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第 11 回 R, C, L で構成される回路その 3 + SPICE 演習 目標 : SPICE シミュレーションを使ってみる LR 回路の特性 C と L の両方を含む回路 共振回路 今回は講義中に SPICE シミュレーションの演習を併せて行う これまでの RC,CR 回路に加え,L と R

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s と Z(s) の関係 2019 年 3 月 22 日目次へ戻る s が虚軸を含む複素平面右半面の値の時 X(s) も虚軸を含む複素平面右半面の値でなけれ ばなりません その訳を探ります 本章では 受動回路をインピーダンス Z(s) にしていま す リアクタンス回路の駆動点リアクタンス X(s)

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仙台市 / 仙台市産業振興事業団ロボット博士の基礎からのメカトロニクスセミナー C4/Rev 1.1 第 4 回 アナログ信号の基礎 仙台市地域連携フェロー熊谷正朗 kumagai@tjcc.tohoku-gakuin.ac.jp 東北学院大学工学部ロボット開発工学研究室 RDE 今回の目的 アナログ信号の基礎テーマ1: アナログを触る基礎知識 抵抗 / コンデンサ / コイルと基本法則 テーマ2: アナログ信号の処理回路 テーマ3: アナログを触るときの心得 信号を劣化させない工夫 回路 C4 アナログ信号の基礎 Page. 2 基礎からのメカトロニクスセミナー デジタルとアナログアナログ 連続的な値 (1と1. 1は異なる) 世の中のほぼ全ての現象はアナログ デジタル いくつかの明確に区別できる値に限定 か1か ( /1 限定ではない ) 中間を無視することで曖昧さの排除 / 強さ なぜアナログはやっかいなのか? 信号の劣化が起きやすい ~ 電気信号にはノイズがつきもの アナログ : 元の信号に少しでも変動が出ると それが表している 値 の誤差になってしまう デジタル : 信号を受けるとき 大きい 小さい などで解釈するため そこそこの変動まで耐えられる 回路に 精度 が要求されるアナログ : 比例関係 に非常に気を使うデジタル : とにかく振り切れればいい C4 アナログ信号の基礎 Page. 3 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 4 基礎からのメカトロニクスセミナー なぜアナログはやっかいなのか? アナログでは少しの電圧変化も値の変化として残るデジタルでは閾値 ( しきいち, 中間の基準 ) を超えなければ 値が変わらない それでもアナログは必要 世の中の現象がアナログだから 明るさ 温度 流速など 大半は連続値 電気に変換するセンサがアナログ デジタルな計測法などもある アナログは きっちり 倍率の決まった回路が必須 デジタルも 電気信号 =アナログなもの 速度の速いデジタル信号には デジタルは閾値からの差を 倍率問わず に とに アナログの理解が必要なことがある かく拡大するだけ C4 アナログ信号の基礎 Page. 5 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 6 基礎からのメカトロニクスセミナー アナログ回路の基礎知識 ( 信号 ) 電圧と電流 いわゆる電圧 ( 電位差 ) ( 数 μv~) 数 mv~ 十数 Vを扱う 一般に アナログ値 の表現は電圧 本来は 差 なので2 点必要な値だが 基準点を決めて 一点のみの電圧を表現 いわゆる電流 ( 数 pa~) 数 μa~ 数十 ma(~ 数百 ma) 電圧のあるところ 電気が流れる アナログ回路の基礎知識 ( 信号 ) 電圧と電流の時間変化 一般に 時間とともに変化する 周期性( 繰り返し ) がある場合 : 周 期 : 繰り返しの時間間隔 周波数 : 1 秒あたりの繰り返し数 = 1 周期 振 幅 : 大きさ 別表記 :p-p 値 ( ピークトゥピーク ) 電圧 電流 振幅 p-p 値 時間 周期 C4 アナログ信号の基礎 Page. 7 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 8 基礎からのメカトロニクスセミナー

