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[ 三多摩腎疾患治療医会 ] 第 75 回研究会 プログラム および 演題要旨 * 当日 参加費壱千円を徴収させて頂きます 平成 30 年 6 月 17 日 ( 日 ) 於 : 杏林大学大学院講堂

三多摩腎疾患治療医会 [ 第 75 回研究会プログラム ] 2018 年 6 月 17 日 ( 日 ) 13:00-16:40 於 : 杏林大学大学院講堂 < 開会の辞 > 理事長要伸也 13:00-13:05 Ⅰ. 一般演題 ( 発表 7 分討論 3 分 ) 13:05-14:45 座長 : 小泉博史 13:05-13:35 1. Fanconi 症候群による慢性腎不全で透析導入となった超高齢女性の 1 例 医療法人社団吉祥寺あさひ病院内科 : 柿沼多恵子 2. 軽微な異常から膵癌を発見しえた糖尿病合併透析患者の 2 例 東京西徳洲会病院腎臓内科 腎臓病総合医療センター : 真栄里恭子 3. 尿毒症症状として急性関節炎を認めた 3 例 杏林大学第一内科 : 兵動智夏 福岡利仁 石出崇 前園知宏 駒形嘉紀 要伸也 座長 : 岩本整 13:35-14:05 4. 非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS) に対し リツキシマブ投与して改善した一例立川相互病院内科 : 鈴木創 杉田悠 神田やすか 小川亜季 大石学 小泉博史 5. メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA) 菌血症による感染性大動脈瘤および多彩な感染巣に対し 集学的治療で救命しえた症例 武蔵野赤十字病院 : 笠木祐里 坂下祥太 小林伸暉 平澤卓 久山環 安藤亮一自治医科大学附属さいたま医療センター : 渡邉誠之 6. 腎移植後にパルボウイルス B19 持続感染による赤芽球癆を発症した一例 1 東京医科大学八王子医療センター腎臓内科 2 東京医科大学八王子医療センター腎臓外科 3 東京医科大学八王子医療センター血液内科 4 八王子山王病院 : 井上暖 1 小島糾 1 酒井敬史 1 小島亜希 1 福永継実 1 山城葵小松秀平 1 大島泰斗 1 廣瀬剛 1 杉崎健太郎 1 冨安朋宏 4 横山卓剛 2 木原優 2 今野理 2 吉川憲子 1 山田宗治 1 岩本整岩瀬理 3 1 尾田高志 1 2

座長 : 宮崎陽一 14:05-14:45 7. 蓄尿管理下食事指導による妊娠高血圧症候群発症予防の成果と課題 多摩総合医療センター腎内科 : 西尾康英 吉田駿 千野蘭 鈴木聡一郎 飯田禎人 崔賢姫 高桑章太朗 土岐徳義 九鬼隆家 紀平裕美 羽田学同産婦人科 : 光山聡 8. 血液透析患者におけるフェニル硫酸(PHS) と大赤血球症との関連 1 公立福生病院腎臓病総合医療センター 2 東京医科大学八王子医療センター腎臓内科 3 ( 医 ) 社団東仁会豊田クリニック : 中林巌 1 廣瀬剛 2 冨安朋宏 2 尾田高志 2 3 高尾雅也 9. 透析患者に対するレボカルニチン補充療法の尿酸に与える影響 医療法人緑祐会吉祥寺駅前クリニック : 猪之原崇 酒井悠希 元山陽子 中越美穂 太田まゆみ 板橋由美 大竹栄司 右田敏郎 10. 患者の願いと医療者の想い すながわ相互診療所 : 三輪鈴菜 村上美香 池田清己 松田泉 斉藤雪子藤本知夏子小泉博史 Coffee Break 14:45-15:00 Ⅱ. 総会 15:00-15:20 理事長要伸也 Ⅲ. 情報提供 / 活動報告座長 : 杉崎弘章 15:20-15:35 東京都透析医会について 副理事長東京都透析医会会長安藤亮一 Ⅳ. 特別講演 15:35-16:35 座長 : 角田隆俊 作曲家の病と音楽 ~モーツアルト ベートーベン 湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター小林修三先生 < 閉会の辞 > 副理事長杉崎弘章 16:35-16:40

