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個人投資家の証券投資に関する意識調査(結果概要)

積立 NISA の創設 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 1 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 少額の積立 分散投資を促進するための 積立 NISA が創設される (2) 内容 1 積立 NISA は 20 歳以上の居住者等が金融機関に開設した非課税口座内に 積立 NISA 専用の累

. 個人投資家の年齢層と年収 個人投資家 ( 回答者 ) の年齢層 8% 6% 28% 2~3 代 5% 2% 3% 4 代 5 代 6~64 歳 65~69 歳 7 代以上 個人投資家 ( 本調査の回答者 ) の過半数 (56%) は 6 歳以上のシニア層 昨年調査 6 歳以上の個人投資家 56%

6 成人年齢引下げに伴い一般 NISA つみたて NISA の対象年齢を 18 歳以上とするこ と 根拠法の制定 恒久化 1NISA 制度が国民の安定的な資産形成に資する恒久的な制度となるよう根拠法 (NISA 法 ) を制定すること 2 口座開設期間を恒久化すること 3 非課税期間を恒久化すること

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

7.(1)NISA 口座の開設時の手続きの見直し 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 NISA 口座の稼働率向上のため 非課税口座の開設手続きについての見直しが行われる (2) 内容 NISA 口座の開設申し込み時に 即日での買付けを可能とすること (3) 適用時期平成 31 年 1 月 1

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

Ⅰ 家計の自助努力による資産形成を支援するための税制措置 1. つみたて NISA の制度期限の延長 NISA 制度の恒久化 根拠法の制定等 1つみたて NISA について 平成 49 年までとされている投資可能期間 ( 制度期限 ) を延長することにより 来年以降に投資を開始しても投資可能期間が少

相続の基礎 ~ 「相続」を学ぼう!! ~ 生前贈与①有価証券

贈与税の非課税特例 ①住宅取得等資金の贈与

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

「個人投資家の証券投資に関する意識調査」の結果について

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1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

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上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

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2017 年度税制改正大綱のポイント ~ 積立 NISA の導入 配偶者控除見直し ~ 大和総研金融調査部研究員是枝俊悟

【表紙】

以下本人の給与収入速報 平成 29 年度税制改正解説所得課税 ~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し 2 配偶者の給与収入が 万円超 15 万円以下の場合の改正案の控除額及び改正前後の影響について 配偶者特別控除 配偶者の給与収入 万円超 15 万円 15 万円以上 11 万円 11 万円以上 1

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(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

上場株式等の配当等に対する課税

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

(Q13) 複数の金融機関に NISA( 少額投資非課税制度 ) の非課税口座開設の申込みをしてしまいましたが ど うすればよろしいですか... 6 (Q14) 非課税適用確認書の交付を行わない旨の通知書 が送られてきましたが どうすればよろしいですか 6 ( 基準日における国内の住所を証する書類


法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

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e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 源泉徴収票不交付の届出書 ( 英語版 ) 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 平成 年分公的年金等の源泉徴収票合計表 公的年金等の源泉徴収票 ( 及び同合計表 )( 平成 28 年 1 月 1 日以後提出

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

税調第19回総会 資料3-3

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2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

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「2 所得税及び復興特別所得税の確定申告書データをお持ちでない方」からの更正の請求書・修正申告書作成編

レポート つみたて NISA の制度概要と今後の NISA 制度のあり方について 日本証券業協会政策本部企画部証券税制室室長丹生健吾荒井友里恵 はじめに NISA 制度は2017 年 3 月末時点で利用者が 1,077 万人 総買付額が10.5 兆円となり着実に普及しているが 積立による利用は総口座

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

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投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

平成平成 年度税制改正要望に関する基本的考え方 本年度は 東日本大震災からの復興支援を視野に入れつつ 以下の考え方を柱として 必要な税制上の措置を要望する 主な具体的要望項目 1. 東日本大震災からの復興支援 地方公共団体が委託者となる土地信託に係る登録免許税等の非課税措置 日本版レベニ

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

~ この操作の手引きをご利用になる前に ~ この操作の手引きでは 確定申告書の作成方法を説明しています 操作を始める前に 以下の内容をご確認ください 共通の操作の手引きの確認入力方法やデータ保存 読込方法などを説明した ( 共通 )e-tax で送信するための準備編 又は ( 共通 ) 書面提出 (

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

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平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税務上の措置 ( 手続 )FAQ 平成 30 年 7 月広島国税局 平成 30 年 7 月豪雨により被害を受けられた方の税制上の措置 ( 手続 ) 等につきまして 照会の 多い事例を取りまとめましたので 参考としてください 目次 Ⅰ 災害にあった場

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

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事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

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平成 27 年度税制改正に関する要望 主要項目説明資料 平成 26 年 9 月 日本証券業協会 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved.

