富山港線路面電車化に関する検討報告書

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

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柏駅西口北地区まちづくり

( 様式 -2a 調査概要 ) Ⅰ 調査概要 1 調査名称 : 平成 26 年度神埼市総合都市交通体系調査 2 報告書目次 1. 業務概要 (1) 都市計画道路見直しの必要性 (2) 都市計画道路見直しのスキーム (3) 検討結果の分類 2. 路線の抽出 (1) 都市計画道路の整理 抽出 (2) 検

目次

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交通結節点が備えるべき機能を整理すると 最も基本となるものとして があり これに加えて 都市機能の誘導 集積を促進させ 都市内の中心的な拠点地区を形成する 及び 都市の顔 となる 交通結節点の計画 整備の検討においては 先に示した の三種の機能がそれぞれ交通結節性 人の交流や景観等の面で役割を果たし

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目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

福知山市中心市街地活性化基本計画

4. 都市づくりの目標と方針 4-1 都市づくりの基本理念 地域の個性が輝く生活快適都市 上田 ~ 魅力あるふるさと活気ある交流風格ただようまち ~ 基本理念の意味あい 上田市は 歴史 文化 自然 産業などに恵まれた特色ある地域から成り立っており 各地域が個性を発揮し 連携し合い 交流を促進しながら

数値目標 平成 29 年 オープンカフェ新規参加店舗数 58 店 6 店 6 店 オリオン市民広場集客数 1,500 人 3,000 人 3,000 人 センターコア歩行者 自転車通行量 ( 平日 ) 1,700 人 1,700 人 1,700 人 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概

8略都市スライド東北(郡山市)全部 [互換モード]

[2] 具体的事業の内容 (1) 法に定める特別の措置に関連する事業 該当なし (2)1 認定と連携した支援措置のうち 認定と連携した特例措置に関連する事業 事業名 内容及び実施時期 実施主体 中心市街地の活性化を実現するための位置付け及び必要性 支援措置の内容及び実施時期 その他 の事項 群馬の玄

2

(5) 老上西学区 1 まちづくりの方向性 1-1. 生活拠点の形成と交通環境の充実 既存の生活拠点を中心とした 50 戸連坦制度の厳守等により市街地の拡散を抑制するこ とで 利便性の高い生活環境を維持していくものとします 老上西学区は 東側から南側にかけての一帯が市街化区域に含まれ ( 主 ) 大

1 基本的な整備内容 道路標識 専用通行帯 (327 の 4) の設置 ( 架空標識の場合の例 ) 自 転 車 ピクトグラム ( 自転車マーク等 ) の設置 始点部および中間部 道路標示 専用通行帯 (109 の 6) の設置 ( 過度な表示は行わない ) 専 用 道路標示 車両通行帯 (109)

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

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コンパクトシティ構想 2つの柱 ( 郊外の開発抑制 + 中心市街地の活性化 ) まちなか住み替え事業 や 家賃補助制度 を行っているが 借りたい人はいるが 貸したい人がいない という状況 コンパクトシティという構想だけでは 民間資本は動かない (= 補助金などのインセンティブが必要 ) 中心市街地活

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図 1 平成 19 年首都圏地価分布 出所 ) 東急不動産株式会社作成 1963 年以来 毎年定期的に 1 月現在の地価調査を同社が行い その結果をまとめているもの 2

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TRY TRY TRY TRY TRY 5

目 次 1 基本方針 再開発を促進すべき地区等の整備又は開発の方針... 2 別表再開発促進地区の整備又は計画の概要... 3 都市再開発方針図 ( 総括図 )... 6 都市再開発方針附図

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2-2 需要予測モデルの全体構造交通需要予測の方法としては,1950 年代より四段階推定法が開発され, 広く実務的に適用されてきた 四段階推定法とは, 以下の4つの手順によって交通需要を予測する方法である 四段階推定法将来人口を出発点に, 1 発生集中交通量 ( 交通が, どこで発生し, どこへ集中

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Taro-全員協議会【高エネ研南】

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[ 概要版 ] 倉吉都市計画 マスタープラン素案 鳥取県倉吉市

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7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

