平成18年度

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家庭における教育

調査の結果 問 1 あなたの性別は 調査に回答していただいた生徒の性別は 男 が問 % 女 が 49.5% です 男 女 問 2 あなたは, 生まれてからずっと鈴鹿市に住んでいますか 生まれたときから鈴鹿市に ずっと住ん

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学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

 

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

Ⅲ 調査対象および回答数 調査対象 学校数 有効回答数児童生徒保護者 (4~6 年 ) 12 校 1, 校 1, 校 1,621 1,238 合計 41 校 3,917 ( 有効回答率 96.3%) 3,098 ( 有効回答率 77.7%) Ⅳ 調査の実施時期

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2008/3/4 調査票タイトル : ( 親に聞く ) 子どものダイエットについてのアンケート 調査手法 : インターネットリサーチ ( ネットマイル会員による回答 ) 調査票種別 : Easyリサーチ 実施期間 : 2008/2/22 14:28 ~ 2008/2/22 21:41 回答モニタ数

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1

(2) あなたは選挙権年齢が 18 歳以上 に引き下げられたことに 賛成ですか 反対ですか 年齢ごとにバラツキはあるものの概ね 4 割超の人は好意的に受け止めている ここでも 18 歳の選択率が最も高く 5 割を超えている (52.4%) ただ 全体の 1/3 は わからない と答えている 選択肢や

◎公表用資料

子供・若者の意識に関する調査(平成28年度)

家族時間アンケート結果報告書 家族時間 に関する アンケート調査の結果 平成 23 年 6 月 福井県 - 1 -

スライド 1

表紙(A4)

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『いい夫婦の日』夫婦に関するアンケート調査 【プレゼント編】調査報告書

2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

十和田市 事業別に利用数をみると 一時預かりは 年間 0 (.%) 以 上 (.) - (.%) の順となっています 問. 一時預かり ( 年間 ) n= 人 以上. 幼稚園の預かり保育は 年間 0 (.%) 以上 (.%) (.%) の順となっています ファミリー サポー

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

 

1 家庭生活について 朝食及び就寝時刻 早寝早起き朝ごはん の生活リズムが向上している ( 対象 : 青少年 ) 朝食を食べている 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1.2 今回 (H27) 経年 1.7 前回 (H22)

小 中 高校生のケータイ インターネット等の利用に係る実態調査について 1 目 的スマートフォンなど新しい情報機器の普及やコミュニティサイトの急速な利用拡大等に より 子どもたちの犯罪につながる行為や基本的生活習慣の乱れが憂慮されていることか ら ケータイ インターネットに係る子どもたちの実態調査を

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

 

資料3 平成28年度京都府学力診断テスト 質問紙調査結果 28④ 28中① 27④ 27中① 平成28年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成28年度京都府学力診断テスト中学1年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト中学1

調査結果の概要

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P5 26 行目 なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等の関係から なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等から P5 27 行目 複式学級は 小規模化による学習面 生活面のデメリットがより顕著となる 複式学級は 教育上の課題が大きいことから ことが懸念されるなど 教育上の課題が大きいことから P

第4章妊娠期から育児期の父親の子育て 45

平成17年5月11日

Microsoft Word - 【確認】アンケート結果HP.docx

世の中の人は信頼できる と回答した子どもは約 4 割 社会には違う考え方の人がいるほうがよい の比率は どの学年でも 8 割台と高い 一方で 自分の都合 よりみんなの都合を優先させるべきだ は 中 1 生から高 3 生にかけて約 15 ポイント低下して 5 割台にな り 世の中の人は信頼できる も

man2

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

資料1 団体ヒアリング資料(ベネッセ教育総合研究所)

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

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国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

