健保連業務支援 G 補足資料 高額療養費の制度改正事項 平成 29 年 8 月施行 1 の引き上げ ( 対象 :70 歳以上の者 ) 1 70 歳以上の外来におけるの引き上げ 70 歳以上の外来におけるが これまでの一般ので 12,000 円 現役並みので 44,400 円だったものが 一般ので 1

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⑵ 外来年間合算の支給額計算の基礎となる合算対象額は 基準日において 同一保険者の同一世帯に属しているか否かにより判断されます ( 例 ) 下記の事例の場合 基準日において 甲と乙が同一世帯であれば 3 と 4 は合算できるが 甲と乙が別世帯であれば 3 と 4 は合算できない 基準日保険者である

参考資料

別添 高額療養費制度の見直しに関する Q&A 目次 1. 総論... 7 問 1.1 なぜいま高額療養費制度の見直しを行うのか 高齢者に何かメリットはあるのか なぜ二段階施行とするのか 問 1.2 高齢者自身は住民税非課税でも 同居する子が住民税課税であれば 高齢者は一般区分となる 一般区分を見直す

【事務連絡】「高額療養費制度の見直しに関するQ&A」の送付について

事務連絡(案)

日医発第 515 号 ( 保 133) 平成 30 年 8 月 2 日 都道府県医師会長殿 日本医師会長横倉義武 健康保険法施行規則等の一部を改正する省令の公布について 70 歳以上の高齢者に係る高額療養費制度に関しては 平成 29 年 8 月 1 日より算定基準額の見直しが段階的に実施されており

PowerPoint プレゼンテーション

高額介護合算療養費制度について

2018年8月改定対応(高額療養費制度の見直し)

スライド 1

「診療報酬請求書等の記載要領等について」の一部改正について

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2018年8月改定対応(高額療養費制度の見直し)(第二版)

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( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

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1. 高額療養費制度について 高額療養費制度とは 患者さんの高額な医療費負担を軽減するための制度です 医療機関や薬局で 診察や治療を受けたときや薬局でお薬を受け取ったときなどに 支払った医療費の自己負担額が一定の金額 ( 自己負担限度額 ) を超えた場合 加入している健康保険 に申請することで 超え

の両方を提出する必要がある 問 3 還付額は 領収証に記載されている金額を還付するのか それともレセプト情報から自己負担分を計算するのか 領収証により保険診療に係る一部負担金の額を確認して還付する 問 4 領収証の紛失 または医療機関等の全壊等により 対象の被保険者が負担した一部負担金の額の確認が取

高額療養費制度を利用される皆さまへ

[高額療養費制度について] 医療費による経済的な負担を軽くするための高額療養費制度という制度があります 医療費が高額になりそうな時には あらかじめ限度額適用認定証などの所得の 認定証 の交付を受けて医療機関の窓口で提示することで 入院 外来診療ともに窓 口での支払いを自己負担限度額までにとどめること

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01 鑑文

Microsoft PowerPoint - (H27.1~)高額療養費制度を利用される皆さまへ

あっせん文(国民健康保険における限度額適用・標準負担額減額認定証 の申請に係る被保険者の負担軽減)

2015年1月改定対応(高額療養費算定基準額対応)

はじめに 日本の医療保険制度は 一人ひとりが何らかの公的医療保険に 加入し 互いの医療費を支えあう 国民皆保険 という考え方に基 づいています 患者さんが医療機関で支払う医療費の自己負担額はかかった医療費の一部で 残りは保険から支払われています しかし病気によっては 保険からの支払いがあったとしても

高額療養費制度を利用される皆さまへ

附則 ( 平成 26 年 4 月 1 日訓令第 1 号 ) この規程は 平成 26 年 4 月 1 日から施行する 附則 ( 平成 26 年 5 月 22 日訓令第 2 号 ) この規程は 平成 26 年 8 月 1 日から施行する 附則 ( 平成 27 年 3 月 19 日訓令第 1 号 ) この

高額療養費制度を利用される皆さまへ

国保連合会だより NO 平成 30 年 8 月 16 日静岡県国民健康保険団体連合会 静岡市葵区春日 2 丁目 4 番 34 号 TEL(054) jp/ 1 静岡県単独特定疾患治療研究事業の

(案)

入院時生活療養費の見直し内容について(厚生労働省保険局保険課:H29.4.7)

