第1回 訓練マニュアル研究会次第

Similar documents
平成 30 年度救急業務のあり方に関する検討会報告書の概要 消防庁救急企画室 はじめに 消防庁救急企画室では 高齢化を背景として救急需要が増大する中 救急車の適正利用の推進や救急業務の円滑な実施と質の向上等 救急業務を安定的かつ持続的に提供し救命率の向上を図ることを目的に 平成 30 年度救急業務の

ウツタイン様式を活用した救命効果の検証

平成 29 年中の救急出動件数等 ( 速報値 ) の公表 平成 30 年 3 月 14 日 消防庁 平成 29 年中の救急出動件数等の速報値を取りまとめましたので公表します U 救急出動件数 搬送人員とも過去最多 平成 29 年中の救急自動車による救急出動件数は 634 万 2,096 件 ( 対前

<4D F736F F F696E74202D E81798E9197BF33817A8FAC8E998B7E8B7D88E397C391CC90A782CC8CBB8FF32E >

ウツタイン様式調査オンライン処理システム

ども これを用いて 患者さんが来たとき 例えば頭が痛いと言ったときに ではその頭痛の程度はどうかとか あるいは呼吸困難はどの程度かということから 5 段階で緊急度を判定するシステムになっています ポスター 3 ポスター -4 研究方法ですけれども 研究デザインは至ってシンプルです 導入した前後で比較

PowerPoint プレゼンテーション

救急蘇生統計 (2008 年 ) ( ポイント ) 1. 心肺機能停止傷病者の1ヵ月後の生存率及び社会復帰率は年々上昇 2008 年中に救急搬送された心肺機能停止傷病者搬送人員のうち 心原性かつ一般市民により目撃のあった症例の1ヵ月後生存率は 10.4% と過去 4 か年のうち最も高く 2005 年

Microsoft Word - 都道府県向け報告書

<4D F736F F F696E74202D E9197BF345F91E63389F18DEC8BC EF81698A6D92E894C5816A2E >

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

蘇生をしない指示(DNR)に関する指針

1

7119 未実施団体に対するアンケート調査の結果 実施しない理由として 事業の費用対効果や 医療面に対するメリットが明確でないとの意見があったことから 医療機関の負担軽減効果や医療費の適正化の効果について定量的に分析を行いました また 利用率向上のためには 住民の認知度を高めることが重要であることか

傷病者の搬送及び受入れ に関する実施基準 平成 22 年 3 月策定平成 26 年 3 月改正平成 27 年 7 月改正平成 29 年 9 月改正

<944D92868FC75F8F578C D834F F E F1817A35302E786C736D>

<4D F736F F D F9D95618ED282CC94C EF393FC82EA8EC08E7B8AEE8F C9F93A289EF95F18D908F B A97768E862E646F6378>

平成22年度厚生労働科学研究費補助金(特別研究事業)

スポーツ紀要小峯・小粥・稲垣(校了).indd

高等学校「保健」補助教材「災害の発生と安全・健康~3.11を忘れない~」 第3章


untitled

1.ICD-10(2013 年版 ) のコーディングの確認対象 確認対象医療機関 DPC 対象病院および DPC 準備病院 確認対象期間 平成 28 年 10 月診療分 ~ 平成 30 年 3 月診療分 ( 計 18 か月 ) 確認対象 ICD-10 様式 1 の診断情報の ICD-10 コードを対

平成17年5月18日 豊岡市国民健康保険運営協議会シナリオ

2. 延命措置への対応 1) 終末期と判断した後の対応医療チームは患者および患者の意思を良く理解している家族や関係者 ( 以下 家族らという ) に対して 患者が上記 1)~4) に該当する状態で病状が絶対的に予後不良であり 治療を続けても救命の見込みが全くなく これ以上の措置は患者にとって最善の治

スライド 1

1 外国人傷病者対応 資料 1

ピンクリボンパートナーについて ピンクリボン活動を通じた社会貢献を希望される企業 団体様がピンクリボンかながわと共に活動する 1 年更新のプログラムです ピンクリボンかながわの趣旨及び活動方針を十分にご理解の上 ピンクリボンパートナーに登録していただくと ピンクリボンかながわよりピンクリボンロゴマー

Ⅰ. 一次検証 1) 一次検証者 消防本部で任命された救急技術指導者または同等の指導能力を有する者 2) 検証範囲全搬送事例参考 ) 神奈川県におけるメディカルコントロール体制推進方針 消防機関による事後検証消防機関においては 検証医師による医学的観点からの事後検証を受ける前に 全ての事例について救