Microsoft PowerPoint - 【2013年度】保護者

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

保育園・幼稚園~小学校低学年のこどもを持つお父さん、お母さん600人に聞く「こどもの教育に関する夫婦の意識調査」

平成20年度携帯電話の利用についての実態把握町について【概要】

一人暮らし高齢者に関する意識調査結果 <概要版>2

受験期は子どものストレスが増す 95.3% 受験期の子どもとの接し方に不安 68.6% 保護者の 93.0% は 受験期は金銭的な負担が増える と不安視 小学生または中学生の子どもを持つ 20 代 ~50 代の男女に対し 受験期の不安や受験期の子どものサポートについて聞きました 全回答者 (1,00

スライド 1

PP

報道関係各位 2012 年 1 月 25 日 株式会社ベネッセコーポレーション 代表取締役社長福島保 高校受験調査 ~ 高校 1 年生は自らの高校受験をどのように振り返っているのか ~ 高校受験を通じて やればできると自信がついた 71% 一方で もっと勉強しておけばよかった 65% 株式会社ベネッ

インターネットについてのアンケート 1 学期の PTA 講演会でも 不審者やネット犯罪から子どもを守るために と題して講演会を行いましたが 下條小学校の子どもたち 保護者のみなさんが インターネットとどのように関わっているのか 高学年の児童 保護者を対象にアンケートを行いました 全県的な調査と比較し

第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

この章のポイント 高校での指導の実態からみる高校教育の課題 Benesse 教育研究開発センター研究員 岡部悟志 解説の時間 が中心の高校での授業中学校から高校にかけて生徒が様々なとまどいを感じていることは第 1 章で確認した通りだが その背景には中学校と高校とで大きく異なる指導の実態がありそうだ

小学校国語について

目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

調査の目的と概要 Ⅰ 調査の目的 札幌市の児童生徒の実態に関する基礎調査 は 札幌市の小学生 中学生 高校生の意識や心情 生活 行動などについて 継続的に調査し その実態の変容を明らかにすることにより 子どもを取り巻く社会変化や教育情勢と子どもの生活との関連性を客観的に把握し 教育施策の推進に資する

質問 今年のクリスマスについて 予算は全て 人当たり 今年のクリスマス イブは火曜日ですが ご自身のクリスマスは何日に行いますか? ( 回答者数 :,4 名 ) 全体では クリスマス イブ の 4 日 という人が一番多く (7.6%) 日 ( 日 ) (0.8%) 3 日 ( 祝 月 ) (0.%)

小学生の英語学習に関する調査

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

睡眠調査(概要)

Water Sunshine

3 学校の部活動部活動についてについてお聞きします 問 7: あなたは 学校の部活動に参加していますか 学校の部活動に参加していますか 部活動部活動に参加している人は 所属している部活動の名前も記入してください 1. 運動部活動に参加 ( 問 8へ ) 2. 文化部活動に参加 ( 問 9へ ) 3.

3 睡眠時間について 平日の就寝時刻は学年が進むほど午後 1 時以降が多くなっていた ( 図 5) 中学生で は寝る時刻が遅くなり 睡眠時間が 7 時間未満の生徒が.7 であった ( 図 7) 図 5 平日の就寝時刻 ( 平成 1 年度 ) 図 中学生の就寝時刻の推移 図 7 1 日の睡眠時間 親子

スライド 1

生徒用プリント ( 裏 ) 入力した内容はすべて記録されている!! 印 : 授業で学んだこと 管理者のパソコンには どのパソコンから いつ どのような書き込みがされたか記録されています 占いだけではなく メールや掲示板の内容も同じように記録されています もし 悪意のある管理者から個人情報が洩れたらど

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

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2017 年 12 月 19 日 報道者各位 プレスリリース ~ 中学受験まであと 2 ヵ月 ~ 中高一貫校生の得意苦手科目 勉強時間 に関する調査得意科目 苦手科目ともに 数学 が 1 位 中だるみ中高一貫校生の成績を跳ね上げる 個別指導塾 WAYS を運営する株式会社メイツ ( 所在地 : 東京

