( 設立登記の日 ) から何年

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

3 特別徴収義務者の指定及び特別徴収税額の決定手続 5. 給与所得に係る特別徴収義務者の指定等 ( 法 3の4) 市町村は 特別徴収の方法によって個人の住民税を徴収しようとする場合には 当該年度の初日においてその納税義務者に対して給与の支払いをする者のうち 所得税の源泉徴収義務がある者を 当該市町村

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給与所得控除 給与収入の金額 控 除 額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下 収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下 収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下 収入金額 20% + 54 万円 660 万円

税制について

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ


1 認定 NPO 法人制度とは? NPO 法人への寄附を促す制度です その目的は NPO 法人への寄附を促すことにより NPO 法人の活動を支援すること です 以前は 租税特別措置法という法律に基づき国税庁が認定を行う制度でしたが 平成 24 年 4 月の特定非営利活動促進法の改正により 所轄庁が認


1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

平成13年度 住民税のしおり

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計


計算してみましょう あなたの個人住民税はいくらになりますか? 高知市に住む T さんの場合 ( サラリーマン ) 家 族 妻 ( パートタイム労働者 収入 120 万円 : 所得 =120 万円 -65 万円 =55 万円 ) 子 人大学生 中学生 収 入 万円 社会保険料 万円 新生命保険料 万円

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【完成版】認定特定非営利活動法人制度のあらまし(H29.4)

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

3 ページ 4 ページ 5 ページ 5 6 ページ 7 ページ 8 ページ 8 ページ 9 ページ 10 ページ 2

< 所得控除の詳細 > 1 所得控除額計算一覧表 控除名 控除の詳細 控除額町県民税 控除額 参考 所得税 次の イ と ロ のい 次の イ と ロ のい ずれか多い方の金額 ずれか多い方の金額 災害や盗難等により 本人や本 イ ( 損害金額 - 保険 イ ( 損害金額 - 保険 雑損控除 人と同一

Microsoft Word - zeisyou9記載の手引.doc

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給与の所得金額の算出速算表 収入金額 給与所得の金額 0 ~ 650, ,000 ~ 1,618,999 収入金額 -650,000 1,619,000 ~ 1,619, ,000 1,620,000 ~ 1,621, ,000 1,622,000 ~ 1,6

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

以下の表のように計算されます 総 所 得 金 額 所得控除 課税総所得金額 退職所得金額 雑 損控除額 課税退職所得金額 山林所得金額 土地等に係る事業所得等の金額 土地建物等に係る譲渡所得金額 医療費 社会保険料 小規模企業共済等掛金 生命保険料 地震保険料 配偶者 配偶者特別 課税山林所得金額

第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

PowerPoint プレゼンテーション

4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

に限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間 ( 令第 4 8 条の9の9 第 4

なぜ法人化するのか? 所得税 住民税 事業税 社会保険 医療費が高い! それは 所得 (= 収入 - 経費 ) が高いからです すべてにかかわります 特に所得税は超過累進税率です 住民税 :10% 事業税 ( 不動産 ):5% どういう場合に法人化するのか? 相続税対策が終わった場合 相続税が発生し

平成16年度

第20号様式記載要領

所得控除 ( 個人の市民税 町民税と同じです )( 法第 34 条 ) 項目控除額 雑損控除 次のいずれか多い金額 1( 損失額 - 保険等により補てんされた金額 )-( 総所得金額等 1/10 ) 2( 災害関連支出の金額 - 保険等により補てんされた金額 )-50,000 円保険等により補総所得

平成27年度 いばらき県税ガイドブック

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

9 試験研究費の額に係る法人税額の特別控除額 2 10 還付法人税額等の控除額 3 11 退職年金等積立金に係る法人税額 4 12 課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額及びその法人税割額 の5の欄 ) リース特別控除取戻税額( 別表 1(2) の5の欄又は別表 1(3)

ワコープラネット/標準テンプレート

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

税務署からのお知らせ(H.22.10)

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

平成16年度

<TAC> 無断複写 複製を禁じます ( 税 18) 相上 (8)C10-1 相続税法 上級 演習 8 テキスト 2 第 8 回 - 解答 点 - 第一問 問 1 持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において 税負担の不当減少を防 止

Ⅱ 義援金を募集する募金団体の確認手続 [Q7] 当団体は 関係する個人 法人から義援金を預かり これを取りまとめた上で 一括して地方公共団体に対して支払います 預かった義援金が 国等に対する寄附金 に該当することについて税務署の確認を受けた場合 当団体に寄附をした個人 法人に対して発行する預り証に

