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平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

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各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

固定資産税の課税のしくみ < 評価額と課税標準額と税額の推移 > ( 土地編 ) 課税標準額 評価額 税 額 なぜ, 地価が下落しているのに, 土地の固定資産税が上昇するの!? 2 なぜ, 平成 6 年評価額が急激に上昇したの!? 3 < 公的土地評価相互の均衡と適正化 > < 地価公示価格の一定割

12. 地価公示は 土地鑑定委員会が 毎年 1 回 2 人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め その結果を審 査し 必要な調整を行って 標準地の正常な価格を判定し これを公示するものである 13. 不動産鑑定士は 土地鑑定委員会の求めに応じて標準地の鑑定評価を行うに当たっては 近傍類地の取 引価格から

73,800 円 / m2 幹線道路背後の住宅地域 については 77,600 円 / m2 という結論を得たものであり 幹線道路背後の住宅地域 の土地価格が 幹線道路沿線の商業地域 の土地価格よりも高いという内容であった 既述のとおり 土地価格の算定は 近傍類似の一般の取引事例をもとに算定しているこ

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第 8 章地価の動向 1 地価公示及び地価調査のあらまし 目 的 地価公示は 地価公示法に基づき 都市及びその周辺地域等において標準地を選定し その正常な価格を公示することにより 一般の土地の取引価格に対して指標を与え 及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定等に資し

目次調査結果の要約 東京圏全体の概況... 3 (1) 地価変動率... 3 (2) 地価指数 東京圏内都県別の概況... 4 (1) 地価変動率... 4 (2) 地価指数 東京都内エリア別の概況 ( 住宅地 商業地 工業地合計 )... 6 (1)

不動産経済 表紙OL

2.1% 増 ) [ 成約報告件数 ]2 万 7426 件 ( 同 3.7% 増 ) うち 売物件 =8134 件 ( 同 11.5% 増 ) 賃貸物件 =1 万 9292 件 ( 同 0.7% 増 ) [ 条件検索 ]1229 万 5504 件 ( 同 6.6% 増 ) [ 図面検索 ]2449

中古マンション概況 首都圏における 214 年 1~3 月の中古マンション成約は 9,993 件 ( 前年同期比 3.4% 増 ) で 1 期連続で前年同期を上回っています 都県 地域別に見ると埼玉県および横浜川崎地域を除く各都県 地域で前年同期を上回っています の 1 m2当たり単価は首都圏平均で

中古マンション概況 首都圏における 213 年 1~3 月の中古マンション成約は 9,663 件 ( 前年同期比 12.2% 増 ) で 6 期連続で前年同期を上回り 増加率は 2 ケタに拡大しています すべての都県 地域で前年同期を上回っています の 1 m2当たり単価は首都圏平均で

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中古マンション概況 212 における首都圏中古マンションの成約は 31,397 件 ( 前比 8.7% 増 ) 3 ぶりに前を上回り 過去最高のとなっています 都県 地域別に見ても すべての都県 地域で増加となっています の 1 m2当たり単価は首都圏平均で 万円 ( 前比 1.9% 下

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販売用不動産の時価評価の基準(案)と論点

第1章

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1. 調査の目的 物価モニター調査の概要 原油価格や為替レートなどの動向が生活関連物資等の価格に及ぼす影響 物価動向についての意識等を正確 迅速に把握し 消費者等へタイムリーな情報提供を行う ( 参考 )URL:

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目次 調査の目的... 1 Ⅰ 部新築戸建住宅及びマンションの取引調査... 1 A 新築戸建住宅... 1 B マンション ( 新築及び中古 )... 4 Ⅱ 部年収倍率等調査... 5 A 調査方法... 5 B 結果及び特徴... 6 Ⅲ 部総括... 8 調査の目的 本調査は ( 公社 )

することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

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LEC 東京リーガルマインド 複製 頒布を禁じます 平成 29 年度不動産鑑定士論文式試験 ズバリ的中 鑑定理論 論文問題 問題 1 (50 点 ) 移行地に関する次の各問に答えなさい (1) 不動産の種別における移行地の定義について 見込地と比較した上で 説明しなさい (2) 移行地の個別的要因に

