1. はじめに 健康と文化の森 は藤沢市の都市拠点であり 大学等知的社会基盤を活用した研究開発機能等を地域 特性である田園 農業空間に導入し 活力ある環境共生型の都市の形成をめざしていく地区です まちづくりの経緯 健康と文化の森地区は 6 つの都市拠点の中で唯一市街化調整区域内に位置しており 開発許

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

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北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

4. 都市づくりの目標と方針 4-1 都市づくりの基本理念 地域の個性が輝く生活快適都市 上田 ~ 魅力あるふるさと活気ある交流風格ただようまち ~ 基本理念の意味あい 上田市は 歴史 文化 自然 産業などに恵まれた特色ある地域から成り立っており 各地域が個性を発揮し 連携し合い 交流を促進しながら

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

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目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

Taro-全員協議会【高エネ研南】

( 新 ) 藤沢都市計画住宅市街地の開発整備の方針 平成年月 神奈川県 藤沢 住宅 -1

中井町緑の基本計画(概要版)

目 次 1 基本方針 再開発を促進すべき地区等の整備又は開発の方針... 2 別表再開発促進地区の整備又は計画の概要... 3 都市再開発方針図 ( 総括図 )... 6 都市再開発方針附図

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

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Microsoft Word - ●決定⑤地区計画-2.docx

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計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

8 月 : 新大阪駅周辺地域について 都市再生緊急整備地域の候補となる地域として公表 10 月 : 第 3 回大阪港ベイエリアに関する意見交換会 を開催 11 月 : 旧成人病センター跡地等に関するマーケットリサーチ結果の公表 ( 予定 ) グランドデザイン 大阪都市圏 の推進 淀川沿川の広域連携型

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Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

はじめに 深沢地域整備事業 ( 以下 本事業 という ) は 平成 22 年 9 月に策定した土地利用計画 ( 案 ) をもとにまちづくりを進めてきましたが 計画策定から既に5 年以上経過し社会情勢が大きく変化していることや より広く市民意見を反映して欲しいといった意見を踏まえ 土地利用計画 ( 案

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計


目 次 1 背景 目的 1 2 計画の位置付け 2 (1) 計画の位置付け 2 3 現状の問題と課題 3 (1) 現状の問題 3 (2) 課題 3 4 市街化調整区域における土地利用方針 5 (1) ゾーンにおける土地利用方針 6 (2) 各ゾーンのイメージ 10 5 土地利用現況図 11 6 土地

TRY TRY TRY TRY TRY 5


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平成17年度予算案事業本部・局別記者発表日程表(案)


2. 各学区のまちづくりの方向性と将来ビジョン 第 3 章で整理した各学区の現状 課題等を踏まえ 学区ごとにまちづくりの方向性 ( 基本方針の 3 つの柱の何に該当するのか ) を整理します 方向性を踏まえ 施策の柱ごとに具体的なビジョンを検討します (1) 常盤学区 1 まちづくりの方向性 1-1

本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした 行政運営の指針となる 阿賀野市総合計画 に定める本市の将来像 人 まち 自然が輝く幸福祉都市阿賀野 の実現に向けて また こよなく愛するふる里創造のため 全力を上げ取り組んでいるところでございます 国から地方への事務 権限移譲や三位一体改革が加速

1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ

Microsoft Word - 16_資料編09_上位計画関連_

表面.ai

計画書


能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

数値目標 平成 29 年 オープンカフェ新規参加店舗数 58 店 6 店 6 店 オリオン市民広場集客数 1,500 人 3,000 人 3,000 人 センターコア歩行者 自転車通行量 ( 平日 ) 1,700 人 1,700 人 1,700 人 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概

第 1 章基本計画の策定 1 策定の趣旨 総合計画基本構想では 豊かな自然と歴史 文化につつまれ人と人がつながる市民創造都市高岡 をまちの将来像に掲げ 17 のめざすまちの姿を目標として設定しています 第 3 次基本計画は 基本構想で示した市の基本的な取り組みの方向性に基づき 中期的な視点に立って

