(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は1.8%( 前年 2.4%) で 4 年連続上昇となり 全都道府県第 4 ( 前年第 2 ) の上昇率となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査地点の変動

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(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は2.4%( 前年 0.8%) で全都道府県で最大の上昇率となり 上昇は昨年から引き続き2 年連続となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査地点の変動率の平

(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は2.4%( 前年 2.4%) で 3 年連続上昇となり 全都道府県第 2 位 ( 前年第 1 位 ) の上昇率となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単位面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査

令和元年長崎県地価調査結果の概要について 1. 調査目的等地価調査は 地価公示と併せて一般の土地取引の価格に対する指標及び公的土地評価の基準等となるものであり 毎年 1 回 7 月 1 日現在の県下の基準地価格を判定し 公表している 基準地数 :447 地点 ( 住宅地ほか :438 地点林地 :9

記者発表資料

記者発表資料

平成13年度地価調査の概要

平成 31 年地価公示の概要 1 根拠法令地価公示法 2 実施機関国土交通省土地鑑定委員会 3 目的土地鑑定委員会が毎年 1 回標準地の正常な価格を公示し 一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに 公共事業用地の取得価格算定の規準とされ また 国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地

(審42)参考 福島県内の宅地の調査

(審47)参考2 福島県内の宅地の調査

k-kekka

第 8 章地価の動向 1 地価公示及び地価調査のあらまし 目 的 地価公示は 地価公示法に基づき 都市及びその周辺地域等において標準地を選定し その正常な価格を公示することにより 一般の土地の取引価格に対して指標を与え 及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し

(審44)参考2  福島県内の宅地の調査

平成13年度地価調査の概要

3 人口 10 万人以上の都市の動向 札幌市 住宅地は 5 年連続の上昇となっており 中央区の住宅価格の高騰から 相対的に割安感のある豊平区 白石区で高い上昇率となった 商業地も 5 年連続で上昇となったが 中央区は高いオフィス需要から引き続き高い上昇率となり 他区においても特に地下鉄駅周辺地域で高

1 地価公示の概要 平成 31 年地価公示 地価公示は 地価公示法に基づき 国 ( 国土交通省 ) が 1 月 1 日時点の調査地点 ( 標準地 ) の正常な価格 ( 公示価格 ) を判定し その結果を公表するもので 北海道においては 昭和 47 年以降 毎年実施されている 道内では 地価公示法に基

H28公示あらまし表紙

Microsoft Word - 【完了】(取注なし)H31公示あらまし表紙・目次

2 用途別の県平均変動率住宅地は 1. 5 % ( 前年 2. 0 % ) で 3 年連続プラス 商業地は 0. 4 % ( 前年 0. 3 % ) で前年に引き続きプラスとなった 用途別平均変動率は次表のとおり 用住宅地宅地見込地商業地工業地全用途平均 途基準平均基準平均基準平均基準平均基準平均名

Microsoft Word - 【完了】(取注なし)H30公示あらまし表紙・目次

Microsoft Word - 01 H31:表紙.doc

Microsoft Word - 01 H30:表紙.doc

Ⅰ. 平成 31 年地価公示結果の概要 平成 30 年 1 月以降の1 年間の地価について 全国平均では 全用途平均が 4 年連続の上昇となり 上昇幅も 3 年連続で拡大し上昇基調を強めている 用途別では 住宅地は2 年連続 商業地は4 年連続 工業地は3 年連続の上昇となり それぞれ上昇基調を強め

Ⅰ. 平成 30 年地価公示結果の概要 平成 29 年 1 月以降の1 年間の地価について 全国平均では 住宅地の平均変動率が昨年の横ばいから10 年ぶりに上昇に転じた 商業地は3 年連続の上昇 工業地は2 年連続の上昇となり それぞれ上昇基調を強めている 全用途平均は3 年連続の上昇となった 三大

(2) 令和元年地価調査結果の概要 Ⅰ 調査目的等 地価調査は 地価公示と併せて一般の土地取引の価格に対する指標及び公的土地評価の基準等となるものであり 毎年 1 回 7 月 1 日現在の県内の基準地価格を判定し 公表している 基準地数 :482 地点 ( 住宅地ほか :467 地点林地 :15 地