主な要望事項 Ⅰ 家計の自助努力による中長期的な資産形成の支援 成長マネーの供給を促進するための税制措置等 1 NISA の非課税期間及び口座開設期間の恒久化 2 ジュニア NISA 制度 の創設 3 NISA 口座における年間の投資可能上限金額の引き上げ Ⅱ 投資リスクの軽減を図り 経済成長に寄与する投資を促進するための税制措置等 Ⅲ 投資者の投資促進並びに利便性向上及び事務手続の効率化のための税制措置等 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 1

Ⅰ 1 NISA( 少額投資非課税制度 ) の恒久化 拡充及び簡素化 1 NISA が幅広く普及 定着するよう 非課税期間及び口座開設期間の恒久化を図ること 非課税期間最長 5 年 非課税期間の恒久化 口座開設期間の恒久化 口座開設期間10 年間平成 26 年 100 万円平成 27 年平成 28 年平成 29 年平成 30 年平成 31 年平成 32 年平成 33 年平成 34 年平成 35 年平成 36 年平成 37 年平成 38 年 1 年目 2 年目 3 年目 4 年目 5 年目 6 年目 7 年目 8 年目 9 年目 10 年目 11 年目 12 年目 13 年目 14 年目 15 年目 16 年目 17 年目 NISA 制度終了 教育資金や結婚資金 住宅取得資金 老後の備えなど国民の自助努力 ( 資産形成 ) の本格的な支援のためには 恒久化が必須 英国では恒久化等により飛躍的に ISA 利用者や口座残高が増加 ( 成人人口の 2 人に 1 人が利用 残高 75 兆円 ) Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 2

NISA の改善による利用意向者の増加の可能性 NISA の利用意向のない方では 住民票提出が不要 恒久化 などの 制度改善があれば利用したいとしており 利用者が増加する可能性がある 改善による利用意向者の増加 < 複数回答 > NISA 利用意向のある方 3093 万人 NISA 利用意向のない方に制度変更があった場合の利用意向を質問 口座開設の手続きに住民票が不要になる 967 万人増 10 年などの限定ではなく 制度が恒久化される 876 万人増 金融機関が毎年変更できる 675 万人増 国債等の公社債も投資対象になる 569 万人増 NISA を利用したい 変更があれば利用したい 金融機関の変更は 平成 27 年 1 月より可能 出所 ) 株式会社野村総合研究所資料 ( 平成 25 年 ) Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 3

2 次世代を担う若者の教育資金づくりや資産形成などのサポート及び高齢者層から若年層への資産移転を促すため NISA の年齢制限を撤廃した ジュニア NISA 制度 を創設すること 子供の将来のために ジュニア NISA 口座を開設 0~19 歳の人口は約 2,230 万人 ( 出所 : 総務省人口推計 8 月報 ) 若いうちからの資産形成 ジュニア NISA 口座 親や祖父母等は 証券会社等に子供の口座を開設 資金を拠出し 運用の指図を行う 教育資金等にも活用 成年時 NISA 口座に移管 NISA 口座 高齢者層から若年層への資産移転の促進を図り 投資を呼び込むことで 成長戦略へ貢献 金融資産ゼロ世帯解消のためにも 若年層の資産形成の支援が必要 若年層への投資知識の普及 金融リテラシーの向上が期待 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 4

(1) 各年代別の金融資産保有状況 ( 平成 25 年 ) 70 歳代以上 28.7% 20 歳代 0.5% 30 歳代 4.5% 40 歳代 12.9% (2) 金融資産ゼロ世帯の増加 40% 30% 20% 22.2% 31.0% (H25) 50 歳代 19.6% 10% 3.2% 60 歳代 33.7% 0% 各年代の金融資産保有額は その年代の平均保有額に回答者数を乗じて計算している 金融資産を保有していない世帯を含む 年代別の金融資産保有割合は 60 歳代以上が 60% 以上を占めている 金融資産ゼロ世帯の割合は 年々増加を続けており 平成 25 年度では 3 世帯のうち 1 世帯は金融資産を保有していない ( 出所 ) 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査 二人以上世帯調査をもとに作成 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 5

