確定給付企業年金 DBパッケージプランのご提案

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柔軟で弾力的な給付設計について

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厚生年金基金に関する要望.PDF

年 12 月 厚生年金基金制度を解散して後継制度に資産を持込む場合の手続き 本資料は 平成 26 年 12 月 11 日に発出された事務連絡 解散存続厚生年金基金の残余財産を他の制度へ交付又は移換する際の取扱いについて 及び関連する法令等に基づきその要点を纏めたものです 作成時点にお

将来返上認可 過去返上認可 6 基金 解散認可 1 基金 一括納付による解散である 3 指定基金制度ア概要年金給付等に要する積立金の積立水準が著しく低い基金を 厚生労働大臣が指定します この指定された基金に対して 5 年間の財政健全化計画を作成させ これに基づき事業運営を行うよう重点的に指導すること

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年 発 第     号

「確定給付企業年金の規約の承認及び認可の基準等について」の一部改正について

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公開草案なお 重要性が乏しい場合には当該注記を省略できる 現行 適用時期等 平成 XX 年改正の本適用指針 ( 以下 平成 XX 年改正適用指針 という ) は 公表日以後適用する 適用時期等 結論の背景経緯 平成 24 年 1 月 31 日付で 厚生労働省通知 厚生年金基金

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厚生年金基金から残余財産の交付を受けた DB の加入員期間の期間算入 解散した厚生年金基金の残余財産の交付を受けて DB を新設する際に 以下のように 解散日から DB の設立までの期間が数日空くケースが考えられる 法令上 このような取扱いはできない < 例 > 平成 27 年 9 月 28 日厚生

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Ⅰ. 厚生年金基金の取扱について 1. 残余財産の分配について (1) 分配の有無 Q1: 代行部分返納後に残余財産があれば 基金の上乗せ部分に係る 分配金 として 加入者 受給待期者 受給者に分配することになりますが 現時点および最終時点で残余財産はいくらになりますか? A1: 仮に平成 27 年

1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

平成15年4月より、厚生年金制度において、賞与等を一般の保険料の賦課対象とするとともに、給付に反映される総報酬制が導入され、厚生年金基金においても同様に総報酬制が導入されます

年企発 2 第 2 号 平成 28 年 2 月 日 厚生年金基金理事長殿 厚生労働省年金局 企業年金国民年金基金課長 厚生年金基金の年金の実態調査について ( 調査依頼 ) 厚生年金基金の年金に関する実態調査を 別添 厚生年金基金の年金の実態調査要領 のとおり実施することとしたので 平成 27 年

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「連合会通算年金に関する統計集」‐平成26年度‐.PDF

年金制度のポイント

基金解散時の最低積立基準額の算定 最低保全給付 ( 控除前 ) 規約に定める最低保全給付の区分ごとに基準日における加入員 受給者等の区分に応じ計算する 各給付区分において 受給者又は受給待期脱退者でかつ加入員である者については 規約に定める残余財産の分配方法に準じて最低保全給付を計上する 将来期間に

第 50 号 2016 年 10 月 4 日 企業年金業務室 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大及び厚生年金の標準報酬月額の下限拡大に伴う厚生年金基金への影響について 平成 28 年 9 月 30 日付で厚生労働省年金局から発出された通知 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能

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新旧対照表(第2分冊:保険会社関係)1-14-14

企業年金のポータビリティ制度 ホ ータヒ リティ制度を活用しない場合 定年後 : 企業年金なし A 社 :9 年 B 社 :9 年 C 社 :9 年 定年 ホ ータヒ リティ制度を活用する場合 ホ ータヒ リティ制度活用 ホ ータヒ リティ制度活用 定年後 :27 年分を通算した企業年金を受給 A

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日本再興戦略 改訂 2015 平成 27 年 6 月 30 日に閣議決定された 日本再興戦略 改訂 2015 においては 企業が確定給付企業年金を実施しやすい環境を整備するため 確定給付企業年金の制度改善について検討することとされている - 日本再興戦略 改訂 2015( 平成 27 年 6 月 3