また, 区域外の道路部分については, 区域内の道路の整備後に, 交通量等の利用状況をみて, 検討していきます 4 常磐自動車道の側道沿いの一方通行の道路について, 一方通行の制限を解除できないのか また, この道路の交通量についても調査を実施した上で, 区域外の道路の整備をしなければならないのではな

[ 概要版 ] 倉吉都市計画 マスタープラン素案 鳥取県倉吉市

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

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問 2. 現在 該当区域内に居住していますか 1. 居住している % 2. 居住していない % 無回答 % % 単位 : 人 1.9% 32.7% 65.4% 1. 居住している 2. 居住していない無回答 回答者のうち 居住者が約 65

多摩ニュータウン地域再生ガイドライン|第4章 多摩ニュータウンが目指す将来像

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(5) 老上西学区 1 まちづくりの方向性 1-1. 生活拠点の形成と交通環境の充実 既存の生活拠点を中心とした 50 戸連坦制度の厳守等により市街地の拡散を抑制するこ とで 利便性の高い生活環境を維持していくものとします 老上西学区は 東側から南側にかけての一帯が市街化区域に含まれ ( 主 ) 大

金沢都市計画地区計画の変更

市町合併という基本的枠組みの変更に対応した 市全域を対象とした計画の見直し 少子高齢化をはじめとする本市を取り巻く社会経済情勢の変化に対応した計画づくり 総合計画や都市計画区域マスタープランなど 上位関連計画との整合 調整の必要性 都市計画マスタープランは 都市計画法第 18 条の 2 に基づいて策

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

市街化区域及び市街化調整区域の区域区分の見直し方針案 小野市 1 区域区分見直しの基本的な考え方区域区分見直しの考え方は 都市計画運用指針 を踏まえ 次のとおりとする (1) 目標年次におけるフレームの設定区域区分の見直しについては 都市計画区域マスタープラン 市町マスタープラン等に示された都市の将


土師地区地区計画

第 2 章立地適正化計画の基本方針 第 2 章立地適正化計画の基本方針 1. 沼津市における立地適正化計画の導入について (1) 沼津市における立地適正化計画の活用方針 立地適正化計画は 本市を持続的に発展させるため 居住 と 交流 に一体的に取り組み 将来の目指すべき都市像 * を実現する計画とし

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加賀市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 1 月 26 日制定 加賀市農業委員会 第 1 指針の目的 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の一部改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

スライド 1

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参考資料 鳥取市都市計画マスタープラン 環境 文化 交流 拠点都市 とっとり ~ 個性ある新 生活交流都市 (( ハーモニーシティ )) をめざして ~ 概要版 平成 18 年 5 月 鳥取市

目次 第 1 章背景 目的 1 第 2 章対象外区域 3 第 3 章運用の考え方 4 第 4 章運用の基準 6 第 5 章提案の審査 9

柏駅西口北地区まちづくり

パンフレット表面 v170621のコピー

渋川市都市計画マスタープラン意見シート


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3-3 新旧対照表(条例の審査基準).rtf

4. 都市機能誘導区域 4.1 都市機能誘導区域設定の基本的な考え方 (1) 都市機能誘導区域とは医療 福祉 商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域のことです 原則として 居住誘導区域内において設定します これらの都市機能は

目次 1. 策定の目的と位置づけ (1) 策定の目的 1 (2) 市街化調整区域における地区計画運用基準の位置づけ 1 2. 市街化調整区域における土地利用方針の基本的な考え方 (1) 市街化調整区域における土地利用方針 2 (2) 市街化調整区域における地区計画の運用にあたっての基本的な考え方 3

3. 同意方針 3-1. 共通事項 (1) 上位計画との整合性 ( ア ) 地区計画が 都市計画区域マスタープラン等における土地利用の基本的な考え方と整合していること ( イ ) 地区計画が 市町都市計画マスタープラン等と整合していること 考え方 市街化調整区域は 本来市街化を抑制する区域であること