※※※H30 地価公示結果1

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平成 31 年地価公示動向 沖縄県 公益社団法人沖縄県不動産鑑定士協会 ニライカナイ アセッツ コンサルティング株式会社 髙平光一 1. 県内景気動向日本銀行那覇支店によると 県内景気は 全体として拡大している 個人消費は堅調に推移している 観光は好調に推移している 公共投資は底堅く推移している 設

取扱注意テレヒ ラシ オ インターネット 3 月 27 日 16 時 50 分以降解禁新聞 3 月 28 日朝刊以降解禁 平成 30 年地価公示について 平成 3 0 年 3 月 1 9 日 1 調査の根拠地価公示法 ( 昭和 44 年法律第 49 号 ) オホーツク総合振興局地域創生部 地域政策課

東京の土地2017(土地関係資料集)

県産材の需要拡大の推進について(枠組み)

平成 31 年地価公示の概要 土地 建設産業局 地価公示法に基づき 国土交通省土地鑑定委員会 ( 委員長 : 森田修東京大学大学院教授 ) が都市計画区域等における標準地を選定して 毎年 1 月 1 日の正常価格を判定し公示するもの 本公示価格は 全国 167の分科会に所属する2,408 人の鑑定評

要が流れている傾向にあるが 地形的に平坦部が少ないため 住環境 利便性の優れる住宅地は人気が高く 高額での取引も見られる 一方 北部エリアと高台の住宅地は需要が向かず 下落率は相対的に高い 市街地の利便性の高い地域に一時期分譲マンション需要が高まっていたが 現状落ち着いている模様である a. 住宅地

平成 30 年度山梨県地価調査 ( 概要 ) 1 根拠法令国土利用計画法施行令第 9 条 2 目的基準地の標準価格を公表することにより 国土利用計画法に基づく土地取引価格の審査の円滑な実施を図るとともに 地価公示法による公示価格を補完し 一般の土地取引の価格に対し指標を与え 適正な地価の形成に寄与す

半年ごとの地価動向について 地価公示(1 月 1 日時点 ) と都道府県地価調査 (7 月 1 日時点 ) との共通の調査地点で見ると 三大都市圏の住宅地は平成 25 年の前半と後半がほぼ同率の上昇となり 商業地は平成 25 年後半に上昇率が拡大している また 地方圏の住宅地 商業地はともに下落した

73,800 円 / m2 幹線道路背後の住宅地域 については 77,600 円 / m2 という結論を得たものであり 幹線道路背後の住宅地域 の土地価格が 幹線道路沿線の商業地域 の土地価格よりも高いという内容であった 既述のとおり 土地価格の算定は 近傍類似の一般の取引事例をもとに算定しているこ

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

Taro-H29公示_土浦・つくば・鹿行

Microsoft Word - 資料2 H29あらまし

記者発表資料平成 31 年 3 月 19 日九州地方整備局 平成 31 年地価公示の概要 ( 九州地方整備局管内 ) 地価公示は 地価公示法に基づき 国土交通省土地鑑定委員会が都市計画区域等における標準地を選定して 毎年 1 月 1 日の正常価格を判定し公示するものです 地価公示の目的は 一般の土地

27公:表紙(ホームページ)

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Microsoft Word - 資料2 H30あらまし - コピー

RTE月次レポート企画

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01:29地価公示(HP)表紙

平成 29 年度山梨県地価調査結果 ( 概要 ) 1 根拠法令国土利用計画法施行令第 9 条 2 目的基準地の標準価格を公表することにより 国土利用計画法に基づく土地取引価格の審査の円滑な実施を図るとともに 地価公示法による公示価格を補完し 一般の土地取引の価格に対し指標を与え 適正な地価の形成に寄

Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

1. 県別の地価動向 (1) 住宅地 ( 九州地方整備局管内標準地数 1,566) H29 公示 H30 公示 変動率 0.0% の場合 小数点第 2 位以下の数値を考慮し 色分けをしている 福岡県 上昇幅拡大傾向が継続し 1.8 % と ゆるやかな上昇を示した 佐賀県 20 年ぶりに下落を脱し 横

RTE月次レポート企画

Microsoft Word - H30 市税のしおり最終版

北陸地方管内分~地価LOOKレポート~(令和元年第2四半期)