さくらグループ厚生年金基金制度の今後について 安定した年金給付を継続していくため 厚生年金基金制度の見直しを進めています はじめに はじめに さくらグループ厚生年金基金は 平成 9 年 4 月に設立され これまで退職された多くの加入員の皆様に一時金給付や年金給付を行ってきました また 基金制度は当社

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2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

2 厚年基金付加支給利率を定める告示 解散する厚生年金基金から中退共へ資産を移換した場合 掛金納付月数へ通算するとともに 掛金納付月数へ通算されなかった残余の額については 予定運用利回り ( 年 1%) に厚生労働大臣が定める利率を加えた利率を乗じて得た額をとして支給することとしており 本告示で当該

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年金通信No.25-51_1 表紙

DB申請用紙_ xlsx

確定給付企業年金 DBパッケージプランのご提案

国民年金法関連 国民年金保険料の追納 ( 改正法附則第 2 条 ) 施行日から 3 年以内の間 国民年金保険料の納付可能期間を延長 (2 年 10 年 ) し 本人の希望により保険料を納付することで その後の年金受給につなげることができるようにする ただし 2 年経過後の保険料は国債利率を基礎として

( 注 ) ( 注 ) リスク分担型企業年金では 標準掛金額に相当する額 特別掛金額に相当する額及びリスク対応掛金額に相当する額を合算した額が掛金として規約に定められるため 本実務対応報告では 規約に定められる掛金の内訳として 標準掛金相当額 特別掛金相当額 及び リスク対応掛金相当額 という用語を

基金通信

当基金の今後の方向性について 当基金では 昨年 6 月に厚生年金基金制度の見直し法が成立したことから 今後の当厚生年金基金のあり方について検討を重ねてまいりました 改正法は 厚生年金基金に対しこれまでより高い積立水準を課し 達成できなければ短期間での不足の解消または解散を促すという大変に厳しいもので

西日本電気工事企業年金基金_No3_2017_9_FIX.indd

上乗部分Q1. 基金制度のどの給付区分が分配金の対象となるのか A1 基金の給付区分は 国の厚生年金の一部を代行している 代行部分 と 基金独自の 上乗部分 から構成されています 代行部分は 解散により国に返還され 解散後は国から年金が支給されますので 分配金の対象となるのは基金独自の上乗部分となり

生保信託協会QA

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退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

表紙 年金通信25-40企業年金制度改正説明会

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これまでの経緯について すでにご案内のとおり 当基金では 平成 26 年 4 月に施行された厚生年金保険法等の一部を改正する法律に対応するため 検討委員会を立ち上げ検討を重ねてまいりました 検討委員会での議論をもとに 平成 27 年 2 月の第 98 回代議員会において平成 30 年 3 月末を目途

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( 当該数が零未満となる場合にあっては零とする ) を 15 で除して得た数を乗じて得た 額を控除するものとする ( 継続加入者に係る給付に関する経過措置 ) 第 6 条第 3 条第 1 項の規定によりその支給に関する義務を承継した旧基金の加入員であって 第 2 条の規定によりこの基金の加入者となっ

問題 2A 1 一〇五 % 2 いずれにも該当しない 3 〇 九 4 一五〇 % 5 一〇五 % 6 解散計画等 以下の同意が必要である 交付の申出に係る残余財産を分配すべき解散基金加入員等が使用される設立事業所の 事業主の全部 当該設立事業所に使用される厚生年金基金の加入員の二分の一以上の者 (

確定給付企業年金制度のご案内 ━ 大阪府電設工業企業年金基金のご案内 ━

1. 改正法の内容 改正法の概要 厚生年金基金制度見直し法により 基金存続が困難に 1 平成 26 年 4 月 1 日 ( 施行日 ) 以降は厚生年金基金の新設は認められません 2 代行割れ ( 注 1) している基金は 施行日から 5 年以内に解散することになっています 3 施行日から 5 年時点

リスク分担型企業年金の導入事例

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制度変更の背景 厚生年金保険法の改正法は 国の厚生年金保険の一部を代行している部分について 厚生年金基金の資産が代行部分に不足することがないような仕組みづくりを趣旨としています 国の代行資産に企業年金の上乗せ部分の資産を加えた厚生年金基金は 大きな資産を保有し 運用環境の悪化時には一時的に大きな積立