消防救第 86 号 医政指発 0330 第 1 号 平成 22 年 3 月 30 日 各都道府県消防 防災主管部 ( 局 ) 長殿衛生主管部 ( 局 ) 長殿 消防庁救急企画室長 厚生労働省医政局指導課長 消防機関における自動体外式除細動器 (AED) の取扱いについて 今般 平成 21 年度厚生労

資料 2 緊急度判定 ( トリアージ ) プロトコルの策定に関する基本方針 ( 素案 ) 1. 緊急度判定 ( トリアージ ) の導入について 今後 傷病者の救命率をさらに向上するために 質の高い救急搬送を安定的に実施することが求められている 増大する救急需要に対応するためには 供給面 需要面の両者

Microsoft Word - ○(確定)救急修練等に係る受講者の募集について(都道府県 宛).rtf

Microsoft Word 資料1「救急搬送実施基準」の見直しの方向性について

スライド 1

消防機関と医療機関の連携のあり方に関する答申 平成 21 年 2 月 9 日 消防審議会

PowerPoint プレゼンテーション

もくじ 火災の概要 第 表 火災発生状況 ( 過去 5 年間 ) 第 表 市町別火災発生状況 4 第 3 表 月別火災発生状況 6 第 4 表 出火原因別火災発生状況 7 第 5 表 覚知状況 7 救急の概要 8 救助の概要 8 第 6 表 救急発生状況 ( 過去 年間 ) 9 第 7 表 市町別救

117_06-01

医療連携ガイドライン改

私のリビングウィル 自分らしい最期を迎えるために あなたが病気や事故で意思表示できなくなっても最期まであなたの意思を尊重した治療を行います リビングウィル とは? リビングウィルとは 生前に発効される遺書 のことです 通常の遺書は 亡くなった後に発効されますが リビングウィルは 生きていても意思表示

調査票を入力いただく環境について Adobe Reader のバージョンについて本調査票は Adobe Reader 11 以降のバージョンに対応しています (Adobe Reader11 より古いバージョンですと ファイルの保存の際に下記等のエラーメッセージが表示され ファイルの保存がされません

表紙@C

新規文書3

表紙-写真あり.indd

<4D F736F F D2088E397C388C091538AC7979D8B4B92F E81698F4390B3816A2E646F6378>

14個人情報の取扱いに関する規程

日本臨床倫理学会 Ⅱ POLST(DNAR 指示を含む ) 作成に関するガイダンス 生命を脅かす疾患 に直面している患者の 医療処置 ( 蘇生処置を含む ) に関する医師による指示 現在, 広く DNAR 指示 (Do Not Attempt Resuscitation Order) という言葉が用

助成研究演題 - 平成 23 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 重症心不全の集学的治療確立のための QOL 研究 東京大学医学系研究科重症心不全治療開発講座客員研究員 ( 助成時 : 東京大学医学部附属病院循環器内科日本学術振興会特別研究員 PD) 加藤尚子 私は 重症心不全の集学的治療確立のた


5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 三角形を辺や角に目をつけて分類整理して それぞれの性質を見つけよう 二等辺三角形や正三角形のかき方やつくり方を知ろう 二等辺三角形や正三角形の角を比べよう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか (

研究報告書レイアウト例(当該年度が最終年度ではない研究班の場合)

資料3

manaba course 出席機能 操作マニュアル

平成 30 年 6 月 5 日奈良県消防救急課消防救急係担当 : 倉田 中村直通 : 内線 : 熱中症による救急搬送状況について 直近一週間の熱中症による救急搬送は 7 人でした 熱中症は適切な予防をすれば防ぐこともできます 一人ひとりが 熱中症予防の正しい

- 目次 - 都道府県版 乳幼児健診情報システムでできること 1 Ⅰ. 乳幼児健診情報システム概要 ( 都道府県版 ) 自動集計用 2 Ⅱ. 各市区町村データの取込み方法 自動集計用 7 Ⅲ. 取込んだデータの集計方法 自動集計用 12 Ⅳ. 分析結果の作成方法 自動集計用 14 Ⅴ. 各市区町村デ

< F2D817991E F1817A8C46967B2E6A7464>

自治体CIO育成教育

マニュアルの見方 マニュアルの見方 マニュアルの見方について説明します 操作の前提条件です ある場合のみ記載しています 操作の前に確認してほしい重要事項です ある場合のみ記載しています 1 操作手順に対応した操作画面上の操作 箇所です 関連ページがある場合は 参照先の ページ番号を記載しています 操

