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Transcription:

添付資料 1 耐震設計上の重要度分類 B,C クラスの 建物 構築物に関する地盤支持性能 確認結果について

目次 1. 概要 1. 確認対象施設 1 3. 確認方法 4. 確認結果 添付資料 B,Cクラス施設の地盤支持性能確認結果

1. 概要 平成 18 年 9 月に改訂された 発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針 ( 以下, 新耐震指針 という では, その基本方針の中で, 建物 構築物は, 十分な支持性能を持つ地盤に設置されなければならない とされている また, 新潟県中越沖地震による影響に関する原子力安全委員会の見解と今後の対応 ( 平成 19 年 7 月 30 日原子力委員会決定 では, 新耐震指針においては, 旧耐震指針のように重要な建物 構築物に限定することなく, 全ての建物 構築物は, 重要度に応じた設計荷重に対して十分な支持性能を持つ地盤に設置することを求めている とされている 本資料は, 伊方発電所 3 号機に係る耐震安全性評価の評価対象施設以外の建物 構築物が, 耐震重要度分類 B,Cクラス相当の設計荷重に対して, 十分な支持性能を持つ地盤に設置されていることを改めて確認した結果を取りまとめたものである. 確認対象施設 確認対象施設は, 伊方発電所 3 号機に係る耐震安全性評価の評価対象施設以外の主要な建物 構築物とする なお, 具体的に地盤支持性能を確認する施設の選定方針は以下のとおりである 1 原子炉設置変更許可申請書における耐震重要度分類が B および C クラスの施設 工事計画認可申請書記載設備 ( A および A クラスの施設を除く 3 平成 19 年新潟県中越沖地震時に東京電力 柏崎刈羽原子力発電所で被害の生じた設備 ( 消火設備, 変圧器, 油タンク等 4その他, 上記以外の大規模な主要構造物 ( 放水ピット, 取水ピット等 - 1 -

3. 確認方法 地盤の支持性能は, 新耐震指針に示される静的地震力により生じる地震時荷重が, 支持地盤における許容限界を超えないことを確認する なお, 静的地震力は, 各々の耐震重要度分類に相当する係数 ( 耐震重要度分類 Bクラス :1.5, 耐震重要度分類 Cクラス : 1.0 を考慮して算定する 4. 確認結果 伊方発電所 3 号機に係る耐震安全性評価の評価対象施設以外の主要な建物 構築物が, 十分な支持性能を持つ地盤に設置されていることを確認した 耐震重要度分類 B,Cクラス相当の地震時荷重に対する許容限界との比較における地盤支持性能の確認結果を添付資料に記載する 以 上 - -

添付資料 B,C クラス施設の地盤支持性能確認結果 耐震重要度分類 1 施設基礎の構造支持地盤 - 固体廃棄物貯蔵庫直接基礎岩盤 タービン建屋直接基礎岩盤 補助ボイラ建屋直接基礎岩盤 主変圧器直接基礎岩盤 地盤支持性能確認結果 地震時荷重許容限界 3 準拠基準 4 3,079 (kn/m 3,395 (kn/m 567 (kn/m 759 (kn/m,838 燃料タンク杭基礎岩盤 (kn/ 本 C 開閉所 (GI 基礎 直接基礎 岩盤 16 (kn/m ろ過水貯蔵タンク 直接基礎 岩盤 146 (kn/m ケーブルダクト 直接基礎 岩盤 76 (kn/m 放水ピット 直接基礎 岩盤 1,095 (kn/m 取水ピット 直接基礎 岩盤 1,744 (kn/m 次系純水タンク 直接基礎 岩盤 146 (kn/m 配管ダクト 直接基礎 埋立地盤 3 (kn/m 1 静的地震力算定にあたって考慮する耐震重要度分類 Cクラス相当の施設も含めて C と表記 3 各種試験結果および準拠法令, 指針に基づき設定 4 建築基準法 : 建築基準法 同施行令 告示 建築基礎指針 : 建築基礎構造設計指針 (( 社 日本建築学会,001 年改定 道路橋示方書 : 道路橋示方書 同解説 (( 社 日本道路協会, 平成 14 年 3 月 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 4,103 (kn/ 本 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 7,840 (kn/m 700 (kn/m JEAG4601 建築基準法建築基礎指針 JEAG4601 建築基準法建築基礎指針 JEAG4601 建築基準法建築基礎指針 JEAG4601 建築基準法建築基礎指針 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 JEAG4601 道路橋示方書 - 3 -

添付資料 応答倍率法による評価について ( 中間報告の審査結果を踏まえた考察

目次 1. 概要 1. 応答倍率法による評価 3. 評価結果の安全性 4 4. まとめ 5 5. 別添 6

1. 概要 新耐震指針に照らした耐震安全性評価 ( 中間報告 ( 伊方 3 号機 では, 機器 配管系設備の評価手法として, 応答倍率法を適用している 以下に, 応答倍率法による評価および評価結果の安全性について, 検討した結果を整理する 本資料における検討概要を以下に示す 応答倍率法による評価 評価結果の安全性( 応答比 :R/ 絶対値和, 鉛直下向き a. 各種 応答比 算定法による比較検討 b. 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 等における荷重分析を踏まえた考察 c. 応答比 R/ 絶対値和, 鉛直下向き の詳細分析 d. 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対する適用性検討 まとめ 別添 応答倍率法に対する基本的な考え方 - 1 -

. 応答倍率法による評価 中間報告 ( 伊方 3 号機 では, 基準地震動 に基づく既往評価 ( 工認時の耐震計算 時の発生荷重 ( 絶対値和法 の基準地震動 s 入力時の発生荷重 (R 法 に対する 荷重増倍率 ( 荷重比 に相当する 応答比 を既往評価結果( 工認時の耐震計算結果 に乗じて発生値を求める 応答倍率法 を適用している ( 図 -1 参照 応答倍率法は, 既往評価 ( 工認時の耐震計算書 で求められた ( 注応力等 を用いた簡便な評価手法である 既往評価において, 地震と地震以外の成分が分解されているものは地震成分のみに応答比を乗じ ( 方法 1, 分解されていないも のは分解せずにそのまま応答比を乗じて発生値を算出 ( 方法 している 応答比 は 荷重比 であり, 地震時発生荷重は地震加速度に比例するため, 応答比 の算定に当たっては, 地震時の荷重組合せ方法に対応した応答加速度比として計算している 具体的には, 機器 配管系の固有周期 ( 振動モード に対応する, 基準地震動 sでの床応答スペクトルにおける水平加速度と鉛直加速度の二乗和平方根 (R と既往評価で用いた床応答スペクトルにおける水平加速度と鉛直加速度の絶対値和との比で評価している ( 図 - 参照 ( 注 耐震設計手法に関わるパラメータ ( 係数, 解析手法 に個々の裕度を持っているため, 設計手法全体として安全側の評価結果となっている - -