H28あらましP0(表紙)ホームページ

Ⅰ 地価公示制度の概要 目的地価公示は 土地鑑定委員会が毎年 回標準地の正常な価格を公示し 一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに 公共事業用地の取得価格算定の規準とされ また 国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされる等により 適正な地価の形成に寄与することを

第7回DIレポート

市税のしおり2016表紙再3

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

北陸地方管内分~地価LOOKレポート~(平成30年第4四半期)

プレスリリース                        2011年9月27日

2

12. 地価公示は 土地鑑定委員会が 毎年 1 回 2 人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め その結果を審 査し 必要な調整を行って 標準地の正常な価格を判定し これを公示するものである 13. 不動産鑑定士は 土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては 近傍類地の取 引価格から

Microsoft Word - 01_地価調査の実施概要_ok_ docx

Microsoft Word - 第8回「国際不動産価格賃料指数」(2017年4月現在)

Microsoft Word - P0_【完了】H30(表紙)解禁日

平成30年 地価公示価格一覧表(宇都宮市内抜粋版)

解禁


指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

2. 沿岸 15 市町の地価動向 (1) 商業地の動向 沿岸 15 市町の商業地の変動率の状況 ( 図表 3) をみると 平成 28 年の変動率は 前年と比較可能な 11 市町のうち 塩釜市が横ばい 松島町 亘理町 山元町が下落しましたが その他の7 市では上昇しました なお 上昇した7 市の上昇幅

調査対象物件の時価 ( 賃貸 ) No: , 調査物件の周辺範囲から 築年数 面積等の類似物件から賃貸物件の時価をレポートします 賃貸物件の時価調査対象範囲 : 3,000m 以内対象物件数 : 60 件 最も類似している賃貸物件の時価 20.5 万円

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

人口 0 万人以上の都市の動向 札幌市 平均変動率は 年連続の上昇となっており 特に 中央区では利便性の良い住宅用地や マンション ホテル用地への需要等を背景に 住宅地 商業地とも上昇し また 豊平区や西区の住宅地などでも上昇した 函館市 住宅地 商業地ともに下落幅が縮小しており 特に 住宅地では下

成績表 (バタフライ)

平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

Microsoft PowerPoint - 北陸地方管内分~地価LOOKレポート~(平成29年第1四半期)

北陸地方管内分~地価LOOKレポート~(平成30年第3四半期)

スライド 1

目 次 第 1 第 2 第 3 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ 第 1 表第 2 表第 3 表第 4 表第 5 表図 - 1 第 6 表図 - 2 第 7 表第 8 表図 - 3 第 9 表図 - 4 第 10 表第 11 表図 - 5 第 12 表図 - 6 第 13 表第 14 表第 15 表第 16 表

 

Microsoft Word - 資料2 H25あらまし(報道)

RTE月次レポート企画

図 1 平成 19 年首都圏地価分布 出所 ) 東急不動産株式会社作成 1963 年以来 毎年定期的に 1 月現在の地価調査を同社が行い その結果をまとめているもの 2

株式会社関西総合鑑定所 平成 28 年 4 月 18 日 平成 28 年地価公示の概要について 今回の豆知識では 平成 28 年 3 月 22 日に国土交通省が発表した地価公示の結果について取り上げたいと思います ここで 地価公示とは 毎年 1 月 1 日時点の正常な土地価格を公示するもので 平成

固定資産税の課税のしくみ < 評価額と課税標準額と税額の推移 > ( 土地編 ) 課税標準額 評価額 税 額 なぜ, 地価が下落しているのに, 土地の固定資産税が上昇するの!? 2 なぜ, 平成 6 年評価額が急激に上昇したの!? 3 < 公的土地評価相互の均衡と適正化 > < 地価公示価格の一定割

第6回 国際不動産価格賃料指数(2016年4月現在)

1. 各都市の不動産市場トレンド 1-1. オフィス価格指数 対前回変動率 (2016 年 4 月から 2016 年 10 月まで ) 図表 1-1は オフィス価格指数の各都市 対前回変動率 今回 (2016 年 10 月現在 ) 対前回変動率が最も高かったのは 東京 の +3.4% 次いで 大阪