❷ 学校の宿題をする時間 宿題に取り組む時間は すべての学年で増加した 第 1 回調査と比較すると すべての学年で宿題をする時間は増えている 宿題に取り組むはおよ そ 40~50 分で学年による変化は小さいが 宿題を しない 割合はになると増加し 学年が上がるに つれて宿題を長時間する生徒としない生

(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

1

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調査結果概要

小 4 小 5 小 6 男子 女子 小計 男子 女子 小計 男子 女子 小計 合計 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % F-3 あなたの家庭はあなた自身を入れて何人ですか 2 人家族 2 1.6% 3 2.5% 5 2.0% 2 1.9

問 1 将来 子供たち ( 地域の子供も含む ) にどのような大人になってほしいですか (3つまで選択) 1. 自ら学び 向上心をもって何事にもチャレンジすることができる人 2. 社会のルールやマナーをきちんと守る人 50.2% 62.2% 3. 社会において自立的に生きることができる人 34.2%

中 1 中 2 中 3 男子 女子 小計 男子 女子 小計 男子 女子 小計 合計 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % 度数 % F-3 あなたの家庭はあなた自身を入れて何人ですか 2 人家族 2 1.6% 3 2.5% 5 2.0% 2 1.9

ニュースリリース AVON

夫婦の家事 育児参加について 問 26.( 配偶者のいらっしゃる方にお聞きします ) あなたは子育てについて 配偶者と話し合っていますか 性 年齢別 職業別 共働きの有無別の話合い状況

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

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小学生の運動 スポーツ活動に関するアンケート 調査報告書 1 調査の概要 (1) 調査目的本市における小学生のスポーツ活動の実態を調査し 豊川市スポーツ振興計画 ( 改訂版 ) 策定のための基礎資料を得るため (2) 調査対象豊川市内小学校 6 年生の全児童学校数 26 校児童数 1,825 人 (

5 児童生徒質問紙調査 (~P23) (1) 運動に対する意識等 [ 小学校男子 ] 1 運動やスポーツを [ 小学校女子 ] することが好き 1 運動やスポーツをすることが好き H30 全国 H30 北海道 6 放課後や学校が休みの日に 運動部や地域のスポーツクラブ以外で運動やスポーツをすることが

平成26年度調査研究活動報告書

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~「よい夫婦の日」、夫婦間コミュニケーションとセックスに関する実態・意識調査~

2017 年 9 月 8 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2017 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

半田市地域福祉計画 市民対面アンケート調査報告書 平成 21 年 10 月

小学生対象アンケート調査 低学年調査 () 基本属性 学年 ( 問 ) 学年は 年生 (33.0 %) 2 年生 ( 34.2 %) 3 年生 ( 32.5 %) ともに 30% 台前半と なっている ( 図表 --) 図表 -- 学年 ( 全体 ) 年生 2 年生 3 年生 全体 (N=,54)

H30全国HP

初めて親となった年齢別に見た 就労状況 ( 問 33 問 8) 図 97. 初めて親となった年齢別に見た 就労状況 10 代で出産する人では 正規群 の割合が低く 非正規群 無業 の割合が高く それぞれ 22.7% 5.7% であった 初めて親となった年齢別に見た 体や気持ちで気になること ( 問

PDF化【公表】290606報告書(横計入)

問 3 あなたの家族構成は ひとり暮らし世帯 7.5% 夫婦のみの世帯 29.3% 2 世代同居世帯 48.3% 3 世代同居世帯 13.3% 1.0% 0.6% 家族構成は 2 世代同居世帯 が 48.3% と最も比率が高く 以下 夫婦のみの世帯


1. 子どもとの朝活歴 半数近くに上る Q. 朝活 について質問です 子どもと一緒に何らかの朝活をしたことがありますか? もしくは現在朝活をしていますか? ( 単一回答 N=417) 子どもと一緒に朝早くに何らかの活動に取り組んでいるかを質問したところ 現在 朝活している と回答したのは全体の 43

Transcription:

