北朝鮮による核実験 弾道ミサイル発射事案 2016 年来 3 回の核実験の他 40 発もの弾道ミサイルの発射を強行〇 2017 年後半は特に 新型を含む長射程の弾道ミサイルを繰り返し発射 近年の北朝鮮による弾道ミサイル発射数 2 0

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最近の弾道ミサイル等の発射状況 1( 防衛省 HP 等より抜粋 ) 日付推定される弾種発射数場所飛翔距離備考 ムスダン 1 東岸地域不明 ( 失敗 ) SLBM 1 新浦 ( シンポ ) 沖約 30km 潜水艦発射 ムスダン 2 元山 ( ウォン

第2諸外国の防衛政策など朝鮮半島 1 北朝鮮 1 全般北朝鮮は 思想 政治 軍事 経済などすべての分野における社会主義的強国 1 の建設を基本政策として標榜し その実現に向けて 先軍政治 という政治方式をとっている これは 軍事先行の原則で軍事を全ての事業に優先させ 人民軍隊を核心 主力として革命の

この期間は ノドン 1 号 の発射実験により 北朝鮮の弾道ミサイル開発が表面化してきた時期にあたるとともに 平成 10 年に生起した衛星と称するミサイルがわが国の東北地方の上空を超えて飛翔した事案により わが国の弾道ミサイル対応が一挙に本格稼働した時期である (1) 主な事象ア平成 5 年 5 月

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全国瞬時警報システム (J アラート ) とは 弾道ミサイル情報 津波警報 緊急地震速報等 対処に時間的余裕のない事態に関する情報を 人工衛星及び地上回線を用いて国 ( 内閣官房 気象庁から消防庁を経由 ) から送信し 市町村防災行 政無線 ( 同報系 ) 等を自動起動することにより 国から住民まで

わが国周辺の安全保障環境 18( 平成 30) 年 6 月の米朝首脳会談の共同声明において 金正恩委員長が 朝鮮半島の完全な非核化に向けた意思を 改めて文書の形で 明確に約束した意義は大きいと考えていますが 今後 北朝鮮が核 ミサイルの廃棄に向けて具体的にどのような行動をとるのかをしっかり見極めてい

諸外国の防衛政策など朝鮮半島 1 北朝鮮 1 全般北朝鮮は 思想 政治 軍事 経済などすべての分野における社会主義的強国 1 の建設を基本政策として標榜し その実現に向けて 先軍政治 という政治方式をとっている これは 軍事先行の原則で軍事を全ての事業に優先させ 人民軍隊を核心 主力として革命の主体

1 グローバルな安全保障環境 2

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(2) 日本の領土 領海の上空を通過した場合 旧 1 ミサイル発射情報 避難の呼びかけ 新 ミサイル発射情報 ミサイル発射情報 先程 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 続報が入り次第お知らせします ミサイル発射 ミサイル発射 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 頑丈な建物や地下に避難して下

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サイル (ICBM) と定義づけられる約 5,400 キロメートルの射程距離には及ばないものの グア ムとアリューシャン列島の攻撃を可能にするミサイルである そして 7 月には 2 回にわたり ICBM 火星 14 を発射 射程 5,400 キロを超える ICBM の発射実験を成功させ 11 月 2


続報を伝達しますので 引き続き屋内に避難していて下さい 弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合には 他に追尾しているミサイルやミサイルから分離した落下物が我が国の領土 領海に落下する可能性が無いことを確認した後 弾道ミサイルが通過した旨の情報をお知らせします ((2)2) 引き続き屋内に避難する必要

北朝鮮核問題 (2) 2007 年 9 月第 6 回六者会合第 2 セッションで 北朝鮮に対するエネルギー支援 米国がテロ支援国家リストから北朝鮮を除外する作業を開始することなどを 並行的に実施 するとの条件の下 寧辺の 5 メガワット原子炉, 使用済み核燃料再処理施設 核燃料棒製造施設の 無能力化

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

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Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10

過去に官邸対策室を設置した事例 2 平成 18 年 7 月 5 日 北朝鮮による飛翔体発射事案に関する官邸対策室設置北朝鮮による弾道ミサイル発射事案に関する官邸対策室に名称変更 10 月 9 日 北朝鮮による核実験実施情報に関する官邸対策室設置 平成 19 年 3 月 25 日 石川県能登を中心とす

