平成29年度 中学校英語科教育 A校の実践

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平成29年度 中学校英語科教育 B校の実践

という目的を明確にするため 次のような場面を設定した 高知県の観光地に英文で書かれた看板がある そこで英語圏ではない外国人と出会う 相手は英語を少し話すことができるが十分に読むことができないため, その人に対して英文を読み取りリテリングをする必要がある という設定である よくある場面ではないかもしれ

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

平成30年度 中学校英語科教育

英語科学習指導案

生徒の活動

第 2 学年 1 組英語科学習指導案 日時平成 30 年 11 月 2 日 ( 金 ) 5 校時 (14:00~14:50) 場所第 2 学習室指導者教諭天津貴志 1. 育成する能力 学習指導要領内容 (4) イ 身近な話題について 事実や自分の考え 気持ちなどを整理し 簡単な語句や文を用いてまとま

平成29年度 中学校英語科教育 B校の実践

Microsoft Word - 英語科指導案 公開研 2学年_H _.docm

新潟市立亀田西中学校

英語科学習指導案

グリーン家の人々

い文章を読んで内容をつかむ読解力や正しく単語を書いたり文構造を意識しながら正しく英文を 書いたりする力が弱い (3) 指導観ステップコースの指導にあたっては, 基本的な新出文構造の並べかえ活動を行い, 視覚的に理解させていく またペアワークで, 形容詞の比較級 最上級の形を繰り返し読ませて定着を図る

第3学年3組英語科学習指導案

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

第○学年 ○○科指導計画

答えさせる場合でも, 単語中心の発話にならないように, 帯学習から Q&A を取り入れ, 主語 動詞に着目させるようにする また, 事前に英語で原稿を作成させ, まとまった英文で Show & Tell が行えるように指導したい My Project 2 では, 自分の好きな人を紹介するスピーチを行

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3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

本学級の生徒に, 英語科に関する興味 関心を問うアンケートを実施したところ, 以下のようになった (28 年 9 月実施 ) はいややあまりいいえ英語の授業が好きだ 65% 29% 0% 6% ペア活動に積極的に取り組んでいる 68% 32% 0% 0% グループ活動に積極的に取り組んでいる 70%

15 英語(菊池)

Microsoft Word - 英語科指導案_H _part2.doc

自己紹介をしよう

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

第1学年4組 英語科学習指導案

生徒観本学級の生徒は 全体的に授業に前向きに取り組むことができるが 中には今までの学習内容が定着しておらず 英語に対して苦手意識を持っている生徒も少なくない そのためペアやグループ活動がスムーズに進まない場面も見られるが 各単元で設定したゴール活動や ゲーム的な要素を取り入れたグループでの取り組みに

英語科 「単元名 unit6」(1年)

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

英語科学習指導案 1 平成 16 年 10 月 26 日 ( 火 ) 第 6 校時 2 年 2 組 D( 男子 6 名 女子 7 名計 13 名 ) 指導者黛ゆかり Andy Fosset 第 1 時間目 (1) 本時のねらい ~ すること と目的語として使われる動名詞の表現に慣れる 英字新聞を話題

いろいろな衣装を知ろう

5 主体的 対話的で深い学びの視点 (1) 主体的な学びとしての視点主体的な学びとして 本単元ではプレゼンテーションを作成する段階で 聞き手の関心を最大限ひきつけることができるようなテーマの設定を生徒たち自身に行わせたい このことにより 教師から与えられたテーマではなく 自分たち自身もより興味 関心

英語科学習指導案(2年授業参観)

多いので, 簡潔に説明した後, 多めに練習をさせて定着を図る また, 複数回に渡って復習を入れることで, 確実に身に付けさせる 本文の学習においては, 一般動詞の三人称単数現在形の疑問文を話す練習にもなるので, 教科書本文を何度も音読させ, ペアで暗唱させることにより自然に一般動詞の三人称単数現在形