寄居町中心市街地活性化基本計画

東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

区域の整備 開発及び保全に関する方針公共施設等の整備の方針 建築物等の整備の方針 1 道路の整備方針 (1) 地区周辺の交通円滑化に資する道路ネットワークの形成及び 東西の主要な道路軸の形成を図るため 地区幹線道路を拡幅整備する (2) 開発に伴い発生する交通を円滑に処理するとともに 新駅整備に伴う

(第14回協議会100630)

本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

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品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)に係る都市計画について

の復旧状況に関する長期的な見通しを可能な限り明らかにしながら 復旧の段階に 応じた役割の分析を行う 5) 交通事業者ヒアリング調査沿線地域に関係する交通事業者 ( 鉄道事業者 2 社 バス事業者 2 社 タクシー事業者 2 社その他 ) に聞き取り調査を行い 定性的な利用特性や地域の公共交通の問題点

市町合併という基本的枠組みの変更に対応した 市全域を対象とした計画の見直し 少子高齢化をはじめとする本市を取り巻く社会経済情勢の変化に対応した計画づくり 総合計画や都市計画区域マスタープランなど 上位関連計画との整合 調整の必要性 都市計画マスタープランは 都市計画法第 18 条の 2 に基づいて策

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( 新 ) 藤沢都市計画住宅市街地の開発整備の方針 平成年月 神奈川県 藤沢 住宅 -1

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阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした 行政運営の指針となる 阿賀野市総合計画 に定める本市の将来像 人 まち 自然が輝く幸福祉都市阿賀野 の実現に向けて また こよなく愛するふる里創造のため 全力を上げ取り組んでいるところでございます 国から地方への事務 権限移譲や三位一体改革が加速

目 次 1 背景 目的 1 2 計画の位置付け 2 (1) 計画の位置付け 2 3 現状の問題と課題 3 (1) 現状の問題 3 (2) 課題 3 4 市街化調整区域における土地利用方針 5 (1) ゾーンにおける土地利用方針 6 (2) 各ゾーンのイメージ 10 5 土地利用現況図 11 6 土地

2. 各学区のまちづくりの方向性と将来ビジョン 第 3 章で整理した各学区の現状 課題等を踏まえ 学区ごとにまちづくりの方向性 ( 基本方針の 3 つの柱の何に該当するのか ) を整理します 方向性を踏まえ 施策の柱ごとに具体的なビジョンを検討します (1) 常盤学区 1 まちづくりの方向性 1-1

第 1 章基本計画の策定 1 策定の趣旨 総合計画基本構想では 豊かな自然と歴史 文化につつまれ人と人がつながる市民創造都市高岡 をまちの将来像に掲げ 17 のめざすまちの姿を目標として設定しています 第 3 次基本計画は 基本構想で示した市の基本的な取り組みの方向性に基づき 中期的な視点に立って

4. 都市機能誘導区域 4.1 都市機能誘導区域設定の基本的な考え方 (1) 都市機能誘導区域とは医療 福祉 商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域のことです 原則として 居住誘導区域内において設定します これらの都市機能は

目次 1 1. 奈良市中心部の道路交通環境 1) 広域的な自転車利用ネットワーク P2 2) 幹線道路の交通状況 ( 交通量 ) P3 3) 幹線道路の交通状況 ( 混雑状況 ) P4 2. 自転車事故の分析結果 1) 道路種別別 ( 国道 県道 市道 ) 自転車事故発生状況 P5 2) 自動車交通

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LRT の日本への導入に向けての 課題と対応 独立行政法人交通安全環境研究所 大野寛之 1

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3 検討プロセス 3-1 県計画案を策定するねらい 沖縄 21 世紀ビジョン基本計画を着実に実施していくための総合的な交通体系のビジョンを示した 沖縄県総合交通体系基本計画 において 県土の均衡ある発展を支える利便性の高い公共交通ネットワークの構築が位置づけられている 同計画を踏まえ 県では 南北骨

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

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NITAS の基本機能 1. 経路探索条件の設定 (1) 交通モードの設定 交通モードの設定 とは どのような交通手段のネットワークを用いて経路探索を行うかを設定するものです NITASの交通モードは 大きく 人流 ( 旅客移動 ) 物流( 貨物移動 ) に分かれ それぞれのネットワークを用いた経路