諸外国の防衛政策など朝鮮半島 本に対しても焦土化し水葬するとの国防委員会声明を発表した 6 さらに 16( 同 28) 年 2 月に発表された軍最高司令部重大声明の中で 第 1 攻撃対象に韓国大統領府 第 2 攻撃対象にアジア太平洋地域の米軍基地と米国本土を挙げたほか 同年 3 月にはわが国に対して

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対応すべき行動_0921

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

北朝鮮政策の再検討 分断国家の核武装にいかに対処すべきか 小此木政夫安全保障外交政策研究会シニアアソシエイツ慶應義塾大学名誉教授 六つの提言 非核化のための政策 1 北朝鮮の核武装はほとんど既成事実となり 非核化を実現することは一世代をかけた長期の課題となった このため 核武装してもミサイル開発して

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距離を示す円弧が描かれており 西日本と九州がすっぽりと入っていた また この発射訓練は 在日米軍基地を攻撃する任務の部隊が参加していたと公表しており 日本を攻撃目標としての訓練であることを示唆している 5 月 14 日早朝 西岸の亀城から今年に入り 7 回目となる弾道ミサイルを発射した ミサイルは

き続き求めてまいります と申し上げました また 北朝鮮による拉致問題についても 日本や韓国の国民のみならず タイやレバノン ルーマニアなど世界各国においても拉致された方々がおられるとされており 基本的人権の侵害という国際社会全体における普遍的な問題 として問題解決への協力をこの場でお願いをいたしまし

ダイジェスト Ⅰ 第部 わが国を取り巻く安全保障環境 第 1 章 63 ページ 概観 わが国を取り巻く安全保障環境は 様々な課題や不安定要因がより顕在化 先鋭化してきており 一層厳しさを増している アジア太平洋地域の安全保障環境 わが国周辺を含むアジア太平洋地域における安全保障上の課題や不安定要因は

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外国の防衛政策など16 平成 26 年版防衛白書諸第 Ⅰ 部 わが国を取り巻く安全保障環境 1 北朝鮮 1 全般第1 章北朝鮮は 思想 政治 軍事 経済などすべての分野に おける社会主義的強国の建設を基本政策として標榜し 1 が国の具体的な都市名をあげて弾道ミサイルの打撃圏内にあることなどを強調した

テーマ : 北朝鮮 金正恩体制の戦略を読む 防衛省防衛研究所政策シミュレーション室主任研究官阿久津博康 1. はじめに : 北朝鮮に戦略はあるのか 指導者は予測不可能か? 北朝鮮という国に 果たして戦略などあるのか? 北朝鮮の指導者は狂気ではないか? 狂気でないにしても 予測不可能 という評価をする

朝鮮半島 図表 Ⅰ 朝鮮半島における軍事力の対峙 漁郎 総参謀部海軍司令部平壌防衛司令部 空軍司令部 价川平壌中和南浦黄州 徳山遮湖馬養島退潮 国連軍司令部米韓連合軍司令部在韓米軍司令部 沙串 議政府 ソウル水原 米第 2 歩兵師団 平沢烏山米第 7 空軍司令部 群山 光州 大邱 釜山

転機の朝鮮半島・第6回

諸外国の防衛政策など1 北朝鮮 1 全般北朝鮮は 思想 政治 軍事 経済などすべての分野における社会主義的強国の建設を基本政策として標榜し 1 その実現に向けて 先軍政治 という政治方式をとっている これは 軍事先行の原則に立って革命と建設に提起されるすべての問題を解決し 軍隊を革命の柱として前面に

同宣言において北朝鮮は 東倉里のエンジン実験場とミサイル発射台を 関係国専門家の参観の下で 永久的に廃棄する としている また 米国が 6 12 朝米共同声明の精神に則り相応の措置を取れば 寧辺の核施設の永久的な廃棄などの追加措置を取り続けていく用意がある と表明している しかし 2018 年 4

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ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

高度まで上がるため 大気圏に突入する最終フェーズでは非常に高速となり 既存の日本のミサイル防衛システムでは更に迎撃が難しくなる 北朝鮮は 核弾頭搭載が可能で 新たに開発したエンジンの信頼性も再確認し 大気圏再突入の環境下で弾頭部の保護や起爆の正常性が実証された と報じた 米国メディアも米国防当局者の

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北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム (J アラート ) による情報伝達に関する Q&A Q1. 北朝鮮の弾道ミサイル発射の現状はどうなっているのでしょうか A1. 北朝鮮は過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し 平成 28 年 8 月以降