資料 1 地価公示の概要 ( 平成 30 年地価公示 ) - 国土交通省資料をもとに作成 - Ⅰ 地価公示の実施状況 Ⅱ 地価の状況 ( 資料 ) 1 用途別平均価格 平均変動率 2 市区町村別順位 ( 住宅地 商業地 ) 3 市区町村別 用途別地点数 平均価格 平均変動率 4 標準地別順位 ( 住

( 公社 ) 近畿圏不動産流通機構市況レポート市況トレンド /1 年 7~9 月期の近畿圏市場 1. 中古マンション市場の動き 成約価格は前年比で 3 期連続上昇 1 年 7~9 月期の近畿レインズへの成約報告件数は,9 件と 前年同期比で 1.% 増加した (P1 図表 1) 新規登録件数は 15

RTE月次レポート企画

計画書

Microsoft Word - 第4回(2015年4月)国際指数_記者発表_final

地価調査制度の概要 1 地価調査制度 地価調査とは 国土利用計画法 ( 昭和 49 年法律第 92 号 ) による土地取引の価格規制に関する措置を適正かつ円滑に実施するために都道府県が行っているものです 都道府県は 都市計画区域内に限定せずに基準地を設定し 毎年 7 月 1 日時点の正常な価格を判定

目 次 [Ⅰ] 調査方法 2 [Ⅱ] 地域区分図 3 [Ⅲ] アンケート調査票 4~5 [Ⅳ] 第 2 回不動産市況 DI 調査結果の概要 6 [Ⅴ] 設問ごとの回答内訳 [-1] 設問 2,3( 住宅地価格 ) 7~9 [-2] 設問 2,3( 商業地価格 ) 10~12 [-3] 設問 2,3(

RETIO NO.104 地価の地域間の格差 ばらつき について 都道府県地価調査の結果を基に 姫野 和弘 総括研究理事 毎年 3月には地価公示 9月には都道府 ここでは 都道府県地価調査の結果を活用し 県地価調査の結果が公表され 新聞紙面を賑 て その地価の水準から 地域間の 価

☆H30価格調書_本体

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中古マンション概況 首都圏における 214 年 1~3 月の中古マンション成約は 9,993 件 ( 前年同期比 3.4% 増 ) で 1 期連続で前年同期を上回っています 都県 地域別に見ると埼玉県および横浜川崎地域を除く各都県 地域で前年同期を上回っています の 1 m2当たり単価は首都圏平均で

Microsoft Word - 資料2 H27あらまし

1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

Transcription:

平成 2 9 年地価公示における 福島県内の地価動向について 1 地価公示制度 (1) 目的地価公示は 土地鑑定委員会が毎年 1 回標準地の正常な価格を公示し 一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに 公共事業用地の取得価格算定の規準とされ また 国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされる等により 適正な地価の形成に寄与することを目的としている 実施主体土地鑑定委員会 ( 国土交通省に置かれる ) 価格判定の基準日 1 月 1 日 標 準 地 自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域におい て 土地の利用状況 環境等が通常と認められる一団の土地について選定する 正常な価格自由な土地取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格 価格の判定方法 土地鑑定委員会が 1 標準地について 2 人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め その結果を審査し 必要な調整を行って単面積当たりの正常な価格を判定する (2) 標準地数標準地は 全国で計 26,000 地点設定され 福島県内においては 44 市町村 (13 市 24 町 7 村 ) に計 447 地点が設定されたが 本年は 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難指示区域内の標準地の鑑定評価を休止し 40 市町村 (13 市 20 町 7 村 ) の435 地点で鑑定評価を実施した 用途別の標準地数は 次のとおりである 用途住宅地宅地見込地商業地工業地合計 (27) (6) (33) 29 年 315 4 102 14 435 28 年 307-97 14 418 注 :( ) 内は 平成 28 年度福島県地価調査の基準地と同一である標準地数であり 内数である 2 福島県の地価概況 (1) 標準地の公示価格 1 平均価格県内の標準地の平均価格は 住宅地が34,000 円 ( 前年 32,700 円 ) 商業地が 59,400 円 ( 前年 58,900 円 ) となった 価格は1m2当たり 以下同じ 2 最高公示価格 ( 商業地は前年と同一地点 ) 最高公示価格 住宅地 -51 商業地 5-11 市堤下町 27 番 118,000 円 ( 前年 - 円 ) 市駅前 1 丁目 112 番 駅前 1-6-6 347,000 円 ( 前年 336,000 円 ) 書きは住居表示 1

