1/4/9 1 時 分 平面への地表面の投影 曲面の平面への投影法 角, 距離, 面積, 方位のすべてを保存して投影することはできない. 角度を保存 : 等角投影 距離を保存 : 正距投影 面積を保存 : 正積投影 方位の保存 : 正方位投影 メルカトール図法は等角投影法の一種 円筒を横向きにした横メルカトール図法 (Gauß- Krüger 投影法 ) も, 等角投影法の一種 44 光源の位置による投影法の違い 心射図法平射図法正射図法内射図法外射図法 地球の中心に光源を置き, 円筒や円錐に用いると周辺部が極端にされる. 方位図法に対して用いられる. 投影面と反対側の地表に光源を置き, 方位図法では半球以上の投影が可能. 投影面と反対側の無限に遠い位置に光源を置き, 投影面の形状に関わらず用いることができます 地球の半径より遠くの地球の内部の中心以外のどこかに光源を置く. 地球の半径より近くの地球の内部の中心以外のどこかに光源を置く. 45 横メルカトール図法 (1) 横メルカトール図法 () 横メルカトール図法の投影法 区域の中央に原点 O を定め, 原点を通る基準子午線に接する横向きの円筒で覆い, 基準楕円体表面の地形を円筒面に投影する. 横円筒図法または Gauß-Krüger 投影法ともいう. 基準子午線 横メルカトール図法の特徴 円筒面上で, 原点を通る子午線に沿って北向きに X 軸, これに直角方向の東向きに Y 軸をとる. 距離が正しいのは X 軸上のみ. 南北には歪まない 方向が正しいのは X 軸上と赤道上のみ. 北 東 左手系に注意! 46 47 日本の 19 の平面直交座標系 第 8 系 第 9 系 4km 9km 9km 4km 西東投影面.9999 1.1 地表面 1. m: 縮尺係数 わが国では, 投影面を上図のように設定しているため,1-4 の精度でも東西方向はL 13 kmにまで広げられる. 14~19 系は南方洋上 全国を 19 の平面直交座標系でカバーしている. 野尻湖は第 8 系内座標原点 : N: 36 度 分 秒 E: 138 度 3 分 秒 ( 八ヶ岳近傍 ) X 野尻湖 野尻湖セミナーハウス N 36 度 48 分 55 秒 1 E 138 度 1 分 54 秒 7 X= 953.89m Y= -545.3m m=.9999796 8 系 X Y 9 系中央大学 Y 東京は第 9 系内座標原点 : N: 36 度 分 秒 E: 139 度 5 分 秒 ( 野田市内の GC) 5 号館入り口 N 35 度 4 分 31 秒 59 E 139 度 44 分 53 秒 5 X= -336.64m Y= -773.35m m=.999973 48 49 1
1/4/9 1 時 分 ユニバーサル横メルカトール図法 (1) ユニバーサル横メルカトール図法 () 特徴 投影誤差は 5/1, 程度 西経 18 を基準とし, 東に向かって全世界を経度 きざみで 6 のゾーンに分割, 各ゾーンは北緯 84~ 南緯 8 を緯度 きざみで 区間に分割 地表面 投影面 日本は第 51 帯 ~56 帯 赤道上に原点を持つ平面直交座標系 投影法は,Gauß-Krüger 投影法 1つの系で赤道上で最大東西 7kmをカバー 17km 18km 18km 17km.9996 1. 東 1.6 m: 縮尺係数 5 51 ユニバーサル横メルカトール図法 (3) ユニバーサル横メルカトール図法 (4) T S R 5 53 北 測量で扱う 北 には 3 種類ある 真北 (True North): 自転軸の北 その地点を通る子午線の北極方向. 北極星の方向 座北 (Grd North): 地図上の北 地図上で Y=const. の方向. 座標原点を含む子午線上でのみ真北と一致する. 真北とのずれを子午線収差といい,Y が大きいほど大きくなる. 磁北 (Magnetc North): 磁石の示す方向 真北との西向きのずれを偏角という. 場所により異なり, また時間により変化する. 54 偏角の近似式 磁気偏角を近似的に求める公式 ( 年版 ) を緯度, を経度とする. = -3N, = -13E とおくと, 偏角 D は, ( 例 ) 東京は, 北緯 35 度 41 分, 東経 139 度 4 分 = 35.68-3=-1.37, = 139.7-13=1.7 D=55.'1 北海道では,8~, 九州は,5~ 55
1/4/9 1 時 分 磁気偏角の観測値 (1) 磁気偏角の観測値 () 1 黒字 黒線 : 観測値赤字 赤線 : 近似式 1 1 5 4 沖縄黒字 黒線 : 観測値赤字 赤線 : 近似式 56 57 黒字 黒線 : 観測値 赤字 赤線 : 近似式 磁気偏角の観測値 (3) 方位角と方向角 点 P における種々の角 1 点 Q の方位角 : 点 P における真北の方向から右回りに測った点 Q に対する角 点 Q の方向角 : 点 P にお N 真北 X 座北 1 ける座北の方向から右回り M 磁北に測った点 Q に対する角 3 点 R から点 Q への方向 角 : 点 R の方向から右回りに測った点 Q に対する角 点 P 子午線収差 点 R 3 点 Q 58 59 水平位置の基準 測量法施行令第 条 日本経緯度原点の地点及び原点数値 地点東京都港区麻布台 丁目 18 番 1 地内日本経緯度原点金属標の十字の交点 原点数値次に掲げる値筑波基準点 経度東経 139 度 44 分 8 秒 875 9 緯度北緯 35 度 39 分 9 秒 157 原点方位角 3 度 分 44 秒 756 ( 前号の地点において真北を基準として右回りに測定した茨城県つくば市北郷一番地内つくば超長基線電波干渉計観測点金属標の十字の交点の方位角 ) 日本経緯度原点 6 高さの基準 地表面 標高 : ジオイド面上のある点 (G) から地表面 (A) まで, ジオイド面に垂直にのばした線分の長さ ジオイド高 : ジオイド面上のある点 (G) から回転楕円体面 (B) まで垂直に伸ばした線分の長さ AG と BG はほぼ平行で, 両者の長さの和を楕円体高という 変動する東京湾の海面の平均高さ ( 中等海面 ) を標高ゼロとし, これより三宅坂記念公園の水準原点の標高を 1.414m としている. 61 3