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第 Ⅰ 部わが国を取り巻く安全保障環境 第2章諸外国の防衛政策など61 第 2 節朝鮮半島が 同時に 核問題以外の安全保障上の懸念も忘れてはならず 北朝鮮の弾道ミサイル開発 配備 拡散などの動きや朝鮮半島における軍事的対峙にも 引き続き注目する必要がある 北朝鮮の政策や行動については 北朝鮮が 依然

経済調査部主任エコノミスト徳田秀信 当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり 商品の勧誘を目的としたものではありません 本資料は 当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが

北朝鮮は 経済と核の 並進路線 に基づき 4 回目と 5 回目の核実験を実施したほか 日本を射程に収めるノドンや グアムを射程に収めるムスダン そして潜水艦発射弾道ミサイル (SLBM) を複数回発射するなど 核 ミサイル開発を加速させ 日本近海にも複数の弾道ミサイルを着弾させるなど 脅威のレベルを

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内閣官房ホームページ ( 国民保護ポータルサイト ) 掲載内容別添 1 北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合における全国瞬時警報システム (J アラート ) による情報伝達について 北朝鮮は過去に例を見ない頻度で弾道ミサイルを発射し 平成 28 年 8 月以降 弾道ミサイ

四月八 - 九日にかけて 高崎観測所で捕集された大気試料から通常の放射能濃度の変動範囲を超える二種類の放射性キセノン同位体が同時に検出された シミュレーションの結果 プルトニウム二三九の純度が一〇〇パーセントと仮定した一〇キロトンのプルトニウム型核兵器による これらの同位体の放射能比の時間変化の理論

北朝鮮核問題 (2/5) 2007 年 9 月第 6 回六者会合第 2 セッションで 北朝鮮に対するエネルギー支援 米国がテロ支援国家リストから北朝鮮を除外する作業を開始することなどを 並行的に実施 するとの条件の下 寧辺の 5 メガワット原子炉, 使用済み核燃料再処理施設 核燃料棒製造施設の 無能

(海外研究員レポート)THAAD配置をめぐる韓中間の妥協

北朝鮮の核問題をめぐる経緯―第一次核危機から米朝首脳会談まで―

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朝鮮半島リポート【第4回】

金正恩体制下の北朝鮮は 近年 ICBMやミサイルの発射実験をくり返しています 特に2017年夏以降は弾道ミサイルが北海道などの日本上空を通過し 太平洋上に落下する事案が複数回 発生しており 日本国内でもJアラートの警報が発令されて国民生活にも影響が出てきています 2017年9 月3 日には 6 回目

り 今後の金正恩指導部の体制に大きな影響を与えるものである 36 年ぶりということは 過去 36 年間 党大会を開催出来なかったという意味である その理由は統一問題で 何らの具体的成果 も挙げることが出来なかったからである つ まり 1980 年の第 6 回党大会において 当時の金日成主席は 高麗民

北朝鮮の核 ミサイル開発にどう対応するか? て65 年にIRT-2M と称される小型の研究炉と核燃料を提供し, この研究炉 ( 黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉 =コルダーホール型 ) は67 年に運転を開始した このコルダーホール型原子炉は, プルトニウム生産に向いており, 7 0 年代には精錬 転換

成が朝鮮半島の非核化の促進を可能にすることを認識 するとのくだりがあるが アメリカによる米韓合同軍事演習の停止と 北朝鮮による核 ミサイル実験の停止 核実験場とミサイル エンジン実験場の閉鎖 (ICBM の開発中止かは不明 ) は こうした相互の信頼醸成のための措置とみられる アメリカは 米韓合同軍

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Microsoft Word - 【発出版】290915北朝鮮による弾道ミサイル発射に係る対応について.doc

2 マイケル マクデビット加藤洋一 望を持たせる兆候となる しかし その一方で 北朝鮮が長い間にわたり核開発計画を放棄してこなかった長い歴史を振り返れば 今後 北朝鮮が再び深刻な挑発に走ることを なお考えないわけにはいかない とりわけ もし北朝鮮の核とミサイルの能力が 抑制を受けないまま野放しとなれ

めの抑止力である 金正恩労働党委員長が 2017 年 新年の辞 で 我々は 国の自主権と尊厳を侵害するいかなる挑発と戦争策動にも断固として対応し懲罰を与えることでしょう と述べたのがこれに当たる 第 2 に 脆弱性は 経済面での低い生産力と経済困難 ( 食糧不難 エネルギー不足 外貨不足 ) 政治面

