ブレースの配置と耐力

Similar documents
ブレースの配置と耐力

1. 背景 目次 2. 鋼製下地材の耐震に対する考え方 3. 耐震用天井下地の組み方 ( ブレースが引張材の場合 ) 4. 耐震用天井下地の組み方 ( ブレースが圧縮材の場合 ) 5. 耐震用天井下地の各部材の接合方法と使用部品一覧表 部品の写真 6. 全体及び取り合い部写真 7. 計算例 8. 耐

新年のご挨拶.indd

過去の地震における天井脱落被害 十勝沖地震 ( 平成 15 年 9 月 26 日 ) 年十勝沖地震における空港ターミナルビル等の天井被害に関する現地調査報告国土技術政策総合研究所 ( 独 ) 建築研究所 過去の地震における天井脱落被害 宮城県沖地震 ( 平成 17 年 8 月 16 日

<4D F736F F D208E9197BF A082C68E7B8D A815B82CC8D5C91A28AEE8F C4816A2E646F63>

ブレースの配置と耐力

ダクトの吊り金物 形鋼振れ止め支持要領 (a) 横走りダクト (1) 吊り金物 (2) 形鋼振れ止め支持インサート金物インサート金物 ダクト 吊り用ボルト (M10) h ダクト L a 材 形鋼 (b) 立てダクト ( 形鋼振れ止め支持 ) 注 (2) のa 材及びインサート金物は 形鋼振れ止め支

『非構造部材の耐震設計基準の開発』

Microsoft Word - 建築研究資料143-1章以外

< A CF906B935688E48E7B8D4897E12E786C73>

CLT による木造建築物の設計法の開発 ( その 2)~ 構造設計法の開発 ~ 平成 26 年度建築研究所講演会 CLT による木造建築物の設計法の開発 ( その 2)~ 構造設計法の開発 ~ 構造研究グループ荒木康弘 CLT による木造建築物の設計法の開発 ( その 2)~ 構造設計法の開発 ~

GEH-1011ARS-K GEH-1011BRS-K 1. 地震入力 参考 1-1. 設計基準 使用ワッシャー 準拠基準は以下による M10 Φ 30 内径 11 t2 建築設備耐震設計 施工指針 (2005 年版 ): 日本建築センター FH = KH M G KH: 設計用水平震度 KH =

FC 正面 1. 地震入力 1-1. 設計基準 準拠基準は以下による 建築設備耐震設計 施工指針 (2005 年版 ): 日本建築センター FH = KH M G KH: 設計用水平震度 KH = Z KS W : 機械重量 FV = KV M G = 機械質量 (M) 重力加速度 (G) KV =

を 0.1% から 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% まで増大する正負交番繰り返し それぞれ 3 回の加力サイクルとした 加力図および加力サイクルは図に示すとおりである その荷重 - 変位曲線結果を図 4a から 4c に示す R6-1,2,3 は歪度が 1.0% までは安定した履歴を示した

建築支保工一部1a計算書


目次構成

A-2

PowerPoint プレゼンテーション

OS8-Sat-PM1-6 第 14 回日本地震工学シンポジウム (2014) 耐震対策が施された鋼製下地在来天井の振動実験とシミュレーション 呂志倫 1) 永野康行 2) 3) 辻岡静雄 4) 北村幸則 1) 兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科 修士課程学生 sa13j0

横浜市のマンション 耐震化補助制度について

耐雪型歩道柵 (P 種 )H=1.1m ランク 3 ( 基礎ブロック ) 平成年月日


Microsoft Word 第3章_3.2_ _96-1-2_-_ __

PowerPoint プレゼンテーション

屋根ブレース偏心接合の研究開発

B5正誤表.indd

国土技術政策総合研究所資料

道路橋の耐震設計における鉄筋コンクリート橋脚の水平力 - 水平変位関係の計算例 (H24 版対応 ) ( 社 ) 日本道路協会 橋梁委員会 耐震設計小委員会 平成 24 年 5 月

スライド 1

<4D F736F F D2096D88E4F BE095A88D C982E682E989A189CB8DDE8B7982D197C090DA8D878BE095A882CC8C9F92E8>

IT1815.xls

Microsoft Word - 建築研究資料143-1章以外

(Microsoft Word - \221\346\202R\225\322\221\346\202Q\217\315.docx)

