海運関係事項

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平成23年度税制改正の主要項目

平成20年2月

1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

(0830時点)PR版

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

Microsoft Word - 30年度税制改正要望 170920

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企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

1. 国際的二重課税の発生理由と態様 3 税を行っていますが 諸外国においても 一般に 我が国の場合と同様に 国だけでなく地方公共団体も独自に課税権を有していますので 国の段階と地方公共団体の段階とで重複して 国際的二重課税 が生ずることとなっています 国際的二重課税 とは 基本的には このように捉

法人税制改正詳解 CONTENTS はしがき 第 1 章平成 23 年 12 月改正 第 1 節 法人税率の引下げ 2 1 改正の趣旨及び内容 2 2 税率引下げの必要性 5 3 実効税率の計算への改正の影響 7 4 適用関係 8 5 実効税率と復興特別法人税との関係 8 6 法

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税調第20回総会 資料2-1

平成 28 年度税制改正要望項目 1. 働く者のより豊かな生活の実現に向けて (1) 企業年金等の積立金に対する特別法人税の撤廃 (2) 財形非課税限度額の引き上げ等 (3) 給与所得者に対する選択納税制度の導入 2. 損保グループ産業の健全な発展に向けて (1) 火災保険等に係る異常危険準備金制度

法人税 faq

(2) 青色申告書を提出する中小企業者等 ( 平成 3 年 4 月 日以後開始する事業年度については 適用除外事業者 ( 注 4) を除く ) が 平成 30 年 4 月 日から平成 33 年 3 月 3 日までの間に開始する各事業年度において 国内雇用者に対して給与等を支給する場合に継続雇用者給与

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

平成 29 年度税制改正解説国際課税 ~ 外国子会社合算税制の改正 2 4. 外国子会社合算税制の適用フローチャート 改正前 合算課税の適用対象となる内国法人等の判定 用語解説 丸数字は左のフローチャートと対応 合算対象法人における判定 1 外国法人の株式を 10% 以上保有しているか? 合算所得な

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

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下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

外国税額控除 この取り扱いは 平成 21 年度税制改正の 海外子会社の配当の益金不算入制度 ( 法法 23 条の 2) により廃止されました 原則として 平成 21 年 4 月 1 日以降に開始する親会社の事業年度から適用されます ( 附則 6) ただし 租税負担率 25% 以下の軽課税国に所在する

税が課税される所得を生み出す事業活動に使われているか否かを基準に損金算入規制を設けていると考えられます 株式などの出資の取得のために資金を使った場合, 株式から生じる配当やキャピタルゲインは資本参加免税により非課税となります このケースでは, オランダでの課税所得を生じないことが想定されるため, 出

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

1 各調整方式の比較 前提 : 法人実効税率 % 金融所得の税率 20% ( 配当軽課の場合の配当分の法人税率は 30%) 比較のポイント 適用税率 法人税率か所得税率か 金融所得課税一元化にマッチするか( 税率 損益通算 ) 簡素な制度か 特定口座への対応はか 法人の税負担は軽減されるか

実務特集1. 寄附修正 Ⅰ はじめに グループ法人税制 100% グループ内の法人間での譲渡損益の繰り延べ 100% グループ内の法人間の寄附 ( 以上 2010 年 11 月号 ) 100% グループ内の法人間の寄附 ( 寄附修正 ) 支配関係 完全支配関係の判定 100% グループ内の法人のステ

平成 27 年度税制改正要望項目 1. 働く者のより豊かな生活の実現に向けて (1) 企業年金等の積立金に対する特別法人税の撤廃 (2) 財形非課税限度額の引き上げ等 (3) 給与所得者に対する選択納税制度の導入 2. 損保グループ産業の健全な発展に向けて (1) 損害保険業に係る消費税制上の課題解

平成18年度地方税制改正(案)について

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6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

3 税目 3. 国税 ( 所得税 ) 土地建物等の分離課税の譲渡所得の見直し 土地建物等の譲渡損益の課税方式を累進税率による 所有期間を考慮した N 分 N 乗方式 とし 他の所得との損益通算及び譲渡損失の繰越控除を認めべきである 土地建物等の譲渡所得に対する課税は他の所得と分離して行われているが