79 北朝鮮の核 ミサイル開発の現状と 課題について考える 斎藤直樹 Abstract This article is designed to examine the current state and problems of the North Korean programs of nuclear

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北朝鮮の核・弾道ミサイル実験と国連安保理決議2270

き 民政を犠牲にしてでも 核 ミサイル開発に邁進してきました これは事大主義を脱却して 周辺大国からの真の自立 自主独立外交 安全保障を追求したいということの表れでもあります 一方 韓国は常にアメリカの顔色を見ながら アメリカに依存して防衛をやってきており 自主独立のナショナリズム打ち出せず 心理的

弾道ミサイルが発射された場合の情報伝達と取るべき行動に関する Q&A 情報伝達の概要について Q1. どのような場合に J アラートが使用されるのでしょうか A1. 全国瞬時警報システム (J アラート ) は 弾道ミサイルが日本の領土 領海に落下する可能性又は領土 領海を通過する可能性がある場合に

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修正1-26【セット】第2回住民説明会資料 - コピー

ケンブリッジ アナリティカが廃業宣言スキャンダラスな公表の結末 ( アップデート 2018 年 05 月 04 日 03:23) ガスパイプライン ノルドストリーム 2 の敷設工事ドイツで開始 ( アップデート 2018 年 05 月 04 日 04:

弾道ミサイルはその到達距離に応じて 表 1の4つに分類されることがある 表 1 弾道ミサイルの分類ミサイルの呼称射程 (km) 通常高度 (km) 北朝鮮のミサイル短距離弾道ミサイル 1,000 以内 50~250 スカッド ( 火星 5, 6) 準中距離弾道ミサイル 1,000~3,

したがって 人工衛星 打ち上げの失敗後 多くの予想に反して 北朝鮮は核実験を実施しなかったのは当然のことであったのかもしれない 北朝鮮は第 3 回核実験の実施よりも 人工衛星 の発射成功を優先して 当初描いた計画を維持しようとしたのだろう それを成功させて 米本土に到達可能な ICBM( 大陸間弾道

国内メディアはこういった雰囲気に乗じてか 米国の軍事力行使をさかんに取り上げている 米国でも 50% 以上の国民が北朝鮮に軍事力行使すべしという世論調査結果が出ている 日本国民も声高には主張しないものの 米国の軍事力行使に対して潜在的期待感が見え隠れし 米軍は必ず軍事力行使をやるだろう やるはずだ

1 北朝鮮の第四回核 ミサイル実験 2016 年 の意味 金正恩政権 核保有国 としての北朝鮮のチャレンジ 戦略 政策を考える上で大事なのが まず 今 の状況をどう認識し どう意味づける かである ここでいう 今 とは即ち 2016 年 1 月の北朝鮮の第四回核実験と 2 月の長距 離ミサイル実験を

した アメリカはエネルギー支援を中断する方針を発表し 北朝鮮による核開発問題 の解決に向けた交渉が中断した ( 本誌 2 月号拙稿 北朝鮮核問題六カ国協議とブッシ ュ政権の末期 参照 ) 2. 飛翔体 発射前の状況本年 2 月 4 日 韓国政府関係者が北朝鮮北西部の平安北道にある 過去に テポドン

ミサイル防衛は新たな段階へ 貿易 文化交流を進めていくのが 本来のあり方です と 14 外交 Vol.44 Jul./ Aug インタビュー 衆議院議員 元防衛大臣 小野寺五典 聞き手 本誌編集部 北朝鮮の核 ミサイル開発が進み 実験が繰り返さ れています ころが 世界でたった一つ それ

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また 前提となる衝突や紛争といった脅威が不明確であり 在日米軍 海兵隊の出動が見込まれる事例をはじめ 具体的な説明がなく 抽象的である このような内容では 県外移設 ができない理由が説明されているとは言えず 県民の納得のいくものではない 鳩山前総理は 昨年 5 月の記者会見において 何とか県外に見つ

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第 9 部 宇宙空間における制度的枠組 第 1 章 総 論 国際社会は 宇宙空間における軍事利用を禁止又は制限する幾つかの国際的な枠組みを既に作成してきている 例えば 1967 年に発効した宇宙条約は 宇宙を宇宙空間と月その他の天体とに分け 宇宙空間については 核兵器及び他の種類の大量破壊兵器を運ぶ

