公的年金からの特別徴収制度の見直しについて ( 平成 28 年 10 月以降適用 ) 公的年金からの特別徴収制度の見直しが行われ 平成 28 年 10 月以降に実施 される特別徴収より 下記のとおり制度が改正されました 1 特別徴収税額の算定方法の見直し 年間の公的年金からの特別徴収税額の平準化を図

Similar documents
<4D F736F F D20944E8BE093C192A5837A815B B83572E646F63>

「公的年金からの特別徴収《Q&A

住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

<4D F736F F D20944E8BE093C192A582CC92868E7E82C994BA82A4945B957495FB96402E646F6378>

市 県民税 ( 住民税 ) 市民税は 県民税と合わせて住民税と呼ばれ 住民のみなさんがそれぞれの税の負担能力に応じて分担し合うという性格をもつ税金で 個人が負担する個人市民税と 会社などが負担する法人市民税があります 市民税には 均等の額によって納めていただく均等割と 個人の所得に応じて納めていただ

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

Q1 市県民税 ( 住民税 ) とはどんな税金ですか? A1 その年の1 月 1 日現在 市内に住所がある個人に対し 前年中の所得 ( 給与 年金 営業 不動産 譲渡などの所得 ) に応じて課税されます また その年の1 月 1 日現在市内に住所がなくても 市内に事務所 事業所又は家屋敷があれば課税

町・県民税は次のように計算されます


女性部ボランティアの日程について

介護保険制度 介護保険料に関する Q&A 御前崎市高齢者支援課 平成 30 年 12 月 vol.1

保険料は個人ごとに 後期高齢者医療制度では 被保険者一人ひとりに保険料を負担していただくことになります 新たに 75 歳になられた方 (65 歳以上 75 歳未満で一定以上の障害があり 認定を受けた方を含む ) は 以前に加入していた国民健康保険や被用者保険を脱退して この制度に移行することになりま

平成19年度税制改正.xls

3. 収入から所得を計算する 1ページの所得割の説明にあるように 所得割の計算では前年の1 月 1 日から12 月 31 日までの年間収入に直接税率をかけるのではなく いったん所得に直す ( 必要経費を差し引く ) 作業をします 所得は10 種類に区分されており それぞれ所得金額の計算方法が異なりま

<4D F736F F D2089EE8CEC95DB8CAF97BF FC92E894C A2E646F6378>

納税義務者は世帯主です 国民健康保険税は世帯主に課税されます 世帯主自身が他の健康保険に加入していても 世帯内に国民健康保険加入者がいれば 納税義務者は世帯主になります ( 根拠法令 : 地方税法第 703 条の 4 上郡町国民健康保険税条例第 1 条 ) そのため 国民健康保険税に関する通知などは

2 外国人従業員に関すること Q4 A4 特別徴収をしていた 従業員 Bさん ( 外国人 ) が退職し 帰国することになりました この場合 未徴収分の市民税はどうすればいいですか 従業員 Bさんが帰国する場合は できる限り未徴収分の市県民税を一括徴収してください なお 1 月 1 日以降 4 月 3

納税義務者について Q 私自身は以前から社会保険に加入しているのに 国保税の納税通知書が私宛に届きましたがなぜですか? A 国保税は世帯主の方に納税義務があります ( 地方税法第 703 条の 4) 世帯主が国保以外の健康保険に加入していても ご家族のどなたかが国保に加入していれば あくまでも加入し

国民健康保険加入者の皆さんへ 皆さんの保険税は国保をささえる大切な財源です 平成 30 年度 国民健康保険 ( 国保 ) は 病気やけがに備えて加入者の皆さんが 国民健康保険税 ( 国保税 ) を納め 医療費の支払いにあてる保険制度です 医療費の支払いは 病院などで支払う一部負担金のほか 国などから

住民税のしおり 税金には 大きく分けて国税 ( 国に納める税金 ) と地方税 ( 地方に納める税金 ) の 2 種類あります 地方税の中で その地域の行政にかかわる費用を住民に広く分担していただくため 所得に対して課税する市民税と県民税を合わせて 住民税 と呼んでいます このしおりでは 住民税の課税