3 個人の自助努力による資産形成の拡充を支援するため NISA 口座における年間の投資可能上限金額 (100 万円 ) を引き上げること 年間の投資可能上限金額 100 万円 ( 現行 ) 100 万円 +α( 引き上げ後 ) 例えば 毎月の積立投資での使いやすさを考慮し 12 で割り切れる数字とすることなどが考えられる 個人の自助努力による資産形成の拡充には 年間の投資可能上限金額の引上げが必要 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 6

積立投資の利便性を考慮した投資可能金額について NISA を毎月積立で活用したいという意向は約 4 割であり 若年層ほどその傾向が強い 積立投資の利便性を高める投資可能金額の設定が若年層の利用者増加に有効 NISA 口座における積立及び一括投資の意向 0% 20% 40% 60% 80% 100% 利用意向者全体 9% 31% 36% 24% 20 代 21% 45% 26% 8% 30 代 14% 43% 29% 13% 40 代 10% 38% 35% 17% 50 代 7% 32% 40% 21% 60 代 5% 24% 41% 31% 70 歳以上 6% 22% 38% 33% A 毎月積立で活用したい どちらかといえば A に近い どちらかといえば B に近い B 年 100 万円の非課税枠について 一括して投資するつもりだ 出所 ) 野村アセットマネジメント 第 5 回 NISAに関する意識調査 ( 平成 26 年 2 月調査 ) Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 7

NISA の現状 1. 全金融機関における NISA 口座の数 2.NISA 口座開設者の年代別内訳 ( 平成 26 年 6 月末 ) 万口座 800 700 600 500 400 300 200 制度開始当初約 492 万口座 制度開始 3 か月後約 650 万口座 制度開始半年後約 727 万口座 70 歳代 161 万口座 22% 80 歳以上 58 万口座 8% 20 歳代 25 万口座 4% NISA 口座総数約 727 万口座 30 歳代 60 万口座 8% 40 歳代 96 万口座 13% 50 歳代 122 万口座 17% 100 0 平成 26 年 1 月時点平成 26 年 3 月 31 日時点平成 26 年 6 月 30 日時点 60 歳代 205 万口座 28% NISA 口座の総数は 制度開始から半年で約 235 万口座 約 48% 増加 3 月末比で約 77 万口座 約 12% 増加 NISA 口座数は 60 歳代以上の世代が 全体の約 60% を占めている 出所 ) 金融庁公表資料 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 8

3.NISA 口座における商品別買付状況 ( 平成 26 年 6 月末 ) ETF 140 億円 1% REIT 146 億円 1% 4.NISA 口座における年代別の買付状況 ( 平成 26 年 6 月末 ) 80 歳以上 0 2,000 4,000 6,000 億円 1,047 億円 6.7% 総買付額 :1 兆 5,631 億円 70 歳代 3,794 億円 24.3% 総買付額 1 兆 5,631 億円 上場株式 4,949 億円 32% 60 歳代 50 歳代 40 歳代 1,722 億円 11.0% 2,562 億円 16.4% 5,081 億円 32.5% 投資信託 1 兆 396 億円 66% 30 歳代 20 歳代 342 億円 2.2% 1,083 億円 6.9% 総買付額は 3 月末比で約 5,600 億円 約 56% 増加 商品別買付代金では 投資信託が全体の約 66% を占めている (3 月末約 62%) 買付代金ベースで見ても 60 歳代以上が 全体の約 65% を占めている 出所 ) 金融庁公表資料 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 9