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趣旨 趣旨と説明者紹介 - 一般社団法人国際平和戦略研究所殿が実施される講演会におけるシリーズとして行われる標題の2 回目として説明するものです - 本講演会を通じて 我が国のミサイル防衛が適正に整備 運用できる事を目的とします 説明者紹介 - 氏名 : 坂上芳洋防大電気工学科卒第 11 期生 -

2. 事前調査アンケートの実施方法 広島高校生徒へのアンケート 1. 実施理由私たちは核兵器の意識についてレポートを書くにあたり, 広島高校に在籍する生徒に意識調査をすることにより, 現状の問題点を発見しようとした 2. 実施方法アンケートが可能であった高校 1 年生 6クラスの計 237 人を対象

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第 4 回日豪外務 防衛閣僚協議 日本とオーストラリア : 平和と安定のための協力 共通のビジョンと目標 1. 玄葉光一郎日本国外務大臣, 森本敏日本国防衛大臣, ボブ カー オーストラリア外務大臣, スティーブン スミス オーストラリア国防大臣は,9 月 14 日にシドニーにおいて会談し, 地域的

広島平和研究所ブックレット HPI Booklet このような問題を念頭において 今回の市民講座では北朝鮮の核問題と韓国の拉致問題を中心に述べたい I 北朝鮮の核問題 1. 北朝鮮の核開発の歴史的背景 1 広島 長崎への原爆投下北朝鮮の核開発の直接的動機は 1945 年の米国による日本への核爆弾投下

Transcription:

北朝鮮による核 弾道ミサイル開発について 平成 30 年 10 月 防衛省

北朝鮮による核実験 弾道ミサイル発射事案 2016 年来 3 回の核実験の他 40 発もの弾道ミサイルの発射を強行〇 2017 年後半は特に 新型を含む長射程の弾道ミサイルを繰り返し発射 24 22 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 近年の北朝鮮による弾道ミサイル発射数 2 0 11 2 23 17 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2 月 12 日第 3 回核実験 1 月 6 日第 4 回核実験 9 月 9 日第 5 回核実験 9 月 3 日第 6 回核実験 先軍政治 軍事をすべての事業に優先させる 並進路線 経済建設と核武力建設を並進させる 北朝鮮の弾道ミサイル発射数 核実験回数 指導者 金日成主席 金正日国防委員長 金正恩国務委員長 年 弾道ミサイル発射数 核実験 1993 年不明 1994 年 ~ 2011 年 2012 年 ~ 現在 16 発 (1998 年 2006 年 2009 年に発射 ) 2 回 55 発 4 回 1

30 (m) (JANE S STRATEGIC WEAPON SYSTEMS 等を基に作成 ) 北朝鮮が保有 開発する弾道ミサイル 注 青字は北朝鮮の呼称 火星 15 20 火星 12 火星 14 08 14 ER 改良型 10 B C 改良型 北極星 北極星 2 射程 トクサ 約 120km スカッドB C ER 改良型 約 300km/ 約 500km/ 約 1,000km/ 分析中 ノドン 改良型 約 1,300km/ 1,500km ムスダン 約 2,500~ 4,000km SLBM 1,000km 以上 SLBM の地上発射改良型 1,000km 以上 IRBM 級 約 5,000km ICBM 級 5,500km 以上 ICBM 級の新型 10,000km 以上 テポドン 2 派生型 10,000km 以上 KN-08/KN-14 5,500km 以上 (ICBM との指摘 ) 燃料固体液体液体液体固体固体液体液体液体液体液体 運用 TEL TEL TEL TEL 潜水艦 TEL TEL TEL TEL 発射場 TEL 弾頭の重量等による 2

我が国を射程に収め得る弾道ミサイル 実戦配備済のスカッド ノドンの訓練発射 運用能力の向上 SLBM や固体燃料推進方式の弾道ミサイル 秘匿性 即時性向上 ( 発射の兆候把握が困難 ) IRBM 級や ICBM 級弾道ミサイル 発射角度 ( ロフテッド軌道 ) によっては我が国にも飛来 スカッド ER (2017 年 3 月 ) スカッド及びノドン (2016 年 7 月 ) SLBM 北極星 1 (2016 年 4 月 ) 固体燃料推進方式 北極星 2 (2017 年 2 月 ) 注 : は北朝鮮の呼称 3