平成19年度市民税のしおり

平成13年度 住民税のしおり

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

( はじめに ) このQ&A 集は 平成 28 年 10 月 1 日以降の公的年金等からの特別徴収に係るものですので 法令も平成 28 年 10 月 1 日現在で施行されているものを前提に作成しています <1. 特別徴収制度の導入 > Q1-1 公的年金等からの特別徴収について 公的年金等を受給して


計算してみましょう あなたの個人住民税はいくらになりますか? 高知市に住む T さんの場合 ( サラリーマン ) 家 族 妻 ( パートタイム労働者 収入 120 万円 : 所得 =120 万円 -65 万円 =55 万円 ) 子 人大学生 中学生 収 入 万円 社会保険料 万円 新生命保険料 万円

住民税について

給与所得者の住民税は特別徴収されますが 退職で給与が支払われなくなった場合 給与からの天引きをすることができなくなります この場合 特別徴収ができなくなる残額について 普通徴収の方法で納付していただくことになります 例えば 10 月末に退職し10 月分まで給与から天引きした場合 11 月分から翌年

Microsoft Word - 資料6-1 個人住民税の特別徴収に係るQ&A(事業者向け)

個人住民税 特別徴収 に係る Q&A 問 1 個人住民税の 特別徴収 とはどんな制度ですか? 答 1 従業員の方々の納税の便宜を図る目的から 事業者の方が 毎月の給与を支払う際に所得税などのように 個人住民税を徴収して ( 天引きして ) 納入していただく制度です 従業員の所得税は給与から源泉徴収し

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

Microsoft Word - 個人住民税について

_1806_sakae_p5

Q4 すべての事業主が個人住民税を特別徴収しなければいけないのですか? A4 所得税の源泉徴収義務のある事業主は 従業員の個人住民税を特別徴収することが法令 ( 地方税法及び各市町村の条例 ) により義務付けられています 特別徴収義務者に指定された事業主は 従業員に給与を支払う際に 個人住民税を特別

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

28年度市県民税のしおり.indd

<4D F736F F D E8482BD82BF82CC95E982E782B582C68CA790C52E646F6378>

過納金とは 納付納入の時にはそれに対応する租税債務が存在していたが 結果的に不適法な納付納入となった場合における地方公共団体の徴収金のことであり 1 納付納入の時には一応適法であったものが その申告 更生 決定又は賦課決定が誤って過大にされていたため 後になって減額更正 減額の賦課決定又は賦課決定の

Q9 A9 6 5 歳以上だが会社で働いて給料をもらっている場合 保険料はどのように納めるのですか? 年金を受給している方は年金から徴収されます 年金からの徴収が開始されるまでは 納付書または口座振替で納めていただきます 会社で働いていても 医療保険に上乗せされることはありません Q10 口座引落と

平成 28 年度市民税 県民税申告の手引き 申告書を提出しなければならない人平成 28 年 1 月 1 日現在 幸手市内に住所を有する人 (1 月 2 日以降に幸手市に転入した人は従前の住所地で申告を行ってください ) ただし 次に該当する人は この申告をする必要はありません 1 平成 27 年分の

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

特別徴収制度説明会

となっています なお 1 日生まれの方は前月末日が満年齢到達日になりますので 前月を含めて介護保 険料が計算され 健康保険に含まれる介護保険分は前々月までの計算となります 65 歳以上の介護保険料が健康保険に含まれていた時より高額になったと思うのですが 答え 40 歳から 64 歳までの健康保険に含

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

もくじ Q1 介護保険料はいつから納めるのですか? 1 ページ Q2 Q3 Q4 65 歳の誕生日を迎えたのですが 1か月分の介護保険料を丸々支払うのですか? 介護保険サービスを利用していなくても介護保険料を払わなければならないのですか? 介護保険料を納めないと 介護保険サービスを利用できないのです

資料2-1(国保条例)

給与所得控除 給与収入の金額控除額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下収入金額 20% + 54 万円 660 万円超 1,00

Microsoft Word - (修正版)特徴一斉指定Q&A

妙高市 税に関するWEBページ

給与所得控除 給与収入の金額 控 除 額 162 万 5,000 円以下 65 万円 162 万 5,000 円超 180 万円以下 収入金額 40% 180 万円超 360 万円以下 収入金額 30% + 18 万円 360 万円超 660 万円以下 収入金額 20% + 54 万円 660 万円