第 14 章柱同寸筋かいの接合方法と壁倍率に関する検討 510


Microsoft Word - 技術資料Vol.2.docx

第 2 章 構造解析 8

<4D F736F F D208D7E959A82A882E682D18F498BC78BC882B B BE98C60816A2E646F63>

学校施設における天井等落下防止対策のための手引(2)|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

大脇 山下式 2012 予測計算シートの使い方 床衝撃音研究会

鋼構造建築物の耐震診断と熊本地震

<4D F736F F F696E74202D E518D6C8E9197BF31817A92DD82E E494C282CC8D5C91A2>

参考資料 -1 補強リングの強度計算 1) 強度計算式 (2 点支持 ) * 参考文献土木学会昭和 56 年構造力学公式集 (p410) Mo = wr1 2 (1/2+cosψ+ψsinψ-πsinψ+sin 2 ψ) No = wr1 (sin 2 ψ-1/2) Ra = πr1w Rb = π


Microsoft PowerPoint - zairiki_7

AP 工法 による増設壁補強計算例 (1) 設計フロー RC 耐震改修設計指針に示された 中低層鉄筋コンクリート造建物を対象とした開口付き増設壁に AP 工法 を用いて強度抵抗型補強とする場合の補強壁 ( せん断壁 ) の設計フローを示す 周辺架構から補強壁に期待できる耐力の目安をつけ プロポーショ

複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 FRP 材料 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 接合方法

学校施設における天井等落下防止対策のための手引(5)|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

集水桝の構造計算(固定版編)V1-正規版.xls

<4D F736F F D E C982A882AF82E98E E968D8082D682CC91CE899E82C982C282A282C4>

フジタ技術研究報告第 号. はじめに天井に生じる地震力を 吊りボルト上端と野縁受けの間に設置したブレースではなく周囲の壁等に負担させることで耐震性を確保するクリアランスなし天井については これまでいくつかの研究がなされている例えば ) が 特に的検討については例が少なく条件も限定的である このクリア

学校施設における天井等落下防止対策のための手引(1)|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

材料の力学解答集

JIS A9521 F JIS A9521 F 計資料 JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521 F JIS A 6930 A JIS A9521

ラインシリーズ

Microsoft PowerPoint - zairiki_11

<4D F736F F D2088EF8FE98BF38D6092B28DB F4390B394C52E646F63>

階の施工方法 1 は, スパン表に従って 支点間距離が許容範囲内となるように施工します 2 根太受け金物は 原則的に床梁用を使用します ( 図 10) 釘打ちには 必ず 金物専用の ZN 釘を使用し 横架材へ ZN65 10 本 Ⅰ 形梁へ ZN40 4 本とします 3 火打梁を省略す


 

内容 Ⅰ はじめに Ⅱ 特定天井基準の技術的背景 1) 水平震度設定の背景 : 共振 2) 耐えうる地震動レベル 3) 目標と手段 Ⅲ 設計上の要点 1) 斜め部材の配置 2) 2 次部材の設置 3) 外力算定 4) 部材構成 5) 線形応答の前提 6) 層間変形角 7) 軒天風圧 Ⅳ 関連動向 Ⅴ


<82D282A982C1746F95F18D908F57967B95B E696E6464>

秋植え花壇の楽しみ方


計算例 5t超え~10t以下用_(補強リブ無しのタイプ)

施工業者様用 TM-KMSP-06 ケムストップ Ⅱ ( パネル型 ) テクニカル マニュアル 目 次 1 基本構成 1-1 主要部材名称 1 ページ 1-2 納まり図 1 ページ 3 確認事項 3-1 点検 11 ページ 2 本体の取付け 2-1 取付け時の注意 3 ページ 2-2 取付けの準備

Super Build/FA1出力サンプル

0720_最終_耐震性能検証法チラシ案3種サンプル

PowerPoint プレゼンテーション

マンション建替え時における コンテキスト効果について


0.45m1.00m 1.00m 1.00m 0.33m 0.33m 0.33m 0.45m 1.00m 2

N-00 フリーアングル ユニクロめっき N-03 S-/S- フリーアングル ステンレス N-01 フリーアングル ドブめっき S-/S- SS-/SS- N-1 N-1 N-14 アングル君ジョイント金具 ドブめっき アングル君ジョイント金具 ステンレス アングル君ジョイント金具 ユニクロめっき

Microsoft PowerPoint - 構造設計学_2006

00~33.換気マニュアル

< B795FB8C6094C28F6F97CD97E12E786477>

8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 (

DNK0609.xls

<4D F736F F D CF906B C98AD682B782E982B182C A2E646F63>

untitled

<4D F736F F F696E74202D F8D91918D8CA48D EF CF6955C F8E52816A2E >

緑化計画作成の手引き 26年4月版

3 天井の耐震性に関する問題点 2 に大きな力が加わると開きやすいという問題点がある いくつかのクリップがはずれると 残りのクリップの荷 3. 1 在来天井の構成 重が増えるため クリップが連鎖的にはずれて天井崩落 一般的に使用されている在来天井の構成を整理すると につながってしまう ②クリップやハ