米国を射程に収め得る弾道ミサイル IRBM 級弾道ミサイル ( 火星 12 型 ) は 射程約 5,000 km ( グアムを射程に収める ) ICBM 級弾道ミサイル ( 火星 14 型 ) は 射程 5,500 km以上 新型の ICBM 級弾道ミサイル ( 火星 15 型 ) は 射程 1 万 km 以上 ICBM 級 火星 14 型 (2017 年 7 月 ) イメージ図 注 : は北朝鮮の呼称 弾頭の重量等による 新型の ICBM 級 火星 15 型 (2017 年 11 月 ) IRBM 級 火星 12 型 (2017 年 5 月 8 月 9 月 ) 8 月 29 日の発射イメージ 9 月 15 日の発射イメージ 発射イメージ 注 : は北朝鮮の呼称 4

北朝鮮の弾道ミサイル開発の動向 1 長射程化 テポドン 2 派生型 (2016 年 2 月 ) ICBM 級弾道ミサイル (2017 年 7 月 ) 新型とみられる ICBM 級弾道ミサイル (2017 年 11 月 ) 2 飽和攻撃のために必要な正確性及び運用能力の向上 スカッド ER 3 発を同時発射 (2016 年 9 月 ) スカッド ER 4 発を同時発射 (2017 年 3 月 ) 攻撃の正確性の向上を企図しているとみられるスカッド改良型 (2017 年 5 月 ) 3 奇襲的な攻撃能力の向上 発射台付き車両 (TEL) からの発射 潜水艦発射弾道ミサイル (SLBM) の発射 固体燃料推進方式の弾道ミサイルの発射 発射の兆候把握を困難にするための秘匿性や即時性の向上 4 発射形態の多様化 ロフテッド軌道 による発射 一般論として 迎撃がより困難 テポドン 2 派生型 スカッド改良型 ( 平成 29 年 5 月 ) IRBM 級弾道ミサイル ( 平成 29 年 9 月 ) (TEL から発射 ) ムスダン (2016 年 6 月 ) IRBM 級弾道ミサイル (2017 年 5 月 ) ICBM 級弾道ミサイル (2017 年 7 月 ) 新型 ICBM 級弾道ミサイル (2017 年 11 月 ) 5

北朝鮮による核開発の現状について 観測された地震の規模及び推定出力 過去 5 回の核実験と比較すれば 最大の出力 豊渓里 ( プンゲリ ) 地震の規模 (CTBTO 発表の値 ) 2006 年 10 月 2009 年 5 月 2013 年 2 月 2016 年 1 月 2016 年 9 月 2017 年 9 月 M4.1 M4.52 M4.9 M4.85 M5.1 M6.1 いずれも震源地は北朝鮮北東部 豊渓里周辺 推定される出力 ( TNT 換算 ) 約 0.5-1kT 約 2-3kT 約 6-7kT 約 6-7kT 約 11-12kT 約 160kT 水爆の保有に関する評価 17 年 9 月の核実験について 北朝鮮は 水爆実験を成功裏に断行したと主張 推定出力から考えれば 水爆実験であった可能性も否定できないものと認識 小型化 弾頭化に関する評価 5 回目の核実験について 新たに研究 製作した核弾頭の威力判定のための核爆発実験が成功裏に行われた 6 回目の核実験について ICBM 装着用水爆実験を成 功裏に断行 と発表技術的な成熟が予見されることなどを踏まえれば 北朝鮮が核兵器の小型化 弾頭化の実現に至っている可能性が考えられる ICBM に搭載する水爆と主張する物体を視察する金正恩党委員長 6

北朝鮮による生物 化学兵器開発の現状 〇化学兵器 化学剤を生産できる複数の施設を維持 既に相当量の化学剤などを保有 生物兵器 一定の生産基盤を有している 北朝鮮が弾頭に生物兵器や化学兵器を搭載し得る可能性も否定できない 北朝鮮の保有する化学兵器についての主な指摘 化学兵器の種類 サリン VX ガス マスタードガス等 兵器としての運用 野砲や弾道ミサイル等に搭載可能と考えられる 保有量 約 2,500~5,000 トン 北朝鮮の保有する生物兵器についての主な指摘 生物剤の種類 炭疽菌 天然痘 ペスト等 兵器としての運用 生物兵器の使用をオプションとして考えている可能性 2016 年版韓国国防白書 米国防省 朝鮮民主主義人民共和国の軍事及び安全保障の進展に関する報告 2015 等 7