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英語科指導案

英語第 2 学年福山市立城北中学校指導者岡田江美溝部良子瀧元美菜子 単元名 Unit5 A New Language Service 本単元で育成する資質 能力 思考力 判断力 表現力他者とかかわる力 主体的に学ぶ力 単元について 単元観本単元は, 緑市が外国人住民のためのボランティアを募集しており

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4 学習の活動 単元 ( 配当時間 ) Lesson 1 ( 15 時間 ) 題材内容単元の目標主な学習内容単元の評価規準評価方法 Get Your Goal with English より多くの相手とコミュニケーションをとる 自己紹介活動を行う コミュニケーションを積極的にとろうとしている スピー

保健体育科学習指導案

H28.9【比嘉美佐代】英語科学習指導案

2010 年 7 月 18 日 ( 土 ) 英語科指導法 Ⅲ 模擬授業 2 学習指導案 第 2 学年英語科学習指導案 日時 :2010 年 7 月 18 日 ( 土 ) 第 4 時限目学年 : 第 2 学年場所 : 共通教育棟 3 号館 3F 332 教室授業者 : B082G031X 菊田真由 1

第3学年英語科学習指導案

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

第 3 学年英語科学習指導案 日時 :2010 年 7 月 18 日 ( 日 ) 模擬授業 3 学年 : 第 3 学年場所 :323 教室授業者 : 高木麻衣 1. 単元名 :Sunshine English Course 3 Program7 Yuki in London 2. 単元について (1

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

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庄原市立庄原中学校 第2学年 数学科学習指導案


第2学年3組 英語科学習指導案

(3) 教材観本単元ではジェスチャーの違いと異文化理解が題材となっている グローバル化が進む中で 文化的な背景の異なる人々とコミュニケーションを取ることがますます大切になってきている そのためこの単元の学習を通して 身振りやアイコンタクトなどのコミュニケーションスキルを高めることの必要性を理解させる

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

第 2 学年英語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 2 年 3 組教室 学級 2 年 3 組 ( 男子 17 名女子 18 名計 35 名 ) 授業者小田島篤史 1 単元名 PROGRAM 7 If You Wish to See

○○○

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

6 年 No.22 my summer vacation 夏休みの思い出を紹介しよう! 1/8 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 夏休みに行った場所や食べた物 楽しんだこと 感想などを表す表現が分かる 過去の表現が分かり 夏休みに行った場所や食べた物 楽しんだこと 感想などを伝え合う また 夏休

英語科授業案 日時 平成 28 年 3 月 7 日 ( 月 )2 校時 生徒 2 年 B 組男子 16 名, 女子 16 名 計 32 名 授業場 2 年 B 組教室 授業者 造田あかね 1 単元名 Sunshine English Course 2 Program11 Yui To Share I

6 指導計画 (7 時間扱い ) (1) 単元の 1: 字手紙 のねらいの確認と受取人決定指導計画 2: 手紙の基本知識の確認と書くことの内容の整理 3: 時候の挨拶作成 ひと文字練習と下書き 4: ひと文字練習と下書き 5: 相互評価 推敲 ( 本時 ) 6: 推敲および清書 7: 清書と宛名書き

たがって, 石川遼選手の作文に加えて, 教師自身の夢も英文で示すことを通して, 夢をもつということをより身近なものとして感じさせ, 自も書いてみよう という気持ちをもたせたい 5 単元の目標 読み手が理解しやすい英文を書くために, 英文を読み直したり書き直したりすることができる モデル文を聞いたり読

平成24年度 英語科 3年 年間指導計画・評価計画

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

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伝わっていないと感じられたなら 繰り返し述べたり分かりやすく言い換えたりすればいいこ とも学ばせたい また 聞いて得た情報を整理して組み立てる段階 スピーチメモを作る段階 練習の段階 それぞれの段階で 互いに考えた内容を伝え合い 質問や助言などの意見の交流をすることでよりよいスピーチをめざしたい 発