Microsoft Word 八尾市市街化調整区域における地区計画のガイト


品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)に係る都市計画について

3. 市街化調整区域における土地利用の調整に関し必要な事項 区域毎の面積 ( 単位 : m2 ) 区域名 市街化区域 市街化調整区域 合計 ( 別紙 ) 用途区分別面積は 市町村の農業振興地域整備計画で定められている用途区分別の面積を記入すること 土地利用調整区域毎に市街化区域と市街化調整区域それぞ

和泉市の宅地開発における制度

稲毛海岸5丁目地区

スライド 1

目 次 1. 趣旨 背景 1-2 基本方針を策定する目的 2. 区域区分変更の考え方 関連法令等 2-2 基本的な考え方 2-3 目標年次 2-4 目標年次における市街化区域の規模の設定 3. 市街化区域への編入 編入の考え方 3-2 編入基準 3-3 編入を保留

区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

Microsoft Word - ニュース第12号(案11).doc

Microsoft Word - 01_計画書180111修正版

目次 方針策定の背景 1-1. 用途地域指定の基本的な考え方 1-2. 住居系 [ 第一種低層住居専用地域 ] [ 第二種低層住居専用地域 ] [ 第一種中高層住居専用地域 ] [ 第二種中高層住居専用地域 ] [ 第一種住居地域 ] [ 第二種住居地域 ] [ 準住居地域 ] [ 田園住居地域 ]

Microsoft PowerPoint PPT

福知山市中心市街地活性化基本計画

東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

交通量調査結果の概要 平成 29 年 5 月 23 日 ( 火 ) 7-19 時交通量調査実施 地区内 14 地点で 自動車 自転車 歩行者の交通量を調査しました 交通量調査結果の総括図 交通量調査結果のデータは ホームページに掲載している説明会資料でご覧いただけます 緑色の区間では特に通行が集中し


(2) 富士北麓都市計画都市計画区域の整備 開発及び保全の方針 ( 平成 23 年 3 月 ) 山梨県では 既に人口減少 超高齢社会が到来しており 都市経営コストの最適化 自動車を自由に使えない高齢者等の移動手段の確保 公共公益施設や大規模集客施設の適正立地 地球環境問題への対応など様々な課題が都市

宮城の将来ビジョン 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 認知度集計表 ( 回答者属性別 ) 内容について知っている 言葉は聞いたことがある 効知らない ( はじめて聞く言葉である ) 県全体 度数 ,172

目次 1 背景 目的 方針の位置づけ 現状の問題と課題 今後の方針

第3 復興整備計画 参考様式集

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Transcription:

健康と文化の森地区 まちづくり基本計画 < 概要版 > 2016 年 ( 平成 28 年 )3 月 藤沢市

1. はじめに 健康と文化の森 は藤沢市の都市拠点であり 大学等知的社会基盤を活用した研究開発機能等を地域 特性である田園 農業空間に導入し 活力ある環境共生型の都市の形成をめざしていく地区です まちづくりの経緯 健康と文化の森地区は 6 つの都市拠点の中で唯一市街化調整区域内に位置しており 開発許可制度や市街化調整区域内地区計画制度を活用し 平成 2 年には文化の森地区に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス ( 以下 慶應義塾大学 SFC という) が開設され その後 平成 13 年には健康の森地区に看護医療学部 平成 18 年には慶應藤沢イノベーションビレッジ等が立地してきました また 平成 24 年には慶應義塾大学 SFCに隣接する打越地区で組合土地区画整理事業が完了しており 未来創造塾 と呼ばれる滞在型教育研究施設の立地が予定されております いずみ野線の延伸 神奈川県 藤沢市 慶應義塾大学 相模鉄道 ( 株 ) の 4 者で構成された いずみ野線延伸の実現に向けた検討会 において ツインシティまでの延伸をめざしつつ 湘南台駅から慶應義塾大学 SFC 付近までを第 1 期区間として検討を進め 平成 24 年 3 月に単線の鉄道で延線し 慶應義塾大学 SFC 付近にはB 駅 ( 新駅 ) の設置を想定する等の検討結果をとりまとめました 検討対象地区 まちづくりの経緯やいずみ野線の延伸の検討をふまえて B 駅を中心とした地区を対象として まちづ くりの検討をおこないます 1