今日のお話 実装とは? 達成基準と達成方法 実装チェックリストとは? 実装チェックリストの作り方 作成のコツと注意点 まとめ

<4D F736F F D A8D CA48F43834B C E FCD817A E

平成 25 年版救急 救助の現況 ポイント 1. 救急業務実施体制 1) 平成 25 年 4 月現在 消防本部は 770 本部で 全ての消防本部において救急業務が実施されている 全国 1,720 市町村のうち 1,685 市町村 (790 市 735 町 160 村 ) において消防本部による救急業

( 選定提案 ) は 利用者に貸与しようと福祉用具の種目の候補が決まった後で 具体的な提案品目 ( 商品名 ) を検討する際に用いる つまり ( 選定提案 ) に記載されるのは 候補となる福祉用具を利用者に対して提案 説明を行う内容である 平成 30 年度の制度改正では 提案する種目 ( 付属品含む

.....J (Page 1)

Microsoft Word - 【参考資料1】 _第2回カメラ画像利活用SWG議事要旨(案)_3.docx

厚生労働省による 平成 30 年度介護報酬改定に関する Q&A(Vol.1) に対する 八王子介護支援専門員連絡協議会からの質問内容と八王子市からの回答 Q1 訪問看護ステーションによるリハビリのみの提供の場合の考え方について厚労省 Q&A(Vol.1) での該当項目問 21 問 22 問 23 A

総合診療

平成 26 年 12 月 19 日 消防庁 平成 26 年版救急 救助の現況 消防庁では 全国の救急業務及び救助業務の実施状況等について 毎年調査を実施しております 今般 平成 26 年版救急 救助の現況 ( 救急蘇生統計を含む ) を取りまとめましたので 公表します 1 救急出動件数及び搬送人員と

奈良ファンとして登録の後 評価してもらう 登録したらいくらかのメリットを与える としたうえで 実際に奈良に来てもらって Web 上で評価してもらう メリットは金銭ではなく 1 年登録し 評価をしてもらったら情報を与えるというのはど うか IT の仕組みづくりも予算がいると思うが 時間的にも難しいが

Microsoft Word - 02-頭紙.doc

6 か月未満の乳児 意識障害 けいれんがあるとき 重症の心臓病 不整脈があるとき 吐かせる 吐かせない至急病院へ吐かせない病院へ病院へ何ものませない何ものませない何ものませない水や牛乳を飲ませる牛乳 卵白を飲ませる水を飲ませる

PowerPoint プレゼンテーション

日本臨床倫理学会 日本版 POLST(DNAR 指示を含む ) 作成指針 POLST(Physician Orders for Life Sustaining Treatment) 生命を脅かす疾患 に直面している患者の 医療処置 ( 蘇生処置を含む ) に関する医師による指示書 これは日本臨床倫理

富山西総合病院 医療安全管理指針

3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台

平成 26 年 3 月 6 日千葉医療センター 地域医療連携ネットワーク運用管理規定 (Ver.8) 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク運用管理規定 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この運用管理規定は 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク ( 以下 千葉医療ネットワーク ) に参加

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

Q7 生活管理指導表の記入の際に費用はかかりますか? A7 生活管理指導表は 健康保険の適用にはならず 自由診療となりますので 文書料などが発生する場合があります Q8 生活管理指導表における個人情報の取り扱いは? A8 生活管理指導表には アレルギー疾患を持つ子どもたちが 安心して保育所生活を送る

1. サービス影響の概要 事象 1 (1) サービス au 携帯電話サービス E メール送受信サービス (E メールリアルタイム受信設定 ) (2) 発生時間 2013 年 4 月 16 日 00 時 35 分 ~01 時 41 分 (1 時間 06 分 ) (3) 影響事象サービスが利用不可影響

1 情報通信基盤の整備

一人暮らし高齢者に関する意識調査結果 <概要版>2

救急の定義等 救急業務救急業務とは 災害により生じた事故若しくは屋外若しくは公衆の出入りする場所において生じた事故 又は政令で定める場合における災害による事故等に準ずる事故その他の事由で政令で定めるものによる傷病者のうち 医療機関その他の場所へ緊急に搬送する必要があるものを 救急隊によって医療機関そ

