目次 1 はじめに 2 地区協議会意見のまとめ 2.1 津波対策の基本方針案 2.2 津波対策の基本方針案の詳細 3 津波対策の方針 結論 ( 参考資料 ) 参 1 津波被害想定 参 1.1 津波浸水想定とレベル 1 津波必要堤防高 参 1.2 津波避難困難地域 参 2 津波避難マップ 参 3 検討

Similar documents
<4D F736F F F696E74202D F093EF8A6D95DB8C7689E681768DEC90AC82CC8EE888F882AB2E B8CDD8AB B83685D>

浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

id5-通信局.indd

<81798A438ADD8C7689E68C578F4390B3817A AAE97B98CE3817A81698A438ADD816A2E786C73>

対応すべき行動_0921

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

<4D F736F F D20315F8A438ADD95DB91538E7B90DD82CC90AE94F582C98AD682B782E98A D5F91E F F >

無電柱化法第12条運用勉強会資料

<4D F736F F D20967B95B681698DC58F498D D8E968C888DD A2E646F63>

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

<323091E693F18FCD208E96914F959C8BBB82CC8EE F DF82E98FE382C582CC8AEE967B934982C88D6C82A695FB2D322E786477>

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF E894A8AFA8B7982D191E495978AFA82C982A882AF82E996688DD091D490A882CC8BAD89BB82C982C282A282C4816A48502E646F63>

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

PowerPoint プレゼンテーション

スライド 1

第8章 災害復旧計画

龍ケ崎市通学路交通安全プログラム ~ 通学路の安全確保に関する取組の方針 ~ 平成 27 年 3 月 龍ケ崎市教育委員会

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

PowerPoint プレゼンテーション

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10

本町二・四・五・六丁目地区の地区計画に関する意見交換会

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

スライド 1

試行の概要 試行の目的石狩川滝川地区水害タイムライン ( 試行用完成版 ) を試行的に運用することにより 対応行動や実施手順を確認するとともに 運用結果を検証し 同タイムラインを精査することを目的とする 試行の概要 実施時期 : 平成 29 年出水期 (8 月 ~10 月ごろ ) 実施場所 : 各主

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

戸田市災害に強いまちづくり推進ワークショップ 住民版地域防災計画作成の手引き 緊急一時避難場所を決めましょう 避難を支援する方法を考えましょう 緊急時の連絡体制をつくりましょう リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう 参照 : 戸田市洪水ハザードマップ

0524.xdw

津波警報等の留意事項津波警報等の利用にあたっては 以下の点に留意する必要があります 沿岸に近い海域で大きな地震が発生した場合 津波警報等の発表が津波の襲来に間に合わない場合があります 沿岸部で大きな揺れを感じた場合は 津波警報等の発表を待たず 直ちに避難行動を起こす必要があります 津波警報等は 最新

試行の概要 試行の目的石狩川滝川地区水害タイムライン ( 試行用完成版 ) を試行的に運用することにより 対応行動や実施手順を確認するとともに 運用結果を検証し 同タイムラインを精査することを目的とする 試行の概要 実施時期 : 平成 30 年出水期 (8 月 ~10 月ごろ ) 実施場所 : 各主

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

<4D F736F F D D91926E95FB82CC8D C982A882AF82E9926E906B92C CE8DF482CC95EF8A8795FB906A816995BD90AC E348C8E816A2E646F6378>

Microsoft Word 最終【資料-4】.docx

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

第 1 波ピーク 最大津波高 浸水深 浸水範囲の時系列変化等 3 市町の避難計画等の調査 4 河川 海岸堤防等の対策必要箇所の整理 5 津波浸水域の基礎データ作成 防災 保全部門 :No 津波避難困難地域の設定 (1) 津波避難困難地域 3 連動地震及び巨大地震の津波浸水想定において 避

大阪市防災 減災条例 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章本市の責務 ( 第 4 条 - 第 7 条 ) 第 3 章市民の責務 ( 第 8 条 ) 第 4 章事業者の責務 ( 第 9 条 ) 第 5 章災害予防 応急対策 ( 第 10 条 - 第 25 条 ) 第 6