平成28年度政府税制改正大綱 確定給付企業年金の弾力的な運営等に係る税制上の所要の措置 所得税 法人税 等 1 大綱の概要 確定給付企業年金について ①事業主が将来の財政悪化を想定して計画的に拠出する掛金 ②事業主が拠出する掛金で給付増減調整により運用リスクを事業主と加入者で分担する企業年金に係るも

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給付の支給時期 脱退一時金 加入者資格を喪失したとき ( 退職 65 歳到達等 ) 65 歳未満の年齢到達で資格喪失させることも可能 遺族一時金 1 加入中に死亡したとき 2 給付の繰下期間中に死亡したとき 3 年金受給中に死亡したとき 年金 < 退職による資格喪失の場合 > 1 50 歳未満で資格

II. テーマアップの要件への該当 1. テーマアップの要件を基にした テーマアップの要否に関する分析は次のとおりである (1) 広範な影響があるか 本件は企業が複数事業主の厚生年金基金制度に加入し 例外処理を採用していた場合に当該基金が解散するとき論点となる会計処理である 第 11 項に記載のとお

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企業年金制度改正ブロック説明会

自動的に反映させないのは133 社 ( 支払原資を社内で準備している189 社の70.4%) で そのうち算定基礎は賃金改定とは連動しないのが123 社 (133 社の92.5%) となっている 製造業では 改定結果を算定基礎に自動的に反映させるのは26 社 ( 支払原資を社内で準備している103

( 別紙 ) 本日の委員会の概要内容は必要と思われる箇所を抜粋し 弊社として解釈のうえ記載したものであることを予めご理解願います (1) 企国課長からの説明 ( 配布資料 1~3) ( 説明の概要 ) 1 これまでの主な意見の整理 ( 資料 1) 厚生年金本体の将来の財政への影響は可能な限り回避すべ

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リスク分担型DB ─シリーズ③_「掛金拠出の弾力化」とリスク分担型企業年金

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収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

柔軟で弾力的な給付設計について

図 1 60 歳 61 歳 62 歳 63 歳 64 歳 65 歳 生年月日 60 歳到達年度 特別支給の 男性 S24.4.2~S 平成 21~24 年度 女性 S29.4.2~S 平成 26~29 年度 男性 S28.4.2~S 女性 S33.4.2~S35.

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年金1(問題)

DC 型制度では将来の給付は運用実績により決まります 運用のリスクを 将来の給付の変動という形で従業員がすべて負うことになります DC 型の制度の設計では 一定の運用利率を想定することがあります このような場合に 運用収益の変動を嫌って変動リスクの小さい資産だけに投資すると 想定された運用利率を得ら

平成○年○月期 第○四半期財務・業績の概況(連結)

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16 省令 15 納付計画の記載について 解散後の企業年金制度実施の意思の有無 及び実施の場合の概要を記載することになっているが これを記載することによって事業主に何らかのメリットがあるのか また 納付の猶予を受けようとする金額に係る設立事業所の事業主ごとの負担方法 とは 具体的にどのような内容か具

厚生労働省試案 厚生年金基金制度の見直しについて の概要 平成 2 4 年 1 1 月 第一生命保険株式会社 以下の内容は 11 月 2 日の 第 1 回厚生年金基金制度に関する専門委員会 をもとに 当社が要点等をまとめたものです 実際の資料については 厚生労働省のホームページを参照願います また

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Taro-中期計画(別紙)

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平成 31 年 3 月 19 日 公益社団法人日本年金数理人会 企業年金制度の普及および改善に関する提言 1. はじめに 我が国では 平均寿命 健康寿命が延伸を続け高齢期の長期化が見込まれており 定年延長や雇用延長による高齢者の就労が進みつつあるが 少子高齢化による労働人口の減少に伴い高齢者の就労は

年金通信25-03(厚生年金基金制度見直し)

労働法令のポイント に賞与が分割して支払われた場合は 分割した分をまとめて 1 回としてカウントし また 臨時的に当該年に限り 4 回以上支払われたことが明らかな賞与については 支払い回数にカウントしない ( 賞与 として取り扱われ に該当しない ) ものとされている 本来 賞与 として取り扱われる