第 3 章 子どもと地域社会の人間関係の様子 子どもたちは, 地域社会の中でどのように過ごし, 実際にどのように行動しているか 困った場面に遭遇したときにどのように対処するのだろうか 子どもたちの地域社会における人間関係の様子を子ども, 保護者, 教師, 地域の方を対象に, 意識を調査した -34-

3-1 登下校中, 近所の人にあいさつをしていますか 子どもたちを対象に, 登下校中に近所の人に会ったときのあいさつについて5つの選択肢を挙げ, 自分の実態に最も近いものを選択させた また, 保護者を対象に子どもの実態を調査した 図 1 1 子ども : 登下校中, 近所の人にあいさつをしていますか 42.1 23.5 28.6 3.4 2.4 45.7 24.4 21.0 5.4 3.5 40.8 29.5 23.7 2.53.5 42.3 33.7 18.0 4.4 1.6 23.5 32.3 33.1 6.3 4.8 あまり話をしない人にも自分からあいさつするあいさつされたらあいさつを返すあいさつはしていない よく話をしている人には自分からあいさつするあいさつされたら頭だけを下げる 図 2 1 保護者 : お子さんは近所の人に挨拶をしていると思いますか 13.6 46.6 32.2 3.4 4.2 18.3 45.8 30.0 5.0 0.9 23.3 43.3 26.7 6.7 23.8 48.8 20.0 6.2 1.2 25.0 35.0 32.5 6.3 1.2 あまり話をしない人にも自分からあいさつするあいさつされたらあいさつを返すあいさつはしていない よく話をしている人には自分からあいさつするあいさつされたら頭だけを下げる - 35 -

教師や地域の方々を対象に, 登下校中に近所の人に会ったときのあいさつについて, 5つの選択肢を挙げ, 調査した さらに, 地域の方々には, 子どもたちにどのようにあいさつをしてほしいと考えているか,5つの選択肢を挙げ, 調査した 図 3 1 子どもたちは近所の人に挨拶をしていると思いますか 小学校教師 5.1 48.7 41.6 2.6 2.0 中学校教師 4.5 36.9 45.0 9.9 3.7 地域 16.4 24.0 47.5 7.7 4.4 地域の希望 40.8 15.6 39.1 4.5 あまり話をしない人にも自分からあいさつする よく話をしている人には自分からあいさつする あいさつされたらあいさつを返す あいさつされたら頭だけを下げる あいさつはしていない 話をしない相手であれ, する相手であれ, 自発的にあいさつをすると答えている子どもは では60% 台で, 学年が上がるにつれ割合が増し, では70% を超すようになる しかし, になると話をしない相手に対して自発的にあいさつをするという割合は激減している あいさつをしていないと答える子どもも増している 地域との関わりが希薄になり, 自分の身の回りの人間関係を中心に生活をしている子どもが増えていると思われる 保護者は, あまり話をしない人に対しての自発的なあいさつについて, あまりしていないと感じている とくに低学年ほどその傾向が見られる 親が思っている以上に子どもは自発的にあいさつをしているようである 逆に, は親が思っているほど自発的にあいさつをしなくなっているといえる 教師はさらに自発的なあいさつはしていないであろうと感じている 学校生活におけるあいさつの実態も関係していると思われる 中学校教師においては, 自発的なあいさつをしているであろうと答える割合は約 40% にとどまっている また, 地域の方々においても同様で, 自発的なあいさつは40% にとどまっている 子どもが自発的にあいさつをしているつもりであっても実際はそれほど受けとめられていないのが現状である 一方で, 地域の方々はあまり話をしない関係であってもあいさつは自発的にしてほしいと願っている あいさつはしなくてもよいと答えた人は皆無である - 36 -