2. 健康と文化の森地区の特色 地区にある資源 地区の優位性 健康と文化の森地区には豊かな自然環境や慶應義塾大学 SFCなどの資源があります 豊かな自然環境 美しい田園風景 豊かな農業環境 慶應義塾大学 SFCの立地 慶應義塾大学未来創造塾 ( 滞在型教育研究施設 ) の計画 京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略特区 と さがみロボット産業特区 の指定 まちづくりにあたり留意する点 浸水被害への対応など都市機能を充実させていく必要があります 小出川沿いの浸水被害への対応 管理が行き届いていない農地や樹林地 食料や日用品の店舗 飲食店などの身近な生活を支える機能の充実 3. まちづくりの課題 健康と文化の森地区のまちづくりの課題を 地区の位置づけや特色 将来をふまえると 次のようにまとめることができます (1) 地区の位置づけからみた課題 広域 地域の交流や連携を促進する交通機能の確保が必要です 藤沢市西北部における新たな都市拠点となる都市機能の確保が必要です (2) 地区の特色を踏まえた課題 新たな産業創出や高度な教育 研究 開発が可能となる環境の整備が必要です 豊かな自然や周辺の農業環境は維持しながら 地区内の農地は都市的土地利用へ転換を図っていく必要があります 雨水対策をはじめとする災害への備えが必要です (3) 将来を見据えたまちづくりの課題 B 駅を中心としたコンパクトな市街地を形成することが重要です 地域活力を持続させるための多世代の定住や来訪を促すことが必要です 豊かな自然環境や慶應義塾大学 SFCといった資源を活かした新たなライフスタイルの提案をしていくことが重要です 2

4. まちづくりのビジョン 豊かな自然や田園空間を背景に 慶應義塾大学 SFCの持つ情報 環境 医療分野等の技術集積や学術研究機能を核にして 地区が持つ強みを活かし 大学の学生や教職員 研究者 産業界 市民 行政などまちづくりを担うさまざまな主体が連携して展開される環境や健康等に関する活動や取り組みによって 活力が創造されるまちをめざします みらいを創造するキャンパスタウン 新しいライフスタイルを生みだし 持続的に発展しつづけるまち 活力創造 文化 交流のまちづくり 環境共生のまちづくり 健康 医療のまちづくり 農を活かしたまちづくり 豊かな自然や田園空間を背景に 大学の技術集積や学術研究機能を核とし 地域の強みを活かしたまちづくりを展開 3

5. テーマ別まちづくりの取組方針 (1) 環境共生のまちづくり自然との調和を図る一方で 自然資源を活用したまちづくりを進めることで 環境共生のモデルとなるまちをめざします 景観形成遠藤笹窪谷 ( 谷戸 ) や小出川 周辺の農地などの水と緑や田園空間 高台からの富士山の眺望等を活かし 自然と調和した都市景観を形成します 再生可能エネルギーの活用やエネルギーの地産地消の推進再生可能エネルギーの活用やエネルギーの地産地消の仕組みづくり等について検討を深め 低炭素で地球環境にやさしく 災害時にも生活や事業を継続できるまちをめざします 夏涼しく冬暖かいまちの形成夏は小出川沿いに南から風が流れ込む涼しいまちに 冬は冷たい北風が遮られ暖かい日光にあふれる暖かいまちを形成します 景観形成方針図 夏涼しく冬暖かい居住空間のイメージ 4