申告を要せず, 所得割の課税から除外する 国債の利子 9 () 申告を要せず, 所得割の課税から除外する () 申告した場合 国債の利子に係る所得が生じた年の翌年の4 月 日の属する年度分の申告書に, 当該所得の明細に関する事項の記載をして申告分離課税するときは,() を適用しない なお, この場合

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2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

PowerPoint プレゼンテーション

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

3. 収入から所得を計算する 1ページの所得割の説明にあるように 所得割の計算では前年の1 月 1 日から12 月 31 日までの年間収入に直接税率をかけるのではなく いったん所得に直す ( 必要経費を差し引く ) 作業をします 所得は10 種類に区分されており それぞれ所得金額の計算方法が異なりま

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給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

Microsoft Word - FP2級法改正情報 doc

平成20年2月

市 県民税 ( 住民税 ) 市民税は 県民税と合わせて住民税と呼ばれ 住民のみなさんがそれぞれの税の負担能力に応じて分担し合うという性格をもつ税金で 個人が負担する個人市民税と 会社などが負担する法人市民税があります 市民税には 均等の額によって納めていただく均等割と 個人の所得に応じて納めていただ

平成28年度 いばらき県税ガイドブック

( 外国 ) 同上 ケース ( ) 相続人が取得した全 2 財産に対して課税 ( 外国 ) 国内財産に対しての み課税 ケース ( ) 相続人が取得した全 3 財産に対して課税 ( 外国 ) 同上 ( 平成 25 年度税制改正より ) ケース ( ) 被相続人 相続人いず 4 れも 5 年超居住の場

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

市民公益税制 PT 中間報告書 平成 22 年 4 月 8 日 ( 木 ) 市民公益税制 P T

20年度「応用課程・ビデオ問題」

Transcription:

認定NPO法人等の税制優遇措置17 認定 NPO 法人等の税制優遇措置

1. 認定 NPO 法人等の税制優遇措置 認定NPO法人等の税制優遇措置相続人が相続財産を寄附した場合 相続税 認定 NPO 法人になると 下表の税制優遇措置が受けられます 仮認定 NPO 法人は認定基準が一部免除されているため 相続税とみなし寄附金制度の適用はあ りません 税制優遇措置の種類 税金の種類 認定仮認定 NPO 法人 NPO 法人 所得税 個人が寄附をした場合 住民税 法人が寄附をした場合 法人税 認定 NPO 法人が法人税の申告をしてい る場合 ( みなし寄附金制度 ) 法人税. 個人が寄附をした場合 (1) 所得税 個人が認定 NPO 法人等の行なう特定非営利活動事業のために寄附をした場合には 所得税の寄附金控除が受けられます ただし 寄附金控除は 寄附をした人に納付する税額がない場合には受けることができません 寄附金控除を受けるためには 寄附をした人が確定申告をする必要があります 寄附金控除には次のつの方法があり 確定申告の際 どちらか有利な方法を選択することができます 1 所得控除方式 ( 寄附金の額 1-,000 円 ) を所得金額から控除します ( 1 総所得金額等の 40% が限度額 ) 18

認定 NPO 法人等の税制優遇措置遇措置 税額控除方式 ( 寄附金の額 1-,000 円 ) 40% を所得税額から控除します ( 1 総所得金額等の40% が限度額 所得税額の5% が限度額 ) 所得税は累進課税のため ( 税率は5% から40% まで ) 一般的には税額控除方式の方が有利になります () 住民税 個人が認定 NPO 法人等の行なう特定非営利活動事業のために寄附をした場合には 所得税と同様に住民税でも寄附金控除が受けられます 所得税の寄附金控除は 他県の認定 NPO 法人への寄附金も対象となりますが 住民税は寄附金控除の対象となる法人を自治体ごとに条例で定めるため 各自治体で扱いが異なります 詳細は 寄附をした人が住んでいる自治体の税務課等に問い合わせをしてください 住民税の寄附金控除は 所得税の確定申告をすれば税務署から各自治体へ申告内容が転送されるため 改めて住民税の確定申告をする必要はありません 認定NPO法人等の税制優住民税の寄附金控除の計算方法は税額控除方式です ( 寄附金の額 3-,000 円 ) 4% または 6% または 10% を住民税額から控除します ( 3 総所得金額等の 30% が限度額 ) 住民税は 県民税と市町村民税のつから成り立っています 県民税の税率は4% 市町村民税は 6% 合わせて10% です したがって県が条例で指定していれば4% 市町村が条例で指定していれば6% 両方が指定していれば10% の控除が受けられることになります なお 県 市町村のいずれも指定していなければ控除は受けられません 19