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平成 26 年度公共事業事後評価調書 1. 事業説明シート (1) ( 区分 ) 国補 県単 事業名道路事業 [ 国道橋りょう改築事業 ( 国補 )] 事業箇所南巨摩郡身延町波高島 ~ 下山地区名国道 300 号 ( 波高島バイパス ) 事業主体山梨県 (1) 事業着手年度 H12 年度 (2) 事

速度規制の目的と現状 警察庁交通局 1

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

郊外への市街地の拡大により, 鉄道やバス等公共交通のサービスが十分受けられない地域が拡大し, その結果, 車に依存せざるを得ないまちになってきています このため, これからの人口減少時代の到来や急速な少子高齢化の進展などを踏まえ, 新たな郊外開発を抑制し, 公共交通が利用しやすい, まとまりのある市

Microsoft Word 交通渋滞(有明アーバン)_181017

設 機能の見直しハード面の効率化財源確保1-3. 再配置パターン ( 手法 ) の考え方 再配置計画の検討に向けて 公共施設の再配置を う場合の基本的なパターン ( 手法 ) について整理し それらの効果についても確認していきます 施設の再配置にあたっては 厳しい財政状況の中 人口が減少傾向にあるこ


区域の整備 開発及び保全に関する方針土地利用の方針 地区施設の整備の方針 地区の立地特性を踏まえ 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため 土地利用の方針を以下に定める 1 国際化に対応した業務 商業 宿泊等の多様な機能に加え 氷川神社と連携した江戸文化や赤坂地域の魅力を伝える歴史

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国土技術政策総合研究所 プロジェクト研究報告

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第 2 章横断面の構成 2-1 総則 道路の横断面の基本的な考え方 必要とされる交通機能や空間機能に応じて, 構成要素の組合せ と 総幅員 総幅員 双方の観点から検討 必要とされる道路の機能の設定 通行機能 交通機能アクセス機能 滞留機能 環境空間 防災空間 空間機能 収容空間 市街地形成 横断面構

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3. 同意方針 3-1. 共通事項 (1) 上位計画との整合性 ( ア ) 地区計画が 都市計画区域マスタープラン等における土地利用の基本的な考え方と整合していること ( イ ) 地区計画が 市町都市計画マスタープラン等と整合していること 考え方 市街化調整区域は 本来市街化を抑制する区域であること

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

Ⅴ.( 仮称 ) 登大路バスターミナル整備計画 3-3. 平面図 (1) 地上部 1 階平面図 33

長岡市立地適正化計画概要版目次 1. 立地適正化計画制度の概要... 1 (1) 立地適正化計画策定の背景と目的... 1 (2) 立地適正化計画制度... 1 (3) 立地適正化計画の位置付け... 2 (4) 計画の対象区域... 2 (5) 計画期間 長岡市の現状と将来見通し.

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資料 -2 国道 24 号烏丸通 歩行者 自転車通行安全協議会 国道 24 号烏丸通の概要 平成 30 年 3 月 国土交通省近畿地方整備局京都国道事務所

1 日本再興戦略 2016 改革 2020 隊列走行の実現 隊列走行活用事業モデルの明確化ニーズの明確化 ( 実施場所 事業性等 ) 技術開発 実証 制度 事業環境検討プロジェクト工程表技高齢者等の移動手段の確保 ( ラストワンマイル自動走行 ) 事業モデルの明確化 ( 実施主体 場所 事業性等 )

はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため

区域の整備 開発及び保全に関する方針 地区施設の整備の方針 建築物等の整備の方針 (1) 道路の整備方針区域内外との円滑な交通ネットワークの形成と歩行者等の安全で快適な歩行環境の向上を図るため 街区幹線道路及び区画道路を整備する 生活利便施設や良質な街並みを形成する住宅等の立地を誘導し 地域拠点にふ

第 2 章立地適正化計画の基本方針 第 2 章立地適正化計画の基本方針 1. 沼津市における立地適正化計画の導入について (1) 沼津市における立地適正化計画の活用方針 立地適正化計画は 本市を持続的に発展させるため 居住 と 交流 に一体的に取り組み 将来の目指すべき都市像 * を実現する計画とし