(2) 健康 医療のまちづくりいきがいづくりや健康増進の取組 また 病気を未然に防ぐ 未病 の概念を取り入れた医療など 健康づくりから疾病の予防 治療 社会復帰までのさまざまな取組を展開し 誰もが健康で安心に暮らせる健康 医療をテーマとしたまちをめざします 健康まちづくり高齢者等の活動の場やいきがいづくりの創出 健康意識の向上に資する取組を着実に展開します また 健康寿命を延ばす社会づくりに資する先導的な健康医療に関する研究の推進を支援し 併せてこれらの地域への還元についても実現をめざします フットパスネットワークの形成地区の豊かで美しい自然景観の中を散策でき 周辺の地域資源を満喫できるフットパスネットワークを構築します 健康の森の中のフットパスイメージ 5

(3) 農を活かしたまちづくり本地区及びその周辺の地域には 自然が多く残っており また市内でも農業が盛んな地域のひとつです こういった地域の資源をうまくとりこみ 人々の暮らしを豊かにするまちづくりに取り組みます 農を活かしたまちづくり本地区及び周辺地域で盛んな農業等を背景として 居住者や来訪者等が身近に 農 を感じられるまちづくりを展開します また 地域の農業等の発展にも資するものとします 農作業の講習のイメージ 6

(4) 活力創造 文化 交流のまちづくり学術研究 産業創出 文化的活動を展開していくことにより 多様な人々が来訪 交流し 新しい もの 技術 産業 文化 などが創出 発信される地域となり 地域全体の活力が高まるまちをめざします 研究開発施設等の立地誘導 連携情報 環境 医療等の分野において先進 先端を行く慶應義塾大学 SFCの立地 特区制度等の活用を見据えた中で 企業 研究所等を誘致し 研究開発機能の集積を図ります また 実証 実験フィールド シェアオフィス ラボラトリー コンベンションスペース等を駅周辺やまちなかに確保するとともに 豊かな自然に囲まれた土地利用 配置や生活支援施設の充実などを図り 産民官学が連携しやすく かつ 働きやすい職場環境を創出します 多様な人々 主体の交流 連携まちづくりを展開するなかで 多様な人々 主体の交流 連携を強化し まちの価値を向上する持続可能な地域コミュニティの育成に向けたエリアマネジメント等の仕組みづくりや活動について支援します 実証 実験フィールド シェアオフィス 連携促進や働きやすい空間づくりのイメージ 7

6. 土地利用 交通 都市施設等の取組方針 本地区内には いずみ野線延伸の計画による新駅 (B 駅 ) の設置が想定されており 駅の位置や鉄道線形 構造等の詳細については 鉄道延伸計画の検討を深めるなかで具体的に定まってまいります したがって 土地利用 交通 都市施設等については 現段階では様々な可能性を有する状態であることから 今後検討を深め具体化するために その基本的な考え方を示しました 鉄道等による地域分断を避け 地域の一体的な発展を促進させる B 駅は高架構造で遠藤宮原線沿いに設置が想定されているため 広幅員の幹線道路と鉄道による地域分断を避け 地域全体の一体的な発展を促すよう 鉄道高架構造や駅前のペデストリアンデッキの設置等について十分な検討が必要です 歩行者のスケール感を意識した都市空間を形成する 歩いて暮らせるまちを実現するためには 自動車利用を前提とした空間形成ではなく 歩行者のスケ ール感を意識した土地利用 施設配置が求められます 谷戸地形を意識し 駅や駅周辺空間に自然要素を取り込む起伏に富む複雑や谷戸地形が 本地区の自然の豊かさや景観などを特徴づけていることから 駅や駅周辺空間の整備にあたっては 水や緑などの自然要素を積極的に取り込み 地域住民や来訪者がそれらを感じることが出来るようにします 環境の未来をイメージさせる駅前空間の創出駅や駅前空間は地区の玄関口であり 駅前に降り立ったときに目に入る景観がまちの第一印象を形成します みらいを創造するキャンパスタウン を標榜するまちにふさわしい 自然と建築物が調和し 環境の先端技術なども組み込んだ未来をイメージさせる駅 駅前空間を創出します テーマ別のまちづくりに沿った都市空間を形成する 各テーマ別まちづくりの方針に沿った都市空間の形成を図り まちづくりの展開により得られる効果を 十分に発揮できるものとします 8