研究主題 自分の考えや意見を英語で発信できる力を育てる指導の一試み中学校 - 基礎 基本の定着を図り, アウトプット活動につなげる指導の工夫を通して - 研究分野英語科 中学校第 2 学年英語科学習指導案 実施日時 : 平成 24 年 10 月 17 日 ( 水 ) 9:40~10:30 実施場所

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

5 年 No.9 Happy birthday! 誕生日を祝おう! 2/7 自分から進んで誕生日を尋ねたり 自分の誕生日を伝えたりしようとする 自分の知らない人の誕生日を知りたくなるように有名人 になりきる Activitey を取り入れる より多くの人に自分の英語が伝わる喜びを味わわせる 〇誕生日

会話の中では感覚的にそれほど 違い を意識して使っているものではないと考え 今回は 同じ can を用いての表現として一連の学習として扱うことにした また 語 学習得において 自分の表現したいこと がはじめにあり それを何とか表現しよ うとする過程を通して初めて自分の言葉として言語を獲得できるという

Microsoft Word - 社会科

第○学年 ○○科指導計画

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

第1学年国語科学習指導案

第 2 学年 1 組外国語科 ( 英語 ) 学習指導案 平成 24 年 11 月 22 日 ( 木 ) 第 5 校時益田市立益田東中学校教諭上田陽一郎 1 単元 Unit 6 The Story of an Old Clock (New Horizon English Course Book 2)

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

ていきたい 題材は, 平和市で起こった小さい女の子の事故をきっかけに, 現在ある公園を駐輪場に作り替えるかどうかという議論に発展していく内容となっている 近年は公共のマナーの話題をよく耳にすることもあり, 生徒にとって, 身近なテーマと言える 賛否の論点を整理し, 自分の意見をまとめる活動を通し,

指導方法等の改善計画について

1年 program8 3/6

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

単元名 英語第 1 学年福山市立千年中学校指導者沖康孝 Unit 8 イギリスの本 本単元で育成する資質 能力 表現力, 共感力, つながる知識, 主体性 積極性, 深く考えようとする姿勢 単元について 単元観本単元は, インターネット電話を利用して海外にいる知り合いの人と英語で対話するという内容で

時制などの文構造について復習する 修学旅行の思い出 (9) 修学旅行で外国人にインタビューする 修学旅行の思い出についてスピーチをする 6 The 5 Rs to Save the Earth(8) 特定の動作に対する自分の感じ方 を 伝える 物事のやり方を知っているかを伝 え る 他者に行動を依頼

งานนำเสนอ PowerPoint

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平成 23 年度千葉市教育研究会英語部会 10 月例会 B ブロック 英語科学習指導案 日 時 平成 23 年 10 月 18 日 ( 火 ) 授業展開 14:00~14:50 授業者 片岡亜季子 授業場所 1 年 E 組教室 研究協議 15:00~( 図書室 ) TOTAL ENGLISH Boo

Microsoft Word - ①単元学習指導案.doc

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

第3学年2組 外国語科学習指導案

Taro-【HP用】指導案.jtd

学校番号 2004 平成 29 年度外国語科 教科科目単位数指導学年教材名 副教材名 外国語英語表現基礎 2 第 1 学年 美誠社 ドリルで英文法 啓林館 Vision Quest 総合英語 基本例文集プリント補助教材等 1 担当者からのメッセージ ( 学習方法等 ) 積極的に英語でコミュニケーショ

Transcription:

第 1 学年英語科学習指導案 1 単元名 PROGRAM 7 The Wonderful Ocean (SUNSHINE ENGLISH COURSE 1) 2 単元について (1) 教材観本単元は, 主人公のユキとマイクが北海道の釧路沖でシャチウォッチングに参加し, ガイドの笹森さんからシャチの説明を聞くところから始まる Section 1 では, ユキがパンフレットを見て, 笹森さんのことを知り, 彼女がシャチ, イルカやクジラについて研究していることをマイクに教える Section 2 では, マイクとユキは, 笹森さんからシャチの説明を聞く Section 3 では, 笹森さんのイルカの説明に対してマイクやユキが質問をすることによって, イルカのことを詳しく知る内容である この教材を通して, 海のギャング と呼ばれ, どう猛なイメージのシャチが, 実は家族を大切にしていることや, 室蘭沖のイルカが豊かな海で伸び伸びと子育てをしている様子を通して, 自然の素晴らしさ, 大切さを感じ, 身近な自然を大切にする気持ちを育てたい また, 笹森さんが行うシャチの説明を通して, Show & Tell の仕方を学ぶことができる教材である 言語材料としては,1Who is that boy? He is my friend Tom. ( 疑問詞の who とその答え方 ),2 This is my friend Miki(Takeshi). I like her (him). ( 人称代名詞目的格 him/ her ),3When do you usually clean your room? On Sunday mornings. ( 疑問詞の when とその答え方 ) が新しく紹介されている 疑問詞を使った疑問文を学ぶことで, 質問の幅が広がるとともに, 自分が聞きたいことを増やせるチャンスでもある (2) 生徒観本学級の生徒は, まじめに授業に取り組む生徒が多い 全体的に学習した内容は理解しているが, 自信がなく, 積極的に発言をしない生徒が多い また 活動に集中できず, 学習内容の理解に影響することもある しかし,7 月に行われたアンケート結果より, TTの授業をすることで, 勉強が分かりやすくなった という項目に肯定的に答えた生徒が 82% おり,TTの授業を肯定的に感じている生徒が多い 中 1TTを行うことや, ペア活動や協働学習を取り入れることにより, 苦手な生徒が少しでも授業に参加できるように仕向けていくことが必要だと考えられる また, 期末テストでの 自己紹介文 では, 正しい語順で書けてはいるが, スペルの誤りが多く, 質問文に関しては, 正しい語順で書けない生徒が多い 定着に時間が掛かる生徒が多く, 家庭学習が十分でないことが原因の一つだと考えられる (3) 指導観佐賀県では, 佐賀メソッド を取り入れた授業づくりを行っている 佐賀メソッド とは, 自ら発信する力 人と関わり合う力 を培うために, 学期ごとのプロジェクトゴールを達成するための単元ゴールを設定し, 活動への意欲を高める手立てを取り入れながら, 生徒に Small Output 活動や Output 活動といった,4 技能を統合した言語活動に繰り返し取り組ませる指導方法のことである 今学期は プロジェクトゴールを 人を紹介しよう とし, それにつなげるために Program 7 の単元ゴールを ニックについて紹介しよう~ 私達がニックのためにできること~ とした それらのプロジェクトゴールを達成するために,Small Output 活動では,Questions & Answers making & Solving ( 以下 Q&A Making 活動 ) や Read Between the Lines and Write ( 以下 RBL & W 活動 ) を仕組んでいく A 校の実践 -10