(2) 用途別の動向 1 全用途平均変動率全用途平均変動率は1.8%( 前年 2.4%) で 4 年連続上昇となり 全都道府県第 4 ( 前年第 2 ) の上昇率となった 注 : 変動率 とは 継続調査地点の単面積あたりの価格を前年の価格と比べたときの変化率であり 平均変動率 は 継続調査地点の変動率の平均値である 2 用途別の県平均変動率用途別の県平均変動率は 住宅地が2.1%( 前年 2.9%) で 4 年連続のプラス 商業地は0.8 %( 前年 0.9%) で3 年連続のプラス 工業地が1.5%( 前年 2.0%) で4 年連続のプラスになった 3 住宅地及び商業地に係る市町村別地価動向 単 : 市町村数 用途平成 29 年平成 28 年 平均変動率住宅地商業地住宅地商業地 5.0% 以上 0 0 2 0 上 昇 3.0% 以上 5.0% 未満 5 0 3 0 1.0% 以上 3.0% 未満 8 3 8 3 0.0% 超 1.0% 未満 6 4 5 6 横ばい 0.0% 2 3 7 2 0.0% 超 1.0% 未満 16 5 12 4 下 落 1.0% 以上 3.0% 未満 3 12 2 12 3.0% 以上 5.0% 未満 0 0 0 0 5.0% 以上 0 0 0 0 4 上昇率最大の標準地 住宅地変動率 10.1% いわき -3 いわき市四倉町字東 3 丁目 20 番 1 商業地変動率 6.1% 福島 5-7 福島市五月町 39 番 21 五月町 2-2 5 下落率最大の標準地 住宅地変動率 1.6% 田村 -7 田村市大越町上大越字町 35 番 2 外 商業地変動率 2.3% 西会津 5-1 耶麻郡西会津町野沢字原町乙 2147 番 1 2

3 平成 29 年の特徴 (1) 県全般の特徴 1 2 全体 県全体で 地価が上昇した標準地が 274 地点 ( 前年は 263 地点 ) 横ばいの標準地が 57 地点 ( 前年は 62 地点 ) であり 下落は 84 地点 ( 前年は 66 地点 ) となった 住宅地 平均変動率は 2.1% と 4 年連続のプラスとなり 上昇を示した地点が全体の約 3 分の 2 を占めたが 上昇率は前年 (2.9%) と比較し縮小しており 特にこれまで上昇を牽引してきたいわき市の上昇率鈍化が目立ってきた 背景としては 原発事故による被災者の需要が既にピークを過ぎていること 各種復興需要が落ち着きつつあることが挙げられる 一方 除染やこれまでの震災復興策を背景として 県内には震災前と比較してなお潤沢な復興関連資金が滞留していることや 住宅取得を後押しする金融環境が継続していることなどによって 都市部を中心として土地取引 住宅着工は高水準の状態で推移しており 特に福島市 市等の中通り地方の主要都市では前年並みの地価上昇が継続している 人口減少に歯止めがかからない中 東日本大震災や原発事故等を契機として利便性の良い都市部への 人口移動 が加速していることも都市部の不動産市場が堅調に推移している要因となっている 3 商業地 平均変動率は0.8% と前年 (0.9%) と同様の傾向で 3 年連続のプラスとなった 上昇を示した地点が全体の60% を占め 都市部の商業地の多くで緩やかな上昇を継続した 個人消費が雇用 所得情勢の堅調さを背景に底堅く推移しているほか 除染 建設関係者等による効果もあって飲食店舗の客足が維持され ビジネスホテルの稼働率も依然として高い 復興関連事業者等を含むオフィス需要は依然根強く 新規供給が少ないことも相まって品等の良いビルを中心に空室率も低い 主要都市では中心部の商業地に高容積率を利用したマンション用地需要がみられるとともに 郊外の路線商業地域においても背後住宅地の充実を背景として商業集積度を高めているエリアがある 一方 郡部の既成商業地域は顧客の流出が続き 従来からの停滞的な状況を継続している 4 工業地 平均変動率は1.5% と前年 (2.0%) より上昇率はやや縮小したが 4 年連続のプラスとなった 復興関連の補助金を活用した一時期の旺盛な立地需要は落ち着いてきたが 県が震災復興の柱として力を入れている再生可能エネルギー 医療機器製造 廃炉事業等を中心として堅調な需要を維持しており 工業団地の在庫が払底していることも相まって 県内の工業地の地価は依然強含みで推移している (2) 市町村毎の地価動向 ( ) 内は前年値 住 宅 地 商 業 地 平均変動率 平均価格 平均変動率 平均価格 福島市 3.2% 44,000 円 1.5% 72,500 円 ( 3.4%) (42,500 円 ) ( 1.2%) (71,300 円 ) 会津若松市 1.0% 32,500 円 0.1% 53,900 円 ( 1.2%) (32,100 円 ) ( 0.1%) (53,900 円 ) 市 2.8% 51,600 円 2.2% 107,200 円 ( 3.2%) (48,200 円 ) ( 2.7%) (107,100 円 ) いわき市 4.3% 41,700 円 1.9% 58,300 円 ( 6.7%) (39,700 円 ) ( 2.8%) (57,200 円 ) その他の 0.4% 19,100 円 0.6% 31,700 円 市町村 ( 0.6%) (18,900 円 ) ( 0.6%) (32,100 円 ) 合計 2.1% 34,000 円 0.8% 59,400 円 ( 2.9%) (32,700 円 ) ( 0.9%) (58,900 円 ) 3