国保 70 歳未満 公費負担公費負担医療番号 受給者番号 公費負担者公費負担医療番号 受給者番号 した住所職業上の理由 男 女 明 大 3 昭 4 平 生 区ア 職務上 下船後 3 月以内 3 通勤災害 公費負担公費負担医療番号 受給者番号 公費負担者公費負担医療番号 受給者番号 男 女 明 大 3

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はじめに この冊子では タルグレチンによる皮膚 T 細胞性リンパ腫の治療を受ける方に対して 高額療養費制度を活用した時の医療費 ( 自己負担限度額 ) がどのくらいかかるかを紹介しています 高額療養費制度では 年齢や所得によって自己負担限度額が異なります 自己負担限度額の計算例も示していますので ご

( 保 241) 平成 30 年 11 月 29 日 都道府県医師会社会保険担当理事殿 日本医師会常任理事松本吉郎 高齢者に係る高額療養費制度の見直し等について ( 再々周知 ) 平成 30 年 8 月 1 日から 70 歳以上の高齢者に係る高額療養費制度が見直されたことに伴い 診療報酬請求書等の記

常務理事事務長係係 70 歳以上 ソニー健康保険組合理事長殿 1 被保険者証の記号 番号 健康保険限度額適用認定申請書 [ 兼食事療養標準負担額減額申請書 ( 被保険者が非課税の場合に限る )] 被保険者の氏名 押 被保険者本人が氏名を記入した場合は押不要 平成年月日 認 日中連絡の取れる電話番号

後期高齢者支援金等賦課額 ( 後期高齢者支援金等分 ) 所得割一般被保険者に係る後期高齢者支援金等賦課総額の 100 分の50に相当する額を基礎控除後の総所得金額等の総額で除して得た数 ( 小数点以下第 4 位未満の端数は 切り上げ ) 被保険者均等割 世帯別平等割 賦課限度額 一般被保険者に係る後

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

高額療養費制度とは 高額療養費の支給を受けるには 健康保険限度額適用認定証 記号 交付 番号 氏名 生 適用対象者 入院時の食事負担や差額ベッド代等は含みません 1 氏名 生 住所 発効 有効期限 適用区分 保 険 者 健 康 保 険 証 に記載されています に交付申請し 事前に 認 定 証 1 を

○国民健康保険税について


議案第49号-医療福祉費支給に関する条例の一部改正【確定】

はじめに 私たちの暮らしの中で 病気やケガなどによって不意な出費が必要になるときがあります 特に がんに罹ると治療のために 長期にわたって高額な医療費を支払うケースが少なくありません そのため 患者さんやご家族の方は 身体的 精神的負担だけでなく 経済的にも悩んでしまうことがあると思います このよう


PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - (修正後)◆1-1_記載要領通知(肝がん・肝硬変)通知.rtf

治療費を軽減するための制度高額療養費制度高額医療 高額介護合算制度 医療費控除 傷病手当金制度 障害年金高額療養費制度の具体例このガイドブックは ベクティビックス による大腸がん治療を受ける患者さんが安心して治療を受けられるように 治療にかかる費用およびその費用に対する各種サポートなどについて 解説

目 次 はじめに 抗がん剤治療は 患者さんの身体的 精神的な負担に加えて 医療費も大きな負担の一つとなっているのではないでしょうか 1. 制度とは 2. 制度を利用するには 1 限度額適用認定証を提示すると 窓口での支払いが自己負担限度額までとなります 2 の払い戻し 参考自己負担限度額を計算してみ

国民健康保険に加入されている皆さまへ これまで 国民健康保険の財政運営や 被保険者資格の管理などは市区町村単位で行っていましたが 平成 30 年度から都道府県単位に変更します この変更で 同一県内で他の市区町村に引っ越した場合でも 引っ越し前と同じ世帯であることが認められれば 高額療養費の該当回数の

2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 医療保険は社会保険を構成する1つです 医療保険制度の仕組みや給付について説明していきます 医療保険制度 医療保険制度は すべての国民に医療を提供することを目的とした制

○ 01_通知(案)

○ 01_通知(案)

健保連共同システム 法改正・機能拡張対応について

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - 参考資料目次.doc

退職後の健康保険制度について 退職後は 以下の3つの選択肢の中からご自分が加入する制度を選ぶことになります 必ずしもヤマトグルー プ健康保険組合の任意継続に加入する必要はありません 月々の保険料や加入条件等をよく比較して ご自身に 合った健康保険を選択してください A ご家族の扶養に入る B 国民健