<4D F736F F D F819B B95D2817A B E6368FCD A292E646F63>

その一方で 防災行政無線の聞き取り状況の調 査では 図 3に示すように20% の人が放送内容を聞き取れなかったと答えており 今後の改善 もしくは代替え手段の充実の必要性を示唆している なお 情報の入手先としてテレビの割合が低いのは地震による停電 ( 岩手県 宮城県では95% 以上が停電 ) が原因と

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

<4D F736F F F696E74202D E E096BE8E9197BF B998488AC28BAB89DB2E B8CDD8AB B83685D>

. ポイント 火山活動の変化を的確に検知し 迅速に登山者等に伝達できる 観測体制強化 関係機関への情報伝達迅速化 屋外放送 携帯端末 パトロールから伝達等 予測不能な突発的噴火の際 避難できる施設が整備されている 噴石等に耐えられる堅牢施設 避難すべき施設を登山者が認知等 噴火警報発表時 噴火時に登

<4D F736F F D2090C389AA8CA78BE688E64D508DF492E895FB906A5F3195D22E646F63>

報告書_表紙.indd

-災害に備えて-


資料 2 東海管内における農業水利施設の防災 減災の取組 ( 農村地域防災減災事業 海岸事業 ) 平成 27 年 2 月東海農政局整備部防災課

厚生労働科学研究費補助金

平成27年基準年度固定資産税標準 宅地の鑑定評価でのバランス検討体制等に関する説明会資料

1. 目的本市においては 東海 東南海地震の発生が危惧されている 現在施工中の工事現場において 仮設物の損傷 掘削穴の崩壊等の被害が予想され 人身被害 2 次災害等の発生防止や被害軽減 迅速な初期対応に努める必要がある そこで 本マニュアルにおける目的として 1 工事現場の安全確保 被害拡大の防止

<4D F736F F F696E74202D208D82926D8CA782C982A882AF82E996688DD091CE8DF4>

<4D F736F F D A81798AEB8B408AC7979D8AAF2088D38CA994BD89668CE3817A817995CA8E86817A8C8B89CA82CC837C E646F63>

<4D F736F F D E9197BF31817A975C91AA907D C4816A82C982C282A282C491CE8FDB926E906B82CC90E096BE2E646F63>

地区復興まちづくり計画のイメージ

東北地方太平洋沖地震への 気象庁の対応について ( 報告 ) 気象業務の評価に関する懇談会 平成 23 年 5 月 31 日 気象庁 1

1 はじめに 本市では 平成 17 年に 鹿児島市安心安全まちづくり条例 を定め 地域の安全は地域で守る を基本理念に 市と市民 事業者等が連携 協働し 安心して安全に暮らせるまちづくりを進めてきました これまでに防犯パトロール隊や青色防犯パトロール車による防犯活動をはじめ 安心安全ネットワーク会議

基本方針

どんなところを注意したらいいの? まず 建物の見分け方から始めましょう 中古住宅を購入するときは何年に建てられたかを確認してください 昭和 56 年に建築基準法が改正され 耐震基準が厳しくなりました これより古いものを旧耐震基準 新しいものを新耐震基準と呼んでいるんだよ じゃあ 昭和 56 年築 よ

防災業務計画 株式会社ローソン

untitled

1 首都直下地震の概要想定震度分布 (23 区を中心として震度 6 強の想定 ) 首都直下地震 想定震度分布 出典 : 中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) ( 平成 25 年 12 月 ) 2

別添 中防災第 1 1 号 平成 29 年 5 月 31 日 各指定行政機関の長各指定公共機関の代表殿 中央防災会議会長 ( 内閣総理大臣 ) 安倍晋三 梅雨期及び台風期における防災態勢の強化について 貴殿におかれては 日頃から各般の施策を通じて災害対策の推進に御尽力をいただいているところであるが