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年金制度のしくみ 3 階私的年金みらい企業年金基金 2 階 1 階 公的年金 厚生年金 国民年金 共済年金 自営業者など会社員の配偶者会社員公務員など 国民年金の加入者区分 第 1 号被保険者 第 33 号被保険者 第 2 号被保険者 3 階建ての年金制度 日本の公的年金制度は 国民年金 から全ての

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n_201202

付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

Transcription:

DB 制度改善に関するパブリックコメントについて 平成 28 年 2 月 12 日 日本生命保険相互会社 本資料は 作成時点における信頼できる情報にもとづいて作成されたものですが その情報の確実性を保証するものではありません 本資料に含まれる会計 税務 法律等の取扱いについては 公認会計士 税理士 弁護士等にご確認のうえ 貴団体自らご判断ください ホームページアドレス http://www.nenkin.nissay.co.jp/info/report.htm H27.2.12 日本生命保険相互会社団体年金コンサルティング課発行 ( 日本年基 201602-170-1121D)

目次 DB 制度改善の概要 1 Ⅰ. 非継続基準の見直し ( 特例掛金の拠出時期 ) DB 2 Ⅱ. 非継続基準の見直し ( 特例掛金の算定方法 ) DB 3 Ⅲ. 実施事業所減少時の掛金の一括拠出額の見直し DB 4 Ⅳ. 給付の現価相当額の計算の基礎となる予定利率の見直し DB 6 Ⅴ. 障がい給付金の請求に係る添付書類の見直し DB 厚年基金 8 Ⅵ. 受託保証型 DBを実施する場合の拠出方法の見直し DB 9 Ⅶ. 承認 認可申請手続の整理 DB 10 Ⅷ. 存続連合会への事務委託 DB 厚年基金 12

DB 制度改善の概要 1 厚生労働省は平成 28 年 2 月 10 日 DB 制度改善 に関する省令 通知改正案を示し パブリックコメント手続きに付した ( 意見募集期間は 3 月 10 日まで ) 施行時期は 平成 28 年 4 月 1 日予定 今回の DB 制度改善 の内容は 平成 26 年 12 月 25 日に実施された社会保障審議会 第 14 回企業年金部会で示された DB 制度改善 案を受けたもの DB 制度改善の概要 対象 該当ページ Ⅰ. 非継続基準の見直し ( 特例掛金の拠出時期 ) DB 2 Ⅱ. 非継続基準の見直し ( 特例掛金の算定方法 ) DB 3 Ⅲ. 実施事業所減少時の掛金の一括拠出額の見直し DB 4 Ⅳ. 給付の現価相当額の計算の基礎となる予定利率の見直し DB 6 Ⅴ. 障がい給付金の請求に係る添付書類の見直し DB 厚年基金 8 Ⅵ. 受託保証型 DBを実施する場合の拠出方法の見直し DB 9 Ⅶ. 承認 認可申請手続の整理 DB 10 Ⅷ. 存続連合会への事務委託 DB 厚年基金 12

Ⅰ. 非継続基準の見直し ( 特例掛金の拠出時期 ) DB 2 では 財政検証で非継続基準に抵触した DB が 積立比率方式 により特例掛金を算出した場合 特例掛金を決算年度の翌々年度に拠出することとされているが 非継続基準に対する積立不足はできる限り早期に償却することが望ましいことから 翌年度に拠出することも可能とする 特例掛金の拠出時期 非継続基準に抵触した場合の特例掛金は 決算年度の翌々年度に拠出 非継続基準に抵触した場合の特例掛金は 決算年度の翌年度にも拠出可能に ( どおり 決算年度の翌々年度に拠出することも可能 ) 非継続基準抵触 特例掛金を拠出 非継続基準抵触 特例掛金を拠出 当年度末 翌年度末 翌々年度末 当年度末 翌年度末 翌々年度末 翌年度に拠出可能に 特例掛金の拠出期間は 上記の期間のなかで規約で定める