Ⅰ 法人関連税制 1 減価償却制度 2 年連続の大改正になった背景 減価償却制度については 平成 19 年度税制改正により 残存価額および償却可能限度額の取扱いが廃止される大改正が行われ 定率法はいわゆる 250% 定率法 と呼ばれる従来にない新しい計算の仕組みが採用されました そして平成 20 年

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

法人税 faq

適用時期 法人の平成 26 年 4 月 1 日以後に開始する事業年度分の法人税について適用されます 改正措法附則案 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例 ( 法人が支出した使途秘匿金の額に 40% の割合を乗じて計算した金額をその納付すべき法人

平成23年度税制改正大綱(閣議決定)における要望実現項目

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

【表紙】


法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

金融庁の税制改正要望について(1)

平成17年度税制改正に関する要望(案)

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

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PowerPoint プレゼンテーション

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PowerPoint プレゼンテーション

Ⅰ 家計の自助努力による資産形成を支援するための税制措置 1. つみたて NISA の制度期限の延長 NISA 制度の恒久化 根拠法の制定等 1つみたて NISA について 平成 49 年までとされている投資可能期間 ( 制度期限 ) を延長することにより 来年以降に投資を開始しても投資可能期間が少

4. 附加価値への試みと挫折 現行事業税へ昭和 24 年 (1949 年 ) 第一次シャウプ勧告事業税の課税標準について 原料等 他の事業から購入したものの価値に その企業が附加したところの額である とし 課税標準を事業の所得によるのではなく 附加価値を採用すべきである旨勧告昭和 25 年 (194

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

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平成17年度税制改正に関する要望(案)

2. 中小企業のための主な優遇制度 注 : 各項目に付記している番号は 関連する参考資料です 番号に対応する資料名などは 5~6 ページに掲載していますのでご参照ください [1] 中小法人等 に適用される主な優遇制度 紙面の都合により ここでは制度の種類と それに関連する参考資料の番号を紹介していま

第2回法人課税ディスカッショングループ 法D2-1

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

PE 帰属所得計算の実務と課題 平成 28 年 7 月 4 日公開草案事例を検討する 平成 29 年 7 月 11 日 ユナイテッド パートナーズ会計事務所代表取締役西村善朗 1. 平成 28 年 4 月 1 日以後開始事業年度に 報告対象となるもの (3 月決算法人である内国法人については 平成

KPMG Insight Vol.2_税務01

平成 30 年度の税制改正に関する要望 一般社団法人全国建設業協会会長近藤晴貞 平素は 建設業界に対し一方ならぬご配慮を賜り 厚く御礼申し上げます 平成 29 年度公共事業関係の当初予算は ほぼ横ばいながら 5 年連続の微増となりました また 国土交通省関係予算では 当初予算で初となる ゼロ国債 を

今回の変更点 所得税H22.16(震災特例法対応)

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債券税制の見直し(金融所得課税の一体化)に伴う国債振替決済制度の主な変更点について

Microsoft PowerPoint - 問題提起1_日本総研.pptx

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

15 18 定率減税の縮減 (15% 控除 7.5% 控除 (2 万円上限 )) 資本金等の額 ( 税法に規定する資本金等の額又は連結個別資本金等の額 ) が 50 億円超 800,000 円 10 億円超 50 億円以下 540,000 円 1 億円超 10 億円以下 130,000 円 1 千万

 

税制について

収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの


第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ

平成30年3月決算における税務上の留意事項

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

平成19年度税制改正.xls

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

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第 5 章 N

第4回税制調査会 総4-1

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市場と経済A

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

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. 減価償却の仕組みを理解する 60 定率法 定額法など減価償却の方法を理解しましょう. 有価証券の整理をする 68 有価証券一覧表に 購入売却のつど その取引内容を記載していくと 決算業務の際に便利です. 受取配当金を集計する 78 有価証券の整理後 受取配当金と源泉所得税を集計し 申告書作成の準