既往評価での評価方法に応じて, 以下の方法 1 または方法 で実施 方法 1 : 地震による発生値と地震以外による発生値が分離されている場合の取扱い s による発生値 = 地震以外による発生値 + 地震による発生値 応答比 ( 工認時の耐震計算書 ( 工認時の耐震計算書 方法 : 地震による発生値と地震以外による発生値の合計が示されている場合の取扱い s による発生値 = 地震以外による発生値 + 地震による発生値 応答比 ( 工認時の耐震計算書 評価基準値 地震以外の発生値 = 自重, 内圧による応力等 発生値 方法 1 地震による発生値のみに応答比を乗じる 方法 発生値全てに応答比を乗じる 地震地震以外 地震地震以外 地震 + 地震以外 地震 + 地震以外 s による発生値 ( 工認時の耐震計算書 s による発生値 図 -1 応答倍率法による評価 応答加速度 (G 応答加速度 (G 図 - 応答比の算出方法 - 3 -

3. 評価結果の安全性 a. 各種 応答比 算定法による比較検討 中間報告では, 基準地震動 に基づく既往評価 ( 工認時の耐震計算 時の発生荷重 ( 絶対値和法 の基準地震動 s 入力時の発生荷重 (R 法 に対する 荷重増倍率 ( 荷重比 に相当する 応答比 (R/ 絶対値和 を既往評価結果( 工認時の耐震計算結果 に乗じて評価している ( 図 -3(1/[ ケース1,3] 参照 また, 参考までに, 各種 応答比 算定法について, 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対する検討結果を整理した ( 図 -3 参照 その結果, 鉛直方向応答加速度 に着目した応答比で評価するケース ( 図 -3(/[ ケース7,8] 参照 が最も大きい評価結果を与えるが, 評価対象施設によっては, 非常に安全側の評価結果を与える場合があり, 適用に際しては, 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 等における荷重分析結果を踏まえて, どの荷重成分が評価結果に大きく影響するのかを見極め, 合理的に適用することが望ましいと考える - 4 -

工認時発生値 R/ 絶対値和 ( 自重考慮鉛直下向 ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V R/ 絶対値和 ( 自重考慮鉛直上向 ( A H + (1 A V ( A H + (1 A V R/ 絶対値和 ( 自重考慮無し ( A H + ( A V ( A H + ( A V R/R ( 自重考慮 ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V R/R ( 自重考慮無し ( A H + ( A V ( A H + ( A V 水平方向のみ 鉛直方向のみ ( 自重考慮 A H 1 + A V A H 1 + A V 鉛直方向のみ ( 自重考慮無し A V AV 絶対値和 / 絶対値和 ( 自重考慮 ( A H + (1+ A V ( A H + (1+ A V 絶対値和 / 絶対値和 ( 自重考慮無し ( A H + ( A V ( A H + ( A V - 5-1 原子炉容器 ( 支持構造物 蒸気発生器 ( 支持構造物 3 炉内構造物 ( 炉心そう 4 一次冷却材管 ( 本体 5 余熱除去ポンプ ( 基礎ボルト 6 余熱除去設備配管 ( 本体 7 原子炉格納容器 ( 本体 8 制御棒挿入性 ( 動的機能維持 応答比 発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 応答比 発生値 [ 秒 ] 許容値 [ 秒 ] - 6. 7.5 19.8 30.9 38.8 36.7 5.6 50 37 43.6 47.5-5.4 5.6 4.7 6.1 7.5 6.7 5.4 14.4 7.8 8.6 8.1-8.5 8.9 6.5 10.1 1.6 11.9 8.3 16.3 1.1 14. 39.9-11.4 11.8 9.8 1.8 15.7 14.1 11.3 30.4 16.4 18.1 35.5-0.1 0.1 0.1 0.1 0. 0.1 0.1 0. 0. 0. 1.5-15.5 17.1 18.5 16.7 73. 1.7 35.0-6.1 6.1 3.9 5.3 6.9 5.9 4.8 10.6 7 7.4 35.8-1.97.03.05 1.99.6.08.5 (1.8 + (1 + 1.46 = 1.047 (1.36 + (1 + 0.9 (.3 + (1 +.43 = 1.033 (.7 + (1 + 0.9 (1.8 + (1 + 1.46 = 1.047 (1.36 + (1 + 0.9 (.3 + (1 +.43 = 1.033 (.7 + (1 + 0.9 (0.74 + (1 + 0.4 = 0.767(1 (0.80 + (1 + 0.9 (1.55 + (1 + 1.14 = 0.81(1 (1.98 + (1 + 0.4 (.17 + (1 1.46 = 0.755 (.3 + (1 0.9 (3.63 + (1 1.90 = 0.854 (3.67 + (1 0.9 (.17 + (1 1.46 = 0.755 (.3 + (1 0.9 (3.63 + (1 1.90 = 0.854 (3.67 + (1 0.9 (0.74 + (1 0.4 = 0.63 (0.80 + (1 0.9 (3.5 + (1 1.14 = 0.637 (4.77 + (1 0.4 (1.8 + (1.46 = 1.177 (1.36 + (0.9 (.3 + (.43 = 1.117 (.7 + (0.9 (1.8 + (1.46 = 1.177 (1.36 + (0.9 (.3 + (.43 = 1.117 (.7 + (0.9 (0.74 + (0.4 = 0.781 (0.80 + (0.9 (3.5 + (1.76 = 1.141 (.95 + (0.9 (1.55 + (1.14 = 0.867 (1.98 + (0.4 (1.8 + (.15 = 1.517 (1.36 + (0.9 (1.8 + (1 + 1.46 = 1.480 (1.36 + (1 + 0.9 (.3 + (1 +.43 = 1.376 (.7 + (1 + 0.9 (1.8 + (1 + 1.46 = 1.480 (1.36 + (1 + 0.9 (.3 + (1 +.43 = 1.376 (.7 + (1 + 0.9 (0.74 + (1 + 0.4 = 1.055 (0.80 + (1 + 0.9 (1.55 + (1 + 1.14 = 1.131 (1.98 + (1 + 0.4 (1.8 + (1.46 = 1.397 (1.36 + (0.9 47.5 (.3 + (.43 = 1.9 (.7 + (0.9 8.1 (1.8 + (1.46 = 1.397 (1.36 + (0.9 39.9 (.3 + (.43 = 1.9 (.7 + (0.9 (0.74 + (0.4 = 1.000 (0.80 + (0.9 (1.34 + (1.76 = 1.61 (1.73 + (0.9 35.5 1.5 35.0 (1.55 + (1.14 = 0.965 (1.98 + (0.4 (1.8 + (.15 = 1.800 (1.36 + (0.9 35.8.5.17 0.974.3 = 1+ 1.46 = 1. 1+ 0.9 907 3.63 0.990 3.67 = 1 +.43 =. 1 + 0.9 659.17 = 0.974.3 1+ 1.46 = 1.907 1+ 0.9 3.63 0.990 3.67 = 1 +.43 =. 1 + 0.9 659 0.74 0.95 0.80 = 1+ 0.4 = 1. 1+ 0.9 101 (1.8 + (1 + 1.46 = 1.41 (1.36 + (1 + 0.9 (.3 + (1 +.43 = 1.434 (.7 + (1 + 0.9 (1.8 + (1 + 1.46 = 1.41 (1.36 + (1 + 0.9 (.3 + (1 +.43 = 1.434 (.7 + (1 + 0.9 (0.74 + (1 + 0.4 = 1.034 (0.80 + (1 + 0.9 (1.8 + (1.46 = 1.661 (1.36 + (0.9 (.3 + (.43 = 1.579 (.7 + (0.9 (1.8 + (1.46 = 1.661 (1.36 + (0.9 (.3 + (.43 = 1.579 (.7 + (0.9 (0.74 + (0.4 = 1.065 (0.80 + (0.9 3.5 1.76 (3.5 + (1.76 = 1.10 = 6. 069 = 1. 546.95 0.9 (.95 + (0.9 1.55 0.783 1.98 = 1 + 1.14 = 1. 1 + 0.4 76 (1.55 + (1 + 1.14 = 1.146 (1.98 + (1 + 0.4 (1.55 + (1.14 = 1.1 (1.98 + (0.4 3.81.15 (1.8 + (.15 = 1.195 = 7. 414 =. 079 3.19 0.9 (1.36 + (0.9 : 中間報告記載値ケース 1 ケース ケース 3 ケース 4 ケース 5 ケース 6 ケース 7 ケース 8 ケース 9 ケース 10 図 -3(1/ 各種 応答比 算定法による検討結果について