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高額療養費制度とは 高額療養費の支給を受けるには 高額な医療費による負担を軽くするため 医療機関や薬局の窓口でご自 身が支払う医療費が定められた上限額 を超えた場合 記号 交付 番号 氏名 生 適用対象者 入院時の食事負担や差額ベッド代等は含みません 1 健康保険限度額適用認定証 被 その超えた分の

平成 29 年 4 月から 保険料の軽減率が変わります 後期高齢者医療保険料は 1 被保険者全員に納めていただく定額部分 ( 均等割 ) と 2 所得に応じて納めていただく部分 ( 所得割 ) があります 平成 29 年 4 月から 保険料が下のように変わります 1 均等割の額が変わる方 元被扶養者

神戸市高額療養費支給制度のご案内H30.indd

自分にあった健康保険を見つけよう! それぞれの健康保険の特徴を踏まえ 自分にあった健康保険を選ぶようにしましょう! 今までの収入 扶養家族の有無によって どの健康保険に加入するとメリットがあるか 参考にしてください 健康保険の被保険者資格を喪失 再就職しない 再就職する 就職先の健康保険に加入できな

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙


(組合)事務連絡案(国内在住者扶養認定QA)

2015年1月改定対応(難病・小児慢性対応)

東部-2

1. 多数回該当の登録について 多数回該当とは? 70 歳未満の患者 または 70 歳以上で区分が現役並 Ⅰ 現役並 Ⅱ 現役並 Ⅲ の患者で 直近の 12 ヶ月間 ( 当月を含む 12 ヶ月間 ) に 3 回以上高額療養に該当した場合には多数回該当となり 一部を除き 4 回目からの高額療養の自己負

「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について(厚生労働省保険局医療課長、歯科医療管理官:H )

(協会)300829事務連絡(国内在住者扶養認定QA)

( 例 2) 特定被災区域にある住家と区域外にある住家を行き来して生活しており 特定被災区域の家が被災したが 住民票は区域外にある場合 公共料金の支払等により生活実態が確認されれば対象として差し支えない ( 例 3) 学生で特定被災区域外に居住している ( 区域外に住民票 ) が 特例により 特定被

保険年金管理課資料編

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

2 前項第 1 号の制限額は, 次表のとおりとする 対象者制限額乳幼児等を養育している者扶養親族等及び児童がないときは,53 2 万円とし, 扶養親族等及び児童があるときは,532 万円に当該扶養親族等及び児童 1 人につき38 万円 ( 当該扶養親族等が所得税法 ( 昭和 40 年法律第 33 号

スライド 1

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機関と調整する ) 次の 1 から 3 により算出し それを合計して支払いを行うことと なりますので 各保険医療機関においては 別紙様式により 当該保険医療機関等の 平成 23 年 5 月の入院 外来別の診療実日数を併せて届け出るものとなります 1 入院分平成 22 年 11 月 ~ 平成 23 年

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「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について」の一部改正について(厚生労働省健康局長:H )

当該年度の四月一日から同年度の十二月三十一日までの当該会員市町村の前期高齢被保険者に係る拠出対象額 当該年度の当該会員市町村の前期高齢被保険者に係るアに掲げる額並びに後期高齢者支援金及び病床転換支援金の納付に要した費用の額との合計額の十二分の九 Ⅱ 当該年度の前年度の前期高 齢者交付金の額 ( 三ヶ

01 表紙

第 3 条市長は 前条に規定する申請に基づいて医療費の給付を受けることができる者であることを確認したときは 申請者に重度心身障がい者医療費受給者証 ( 第 2 号様式 以下 受給者証 という ) を交付するものとする 2 前項の受給者証の資格取得日は 市長が交付決定をした日の属する月の翌月の初日 (

3. 現況申立書 Q5 現況申立書については 参考例として示されていることから これまで使 用していた現況申立書を引き続き使用してよいか A. これまで使用していた現況申立書を使用しても差し支えないが 使用にあたっては 今回の通知に則した判定基準 ( 身分関係 生計維持関係 ) となっているか十分精