演題要旨 1. Fanconi 症候群による慢性腎不全で透析導入となった超高齢女性の 1 例 医療法人社団吉祥寺あさひ病院内科 : 柿沼多恵子症例 :90 歳代 女性 主訴 : 倦怠感 現病歴 : 入院 2 年前より腎機能障害を指摘 入院 5 カ月前に左大腿骨折時に腎機能低下を指摘され当院を紹介 BUN29mg/dl, Cr2.6mg/dl 尿酸 3.7mg/dl 補正 Ca8.7 mg/dl P2.7mg/dl Alb3.7 尿蛋白 2+ 尿糖 3+ 静脈血液ガス検査 ;ph7.19 PCO249.3mmHg HCO321.1mmol/L 低リン血症 低尿酸血症 著明な代謝性アシド シスを認め慢性尿細管間質性腎炎による Fanconi 症候群 ( 原疾患不明 ) を伴う腎不全と診断 その後 腎機能低下進行と共に全身の骨痛 倦怠感を来し入院 透析導入により骨痛など諸症状は改善した 本例は透析治療により 骨痛など諸症状の改善を認めた Fanconi 症候群を伴う超高齢慢性腎不全の稀な症例で 考察を加え報告する 2. 軽微な異常から膵癌を発見しえた糖尿病合併透析患者の 2 例東京西徳洲会病院腎臓内科 腎臓病総合医療センター : 真栄里恭子 症例 1 66 歳女性 43 歳糖尿病 (DM) 発症 65 歳インスリン導入 66 歳で血液透析 (HD) 導入したが血糖コントロール困難で肝酵素高値が持続した 腹部造影 CT MRCP で膵頭部多房性嚢胞性腫瘤を認め膵癌として膵頭十二指腸切除術を施行した ( 病理 : 膵管内乳頭粘液性腺癌 ) 術後血糖コントロール 肝酵素は改善した 症例 2 72 歳男性 65 歳時 DM 腎症と腎硬化症診断 71 歳 HD 導入 腎不全保存期には腎性貧血を認めたが HD 導入後 ESA 製剤中止後も Hb 値上昇した 腹部造影 CT PET-CT で膵頭部癌 リンパ節転移と診断 切除不能膵癌としてゲムシタビン開始後 PET-CT の FDG 集積部位は消失した 考察 通常膵癌は DM 発症 1-3 年以内が多く 透析患者の頻度は低いとされている 今回の 2 例は DM 長期罹患 HD 導入後の膵癌で 軽微な異常精査から介入治癒できた 3. 尿毒症症状として急性関節炎を認めた 3 例 杏林大学第一内科 : 兵動智夏 背景 尿毒症では 心肺病変 消化器症状 神経症状が主体だが これら以外にも様々な症状がみられる 我々は尿毒症性関節症と思われる症例を経験した 症例 1 慢性間質性腎炎による CKDG5 で通院していた 84 歳女性. 入院直前より左膝痛を自覚. その後 右肘痛も出現し 関節穿刺でピロリン酸カルシウム (CPPD) を認め, 偽痛風と診断.HD 導入となり関節症状は改善した. 症例 2 68 歳男性. 慢性腎炎による CKD. 両膝痛から歩行困難となり レントゲンで偽痛風と診断. HD 開始後 症状は改善. 症例 3 82 歳男性. 造影剤腎症で入院 一時 HD を要したが, その後離脱した. 入院時両上肢の関節痛を認め HD 後に改善した 考察 尿毒症性関節炎は稀だが 様々な病態により発症する 今回, 我々は CPPD 沈着症による急性関節炎 3 例を経験した. 尿毒症性関節炎として これら結晶性関節炎の関与が示唆された 4. 非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS) に対し リツキシマブ投与して改善した一例 立川相互病院内科 : 鈴木創 症例 65 歳女性 現病歴 X 年 5 月頃から血尿指摘あり 夏頃から軽度の倦怠感 下肢浮腫を認めた 11 月頃から微熱が継続した 下痢なし 12 月受診時血蛋白尿に加え貧血の進行と LDH の