特別徴収税額の変更特別徴収税額を通知した後 その税額に誤りがあったり また これを変更する理由が生じたときは 市役所から 市民税 県民税特別徴収税額の変更通知書 ( 特別徴収義務者用 ) および 市民税 県民税特別徴収税額の変更通知書 ( 納税義務者用 ) を送付いたします これらの通知書が届いた際

平成13年度 住民税のしおり

国民健康保険税納税通知書の見方について 1/9 1 ページ目 宛名 どなたの 何年度分の 保険税か確認できます 記載された年度の国民健康保険税についての通知です 国民健康保険税は 世帯主の方が納税義務者となります このため 世帯主が国民健康保険に加入していない場合においても 世帯の中に国民健康保険に


国民健康保険料の減額・減免等

納税義務者とは従業員等をいいます 特別徴収義務者用より詳細な内容になっています 市町村によっては個人情報保護から特別徴収義務者用の通知書が圧着 加工等されていることがあります この場合 開かずに本人に渡すよ う要請されています ミシン目で切り離し 各個人にお渡しください 6 月の給料袋に同封 するこ

untitled

H28 市・府民税のしくみ原稿(黒)

妙高市 税に関するWEBページ

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

_念)健康保険_本.indd

あなたと生計を一にする配偶者やその他の親族が受け取る公的年金等から引き落とされている国民健康保険 料 後期高齢者医療保険料 介護保険料はあなたの控除の対象とはなりませんので御注意ください 5 生命保険料控除 地震保険料控除 について それぞれ該当する欄に昨年中に支払った金額を記入し 以下の計算方法に

Ⅰ 年の中途で行う年末調整の対象となる人 年末調整は 原則として給与の支払者に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 ( 以下 扶養控除等申告書 といいます ) を提出している人について その年最後に給与の支払をする時に行うことになっていますので 通常は12 月に行うこととなりますが 次に掲

法によって徴収することになっています したがって パートやアルバイトの従業員であっても この要件に該当する場合は特別徴収しなければなりません ただし 次のようなケースは特別徴収することが著しく困難なため 特別徴収の対象とならない場合があります ( 詳しくは各市町村の個人住民税担当課へご確認ください


個人住民税の特別徴収にかかる Q&A 従業員様向け 本文 H30.1 問 1) 個人住民税の 特別徴収 とはどんな制度ですか? また利用することで どんなメリットがありますか? 回答 従業員の方々の納税の便宜を図る目的から 事業主が毎月の給与を支払う際に 所得税の源泉徴収と同じように 個人住民税 (

目次 1 個人住民税とは 1 2 特別徴収の義務 1 (1) 特別徴収義務者の指定 1 (2) 特別徴収のメリット 2 (3) 特別徴収の対象になる方 2 (4) 給与支払報告書の提出 3 (5) 特別徴収税額決定通知書の送付 5 (6) 納期と納入方法 6 (7) 税額の変更通知 6 (8) 退職

しぶや高齢者のしおり

<4D F736F F D20947A8BF48ED28D548F9C A8BF48ED293C195CA8D548F9C82CC8CA992BC82B582C98AD682B782E >

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

個人住民税の特別徴収に関するQ&A

1 個人の町民税 市町村は 日常生活に欠かすことのできない 道路 橋梁 公園の設備から 教育 福祉 消防 救急 ごみ処理にいたるさまざまな行政サービスを提供しており 必要な経費をできるだけ多くの住民の方々に税金として広く負担していただくものです 町民税は県民税とあわせて一般に住民税と言われており 個

税務署からのお知らせ(H.22.10)

P1の裏

申告者と配偶者の合計所得金額の入力フォーム 申告者 ( 給与の支払いを受ける人 ) の事業所得 雑所得 配当所得 不動産所得 その他の所得の収入金額と必要経費を入力して合計所得金額を計算します 申告者の合計所得金額が 900 万円を超えると 配偶者控除または配偶者特別控除の控除額が変動します 申告者

田沼 薫  様

出先機関名市立病院事務局総務課 編集年度分類記号種別 書 目 24 C36 3 所得税 県市町村税関係 全 1 冊の 1 冊 索引番号 完結年月日文書番号 件 名 備 考 平成 24 年 3 月分住民税の納入について ( 伺い ) 平成 24 年 3 月分所得税の