3-2 土日はどのように過ごすことが多いですか 子どもたちを対象に, 休日をどのように過ごしているのか, 一番多い過ごし方につい て 8 つの選択肢を挙げ, 選択させた 近いものがない場合はその他を選択し, 自分の実 態を記述させた また, 保護者を対象に子どもの実態を調査した 2 子ども : 土日はどのように過ごすことが多いですか (2 つ選択 ) 図 4 22.3 12.3 8.1 21.2 15.3 2.9 14.7 3.2 18.4 8.9 8.0 28.3 15.1 1.8 15.5 4.0 25.8 8.2 3.8 23.4 15.7 0.4 17.3 5.4 39.2 5.4 5.4 12.3 15.2 1.0 18.6 2.9 33.2 11.2 6.3 7.8 20.9 1.1 17.0 2.5 スポーツ ( 運動などの部活を含む ) 学習以外の習い事 ( 運動以外の部活を含む ) 友達と遊んでいる家でのんびり過ごしている 学習などの習い事 買い物などに行って家の人とすごしている地域活動 ( 子ども会やボランティア活動などを含む ) に参加その他 図 5 2 保護者 : 土日にお子さんはどのように過ごすことがが多いですか (2 つ選択 ) 12.1 3.1 3.1 38.4 16.4 1.3 22.3 3.3 17.2 22.2 2.13.4 0.9 3.8 35.6 33.8 17.2 15.8 0.9 0.4 20.6 21.0 3.0 2.1 41.0 2.6 5.8 19.2 14.7 1.3 12.2 3.2 32.9 12.7 3.8 13.9 17.1 0.6 17.7 1.3 スポーツ ( 運動などの部活を含む ) 学習などの習い事 学習以外の習い事 ( 運動以外の部活を含む ) 買い物などに行って家の人とすごしている 友達と遊んでいる 地域活動 ( 子ども会やボランティア活動などを含む ) に参加 家でのんびり過ごしている その他 - 37 -

教師や地域の方々を対象に, 子どもたちがどのように休日を過ごしていることが多い ととらえているのか,8 つの選択肢を挙げ, 調査した 近いものがない場合はその他を 選択し, 子どもたちの実態を記述していただいた 図 6 2 教師 : 土日に子どもたちはどのように過ごしていると思いますか (2 つ選択 ) 小学校教師 32.4 5.9 4.3 25.8 22.1 1.1 8.2 0.2 中学校教師 38.0 12.0 5.3 7.7 28.8 1.0 7.2 スポーツ ( 運動などの部活を含む ) 学習などの習い事 学習以外の習い事 ( 運動以外の部活を含む ) 友達と遊んでいる 家でのんびり過ごしている 買い物などに行って家の人とすごしている 地域活動 ( 子ども会やボランティア活動などを含む ) に参加 その他 2 地域の方々 : 土日に子どもたちはどのように過ごしていると思いますか (2 つ選択 ) 図 7 地域 小学生 地域 中学生 22.3 15.2 59.4 27.5 11.6 4.8 25.6 16.9 1.4 5.2 0.1 5.0 5.8 2.8 スポーツ ( 運動などの部活を含む ) 買い物などに行って家の人と過ごしている地域活動 ( 子ども会やボランティア活動などを含む ) に参加その他 習い事友達と遊んでいる家でのんびり過ごしている 図 4 では, どの学年も スポーツ 買い物などに行って家の人と過ごしている で約半数を 占めている だが, 内容には差がある これは, 中学校入学を機に運動系の部活を始めたの で, 家の人と過ごす時間が減った子どもが増えているからだと思われる また, 買い物などに行って家の人と過ごしている 項目における小中学生の差は大きい 中学生は自己の自立過程にあり, 家の人と過ごすことが少なくなり, 友達と過ごすことを大切にしている傾向もあると思われる は, 学習の習い事 が増えている これは, 高校受験を控えているからだと思われる 図 4 と 図 5 とを比べてみると, やはり スポーツ と 買い物などに行って家の人と過ごしている で半数を占めているのだが, その 2 つの割合には差がある 特に小学生の保護者は, スポーツ が終わってから家族で過ごす時間を大切にしていると思われる 中学生と中学生の保護者の捉え方は, ほぼ一致している 図 7 のグラフでは, 極端に スポーツ が多い これは, 地域の方が土日に学校のジャージ姿で登校する中学生の姿をよく見かけるからだと思われる 図 6 と 図 7 は, 家でのんびり過ごしている 割合が 10% 未満だが, 図 4 と 図 5 とを比べると少ないので, 教師や地域の方が思っているよりも家でのんびり過ごしている子どももいることがわかる - 38 -