調査対象物件の時価 ( 賃貸 ) No: , 調査物件の周辺範囲から 築年数 面積等の類似物件から賃貸物件の時価をレポートします 賃貸物件の時価調査対象範囲 : 3,000m 以内対象物件数 : 60 件 最も類似している賃貸物件の時価 20.5 万円

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平成 22 年基準 秋田県鉱工業生産指数月報 平成 30 年 12 月分 鉱工業生産指数の推移 季節調整済指数全国 東北 : 平成 27 年 =100 秋田 : 平成 22 年 =

1. 住宅地価格査定マニュアル 改訂の概要 (1) 大都市圏版 と 標準版 の区分を廃止し 一本化 1 改訂前は 査定地 ( 事例地 ) が所在する地理的要因に基づき大都市圏版または標準版のいずれかを査定者が選択し かつ 大都市圏版と標準版では各査定項目の評点について異なる設定としていますが 改訂で

目 次 [Ⅰ] 調査方法 2 [Ⅱ] 地域区分図 3 [Ⅲ] アンケート調査票 4~5 [Ⅳ] 第 2 回不動産市況 DI 調査結果の概要 6 [Ⅴ] 設問ごとの回答内訳 [-1] 設問 2,3( 住宅地価格 ) 7~9 [-2] 設問 2,3( 商業地価格 ) 10~12 [-3] 設問 2,3(

木造住宅の価格(理論値)と建築数

第 5 章 N

路線価図

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

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< 賃貸住宅管理業者登録制度 > 国土交通省では 賃貸住宅管理業の適正化を図るため 平成 23 年から任意の登録制度として賃貸住宅管理業者登録制度を実施しています 賃貸住宅管理業者登録制度では サブリースを含む賃貸住宅管理業の遵守すべきルールを設けており 登録業者は このルールを守らなければなりませ

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不動産流通システム改革による我が国の不動産流通市場の活性化に向けて ( 平成 24 年 6 月 不動産流通市場活性化フォーラム 提言より ) 不動産流通市場の現状 誰が建てたか判らない 修繕等の情報が判らない 耐震性能 省エネ性能が判らない劣化の状況が判らない リフォームの可否が判らない不動産業者か

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用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

計算式 1 1 建物の価額 ( 固定資産税評価額 ) =2 長期居住権付所有権の価額 +3 長期居住権の価額 2 長期居住権付所有権の価額 ( 注 1) =1 固定資産税評価額 法定耐用年数 ( 経過年数 + 存続年数 ( 注 3)) 法定耐用年数 ( 注 2) 経過年数 ライプニッツ係数 ( 注

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相続財産の評価P64~75

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イクル成分 のみから 需要側の動きの 仮置き値 の作成を行う これにより 次 QE から 2 次 QE への改定幅を縮小させることが期待される 本改善策は 22 年 4-6 月期 次 QE から導入する 本改善策の効果について 一定の仮定をおいて試算を行ったところ 民間企業設備の 2 年 7-9 月

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会場 - 全国 9 都市で実施 地 開催 会場 北海道 8 7 ( ) 北海道庁別館 11 階第 4 研修室 8 8 ( ) 札幌市中央区北 3 条 7 丁 巨大災害に備えて 地域別総合防災研修 東北 ( ) ( ) 北陸 ( ) (

参考資料 131

1. 研究の目的 東日本大震災の発生や台風 集中豪雨による災害の頻発をふまえ 災害対応 危機管理のための被害想定やハザードマップの作成が各地で進んでいる 不動産評価にも災害リスクが考慮されつつある一方で ハザードマップの公表や警戒区域の指定が不動産価値の低下につながることを懸念する声もある しかし

平成22年2月●日

目   次

図 1 平成 19 年首都圏地価分布 出所 ) 東急不動産株式会社作成 1963 年以来 毎年定期的に 1 月現在の地価調査を同社が行い その結果をまとめているもの 2

