資料 1 平成 27 年 4 月 30 日 第 1 回 三木市創生計画策定検証委員会 目次 1. 一目でわかる三木市 1 ~10 のランキングから見て ~ 2. 人口の現状と将来予測 2 3. 三木市の人口減少の特徴 (1) 人口減少の概要 3 (2) 転出入の状況 4 (3) 合計特殊出生率の推移 6 (4) 未婚率の状況 7 (5) 年代別人口動態 8 4. 将来 (25 年後 ) の人口推計 (1) 若年女性の人口減少率ランキング 10 (2) 社会 自然増減の県内比較 12 兵庫県三木市
1. 一目でわかる三木市 ~10 のランキングから見て ~ 医療 介護 出産 子育て 住環境においては兵庫県内において上位に位置しているものの 一人当たりの所得や市内総生産額などの経済面においては 県内中位に位置 一方 人口減少率においては県内ワースト3 位となっており最大の課題となっています 1 医療介護ランキング 全国 32 位 /767 市区 県内 1 位 /28 市 6 ( 注 ) 各ランキングの母数は 有効回答のあったものによる 一人あたりの公園数ランキング 全国 126 位 /782 市 県内 7 位 /29 市 2 3 4 5 日経グローカル 全都市住み良さランキング 2014 年 対象は市と東京 23 区 出産 子育てしやすい街ランキング 関西 7 位 /111 市 県内 2 位 /29 市 週刊東洋経済 出産 子育てしやすいまちランキング 2013 年 持ち家率ランキング 全国 76 位 /764 市 県内 3 位 /29 市 総務省 統計でみる市区町村のすがた 2014 年 観光入込客数ランキング 県内 6 位 /29 市 ( 兵庫県は 5 位 /47 都道府県 ) 観光庁 全国観光入込客統計 兵庫県 観光客動態調査 2013 年 住み良さランキング 全国 95 位 /791 市区 関西 19 位 /111 市 県内 7 位 /29 市 東洋経済 全都市住み良さランキング 2014 年 対象は市と東京 23 区 7 8 9 総務省 統計でみる市区町村のすがた 2014 年 一人あたりの所得ランキング 全国 317 位 /789 市 県内 14 位 /29 市 総務省 統計でみる市区町村のすがた 2014 年 一人あたりの市内総生産額ランキング 県内 14 位 /29 市 ( 兵庫県は31 位 /47 都道府県 ) 兵庫県 市町村民経済計算 2011 年 地価ランキング 全国 454 位 /790 市 県内 20 位 /29 市 HP 土地代データ 2014 年 10 若年女性 (20~39 歳 ) 人口減少率ランキング (2010 年 ~2040 年 ) 全国 126 位 /917 市区 県内 3 位 /37 市区 社人研推計 政令市の区を 1 でカウント 1
2. 人口の現状と将来予測 三木市の人口は 1970 年 ( 昭和 45 年 ) 頃から緑が丘などのニュータウン開発によって急激に増加 しかしながら 若者の市外流出や出生数の低下などにより 1997 年 ( 平成 9 年 )10 月末の人口 88,232 人をピークに減少の一途をたどっています 現状のまま推移した場合 45 年後の 2060 年には 高齢化率が約 45% 人口約 40,000 人と予測されます 95,000 90,000 85,000 80,000 75,000 70,000 65,000 60,000 55,000 50,000 ( 人 ) 青山ニュータウン開発が本格化 緑が丘ニュータウン開発が本格化 ピーク時 1997 年 10 月末 88,232 人 80~84 歳 60~64 歳 40~44 歳 20~24 歳 0~4 歳 人口ピラミッド (1997 年 ) 80~84 歳 60~64 歳 40~44 歳 20~24 歳 0~4 歳 女男 5,000 0 5,000 人口ピラミッド (1970 年 ) 女 合併時 2005 年 10 月末 85,087 人 現在 2015 年 79,725 人高齢化率 30.1% 男 2060 年 39,885 人 45,000 高齢化率 45 年前 4,000 2,000 0 2,000 4,000 45 年後 44.8% 40,000 1960 年 1965 年 1970 年 1975 年 1980 年 1985 年 1990 年 1995 年 2000 年 2005 年 2010 年 2015 年 2020 年 2025 年 2030 年 2035 年 2040 年 2045 年 2050 年 2055 年 2060 年現在将来予測 10 年後 2025 年 70,449 人高齢化率 36.7% 25 年後 2040 年 57,624 人高齢化率 41.4% 80~84 歳 60~64 歳 40~44 歳 20~24 歳 0~4 歳 人口ピラミッド (2060 年予測 ) 2,000 0 2,000 4,000 1960-2015 年 : 住民基本台帳 ( 各年 3 月末 ) 2015 年以降 : 国立社会保障 人口問題研究所推計 女 男 2010 年から 2060 年の若年女性の減少率 68% 2