Microsoft Word - TK_tec-data_ doc

ボルト ナット 212 N N N N N N 六角ボルトW 六角ボルトM 六角ボルトW( ステンレス ) 六角ボルトM( ステンレス ) 六角ボルトW( ドブめっき ) 六角ボルトM( ドブめっき )

スライド 1

混在作業における体制及びルール策定 コミュニケーション不足による災害を防止 混在作業場におけるルール 混在作業とは 同じ作業エリアに2 社以上が混在する作業当社設備担当者は 施設担当部 搬送チーム 設備メーカー様と日々の作業内容をMtgで共有 作業エリアを明確にし 立入禁止区域として他作業者の侵入を

ご注意安全上の230 商品の選定施工基準かかる前に標準施工法施工方法納まり納まり位の納まり工法施工方法施工方法維持管理参考資料設計基準 施工に施工部材の木造下地の鉄骨下地のその他各部外張断熱装飾部材の軒天材の工事管理 9. 外張断熱工法 1 設計施工上のポイント 外張断熱工法については 住宅会社 設

<82658C5E95578EAF928C208BAD93788C768E5A8F >

<4D F736F F D2091E682548FCD96688CEC8DF28D482889FC92E88DEC8BC6816A2E646F63>

TSK 国土交通省 新技術情報提供システム NETIS登録番号 HK A PAT.P 環境適応型落石防止工 プラスネット プラスネット プラスネットハニー

HP_GBRC-141, page Normalize_3 ( _GBRC-141.indb )

全学ゼミ 構造デザイン入門 構造解析ソフトの紹介 解析ソフト 1

<8D5C91A28C768E5A8F91836C C768E5A8F A2E786C73>

TSK 国土交通省 新技術情報提供システム NETIS登録番号 HK A PAT.P 環境適応型落石防止工 プラスネット プラスネット プラスネットハニー

< F2D E7B8D FC90B3816A2E>

2

Microsoft PowerPoint - zairiki_3

Transcription:

システム天井新耐震基準 平成 20 年 10 月制定平成 23 年 9 月改定 1

はじめに 平成 13 年芸予地震 平成 15 年十勝沖地震 および平成 17 年宮城沖地震において 天井の脱落被害が発生し 大規 模空間の天井の崩落対策についての技術的助言 1) 2) 3) が国土交通省から出されたことを契機に 各方面で天井の耐震性に関する研究や実験が行われてきました ロックウール工業会においては システム天井の品質 性能の基準化を図る為 システム天井構成部材やその接合部の強度試験 実大部分モデルによる静的水平荷重試験 4) を実施し その成果として JIS A 1445 システム天井構成部材の試験方法 ( 平成 19 年 4 月 ) が発行されました また これらの知見により 耐震安全性を更に向上させるため 現在 従来の耐震施工法の見直しを検討しております 本書は 平成 19 年 5 月 システム天井ブレース設置基準の見直し に加筆したものであり 設計 施工 内装工事技術者各位の指針的資料として役立ち あわせてロックウール化粧吸音板およびシステム天井の品質 性能保持と施工水準の向上に資することを期待しております 平成 20 年 10 月 改定暦平成 23 年 9 月システム天井耐震基準の 1. 耐震安全性の目標 ブレースの配置方法 ブレースの配置例ラインタイプの例を追加した 2

システム天井耐震基準 1. 耐震安全性の目標大地震時 ( 震度 6 弱 ) に天井部材の落下により 人身の被害や重要設備の機能低下がないこと ブレース材の例 2. 耐震補強基準 1) 天井水平入力加速度 1G, 天井鉛直入力加速度 0.5G のとき ブレースは 18 m2以内に XY 方向に 1 対設置する 2) 最低でも 30 m2以内に XY 方向に 1 対設置する 3) ブレースの材料は C38 12 1.2 以上とし 天井懐寸法により材料を選定する 4) システム天井及び搭載設備の質量が 10kg/ m2以外の場合は ブレース 1 組の負担面積を換算して求める グリッドタイプのブレース設置例 ブレース材 C38 12 1.2 C25 19 5 1.0 C40 20 1.6 適用する天井懐寸法 1010mm 以下 1380mm 以下 1500mm 以下 ラインタイプのブレース設置例 3