< E9197BF88EA8EAE817995F18D D9195DB8E5A92E895FB8EAE8CA992BC82B5816A817A2E786264>

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

○国民健康保険税について


Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

Microsoft Word - qa-jyuugyouin.doc

PowerPoint プレゼンテーション

市・府民税の課税のしくみ

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計

平成13年度 住民税のしおり

ケース 1: 死亡日より後に給与 ( 賞与 ) の支給がない場合 1 年末調整をする [ 年末調整 ]-[ 年末調整処理 ]-[ 年末調整処理 ] メニューを選択します [ 年末調整処理 条件設定 ] 画面で 以下を選択して [OK] ボタンをクリックします 年末調整方法 : 単独年調処理方法 :

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

被用者年金一元化法

給与の所得金額の算出速算表 収入金額 給与所得の金額 0 ~ 650, ,000 ~ 1,618,999 収入金額 -650,000 1,619,000 ~ 1,619, ,000 1,620,000 ~ 1,621, ,000 1,622,000 ~ 1,6

PowerPoint プレゼンテーション

目次 個人住民税の特別徴収とは? 個人住民税 ( 市 県民税 ) とは? 特別徴収 ( 給与天引き ) と普通徴収 ( 個人払い ) の違い... 1 特別徴収事務の流れ 給与支払報告書の提出 (1 月 31 日まで ) 給与支払報告書の提出後

1. 高額療養費制度について 高額療養費制度とは 患者さんの高額な医療費負担を軽減するための制度です 医療機関や薬局で 診察や治療を受けたときや薬局でお薬を受け取ったときなどに 支払った医療費の自己負担額が一定の金額 ( 自己負担限度額 ) を超えた場合 加入している健康保険 に申請することで 超え

3 ページ 4 ページ 5 ページ 5 6 ページ 7 ページ 8 ページ 8 ページ 9 ページ 10 ページ 2

各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

スライド 1

所得控除 所得控除は 納税者に配偶者や扶養親族があるかどうか 病気や災害などによる出資があるかどうかなどの個人的な事情を考慮して その納税者の実情に応じた税負担を求めるために所得金額から差し引くことになっているものです 種類 雑損控除 医療費控除 控除額次のいずれか多い金額 1( 損失の金額 - 保

1 給与所得控除額を算出する計算式は給与収入金額によって異なります 今回は給与収入金額 3,600,000 円以上 6,599,999 円以下の場合の式を用いています 2 調整控除額は合計課税所得金額 2,000,000 円超と 2,000,000 円以下で算出方法が異なります 今回は 2,000,

第2回税制調査会 総2-2

Transcription:

平成 28 年 10 月以降適用になる個人住民税 ( 市民税 県民税 ) の公 的年金に係る特別徴収制度の見直しについて 公的年金に係る特別徴収制度とは 65 歳以上の公的年金受給者の公的年金に係る個人住民税 ( 市民税 県民税 ) について 一定の条件を満たした方の年金から天引きする制度です 普通徴収の納期が 4 回であるのに対し 公的年金からの特別徴収は納期が 6 回のため 1 回あたりの納付額が少なくなり 銀行などの窓口での納税の手間が省けるというメリットがあります 年金からの特別徴収は 4 6 8 月天引きの 仮徴収 10 12 翌年 2 月天引きの 本徴収 に分かれており 仮徴収の 1 回あたりの徴収額は 前年度 2 月の徴収額と同額になります これまでの制度の問題点年度の途中で公的年金受給者が転出された場合や税額が変更となった場合 特別徴収できる要件を満たさなくなった場合は 特別徴収が停止となり 残りの税額を普通徴収 ( 自分で銀行などの窓口で納付する方法 ) で納めていただくようになります また 公的年金受給者が死亡された場合も特別徴収が停止となり 残りの税額を相続人の方に普通徴収で納めていただくようになります これまでの制度では 年税額が前年度よりも大きく変動した場合や前年度の途中で特別徴収が停止となった場合 仮徴収税額と本徴収税額に大きな差が生じてしまい 翌年度以降もこの状態が続くことになり 一度生じた不均衡が平準化されないという点が問題となっています 1