原子炉容器支持構造物 余熱除去ポンプ基礎ボルト 発生値 [kg/mm] 60.0 55.0 50.0 45.0 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 0.0 工認 1 3 4 5 6 7 9 10 工認時発生値ケース 1 ケース ケース 3 ケース 4 ケース 5 ケース 6 ケース 7 ケース 9 ケース 10 許容値 発生値 [kg/mm] 3.0.5.0 1.5 1.0 0.5 0.0 工認 1 3 4 5 6 7 9 10 工認時発生値ケース 1 ケース ケース 3 ケース 4 ケース 5 ケース 6 ケース 7 ケース 9 ケース 10 許容値 [1.5kg/mm] 蒸気発生器支持構造物 余熱除去配管本体 発生値 [kg/mm] 0.0 18.0 16.0 14.0 1.0 10.0 8.0 6.0 4.0.0 0.0 工認 1 3 4 5 6 7 9 10 工認時発生値ケース1 ケース ケース3 ケース4 ケース5 ケース6 ケース7 ケース9 ケース10 許容値 許容値 発生値 [kg/mm] 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 0.0 10.0 0.0 工認 3 5 6 8 10 工認時発生値ケース3 ケース5 ケース6 ケース8 ケース10 許容値 炉内構造物炉心そう 原子炉格納容器本体 発生値 [kg/mm] 50.0 45.0 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 工認時発生値ケース 1 ケース ケース 3 ケース 4 ケース 5 ケース 6 ケース 7 ケース 9 ケース 10 許容値 発生値 [kg/mm] 50.0 45.0 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 工認時発生値ケース 1 ケース ケース 3 ケース 4 ケース 5 ケース 6 ケース 7 ケース 9 ケース 10 許容値 0.0 工認 1 3 4 5 6 7 9 10 0.0 工認 1 3 4 5 6 7 9 10 一次冷却材管本体 制御棒挿入性 発生値 [kg/mm] 50.0 45.0 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 工認時発生値ケース 1 ケース ケース 3 ケース 4 ケース 5 ケース 6 ケース 7 ケース 9 ケース 10 許容値 発生値 [ 秒 ] 3.0.5.0 1.5 1.0 0.5 工認時発生値ケース3 ケース5 ケース6 ケース8 ケース10 許容値 0.0 工認 1 3 4 5 6 7 9 10 応答比ケース 0.0 工認 3 5 6 8 10 ケース 1 ケース 4 ケース 7 ケース 10 ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V 1 + A V 1 + A V ( A H + ( A V ( A H + ( A V ケース ケース 5 ケース 8 ( A H + (1 A V ( A H + (1 A V ( A H + ( A V ( A H + ( A V A V A V ケース3 ケース6 ケース9 ( A H + ( A V A H ( A H + (1 + A V ( A H + ( A V A H ( A H + (1 + A V AsH: 基準地震動 s( 水平 AH: 基準地震動 ( 水平 AsV: 基準地震動 s( 鉛直 AV: 基準地震動 ( 鉛直 図 -3(/ 各種 応答比 算定法による検討結果について - 6 -

b. 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 等における荷重分析を踏まえた考察 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設について, 既往評価 ( 工認時の耐震計算書 結果等に基づき, 耐震安全性評価に影響する荷重 ( 地震荷重, それ以外 を分析し, 応答倍率法 による評価に及ぼす影響を考察した その結果, 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設については, 以下のとおり整理されるため, 応答比( 荷重比 を応答加速度比 R/ 絶対値和 で求めることは, 安全側の評価結果を与えていることを確認した ( 図 -4,5 参照 ケース1 1 原子炉容器支持構造物( サポートシュー 蒸気発生器支持構造物( 上部胴支持構造物ブラケット 7 原子炉格納容器( 本体 8 制御棒( 挿入性 これらの地震時発生荷重 ( 制御棒 ( 挿入性 については, 燃料集合体変位 は, 水平地震力の寄与が大きい (90% 以上 ため, 応答比 算出に当たっては, 水平地震力 ( 水平方向応答加速度 のみに基づく方法が鉛直地震力 ( 鉛直方向応答加速度 を考慮した場合より大きな応答比を与えるケースも考えられるが, これらの機器については, 鉛直地震力も考慮した応答比の方が大きな値を与えることから, R/ 絶対値和 で評価した ケース 4 一次冷却材管( 本体 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 の地震時発生荷重は, 内圧による応力 の寄与が大きく( 全体の5 割程度, また, 当該部位の地震時発生荷重は, 水平地震力の寄与が大きい (80% 程度 ため, 応答比 算出に当たっては, 水平地震力 ( 水平方向応答加速度 のみに基づく方法が鉛直地震力 ( 鉛直方向応答加速度 を考慮した場合より大きな応答比を与えるケースも考えられるが, 本機器については, 鉛直地震力も考慮し - 7 -

た応答比の方が大きな値を与えることから, R/ 絶対値和 で評価した 6 余熱除去設備配管( 本体 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 では, 内圧による応力 と それ以外の応力 に分離されている したがって, 地震時発生荷重は, 内圧による応力 ( 全体の3 割程度 に それ以外の応力 に 応答比 を乗じたものを加えて算出している なお, 当該部位の地震時発生荷重は, 水平地震力の寄与が大きい (90% 程度 ため, 応答比 算出に当たっては, 水平地震力 ( 水平方向応答加速度 のみに基づく方法が鉛直地震力 ( 鉛直方向応答加速度 を考慮した場合より大きな応答比を与えるケースも考えられるが, 本機器については, 鉛直地震力も考慮した応答比の方が大きな値を与えることから, R/ 絶対値和 で評価した ケース3 3 炉心支持構造物( 炉心そうフランジ接続部 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 の地震時発生荷重は, 機械的荷重による応力 の寄与が大きく( 全体の8 割程度, 応答倍率法 の評価では, 水平および鉛直方向応答加速度の影響を総合的に考慮できる R/ 絶対値和 を既往評価結果にそのまま乗じて評価した ケース4 5 余熱除去ポンプ( 基礎ボルト 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 では, 基礎ボルトの引張応力は, 地震時の転倒モーメントと自重による復元モーメントのバランスで決まっている このうち, 転倒モーメントに占める水平 鉛直地震荷重の比率は, それぞれ水平 : 約 70%, 鉛直 : 約 30% 程度である 本設備は, 設計時の耐震裕度が非常に大きい ( 許容値 / 地震時発生応力 =1.5[kg/mm ]/0.1[kg/mm ] 約 10 倍程度 ため, R/ 絶対値和 を既往評価結果にそのまま乗じて評価した - 8 -