ブレースの設置基準 ロックウール工業会の従来の基準 ロックウール工業会の新基準 ブレースの負担面積 XY 方向に 30 m2以内に 1 対とする XY 方向ともブレース 1 対の負担面積は 18 m2を上限とする ( 耐震レベル水平 1G 天井質量 10kg/ m2の場合 ) ブレース (1 対 ) が負担する天井の水平慣性力がブレースおよび天井構成部材の水平耐力に達していないことが前提となる また 天井質量やブレースの耐力を詳細に求め ブレースの負担面積を設定することができる ブレースの配置 周辺部は ( 逆 ) ハの字の片側配置 中央部は V 字 または ( 逆 ) ハの字配置とする V 字 または ( 逆 ) ハの字配置とする 天井周辺部及び中央部に負担面積以内になるように均等に配置する 間隔は 1600mm( グリッドタイプの場合は 2600mm) 以内とする 6 頁 7 頁 ブレースの配置例 参照 ブレースの材料 C38 12 1.2 とする C38 12 1.2 程度以上とする 天井懐寸法により ブレースの材料を設定する 3 頁 ブレース材の例 参照 ブレースの固定方法 3 点溶接 溶接長 5~7mm または 2 点 Φ4 ビス止めとする 専用金物または Φ4 ビス 2 点止めによる 溶接の場合は 3 点溶接以上 溶接長 5 ~7mm とする ブレース固定部の水平耐力は 2000N 以上とする ブレースの固定位置 上端 下端とも吊りボルト または 野縁受けチャンネルに固定する 端部より 100mm 以内とする 上端はスラブから 75mm 程度以内の吊りボルトに固定する 下端は吊りボルトを設置したハンガー または野縁受けチャンネルに固定する 野縁受けチャンネルに設置する場合は 吊りボルトから水平距離で 150mm 以内の位置とする また ブレースを設置した部位のハンガーは T バーや野縁受けチャンネルとビスで固定する ブレースの角度 45 (30 ~60 ) とする 30 ~45 程度を基本とする 45 を超える場合はブレース耐力を算定して負担面積を求める (5 頁ブレースの耐力 負担面積の算定参照 ) 1) 本基準は 主に事務所ビルに使用されるシステム天井を対象としたもので 天井懐寸法が 1500mm を越えるもの 傾斜天井部や下がり天井部に使用されるもの 天井質量が 10kg/ m2を大きく上回るもの および その他特殊な構造のものは除く 4

ブレースの耐力 ブレースの耐力 負担面積の算定 ( 逆 ) ハの字配置と V の字配置と ( 逆 ) ハの字配置のブレースの耐力 H V,H ハは次の式で求められる 5) H V = 2H 1 +H 2 H ハ = H 1 +H 2 H 1 =(/L ブ )π 2 EI ブ /L ブ 2 H 2 =2.046(/L ボ )π 2 EI ボ /L ボ 2 圧縮ブレース ここに H V : ブレースVの字配置の耐力 (N) H ハ : ブレースハの字配置の耐力 (N) H 1 : ブレース材が圧縮材となる側のブレースが座屈する時の水平方向の圧縮単独耐力 (N) H 2 : ブレース材が引張材となる側の吊りボルトが座屈する時の水平方向の引張単独耐力 (N) : ブレースの水平投射距離 (cm) L ブ : ブレースの有効長さ (cm) E : ヤング率 20580000(N/cm 2 ) I ブ : ブレース材の最小断面 2 次モーメント (cm 4 ) L ボ : 吊りボルトの有効長さ (cm) I ボ : 吊りボルトの断面 2 次モーメント (cm 4 ) ブレースの負担面積計算例 ブレースの負担面積 ブレースの負担面積 sは次の式で求められる H ブ = 9.8swa よって s = H ブ /9.8aw ここに H ブ : ブレースの耐力 (N) a : 天井入力加速度 (G ) w : 天井の単位質量 (kg/m 2 ) s : ブレースの負担面積 (m 2 ) ブレース材 C38 12 1.2 天井ふところ寸法 (cm) インサートピッチ (cm) L ブ ( 12/2/3) L ブ 吊りボルト L ボ Vの字配置の場合引張ブレース ( 逆 ) ハの字配置の場合 L ボ 図中の矢印は 水平力の方向 赤で示すブレース 吊りボルトは圧縮材とする ブレース ( 逆 ) ハの字配置 耐力 H ハ (N) 圧縮ブレース ブレースの負担面積 ( m2 ) 荷重方向 荷重方向 引張ブレース 表中の太字は 区間内の最小値を示す ブレース V の字配置 耐力 HV (N) ブレースの負担面積 ( m2 ) 120 1806.4 18.4 2442.7 24.9 101 128 1843.7 18.8 2439.3 24.9 160 2015.7 20.6 2471.1 25.2 120 120 1176.8 12.0 1681.8 17.2 120 1886.8 19.3 3343.2 34.1 C25 19 5 1.0 138 128 1868.2 19.1 3277.3 33.4 ブレースの負担面積計算例のブレースの負担面積はブレースの耐力から求めた値であり ハンガーや T バーの接合部の耐力を考慮し 18 m2を最大とする 160 1821.7 18.6 3042.3 31.0 120 2249.7 23.0 4168.9 42.5 C40 20 1.6 150 128 2226.2 22.7 4099.9 41.8 160 2084.3 21.3 3728 38.0 5