等の提出を不要とすること 現行務当局証務当局証4 NISA 利用者の利便性向上のため NISA 口座開設手続について 社会保障 税番号 ( マイナンバー ) による重複口座確認を行うことにより住民票の写し 要望e-Tax 又は光ディスクによる提供 1 非課税適用確基準日時点の認書の交付申請住民票の写し券2 左 1の情報をe-Tax 又は電子媒書等体で提供会客税社氏名 住所 生年月日 基準日時点等の住所の入力作業 3 非課税適用確認書 e-tax 又は光ディスクによる提供 1 非課税適用確 + e-taxによる提供認書の交付申請顧書券2マイナンバー情報を提供 顧会客税マイナンバー社簡素化住民票の写し等が不要等3 非課税適用確認書 平成 25 年 5 月 31 日 マイナンバー法公布 平成 28 年 1 月から利用開始予定 迅速化 e-tax による提供 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 10

NISA の恒久化 拡充及び簡素化 ( 問題意識 ) 今後 教育資金や結婚資金 住宅取得資金 老後の備えなどのために 国民の自助努力による資産形成は ますます必要になる 特に 一定の時期に一定の資金が必要になる若年層に対する NISA の利用 高齢者層からの資産移転をより一層促す施策が必要 若年層への投資のすそ野の拡大が 今後の継続的な成長資金の供給のために重要 このためには 以下の施策が不可欠 1 NISA の非課税期間及び口座開設期間の恒久化 2 ジュニア NISA 制度 の創設 3 NISA の年間投資可能上限金額の引き上げ 4 マイナンバーを利用することにより 口座開設時の住民票の写し等の提出を不要とすること Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 11

( 参考 1) 英国の ISA の残高推移 2000 年の残高は合計で 1,226 億ポンド ( 約 20 兆 8,420 億円 ) 約 3.6 倍 恒久化 2013 年の残高は合計で 4,428 億ポンド ( 約 75 兆 2,760 億円 ) ( 内訳 ) 株式型 ISA 2,222 億ポンド ( 約 37 兆 7,740 億円 ) 預金型 ISA 2,206 億ポンド ( 約 37 兆 5,020 億円 ) 恒久化によって 飛躍的に増加 ( 約 1.5 倍 ) (2008 年の残高 : 2,891 億ポンド ( 約 49 兆 1,470 億円 )) 各年の 4 月 5 日 ( 英国課税年度末 ) 現在の残高 ( 出所 : 英国歳入関税庁 Individual Savings Account(ISA) Statistics を基に作成 ) Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 12

( 参考 2)NISA( 日本 ) と ISA( 英国 ) との比較 NISA( 日本 ) ISA( 英国 ) < 参考 > ジュニア ISA( 英国 ) 株式型 ISA 預金型 ISA 株式型 ISA 預金型 ISA 口座開設者 20 歳以上の居住者 18 歳以上の居住者 16 歳以上の居住者 18 歳未満の居住者 18 歳未満の居住者 口座開設期間 10 年間 ( 平成 26 年 ~ 平成 35 年まで ) 恒久 恒久 18 歳になるまで (18 歳になったら ISA となる ) 18 歳になるまで (18 歳になったら ISA となる ) 非課税期間 5 年恒久恒久 18 歳になるまで (18 歳になったら ISA となる ) 18 歳になるまで (18 歳になったら ISA となる ) 対象商品 上場株式 公募株式投資信託 上場株式 公社債 投資信託 保険等 預貯金 公社債投資信託 (MMF 等 ) 上場株式 公社債 投資信託 保険等 預貯金 公社債投資信託 (MMF 等 ) 非課税対象 年間拠出額 累積投資残高の上限 スイッチングの可否 邦貨換算は 1 ポンド =170 円 配当 分配金 譲渡益 100 万円 条件あり ( 最大 500 万円 ) 利子 ( 預貯金利子を除く ) 配当 譲渡益等 預金型 ISA の 2 倍の拠出額 11,880 ポンド ( 約 202 万円 ) 利子 5,940 ポンド ( 約 101 万円 ) 2014 年 7 月から株式型 預金型あわせて 15,000 ポンド ( 約 255 万円 ) 上限なし 上限なし 利子 ( 預貯金利子を除く ) 配当 譲渡益等 3,840 ポンド ( 約 65 万円 ) 利子 3,840 ポンド ( 約 65 万円 ) 2014 年 7 月から株式型 預金型あわせて 4,000 ポンド ( 約 68 万円 ) 上限なし ( 但し 18 歳になるまで ) 上限なし ( 但し 18 歳になるまで ) できないできるできるできるできる ( 英国関税歳入庁資料及び財務省資料に基づき日本証券業協会作成 ) 2014 年 4 月現在 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 13