Microsoft Word - 03.【参考】新旧対照表(中防災).docx

本ワーキンググループにおけるこれまでの検討事項

平成 30 年度年法律第 57 号 ) 等により 要配慮者利用施設は 避難確保計画等の自然災害に関する計画 ( 以下 災害計画 という ) を作成することとなっており 災害計画の作成を促進するため 貴殿におかれても必要な支援に努められたい また 市町村が行う避難勧告等の発令に関する各種取組への積極的

<817995F18D908E968D A B7B8E7392CA8A CF092CA88C D834F C982C282A282C481698CF6955C A>

平成 24 年 3 月改訂 茅ヶ崎海岸グランドプラン 西浜駐車場跡地北側に位置する茅ヶ崎警察署職員公舎が取り壊され 平成 23 年 3 月には グランドプランで駐車場機能の確保として位置づけのあった県営茅ヶ崎西浜駐車場が閉鎖された これを受け 海岸利用者のための駐車場を維持し かつ国道 134 号南

<4D F736F F D AB290FC8BA AA89C889EF817A8B4C8ED294AD955C8E9197BF2E444F43>

Taro-地震防災マップQ&A集.jtd

(100817)

建築物等震災対策事業について

平成 30 年度農村地域防災減災事業 ( 美馬 3 地区 ) ため池ハザードマップ作成委託業務 特記仕様書 経済建設部 農林課

北海道開発局津波対策検討委員会 ( 平成 23 年第 1 回 ) 議事要旨 1. 委員会概要 日時 :2011 年 9 月 20 日 ( 火 ) 14:00~17:00 場所 : 第 1 合同北海道開発局 4F 災害対策本部室 出席者 : 河田惠昭 委員長 関西大学教授社会安全学部長 谷岡勇市郎 委

Microsoft Word - 耐震改修促進計画【概要版】(第2期計画)(H28.3)施行

<4D F736F F F696E74202D208E518D6C8E9197BF325F94F093EF8AA98D CC94AD97DF82CC94BB92668AEE8F8082C98AD682B782E992B28DB88C8B89CA2E B8CDD8AB B83685D>

スマートICの事業費の基準について

2 計画 ( 素案 ) からの主な変更点 1 はじめに頁主な変更点 1 これまでの経緯に 不燃化特区補助制度の指定 地区計画と都市防災不燃化促進事業の導入についての記載を追加 また 大和町中央通り沿道地区は 平成 26 年に不燃化特区補助制度 ( 平成 32 年度まで ) の対象区域に指定されるとと

下田市地震・津波対策

三原市津波避難対策ガイドライン(平成25年11月修正)

北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム (J アラート ) による情報伝達に関する Q&A Q1. 北朝鮮の弾道ミサイル発射の現状はどうなっているのでしょうか A1. 北朝鮮は過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し 平成 28 年 8 月以降

橋 梁 長 寿 命 化 修 繕 計 画

Microsoft PowerPoint 地球防災工学(京都大学)_配布.pptx

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

2014年度_三木地区概要

1 整備目標 方針 地区名大井五 七丁目 西大井二 三 四丁目地区位置東京都品川区大井五 七丁目 西大井二 三 四丁目の全域地区の現況 課題 現状 当地区は 品川区の南に位置しており 北側に滝王子通り 東側に補助 28 号線 ( 池上通り ) 西側にJR 東海道新幹線及びJR 横須賀線 南側に大田区

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF C E08A748AAF965B817A966B92A9914E82C982E682E9837E B94AD8ECB8E9688C482D682CC91CE899E82C982C282A282C42E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F D20819B322D302D318E9197BF AD8DF489EF8B C8E862E646F63>

<4D F736F F D CA A F976E82AF8D9E82DD94C581698F4390B3816A2E646F6378>

第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

燕市 ICT 部門の業務継続計画 < 初動版 > ー概要版ー 燕市

( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

22年5月 目次 .indd

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A90EC95D390EC8EA CE8DF488C42E B93C782DD8EE682E890EA97705D>

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

PowerPoint プレゼンテーション

⑥調査結果(防災・減災)