アナログ回路の基礎知識 ( 部品 ) アナログ回路の基礎知識 ( 部品 ) 抵抗 ( 抵抗器 ) 電流の流れを制限する部品 オームの法則通りに作用する部品 概念 オームの法則 E[V] =R[Ω] I [A] 単位 電流 I 電圧 E 抵抗値 R 電圧 = 抵抗 電流電圧は電流に比例する 電圧の記号はEかV 電流の正 : 決めた方向と同じ電圧の正 : 正の電流の下流から見た上流側 コンデンサ ( キャパシタ ) 電気 ( 電荷 ) を貯める部品 概念 信号の周波数が高いほど良く通す 電圧 E 電流 I コンデンサの法則容量 C ( 電荷 Q) Q[C] =C[F]V [V] 電荷 = 静電容量 電圧 Q[C] =I[A]t [s] = i(t)dt 電荷 = 電流 時間 = 電流の時間積分 C4 アナログ信号の基礎 Page. 9 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 1 基礎からのメカトロニクスセミナー 電流 電荷 容量 電圧 アナログ回路の基礎知識 ( 部品 ) コイル ( インダクタ ) 電流を流し続けようとする部品 概念 信号の周波数が高いほど通しにくい コイルの法則 V [V] =L[H] (I/t)[A/s] 電流 I 電圧 E 電圧 = 自己インダクタンス 電流の時間変化 v(t) =Ldi(t)/dt 電圧 = 自己インダクタンス 電流の時間微分 アナログ回路の基礎知識 ( 法則 ) 電圧 E オームの法則電流 I 抵抗値 R E=RI 電流が流れると下流の電圧は下がる 回路 1 I2 I 1 キルヒホッフの法則 ( 第 1) 回路 2 回路 3 流れ込む電流の総和は I 4 I 3 回路 4 流れ出す電流の総和に I 1 +I 2 = I 3 +I 4 等しい アナログ信号用回路での登場は少ない 矢印を書く向きによる 逆向きなら電流は負の値となる C4 アナログ信号の基礎 Page. 11 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 12 基礎からのメカトロニクスセミナー すべての信号は正弦波に分解できる数学的にはフーリエ級数 変換と呼ばれる原理 正弦波応答なにかに 正弦波を入れたら 何が出てくる? 回路やセンサの特性を様々な周波数の正弦波に 対象何か回路センサシステム 周波数によって信号の大きさがかわる など対して考える 正弦波をいれて同じ周波数の正弦波が出る= 線形 が一般的に用いられる回路 センサの前提 ( 対義 : 非線形 ) C4 アナログ信号の基礎 Page. 13 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 14 基礎からのメカトロニクスセミナー 正弦波応答正弦波をいれて変わるところ : 増幅率と位相 周波数特性 ( 周波数応答 ) 周波数に対する増幅率と位相の関係 何か回路 1 2 3 4 センサなど 2 2 倍に増幅 1 遅れ無し 1 振幅の変化 = 増幅率タイミングの変化 = 位相 2 倍に増幅 2 若干遅れ周波数 タイミングに遅れ 3 ほぼ増幅なしー 45 度遅れが目立つ (1/8 周期遅れ ) -9 4 ほとんど出力 = 出力振幅 / 入力振幅 一周期を36 度に換算する 出ず C4 アナログ信号の基礎 Page. 15 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 16 基礎からのメカトロニクスセミナー 増幅率 位相

今回の目的 周波数特性 ( 周波数応答 ) 周波数に対する増幅率と位相の関係 ゲイン [db] 1 1 1 1 増幅率は周波数 [Hz] ゲイン=2log1( 増幅率 ) [db] で表すことが多い.1 倍 =-2dB 1 倍 =2dB 1 倍 =4dB -9 ゲインの-3dB=.7 倍 (1/ 2) に テーマ3: アナログを触るときの心得 着目することが多い (" 帯域 ") 信号を劣化させない工夫 回路 C4 アナログ信号の基礎 Page. 17 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 18 基礎からのメカトロニクスセミナー 位相 -3dB 実務上で重要な補足 : 周波数は対数(log) で表されることが多い (1,1,1が等間隔) アナログ信号の基礎テーマ1: アナログを触る基礎知識 抵抗 / コンデンサ / コイルと基本法則 テーマ 2: アナログ信号の処理回路 アナログ回路でしたいこと デジタル化する前の処理 信号の大きさの調整 増幅 ( 振幅の調整 ) レベルシフト ( 使う電圧幅の変更 ) 最低限の演算 加減算 検波/ 整流 ( 波形 ( 特定の ) 信号振幅 ) ノイズ除去 フィルタ 増幅する ということ増幅は うちでの小槌 ではない 増幅は 小さな信号がただ大きくなる訳ではない 入力信号によって 電源から出力への電気の流れ具合を 適切なルールで 調整すること C4 アナログ信号の基礎 Page. 19 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 2 