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第 1 基本的事項 1 業務内容についての順守事項本業務を行う不動産鑑定士又は不動産鑑定士補 ( 以下 不動産鑑定士等 という ) は 本業務が単に個別地点について行う鑑定評価と異なり 同一価格時点で大量に行う鑑定評価であり 特に面的な価格の均衡が求められる固定資産税評価のための基礎資料を作成するも

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表 3 の総人口を 100 としたときの指数でみた総人口 順位 全国 94.2 全国 沖縄県 沖縄県 東京都 東京都 神奈川県 99.6 滋賀県 愛知県 99.2 愛知県 滋賀県 神奈川

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

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RETIO NO.104 地価の地域間の格差 ばらつき について 都道府県地価調査の結果を基に 姫野 和弘 総括研究理事 毎年 3月には地価公示 9月には都道府 ここでは 都道府県地価調査の結果を活用し 県地価調査の結果が公表され 新聞紙面を賑 て その地価の水準から 地域間の 価

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1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

マイナス金利付き量的 質 的金融緩和と日本経済 内閣府経済社会総合研究所主任研究員 京都大学経済学研究科特任准教授 敦賀貴之 この講演に含まれる内容や意見は講演者個人のものであり 内閣府の見解を表すものではありません

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平成 2 4 年 8 月 2 2 日土地 建設産業局土地市場課 不動産価格指数 ( 住宅 ) の公表について 平成 24 年 8 月末より 年間約 30 万件の住宅 マンション等の取引価格情報をもとに 全国 ブロック別 都市圏別に毎月の不動産価格を指数化した 不動産価格指数 ( 住宅 ) の試験運用を開始する Ⅰ. 不動産価格指数 ( 住宅 ) の概要 1 背景 2007 年の米国のサブプライムローン ( 信用力の低い個人向け住宅融資 ) 問題に端を発した世界各国での金融市場の混乱は 2008 年のリーマン ブラザーズの破綻により世界的な金融危機へと発展し さらに実態経済にも危機が拡大した また ヨーロッパではイギリスやスペイン等で 2000 年代後半以降不動産バブルが崩壊しており 現在のヨーロッパの経済危機の一つの要因となっている 現在の金融 経済危機は 不動産バブルの問題により危機が表面化し各国へ波及したが これは 不動産価格の変動に関する情報が不十分で 既存の物価指数では不動産の価格変動を適切に把握できなかったことが危機を拡大させた要因の一つと考えられている このため 不動産価格の動向を 国際共通指針のもとで迅速かつ的確に把握する必要性の認識が各国において共有され 2009 年には 国際通貨基金 (IMF) 等から G20 諸国に対して 不動産価格指数 ( 住宅 ) を公表することの勧告が出された 2 国際的な動向このことから IMF や Eurostat( 欧州委員会統計局 ) を中心とする多数の国際機関や日本を含む各国の有識者が協力して 2011 年 5 月に不動産価格指数 ( 住宅 ) の作成に関する国際指針 (Residential Property Price Indices Handbook) が作成された G20 諸国は この国際指針に従って指数の整備を進めており 主要先進国等は 2012 年までに運用を開始することを予定している 3 我が国の動向我が国においても 不動産価格指数 ( 住宅 ) の整備に向け 国土交通省を事務局とし 平成 22 年度及び 23 年度に 不動産価格の動向指標の整備に関する研究会 を開催し 有識者や日本銀行 金融庁 内閣府 総務省 法務省等が参加し 国際指針に基づく我が国の不動産価格指数 ( 住宅 ) の開発に向けて検討を進めてきた この結果開発された不動産価格指数 ( 住宅 ) について 平成 24 年 8 月 試験運用を開始する 4 発表内容及び活用方法今回発表する不動産価格指数 ( 住宅 ) は 国際指針に基づいて作成された 更地 建物付土地及びマンション価格の月次の変動を 全国 ブロック別 都市圏別に毎月公表する これにより 経済に大きな影響を及ぼす不動産市場の動向をタイムリーに国際比較することが可能となり マクロ経済政策 金融政策等に活用されることが期待されるほか 不動産市場の透明性の向上 ひいては国内及び海外からの不動産投資の活性化にも資するものである 1