ブレースの配置方法 引張力 圧縮力を負担するブレースを一対とする その 1 その 2 その 3 図 6.( 逆 ) ハの字配置の例 図 7 V の字配置の例 ( 逆 ) ハの字配置の場合は ブレースの向きが交互になるようにする ブレースの間隔が均等になるように 負担面積が 18 m2以下になるようにする 図 8.( 逆 ) ハの字配置の例その 2 ブレースの負担面積 スラブ側の吊ボルトに設置したブレースが 2 本以上重ならないようにする 重なる場合はブレースの位置をずらす 赤色のブレースが重なっている 青色のブレースをずらした 図 9.( 逆 ) ハの字配置の例その 3 6

ブレースの配置例 グリッドタイプ 600 600 の例 A 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 C 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 ブレース A C 1) 本図は 天井面水平入力加速度が 1G 天井の質量が 10Kg/ m2 天井懐寸法が 1200mm ブレース材が C25 19 5 1.0 の場合の例である 7

ブレースの配置例 ( 障害物のある場合 1) グリッドタイプ 600 600 の例 A 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 C 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 障害物 ブレース A C 1) 本図は 天井面水平入力加速度が 1G 天井の質量が 10Kg/ m2 天井懐寸法が 1200mm ブレース材が C25 19 5 1.0 の場合の例である 2) 本図は ダクト 空調機等の障害物により指定の位置にブレースを設置できない場合の例である 2) ブレースの配置は 整列配置を基本とする 障害物のある場合は A, および C の範囲内の近い位置にずらして設置する 3) ( 逆 ) ハの字のブレースが連続する場合は ブレースの向きが交互になるように設置する 8

ラインタイプの例 ブレースの配置例 A C 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 D 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 ブレース A C D 1) 本図は 天井面水平入力加速度が 1G 天井の質量が 10Kg/ m2 天井懐寸法が 1200mm ブレース材が C25 19 5 1.0 の場合の例である 9

ブレースの配置例 ( 障害物のある場合 2) ラインタイプの例 A C 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 D 部ブレース 1 対負担面積約 18 m2 /1 対 障害物 ブレース A C D 1) 本図は 天井面水平入力加速度が 1G 天井の質量が 10Kg/ m2 天井懐寸法が 1200mm ブレース材が C25 19 5 1.0 の場合の例である 2) 本図は ダクト 空調機等の障害物により指定の位置にブレースを設置できない場合の例である 2) ブレースの配置は 整列配置を基本とする 障害物のある場合は A,,C および D の範囲内の近い位置にずらして設置する 3) ( 逆 ) ハの字のブレースが連続する場合は ブレースの向きが交互になるように設置する 10

参考文献 1) 芸予地震被害調査報告の送付について ( 技術的助言 ) 国土交通省住宅局建築指導課長国住指第 375 号 2001 年 6 月 1 日 2) 大規模空間を持つ建築物の天井の崩落対策について ( 技術的助言 ) 国土交通省住宅局建築指導課長国住指第 2402 号 2 003 年 10 月 15 日 3) 地震時における天井の崩落対策の徹底について ( 技術的助言 ) 国土交通省住宅局建築指導課長国住指第 1427 号 2005 年 8 月 26 日 4) システム天井面の静的水平荷重試験その 1 その 2 その 3 荻原健二 細岡正樹 佐々木朗 小林俊夫 日本建築学会大会梗概集 2007 年 8 月 5) 鋼製天井下地を用いた吊り天井の耐震性に関する研究 小林俊夫 由利隆行 荒井智一 日本建築学会構造系論文集 Vol73 No.630 2008.8 JOURNAL OF STRUCTUAL AND CONSTRUCTION ENGINEERING 6) 在来工法天井及びシステム天井の実大振動試験 脇山善夫 奥田泰雄 長谷川隆 日本建築学会大会梗概集 2008 年 9 月 11