基礎からのメカトロニクスセミナー 入力 電 源 出力 典型的なの特徴 入力信号と出力信号の関係 アナログ回路で良く使われるオペアンプ 電源 + 動作 : ( 入力 +)-( 入力 -) の電圧差を 一定の増幅率で増幅する例 :1 倍入力 + 非常に大きく ( 数万 ~ 数百万倍 ) 正負( 増減方向 ) が同じ / 反転出力増幅して出力する 基準点が[V] / 適当な定電圧 例 :2.5V 基準 入力 - 特徴 : 電源は正負(±12V 等 ) で使う 限界 / 制限数 V~ 十数 V, ± 電源 - 場合と単電源 (+5と 等 ) で使う の制限 ( 回路仕様 & 電源による ) 回路図上の記号場合があるが その範囲の 出力電流の制限 ( 回路仕様が主因 ) 数 ma~ 数十 ma 出力しかできない 前段の回路の負担 ( 入力に何 ma 流れるか ) 入力端子には電流がほとんど 周波数帯域の限界 ( 何 Hzまで 一定 か ) 電源端子は略される場合あり 流れない= 回路に影響無 数十 khz~m, GHz C4 アナログ信号の基礎 Page. 21 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 22 基礎からのメカトロニクスセミナー 反転動作 : =-( / ) 入力特徴 : 電圧の ± が逆に メカトロ的には影響少 多くのオペアンプ回路の派生元な基本回路 入力には[ 電圧 / ] の電流が流れてしまう 非反転動作 : =(1+( / )) 入力特徴 : 電圧の正負維持 入力端子に電流がほとんど流れない 1 倍未満にはできない を直結, をなくした回路もある ( ボルテージフォロワ ) 電圧基準点 ( コモン, グランド ) なぜか採用例が多くない C4 アナログ信号の基礎 Page. 23 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 24 基礎からのメカトロニクスセミナー

電源 入力 1 差動動作 : R 3 =, R 4 = =( / ) ( 入力 2- 入力 1) R 3 特徴 : 入力 2 R 4 差を増幅する回路 センサ信号用に 差動信号の受信回路 入力 1 加算回路 動作 : R 3 = -(R 3 / ) 入力 1 -(R 3 / ) 入力 2 特徴 : 入力 2 電圧の加算が可能 入力は同じ形で本数をさらに増やせる 反転のバリエーションのひとつ C4 アナログ信号の基礎 Page. 25 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 26 基礎からのメカトロニクスセミナー ここまでのまとめと補足 オペアンプと抵抗 オペアンプの性質により 抵抗を若干追加することで精度良いが可能 増幅の精度は 抵抗の比 による オペアンプの周りの抵抗を見ると その回路の意図は概ね読める 使用する抵抗は オペアンプの出力と - 端子を結ぶ抵抗を1k~1kΩ 程度に ここまでのまとめと補足 増幅の範囲のイメージ 入 出 反転増幅 非反転増幅 差動増幅 (1:3-3 倍 ) (1:3 4 倍 ) C4 アナログ信号の基礎 Page. 27 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 28 基礎からのメカトロニクスセミナー 増幅の基準点の変更 基準電圧の代用+ ある範囲の周波数の信号を通す回路 目的 不要な信号 ( 雑音 : ノイズ ) を除去する 基準入力出力入基準電圧出 増幅の基準が [V] でなければならないという決まりはない 基準をつくれば全て正の電圧で回路が動作 C4 アナログ信号の基礎基礎からのメカトロニクスセミナー との違い は( 理想では ) すべての周波数の信号を同じ倍率で増幅する は周波数で増幅率が変化 Page. 29 C4 アナログ信号の基礎基礎からのメカトロニクスセミナー Page. 3 1 次ローパスフィルタ C ゲイン [db] 位相 [ 度 ] / 通過域 -9 減衰 周波数 (log) 周波数 1/(2π C) が下り始めのポイント (-3dB) そのとき位相は -45 度 ( 遅れ ) ゲイン傾き : 周波数 1 倍で増幅率が.1 倍 (-2dB) 1 次ハイパスフィルタ C4 アナログ信号の基礎 Page. 31 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 32 基礎からのメカトロニクスセミナー C ゲイン [db] 位相 [ 度 ] 9 / 周波数 (log) 周波数 1/(2π C) が変化点 そのとき位相は 45 度 ( 進み ) ゲイン傾き : 周波数 1 倍で増幅率が 1 倍 (2dB)