著増を認め当院紹介され入院となった 経過 採血上 Ret 205 Plt 10.9 万 /μl であり 末梢血塗抹像にて破砕赤血球を認めるため TMA と考えた 画像検査上明らかな悪性腫瘍 感染症を指摘できず 3 病日より単純血漿交換 (PE) を開始 翌日からステロイドパルスを実施した ADAMTS-13 活性は軽度低下であり TTP は否定と考え ahus として 15 病日からエクリズマブの投与を開始した この頃から精神症状が見られ始め 一時改善していたが徐々に増悪 34 病日には見当識障害が出現した PE を再開しステロイドパルス実施 36 病日よりリツキシマブ 500mg の投与を合計 4 回実施した その後ゆっくりと精神状態が安定し意識清明となり 血小板も正常化した 貧血は持続したが ステロイドを減量して 78 病日退院 後日抗 H 因子抗体陽性の報告があり ここへ作用により病態改善した可能性を考えた 5. メチシリン感受性黄色ブドウ球菌 (MSSA) 菌血症による感染性大動脈瘤および多彩な感染巣に対し 集学的治療で救命しえた症例 武蔵野赤十字病院 : 笠木祐里症例は 68 歳男性 13 年前に腎硬化症または慢性腎炎を背景とした末期腎不全で血液透析導入 2 週間前からの腰痛と歩行困難があり 透析中に血圧低下を来し救急搬送 MSSA 菌血症 腸腰筋膿瘍の診断で入院となった その後の精査で感染性心内膜炎 多発膿瘍 右前腕内シャント感染性吻合部瘤の合併も判明した 感染性シャント瘤に対して切除 シャント血流遮断術を施行 膿瘍ドレナージを継続したが 経過中に感染性大動脈瘤の出現を認めた 連携施設で 1 か月の抗菌薬治療後 当院に再度転院 心臓外科で胸部大動脈瘤ステントグラフト内挿術を施行した その後 2 か月の抗菌薬治療を経て状態は安定し 再転院しブラッドアクセス再建を含め加療頂く方針となった 透析患者の重症感染症では十分な治療ができない場合も多いが 本例は当院の各科及び近隣施設の緊密な連携によって救命できた貴重な症例であった 6. 腎移植後にパルボウイルス B19 持続感染による赤芽球癆を発症した一例 東京医科大学八王子医療センター腎臓内科 : 井上暖 症例 62 歳男性 X 年 (60 歳 ) 時に妻をドナーとした血液型不適合生体腎移植を施行した 移植は問題なく生着し scr 1.02 mg/dl と腎機能は安定していたが 移植後約 2 ヶ月で貧血を認め輸血依存となった 網状赤血球の低下を認めるも エリスロポエチンは 1140 miu/ml と著増しており腎性貧血は否定的で骨髄抑制を疑い骨髄穿刺実施 パルボウイルス B19(PVB19)-IgM 抗体は陰性であったが PCR 法にてウイルス DNA 陽性であり骨髄所見と併せ PVB19 の持続感染による赤芽球癆と診断し γグロブリン大量静注療法 (IVIG) を施行した IVIG 施行後 網状赤血球の上昇と貧血の急速な改善を認めた 考察 赤芽球癆は骨髄赤芽球の著減と網状赤血球の減少を特徴とし 臓器移植後など免疫学的異常を合併する症例において PVB19 の持続感染により発症することが知られている 今回 移植後 2 ヶ月で PVB19 関連赤芽球癆を発症し IVIG 施行し輸血依存から離脱できた症例を経験したのでウイルス DNA 抗体価の経時変化と文献的な考察を加え報告する 7. 蓄尿管理下食事指導による妊娠高血圧症候群発症予防の成果と課題 多摩総合医療センター腎内科 : 西尾康英妊娠高血圧症候群 (HDP) は近年増加し新生児死亡の最大原因でもあり 発症予防が急務である 当科では産婦人科と共同で従来腎内科が関与していた CKD 高血圧合併妊娠の他にも