PowerPoint プレゼンテーション

- 目次 - 1. 基本構想策定の趣旨と役割 1 2. 交通バリアフリー法 2 3. 焼津市移動円滑化基本構想策定体制及び上位計画との関連 4 4. 重点整備地区及び特定経路について 6 5. 地区別の現状把握 整備の目標 心のバリアフリー 24 参考資料 1. 人口と高齢者

PowerPoint プレゼンテーション

Transcription:

伊東市宇佐美地区における津波対策の方針 平成 29 年 11 月 静岡県 伊東市

目次 1 はじめに 2 地区協議会意見のまとめ 2.1 津波対策の基本方針案 2.2 津波対策の基本方針案の詳細 3 津波対策の方針 結論 ( 参考資料 ) 参 1 津波被害想定 参 1.1 津波浸水想定とレベル 1 津波必要堤防高 参 1.2 津波避難困難地域 参 2 津波避難マップ 参 3 検討経緯 参 4 津波対策の方針 の検討フロー

1 はじめに 地元町内会や関係機関 団体等の代表者で組織した 伊東市津波対策宇佐美地区協議会 では 利害の異なる関係者間で話し合いを重ねることで お互いに理解し合い 地区として最良であると考えられる津波対策を 伊東市宇佐美地区における津波対策基本方針案 として取りまとめました 静岡県及び伊東市は この基本方針案を尊重し 地区の実情を踏まえた総合的な津波対策の方針である 伊東市宇佐美地区における津波対策の方針 を作成しました 静岡県及び伊東市では 今後 本方針に基づき津波対策を推進していきます なお 本方針に記載の事業の実施にあたっては 予算の確保を含め国その他関係機関等との調整が必要となります 1

2 地区協議会意見のまとめ 2.1 津波対策の基本方針案 伊東市津波対策宇佐美地区協議会では 次の通り 伊東市宇佐美地区における津波対策の基本方針案 をとりまとめました 2