平均変動率では 福島市は 住宅地が 4 年連続のプラス 商業地が 3 年連続のプラス会津若松市は 住宅地 商業地ともに 3 年連続のプラス市は 住宅地 商業地ともに 4 年連続のプラスいわき市は 住宅地が 5 年連続 商業地が 4 年連続のプラス 1 福島市 住宅地は 避難指示区域へのアクセスが良いこと等から被災者の移転需要が引き続き見られるほか 地 2 域経済の回復傾向や低金利を背景に買替層や一時取得者の需要も堅調で 取引件数 住宅着工とも高水 準で推移している 商業地では 復旧 復興事業によりテナントビル等は高稼働率を維持し 流入人口の増加から物販 飲食関連の店舗需要も堅調 福島駅周辺では駅前通り整備事業 医大新学部設置計画 大原綜合病院移転新築 複合ビル ( 病院 ) の一部開業 ホテルの新築等の活性材料が需要を後押し 取引が活発化している 会津若松市 住宅地では 資材費 人件費の上昇によるコスト要因に基づく新規分譲住宅地の地価上昇が中心部住宅 地域にも波及し 市街地住宅地のほぼ全域で上昇している 商業地は 商業地全般において地価は横ばいであるが 地価水準が低い近隣商業地域において その背 後の住宅地の地価上昇の影響を受け 僅かに上昇した地点がみられた 3 市 住宅地では 被災者の移転需要は落ち着いてきているが 市街地中心部の人気の高い学区及び土地区画整理地内の住宅地域を中心に需要が堅調である 商業地では 丸井百貨店跡地に複合ビルがオープン ( 平成 29 年 2 月 ) した駅前地区や 店舗進出が見られる幹線道路沿いを中心に需要が堅調である 4 いわき市 住宅地では 移転需要は全体的にはピークを越えたが 四倉地区や人気の高い一部の住宅団地等では 依然として需給の逼迫した状況が続いている 商業地は いわき駅周辺の商業地では客足が増加し オフィス需要も堅調に推移 郊外の路線商業地域では背後地人口の増加により店舗需要が回復しつつある 5 その他特徴的な市町村 住宅地では 福島市や市等の主要都市に近接する二本松市 (0.9%( 前年 0.8%)) 伊達市(1.0% ( 前年 1.2%)) 大玉村(3.3%( 前年 5.1%)) 三春町(3.5%( 前年 2.8%)) 鏡石町(1.5%( 前年 1. 3%)) 等において前年並みまたは前年以上の上昇を示した 背景としては これらの地域は主要都市と比較して地価に割安感があることや これら地域に避難している被災者が比較的多いこと等があるものとみられる 4