5 今後の試験運用について試験運用中は より適切な指数を作成するため 推計結果を検証して必要に応じ推計方法や運用体制に関する改善策を講ずることとし 2 年程度 * の運用を経て本格運用に移行する (* 不動産取引は 12 か月の季節性を有すると考えられることから これを1 単位として捉え 2 単位程度実施することを想定 ) ( 表 1 不動産価格指数 ( 住宅 ) 速報 の概要 ) 名称 ( 対象用途 ) 住宅総合 更地 建物付土地 ( 地目が 宅地 である更地及び建物付土地 ) マンション ( 区分所有建物 ) 対象地域 全国 ブロック別 ( 北海道 東北 関東 北陸 中部 近畿 中国 四国 九州 沖縄の計 9 ブロック ) 都市圏別 ( 南関東 名古屋 京阪神 ) 算出期間 基準時点 算出頻度 2008 年 4 月より 2008 年 4 月より 2009 年 3 月までの算術平均値を 100 として基準化 月次 推計方法 ヘドニック法 ( 時間ダミー変数法 ) 利用する情報 不動産取引価格情報 ( アンケート調査による情報 ) 取引月から公表までの期間 公表頻度 約 5 ヶ月 毎月 早い段階で利用可能な情報のみを用いて作成した 速報 と 現地調査による詳細な情報を加えて作成した 確報 ( 住宅総合 更地 建物付地 マンションの4 系列 : 取引の約 1 年後に発表 ) を公表する Ⅱ. 不動産価格指数 ( 住宅 ) の作成方法国土交通省では 平成 17 年 4 月から 不動産の買い主に対し ( 取引価格 面積 最寄り駅からの距離 築年数などについて ) アンケート調査を行い 個人情報を秘匿化した上で不動産取引価格情報として年間約 30 万件提供しており このデータをもとに不動産価格指数 ( 住宅 ) を作成する 不動産の価格は それぞれの物件の立地や特性によって大きく異なる 不動産価格指数 ( 住宅 ) では毎月の市場動向の変化を把握することを目的とするため 物件の立地や特性による影響を除去することが必要である そこで 多数の物件データから 物件ごとの個別の特性が価格に及ぼす影響を除去し いわば 同一品質の物件 を仮定し 月ごとの不動産市場の動向を把握するという手法をとっている すなわち 不動産の価格 = 個別物件の特性に由来する価格 + 不動産市場の時間的な変化に由来して変動する価格 とみなして計算する ヘドニック法 ( 時間ダミー変数法 ) という手法である 不動産価格指数 ( 住宅 ) をヘドニック法で開発するにあたって考慮した個別物件の特性を次の表に示す 2

( 表 2 市場動向を把握するために除去された個別物件の特性 ) 不動産の説明変数更地 建物付土地マンション特性広さ面積 部屋の地上階数 近さ最寄り駅からの距離 県庁所在地からの距離 新しさ築年数 地域性所在する都道府県 市街化区域か否か 取引条件取引主体 個々の不動産の価格に影響を及ぼす特性は多数あるが その中でも 全国各地の住宅用不動産に共通して大きく影響する特性を抽出している なお 確報ではこれらに加え 建物の延床面積 総階数 建物の向き等 現地調査によって得られた特性を考慮する なお 不動産はその用途や地域に応じて価格形成が異なるため 土地の用途が住宅であるものについて1 更地 2 建物付土地 3マンションに分類し 地域としてはブロック別 ( 北海道地方 東北地方 関東地方 北陸地方 中部地方 近畿地方 中国地方 四国地方 九州 沖縄地方 ) と都市圏別 ( 南関東圏 名古屋圏 京阪神圏 ) に分類し 不動産の種類別及び地域別の指数を作成し これらの指数をもとに 取引総額によりウェイト付けを行い 全国の不動産価格指数 ( 住宅 ) を作成している Ⅲ. 公表スケジュール不動産価格指数 ( 住宅 ) の当面の公表スケジュールは下表のとおりである ( 表 3 公表スケジュール ) 公表日程 速報 確報 公表日 : 平成 24 年 8 月 29 日 14 時 平成 24 年 4 月分 - 公表日 : 平成 24 年 10 月初旬 (3 日 14 時予定 ) 平成 24 年 5 月分 - 公表日 : 平成 24 年 11 月初旬 (7 日 14 時予定 ) 平成 24 年 6 月分 - 公表日 : 平成 24 年 12 月初旬 (5 日 14 時予定 ) 平成 24 年 7 月分 - 公表日 : 平成 25 年 1 月初旬 (9 日 14 時予定 ) 平成 24 年 8 月分 平成 23 年 10-12 月分 公表日 : 平成 25 年 2 月初旬 (1 日 14 時予定 ) 平成 24 年 9 月分 - 公表日 : 平成 25 年 3 月初旬 (7 日 14 時予定 ) 平成 24 年 10 月分 - 公表方法 : ホームページ / 他 土地 建設産業局土地市場課にて配布 3