1 原子炉容器支持構造物 ( サポートシュー : 一次応力 ( 支圧応力 荷重 Y 方向 (750t: 第 4 回工認より サポートシュー支圧面 ( 側面 (.87 10 4 mm : 第 4 回工認より 支圧応力 =750t/.87 10 4 mm =6.13kg/mm [57MPa] 地震時発生応力は水平方向地震荷重が支配的 ( 100% 図 -4(1/8 工認耐震計算書における解析条件 - 9 -

蒸気発生器支持構造物 ( 上部胴支持構造物サポートブラケット : 一次応力 ( 圧縮応力 サポートブラケット ( 評価断面 7 荷重 R(X,Y 地震における荷重 ( 第 7 回工認より 荷重の軸力 [t] 評価位置種類 FX FY X 方向地震 (A 474.4 178.9 上部胴支持構造物 X 方向地震 (B 47.5 44.1 X 方向地震 (C 46.9 45. Y 方向地震 (A 59.5 449.9 Y 方向地震 (B 613.4 44.8 Y 方向地震 (C 354.0 405.8 最大荷重 = 613.4 + 44.8 =615.0[t] ( 地震 Y 方向ループ B サポートブラケット (7 部 断面積 =57,400[mm ] 圧縮応力 615[t]//57,400[mm ]=5.35kg/mm [53MPa] 地震時発生応力は水平方向地震荷重が支配的 ( 100% 図 -4(/8 工認耐震計算書における解析条件 - 10 -

3 炉内構造物 ( 炉心そうフランジ接続部 : 一次応力 炉心そうフランジ接続部の一次一般膜 + 一次曲げ応力強さ ( 第 7 回工認より [ 単位 :kg/mm ] 応力評価機械的荷重による応力地震荷重による応力主応力応力強さ許容値位置軸方向周方向径方向せん断軸方向周方向径方向せん断 σ 1 σ σ 3 A 6.99 3.1 0.64 0.99 1.64 0.55 0.09 0.48 8.89 3.76 0.47 8.4 39.9 機械荷重および地震荷重それぞれについて下記式により主応力 (3 根 を算出 算出式 (JEAG4601-1987 (6.6.-15 式 3 σ ( σ + σ θ xγ + στ x θ + στ + σ σ γ γ xθ + ( σσ + σσ θ γ τ τ τ xθ xγ θγ γ = 0 x + σσ x θ τ xθ τ xγ τ θγ x θγ σ σσσ + στ x θ γ 機械的荷重による主応力 ( 炉内構造物, 燃料集合体重量, スクラム荷重等を含む σ1=7.14 σ=3.1 σ3=0.49 応力強さ σ=-6.65(σ3-σ1 地震荷重による主応力 σ1=1.78 σ=0.55 σ3=-0.05 応力強さ σ=-1.83(σ3-σ1 機械的荷重が支配的 ( 80% 合計応力に対する機械荷重による応力の割合 =6.65/(6.65+1.83=0.784 約 80% 図 -4(3/8 工認耐震計算書における解析条件 - 11 -

4 一次冷却材管 ( 本体 : 一次応力 一次冷却材管部材力 ( 第 7 回工認より ( 単位 :t m 曲げモーメント評価位置荷重の種類 Mx My Mz 11 自重 0.1 10.6 0.6 ホットレク 地震 -Y 方向 1. 79.3 9.7 B1PD O B Mip = + 00 t Zi 0.5 181.1 88.6 9.0497 10 = + 7 00 7.7 3.459 10 =5.49kg/mm 内圧 +5.8kg/mm 自重および地震荷重 =11.31kg/mm 合計 7 曲げモーメントの比で自重および地震荷重による応力分の比を算出する 1 合計曲げモーメント (0.1+ 1. + (10.6 + 79.3 + (0.6 + 9.7 = 90. 497 (t m 100% 自重による曲げモーメント 0.1 + 10.6 + 0.6 = 10. 617 (t m 11.7% 3 地震 ( 水平 + 鉛直 による曲げモーメント 1. + 79.3 + 9.7 = 79. 900 (t m 4+5=88.3% 4 鉛直地震による曲げモーメント ( 推定 10.617 0.9 = 3.079(t m 3.4% 5 水平地震による曲げモーメント ( 推定 79.900-3.079 = 76.81(t m 84.9% まとめ (1 自重および地震荷重による応力の比 ( モーメント比 自重 :11.7% 水平地震 :84.9% 鉛直地震 : 3.4% 地震時発生応力は水平方向地震荷重が支配的 ( 80% 図 -4(4/8 工認耐震計算書における解析条件 - 1 -

5 余熱除去ポンプ ( 基礎ボルト : 一次応力 ( 引張応力 工認時の耐震計算書 転倒方向 C H, C V h C H : 水平方向震度 C V : 鉛直方向震度 m : ポンプ重量 転倒支点 l1 L l 引張力を受けるボルト 転倒モーメントの算出水平方向地震力による転倒モーメント M 1 =m C H h 鉛直方向 ( 上向き 地震力による転倒モーメント M =m C V l1 ポンプ自重による復元モーメント M F =m 1G l1 転倒モーメント M=M 1 +M -M F 基礎ボルト引張力 F の算出 [ 転倒モーメント M/ 転倒半径 L] 基礎ボルト引張応力の算出 [F/( ホ ルト本数 ホ ルト断面積 ] 工認時発生応力 ( 引張応力 余熱除去ポンプの基礎ボルト ( 引張応力 の評価については, 既往評価結果 ( 工認耐震計算書 より, 転倒モーメントに占める水平 鉛直地震荷重の比率は, 水平 :71.8%, 鉛直 :8.%[ 合計 :100%] 程度である 図 -4(5/8 工認耐震計算書における解析条件 - 13 -

6 余熱除去設備配管 ( 本体 : 一次応力 評価位置 ( 節点 11 余熱除去設備配管の一次応力 ( 第 8 回工認より [kg/mm ] 一次応力節点番号圧力による自重及び地震合計応力許容値応力による応力 11 4.11 11.38 15.5 35.0 1 平成 0 年度社内検討結果 ( 詳細解析 における自重による応力約 1.1 kg/mm 9.7% 自重 (1G による応力から工認時鉛直震度 (0.9G による応力を比例計算にて推測 1.1 0.9= 約 0.3 kg/mm.8% 3 水平地震による応力 =11.38-1.1-0.3= 約 9.96 kg/mm 87.5% まとめ (1 自重および地震荷重による応力の比自重 : 9.7% 水平地震 :87.5% 鉛直地震 :.8% 地震時発生応力は水平方向地震荷重が支配的 ( 90% 図 -4(6/8 工認耐震計算書における解析条件 - 14 -