地価公示 地価調査対前年平均変動率 ( 県平均 ) ( 単 :%) 年住宅地商業地工業地全用途平均 元年 3.2 6.7 2.5 3.5 2.7 5.5 3.1 3.3 2 年 8.3 16.1 9.9 8.9 6.4 11.5 7.1 7.4 3 年 10.8 15.0 8.9 10.5 4.9 7.2 7.3 5.5 4 年 5.1 4.9 5.7 4.9 2.0 1.0 2.2 1.9 5 年 0.2 3.8 1.5 0.6 0.0 2.2 0.6 0.4 6 年 0.2 4.4 0.3 1.0 0.1 2.3 0.2 0.3 7 年 0.3 4.9 0.4 0.6 0.2 2.6 0.2 0.2 8 年 0.3 5.3 0.6 1.3 0.1 4.4 0.1 0.7 9 年 0.3 5.1 0.5 1.3 0.1 3.9 0.0 0.6 10 年 0.5 5.7 0.6 1.6 0.6 6.6 0.7 1.5 11 年 1.5 8.5 1.8 2.9 1.0 7.2 0.9 1.9 12 年 2.0 9.1 2.1 3.4 1.3 8.2 1.9 2.4 13 年 2.4 9.3 2.6 3.7 1.7 8.2 2.3 2.7 14 年 3.7 10.5 5.3 5.1 3.3 9.4 4.1 4.3 15 年 5.0 11.0 6.6 6.3 4.2 9.5 5.4 5.2 16 年 5.5 10.1 8.3 6.5 4.5 8.7 5.7 5.3 17 年 5.0 7.7 7.9 5.7 4.2 7.1 5.0 4.8 18 年 4.2 5.7 6.4 4.6 3.3 5.0 3.7 3.7 19 年 3.1 3.8 4.4 3.3 2.6 3.6 2.6 2.8 20 年 2.5 3.0 3.1 2.6 2.1 2.8 1.9 2.3 21 年 3.1 4.1 4.0 3.3 3.3 5.0 3.1 3.6 22 年 3.7 4.9 4.5 4.0 3.1 4.6 3.2 3.5 23 年 3.4 4.3 3.7 3.5 5.4 7.5 7.4 6.0 24 年 6.2 7.2 6.9 6.4 3.2 4.5 3.0 3.5 25 年 1.6 3.2 1.5 1.9 0.6 2.0 0.9 0.9 26 年 1.2 0.5 0.9 0.8 1.0 0.2 0.7 0.8 27 年 2.9 0.8 1.7 2.4 2.0 0.3 1.9 1.6 28 年 2.9 0.9 2.0 2.4 1.5 0.4 1.5 1.3 29 年 2.1 0.8 1.5 1.8 上段 : 地価公示標準地の平均変動率下段 : 地価調査基準地の平均変動率 5

第 1 表地域別 用途別平均価格 ( 単 : 円 / m2 ) 用途別住宅地宅地見込地商業地工業地全用途 地域別 地点数平均価格地点数平均価格地点数平均価格地点数平均価格地点数平均価格 主 要 市 福島市 38 44,000 1 14,700 21 72,500 3 15,400 63 51,700 会津若松市 24 32,500 1 11,900 8 53,900 1 12,300 34 36,400 市 51 51,600 1 11,000 17 107,200 4 25,000 73 62,500 いわき市 78 41,700 1 13,300 19 58,300 4 12,400 102 43,400 その他の市町村 124 19,000 0-37 31,700 2 11,200 163 21,800 県平均 315 34,000 4 12,700 102 59,400 14 16,500 435 39,200 第 2 表主要市別最高価格標準地 ( 住宅地 ) 市 名 福島市福島福島市野田町 2 丁目 189 番 3-2 78,000 75,000 4.0 野田町 2-2-3 会津若松市会津若松会津若松市西栄町 261 番外 -9 61,800 61,400 0.7 西栄町 2-3 市市堤下町 27 番 -51 118,000 - - いわき市いわきいわき市平字作町 3 丁目 1 番 16 * -7 77,500 75,500 2.6 (*: 地価調査基準地との共通地点 ) 第 3 表標準地価格高表 ( 住宅地 ) 1-51 118,000 - - 市堤下町 27 番 市神明町 111 番 11 2 *-16 82,600 78,800 4.8 神明町 2-15 市朝日 2 丁目 26 番 7 3-6 78,400 74,400 5.4 朝日 2-20-8 福島福島市野田町 2 丁目 189 番 3 4-2 78,000 75,000 4.0 野田町 2-2-3 いわきいわき市平字作町 3 丁目 1 番 16 5 * -7 77,500 75,500 2.6 (*: 地価調査基準地との共通地点 ) 6