【事務連絡】160421平成28年熊本地震による被災者に係る一部負担金等の取扱いについて

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任意継続被保険者制度について

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老発第    第 号

2. 概算請求を行う場合の取扱いについて (1) 概算による請求を選択する保険医療機関等については やむを得ない事情がある場合を除き 別紙様式により 平成 23 年 4 月 13 日までに概算による請求を選択した旨及び 次の (2) による診療実日数等を各審査支払機関 ( 国民健康保険団体連合会及び

Microsoft Word 答申件数表

平成 7 年 月難病法による特定医療に係る計算事例 ( 高齢受給者 ) 目次 事例 No 区分 軽減特例措置対象者 備考 高齢者一般入院 8 一般 54 ( 既認定者 ) 高齢者一般入院 8 一般 54 ( 既認定者 ) 3 高齢者一般入院 8 一般 54 ( 新規認定者 ) 4 高齢者一般入院 9

足利市妊産婦医療費助成条例 昭和 48 年 3 月 23 日条例第 2 号改正昭和 49 年 6 月 11 日条例第 38 号昭和 59 年 12 月 20 日条例第 32 号昭和 62 年 3 月 23 日条例第 7 号平成 6 年 12 月 21 日条例第 35 号平成 10 年 3 月 24

別添 外来年間合算に関する運用事例について 平成 30 年 7 月 5 日 厚生労働省保険局 保険課 国民健康保険課 高齢者医療課

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平成 30 年 4 月からの制度改正で 市区町村は都道府県と一緒に 国民健康保険を運営していきます Q なぜ制度改正をするの? 国保は会社勤めの方々が加入している保険と比べて 1 国保加入者の平均年齢が高い また 医療費も高額になりやすい 2 国保加入者は非正規労働者や定年退職者が多く 保険税の負担

Transcription:

高額療養費の制度改正について 平成 29 年 8 月 平成 29 年 8 月より 70 歳以上の方の高額療養費が改正されましたの でお知らせいたします 詳しくは 下記ページをご参照ください

健保連業務支援 G 補足資料 高額療養費の制度改正事項 平成 29 年 8 月施行 1 の引き上げ ( 対象 :70 歳以上の者 ) 1 70 歳以上の外来におけるの引き上げ 70 歳以上の外来におけるが これまでの一般ので 12,000 円 現役並みので 44,400 円だったものが 一般ので 14,000 円 現役並みので に引き上げられます 2 70 歳以上の入院及び高齢者世帯合算のの引き上げ 70 歳以上の入院及び高齢者世帯合算におけるが これまでの一般ので 44,400 円 ( 多数回該当なし ) だったものが 一般ので 57,600( 多数回該当 44,400 円 ) に引き上げられます 平成 29 年 7 月まで 平成 29 年 8 月から 現役並み 44,400 円 80,100 円 +1% 現役並み 80,100 円 +1% 一般 12,000 円 44,400 円 一般 14,000 円 一般の者についても 多数回該当が適用となります したがって 施行時に一般のの者については 平成 28 年 9 月から平成 29 年 7 月までの間に世帯において高額療養費の支給が 3 回以上ある場合 8 月から多数回該当が適用することができます 2 70 歳以上の外来 ( 一般の者に限る ) における年間上限額の設定 ( 予定 ) 1 趣旨 制度の趣旨は 健保令 41 条 5 項に定める外来診療した 70 歳以上の者 ( 一般の者に限る ) のを 12,000 円から 14,000 円に引き上げることに伴い 当該者の経済的な負担を考慮した時限措置として年間の上限額 (12,000 円 12=144,000 円 ) を設定することです