Ⅰ 2 確定拠出年金制度の拡充 確定拠出年金制度が広く国民に普及された制度となり 公的年金制度を補完するものとして充分に機能するよう 次の措置を講じること 1 加入対象者を公務員や専業主婦等まで拡大すること 幅広い国民の年金資産の形成支援 確定拠出年金制度の特色であるポータビリティの確保 勤労者間の制度的な公平性 2 拠出限度額の水準を引き上げるともに いわゆるマッチング拠出の上限を撤廃すること 公的年金制度の補完機能強化 掛金拠出額の 使い残し の解消 3 勤労者等の年金資産の維持 安定等を図るため 確定拠出年金に係る特別法人税を撤廃すること 年金資産の維持 安定 主要先進国において 年金積立金に課税する国はない Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 14

確定拠出年金制度の掛金拠出額における 使い残し について 例えば 新入社員に対する企業拠出が月 4,000 円だった場合 マッチング拠出を利用しても 合計で最大月 8,000 円の拠出となり 最低でも月 4 万 3,000 円 年間で 51 万 6,000 円の使い残しが発生する 確定拠出年金制度における掛金の設定方法は 85% 以上 が昇格 異動に伴い掛金額が増えるタイプ そのため 一般に給与の低い若年期に 拠出限度額の 使い残し が発生する ( 万円 ) 企業年金連合会 新しい企業年金基礎資料 (2012 年 12 月 ) より 縦軸 : 拠出額横軸 : 加入者年齢 出所 ) 野村資本市場研究所 ( 歳 ) 注 1 その他の企業年金がなく 拠出限度額が月額 5.1 万円のケース (H26 年確定拠出年金法施行令により 2014 年 10 月から5.5 万円に引き上げられる ) 注 2 企業拠出は給与の7% マッチング拠出は法令上可能な額という前提 注 3 給与については 労務行政研究所 労政時報別冊 2005 年版退職金 年金事情 による大学卒 総合職の退職金算定基礎給 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 15

Ⅱ 1 金融所得課税一体化の促進等 1 投資者の積極的な市場参加を促す環境を整備するため 特定口座及び一般口座においてデリバティブ取引に係る損益を含めた損益通算を認めること 2 デリバティブ取引に係る損失について繰越控除を認めること デリバティブ取引 外国市場デリバティブ取引カバードワラント 損益通算の範囲 上場株式 特定公社債 公募株式投信 公募公社債投信 公社債関係は 平成 28 年 1 月から損益通算可能 特定口座において 証券会社等が源泉徴収又は簡易な確定申告 複数口座の損益通算 損失の繰越し 申告 納税 留意点 実施に当たっては 投資者及び証券会社等が対応可能な簡素な仕組みとするとともに 実務面に配慮し準備期間を設けること 3 カバードワラントの保有者に支払われる期中分配金について 先物取引に係る雑所得等として申告分離課税の対象に含めること Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 16

Ⅱ 2 上場株式等の譲渡損失の繰越控除期間の延長 公募株式投資信託に係る譲渡損失が発生顧客A 投資リスクの軽減を図るため 上場株式等及び公募株式投資信託の譲渡損失の繰越控除期間 ( 現行 3 年間 ) を延長すること 9 年目 10 年目 3 年目 5 年目 1 年目 2 年目現行要望: その年間において 上場株式等及び 顧客1 年目 2 年目 3 年目 4 年目 5 年目 6 年目 7 年目 8 年目 4 年目 A3 年間で上場株式等の譲渡損失が控除しきれなくても 4 年目以降の繰越は不可 ( 措法第 37 条の 12 の 2 第 6 項 ) : その年間において 上場株式等及び公募株式投資信託に係る譲渡損失が発生 繰越控除期間を 10 年程度に延長 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 17