1/4/9 1 時 分 日本近傍のジオイド高 国家基準点 1m 3m m 3m 3m 4m m m 国家基準点 : 19の座標系の原点と北の方向のみを与えられただけでは地形図を作製することが不自由であるので, 地表面をカバーするように, 国土地理院の基本測量により定められている. 三角点 : 一等三角点二等三角点三等三角点四等三角点 97 5,6 3,43 68,616 水準点 : 基準水準点一等水準点二等水準点 86 14,689 3,58 電子基準点 : 1,37 基 (8 年 11 月 4 日現在 ) このほかに, 公共測量の成果なども多数存在する 6 63 国家基準点の外観 一等三角点の例 ( 鴛泊 ) 三角点 水準点 電子基準点 高さ 5m のステンレス製のタワーに GPS 衛星からの電波を受信するアンテナと受信機が内蔵された構造 64 65 一等三角点の記 ( 鴛泊上半分 ) 一等三角点の記 ( 鴛泊下半分 ) 66 67 4
1/4/9 1 時 分 平面三角形の辺と角の関係 面積についての公式の証明 (1) 正弦則 余弦則 無名則 ( よく使う ) 無名則 ジページ h 68 x a-x 69 面積についての公式の証明 () 測定値の処理 x h a-x 測量で計測するもの : 長さ巻き尺, 光波測距儀と反射鏡 角度トランシット 高低差レベルとスタッフ いずれも誤差が含まれ, 計算結果にも伝播する 誤差の処理 誤差理論 (theory of errors) 誤差の性質の理解 誤差伝播理論 (error propagaton theory) 最小自乗法 (method of least square) 誤差の調整法 7 71 誤差理論 測定の分類 性格による分類 独立 ( な ) 測定 : 測定値がある条件を満たさなければならないなどの拘束や制約を持たないで独立して行う測定 条件 ( 付き ) 測定 : 三角形の 3 つの内角の和のように, 個々の測定値間に満たすべき条件式が存在する場合の測定 方法による分類 直接測定 : 距離や角度などを機器を用いて直接行う測定 間接測定 : 求めるべき量を直接測定するのではなく, 他の測定値を計算式に代入することによって間接的に行う測定 方法 性格 直接測定 独立測定 測定の例 1 巻き尺で 点間の距離を直接測る 条件測定 3 三角形の 3 つの内角を測定する. が条件式 塔までの水平距離 d と先端の高度角 ( 仰 4 と同じ測定を別の地角 ) qを直接測定して, 間接測定点からも行うと, 間接的にその高さという条件がつく. を求める. 7 73 5
1/4/9 1 時 分 等精度 : 精度による測定の分類 測定された値に含まれる誤差の生ずる確率が等しいと考えられる測定 異精度 : 測定に用いた機器の性能が異なっていたり, 測定回数が異なる測定値の平均値を用いたりして, 測定値に含まれる誤差の確率が異なると考えられる測定 誤差の分類 (1) 定誤差 (systematc error) 原因が明らかで, ある条件の下では常に一定の質と量で生ずる誤差 測定者のくせによるもの, 機器に固有なもの, 温度上昇による膨張などの物理的なものなどがある. 原因と特性を究明すれば理論的に除去が可能 過誤誤差 (mstake) 測定者の不注意によって生ずる誤り 目盛りの読み違い, 記帳や計算の誤りなどがある. 十分に注意するかデータチェックにより除去が可能 74 75 誤差の分類 () 誤差の法則 偶然誤差 (random error) 原因が明らかでなく, 定誤差や過誤誤差を取り除いてもなお残る小さな誤差で, 符号や大きさがランダムなもの. 理論的に真値に接近させることが可能 誤差理論の対象となる誤差 測量でいう誤差とは, この偶然誤差のこと 偶然誤差についての 3 法則 1 絶対値の小さな誤差の生ずる確率は, 絶対値の大きな誤差の生ずる確率より大きい. 絶対値の等しい正負の誤差は同じ回数だけ生ずる. 3 絶対値の非常に大きな誤差はほとんど生じない. 以上の 3 法則から正規分布 (Gauß 分布, 誤差分布ともいう ) の数式を導くことができる. 76 77 誤差と残差 1つの値をn 回測定したとする. 測定値 ( 観測値 ): x 1, x, x 3,, x,, x n 真値 (true value): X 神のみぞ知る値 真値の推定値 : X 毎回の測定値に対し 誤差 : x X 残差 : v x X 最小自乗法 : S v mn となるように, 観測値を調整する技術. の推定値 X を求める. X 78 最確値 誤差の法則 より, x X x nx x よって, X n のときのみ正しい. n 実際は, n は有限なので, S mn とする. n n ここで, S v ( x X ) ゆえ, S S X ) 1 1 ds 結果は, x X x nx となり, dx x X 真値の推定値を平均値とする根拠 n 最確値 79 v ( 6