公的年金からの特別徴収制度の見直しについて ( 平成 28 年 10 月以降適用 ) 公的年金からの特別徴収制度の見直しが行われ 平成 28 年 10 月以降に実施 される特別徴収より 下記のとおり制度が改正されました 1 特別徴収税額の算定方法の見直し 年間の公的年金からの特別徴収税額の平準化を図るため 仮徴収税額 (4 6 8 月 ) を 前年度の特別徴収税額 ( 年税額 ) の 2 分の 1 に相当する額とします 平成 28 年 10 月以前 平成 28 年 10 月以降 2

2 他市町村へ転出した場合これまでの制度では 年度の途中で公的年金受給者が転出された場合や税額が変更となった場合 天引きが停止となり 残りの税額を普通徴収で納めていただきましたが 改正後は 転出した時期に応じて翌年度の仮特別徴収まで継続することとされました 転出時期 1 月 1 日 ~3 月 31 日 4 月 1 日 ~12 月 31 日 公的年金からの特別徴収 転出した年度の翌年度の仮特別徴収 (8 月 ) まで継続 転出した年度の特別徴収 ( 翌年 2 月 ) まで継続 3 公的年金からの特別徴収税額が変更となった場合の特別徴収の継続公的年金からの特別徴収税額が変更された場合 特別徴収が停止され 差し引くことができなかった残りの税額を普通徴収で納付してもらいましたが 平成 28 年 10 月以後は税額が変更された場合も特別徴収を継続することとされました ただし 税額が変更された時期によっては 差し引くことができなかった残りの税額を普通徴収で納付してもらいます 3

年の途中で公的年金からの特別徴収税額が変更された場合の例 公的年金からの特別徴収税額が 60,000 円 ( 仮特別徴収及び特別徴収各 10,000 円 ) から年の途中で 72,000 円に増額となった場合に差し引かれる税額は以下の通りです なお 翌年度の公的年金からの特別徴収税額は 60,000 円とします 本年度 翌年度 11 月に税額が変更された場合徴収月仮特別徴収 4 6 8 月 10 月 12 月特別徴収 2 月仮特別徴収 4 6 8 月特別徴収 10 12 2 月 変更前 平成 27 年度以前 平成 28 年度以後 各 10,000 円 0 円 22,000 円 特別徴収を停止 1 変更後の税額の残り各 10,000 円各 12,000 円 0 円前年度税額 (72,000 特別徴収を停止 2 円 ) の1/6ずつ 各 10,000 円 各 8,000 円 税額の1/6ずつ 税額の残り1/3ずつ 1 差し引くことができなかった残りの 22,000 円は 後日普通徴収で納付してもらいます 2 公的年金からの特別徴収税額の 1/2(30,000 円 ) を 1 2 期 (6 8 月 ) に普通徴収で納付してもらいます 12 月中旬から 2 月上旬までに税額が変更された場合 2 月の特別徴収までは 変更前の公的年金からの特別徴収税額 ( 仮特別徴収及び特別徴収各 10,000 円 ) が差し引かれ 差し引くことができなかった残りの税額 ( 増額となった 12,000 円 ) については 普通徴収にて納付してもらいます また 翌年度の仮特別徴収が停止されるため 公的年金所得に係る市民税 県民税額の 1/2(30,000 円 ) は普通徴収の 1 2 期 (6 8 月 ) にて納付してもらい 残りの 1/2(30,000 円 ) は 10 月から 2 月まで公的年金の支給のつど 10,000 円ずつ公的年金から差し引かれます 4

よくあるご質問 Q1 特別徴収の対象者となる基準を教えてください A1 公的年金に係る住民税の納税義務者のうち 4 月 1 日現在において国民年金法に基づく老齢基礎年金等の支払を受けている 65 歳以上の方が対象です Q2 公的年金からの特別徴収は 本人の意志による選択できますか? A2 本人の意志による選択は認められていません 平成 21 年 4 月から 地方税法により 公的年金等所得に係る個人住民税については 年金から特別徴収の方法により徴収する とされており 次に掲げる場合を除き 原則として公的年金を受給しているすべての納税義務者が特別徴収の対象になります 公的年金の年額が 18 万円未満の方 介護保険の特別徴収対象被保険者でない方 特別徴収税額が公的年金の年額を超える方 Q3 公的年金の所得以外に営業所得や不動産所得があります それらに係る住民税についても年金から特別徴収されますか A3 公的年金所得以外の所得に係る住民税については 年金からの特別徴収は行われず 普通徴収によることとなります 公的年金から特別徴収できる住民税は公的年金に係る住民税額のみです Q4 今まで給与から合算して年金にかかる住民税を納めていたが これまでどおり給与からの特別徴収は可能か? A4 給与より合算して住民税を特別徴収していた方でも 4 月 1 日現在で65 歳以上になると公的年金所得に係る住民税については 給与からの徴収はできません 65 歳以上の方の納付方法は 公的年金からの特徴もしくは普通徴収での納付になります 公的年金受給者であっても 65 歳未満の方は公的年金所得にかかる住民税を 給与からの特別徴収とすることができます 5