HPのトップページ更新原稿

3. 生命保険料控除の改組 1 平成 24 年 1 月 1 日以後に締結した保険契約等 ( 新契約 ) に係る生命保険料控除は 新たに介護保険料控除を設け 一般生命保険 個人年金保険のそれぞれの適用限度額を 4 万円とし 合計適用限度額が 12 万円に引き上げる 2 平成 23 年 12 月 31

Transcription:

平成 30 年 9 月 平成 31 年度税制改正要望 ( 案 ) 一般社団法人日本船主協会

重点要望事項 1. 外航船舶の特別償却制度の延長等 本制度 ( 外航環境負荷低減船日本船舶 18/100 外国船舶 16/100) は平成 31 年 3 月末をもって期限が到来する 本制度は 船主 ( オーナー ) が国際競争力のある船舶を新たに建造し 日本商船隊に適時適切に船舶を供給できる体制を整備するのに必要不可欠であり 現行制度を延長すべきである 併せて先進船舶の導入促進に向けた所要の措置を講じるべきである 2. 国際船舶に係る固定資産税の特例措置の延長 本制度 ( 国際船舶 : 課税標準 1/18) は平成 30 年 3 月末をもって期限が到来する 船舶等の償却資産に対する課税は 国際的には異例の税制であり 先進主要国のほとんどは課税しておらず 厳しい国際競争に晒されている外航海運においては 日本籍船の国際競争の阻害要因となっている また 償却資産に係る課税は海運業や特定の設備産業に偏重し 課税の中立性にも問題があることから 本来ならば抜本的な見直しを行うべきであるが 最低限の要望として現行制度の延長を求める 1

海運関係事項 1. 中小企業投資促進税制の延長 本制度 (30/100 の特別償却または 7/100 の税額控除 ) は 平成 31 年 3 月末をもって期限が到来するが 中小船主の内航貨物船の代替建造を促進する観点から 本制度を延長すべきである 2. とん税 特別とん税の廃止または軽減 外航船舶はとん税 特別とん税の他 船舶固定資産税 入港料等を重複して負担している 入港による応益負担は当然のことであるが これらの公租公課は諸外国に類例のない重複賦課である 港湾の国際競争力強化および物流コストの軽減の観点から 本税の廃止または軽減を求める 3. 内航船の燃料油に係る石油石炭税の特例措置の創設 内航海運業は国内太宗貨物 ( 主要産業基礎資材 ) の 8 割以上のシェア ( トンキロベース ) を占めるなど 産業活動の円滑化だけでなく国民生活の安定に大きく寄与している さらに わが国は京都議定書で約された温室効果ガスの一つである CO2 の削減など環境負荷低減の見地から現在 国を挙げてモーダルシフトを促進している これらを円滑に進めるためには 内航燃料油について 石油石炭税の実質非課税措置 ( 還付制度 ) の導入が是非とも必要である 4. 船員の支払給与に係る法人事業税の課税標準の特例措置の創設 外形標準課税に係る付加価値割の課税標準の算定に当たり 船舶の乗組員に対 して支出される報酬給与額を算定方法から控除するよう求める 2

国際課税 1. 外国子会社合算税制 (1) 留保所得のある子会社のみならず欠損金のある子会社も合算の対象とすること現在の外国子会社合算税制は欠損金の合算が認められず 留保所得のある子会社のみ日本において課税するという著しく公正さを欠いた制度となっている 実質上親会社と一体である外国関係会社については 欠損金のある子会社も合算の対象とすべきである (2) 欠損金繰越期限 (7 年間 ) の撤廃現在の制度では過去 7 年間の欠損金に限り 当期の所得計算上当該欠損金を損金算入できるが 長期欠損法人の税制上の救済措置として繰越期間を撤廃すべきである (3) 対象となる外国関係会社の適用免除基準の引下げ平成 29 年度税制改正において 対象外国関係会社の制度適用免除基準 ( 税率 20% 以上 ) が設定されたが 諸外国の法人実効税率の動向を踏まえ 15% 以上に引き下げることが必要である また 特定外国関係会社の適用免除基準についても 適宜見直しを行うべきである (4) 経済活動基準の事業基準における非適用事業から 船舶の貸付 を外すこと平成 29 年度税制改正において一部見直しが行われたが たとえ実体のある会社でも 船舶の貸付 を主たる事業とするものであれば 依然として軽課税国に存在するだけで対象外国関係会社と見なされてしまう 実体のある海外子会社であれば 会社単位の合算課税からは対象外とすべきである (5) 外国関係会社である孫会社からの配当の二重課税を控除すること平成 22 年度税制改正により過去 2 年までの間接特定課税金額は二重課税排除措置が講じられたが 保有形態が直接 / 間接に拘わらず外国関係会社として課税される仕組みは同じでありながら 配当については措置が異なるのは不合理である 保有形態が直接 / 間接にかかわらず二重課税が起こらない仕組みとするべきである (6) 部分課税対象金額の益金算入における二重合算の排除部分対象外国関係会社が一定の受動的所得を有する場合 平成 29 年度税 3