Ⅱ. 非継続基準の見直し ( 特例掛金の算定方法 ) DB 3 非継続基準に抵触した場合に拠出する特例掛金の額の算定方法のうち 積立比率方式 は 翌年度における債務の増加見込額 のうち 翌年度における資産の増加額 でカバーし切れない部分を特例掛金で拠出する この 翌年度における資産の増加額 は では 掛金収入による資産の増加のみを見込むこととなっているが 給付による資産の減少や運用収益による資産の増加も見込むこととする 特例掛金の算定方法 特例掛金を算出する上で 翌年度における資産の増加額 ( 下図参照 ) として 掛金収入 の増加のみを見込んでいる 掛金収入 による資産の増加に加え 給付 による資産の減少 運用収益 による資産の増加も見込む 掛金収入 翌年度における資産の増加額 掛金収入 給付 運用収益 翌年度における資産の増加額 < 参考 : 積立比率方式 による特例掛金の算定方法 > 積立比率方式 では 翌年度における債務の増加見込額 のうち 翌年度における資産の増加額 ではカバーし切れない部分を特例掛金で拠出することになる 翌年度における債務の増加見込額 は 当年度末に発生した最低積立基準額に対する積立不足 ( 最低積立基準額 - 純資産額 ) の償却額 に 翌年度における最低積立基準額の増加見込額 を合計して算出 ( 資産 ) ( 債務 ) 特例掛金の額 翌年度における資産の増加見込額 当年度末における最低積立基準額に対する積立不足の償却額 翌年度における最低積立基準額の増加見込額

Ⅲ. 実施事業所減少時の掛金の一括拠出額の見直し DB 4 DB を任意脱退した実施事業所から一括徴収する掛金額を 1 継続基準による方法 と 2 非継続基準による方法 のいずれか大きい方の額とする算出方法では は 1 の方が大きいと 1 に 繰越不足金等 を加算できるが 2 の方が大きいと 1 に 繰越不足金等 を加算した額が 2 よりも大きくても 2 の額しか徴収できない 2 の方が大きくても 1 に 繰越不足金等 を加算した額を徴収できるよう見直す 任脱時の特別掛金の算出方法 1 と 2 を比較 徴収する額 1 と 2 を比較 徴収する額 繰越不足金などの加算額 を加算せずに比較 非継続基準ベースの額しか徴収できない 繰越不足金などの加算額 を加えて比較 繰越不足金などの加算額 繰越不足金などの加算額 繰越不足金などの加算額 特別掛金収入現価 < 最低積立基準額に対する不足額 最低積立基準額に対する不足額 特別掛金収入現価 > 最低積立基準額に対する不足額 特別掛金収入現価 1 継続基準ベース 2 非継続基準ベース 1 継続基準ベース 2 非継続基準ベース

5 < 参考 : 任意脱退に伴う一括拠出金の計算方法 ( の仕組み )> < 必ず徴収する額 > (1) 特別掛金収入額 減少事業所分 1 継続基準による方法 < 徴収する額に加算できる額 > (2) 繰越不足金 (3) 資産評価調整額など 純資産 特別掛金収入現価 (1) 繰越不足額 (2) 資産評価調整額 (3) 数理債務 加算が可能 DB 全体 2 非継続基準による方法 < 必ず徴収する額 > (1) 年金資産額が最低積立基準額を下回る額 * 非継続基準による方法 では 徴収額に加算できる額はない 純資産 最低積立基準額に対する不足額 減少事業所分最低積立基準額 (1) DB 全体 3 いずれか大きい方の額とする方法 次の 2 つを比較し いずれか大きい方の額とする方法 1 継続基準による方法 2 非継続基準による方法 比較した結果 1 継続基準による方法 の方が大きい場合には 以下の額を徴収する額に加算できる (1) 繰越不足金 (2) 資産評価調整額など 下線部を前ページのように見直し