別表宇佐美地区の津波対策 ( 短期 中期 長期 ) 課題 担当短期的対策 (2~3 年 ) 中期的対策 (10 年以内 ) 長期的対策備考 ハード対策 ソフト対策 津波防護施設 宇佐美漁港海岸でレベル 1 津波を防ぐためには 伊東市 レベル 1 津波による浸水被害を防ぐ ( 護岸等 ) T.P.+9.0m( 一部 12.0m) の防潮堤および宇佐美ための護岸整備 ( かさ上げ ) は当面 3 河川 ( 烏川 伊東仲川 伊東宮川 ) の河口部 実施しない に水門が必要 県 宇佐美 3 河川について 施設効果の 宇佐美 3 河川について 施設効果の 隣接する海岸護岸のかさ上げを実施 高い順に河口部水門の調査 設計 高い順に河口部水門を整備 (H-1) しないため 現況護岸高にあわせた を実施 (H-1) 水門を整備する 整備の順番は地元と協議して決定 避難路 避難路の整備 伊東市 避難路の整備 ( 橋梁補修 ) 避難路が市が管理する道路になって 耐震点検 必要に応じ落橋対策いる箇所については 地元と優先順 (S-1-1) 位を協議しながら整備していきま 車両 ( 消防車 ) が通れる避難路す (S-1-2) 避難路が民地にになっている箇所に ついては 市では整備できませんが 材料 ( 手すりのパイプ等 ) を支給す ることは可能です 広い道路の無電線化 県 県管理の緊急輸送路 ( 国 135 号 県 平成 29 年 3 月 ~( 予定 ) 道伊東大仁線 ) での電柱新設禁止 避難路の整備 ( 民地石垣の改良 )(S-1-2) 民地の石垣は市で整備できません ( 所有者に依頼 ) 避難路 ( 標識 ) 誘導看板の設置 伊東市 津波避難方向の路面標示等の充実 津波避難計画に基づき より効率的 (S-2) な避難ができるよう 平成 27 年度 に一部実施済み 避難路 ( 照明 ) 避難路の照明 伊東市 街灯の新設及び LED 化に対する補助 町内会での設置となります ソーラー街灯 (S-3) ソーラー式街灯は協議が必要とな ります 避難場所 避難ビルの追加 伊東市 津波避難協力ビルの指定数増加 津波避難計画策定により 判明した (S-4-1) 津波避難困難エリアを対象とする 避難ビルにいつでも避難できるか 伊東市 地震開錠キーボックス の設置 総合防災ガイドブックで津波浸水 ( 建物所有者の理解が前提 )(S-4-2) 区域を確認し あらかじめ避難先を 津波避難施設の設置 伊東市 種別 規模 建設箇所 必要性等に 決めておく ついて検討 (S-5) 自宅等建築物 家の耐震性 伊東市 無料耐震診断 ( 昭和 56 年 5 月以前 TOUKAI-0 による支援 の対策 建築の木造住宅 ) 耐震補強費用の補助 情報連絡 避難計画 伊東市 津波避難計画作成 ( 事前準備 ) 津波浸水区域 津波避難ビル等の周知 伊東市 総合防災ガイドブック ( ハザード 平成 28 年 3 月配布済み マップ ) 全戸配布 随時更新 災害弱者対策 伊東市 避難行動要支援者避難支援計画 市 自主防 民生委員等 ( 個別計画 ) の作成 自主防災会ごとの津波避難行動計画作成 民間 自主防災会ごとの津波避難行動計画 作成支援 ( 伊東市 ) 作成 情報連絡 情報伝達手段の整備 伊東市 J アラート ( 全国瞬時警報システム ) 整備済み ( 伊東市 ) ( 発災後 ) の活用 沿岸部等の同報無線のデジタル化 同報無線とその他の情報伝達手段 ( メールマガジン ケーブルテレ ビ FM ラジオ エリアメール ) の自動連動化 安否確認手段の整備 民間 災害用伝言ダイヤル 171 の活用 活用方法等の周知 ( 伊東市 ) 家族間 近所であらかじめ取り決め 地区の津波対策の基本方針案 ( 別表 ) 3

地区の津波対策の基本方針案 ( 別図 ) 4

2.2 津波対策の基本方針案の詳細 津波の高さは 地震の規模 震源の位置等の発生条件で大きく状況が変わるため 地震が発生したらまずは避難することが重要です また 避難に際しては 最大級であるレベル 2 の津波が来襲するものと想定し 迅速かつ主体的に行動する必要があります 宇佐美地区では レベル 2 津波に対応するためのソフト対策を推進します 護岸のかさ上げ等のハード対策は当面の間行わないものとしますが 烏川 伊東仲川 伊東宮川に現況の海岸堤防と同じ防護レベルの水門を設置します ハード対策 H-1 水門整備 H-1 宇佐美 3 河川の河口部水門の調査 設計 ( 短期対策 ) 整備 ( 中期対策 ) 宇佐美漁港海岸に流入する烏川 伊東仲川 伊東宮川 ( いずれも二級河川 ) について 海岸堤防と同じ防護レベルの水門を設置します 整備の順序は整備効果の大きさや 施工性等を総合的に勘案して判断するものとし 設計にあたっては 周囲の景観に配慮します ( 二 ) 烏川河口部 ( 二 ) 伊東仲川河口部 ( 二 ) 伊東宮川河口部 5

ソフト対策 S-1 避難路避難経路のうち 市が管理する道路については 地元と優先順位を協議しながら整備していきます 避難経路として利用する私道等については 材料 ( 手すりのパイプ等 ) を支給します S-1-1 避難路の整備 ( 橋梁補修 )( 中期対策 ) 耐震点検を実施し必要に応じて落橋防止対策を行います JR 伊東線下流側の人道橋 S-1-2 避難路の整備 ( 車道拡幅 石垣改良 )( 長期対策 ) 市が管理する道路沿いであっても 個人所有の石積みは市で整備できないため所有者に依頼します S-2 避難路 ( 標識 ) S-2 津波避難方向の路面標示等の充実 ( 短期対策 ) 海水浴客等が速やかに避難できるよう路面標示等を設置します ( 一部実施済み ) 避難方向路面標示の例 6