7 原子炉格納容器本体 (E 点 ( 固定点 : 一次応力 評価点 地震における荷重 ( 第 3 回工認より 曲げモーメント 軸 力 ( 10 3 kg ( 10 8 kg mm 自重分 1 鉛直地震分 E 点 980 3303. 796.1 1 鉛直地震分の軸力 = 自重 0.41( 鉛直震度 応力の計算 原子炉格納容器の断面積 A=5.598 10 6 mm 原子炉格納容器の断面係数 Z=5.598 10 10 mm 3 地震時発生応力は水平方向地震荷重が支配的 ( 90% 曲げモーメント ( 水平地震 による応力 980 108/5.598 10 10 = 5.3 kg/mm (87.9% 軸力 ( 自重 による応力 3303. 103/5.598 10 6 = 0.59 kg/mm ( 9.7% 軸力 ( 鉛直地震 による応力 796.1 103/5.598 10 6 = 0.14 kg/mm (.4% 合計応力 = 6.1 kg/mm (60MPa 図 -4(7/8 工認耐震計算書における解析条件 - 15 -

8 制御棒 ( 挿入性 工認時の耐震計算書 流体による抗力 流体摩擦抗力 形状による抗力 メカニカル抗力 制御棒クラスタ駆動装置 制御棒クラスタ案内管 燃料集合体 浮力質量 地震外力による抗力 ( 地震応答変位により算出 制御棒クラスタ駆動装置 制御棒クラスタ案内管 燃料集合体 T 0 通常時における制御棒挿入時間の算出 [ 制御棒挿入時間解析コード ] T 1 地震時における制御棒挿入時間の算出 [ 制御棒挿入時間解析コード ] 工認時制御棒挿入時間 通常運転時 ( 秒 地震時 ( 秒 地震力が制御棒挿入性に与える影響については, 解析および試験から水平地震力が支配的であることが確認されている 燃料集合体および制御棒駆動装置等の案内経路の機器が, 水平方向振動により変位すると, 制御棒がそれらの機器と接触する その時に鉛直動による地震力が作用すると, 制御棒に対して上向きまたは下向きの摩擦力が抵抗力として作用する また, 鉛直地震力は, 制御棒案内経路にあたる機器を上下に振動させ, 自重落下する制御棒に対しても, 内部流体を介して慣性力が作用する しかし, いずれも鉛直方向の交番荷重となるため, 制御棒挿入性への影響は水平地震力に比べて十分小さいと考えられる 図 -4(8/8 工認耐震計算書における解析条件 - 16 -

応答倍率の算出について 1 原子炉容器支持構造物 ( サポートシュー : 支圧応力 応答比算出式 中間報告における応答比 ( A H + (1 + A V A H + (1 + A V 現実的な応答比 A H A H 応答比 1.047 0.974 蒸気発生器支持構造物 ( 上部胴支持構造物サポートブラケット : 圧縮応力 応答比算出式 中間報告における応答比 ( A H + (1 + A V A H + (1 + A V 現実的な応答比 A H A H 応答比 1.033 0.99 4 一次冷却材管 ( 本体 応答比算出式 中間報告における応答比 ( A H A H + (1 + A V + (1 + A V 現実的な応答比 A H A H 応答比 1.033 0.99 6 余熱除去設備配管 ( 本体 応答比算出式 中間報告における応答比 ( A A H H + ( A V + A V 現実的な応答比 A H A H 応答比 1.141 1.10 7 原子炉格納容器本体 中間報告における応答比現実的な応答比 ( 応力比 応答比算出式応答比 8 制御棒挿入性応答比算出式 ( A H + (1 + AV A H + (1 + A V 0.81 (1.0 中間報告における応答比 ( A A H H + ( A V + A V A H A H 0.783 現実的な応答比 A H A H 応答比 1.517 1.195 図 -5 応答比 (R/ 絶対値和 の安全性について - 17 -

c. 応答比 R/ 絶対値和, 鉛直下向き の詳細分析 1 図 -1,に示す 方法 1, で算出される応答比について, 入力地震動の変更および荷重評価手法の変更による影響が, それぞれどの程度であるか分析を行った ( 図 -6 参照 応答比 A: 入力地震動の変更 B: 荷重評価手法の変更 ( A H + ( A V ( A H + ( AV 方法 1= = ( A H + ( A V ( A H + ( A V ( A ( A H + ( A H + ( A V V ( A H + (1 + AV ( A H + (1 + AV 方法 = = ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V ( A ( A H + (1 + A V H + (1 + A V その結果, 応答比の算定において, 入力地震動が大きくなる ( 基準地震動 からs に変更 影響は,A 項 ( 絶対値和ベースの比較 >1であり, 応答比算定に反映されていると考える しかしながら, 荷重評価手法の変更 ( 工認時 : 絶対値和 新指針 BC 時 : R による影響 (B 項 <1 により, 結果として 応答比 が1を下回るケースが発生することが確認された 1 項の検討に加えて, 方法 において, 自重項(+1 の影響を定量的に検討した 方法 において, 基準地震動 からs に変更となった場合, 鉛直地震動の寄与は, 相対的に自重項 (+1 に比較して無視できない (1/A V<1 ものとなるが, これら評価対象施設の地震時発生荷重は, 水平地震力もしくはその他荷重の寄与が大きいため, 評価結果には大きく影響しないと考えられる ( 図 -4,7 参照 また, 参考までに自重項 (+1 を考慮しない応答比 (R/ 絶対和値 での評価結果を確認したが, いずれも許容値を満足している ( 応答比 : 図 -6( 方法 1 参照, 評価結果 : 図 - 3 (1/[ ケース3] 参照 - 18 -

さらに, 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 等における荷重分析結果 ( 水平 鉛直地震, 自重, その他の荷重比率を検討 を踏まえ, それぞれの荷重成分毎に応答比 ( 加速度比 を求め, 基準地震動 sに対する評価結果を簡易的に推定した ( 図 -8 参照 その結果, 図 -8に示す評価対象施設については, 中間報告の評価結果を下回っていることを確認できた a.~c. 項の検討結果より, 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対しては, 工事計画認可申請時の耐震設計および耐震バックチェック評価時の荷重評価の考え方に基づく 応答比 :R/ 絶対値和, 鉛直下向き での評価は, 安全側の評価結果になっていると考えられる - 19 -