第 4 表主要市別最高価格標準地 ( 商業地 ) 市 名 福島市福島福島市栄町 10 番 2 5-2 206,000 200,000 3.0 栄町 10-3 会津若松市会津若松会津若松市中町 350 番 2 内 5-1 78,500 78,500 0.0 中町 4-37 市市駅前 1 丁目 112 番 5-11 347,000 336,000 3.3 駅前 1-6-6 いわき市いわきいわき市平字三町目 28 番 5-1 155,000 152,000 2.0 第 5 表標準地価格高表 ( 商業地 ) 市駅前 1 丁目 112 番 1 5-11 347,000 336,000 3.3 駅前 1-6-6 福島 福島市栄町 10 番 2 2 5-2 206,000 200,000 3.0 栄町 10-3 市駅前 2 丁目 141 番外 3 5-14 195,000 189,000 3.2 駅前 2-6-4 いわき 4 5-1 155,000 152,000 2.0 いわき市平字三町目 28 番 市中町 380 番 2 5 5-1 145,000 143,000 1.4 中町 6-16 第 6 表地域別 用途別平均変動率 ( 単 : %) 用途別住宅地商業地工業地全用途 継続地平均変動率継続地平均変動率継続地平均変動率継続地平均変動率地域別点数点数点数点数 主 要 市 福島市 38 3.2 21 1.5 3 2.2 62 2.5 会津若松市 24 1.0 8 0.1 1 0.0 33 0.7 市 48 2.8 15 2.2 4 1.8 67 2.6 いわき市 76 4.3 16 1.9 4 1.4 96 3.7 その他の市町村 120 0.4 35 0.6 2 0.9 157 0.2 県平均 306 2.1 95 0.8 14 1.5 415 1.8 7

第 7 表上昇率表 ( 住宅地 ) いわきいわき市四倉町字東 3 丁目 20 番 1 1-3 38,000 34,500 10.1 いわきいわき市泉ヶ丘 1 丁目 19 番 16 2 *-55 44,300 40,500 9.4 3-23 60,000 55,300 8.5 市静西 1 丁目 184 番 いわきいわき市小名浜玉川町東 13 番 16 4-44 38,300 35,600 7.6 いわきいわき市中央台飯野 1 丁目 23 番 12 5 *-54 67,000 62,300 7.5 (*: 地価調査基準地との共通地点 ) 第 8 表下落率表 ( 住宅地 ) 田村 1-7 12,200 12,400 1.6 田村市大越町上大越字町 35 番 2 外 会津美里 大沼郡会津美里町永井野字八月田 2-2 13,400 13,600 1.5 1534 番 31 塙東白川郡塙町大字塙字代官町 41 番 1 3-1 20,800 21,100 1.4 浅川石川郡浅川町大字浅川字本町西裏 4-2 21,400 21,700 1.4 39 番 2 喜多方喜多方市塩川町字藤の木 26 番 3 5-5 14,400 14,600 1.4 第 9 表上昇率表 ( 商業地 ) 福島 福島市五月町 39 番 21 1 5-7 70,000 66,000 6.1 五月町 2-2 いわきいわき市平下平窪字六角 45 番 33 2 5-15 47,600 45,900 3.7 いわき 3 5-16 36,000 34,800 3.4 いわき市四倉町字東 3 丁目 136 番 7 外 市駅前 1 丁目 112 番 4 5-11 347,000 336,000 3.3 駅前 1-6-6 二本松 5 5-3 29,100 28,200 3.2 二本松市油井字福岡 40 番 3 外 8

第 10 表下落率表 ( 商業地 ) 西会津 耶麻郡西会津町野沢字原町乙 1 5-1 16,800 17,200 2.3 2147 番 1 喜多方喜多方市字 3 丁目 4801 番 3 2 5-1 31,900 32,600 2.1 塙東白川郡塙町大字塙字大町 2 丁目 3 5-1 26,800 27,300 1.8 28 番 1 三春 4 5-1 33,900 34,500 1.7 田村郡三春町字中町 49 番 浅川 石川郡浅川町大字浅川字本町西裏 5 5-1 24,000 24,400 1.6 87 番 5 9