3-3 公園で自分より小さな子が泣いています けがをして動けないようです あなたはどうしますか 子どもたちを対象に, 公園でけがをして困っている子どもを見かけたとき, どのように対処する と思うか,5 つの選択肢を挙げ, 調査した また, 保護者を対象に, 子どもがどのように対処する かを調査した 3 子ども : 公園で自分より小さな子が泣いています けがをして動けないようです あなたはどうしますか 図 8 41.0 23.2 21.1 8.5 6.2 33.0 16.3 29.7 6.6 14.4 22.7 12.3 41.4 11.4 12.2 19.7 9.2 39.8 11.2 20.1 21.1 10.1 44.3 14.8 9.7 声をかけて, 近くの家に行って, 大人の人を呼ぶ 声をかけて, 自分の家に帰って, 家の人を呼ぶ 声をかけて, けがをしている子の家の人に知らせる 声をかけない その他 3 保護者 : お子さんが公園で自分より小さな子が泣いているのをみつけました お子さんはどのように行動すると思いますか 図 9 14.2 48.3 25.0 4.2 8.3 11.7 45.8 33.3 2.5 6.7 15.0 31.7 40.8 9.2 3.3 21.2 26.3 42.5 7.5 2.5 21.3 27.5 35.0 10.0 6.2 声をかけて, 近くの家に行って, 大人の人を呼ぶ声をかけて, けがをしている子の家の人に知らせるその他 声をかけて, 自分の家に帰って, 家の人を呼ぶ声をかけない - 39 -

教師や地域の方々を対象に, 子どもたちが, 公園でけがをして困っている子どもを見かけ たとき, どのように対処すると思うか, 子どもたちがとる行動に近いと思われるものについて 5 つ の選択肢を挙げ, 調査した 3 公園で小さな子が泣いています けがをして動けないようです 近くを通りかかった子どもはどのように行動すると思いますか 図 10 小学校教師 30.4 25.8 36.6 2.64.6 地域 小学生 32.9 26.1 29.4 9.4 2.2 中学校教師 39.6 11.3 39.6 3.8 5.7 地域 中学生 55.9 10.8 27.5 5.8 声をかけて, 近くの家に行って, 大人の人を呼ぶ声をかけて, けがをしている子の家の人に知らせるその他 声をかけて, 自分の家に帰って, 家の人を呼ぶ声をかけない 図 8 では, 下学年ほど, 近くの家に行って大人の人を呼ぶ 声をかけて自分の家に帰って家の人を呼ぶ と答えた子どもが多く, 学年が上がるにつれて けがをしている子の家の人に知らせる 声をかけない と答える子どもが多い また, その他を選択した子どもは, 水で洗って, 手当をしてあげる 家から消毒液を持ってきて処置をする 家に連れていってあげる 動けない場合は, 救急車を呼ぶ など, 子どもたちがけがをした子への処置をする内容のものが多かった 図 8 と 図 9 とを比べてみると, 保護者は家の人を呼ぶと答えている割合が圧倒的に多い また, 保護者が選択したその他の内容は, 親に電話をしてどうすればよいか聞く 友達と一緒なら声をかける など, 自分では決断せずに, 誰かに頼る傾向がある回答が多い 保護者が思っている以上に, 子どもたちは自分で他人に助けを求めることができると思っているようである 図 8 と 図 10 の小学生のグラフはほぼ一致している 地域の方や教師は1 人の子どもではなく, たくさんの小学生と接する機会が多いので, 一致したと思われる だが, 図 8 と 図 10 の中学生のグラフに大きな差がある 声をかけて, 近くの家に行って, 大人の人を呼ぶ 声をかけない の両極端の項目の割合が多い これは, 中学生だから小さな子に対して対処できるだろうという考えとともに, 一方では無関心を装うという地域の方の中学生へのイメージがあると思われる - 40 -