方法 1 方法 - 0 - 評価対象施設 1 原子炉容器 ( 支持構造物 蒸気発生器 ( 支持構造物 3 炉内構造物 ( 炉心そう 4 一次冷却材管 ( 本体 5 余熱除去ポンプ ( 基礎ボルト 6 余熱除去設備配管 ( 本体 7 原子炉格納容器 ( 本体 8 制御棒挿入性 ( 動的機能維持 基準地震動 方向 応答加速度 (G A: 入力地震動の変更 s/ 絶対値和/ 絶対値和 ( A H + ( A V ( A H + ( A V 水平 (A H 1.8 鉛直 (A V 1.46 1.661 水平 (A H 1.36 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H.3 鉛直 (A V.43 1.579 水平 (A H.7 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H 1.8 鉛直 (A V 1.46 1.661 水平 (A H 1.36 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H.3 鉛直 (A V.43 1.579 水平 (A H.7 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H 0.74 鉛直 (A V 0.4 1.065 水平 (A H 0.8 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H 3.5 鉛直 (A V 1.76 1.546 水平 (A H.95 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H 1.55 鉛直 (A V 1.14 1.1 水平 (A H 1.98 鉛直 (A V 0.4 水平 (A H 1.8 鉛直 (A V.15.079 水平 (A H 1.36 鉛直 (A V 0.9 B: 荷重評価手法の変更新指針 BC 時 / 工認時 R/ 絶対値和 : 中間報告では 方法 に基づく評価を行っているが, 参考までに評価した : 中間報告では 方法 1 に基づく評価を行っている ( A H + ( A V ( A H + ( A V 0.709 0.707 0.709 0.707 0.734 0.738 0.715 0.79 応答比 A B 1.177 1.117 1.177 1.117 0.781 1.141 0.867 1.517 A: 入力地震動の変更 s/ 絶対値和 / 絶対値和 ( A H + (1 + AV ( A H + (1 + A V B: 荷重評価手法の変更新指針 BC 時 / 工認時 R/ 絶対値和 ( A H + (1 + A V ( A H + (1 + A V 応答比 A B 1.41 0.741 1.047 1.434 0.70 1.033 1.41 0.741 1.047 1.434 0.70 1.033 1.034 0.741 0.767 1.146 0.716 0.81 図 -6 応答比 (R/ 絶対値和 の分析結果について

- 1 - 評価対象施設 応力 ( 荷重 比率 [%] 基準地震動 方向 3 応答加速度 (G 水平地震動の増倍率 ( 新指針 BC 時 / 工認時 鉛直地震動の増倍率 ( 新指針 BC 時 / 工認時 工認時の鉛直荷重比率 ( 自重 / 鉛直地震 水平地震 100 水平 (A H.17 1 原子炉容器鉛直地震 0 鉛直 (A V 1.46 ( 支持構造物 自重 0 水平 (A H.3 1 その他 0 鉛直 (A V 0.9 水平地震 100 水平 (A H 3.63 蒸気発生器鉛直地震 0 鉛直 (A V.43 ( 支持構造物 自重 0 水平 (A H 3.67 1 その他 0 鉛直 (A V 0.9 水平 (A H.17 地震荷重 0 3 炉内構造物鉛直 (A V 1.46 ( 炉心そう 1 水平 (A H.3 その他 80 鉛直 (A V 0.9 水平地震 43.6 水平 (A H 3.63 4 一次冷却材管鉛直地震 1.8 鉛直 (A V.43 ( 本体 自重 6 水平 (A H 3.67 1 その他 48.6 鉛直 (A V 0.9 水平地震 71.8 水平 (A H 0.74 5 余熱除去ポンプ鉛直地震 8. 鉛直 (A V 0.4 ( 基礎ボルト 自重 -97.1 水平 (A H 0.8 1 その他 0 鉛直 (A V 0.9 水平地震 87.9 水平 (A H 1.55 7 原子炉格納容器鉛直地震.4 鉛直 (A V 1.14 ( 本体 自重 9.7 水平 (A H 1.98 1 その他 0 鉛直 (A V 0.4 1: その他とは, 地震荷重および自重による応力以外 ( 内圧, 機械荷重等 をいう 0.974 0.990 0.974 0.990 0.95 0.783 5.035 8.380 5.035 8.380 1.449 4.750 3.449 3.449 3.449 3.449 3.449 4.167 : 転倒モーメントに占める水平 鉛直地震荷重の比率を示す なお, 自重は復元モーメントとして, 転倒モーメントを相殺する効果がある A H A A V A V H V 1 A 新指針 BC 時の鉛直荷重比率 ( 自重 / 鉛直地震 1 A V 0.685 0.41 0.685 0.41.381 0.878 3: 鉛直方向応答加速度の取扱い工認時 ; 基準地震動 の最大加速度振幅の 1/ の値として求めた鉛直震度に基づく なお, 鉛直震度は高さ方向に一定として扱い, 機器 配管系の評価では 0% 増しとした震度を用いる 新指針 BC 時 ; 機器 配管系の評価では, 基準地震動 s に対する鉛直方向床応答スペクトルに基づく動的地震力を用いる 図 -7 自重項 (+1 の分析結果について

評価対象施設 1 原子炉容器 ( 支持構造物 工認時発生値 [kg/mm ] 許容値 [kg/mm ] 6. 47.5 応力 ( 荷重 比率 [%] 1 工認発生値 比率 [kg/mm ] 応答 1 倍率 簡易評価 5 結果 水平地震 100 6. 0.974 5.5 鉛直地震 0 0.0 5.035 0.00 5.5 自重 0 0.0 1.000 0.00 0.00 1 その他 0 0.0 1.000 0.00 0.00 合計 100 6. 5.5 5.5 中間報告値 [kg/mm ] 7.5 蒸気発生器 ( 支持構造物 5.4 8.1 水平地震 100 5.4 0.990 5.35 鉛直地震 0 0.0 8.380 0.00 5.35 自重 0 0.0 1.000 0.00 0.00 1 その他 0 0.0 1.000 0.00 0.00 合計 100 5.4 5.35 5.35 5.6 - - 4 一次冷却材管 ( 本体 5 余熱除去ポンプ ( 基礎ボルト 11.4 35.5 0.1 1.5 水平地震 43.6 4.97 0.990 4.9 鉛直地震 1.8 0.1 8.380 1.7 5.1 自重 6 0.68 1.000 0.68 0.68 1 その他 48.6 5.54 1.000 5.54 5.54 合計 100 11.40 1.86 11.44 水平地震 71.8 0.07 0.95 0.07 鉛直地震 8. 0.03 1.449 0.04 0.08 自重 -97.1-0.10 1.000-0.10-0.10 1 その他 0 0.00 1.000 0.00 0.00 合計.9 0.00 0.01-3 11.8 0.1 7 原子炉格納容器 ( 本体 6.1 35.8 水平地震 87.9 5.36 0.783 4.0 鉛直地震.4 0.15 4.750 0.70 自重 9.7 0.59 1.000 0.59 0.59 1 その他 0 0.00 1.000 0.00 0.00 合計 100 6.10 5.49 4.85 1: その他とは, 地震荷重および自重による応力以外 ( 内圧, 機械荷重等 をいう : 水平, 鉛直それぞれの応答倍率 ( 水平 =AsH/A H, 鉛直 =AsV/A V 3: 転倒モーメント< 復元モーメントのため, 基礎ボルトに引張応力は発生しない 4: 応答比が1 以下のため1として計算 5: 簡易式による推定値 σ H : 工認時発生応力 ( 水平地震力による応力 A H + A V σ H V A H σ + A V σ L σ V : 工認時発生応力 ( 鉛直地震力による応力 σ L : 工認時発生応力 ( 自重 + その他による応力 備考 3 炉内構造物 ( 炉心そう : 既往評価結果から水平 鉛直地震荷重の分解ができないため記載していない 4.6 5.1 (6.1 4 図 -8 荷重成分毎の比率および応答倍率を考慮した簡易評価結果