選択一時金選択一時金金金金金Ⅳ. 給付の現価相当額の計算の基礎となる予定利率の見直し DB 6 一時金の額は年金給付の現価相当額を基準として定められるが 現価相当額は下限予定利率で計算した額が上限になる しかし この上限の考え方に制約があるため 加入者資格喪失時に受給する一時金の額よりも 一時金を繰り下げて老齢給付金として一時金を受給する方が額が小さくなることがあるため 逆転が生じないように上限の考え方を見直す 選択一時金の計算方法 一時金選択時点 の一時金は 支給開始年齢時点 一時金選択時点 のいずれか低い下限予定利率で計算した現価が上限となり ( 次ページ参照 ) 資格喪失時 の下限予定利率は考慮されない このため 資格喪失時点 よりも下限予定利率が上昇した場合 資格喪失時点 の一時金よりも少なくなる可能性がある 資格喪失時点 支給開始年齢時点 一時金選択時点 の最も低い下限予定利率で一時金の上限を計算できるように変更 この結果 資格喪失時点 よりも下限予定利率が上昇しても 資格喪失時点 の一時金を支給することが可能に 資格喪失時点 よりも一時金額が減少する逆転現象が解消 資格喪失時点の下限予定利率 (1%) 資格喪失時点の下限予定利率 (1%) 一時金選択時点の下限予定利率 (3%) 一時金選択時点の下限予定利率 (3%) 年金年金年 年金年年金年金年 年金年資格喪失時点 支給開始年齢時点 一時金選択時点 保証期間 資格喪失時点 支給開始年齢時点 一時金選択時点 保証期間

選択一時金選択一時金金金金< 参考 : 平成 24 年改正の内容 > 平成 24 年にも同様の改正があったが このときは 一時金選択時点 の下限予定利率で計算した現価を一時金の上限とする取扱いから 支給開始年齢時点 一時金選択時点 のいずれか低い方の下限予定利率で計算した現価を一時金の上限とするように見直しが行われ 支給開始年齢時点 よりも 一時金選択時点 の方が一時金額が少なくなる逆転現象が解消された しかし 資格喪失時点 と比べたときの逆転現象は解消されないままであった 今回の見直しは これを解消するものとなる 改正前 ( ) 7 平成 24 年改正前は 一時金選択時点 の下限予定利率で計算した現価を一時金の上限とする必要があったため 支給開始年齢時点 よりも 一時金選択時点 の方が下限予定利率が上昇した場合 支給開始年齢時点 の一時金よりも少なくなる可能性があった 平成 24 年は 支給開始年齢時点 一時金選択時点 のいずれか低い方の下限予定利率で計算した現価を一時金の上限とすることが認められた この結果 支給開始年齢時点 よりも 一時金選択時点 の方が下限予定利率が上昇しても 支給開始年齢時点 の一時金を支給できることになった平成 24 年改正では 資格喪失時点 との逆転現象は解消されず 支給開始年齢時点の下限予定利率 (2%) 支給開始年齢時点の下限予定利率 (2%) 一時金選択時点の下限予定利率 (3%) 一時金選択時点の下限予定利率 (3%) 年金年金年 年金年金年金年金年 年金年資格喪失時点 支給開始年齢時点 一時金選択時点 保証期間 資格喪失時点 支給開始年齢時点 一時金選択時点 保証期間

Ⅴ. 障がい給付金の請求に係る添付書類の見直し DB 厚年基金 8 障がい給付金の請求の際に 障がいの原因となった疾病等の初診日を明らかにすることができる書類を添付することができないときは 当該初診日を証するのに参考となる書類 ( 診察券 入院記録等 ) を添付することを認める 障がい給付金請求時の必要書類 1 請求書 2 生年月日を証する書類 3 障がいの状態の程度に関する診断書など初診日を明らかにすることができる書類 4 5 その他規約で定める書類 1 請求書 2 生年月日を証する書類 3 障がいの状態の程度に関する診断書など初診日を明らかにすることができる書類 4 当該書類を添付できないときは 初診日を証するのに参考となる書類 ( 診察券 入院記録等 ) 5 その他規約で定める書類 ( 注 ) 公的年金においても同様の措置がなされている

Ⅵ. 受託保証型 DB を実施する場合の拠出方法の見直し DB 9 既存の DB から受託保証型 DB へ移行する場合 積立不足を有したままでは支障があることから 積立不足の一括拠出を可能とする ( 注 ) 生命保険の一般勘定などで運用することにより 積立不足が生じないことが確実に見込まれる仕組み 平成 26 年度から実施中 受託保証型 DB への移行 通常の DB 受託保証型 DB 通常の DB 受託保証型 DB 移行時点 移行時点 予定利率 積立不足 生保一般勘定で運用 減額 予定利率 一括拠出分 生保一般勘定で運用 拠出 運用実績積立額 給付 拠出 運用実績積立額 給付 積立不足に一括拠出 受託保証 DB への移行時に積立不足を解消しないと 給付減額などの支障が発生 受託保証 DB への移行時に積立不足の一括償却が可能に