7. 今後のまちづくりの進め方 今後 土地区画整理事業の事業着手に向けて いずみ野線の鉄道線形やB 駅の位置 構造等の具体化にあわせて 土地利用の配置や都市施設の内容等についてより詳細化した まちづくり実施計画 の策定に取り組みます 線引き見直しのスケジュールや鉄道延伸に向けた取組も見据えながら 以下のようなスケジュールで段階的に展開することを想定しています 1 準備段階 (5 年程度 ) まちづくり実施計画をもとに 土地区画整理事業の事業区域や計画について検討するとともに 地権者や地元住民等との調整や合意形成を進め 施行区域等を決定します 慶應義塾大学 SFCと行政 進出する企業 関係団体等が連携するための組織 ( コンソーシアム等 ) や仕組みづくりについて具体的に検討します まちづくり実施計画をもとに 持続可能な地域コミュニティの育成やテーマ別のまちづくりに向けた仕組み ( エリアマネジメント等の導入 ) と拠点づくりについて 具体的に検討を進めます 市街化区域への編入および関連する地区計画等の都市計画について決定( 変更 ) あるいは変更の手続きを実施します 2 整備段階 (5 年 ~) 土地区画整理事業の事業計画を決定し 工事に着手します 居住者や来訪者が一定程度増加した段階で あるいは鉄道が延伸し開業した段階において まちびらき を行います 慶應義塾大学 SFCと行政 進出する企業 関係団体等が連携するための組織 ( コンソーシアム等 ) や仕組みを強化し 土地区画整理事業の伸展に伴って企業等が進出し 事業が展開されます 3 成熟段階 土地区画整理事業を進め 事業完了をめざします コンソーシアム等で様々な主体が連携する中で 時代の変化を捉え その時々にあった事業や取組が展開され まちが持続的に発展します 地域のコミュニティを育成する地域主体のエリアマネジメント等組織の活動等を支援します 9

将来土地利用図案 10

まちづくりのプログラム 準備段階 (5 年程度 ) 整備段階 (5 年 ~) 成熟段階 まちづくりのステージ 土地区画整理事業の施行区域等決定 市街化区域への編入 土地区画整理事業による基盤整備と土地利用の進展 持続的なまちづくりの実践 まちづくり基本計画策定 都市基盤や施設等の整備 計画具体化 詳細化 まちづくり実施計画策定 進出予定の医療施設 未来創造塾 地元合意形成 土地区画整理事業の施行区域及び事業計画の検討 土地区画整理事業 施行区域等決定 事業計画の決定 仮換地指定等 工事着手 宅地造成 道路築造 公園等の整備など 住宅 商業 業務施設 研究開発系企業等の立地 基盤が整った街区から土地利用が始まる まちびらき 事業完了 更なる発展に向けた検討 当初目標の計画人口に到達 都市計画の手続き 一部の地域の市街化区域への即時編入 市街化区域編入関連する都市計画等の決定 テーマ別まちづくりに向けた取組や活動 様々な主体の連携に向けた検討 協議 体制 ( コンソーシアム ) づくり エリアマネジメント等導入の検討 コンソーシアム等の強化 企業 研究所 大学等による事業の展開 鉄道の整備 ( 想定 ) いずみ野線延伸 B 駅の位置や鉄道線形の決定 工事着手 湘南台駅 ~B 駅延伸開業 B 駅から先への延伸についても検討へ 11

問い合わせ先 藤沢市都市整備部西北部総合整備事務所 252-0805 藤沢市円行 2-3-17 まちづくり協会ビル 3F TEL:0466-46-5162 FAX:0466-45-9892