d. 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対する適用性検討 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対して, 既往評価結果 ( 工認時の耐震計算書 を分析して地震時発生荷重を推定し, 水平および鉛直方向荷重の割合 ( 寄与率 に応じて, 基準地震動 sに対する評価結果を簡易的に推定した さらに, 各種 応答比 算定法を適用した結果との比較を行い, それぞれの 応答比 算定法の適用範囲について検討した ( 図 -9 参照 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設の既往評価 ( 工認時の耐震計算書 結果等に基づく荷重分析結果 (b. 項 より, 鉛直地震力による荷重割合 ( 寄与率 は最大でも 0% 程度 ( 自重分考慮 と推定され, 地震時発生荷重は水平地震力が支配的と考えられる 今回の新耐震指針に照らした耐震安全性評価 ( 中間報告 : 伊方 3 号機 においては, 鉛直方向の地震荷重が静的震度から鉛直地震動に基づく評価に変更となるため, 既往評価結果に比べて, 鉛直方向荷重の割合 ( 寄与率 が大きい領域で 応答倍率法 を適用することになる可能性がある しかしながら, 鉛直方向荷重の影響が大きく現れる設備は, 例えば, 鉛直方向支持スパンの長いクレーン類等, 耐震安全性評価に際して, その構造形状から容易に振動特性を推定可能であり, 設計上の実務として, 影響程度を適切に考慮した評価が行われる ( 今回の中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設 ( 評価部位 で該当するものはない 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対しては, 水平 鉛直方向の荷重分析結果より, 工認設計および耐震バックチェック評価時の荷重評価の考え方に基づく 応答比 :R/ 絶対値和, 鉛直下向き 手法が適用可能であり, 詳細評価 ( 簡易式による推定値 に比較して安全側の結果を与えることが確認された 本手法の適用性については, 評価対象施設の既往評価 ( 工認時の耐震計算書 結果等に基づく荷重分析結果も踏まえた上で, 慎重な判断が必要と考える しかしながら, 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対する検討結果より, 地震時発生荷重として水平地震力が支配的な機器に対しては, 適用できると考えられる - 3 -

応力 (kg/mm 60.0 50.0 40.0 30.0 0.0 10.0 0.0 原子炉容器支持構造物 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直方向応力比率 1 詳細 / 絶 (1+V 7.5 3/(1+V 38.8 4/ 絶 30.9 5/ 36.7 6MAX(H,1+V 50 許容値 47.5 工認時発生値 6. 余熱除去ポンプ 評価方法 応力 (kg/mm 1 詳細 - 1 / 絶 (1+V 0.1 3/(1+V 0. 4/ 絶 0.1 5/ 0.1 6MAX(H,1+V 0. 許容値 1.5 工認時発生値 0.1 1: 転倒モーメント< 復元モーメントのためホ ルトに引張力は発生しない 蒸気発生器支持構造物 余熱除去設備配管 応力 (kg/mm 16.0 14.0 1.0 10.0 8.0 6.0 4.0.0 0.0 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直方向応力比率 1 詳細 / 絶 (1+V 5.6 3/(1+V 7.5 4/ 絶 6.1 5/ 6.7 6MAX(H,1+V 14.4 許容値 8.1 工認時発生値 5.4 応力 (kg/mm 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 0.0 10.0 0.0 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直地震応力比率 1 詳細 4/ 絶 17.1 5/ 18.5 7MAX(H,V 73. 許容値 35.0 工認時発生値 15.5 応力 (kg/mm 45.0 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 0.0 炉内構造物炉心そう 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直方向応力比率 1 詳細 / 絶 (1+V 8.9 3/(1+V 1.6 4/ 絶 10.1 5/ 11.9 6MAX(H,1+V 16.3 許容値 39.9 工認時発生値 8.5 応力 (kg/mm 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 0.0 原子炉格納容器本体 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直方向応力比率 1 詳細 / 絶 (1+V 6.1 3/(1+V 6.9 4/ 絶 5.3 5/ 5.9 6MAX(H,1+V 10.6 許容値 35.8 工認時発生値 6.1 応力 (kg/mm 40.0 35.0 30.0 5.0 0.0 15.0 10.0 5.0 0.0 一次冷却材管本体 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直方向応力比率 1 詳細 / 絶 (1+V 11.8 3/(1+V 15.7 4/ 絶 1.8 5/ 14.1 6MAX(H,1+V 30.4 許容値 35.5 工認時発生値 11.4 挿入時間 ( 秒 3.00.50.00 1.50 1.00 0.50 0.00 制御棒挿入性 0 0.1 0. 0.3 0.4 0.5 鉛直地震遅れ時間比率 1 詳細 4/ 絶.03 5/.05 7MAX(H,V.6 許容値.50 工認時発生値 1.97 記号解説 1 詳細 ( 簡易式による推定値 4/ 絶 7MAX(H,V A H A V σ H V L A H + σ A V + σ ( A H + ( A V A H A V σ MAX ( A H + ( A V, σ A H A V 余熱除去ポンプは工認時の評価式 に当てはめて計算実施 5/ A H: 基準地震動 ( 水平 / 絶 (1+V ( A H + ( A V σ AsH: 基準地震動 ( 水平 A V: 基準地震動 ( 鉛直 ( A H + (1 + A V ( A H + ( A V σ AsV: 基準地震動 ( 鉛直 ( A H + (1 + A V 6MAX(H,1+V σ : 工認時発生応力 ( 合計 σ H : 工認時発生応力 ( 水平地震力による応力 A H (1 + A V 3/(1+V MAX σ V : 工認時発生応力 ( 鉛直地震力による応力, σ A H (1 + A V σ L : 工認時発生応力 ( 自重 +その他による応力 ( A H + (1 + A V σ ( A H + (1 + A V 図 -9 各種 応答比 算定法における適用可能範囲について - 4 -

4. まとめ 以上の検討結果より, 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対しては, 工事計画認可申請時の耐震設計および耐震バックチェック評価時の荷重評価の考え方に基づく 応答比 :R/ 絶対値和, 鉛直下向き による評価手法は, ある評価条件で基準地震動 sによる発生値が評価基準値を超えないことを効率よく判断する観点では妥当と考える なお, 耐震安全性評価手法として, 評価対象施設の既往評価結果等に基づく応答倍率法を適用する場合, 既往評価 ( 工認時の耐震計算書 結果等に基づく荷重分析結果も踏まえた上で, 適切な 応答比 算定法を選択することで, 合理的な評価が可能と考える - 5 -