Ⅴ. 承認 認可申請手続の整理 DB 10 の実務では 規約型 DB の終了承認申請時に 終了理由書 基金型 DB の解散認可申請時に 解散理由書 を 給付減額の承認 認可申請時に 給付減額理由書 を添付する取扱いが行われているが 厚生労働省の通知 上 明記されていないため 実務に則した内容になるように通知を改正する 確定給付企業年金の規約の承認及び認可の基準等について 規約型 DB における通知改正 1 終了承認申請の書類 ( 主なもの ) 1 終了承認申請書 2 労働組合などの同意書 3 労働組合の現況などに関する事業主の証明書 4 数理関係書類 5 残余財産の処分の方法 6 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 1 終了承認申請書 2 労働組合などの同意書 3 労働組合の現況などに関する事業主の証明書 4 数理関係書類 5 残余財産の処分の方法 6 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 7 終了理由書 2 給付減額承認申請の書類 ( 主なもの ) 1 規約変更承認申請書類 2 規約変更に関する労働組合などの同意書 3 給付減額に関する同意書 4 労働組合の現況などに関する事業主の証明書 5 数理関係書類 6 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 1 規約変更承認申請書類 2 規約変更に関する労働組合などの同意書 3 給付減額に関する同意書 4 労働組合の現況などに関する事業主の証明書 5 数理関係書類 6 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 7 給付減額理由書 ( 注 ) 上記のほか 規約の統合 分割時の申請書類 他の DB への権利義務承継 厚年基金への権利義務移転時の申請書類も見直し

11 基金型 DB における通知改正 1 解散認可申請の書類 ( 主なもの ) 1 解散承認申請書 2 代議員会の会議録 3 数理関係書類 4 残余財産の処分の方法 5 財産目録 貸借対照表 6 基金の事業の継続が不可能となったことを証する書類 7 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 1 解散承認申請書 2 代議員会の会議録 3 数理関係書類 4 残余財産の処分の方法 5 財産目録 貸借対照表 6 基金の事業の継続が不可能となったことを証する書類 7 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 8 解散理由書 2 給付減額認可申請の書類 ( 主なもの ) 1 規約変更申請書類 2 代議員会の会議録 3 給付減額に関する同意書 4 数理関係書類 5 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 1 規約変更申請書類 2 代議員会の会議録 3 給付減額に関する同意書 4 数理関係書類 5 労使合意に至るまでの労使協議の経緯 6 給付減額理由書 ( 注 ) 上記のほか 基金の合併 分割時の申請書類 他の DB への権利義務承継 厚年基金への権利義務移転時の申請書類も見直し

Ⅷ. 存続連合会への事務委託 DB 厚年基金 12 厚年基金の一部の設立事業所が DB に権利義務移転を行う場合の 代行部分の現価相当額の算定に関する事務 記録整理に関する事務 等について 存続連合会に事務委託できるようにする 存続連合会への事務委託 代行返上 政府は 次の業務を存続連合会に委託可能 - 最低責任準備金の算定に関する事務 - 記録整理に関する事務 一部事業所の DB への権利義務移転 ( 規定なし ) 代行返上 政府は 次の業務を存続連合会に委託可能 - 最低責任準備金の算定に関する事務 - 記録整理に関する事務 一部事業所の DB への権利義務移転 政府は 次の業務を存続連合会に委託可能 - 代行部分の現価相当額の算定に関する事務 - 記録整理に関する事務 一部事業所の DB への権利義務移転についても 存続連合会へ事務委託可能に ( 注 ) 一部事業所の DB への権利義務移転 について 平成 26 年 4 月の法改正前は 代行部分の現価相当額は連合会が徴収していたが 法は 政府が徴収することに変更された これに伴い 代行部分の現価相当額の算定に関する事務 記録整理に関する事務 についても 政府が行うこととされていた 今回の見直しは これらの事務を政府が存続連合会に事務委託できるようにするもの