( 参考 ) 上場株式等の譲渡損失に係る繰越控除の適用実態調査 調査対象 2008 年 ( リーマンショックが発生した年 ) において大きな譲渡損失を被った投資家 サンプル数 特定口座を開設している個人投資家 210 名 調査内容 (1)2008 年の損失について それ以降 損益通算でどれだけ控除できたかを集計 (2) 2008 年の損失とその後に生じた利益のみを通算 (2009 年以降の損失は考慮していない ) 調査結果 2008 年の損失総額のうち 2009 年から 2011 年の 3 年間で控除できなかった額の割合 90.5% 2008 年の損失総額のうち 2009 年から 2013 年の 5 年間で控除できなかった額の割合 63.4% 3 年間では損失額のわずか 10% 弱しか控除できず 譲渡損失の全額を控除するには約 14 年間 ( 推計 ) 必要となる 5 年間の控除割合のグラフ 失の残高リーマンショックで損失 100% 95.9% 94.1% 90.5% 88.8% 現行制度 3 年 損繰越控除 5 年繰越控除 14 年間 0% 63.4% 5 年間で控除しきれなかった損失額の割合 2008 年の譲渡損失を全額控除 ( 推計 ) Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 18

Ⅱ 3 上場株式等の譲渡損失の損益通算等の拡充 投資リスクの軽減を図るため 毎年の確定申告を前提として 上場株式等及び公募株式投資信託の譲渡損失について 前年度への繰り戻し及び前年度の利益との通算を可能とし 納付税額の還付を受けられるようにすること 現在 上場株式等及び公募株式投資信託の譲渡損失については繰越控除が認められており 損失が発生した年の翌年以後 3 年間に発生した利益と通算することが可能となっているが その年に発生した譲渡損失を 前年に繰戻して通算することは認められていない 要望 平成 27 年度 平成 28 年度 利益 損失 1 納税 上場株式等の譲渡損失が発生した年の前年において上場株式等の譲渡益を有していた場合 確定申告により当年の損失を前年の譲渡益と通算した結果 前年の納税額が通算後の譲渡益に係る課税額を上回る場合には その上回る部分について 納付税額の還付を受けることができるようにする 繰り戻し 通算 税務署 2 確定申告 申告書 3 還付納税額 > 通算後の税額 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 19

Ⅱ 4 相続の評価算定期間の延長 株式及び株式投資信託の相続税の評価額を実状に即したものとするため 従来の評価方法に加え 相続の発生時点から相続手続き完了までの間における最も低い価格を選択できるようにすること 現行制度において選択可能な評価額 1 課税時期の最終価額 課税時期 追加要望 申告をする日 ( 相続手続き完了 ) (X-2) 月 (X-1) 月 X 月 4 課税時期の月の前々月の毎日の最終価額の平均 3 課税時期の月の前月の毎日の最終価額の平均 2 課税時期の月の毎日の最終価額の平均 相続の発生時点から申告をする日までの間のうち最も低い最終価額 相続税額の計算に係る相続財産の評価については 現行制度上 1 課税時期における最終価額 2 課税時期の月の毎日の最終価額の平均 3 課税時期の前月の毎日の最終価額の平均 4 課税時期の前々月の毎日の最終価額の平均 の 4 つのうちから選択することが認められているが 遺族間の協議等により 相続の発生から実際に相続財産を取得するまでには長い時間を要する場合もあることから 上記の 4 つに加え 5 相続の発生から相続手続きが完了する日までの間 ( 最長 10 か月 ) における最も低い最終価額を選択できるようにすることを要望いたします 課税時期とは 被相続人の死亡の日 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 20

Ⅲ 1 特定口座制度等の利便性向上 投資者の利便性向上のため 特定口座制度等について 次の措置を講じること 1 特定口座間移管 ( 相続 贈与又は遺贈による移管を含む ) が可能な上場株式等の範囲に 外国上場株式等 ( 平成 28 年 1 月以後は外国公社債 外国籍公社債投資信託も対象 ) を含めること 2 出国口座から特定口座に移管することができる上場株式等の範囲に 出国口座で保有する公社債 公社債投資信託の利子等及び償還金等の再投資等により取得したものを含めること 3 相互会社の株式会社化に伴い特別口座で管理される上場株式等に関し株式分割等が生じた場合についても特定口座への受入れを可能とすること Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 21