前述の課題を踏まえて, 生徒の発話量を増やしたり, 試行錯誤しながら英文を作り出させたりする場面を設ける Section 1の帯活動では, ニックにインタビューしよう という目標を設定し, ペアでニックについての質問とその答えを言い合うQ&A Making 活動を行う また,Small Output 活動において, メモに書かれた, 教科書にないニックの情報を人に伝える活動や, その情報を基にペアでニックについての紹介文を作る活動を仕組む 次のSection 2では, 笹森さんになったつもりでニックをお客さんに紹介しよう という目標を設定し, 笹森さんによるニックの紹介を基にRBL & W 活動を行う 最後に, ニックへのメッセージを書かせることで, 既習の語彙 表現を活用する場面を作る 基礎 基本の定着を図るために, 意味順 を活用した授業を行っていくとともに, フォニックスを取り入れながら, 単語を書く指導を取り入れている さらに, 自分の書きたいことを書くだけではなく, 相手を意識した, まとまりのある英文を話したり, 書いたりできるように指導をしていきたい その際, 自分の考えや意見をまとめるときには, メモやマッピングを活用し, 情報や思考の整理を行うことが大切だと伝えていきたい 自信がなく, 発言することが苦手な生徒や, 話をじっくり聞くことができない生徒もいるので, 話したり聞いたりする必然性がある活動を設定したり, 個別に声を掛けたり, 理解を確かめたりするなどの手立てを取ることとする また, 授業と家庭学習の内容をリンクさせ, 授業で学習した内容を振り返ったり, 強化 補充したりすることができるようにしたい 3 単元の目標 (1) 間違いを恐れずに, ペアやグループで対話しようとする (2) 本文の内容を理解し, 既習単語や英文を使って, 海の生き物についてスピーチをする (3) who,when,him,her を用いた文の構造を理解する 4 評価規準 アコミュニケーションへの関心 意欲 態度 1 間違いを恐れず イ外国語表現の能力既習の単語や英文を使 ウ外国語理解の能力英文を聞いたり読んだ エ言語や文化についての知識 理解疑問詞 who,when, に, ペアやグループ って, ニックについて紹 りした後, マッピングを 代名詞 him,her を用 で対話しようとして 介し, コメントを話した 使って情報を整理し, 適 いた文を理解してい いる り, 書いたりすることが 切に内容を理解すること る 2 分からない単語や できる ができる 英文は自分で辞書を 使ったり, 意味順を 考えたりしながら, 自分の力で表現しよ うとしている A 校の実践 -11

5 単元計画 ( 全 8 時間本時 2/8) 時間 ねらい 学習活動 評価規準 評価方法 1 本単元で身に付ける技能や理解する内容を知る ガイドの仕事について知り, ガイドをする際のポイントを知る 笹森さんやシャチのニックに関する情報を Teacher Talk で知る ア12 エウ 活動の観察後日ペーパーテスト 疑問詞 who を用いた文の形 意味 用法を理解する 新出単語と本文を読み, 会話の内容を知る 2 本時 ニックについて情報を整理する ニックについてマッピングをする マッピングを参考に, 笹森さんになったつもりで, シャチのガイドを行う英文を作り, 発表する イ 活動の観察ワークシート 3 4 笹森さんの説明を読み, ニックについてもっと知る 代名詞 him,her を用いた文の形 意味 用法を理解する 新出単語と本文を読み, 会話の内容を知る 笹森さんの説明からニックについて情報を知る ニックに関する情報をマッピングに付け加える 笹森さんになったつもりでニックをお客さんに紹介する 教科書 p.71 の笹森さんのスピーチにニックの情報を英文で付け加える (RBL&W 活動 ) エ イ 活動の観察後日ペーパーテスト活動の観察ワークシート 5 6 7 8 マイクやユキが笹森さんに尋ねたことを知る 疑問詞 when を用いた文の形 意味 用法を理解する 新出単語と本文を読み, 会話の内容を知る エウ 活動の観察後日ペーパーテスト 笹森さんになったつもりで, イルカについてガイドをする イ ワークシー 対話の内容を参考にし, 説明文に直し, イルカについて説明する英文を作 ト 成する 笹森さんになったつもりで, ガイドをする イ 活動の観察 カードに書かれている情報を基に, 海の生き物を説明する英文を作成す ワークシー る ト ガイドになったつもりで, スピーキング練習を行う 笹森さんになったつもりで, ガイドの発表をする イ 活動の観察 グループで発表する 録画記録 本単元の振り返りをする 後日スピーキングテスト ( 発表とやり取り ) を行う イエ スピーキン グテスト A 校の実践 -12