認定NPO法人等の税制優遇措置行っている法人で市長が指定したもの 1 下表は福岡県及び県内の主な市における 認定 NPO 法人等への寄附金控除に関する条例をまと めたものです なお いずれの自治体も寄附金控除の対象になるのは 認定 NPO 法人等の行なう特定非営利活 動への寄附金です 自治体名 認定仮認定 NPO 法人 NPO 法人 寄附金控除の対象になる法人 1 県内に主たる事務所を有する法人 福岡県 県内に事務所を有する法人で福岡県知事が指定したもの 1 北九州市 1 市内に主たる事務所または事業所を有する法人 市内に従たる事務所または事業所を有する法人で市長が指定したもの 3 市内に事務所または事業所を有せず 市内で事業を 福岡市 市内に事務所または事業所を有する法人で 市民の福 祉の増進に寄与すると認められるものとして 市長が 指定したもの 1 飯塚市 市内に事務所を有する法人 大牟田市 1 県内に主たる事務所を有する法人 市内に事務所を有する法人で福岡県知事が指定した もの 春日市 県内に主たる事務所を有する法人 筑紫野市 県内に主たる事務所を有する法人 糸島市 市内に事務所または事業所を有する法人 大野城市 県内に事務所を有する法人 1 知事または市長の指定を受ける方法は 各自治体にお問い合わせください 0

認定 NPO 法人等の税制優遇措置遇措置 寄附金控除の計算例 福岡県福岡市在住の 35 才会社員 年間の給与収入は 40 万円 扶養家族はなし 認定 NPO 法人福岡会 ( 主たる事務所 福岡県 市 ) へ 万円の寄附をした場合 所得税 寄附をしない場合 所得控除方式 税額控除方式 年間の給与収入イ,400,000 円 給与所得控除 1 ロ 900,000 円 認総所得金額ハ ( イ - ロ ) 1,500,000 円 社会保険料控除ニ 334,000 円 寄附金控除ホ 0 円 18,000 円 0 円 基礎控除 へ 380,000 円 所得控除額計ト ( ニ + ホ + ヘ ) 714,000 円 73,000 円 714,000 円 課税所得金額 ( ハ - ト ) 786,000 円 768,000 円 786,000 円 所得税額 3 チ 39,300 円 38,400 円 39,300 円 税額控除リ 0 円 0 円 7,00 円 納付税額 ( チ - リ ) 39,300 円 38,400 円 3,100 円 所得税の軽減額 0 円 900 円 7,00 円 定NPO法人等の税制優 住民税 寄附をしない場合 都道府県指定 (4%) 市町村指定 (6%) 両方が指定 (10%) 総所得金額 1,500,000 円 社会保険料控除 334,000 円 4 基礎控除 330,000 円 所得控除額の合計 664,000 円 課税所得金額 836,000 円 住民税額 (10%) 83,600 円 税額控除 0 円 70 円 1,080 円 1,800 円 5 納付税額 83,600 円 8,880 円 8,50 円 81,800 円 住民税の軽減額 0 円 70 円 1,080 円 1,800 円 ( 福岡県民税 ) ( 市町村民税 ) ( 合計 ) 認定 NPO 法人への寄附 0,000 円で 納付税額が 9,000 円 ( 所得税 7,00 円 + 住民税 1,800 円 ) 減額 されました 1 給与所得控除額とは 給与の金額に応じて給与収入金額から控除される金額のこと 給与収入 40 万円に対する 控除額は90 万円 基礎控除とは 全ての人が総所得金額から控除できる金額 3 課税所得金額が 195 万円以下までの所得税率は 5% 4 住民税の基礎控除は 33 万円 5 均等割額と調整税額の計算は省略しています 1