Q5 公的年金の所得に係る特別徴収と給与所得に係る特別徴収の両方があります 住民税の均等割は どちらから特別徴収されますか? A5 給与からの特別徴収より徴収されます 均等割の徴収順位 :1 給与特徴 2 年金特徴 3その他普徴 Q6 公的年金所得に係る特別徴収と給与所得に係る特別徴収があります それぞれの住民税額の算出方法はどうなりますか? A6 公的年金所得と給与所得を合算し 住民税額の合計額 A を算出します 1 給与所得に係る住民税額 B を算出します 2 A - B = 公的年金所得に係る住民税額を算出します 均等割は給与収入より徴収 Q7 給与所得 公的年金所得 不動産所得があります その場合の算出方法は? A7 1 全ての税額に係る住民税額を計算 税額 A 2 給与所得に係る住民税額を計算 税額 B 3 給与以外の所得 ( 不動産所得 年金所得 ) に係る住民税額を計算 税額 C ( 税額 C= 税額 A- 税額 B) 4 公的年金所得に係る住民税額を計算 税額 D (a) 給与所得に係る住民税額 =0( 税額 B=0) の場合税額 D=( 税額 C- 均等割 ) 公的年金所得 / 総所得金額等 + 均等割 100 円未満の端数がある場合は切り捨て (b) 給与所得に係る住民税額 >0( 税額 B>0) の場合税額 D= 税額 C 公的年金所得 /( 総所得額 - 給与特徴分の総所得額 ) 100 円未満の端数がある場合は切り捨て 5 公的年金所得に係る特別徴収額を計算 税額 E= 税額 D 2 (100 円未満の端数は切り捨て 全額が100 円未満のときは100 円 ) 6 公的年金所得に係る普通徴収額を計算 税額 F= 税額 D- 税額 E 7 不動産所得に係る住民税額を計算 税額 G= 税額 C- 税額 D 6

Q8 当初 介護保険料を公的年金から特別徴収されていましたが 年度途中で保険料が変更になったため普通徴収に切り替わりました 住民税については このまま特別徴収されますか A8 介護保険料の特別徴収の対象者でなくなった場合は 住民税においても普通徴収に切り替わることとなります 税額の変更のほか 転出等より介護保険料の特別徴収の対象者でなくなった場合も普通徴収に切り替わります Q9 介護保険料と住民税で特別徴収される年金が異なる場合がありますか? A9 介護保険料と住民税は 同一の年金から特別徴収を行うこととなります ただし 住民税の課税対象とならない障害年金や遺族年金から介護保険料が特別徴収されている方は 住民税については普通徴収となります Q10 介護保険料と国民健康保険税 ( または後期高齢者医療保険料 ) の合計額が 年金額の 2 分の 1 を超える場合 国民健康保険税 ( または後期高齢者医療保険料 ) については 公的年金からの特別徴収は行われませんが 住民税についてはどうなりますか A10 介護保険料と国民健康保険税 ( または後期高齢者医療保険料 ) の合計額が 年金額の 2 分の 1 を超える場合には 国民健康保険税 ( または後期高齢者医療保険料 ) については特別徴収が行われず 介護保険料のみが特別徴収されることとなります このとき 所得税と介護保険料を差し引いた年金残額が住民税額より大きい場合には 住民税の特別徴収の対象となります また 年金額から1 所得税 2 介護保険料 3 国民健康保険税 ( または後期高齢者医療保険料 ) を差し引いた額が住民税額より大きい場合についても特別徴収の対象となります 天引きの優先順位は1~3 の順 住民税は4 番目 7