主な用途 ローパスフィルタ 周波数の高いノイズの除去 アナログ-ディジタル変換の歪み予防 コンデンサ一つの並列追加でOK ハイパスフィルタ 直流分の除去 交流の増幅のみで良い場合 ( 音声など ) 低周波数に信頼性がない ( ゼロドリフト等 ) の注意 現実のフィルタは 完全な除去 はできない フィルタを過信しない ともかくノイズが入らないように 位相特性がついてくる 信号の遅れに注意 コンデンサの精度は低め 設計とのずれの可能性 C4 アナログ信号の基礎 Page. 33 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 34 基礎からのメカトロニクスセミナー 位相ゲイン 理想現実 理想現実 回路の構成例 今回の目的 センサ ~ マイコンの回路構成例 レベル調整用電圧 センサ 差動増幅 フィルタ 加算 マイコンアナログ入力端子 まず センサの出力を適当な信号に変換しつつ増幅 フィルタでノイズを除去しつつ必要なレベルに増幅 マイコンのアナログ入力に接続できる電圧範囲に変換 と 必要な機能の回路を選んでつなぐことが一般的 アナログ信号の基礎テーマ1: アナログを触る基礎知識 抵抗 / コンデンサ / コイルと基本法則 テーマ2: アナログ信号の処理回路 テーマ3: アナログを触るときの心得 信号を劣化させない工夫 回路 C4 アナログ信号の基礎 Page. 35 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 36 基礎からのメカトロニクスセミナー 大前提 アナログ信号は 電圧そのものが値 電圧にゴミが混じったら誤差になる 一度混入したものは よほど特殊な状況でなければ除去することは不可能 回路は影響を受けやすい 周りの回路からの影響 ( 含 : 計測装置 ) 電線を伝わってくる影響 ノイズ ( 不要な 好まれざる信号全般 ) 主なノイズの経路 電線を伝ってくる ( 含電源 ) 空中: 静電結合, 電磁波 主なノイズの要因 モータ等の出す火花ノイズ 電波 ( 通信電波 / 回路の出す電波 ) 回路内の急激な電流変化 ( デジタル回路 ) 温度や光など環境による影響 回路内の部品 ( 抵抗 ) ( スイッチング回路 ) C4 アナログ信号の基礎 Page. 37 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 38 基礎からのメカトロニクスセミナー ノイズ ( 不要な 好まれざる信号全般 ) 電源装置静電結合経由インバータ処理回路電磁波経由モータセンサ特にブラシ付 PC 等 ノイズ ( 不要な 好まれざる信号全般 ) 主な シールド金属ケース / 導電樹脂ケースシールド線 電源強化 電源フィルタ ツイストペア/ 差動信号 信号絶縁 ( 光 ) C4 アナログ信号の基礎 Page. 39 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 4 基礎からのメカトロニクスセミナー

シールド シールドケース フェライトコア 電源の工夫 簡易的にはコイルの代わりに小抵抗 シールド線 回 路 アース 回路と配線にアースに接続したカバーをする 外から来るノイズはそこで吸収されてすぐにアースに流れていく 少しのノイズでケースの電位は動かず 回路がノイズを出さないように という効果も 電源からのノイズを低減大きなコンデンサ ( 突入電流の問題 ) コイルを併用 ( 大きさ コスト ) 電源そのものを変更スイッチング電源 リニアレギュレータ電池の採用 C4 アナログ信号の基礎 Page. 41 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 42 基礎からのメカトロニクスセミナー 電源 回路 ツイストペア 差動伝送 クロストーク 回路回路 回路回路 +1-1 細かくねじった1 対 2 本の信号線で 同時に正( +1) と負 ( -1) の信号を送り 配線が長いと信号線間で干渉することがある 受け側では差動増幅する出る電波も低減 この場合もツイストペア差動有効 ( ピッチ変える ) 両方に同時に混じったノイズが消える C4 アナログ信号の基礎 Page. 43 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 44 基礎からのメカトロニクスセミナー 光絶縁 光ファイバ回路回路 フォトカプラ 回 路 回路 発光/ レーザダイオードとフォトダイオードの組 一度光にすることで 線を伝わるノイズ を低減 アナログ信号にノイズを見たら 1: ノイズの特性をチェックする 目立った周期性はないか? 例 ) 5Hzおよびその整数倍 : 電源由来数 1kHz: インバータ電灯 モータ駆動回路数 1kHz: スイッチング電源 マイコン類 なにかをオフ/ 切断すると消えないか? 