S-3 避難路 ( 照明 ) S-3 街灯の新設及び LED 化に対する補助 ( 短期対策 ) ソーラー式照明の設置については 地区の要望を踏まえて検討します S-4 避難ビル S-4-1 津波避難協力ビルの指定数増加 ( 短期対策 ) 平成 28 年 4 月現在 地区内に 4 ヶ所指定済み 津波避難困難地域を中心に新規協力ビルの指定数増加に努めます 津波避難協力ビル S-4-2 地震開錠キーボックス の設置 ( 短期対策 ) 地震開錠キーボックス とは 地震の揺れ( 震度 5 弱以上 ) を感知した際に 地震自動解除装置により開錠される収納ボックスで 内部に施設の鍵等を保管しているものです 津波浸水想定エリアの外側へ避難が間に合わない場合 地震開錠キーボックス から施設の鍵を取り出して 施設内部に避難できるようにするためのものです 建物所有者の理解が前提ですが 地震開錠キーボックス の設置数増加に努めます 地震開錠キーボックスの例 7

S-5 津波避難施設 S-5 種別 規模 建設箇所 必要性等について検討する ( 短期対策 ) 津波避難困難地域を解消するための津波避難施設 ( 避難タワー 命山等 ) について 必要性や設置規模 建設場所などについて検討します 避難タワーの例 ( 用宗漁港 ) 命山の例 ( 焼津漁港 ) その他のソフト対策 避難場所 海抜表示看板等設置対策済 避難場所案内図 海抜表示 8

総合防災ガイドブック ( 津波ハザードマップ ) 作成 ( 平成 28 年 3 月 ) 伊東市津波避難計画作成 ( 平成 29 年 3 月 ) 津波避難マップ作成 ( 平成 29 年 3 月 )( 参 2) エリアメール 緊急速報メールの運用平成 24 年 4 月 1 日よりエリアメール (NTTドコモ) 平成 24 年 12 月 3 日から緊急速報メール (au ソフトバンク) の運用を開始しています 9

3 津波対策の方針 結論 静岡県と伊東市は 伊東市津波対策宇佐美地区協議会でとりまとめた 伊東市宇佐美地区における津波対策基本方針案 をもとに 伊東市宇佐美地区における津波対策の方針 を作成しました この 伊東市宇佐美地区における津波対策の方針 は 地区の実情等を最大限に反映するとともに 静岡モデル推進検討会による検討も踏まえて作成したものです 伊東市宇佐美地区における津波対策の方針 1) 避難について 伊東市は 最大クラス ( レベル2) 津波に対し 住民や観光客の迅速かつ主体的な避難を最重要の対策と位置付け 伊東市津波避難計画に基づく避難を後押しするソフト対策を推進する ソフト対策の内容や優先順位等の考え方については 伊東市宇佐美地区における津波対策基本方針案 の別表及び別図を参考とする 2) 施設整備について 観光を中心とする産業 海岸線の景観や利用に配慮し 津波を防ぐための防潮堤等の新たな施設整備や既存施設のかさ上げは当面の間 行わないものとする 静岡県 ( 烏川 伊東仲川 伊東宮川河川管理者 ) は 効果を検証した上で 3 河川に水門等の津波対策施設を整備する 整備すべき施設の内容や優先順位等の考え方については 伊東市宇佐美地区における津波対策基本方針案 の別表及び別図を参考とする 3) その他について これら津波対策は 地区 県 伊東市 関係機関が協力し 着実に実施していくとともに 津波避難困難地域の減少を目指し 今後も継続してソフト対策等を検討していく 静岡県の地震被害想定等が見直された場合は この方針についても適宜見直す 10

( 参考資料 )

(1)

(2)

(3)

(4)

(5)

(6)

(7)

(8)

(9)

(10)

(11)

参 4 津波対策の方針 の検討フロー (12)