3. 法人が寄附をした場合 認定NPO法人等の税制優遇措法人が 認定 NPO 法人等の行なう特定非営利活動事業のために寄附をした場合には法人税の寄附金控除が受けられます 法人が支払う寄附金は全額が損金 ( 法人税法上の経費 ) にはならず 一定の限度額を超えた寄附金には法人税が課税されます 限度額は 寄附先に応じ次の区分に従って計算します (1) 国や地方公共団体等への寄附金には限度額がありません 全額が損金となります () 認定 NPO 法人等への寄附金の限度額は 次の算式で計算します ( 期末資本金等の額 0.375% + 法人の所得金額 6.5%) 1/ ( 寄附金が上の算式の限度額を超える場合は (3) の一般の寄附金の限度額も使うことができます ) 置(3) 一般の寄附金 ( 一般のNPO 法人への寄附金を含む ) の限度額は 次の算式で計算します ( 期末資本金等の額 0.5% + 法人の所得金額.5%) 1/4 認定 NPO 法人等への寄附金の損金算入限度額は一般の寄附金の限度額に比べて大きいため そ の分法人税が少なくなるというメリットがあります 寄附金控除の計算例 フクオカ製作所が 認定 NPO 法人緑の会へ 5 万円を寄附した場合 ( 期末資本金等 1,000 万円 寄附金を支払った事業年度の所得金額は 00 万円 ) 認定 NPO 法人等への寄附金の損金算入限度額 (1,000 万円 0.375% + 00 万円 6.5%) 1/ = 81,50 円 50,000 円 < 81,50 円損金算入限度額の超過額は 0 円 全額損金になります 一般の NPO 法人への寄附金の場合 (1,000 万円 0.5% + 00 万円.5%) 1/4 = 18,750 円 50,000 円 18,750 円 = 31,50 円超過額の 31,50 円は損金になりません

認定 NPO 法人等の税制優遇措置遇措置4. 相続人が相続財産を寄附した場合 相続または遺贈 6 により財産を取得した人が その取得した財産を相続税の申告期限 7 までに 認定 NPO 法人の行なう特定非営利活動事業のために寄附をした場合には その寄附をした人や親族等の相続税等の負担が不当に減少する場合を除いて その寄附をした財産は非課税財産として 相続税の計算に含めないことになっています 相続税は累進課税 ( 税率は10% から50% まで ) なので 認定 NPO 法人へ寄附をして税率が下がると相続税の額も大きく減少します このため 認定 NPO 法人は多額の現金や土地 建物等の贈与を受ける機会が増えます ただし 寄附を受けた認定 NPO 法人が 寄附のあった日から 年を経過した日までに 認定の失効や取消しなどにより認定 NPO 法人に該当しないこととなった場合 または寄附を受けた財産を特定非営利活動事業のために使っていない場合には すべての相続人に対して 減少した分の相続税がさかのぼって課税されます 認定NPO法人等の税制優6 被相続人 ( 亡くなった人 ) の財産を 相続人が取得することを相続といい 遺言書により相続人ではない人や 法人等が財産を取得することを遺贈といいます 7 相続税の申告期限は 被相続人の亡くなった日の翌日から 10 か月以内です 3

5. 認定 NPO 法人が法人税の申告をしている場合 ( みなし寄附金制度 ) 認定NPO法人等の税制優遇措この制度は 前の3つの優遇措置とは異なり 認定 NPO 法人自身のメリットとなるものです NPO 法人は 法人税法上の34 業種 ( 限定列挙 ) の収益事業を行っている場合には その収益事業の部分について法人税の申告をする義務があります ( P194) このとき認定 NPO 法人が 税法上の収益事業から それ以外の非収益事業のために支出した金額 ( ただし 特定非営利活動に係る事業に該当するものに限る ) は 収益事業からの寄附金とみなして ( みなし寄附金 ) 法人税の計算をすることができます 具体的には法人税の申告をする際に 収益事業の所得金額の50% か00 万円のいずれか多い方の金額 ( 国税庁認定のNPO 法人は 所得金額の0%) を所得金額から控除して法人税額を計算することができます この制度は法人住民税 法人事業税にも影響するため 法人税の申告をしているNPO 法人にとって大きなメリットといえます 置ただし みなし寄附金と言っても収益事業から非収益事業への資金の移動は実際に行なう必要があります また 認定が取り消された場合は その取消しの原因となった事実が発生した日の属する事業年度までさかのぼって課税されます ( 取戻し課税 ) ので注意が必要です このとき適用を受けた事業年度ごとに修正申告を行うのではなく 認定の取消しがあった日を含む事業年度の法人税申告の際に その事実が発生した事業年度から取消し直前の事業年度までの みなし寄附金の合計額に相当する所得金額を合わせて申告することになります 収益事業の所得金額 非収益事業の所得金額 みなし寄附金 法人税が課税される所得金額 4