2 支給要件 70 歳以上で外来療養した患者 (7 月 31 日時点で現役並み以外の者に限る ) が 計算期間 (8 月 1 日から翌 7 月 31 日まで ) の間 ( 1) に 一般及び低所得であった期間の自己負担額の通算額 ( 2) が 上限額 144,000 円を上回っていること ( 1) 計算期間 (8 月 1 日から翌 7 月 31 日まで ) の間 計算期間内に保険者の異動があった場合は 自己負担額を通算することとなります ( 2) 自己負担額の通算額 通算される額は 70 歳以上で外来療養した患者 ( 一般及び低所得の者に限る ) 単位に自己負担額を通算します なお 世帯合算の高額療養費が支給されている場合は 他の自己負担額との割合に応じて自己負担額を減じます 3 支給額 70 歳以上で外来療養した患者 (7 月 31 日時点で現役並み以外の者に限る ) が 計算期間 (8 月 1 日から翌 7 月 31 日まで ) の間に負担したの通算額から 上限額を控除した額 イメージ図 ( 事例 1) 毎月外来で 30,000 円を負担 ( 高額療養費の支給により実際は 14,000 円 ) した場合 自己負担額 ( ) 高額療養費 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 8 月一般 9 月一般 10 月一般 11 月一般 12 月一般 1 月一般 2 月一般 3 月一般 4 月一般 5 月一般 6 月一般 7 月一般 上記事例の場合 年間上限により支給される額は 14,000 12=168,000 円から 144,000 円を控除した 24,000 円となります 70 歳以上の外来について 同一月に複数回通院したとしても 個人合算の高額療養費が支給されることから 月のは 14,000 円が限度となりますが 月途中に保険者に異動があった場合は 同一月に 14,000 2 の負担となります ( 事例 2) 外来に係る一部負担金がを超えていない場合 13500 13500 13500 13500 13500 13500 13500 13500 13500 13500 13500 13500 8 月一般 9 月一般 10 月一般 11 月一般 12 月一般 1 月一般 2 月一般 3 月一般 4 月一般 5 月一般 6 月一般 7 月一般 上記事例の場合 年間上限により支給される額は 13,500 12=162,000 円から 144,000 円を控除した 18,000 円となります

4 支給申請の時期 年間上限の高額療養費は 償還払いが原則であるため 被保険者が請求することにより支給することとなります なお その請求は 翌年 8 月以降に可能となりますが 支給は 9 月以降 (7 月のレセプトは 9 月にならないと確認できないため ) となります ただし 診療内容明細書等で事実確認が出来るのであれば 8 月に支給しても差し支えありません なお 当該請求については 健康保険法施行規則第 111 条 ( 保険給付に関する手続きの特例 ) に該当することから 保険者の判断により省略することも可能です 5 支給 7 月 31 日に被保険者が在籍する保険者 ( 基準日保険者 ) へ 支給申請書を提出します 当該年間上限額の取扱いは 高額介護合算の事務スキームと同様のイメージとされており 保険者の異動 ( 被用者保険のみならず 国保 広域連合を含む ) があった場合においては 各保険者が支給する金額は自己負担額に応じて按分計算等を行うこととなる予定です 自己負担額 ( ) 高額療養費 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 16000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 14000 7/31 8 月一般 9 月一般 10 月一般 11 月一般 12 月一般 1 月一般 2 月一般 3 月一般 4 月一般 5 月一般 6 月一般 7 月一般 保険者 A 保険者 B 保険者 C 保険者 D 基準日保険者 7 月 31 日に被保険者が在籍する保険者 ( 基準日保険者 ) である保険者 D が 支給申請を受理 支給合計金額 14,000 円 12-144,000 円 =24,000 円保険者 A 24,000 円 42,000 円 /168,000 円 = 6,000 円保険者 B 24,000 円 42,000 円 /168,000 円 = 6,000 円保険者 C 24,000 円 42,000 円 /168,000 円 = 6,000 円保険者 D 24,000 円 42,000 円 /168,000 円 = 6,000 円 6 計算期間内に患者が死亡した場合の取扱い 患者が計算期間中に死亡した場合 死亡日を計算期間の最終の日 (7 月 31 日 ) とみなして 144,000 円を満たしていれば 年間上限の高額療養費が支給さます

平成 30 年 8 月施行 の細分化及び引き上げ 1 現役並みの所得の細分化 70 歳以上の現役並みの所得が 3 段階に細分化されます (70 歳未満の所得アイウと同様のイメージ ) 2 一般の所得における外来の引き上げ 70 歳以上の一般における外来について 14,000 円だったものが 18,000 円に引き上げられます なお 年間上限額は引き続き 144,000 円となります 平成 30 年 7 月まで 平成 30 年 8 月から 標準報酬月額 83 万円以上 252,600 円 +1% <140,100 円 > 現役並み 80,100+1% 標準報酬月額 53~79 万円 167,400+1% <93,000 円 > 標準報酬月額 28~50 万円 80,100 円 +1% 一般 14,000 円 一般 18,000 円