6 本時の目標 マッピングを見ながら, ニックについて 5 文以上で話すことができる ( 外国語表現の能力 ) 7 本時の展開過学習活動程 1 帯活動 1を行う Q&A 活動 教師の指導 支援 活動が十分でない生徒への手立て 正しく読めない生徒に T1,T2,ALT が発音を教える 評価の方法 導 入 2 帯活動 2を行う ペアでインタビューする人とニックの役を決め, Q&A Making 活動を行う 3 見通しを持つ ニックへの質問と答えをペアで作らせる 作った英文を T1,T2,ALT それぞれの所へ言いに来させる 教師は, 口頭による描写に対して, 修正を行う ニックの紹介文を作らせる めあて : 笹森さんになったつもりで, お客さんにニックの紹介をし よう! 4 新しい表現を学ぶ ALT は新出表現に関わる写真を提示し, 生徒とのやり取りを通して, 意味を推測させる 音読練習をさせる 展 開 5 Small Output 活動ニックを紹介する英文を作る (1) 英作文グループでマッピングを見て, ニックの紹介文の英文を作成する (2) 英作文グループで作ったニックの紹介文を 30 秒程度で言えるように練習する (3) 発表グループを作る ALT は, モデル文を提示する 英語の語順で話しているかを確認する (T2,ALT) 分からない単語は, 辞書を引くように促す (T1,T2) 読めない単語は教える (T2,ALT) なるべく暗記を促す (T1) 話すときのポイントと, 聞くポイントを教える 聞き手には, メモを取らせる (T1) 活動の観察 (4) 各英作文グループの紹介 文を 30 秒程度で順番に発表 する 聞き手はメモを取る 話し手と聞き手の進行が上手に行わ れているかを確認する (T1,T2, ALT) A 校の実践 -13

(5) 英作文グループに戻り, 発表グループで聞いたこと を班員に伝える (6) (5) の情報を基に, ニック 得た情報を, まとまりのある内容にす の紹介文を作り, 練習する るようにアドバイスする 6 振り返りをする 振り返りシートの記入をさせる ま と め 振り返りシートの記入をする 宿題として, 新しい情報を付け加えながら, ニックの紹介文を書くことを伝える ワークシート ( 後日評価 ) 次時の予告をする 8 本時の評価 評価規準 マッピングを見ながら, ニックの紹介を 5 文以上で話すことができる 判断する めやす ( 判定基準 ) 十分満足できる状況 (A) ニックの紹介を 6 文以上 で話すことができる おおむね満足できる状況 (B) ニックの紹介を5 文で話すことができる 努力を要する状況 (C) (B) に達していない状況 (B),(C) と判断した生徒への支援評価方法 マッピングを見ながら, 穴埋め形式のお助けシ言いたいことを確認させートを配付する る 行動観察, ワークシートの記述 ニック紹介活動のまとめ今日の授業の振り返りをしましょう! 1ペアで先生のところに何回きましたか? 3 点 2 点 1 点 (3 回以上 ) (2 回 ) (1 回 ) 2ニック紹介を何文いえるようになりましたか? 3 点 (5 文以上 ) 2 点 (4~3 文 ) 1 点 (1~2 文 ) 3 自分の立てた目標を達せすることができたか? 3 点 ( よくできた ) 2 点 ( できた ) 1 点 ( 努力必要 ) 今日のあなたの合計点数は? 合計 ( ) 点 / 9 点満点中 今日の自分の成長を記録しよう!( どんなことができるようになったかな?) 自分のスピーチをチェックしてみよう! H29.11.2 1 相手に伝わる声で発表ができている 2 相手が分かるような速さで話すことができている 3 相手の目を見て話すことができている 4 身振り手振りを使って発表することができている 5 一文伝え終わったら 時間をおき 伝えることができている 資料 1 本時の振り返りシート 6 英語らしい発音になるように気をつけて話ができている 7 スピーチをする際に どんなことに気をつければ 相手に伝わりやすいスピーチになると思いますか? ( ) 年 ( ) 組 ( ) 号名前 ( ) 資料 2 スピーチ自己評価表 A 校の実践 -14

資料 3 ニックの紹介カード A 校の実践 -15