制改正により 持株割合が 25% 未満の子会社等から受け取る配当は部分課税対象金額として合算課税の対象となるが 当該子会社等が合算対象の外国関係会社である場合には その配当が益金算入の対象となるために二重課税が発生する 外国子会社合算税制の趣旨からみても二重課税は排除すべきであり 部分対象外国関係会社が他の対象外国関係会社から配当を受ける額は 部分合算課税の対象から除外すべきである (7) 部分合算課税の対象としている保有割合基準は 保有する部分対象外国関係会社ではなく 内国法人の直接 間接保有割合とすること合算所得から控除される株式保有割合 25% 以上の子会社等からの配当の判定にあたっては 株式を保有する部分対象外国関係会社の単位ではなく 内国法人の保有割合で判定すべきである 2. 移転価格税制 (1) 移転価格税制上定義されている国外関連者から 外国子会社合算税制が適用される外国関係会社を除外すること移転価格税制上 国内の法人と国外関連者 ( 法人 ) 間との取引価格を通常価格に引き直すため 第三者取引価格の算出が必要とされるが 合算対象となる外国関係会社については 所得の移転とはならず 課税上の弊害はない 従って 移転価格税制上定義されている国外関連者の対象範囲から 外国子会社合算税制が適用される外国関係会社を除外すべきである (2) 移転価格税制上定義されている国外関連者の条件にある出資割合を 50% 以上ではなく 50% 超とすること現在は 50% 以上という条件だが 出資割合が 50% ずつの場合は支配権があるわけではないため 国外関連者には含めるべきではない (3) 租税条約締結国との移転価格課税の場合 更正前には必ず相互協議を経る制度とすること現在の制度では一時的にせよ二重課税を強いる制度であるため 租税条約締結国との移転価格課税の場合 相互協議を経た上でないと 更正できない制度にすべきである 4

3. 外国子会社配当益金不算入制度 (1) 外国子会社配当益金不算入制度の対象となる持分保有要件を 25% 以上から 15% 以上に引き下げること海外投資については企業の国際的競争力の向上の観点からも重要となっているが 一案件毎の投資金額も大きく 25% 以上の持分を取得することは困難な面も多い 従い 二重課税の排除という制度本来の趣旨に照らし持分保有要件を引き下げるべきである (2) 内国法人が外国関係会社から受ける配当は 特定課税対象金額の制限期間に関わらず 益金不算入とすること現在の制度では 配当支払いの 10 事業年度前までに発生した特定課税対象金額しか益金不算入が認められないが その制限を撤廃すべきである 4. 外国税額控除制度 (1) 一括限度方式の堅持国際的二重課税の排除方式の一つとして外国税額控除を採用しているわが国においては 企業のグローバル化 複雑化に対処するため また課税ベース 課税及び控除のタイミングを判断する際に 各国の制度の相違が存在する以上 それらのミスマッチを緩和するためには 一括限度方式の維持が不可欠である (2) 控除限度超過額の損金算入制度の創設 1 控除限度超過となった外国法人税は繰越か損金算入の選択を認めること 2 繰越期間内に控除できず 控除不能が確定した繰越外国法人税は損金算入を認めること現在の制度では 外国にて支払った税額の控除限度超過額が恒常的に発生しているが 控除限度額を超過のために控除できない外国税額は損金にも算入できないため 海運会社の海外展開に関わるコストの増加 国際競争力の低下を招いている 国際的二重課税の排除の観点から 上記の損金算入制度が必要である (3) 控除限度超過額および控除余裕額の繰越期間の廃止外航海運業では多額の外国税を恒常的に納めており 所得の発生時期と租税の納付時期の差等により 控除されるべきわが国法人税と対応関係にないことから 3 年間の期限では控除しきれない場合が多い 国際的二重課税の排 5