第 3 章のまとめ 第 3 章では, 子どもと地域社会の人間関係の様子について調査し, 次のようなことがわかった 自発的なあいさつについて, 子どもが認識しているほど大人は感じていない傾向にある 3-1の調査では, 自発的にあいさつをすると答えている子どもは学年が上がるにつれ, 割合が増加するが, になると激減している 思春期真っ只中で他人との関わりを煩わしく思ったり, 自分 ( 身内 ) は自分 ( 身内 ), 他人は他人と割りきって考えたりと地域との人間関係が希薄になっている年頃ともいえる 気になるのは子どものあいさつの認識と大人の感じている認識とのずれである とくに あまり話をしない人にも自発的にあいさつをしている という質問項目においては, 子どもが約 40% であるのに対し, 保護者は約 20%, 教師は10% 未満である 地域だけでなく家族間や学校生活においてもあまり積極的にあいさつをしていないという実態も考えられる また, 地域の方々も子どもたちが自発的にあいさつをしているとは感じていない さらに, 子どもは自発的にあいさつしているつもりであっても伝わっていないのである 形だけ ねばならない あいさつではなく, 相手に伝わるあいさつを身に付けさせたい ただ, 相互にあいさつをするという子どもを含めると約 90%, 会釈を含めるとほとんどがあいさつをしているといえる 地域の方々の願いとしては だれにでも自発的に である あいさつは人間関係を構築する最も基本的な行為の一つであり, 関係性を反映する行為でもある 地域ではもちろん, 家族間や学校生活の中でも大人が自ら自発的に相手に伝わるあいさつをするよう心掛けることも必要であるといえよう 土日は部活や習い事が忙しく, 地域活動には参加しない傾向にある 3-2の調査では, 総じて地域活動 ( 子ども会やボランティア活動 ) に参加する子どもが少ないといえる 小学生はスポーツや習い事が約 40% を占め, 次いで家族とともに過ごす時間が多い 家族での時間を大切にしているので, 家族で地域活動に参加したり話題にしたりすることで関係性を広げるきっかけをつくることができるであろう 中学生はスポーツや習い事が半数以上を占めている 休日といえども部活動もあり塾通いもあり, 平日以上に忙しい中学生は, 友達と遊んだり家でのんびり過ごしたりして残りの余暇を過ごしている 家族とともに過ごすことも減り, 特定の決まった狭い人間関係の中 ( あるいは家で一人 ) で過ごすことが多く, 地域社会への関心やつながりは薄れている傾向にあるといえる 困ったとき, 学年が低いほど地域に関係性を広げて行動することができる 3-3の調査では, けがをしている子どもへの対応の仕方に学年差がはっきりと現れている 学年が低いほど 近所の人を呼ぶ と答え, 学年が上がるにつれ, けがをしている子の家の人に知らせる と答える傾向にある また, 声をかけない と答えた子どもも学年が上がるほど増加している このことは学年が低いほど地域と密着しているため, 近所の人など地域に広げて行動を起こすことができると考えられる また, 学年が上がると, けがをしている子どもの話をよく聞いて家族の元へ連れて行くという対応ができるようになるともいえる 一方, 中学生に対する地域の方々のとらえ方は 近所の人を呼ぶ という答えが約 60%, 声をかけない という答えが約 30% を占める その場で対処できるであろうという思いと煩わしいことにあえて関わりをもとうとしないであろうという中学生に対するイメージがあるのであろう 3-1の調査とも関連しているが, 地域の方々は生徒が思っている以上に, 中学生は地域に関係性を求めていないと感じていると思われる まずはそのずれを解消するためにも地域社会に子どもたちを融合させる機会, 活動を促進していくことが望まれる -41-