3. 三木市の人口減少の特徴 (1) 人口減少の概要 三木市では 出生率の低下と合わせ 若者の大都市への流出などにより 特に若者世代の人口の減少が顕著になっています 一方で 高齢化が進み 年齢別人口のバランスが悪くなってきているため 今後のまちの経営や市民生活に支障をきたすことが懸念されます 三木市 人口が減少しているまちの状況 若者世代 < 高齢者世代 単純な人口増減よりも 年齢別人口のバランスの悪さが様々な課題の種となっている 出生率の低下 + 大都市への人口流出 若者世代 ( 生産人口 ) の減少 経済成長の停滞 三木市からの流出が多く 流入が少ない状況 大都市若者世代仕事 結婚 出産 税収の減少 公共サービスの低下 医療 介護費用の負担増 地域コミュニティーの弱体化 地域活力の低下 定住 3
(2) 転出入の状況 1 転出入先 三木市は北西部からの転入の受け皿になっている 一方で 三木市からの転出は 県外が最も多く 次いで神戸市及び阪神地域への転出が多い状況にある なお 小野市との転出入の状況は平成 18 年以降 北播磨総合医療センターオープンによる看護師等の転出があった平成 25 年以外 概ね三木市への転入超過が続いている 5 10 22 11 41 127 県外 9 12 63 5 14 14 21 23 尼崎市 平成 24 年 資料 : 平成 25 年版三木市統計書地方別人口移動状況 数値は平成 24 年の転出入の差 4
(2)-2 社会増減率の推移 ( 三木市 ) 三木市では 1995 年の阪神淡路大震災での一時的な転入超過以降 常に転出超過が続いています 一方 県全体では 阪神淡路大震災時に急激な転出超過があったものの 2002 年までは転入が超過しており その後の社会増減は安定しています 2.00 % 1.50 1.00 青山地区への入居ピーク 1989 年 阪神淡路大震災 1995 年 三木市 兵庫県 0.50 0.00 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012-0.50-1.00-1.50 三木市の人口ピーク時 1997 年 -2.00-2.50 5
(3) 合計特殊出生率の推移 三木市の合計特殊出生率は 全国や兵庫県の出生率と同程度でしたが その後 1985 年頃に差が広がり始め 2005 年には県内最下位となりました 2010 年には 出生率は回復していますが 全国や県との差は広がり 県内最下位の状況になっています 2.00 人 1.70 1.76 1.75 1.70 1.53 1.40 1.54 1.38 1.41 1.42 1.38 1.36 1.25 1.41 1.39 三木市 兵庫県 全国 1.10 1.23 1.21 1.26 1.15 1.07 0.80 1985 年 1990 年 1995 年 2000 年 2005 年 2010 年 兵庫県内での順位 (29 市中 ) 1985 年 1990 年 1995 年 2000 年 2005 年 2010 年 三木市 23 25 27 28 29 29 順位は市町村合併を考慮したもの 6
(4) 未婚率の状況 三木市の未婚率は 男女ともに 25 歳 ~39 歳においては全国や兵庫県の平均より高く 特に 30 代前半の女性の未婚率は全国平均と比べて 6.3 ポイントも上回っています また 男性においては 30 代前半で半数以上が未婚という状況になっています 女性の 5 歳ごとの未婚率の状況 ( 年齢に占める割合 ) ( 単位 :%) 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 全国 98.9 87.8 58.9 33.9 22.7 17.1 12.4 兵庫県 98.9 89.2 60.7 34.6 22.5 17.0 12.5 三木市 99.4 91.0 64.8 40.2 25.7 17.0 11.0 男性の 5 歳ごとの未婚率の状況 ( 年齢に占める割合 ) ( 単位 :%) 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 全国 99.0 91.4 69.2 46.0 34.8 28.0 22.0 兵庫県 98.8 91.8 68.9 43.8 31.7 24.8 19.1 三木市 99.4 94.2 74.6 51.5 36.5 27.8 19.3 未婚率 : 平成 22 年国勢調査 7