5. 別添 応答倍率法に対する基本的な考え方 1. 応答倍率法とは新耐震指針に照らした耐震安全性評価において, 設計条件から基準地震動 sによる評価条件への倍率を算定して設計条件 ( 荷重, 応力等 に乗じることで, 評価基準値を超えるかどうかの判定を行っており, この評価手法を 応答倍率法 という ( 注したがって, 設計ベースで厳密に耐震裕度 の確認を行うものではなく, ある評価条件で発生値が評価基準値を超えないことを効率よく判断することに主眼を置いた評価手法である ( 注 耐震裕度 = 評価基準値 / 基準地震動 sによる発生値. 応答倍率法の適用範囲新耐震指針に照らした耐震安全性評価において, 応答倍率法 の適用に際して, 以下のケース分類に基づき, 実機評価への適用を判断している ( 第 1 表参照 (1 設計時の耐震裕度が比較的大きい設備加速度 ( 震度 を用いて設計している設備のうち, 設計時 ( 注の耐震裕度 が比較的大きいものについては, 応答倍率法にて評価基準値を超えないとの判断が可能である ( 注 設計時の耐震裕度 = 評価基準値 / 基準地震動 による発生値 [ 例えば, ポンプ ファン等回転機器および圧力容器の基礎ボルト, 圧力容器の胴板等は, 評価基準値に対して十分な余裕があるため, 応答倍率法でも評価基準値を超えないことの確認が可能である ] ( 応答倍率法で比較的精度良く耐震裕度の確認が期待できる設備 1 荷重データに基づく応答倍率法による評価が可能な設備機器 配管系設備の基準地震動 sによる地震応答解析結果より, 評価荷重 ( モーメント, せん断力, 軸力 が算 - 6 -

定されていれば, これら荷重データに基づく応答倍率法で比較的精度良く発生値 ( 発生応力 の予測が可能であり, 必ずしも耐震裕度が大きくない設備についても, 応答倍率法にて評価基準値を超えないとの判断が可能である [ 例えば, 建屋 機器連成解析結果より, 正確な地震応答荷重が算定できる原子炉格納容器の胴板等は, 荷重ベースの応答倍率法にて, 比較的精度良く耐震裕度の確認が可能である ] 地震時の応答挙動 ( 荷重, 変位 が入力加速度と比例関係にある設備加速度 ( 震度 を用いて設計している設備のうち, 規格計算式およびスペクトルモーダル法 ( 多質点系における多次のモード重畳を考慮した線形応答解析手法 により設計している設備については, 加速度から単純に地震力を算定しており, 加速度データに基づく応答倍率法で評価可能であり, ある程度耐震裕度が大きい設備については, 応答倍率法にて評価基準値を超えないとの判断が可能である [ 例えば, 配管, 容器, 熱交換器 ファン ポンプ等の回転機器および重機器支持構造物については, 質量 加速度 ( 震度 を地震荷重としており, この地震力に加えて, 自重, 外荷重を考慮して応力を算定している 地震荷重は規格式等に基づき算定できるため, 加速度の倍率で応力を計算しておけば, 評価基準値を超えないことの確認が可能である ] また, 地震時の制御棒挿入性評価における挿入時間遅れは, 燃料集合体等の地震時応答変位量 ( 地震外力による抗力に関係 と相関があり, それらはある範囲までは地震力に比例することから, 応答倍率法による評価が可能と判断する なお, 応答倍率法の適用に際しては, 既往評価 ( 工認時の耐震計算書 結果等に基づく荷重分析結果も踏まえた上で, 適切な 応答比 算定法を選択することで, 合理的な評価が可能と考える - 7 -

3. 応答倍率法による評価結果の妥当性について応答倍率法の適用範囲として,. 項に示す (1 評価基準値に対して大きな余裕がある中での適用, あるいは,( 比較的精度良く評価を行える設備への適用としていることから, ある評価条件で発生値が評価基準値を超えないことを効率よく判断する観点では妥当な評価結果を与えると考える しかしながら, 適用する 応答比 算定法によっては, 厳密な ( 注耐震裕度 の確認が困難となるケースが否定できないことから, 耐震裕度が小さい設備に対しては, 正確な耐震裕度を把握する観点から, 本報告等においては, 必要に応じて, 詳細評価を実施することが望ましいと考える ( 注 耐震裕度 = 評価基準値 / 基準地震動 sによる発生値 - 8 -

第 1 表応答倍率法の適用範囲に関する整理 ( 中間報告 ( 伊方 3 号機 応答倍率法の適用範囲 応答倍率法の適用に当たってのスタンス 中間報告 ( 伊方 3 号機 の評価対象施設に対する整理 備考 炉内構造物 ( 炉心支持構造物 : 炉心そうフランジ接続部 ( 耐震 裕度 : 約 5 倍程度 加速度 ( 震度 を用いて設計している設備のうち, 設計時 一次冷却材管 ( 本体 ( 耐震裕度 : 設計時の耐震裕度が比較的大きい設備 ( 注の耐震裕度 が比較的大きいものについては, 応答倍率法にて評価基準値を超えないとの判断が可能である ( 注 設計時の耐震裕度 約 3 倍程度 余熱除去ポンプの基礎ボルト ( 耐震裕度 : 約 10 倍程度 = 評価基準値 / 基準地震動 による発生値 余熱除去設備配管 ( 本体 ( 耐震 裕度 : 約 倍程度 原子炉格納容器 ( 本体 ( 耐震裕 - 9 - 応答倍率法で比較的精度良く耐 機器 配管系設備の基準地震動 s による地震応答解析結果より, 評価荷重 ( モーメント, せん断力, 軸力 が算定 度 : 約 5 倍程度 震裕度の確認が期待できる設備 1 荷重データに基づく応答倍率 されていれば, これら荷重データに基づく応答倍率法で比較的精度良く発生値 ( 発生応力 の予測が可能であり, 必 -( 適用施設なし 法による評価が可能な設備 ずしも耐震裕度が大きくない設備についても, 応答倍率法 にて評価基準値を超えないとの判断が可能である 加速度 ( 震度 を用いて設計している設備のうち, 規格計 原子炉容器支持構造物 ( サポー 応答倍率法で比較的精度良く耐 算式およびスペクトルモーダル法 ( 多質点系における多次 トシュー 制御棒 ( 挿入 震裕度の確認が期待できる設備 のモード重畳を考慮した線形応答解析手法 により設計し 蒸気発生器支持構造物 ( 上部胴 性評価 につ 地震時の応答挙動 ( 荷重, 変 ている設備については, 加速度から単純に地震力を算定し 支持構造物ブラケット いては, 本報 位 が入力加速度と比例関係 ており, 加速度データに基づく応答倍率法で評価可能であ 一次冷却材管 ( 本体 告時に詳細評 にある設備 り, ある程度耐震裕度が大きい設備については, 応答倍率 余熱除去設備配管 ( 本体 価を実施予定 法にて評価基準値を超えないとの判断が可能である 制御棒 ( 挿入性評価