HDP 既往後再妊娠症例に対し 食事管理指導を中心とする発症予防治療に取り組み成果を上げている HDP 発症背景に 高血圧の家族歴と妊娠中の食生活への無関心 過剰摂取がありまた HDP は将来的に生活習慣病 心血管疾患発症リスクでもあることから ハイリスク症例に妊娠初期から減塩 (6g) 低蛋白 (1.0g/kg) 食指導を行い 蓄尿検査下にアドヒアランスを評価した 評価可能な症例の平均食塩摂取は 6.3±2.0 g 蛋白は 47±9.7g(0.89g/kg idw) で HDP 既往再妊娠の 44 例中 34 例が再発なく満期出産を達成し HDP 再発例は 7 例であった 減塩および蛋白過剰摂取排除の生活習慣改善による HDP 発症予防の可能性が示唆されたが食事管理下でも発症例はあり原因究明と対策が求められる 8. 血液透析患者におけるフェニル硫酸(PHS) と大赤血球症との関連 公立福生病院腎臓病総合医療センター : 中林巌 背景と目的 PHSは腸内細菌によって産生される蛋白代謝産物を前駆とする尿毒症物質の一つである フェノール類は以前から造血能への影響が報告されているが 透析患者における種々の病態との関連性について不明な点が多い 大赤血球症は 血液透析患者において死亡率の上昇との関連性が近年報告されてきている 今回 透析患者におけるPHSの血清中濃度と大赤血球症との関連を検討した 方法 血液透析患者 28 名 ( 男性 20 名 女性 8 名 年齢 35-78 歳 ) について PHSの血清中濃度とMean corpuscular volume (MCV) との関連性を検討 MCVが100 fl 以上を大赤血球症と定義 結果 大赤血球症は対象者の32% に認めた 大赤血球症者の血清 PHS 濃度は 正球性のそれと比べて 有意に高値 (p=0.019) であった 結論 血液透析患者において血清 PHS 濃度の上昇が大赤血球症に関連することが示唆された 9. 透析患者に対するレボカルニチン補充療法の尿酸に与える影響 医療法人緑祐会吉祥寺駅前クリニック : 猪之原崇カルニチンは長鎖脂肪酸をミトコンドリアで燃焼させるのに必須の物質である 血液透析では多くのカルニチンが除去されるため その補充が必要になることも多い 当院で維持透析を行っている患者のうち レボカルニチン製剤投与患者と非投与患者の血液生化学所見を比較したところ レボカルニチン製剤投与患者の尿酸値が低いことがわかった 次にレボカルニチン製剤未使用患者に同製剤を投与し 尿酸に加えて ヘモグロビン 尿素窒素 クレアチニン リンの値の変化を約 5ヶ月間観察した その結果 レボカルニチン製剤の投与により有意なクレアチニンの減少とヘモグロビンの上昇を認めたが 尿酸などに有意な変化を認めなかった 以上から 尿酸値が低かった原因はカルニチンの補充によるものではなく 他の要因が考えられた また クレアチニンが有意に減少したことから カルニチンは筋肉のエネルギー代謝を改善し 筋肉の崩壊を抑制することが示唆された 10. 患者の願いと医療者の想い すながわ相互診療所 : 三輪鈴菜はじめに透析患者は常に多種多様な苦悩を抱えて日々を過ごしている そんな患者の感情 想いとその表現方法について学んだ事例をまとめたのでここに報告する 患者紹介 A 氏 60 歳代 男性 透析歴 6 年 自己管理は良好

経過度々職員を叱責する事のあった A 氏だったが ある時職員のミスに対して声を荒げた事をきっかけにして沈黙を貫くようになった 医師や他患には変わらず接する中技士や看護師に対しては一切何も語らず 職員は常に緊張しながら A 氏に接していた その様な状況で半年が経過し 一部の職員には短い言葉を掛けるようになり事態が好転するかと思われた矢先 再び職員を怒鳴りつけ 穿刺や血圧測定を拒否するといった事態が発生 この事から面談を設定するに至り その場で A 氏は自身の考えについて話し 以前の様に職員と接する事を約束された 考察 A 氏は日本百名山に登山する等体力に自信があった また 仕事はメーカーの品質管理をしていた しかし定年後初老期に入り 且つ透析導入になった事から心身の喪失感が起こり 多くの苦悩を抱えるようになった そういった想いが本人の性格や職業で培われたプロ意識と重なり 職員のミスを見過ごせず厳しい追及に繋がったと思われる A 氏はスタッフに対し沈黙を貫くという形で思いを表出したが 面談での発言から 自分の話を聞いて欲しかったという思いを汲み取ることが出来た 職員は状況を受け入れて耐える選択をしたが それは A 氏を刺激しないことに終始しており A 氏の願いとは乖離していたため事態が長期化してしまったと考えられる おわりに今回の事例を元に A 氏の想いやその表出方法について理解を深める事が出来た 全ての人に当てはまる正解の対応はないが 患者一人一人に対するより良い対応が何かという事については各々の患者への働き掛けを行う事と それに対する反応を観察する事によって獲得していく事が出来るのではないかと考えた

賛助会員名簿 平成 30 月 3 末現在 賛助会員として本会にご支援 ご協力いただいている企業は以下の通りです 社名を掲載し 敬意と感謝の意を表します ( 五十音順 ) 協和発酵キリン株式会社 株式会社ジェイ エム エス 中 外 製 薬 株 式 会 社 東レ メディカル株式会社 鳥 居 薬 品 株 式 会 社 ニ プ ロ 株 式 会 社 バ ク ス タ ー 株 式 会 社 扶桑薬品工業株式会社