(5) 年代別人口動態 1 三木市の動態 (2009 年から 2014 年の年代別人口動態比較 ) 20 歳代の人口減少が顕著であるとともに 60 歳以上でも減少があり 他の世代での増加がないため 全体として人口が減少しています 三木市 ( 人 ) 800 600 400 200 0-200 -400-600 -800-1000 -1200 ( 資料 )2009,2014 住民基本台帳 8
2 隣接市との比較 (2009 年から 2014 年の年代別人口動態比較 ) 三木市においては 20 歳代前半の世代が 5 年後において減少し転出超過となっている 加えて 子どもを産む若い世代が少なくなることと 子育て世代が転入していないことが人口減少の大きな要因と考えられます 小野市は 全世代において転出入のバランスがとれており 特に三木市に比べ 20 代の減少が少ないため 子どもの数が減らずに人口を維持しています また 三田市は三木市と比べ 子どもが産まれてから三田市に転入している子育て世代が多いことから 子どもや子育て世代の増加が多い状況にあります 800 600 400 200 0-200 -400-600 -800-1000 -1200 ( 人 ) 20-24 歳 25-29 歳での人口減少総数 650 人 ( 男 300 人 女 350 人 ) 三木市小野市三田市 三木市と小野市との相違 三木市と三田市との相違 資料 :2009 年と 2014 年の住民基本台帳に基づき 5 年間の人口増減を試算 相対評価をするにあたり 各市の人口数が異なるため 相対的に人口を三木市の 8 万人と仮定して試算した 9
4. 将来 (25 年後 ) の人口推計 (1) 若年女性の人口減少率ランキング (2010 2040 年 )( 県内市区 ) 推計データによると 三木市の若年女性 (20~39 歳 ) の減少率が県内ワースト 3 位となっています また 全国でもワースト 126 位と 悪い数値となっており 30 年後には若年女性数が現在の約半数になることが予測されています 推計ランキング ( 若年女性減少率 ) 若年女性人口変化率若年女性人口変化率県内全国市区日本創生会議県内全国市区日本創生会議社人研推計社人研推計推計推計 1 117 篠山市 -49.0% -58.7% 21 552 神戸市中央区 -36.9% -20.9% 2 124 朝来市 -48.6% -63.5% 22 573 たつの市 -36.1% -39.9% 3 126 三木市 -48.6% -56.2% 23 574 加古川市 -36.1% -38.3% 4 129 淡路市 -48.5% -58.7% 24 576 西脇市 -36.1% -44.8% 5 151 相生市 -47.9% -55.4% 25 579 神戸市西区 -36.0% -38.8% 6 161 神戸市須磨区 -47.5% -51.4% 26 592 神戸市北区 -35.6% -37.9% 7 164 尼崎市 -47.4% -48.3% 27 599 川西市 -35.4% -37.3% 8 170 加西市 -47.1% -54.7% 28 636 豊岡市 -34.5% -48.8% 9 191 洲本市 -46.3% -58.5% 29 697 姫路市 -32.6% -33.6% 10 275 神戸市長田区 -43.4% -42.8% 30 705 神戸市東灘区 -32.3% -27.6% 11 317 養父市 -42.3% -58.3% 31 743 神戸市灘区 -30.6% -20.9% 12 337 宍粟市 -41.9% -55.0% 32 762 宝塚市 -29.6% -27.4% 13 343 南あわじ市 -41.7% -53.6% 33 767 小野市 -29.5% -32.0% 14 353 三田市 -41.4% -45.4% 34 802 加東市 -28.1% -26.4% 15 403 赤穂市 -40.2% -44.4% 35 813 伊丹市 -27.4% -25.0% 16 453 神戸市垂水区 -39.3% -40.3% 36 821 西宮市 -26.8% -21.5% 17 472 高砂市 -38.6% -43.2% 37 834 芦屋市 -26.0% -20.3% 18 494 丹波市 -38.2% -50.4% 19 521 神戸市兵庫区 -37.7% -30.2% 20 527 明石市 -37.6% -38.6% 10