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

障害年金認定の地域間格差是正に関する意見書

Microsoft PowerPoint - y519-中国四国地方会A5

平成18年8月  日

<95CA F8FDA8DD782C8928A8F6F8FF08C8F82CC8E7792E882CC90E096BE2E786C7378>

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

 

<4D F736F F D2091E F18FC196688A8893AE939982CC926D8EAF81458B5A8F FB382C98AD682B782E992B28DB88C9F93A289EF8B638E E7C2E646F63>

Microsoft Word - tutorial.doc

本院における「医療にかかる安全管理のための指針」(以後指針と記載する)を周知していただくために下記の質問への回答をお願い致します

5. 議題 (1) 大和市における第 1 層協議体の運営について 資料 2( 大和市生活支援 介護予防サービス第 1 層協議体運営要領 ) 資料 3( 第 1 層協議体の設置への経過等 ) に沿って 第 1 層協議体の所掌事項 支援組織の位置づけ及び協議体発足に至るまでの経緯について事務局から説明

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

Slide 1

目次 アプリ導入前のお願い シッピーノ 初期設定方法 楽天 RMS 設定あす楽の設定 ネクストエンジン設定 1 配送日時の設定 ( 備考欄変換設定 ) ネクストエンジン設定 2 区分名称設定 ( 発送方法 ) ネ

先行的評価の対象とするユースケース 整理中. 災害対応に関するユースケース. 健康に関するユースケース. 移動に関するユースケース. 教育に関するユースケース. 小売 物流に関するユースケース 6. 製造 ( 提供した製品の保守を含む ) に関するユースケース 7. 農業に関するユースケース 8.

環境 体制整備 4 チェック項目意見 事業所評価 生活空間は 清潔で 心地よく過ごせる環境になっているか また 子ども達の活動に合わせた空間となっているか クーラーの設定温度がもう少し下がればなおよいと思いました 蒸し暑く感じました お迎え時に見学させて頂きますが とても清潔だと思

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

Transcription:

救急統計活用検討会第 3 回救急業務統計作業部会議事要旨 Ⅰ. 日時 平成 20 年 2 月 3 日 ( 火 ) 14:00~16:00 Ⅱ. 会場 スクワール麹町 5 階寿 Ⅲ. 出席者 ( 構成員 ) 岩佐構成員 緒方構成員 岡村構成員 坂本構成員 ( 代理出席者 ) 横浜市安全管理局警防部救急課課長補佐兼救急企画係長伊藤氏 ( 菊池構成員代理 ) ( オブザーバー ) 総務省消防庁消防大学校消防研究センター主任研究官久保田氏 ( 事務局 ) 総務省消防庁救急企画室 ( 財 ) 消防科学総合センター Ⅳ. 議題 1) 救急業務統計に係る救急隊員の教育のあり方について 2) 救急業務統計作業部会報告書 ( 案 ) について 3) その他 Ⅴ. 配付資料資料 1 救急業務統計に係る救急隊員の教育のあり方について資料 2 救急業務統計作業部会報告書 ( 案 ) 参考資料 1 第二回救急業務統計作業部会議事要旨 ( 案 ) 参考資料 2 平成 20 年版救急 救助の現況参考資料 3 心肺機能停止傷病者の救命率等の状況 Ⅵ. 議事要旨 配付資料の確認を行った後 議題について以下の議事が進行された