平成 29 年 6 月 16 日保険課事務連絡 抜粋 3. 平成 29 年 8 月施行分 ( 年間上限について ) (1) 総論問 3.1.1 外来療養に係る年間の高額療養費について 世帯合算による高額療養費や高額介護合算療養費との関係はどのようになるのか ( 答 ) 各制度の適用順序は次のとおりとしています 1 個人の外来を計算 2 世帯合算を計算 ( 先に高齢世帯合算を計算 ) 3 外来の年間上限を計算 4 高額介護合算療養費を計算 問 3.1.5 計算期間中に現役並み所得である期間があった場合でも 基準日時点で一般又は低所得であれば 支給対象となるのか 逆に 計算期間中は一般又は低所得であったが 基準日においては現役並み所得であれば 支給対象とはならないのか ( 答 ) お見込みのとおりです 問 3.1.7 世帯合算後になお残る個人の外来療養の自己負担額の積み上げをするのではなく 月ごとの個人の外来療養の後の自己負担額を積み上げて年間上限を計算することはできないか ( 答 ) 高額療養費制度は家計に対する医療費の負担が過重とならないよう支給するものであることから 二重給付とはならないようにするためにも 世帯合算後になお残る個人の外来療養の自己負担額を合算することが適当です 例健康保険の同一世帯 ( 一般 ) に 70 歳以上の被保険者であるAとその被扶養者であるBがいる場合 ( 上限額は 世帯合算 とする ) A 外来自己負担 14,000 円 世帯合算による高額療養費 3,103 円 B 入院自己負担 60,000 円 世帯合算による高額療養費 13,297 円この場合 Aの外来療養に係る年間の高額療養費を算定するに当たって 外来自己負担額 14,000 円をそのまま用いると 世帯合算による高額療養費との二重給付となる可能性があります そのため 合算対象は 10,897 円 (=14,000-3,103) とすることが適当です 健保連補足 上記下線部の金額の計算は次のとおり 高齢者世帯合算による高額療養費の算定 (14,000+60,000)- 57,600 = 16,400 外来と入院の負担額により高額療養費を按分計算する 16,400 14,000/74,000=3,102.702702

平成 29 年 6 月 16 日保険課事務連絡 抜粋 16,400 60,000/74,000=13,297.297297 端数処理 1 円未満の端数が生じた場合は 按分後の額が一番低い額となるもの以外の額については端数を切り捨て 按分後の額が一番低い額となるものの額に当該切り捨てられた額の合算額を加える想定上記においては 3,102.702702 < 13,297.297297 であるため外来自己負担 14,000 円に係る高額療養費は 3,103 円 入院自己負担 60,000 円に係る高額療養費 13,297 円となる 実質的な負担額の算定外来自己負担 14,000 円に係る高額療養費は 3,103 円であるため 外来に係る実質的な負担額は 14,000 円から 3,103 円を控除した 10,897 円 (=14,000-3,103) となり 年間の高額療養費に係る算定においては当該実質的な負担額を算定することとなる (2) 算定方法 問 3.2.1 外来療養に係る年間の高額療養費の算定開始日はいつか ( 答 ) 平成 29 年 8 月診療分からです (3) 保険者変更の場合問 3.3.7 自己負担額証明書では何の額を証明するのか ( 答 ) 自己負担額証明書では 申請者が計算期間において被保険者又は被扶養者 ( 現役並み所得である場合を除く ) として受けた外来療養に係る一部負担金等の額から 当該者に係る月ごとの高額療養費支給額を控除した額を証明します 問 3.3.8 保険者変更があった場合において 外来療養に係る年間の高額療養費支給後に 資格喪失後受診等の不当利得が判明した場合や自己負担額が遡及変更となった場合の取扱いはどうするのか ( 答 ) 高額介護合算療養費と同様に 次のように取り扱うこととします 1 申請者が基準日に属する保険者 ( 以下この問において 基準日保険者 という ) において自己負担額の変更が生じた場合は 基準日保険者において外来療養に係る年間の高額療養費を再計算し その結果を被保険者及び基準日保険者以外の保険者 ( 自己負担額証明書を発行した保険者 ) に通知した上で 申請者に対して追加支給又は返還請求する 2 基準日保険者以外の保険者において自己負担額の変更が生じた場合には 申請者に対して自己負担額の修正があることを連絡するとともに 基準日保険者に対して修正した自己負担額証明書を送付し 再度計算を依頼する 基準日保険者における再計算後 申請者に対して追加支給又は返還請求する