Ⅲ 2 投資法人制度等の拡充 1 インフラ事業に対して民間からの円滑な資金供給を行うこと及び投資商品の拡大に繋がる我が国金融資本市場の魅力向上を図るため 投資法人が導管性を満たしつつ恒久的にインフラ資産を過半超取得 保有することを可能とすること 26 年度税制改正において時限的措置が講じられる 現物インフラ資産 現物資産を所有 運用会社 (AM) 現物インフラ資産を保有する SPC ( 匿名組合等 ) 出資持分等を所有 インフラファンド 上場 購入 個人投資家 機関投資家 複数インフラを運用 ( 資産入れ替えあり ) 上場市場 ( インフラファンド市場 ) 要望事項 インフラファンドの導管性要件にかかる時限的な措置 ( 再生エネルギー発電設備の取得期間 平成 29 年 3 月末 再生エネルギー発電設備を 50% 超保有できる期間 10 年間 ) の期限を撤廃していただきたい Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 22

2 投資法人等の活動の制約となっている税会不一致を解消するための所要の措置を講じること J-REIT が抱える問題点 会計上の利益 と 税務上の所得 に差異が生じた場合 税務上の計算という技術的な理由で 投資家に対する配当額に極めて大きな影響を与えることになる 1 二重課税の発生 2REIT に法人税等が課されることによる導管性破綻のおそれ これらは 一般投資家向けの金融商品に大きな構造的リスクを負わせることになる 税会不一致が存在することにより REIT の安定性 成長が阻害されている Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 23

3 土地流動化促進等のための買換え措置 ( 土地等 建物等で 所有期間が 10 年超のもの ) を延長すること 4 投資法人等に措置されている登録免許税 不動産取得税の軽減措置を延長すること 5 投資法人等に措置されている登録免許税 不動産取得税の軽減措置の対象施設を拡充し 物流施設 ( 倉庫 ) 工場 を含めること 6 ヘルスケアリートの環境整備のため 不動産取得税及び固定資産税が非課税とされている不動産について 投資法人 特定目的会社又は信託形式による不動産証券化スキームを利用した場合には 当該不動産に係る不動産取得税及び固定資産税を非課税とすること Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 24

Ⅲ 3 社会保障 税番号 ( マイナンバー ) 制度の導入に伴う税務分野での利用促進 1 投資者の利便性向上のため 証券会社等が マイナンバー に基づき本人確認を行う仕組みを構築し 顧客の本人確認書類の提示義務を免除すること 取引口座の新規開設時における取扱い 現行 改正案 紐付けて管理 顧客 住民票の写し 戸籍謄本 抄本等を本人確認書類とする場合 市区町村 書類の交付申請 書類の交付 個人番号カードを使い 申込書に電子署名を行う 口座開設時の本人確認書類に相当 署名検証 顧客 金融商品取引業者等 2 つの電子証明書を 1 氏名 住所 生年月日を告知 2 本人確認書類を提示 有効性確認の依頼 有効性確認結果 署名用電子証明書の発行番号を送信 利用者証明用電子証明書の発行番号を回答 金融商品取引業者等は告知を受けた情報と本人確認書類を照合 金融商品取引業者等 署名用電子証明書サーバ 電子証明書の紐付け情報 DB Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 25

2 投資者の利便性向上のため マイナンバーが記載された支払調書及び特定口座年間取引報告書が税務署に提出されることを前提として 顧客に交付される支払通知書又は特定口座年間取引報告書については 確定申告書への添付義務を免除すること 現行 上場株式配当等の支払通知書 オープン型証券投資信託収益の分配の支払通知書 配当等とみなす金額に関する支払通知書 特定口座年間取引報告書 要望 上場株式配当等の支払通知書 オープン型証券投資信託収益の分配の支払通知書 配当等とみなす金額に関する支払通知書 特定口座年間取引報告書 年間取引報告書等 年間取引報告書等 証券会社 郵送 顧客 証券会社 郵送 顧客 提出 提出 年間取引報告書等 確定申告 確定申告書 年間取引報告書等 個人番号 確定申告 確定申告書 個人番号 添付不要 税務署 年間取引報告書等 税務署 年間取引報告書等 Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 26

Ⅲ 4 その他 1 投資者の利便性向上のため 税法上の告知において必要とされる本人確認書類の範囲を拡大すること 2 外国金融機関との間で行うデリバティブ取引に係る現金担保から生じる利息 ( 清算機関に預託する現金担保から生じる利息を含む ) について 源泉徴収を免除すること Japan Securities Dealers Association.All Rights Reserved. 27