北朝鮮の核 ミサイルに関する認識 H30.4.2 時点 北朝鮮は 16( 平成 28) 年以来 3 回の核実験を強行し 40 発もの弾道ミサイルの発射を繰り返した 特に 17( 平成 29) 年には 推定出力が広島型原爆の約 10 倍に及ぶ規模の核実験を強行するとともに 新型の ICBM 級弾道ミサイルを日本の EEZ へ発射し さらに 2 回にわたってわが国を飛び越える弾道ミサイルの発射を繰り返した 北朝鮮のこうした軍事的な動きは わが国の安全に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威であり 地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうもの 金正恩国務委員長は 18( 平成 30) 年 1 月 1 日の 新年の辞 において南北対話に積極的な姿勢を見せた 以後 同年 4 月には南北首脳会談が開催され 金正恩委員長は非核化への意思を示した また 同年 6 月に行われた米朝首脳会談では 北朝鮮が朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組むことにコミットすることなどを表明した上で 引き続き米朝間で交渉を行っていくことを確認 金正恩委員長が 朝鮮半島の完全な非核化に向けた意思を 改めて文書の形で 明確に約束した意義は大きい 今後 北朝鮮が核 ミサイルの廃棄に向けて具体的にどのような行動をとるのかをしっかり見極めていく必要 米朝首脳会談における共同声明 ( 平成 30 年 6 月 12 日 ) 抜粋 トランプ大統領は朝鮮民主主義人民共和国に安全の保証を与えることにコミットし 金正恩委員長は 朝鮮半島の完全な非核化に向けた彼の固く そして揺らぐことのないコミットメントを再確認 2018 年 4 月 27 日の 板門店宣言文 を再確認し 朝鮮民主主義人民共和国は朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組むことにコミットする トランプ大統領と金正恩委員長は 共同声明の条項を完全かつ迅速に履行することにコミットする その上で 北朝鮮が 我が国のほぼ全域を射程に収めるノドン ミサイルを数百発保有し それらを実戦配備しているとみられること これまでの累次の核実験及び弾道ミサイル発射を通じ 核 ミサイル開発を進展させ 運用能力を向上させていることなどを踏まえれば 米朝首脳会談後の現在においても 北朝鮮の核 ミサイルの脅威についての基本的な認識に変化はない 米朝首脳会談 ノドン ミサイル 8

2016 年に行われた北朝鮮による核実験 弾道ミサイル発射事案 日付挑発の概要場所 弾種 核実験 弾道ミサイル発射 飛翔距離 16.01.06 4 回目の核実験を実施豊渓里 ( プンゲリ ) 16.02.07 人工衛星 と称する弾道ミサイルを発射東倉里 ( トンチャンリ ) テポドン 2 派生型 ( 推定 ) 約 2,500km(2 段目落下地点 ) 16.03.10 弾道ミサイル 2 発を発射西岸 南浦 ( ナンポ ) 付近スカッド ( 推定 ) 約 500km 16.03.18 弾道ミサイル 1 発を発射西岸 粛川 ( スクチョン ) 付近ノドン ( 推定 ) 約 800km 16.04.15 弾道ミサイル1 発を発射 東岸地域 ムスダン ( 指摘 ) 不明 失敗と推定 16.04.23 弾道ミサイル1 発を発射 新浦 ( シンポ ) 沖 SLBM( 推定 ) 約 30km( 韓国合参 ) 16.04.28 弾道ミサイル2 発を発射 元山 ( ウォンサン ) ムスダン ( 推定 ) 不明 失敗と推定 16.05.31 弾道ミサイル1 発を発射 元山 ( ウォンサン ) ムスダン ( 可能性 ) 不明 失敗と推定 16.06.22 弾道ミサイル 2 発を発射元山 ( ウォンサン ) ムスダン ( 推定 ) 1 発目 : 約 100km( 最大 ) 2 発目 : 約 400km 16.07.09 弾道ミサイル 1 発を発射新浦 ( シンポ ) 沖 SLBM( 推定 ) 数 km( 韓国報道 ) 16.07.19 弾道ミサイル 3 発を発射西岸 黄州 ( ファンジュ ) 付近スカッド及びノドン ( 推定 ) 16.08.03 弾道ミサイル 2 発を発射西岸 殷栗 ( ウンニュル ) 付近ノドン ( 推定 ) 1 発目 : 約 400km 3 発目 : 約 500km 約 1,000km (1 発は発射直後に爆発 ) 16.08.24 弾道ミサイル 1 発を発射新浦 ( シンポ ) 付近 SLBM( 推定 ) 約 500km 16.09.05 弾道ミサイル 3 発を発射西岸 黄州 ( ファンジュ ) 付近スカッド ER( 推定 ) 約 1,000km 16.09.09 5 回目の核実験を実施豊渓里 ( プンゲリ ) 16.10.15 弾道ミサイル 1 発を発射西岸 亀城 ( クソン ) 付近ムスダン ( 推定 ) 不明 失敗と推定 16.10.20 弾道ミサイル 1 発を発射西岸 亀城 ( クソン ) 付近ムスダン ( 推定 ) 不明 失敗と推定 9