Ⅳ. 不動産価格指数 ( 住宅 ) の算出結果不動産価格指数 ( 住宅 ) では 不動産の種類別 地域別の指数と これらの指数をもとに取引総額によりウェイト付けを行った全国の指数を作成する ( 例 1) 種類別 ( 全国 ) ( 例 2) 種類別 ( 都市圏別 南関東 ) 150 150 140 130 更地 建物付土地マンション住宅総合 140 130 更地 建物付地マンション住宅総合 120 120 110 110 100 100 90 90 80 80 70 70 60 60 50 04 06 08 10 12 02 04 06 08 10 12 02 04 06 08 10 12 02 04 06 08 10 12 2008 2009 2010 2011 50 04 06 08 10 12 02 04 06 08 10 12 02 04 06 08 10 12 02 04 06 08 10 12 2008 2009 2010 2011 2008 年度平均 =100 2008 年度平均 =100 2012 年 1 月以降の数値は計算中 参考地価公示と不動産価格指数 ( 住宅 ) それぞれの特徴国土交通省では 地価公示 を実施しているが これは 一般の土地の取引価格に対して指標を与え 不動産の鑑定評価や公共事業用地の取得価格の算定の規準となること 相続税路線価や固定資産税評価の基礎となること等を通じ 適正な地価の形成に寄与することを目的としたものであり 不動産価格指数 ( 住宅 ) とは実施の目的が異なる それぞれの特徴は以下のとおり 算出方法 調査対象 地価公示不動産価格指数 ( 住宅 ) 不動産鑑定士が不動産鑑定評価手法により 取引価格 土地の収益性等を多面的に検証して 正常な価格注 1 を判定 更地 ( 建物等がある場合 土地の使用 収益を制限する権利がある場合は これらが存しないものとして評価 ) 頻度年 1 回毎月 特徴 地点単位でみた土地の正常な価格水準の地理的分布が分かる 地域の標準的な土地の市場価値を示す価格を知ることができる 市場参加者 取引形態 公開期間等に係る特殊事情注 2 による影響が補正されていることから 地域の土地の平均的な価格動向も知ることができる 実際の取引価格情報をそのまま機械的に統計処理し 広域的なブロック単位で指標化 ( ヘドニック法による ) 更地 建物付土地 区分所有建物 ( マンション ) 広域的なブロック単位でみた不動産取引の勢いの時間的変化が分かる 市場の特異な動きを察知できる可能性がある 市場参加者 取引形態 公開期間等に係る特殊事情注 2 による影響が反映されているため 表示される指標の変動幅が大きくなる可能性がある 注 1 土地について 自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格のこと 注 2 売り急ぎ 買い進みである 使用を制約する権利が付着している といった実際の不動産市場で成立する取引価格に影響を与えると考えられる事情のこと 不動産価格指数 ( 住宅 ) に関する情報は以下のホームページに掲載します 土地総合情報ライブラリーで検索 土地の価格 不動産価格指数 ( 住宅 ) http://tochi.mlit.go.jp/kakaku/shisuu 問い合わせ先 土地 建設産業局土地市場課課長補佐青山 ( 内線 30-232) 主査荒井 ( 内線 30-223) ( 代 ) 03-5253-8111 ( 直 )03-5253-8376 (FAX)03-5253-1577 4