除の観点から 控除限度超過額および控除余裕額の繰越期間制限の撤廃が必要である (4) 地方税から控除未済となった金額の還付制度の創設 1 地方税から控除未済となった金額は 法人税と同様に還付すること 2 還付が認められない場合は 少なくとも損金算入を容認すること控除対象外国法人税額が多いため 地方税の過年度の控除余裕額を利用する場合に 当期の地方税の法人税割の金額を超えることがあるが 現在の制度では 当該控除未済の金額が還付されず 将来 3 年間控除未済額として繰越される 地方税においても 国税と同様控除未済となった金額については還付制度の導入が是非とも必要である 6

企業税制 1. 法人実効税率の更なる引き下げ 平成 28 年度改正において法人実効税率は 平成 30 年度までに 29.74% まで段階的に引き下げられることとなった しかしながら わが国の法人実効税率は依然として OECD 諸国や近隣アジア諸国の平均に比べて依然として高い水準であり 企業の競争力を削ぐ要因となっているため 国際的な整合性がとれる水準までさらに引き下げていくことが必要である 一方 法人実効税率引き下げに関連し 代替財源の一部として 租税特別措置の見直しが引き続き取り沙汰されているが わが国の将来を支えるために必要なもの 国際競争条件の均衡化を実現させるために不可欠なものは 維持 拡充すべきである 2. 連結納税制度等の改善 (1) 連結納税子会社の連結納税適用開始前 加入前に子会社で発生した欠損金の持込制限の廃止平成 22 年度税制改正において 連結納税適用以前の子会社欠損金は当該法人の所得を限度 ( 特定連結欠損金 ) として繰越控除が一部可能となったが その効果は少ない さらに個別 / 連結欠損金の二重管理 控除限度額計算などの複雑化により事務負担が増加するなどの問題もあるため 連結納税子会社の連結納税適用開始前 加入前に子会社で発生した欠損金の持込制限を廃止すべきである (2) 連結対象に外国関係会社 (100%) も認めること 100% 支配の合算課税の対象となった外国関係会社については 外国法人とはいえ親会社と経済的一体が認められるので 課税対象となる連結グループ全体の所得に加えられるべきものであり 連結納税の範囲を拡張することにより 内国法人の企業活動の活性化に資することができる 3. 欠損金の繰越期間の無期限化 平成 28 年度改正において 平成 27 年度の改正を見直し 平成 30 年度以後に開始する事業年度において生じた欠損金の繰越期間について 9 年から 10 年に延長された しかしながら 諸外国では無期限の国も多いため 長期欠損法人の税制上の救済措置として繰越期間の撤廃が必要である 7

4. 欠損金の繰戻還付不適用措置の廃止 法人税法では前事業年度の利益に対して当期の欠損金の繰り戻しを行い 還付を受けることが認められているが 租特法により平成 4 年以降不適用措置が継続されている 欠損法人の救済措置として不適用措置の廃止が必要である 5. 受取配当の益金不算入割合の引上げ 受取配当金への課税は 法人段階で課税済みの所得の分配に対する課税である 二重課税排除の観点から 法人の受取配当金における益金不算入割合を引き上げるとともに 負債利子控除を廃止すべきである ( 平成 27 年度税制改正において 持株比率 5% 以下は 20% 5% 超 1/3 以下は 50% 1/3 超は 100% と益金不算入の割合が改正された ) 6. 税務上の取扱いに係る申告前の事前確認制度の導入 納税者の権利保護の明確化に資するため 事前確認制度を導入すべきである 以上 8