2017 年に行われた北朝鮮による核実験 弾道ミサイル発射事案 核実験 弾道ミサイル発射 日付挑発の概要場所弾種飛翔距離 17.02.12 弾道ミサイル 1 発を発射西岸 亀城 ( クソン ) 付近 固体燃料を使用した新型の地上発射型弾道ミサイル ( 推定 ) 約 500km 17.03.06 弾道ミサイル 4 発を発射西岸 東倉里 ( トンチャンリ ) 付近スカッド ER( 推定 ) 約 1,000km 17.03.22 弾道ミサイル 1 発を発射元山 ( ウォンサン ) 付近分析中 発射後数秒以内に爆発 失敗と推定 17.04.05 弾道ミサイル 1 発を発射新浦 ( シンポ ) 付近分析中約 60km 17.04.16 弾道ミサイル 1 発を発射新浦 ( シンポ ) 付近分析中発射直後に爆発 失敗と推定 17.04.29 弾道ミサイル 1 発を発射北倉 ( プクチャン ) 付近分析中 17.05.14 弾道ミサイル 1 発を発射西岸 亀城 ( クソン ) 付近 IRBM 級の新型弾道ミサイル ( 推定 ) 約 50km 離れた内陸部に落下 失敗と推定 約 800km 17.05.21 弾道ミサイル 1 発を発射北倉 ( プクチャン ) 付近 新型弾道ミサイル (17.02.12 と同型 ) ( 推定 ) 約 500km 17.05.29 弾道ミサイル 1 発を発射元山 ( ウォンサン ) 付近 スカッドを改良した新型弾道ミサイル ( 推定 ) 約 400km 17.07.04 弾道ミサイル 1 発を発射西岸 亀城 ( クソン ) 付近 ICBM 級の新型弾道ミサイル ( 推定 ) 約 900km 17.07.28 弾道ミサイル 1 発を発射舞坪里 ( ムピョンニ ) 付近 ICBM 級の新型弾道ミサイル (17.07.04 と同型 )( 推定 ) 約 1,000km 17.08.29 弾道ミサイル 1 発を発射順安 ( スナン ) 付近 IRBM 級の新型弾道ミサイル (17.05.14 と同型 )( 推定 ) 約 2,700km 17.09.03 6 回目の核実験を実施豊渓里 ( プンゲリ ) 17.09.15 弾道ミサイル 1 発を発射順安 ( スナン ) 付近 IRBM 級の新型弾道ミサイル (17.05.14 及び 08.29 と同型 )( 推定 ) 約 3,700km 17.11.29 弾道ミサイル 1 発を発射平城 ( ピョンソン ) 付近 ICBM 級の新型弾道ミサイル (17.07.04 及び 07.28 とは異なる型 ) ( 推定 ) 約 1,000km 10

北朝鮮の弾道ミサイルの射程 テポドン 2 派生型新型 ICBM 級 火星 15 ( 射程 10,000km 以上 ) 10,000km ニューヨーク ワシントン D.C. シカゴ 弾頭の重量等による ロンドン パリ モスクワ 5,500km 5,000km 4,000km 1,500km 1,300km デンバーアンカレッジサンフランシスコロサンゼルス 北京 平壌 沖縄 東京 1,000km ハワイ グアム ムスダン ( 射程約 2,500-4,000 km ) ノドン ( 射程約 1,300 km /1500km) スカッド ER ( 射程約 1,000 km ) IRBM 級 火星 12 ( 射程約 5,000 km ) ICBM 級 火星 14 ( 射程 5,500 km以上 ) ( 注 1) 上記の図は 便宜上平壌を中心に 各ミサイルの到達可能距離を概略のイメージとして示したもの ( 注 2) は北朝鮮の呼称 11