( 参考 1) 不動産価格指数 ( 住宅 ) の作成フロー 不動産価格指数 ( 住宅 ) の推計フロー 5

( 参考 2) 不動産価格の動向指標の整備に関する研究会 ( 研究会の趣旨 ) 不動産価格の動向を把握するため 国際的に共通のルールに則った指標の作成を目的として Eurostat を中心として多数の国際機関が協力しながら 住宅価格指数に関するハンドブック ( 以下 国際ハンドブック という ) を取りまとめた 我が国においても 国際ハンドブックに対応しつつ不動産価格の動向を把握するための指標を整備することが求められている このため 国土交通省では 我が国におけるユーザーのニーズを踏まえ マクロ経済政策の的確な運営の基礎となる不動産価格の動向指標を整備するため 国際動向を把握するとともに 指標の算定方法 指標作成のための原データなどについて検討することを目的として 不動産価格の動向指標の整備に関する研究会 を開催し 議論を行った ( 研究会の開催経緯 ) 不動産価格の動向指標の整備に関する研究会は 2010 年 6 月から 2012 年 2 月までの計 6 回開催し 下記の議題について検討を行なってきた 平成 22 年度 第 1 回研究会 (2010 年 6 月 2 日 ) (1) 国際ハンドブックの議論の動向 (2) 不動産価格指数とマクロ経済政策 ~ユーザーニーズの視点から~ (3) 今後の論点及び進め方 第 2 回研究会 (2010 年 10 月 26 日 ) (1) 住宅価格指数ハンドブック ( 国際ハンドブック ) について第 1 次草稿のポイント 今後の予定 (2) 指標の検討状況及び今後の進め方について原データ分析 基本的な要件等 第 3 回研究会 (2010 年 12 月 22 日 ) (1) 不動産価格の動向指標の原データに関する追加分析について (2) ヘドニック法による不動産価格の動向指標の試作について 第 4 回研究会 (2011 年 3 月 18 日 ) (1) ハーグにおける住宅価格指数ワークショップについて ( 報告 ) (2) 住宅価格指数ハンドブック ( 国際ハンドブック ) について (3) 取引事例データ分析について (4) 総括 6

平成 23 年度 第 1 回研究会 (2011 年 11 月 2 日 ) (1) 本年度の検討内容と進捗報告 (2) 今後の論点及び進め方について 第 2 回研究会 (2012 年 2 月 16 日 ) (1) 検討状況の報告 (2) 総括 ( 委員名簿 平成 24 年 2 月時点 ) 座長 清水千弘 麗澤大学経済学部教授 委員 磯尾隆光 ( 社 ) 日本不動産鑑定協会理事 委員 櫻庭千尋 日本銀行調査統計局審議役 委員 佐野隆之 ( 財 ) 東日本不動産流通機構 ( 東日本レインズ ) 総務課長 委員 須賀雅弘 ( 一財 ) 土地情報センター事業本部長 委員 氷見野良三金融庁総務企画局参事官 ( 国際担当 ) 委員 渡辺努 東京大学大学院経済学研究科教授 委員 岩城豊 国土交通省土地 建設産業局地価調査課長 委員 野村正史 国土交通省土地 建設産業局不動産業課長 委員 石川卓弥 国土交通省土地 建設産業局不動産市場整備課長 オブザーバー 松谷萬太郎内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部 国民資産課長 オブザーバー 永島勝利 総務省統計局消費統計課物価統計室長 オブザーバー 江原健志 法務省民事局民事第二課長 ( 敬称略 順不同 ) ( 参考 ) 資料 議事概要については 以下のホームページ参照 土地総合情報ライブラリーで検索 検討 分析 不動産価格の動向指標の整備 http://tochi.mlit.go.jp/kentou-bunseki/kakaku-doukou 7