1 救急業務統計に係る救急隊員の教育のあり方について事務局より 資料 1 救急業務統計に係る救急隊員の教育のあり方 について 資料の説明があった (1) 教育の内容について座長 統計作業を行う上で何故教育が必要であるのかというと 1つは技術的なミス つまり 消防独自のソフト等からCSVそして消防庁のオフラインソフトと変換していく間に出てくる様々な誤差や誤り あるいは解釈や分類の誤り等 起こり得るミスを減らすための方策を考えていかなければならないためである 活動記録の最初の一次資料については 出来るだけ正確を期することを徹底し それを更に転記して入力する際のミスを減少して頂くことが大事である そこで 例えば 時間経過が逆転しているものは入力出来ないよう自動的にチェックがかかるようなシステム等も必要であると思われるため 考えていく必要があるのではないか 現在は電波時計が普及しているため 時間が正確に刻まれているベースになる時計があるということを前提として考えて頂きたい 全国的に対応すべき事項 の中で 疾病分類についての判断は 現段階では現場での医師の初診時の判断と救急隊の判断を合わせて行われている 医学的な知識や判断力が必要になってくるため 教育の必要がある部分ではないかと思う 教育を行うために 解説付きの事例集などの教材を作成していく必要性がある ア傷病者の緊急度について 座長 傷病者の緊急度判断についても きちんと記録に残し 適切であったか 受入側とどのようにマッチしているかを見ていくことは非常に重要なことではないか そのための物差しとしては 救急振興財団の重症度緊急度判断基準 という標準的なものは示されており それを基に地域の MC 等で調節して頂いても良い 委員 一番大事なのは 現場の負担が増えるのではないかということであり ある程度簡便で統一されているものであれば 当然用いた方が良いと思う 委員 市では 緊急度として 重症 中等症 軽症なのかということよりも 2 人乗車でもよいのか あるいは 3 人以上で乗車しなければならないのかということを判断している イ搬送先の決定について 座長 搬送先の決定についても 救急隊としては 緊急事例と考えているのかどうかを救急搬送のプロフェショナルな判断として入れるべきではないか 病院に着いてから医者がどのように言おうと 現場での判断を示すことは大事であると思う (2) 教育の方法について 事務局 心肺機能停止の話は 事後検証という形は ある意味教育に取り込みやすい 一方で 現況は 非常に広く全体的な話であるため どのような取っ掛かりにするのかが非常に重要になってくると思う 今後メディカルコントロール体制下でどのように地域の質を上げていくのかを 検討しながら進めていくと思っている 座長 緊急度判断に関しては 救急振興財団からのものを参考にして頂くということで良いかも知れないが 各疾病分類についての具体的な分類方法の提示については 事例集あるいは質疑応答集等を国として用意し 一定のルールを作らなければならないと思うがどうしたら良いか事務局 国でガイドライン作成の際には どこまでを一律にし どこまでを地域独自性が反映される部分とするのか 細心の注意を払わなければならないと思っている 1

座長 疾病分類出来るように技術を身につけるということもあるとは思うが そのようなトレーニング 勉強をするということは必要であると思う 細かい病名を付けろという話ではなく 大分類までであるため そんなに大変な話ではないと思うが いかがか 委員 同じ物差しで行えば地域差の比較は当然出来るということになるので その症候等からのみ簡単に分類できるような簡便なルールにしておくことが一番良いのではないかと思う 座長 それでは 教育については今のような議論を踏まえた上でまとめ 記載させて頂きたいと思う 2 救急業務統計作業部会報告書 ( 案 ) について事務局より 資料 2 救急業務統計作業部会報告書 ( 案 ) について 資料の説明があった (1) 調査項目の見直しについて ア 病院収容時刻 医師引継時刻 座長 傷病者に対する管理責任が どの時点で医療側の責任にバトンタッチされるのかについては 医療の管理下に入った時点 をもって 医師引継時刻 とする 医療機関の代表として医師が引き継ぐのかナースが引き継ぐのかは 医療機関の責任で決めれば良いという話であれば 医療機関引継時刻 としてはどうか 医療機関引継時刻 として 引継ぎとは 単なる受付けではなく 責任がバトンタッチされるという意味である ということでいかがか 委員 消防機関としては 傷病者の管理をどこで医療機関に引継ぐのかということを考えると 医師 とした場合 活動上少し厳しい部分があるため 事務は別として やはり 医療機関 医療従事者 ということが望ましいと思われる 出来れば トリアージナース のみではなく やはり ナースに引継ぐ ということ自体も医療側として管理責任を持つというスタンスになって頂くことが一番望ましと思う 事務局 救急事故等報告要領の中では 収容先医療機関の医師に傷病者を引継いだ時点 と記載しているため この原則は一応残しておきたい 今議論された部分については 注釈という形で明記していくということでいかがか 座長 医師引継時間 の注釈として基本的には 医師 もしくは医師の指示を受けているナースに引き継いだその時点をもって医療の管理下に入った時間とする と具体的な説明を入れ紛れがないようにするという方針にしたい 医師引継時刻 の 引継ぎ の ぎ は 平仮名を入れる場合と入れない場合があるようなので 検討頂きたい 事務局 それも含め 名称にいては再度調整し 一番良い名称にさせて頂く イ 傷病程度 の分類について 事務局 今までは 死亡 重症 中等症 軽症 その他 という形であったが 今回 緊急性の高いものに着目し 死亡 重篤 重症 中等症 軽症 という形にしたいと考えている 座長 死亡 の定義ははっきりしていない また 重篤 の中の多くに病院外心停止があるため 本来の意味での 死亡 と 重篤 がきちんと分けられていないという問題もある 委員 市でも 重篤 については 非常に緊急性が高いものとして判断しているため 是非 重篤 を何かしらの基準の中に明記して頂けるとありがたい これはあくまでも初診時の医師の診断結果を 5 段階に分けている それを無くすのか無くさないのかは消防機関よりも 医師が初診で判断する時に必要かどうかということなのではないか 2