例 ) モータ用ドライバ デジタルでは容易だが アナログでは手間 ほかのところでも見られないか? C4 アナログ信号の基礎 Page. 45 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 46 基礎からのメカトロニクスセミナー アナログ信号の計測 アナログ信号にノイズを見たら 2: 混入経路を確定する 似たノイズが回路の電源にないか? 見えている信号は本物? 計測が引き起こすトラブル 計測する=なにかを接続する 影響 電源由来の可能性 例 ) オペアンプにオシロスコープを繋いだら 信号の上流のどこで混入しているか? 周期的な波が生じた オシロのプローブ ( 計測端子 線 ) のもつ 3: 対策の検討 容量のせいでオペアンプが発振した 回路の見直し ( 根本治療 ) 対策 :1kΩくらいの抵抗をプローブの先に フィルタの追加 つけて それでオペアンプを触る 前述の対策 ( 対処療法 ) 勘違いによる解決の遅れを招きやすい事例 他の計測器でもありうる テスタなど C4 アナログ信号の基礎 Page. 47 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 48 基礎からのメカトロニクスセミナー

アナログ信号の計測 見えている信号は本物? 測定器の帯域 オシロスコープで測定できる上限 ( 例 : 帯域 2MHz) は 正弦波 の周波数 より高い成分を含む矩形波などを上限近くでみると波形がなまる もともと ( 回路特性で ) 予期しない信号波形が出ているのか 観測時になまったのか 正解は十分すぎる速さのオシロ だが高価 アナログ信号の計測 見えている信号は本物? 測定器のサンプリング デジタルオシロなどは変換時の サンプリング に関わる問題がある ( 詳しくは次回 ) 時間レンジによって観測される波形が変わることがある 短時間 = 高速の計測が一般に正しい C4 アナログ信号の基礎 Page. 49 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 5 基礎からのメカトロニクスセミナー 入力インピーダンスと出力 ~ 回路の入出力の特性を表す抵抗値 理想的電圧出力 R O 出力インピーダンス RI 入力インピーダンス 理想的電圧入力 出力インピと回路として流せる上限電流は別 入力インピが高すぎると別の問題の可能性 入力インピーダンスと出力 ~ 注意点 : 出力インピーダンスが高い回路( 例 1kΩ) を受ける回路は 原則として入力も高い必要あり = 非反転などオペアンプ直結型 理想的電圧出力 : どれだけ電流が流れても電圧変わらず 入力インピーダンスが低い回路に理想的電圧入力 : 電流が流れることなく電圧を受ける 受け取る電圧は R I /(R O +R I ) に小さくなる 信号を送る場合は出力回路に注意 一般に R O : 小さいほどよい R I : 大きいほどよい = 許容電流 許容損失 C4 アナログ信号の基礎 Page. 51 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 52 基礎からのメカトロニクスセミナー 75Ωと5Ω 高周波数の信号を乱れることなく送る手法 ( インピーダンスマッチングによる反射防止 ) 75Ω 75Ω 同軸ケーブル ( シールド線 ) 75Ω 75Ω(?C-2V): 映像信号に多いテレビアンテナなども 5Ω(?D-2V): 無線機 計測器 75Ωと5Ω 注意点 : 75Ω, 5Ω 指定の配線は 似ていても混同しないこと 予期せぬ不具合の危険 なにか特別な速い信号 と理解する 補足 : 同軸でなくとも インピーダンス指定はある例 ) 3Ω( 昔のアンテナ線 ) 1Ω(1BASE-TX) 9Ω(USB2.) など = なにか線をただ繋げば良いわけではない C4 アナログ信号の基礎 Page. 53 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 54 基礎からのメカトロニクスセミナー まとめ まとめ アナログ信号の取り扱い アナログ信号の処理 アナログ信号は 電圧そのものが値で オペアンプを用いることであるため いかにノイズを混入させないか増幅が 重要となる 簡単な演算フィルタ 様々な機器の取説にあるなどを行うことができる シールド線を使うこと オペアンプ回路はこの目的が大半アースをすることツイストペア線を使うこと メカトロ設計では 最低限のアナログ処理などはこの対策であって無視できない にとどめ デジタル化すると良い ( 次回 ) C4 アナログ信号の基礎 Page. 55 基礎からのメカトロニクスセミナー C4 アナログ信号の基礎 Page. 56 基礎からのメカトロニクスセミナー