増田レポートと山下レポートとの相違 ( 参考 ) 増田レポートにおいては 経済水準の向上が雇用改善 ( 賃金上昇 ) につながり そのことで子育て費用を稼ぐことが可能となり出生率の上昇を促すという理論が展開されている この増田リポートに対して 経済水準の向上が 必ずしも出生率の上昇につながらないという山下レポートが発表されている このレポートにおいては 人口が増えなくても豊かなくらしは実現可能という提案がされている 増田レポート 増田レポート 日本創成会議座長増田寛也氏による 経済循環により 出生率は UP し 人口が増加する 経済水準向上 雇用改善 ( 正規化 ) 所得 UP 出生率 UP 人口増 山下レポート 経済水準の向上は 共働きや女性の社会進出により未婚 晩婚化などで かえって出生率を低下させる 雇用改善 所得アップは 出生率アップにつながらない 所得が比較的低い沖縄県や発展途上国の方が出生率が高い 経済循環だけでは 出生率の UP につながらない 人口は増やさなくても豊かなくらしはできる 子どもを産めばよいというものではない 子育ては楽しむことが大切 経済力以前にゆとりのある時間の創出が必要 山下レポート 地域社会学者山下祐介氏による 11
(2) 社会 自然増減の県内比較 ~2005 年から 2010 年の 5 年間の状況から推測される 2040 年時の人口分析 ~ 図の左下方向に位置するほど (4 の方向になるほど ) 人口減少の傾向が強くなります 三木市は 4 にある他市と比較しても社会減 自然減ともに一番多く 消滅可能性が最も高い状況にあります また 消滅可能性都市は平均年齢と相関関係にあり 平均年齢が 29 市平均を超える 13 市のうち 11 市がこれに該当しています 消滅可能性都市 1. 自然 社会増減の県内 29 市比較 2. 市民平均年齢 神戸 芦屋 西宮 宝塚 伊丹 自然減三田加東自然増 0.0 1.60 1.40 1.20 1.00 0.80 0.60 0.40 0.20 0.00 0.20 川西姫路たつの小野明石加古川 5.0 (%) 29 市平均尼崎赤穂高砂加西西脇相生淡路 10.0 篠山丹波豊岡三木南あわじ養父朝来 15.0 三木市は若者の転出などにより社会減が多い 加えて出生率が県内で 1 番低いため 自然減も多い その結果 消滅可能性が極めて高い 29 市平均 洲本 宍粟 29 市平均 15.0 (%) 10.0 5.0 20.0 社会増 社会減 1 養父市 50.67 2 淡路市 50.39 3 朝来市 49.06 4 南あわじ市 48.93 5 相生市 48.68 6 洲本市 48.48 7 篠山市 48.18 8 丹波市 47.95 9 豊岡市 47.79 10 宍粟市 47.72 11 三木市 46.92 12 西脇市 46.89 13 加西市 46.69 14 赤穂市 46.06 15 川西市 45.80 16 芦屋市 45.40 17 尼崎市 45.37 18 たつの市 45.28 19 神戸市 45.03 20 宝塚市 44.49 21 小野市 44.15 22 明石市 44.03 23 加東市 43.99 24 高砂市 43.86 25 姫路市 43.62 26 加古川市 43.42 27 伊丹市 42.67 28 西宮市 42.53 29 三田市 42.34 29 市平均 46.08 歳 (2010 年国勢調査 ) 横軸の自然増減は 2030 年までに合計特殊出生率が 2.1 に回復した場合における 2040 年の推計人口 に比べ 社人研推計人口 がどの程度増減したかを表す 縦軸の社会増減は上記の出生率回復を踏まえる中で かつ 人口移動について転入と転出が均衡した場合における 2040 年の推計人口 に比べ 上記の出生率が回復した場合における 2040 年の推計人口 がどの程度増減したかを表す 12