座長 初診時の 死亡 と 重篤 の定義を明確し 例えば 救急車をおりた瞬間に 医療機関としては蘇生行為をせずに死亡を確認したもの を 死亡 とし 心肺蘇生も含めて病院で何らかの蘇生処置を行ったが 死亡を確認したもの を 重篤 としては如何か 重篤 に CPA と CPA 以外のショック もしくは呼吸不全 など死に瀕しているという意味で さらに分ければ良いのではないか 重篤 という分類がない地域では CPA は 重症 に入ってしまうのでは ウ 年齢区分 について 座長 本来は実年齢が最も良いが この細かい分類にしたいと思う エ 疾病分類 について 座長 初診時の状態について 将来的には確定診断を医師側から得られるような方策が必要であるが それまでやむなく病態名等を使っていくということにさせていただきたい 事務局 将来的に確定診断までということも含めて 報告書の方には記入させていただきたいと思う オ 搬送先医療機関の分類 について 座長 二次医療機関と初期をどこで切るか 事務局 基本的には医療計画がベースにはなると思う 座長 そもそも初期 二次 三次という医療機関のところが 厚労省側がきちんとそれについての分類を示してくれない とこちら側としては対応できない 1 つの案としては 救急活動記録票のところに 三次 二次 一次とか書いて その病院として何次として受け取ったというところに丸をつけてもらうというふうなことで書くのか あるいは救急隊が搬送した病院によって自動的に二次とか三次というふうにつけるのか そこのところをもうちょっと詰めないといけない 以下の認識でまとめていきたい : 初期と二次の間は その医療機関が いわゆる入院を前提としない初期で対応する機関なのか 必要があれば入院させる二次医療機関なのかというふうな分けになっている 初期と二次と違って 三次は指定された施設である 三次救急をやっている病院が二次救急として受けるということはかなりあるカ 新たな項目の追加 について 座長 この辺は今まで大体議論済みのことだと思う キ 調査項目の見直しに向けての共通課題 について 座長 意見がないようで 次の議題へ進めていきたい (2) 救急搬送サーベイランスシステムについて 座長 個別事案ごとベースで問題がある というのはどういうふうな問題なのか 事務局 消費者等の安全の確保につながる救急事故情報かどうかというのを個別事案ごとに見たとしても 集めてみないとわからないという議論があっての文章だと思う 座長 このことに関しては 例えばオンラインシステムでの入力が最低 1 週間おくれるという程度のリアルタイム性で出てきて 総務省消防庁から全国消防本部に 特異事案 について 例えばシュウマイを食べた人がみんなぐあいが悪いという話がいっぱい出てきたので シュウマイ事例を集めるように という話をしたら そこの 特異事案 に シュウマイ事故 を入れることは 技術的には可能なのか 3

事務局 技術的には 可能ということにはなると思う 座長 今までのファックスなどで集めるよりは多少はいいのか あるいはまだそこまではいっていないのか 事務局 そこまでは難しいかと思う 座長 では そういうことが検討される必要があるという段階でよろしいか 3 その他について事務局より 1 月 21 日に発表された救急 救助の現況とウツタインの過去 3 年間のまとめが行われた救命率等の状況 ( 参考資料 2,3) について 資料の説明があった 座長 非常に貴重なデータを一定のルールできちんと整理をしていただいて データの解釈もきちんと明確にしていただいた上で 経年的な変化でかなり強い一定の傾向を示しているというようなことを出していただいた ( 救命率の向上等は ) 本当に救急処置範囲の拡大によるものかどうかはまだ大きな議論があるが システム全体の向上ということは間違いないと思う 市民のCPRの質であり 早期除細動であり その中のどこがよくなったかということに関しては これからさらに分析が必要だと思うが 実態として蘇生 社会復帰率がよくなっているというのは非常に心強い話である このようなナショナルデータは世界では余り類を見ないものなので ぜひ何らかの形で世界に発信をしていただきたい 今日の検討を踏まえ 内容を修正したうえ 早速に各委員に配付をさせていただき 17 日に親会の救急統計活用検討会で本作業部会の報告で挙げさせていただきたいと思う 午後 4 時 00 分閉会 4