地域公共交通確保維持改善事業 事業評価 ( 生活交通ネットワーク計画に基づく事業 ) ( 別紙 1) 資料 3 平成 23 年度 平成 24 年 4 月 23 日 協議会 構成員 上田市公共交通活性化協議会 上田市 上田バス 千曲バス 事業名 補助対象事業者等 事業概要 1 事業実施の適切性 2 目

1 見出し1

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

かごしまコンパクトなまちづくりプラン ( 立地適正化計画 ) 素案概要版 - 目次 - 1. 立地適正化計画の概要 2 2. 計画策定に係る基本的な考え方 4 3. 居住誘導区域 6 4. 都市機能誘導区域 8 5. 誘導施設 届出制度 目標値の設定 都市機能及び

構想 とは 都市の郊外化を抑制し 都市機能の中心部への集積の推進と 都市機能の中心部集積に伴う中心市街地活性化を図るものである この構想の中では 基本的な考え方として 自家用自動車に過度に依存することのないコンパクトシティの形成を図る交通体系の確立 が定められている このことからも 公共交通機関を主

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富山市内電車 環状線化計画に関する 検討報告書 平成 18 年 5 月 富山市内電車 環状線化計画検討委員会

目 次 1. はじめに... 1 2. 富山地方鉄道 ( 株 ) 富山市内軌道線の現状と環状線化事業の意義 目的... 2 2.1 富山地方鉄道 ( 株 ) 富山市内軌道線の現状... 2 2.2 富山市都心地区の開発計画と富山市内軌道線環状線化の意義 目的... 2 3. 基本ルートと電停位置... 4 3.1 路線選定の考え方と望ましいルート... 4 3.2 新駅設置計画... 4 4. 運行系統と路線設計... 5 4.1 運行系統... 5 4.2 施設及び車両計画... 5 4.3 走行方式... 6 5. 需要予測... 6 5.1 需要予測の考え方... 6 5.2 需要予測結果... 7 5.3 波及効果... 7 6. 事業手法 事業主体... 7

1. はじめに 富山市では 今後の人口減少や超高齢社会の到来等に対応するため 鉄軌道をはじめとする公共交通を活性化させ その沿線に居住 商業 業務 文化等の諸機能を集積するコンパクトなまちづくりを進めているところであり 先般 そのリーディングプロジェクトとして富山ライトレールの開業を行ったところである このまちづくりの基本的な考え方に基づき平成 16 年度に策定した 富山市総合的都市交通体系マスタープラン において 市内電車の延伸などの構想をとりまとめたところであり このうち 市内電車の丸の内 ~ 西町間の延伸による市内電車の環状線化は 新幹線開業を視野に入れた 富山駅と総曲輪地区の連結強化による総曲輪通り南地区再開発等の整備効果の増進や都心を車なしで容易に回遊できるような生活像の実現によるまちなか居住の推進など 富山市の都心地区の活性化にとって大きな効果が期待されるプロジェクトである 現在 総曲輪通り南地区再開発による平和通りの再整備 富山城址公園整備事業による丸の内交差点付近の整備等が進められており 市内電車の環状線化計画について検討を行い これらの事業との整合を早期に図る必要がある このため 土井勉氏 ( 神戸国際大学教授 ) を座長とする 富山市内電車 環状線化計画検討委員会 ( 表 -1) を組織し 平成 17 年 11 月 22 日より検討を行った 本文はこれまでの4 回の検討結果を報告書として整理したものである ~ これまでの検討の経緯 ~ 第 1 回検討委員会 ( 平成 17 年 11 月 22 日 ) ( 主な検討項目 ) 市内電車の現状 市内電車 環状線化の意義 路線計画第 2 回検討委員会 ( 平成 18 年 2 月 20 日 ) ( 主な検討項目 ) 市内電車 環状線化の意義 走行空間設計 運行計画 道路交通への影響 需要予測の方針 事業手法 事業主体 車両第 3 回検討委員会 ( 平成 18 年 4 月 11 日 ) ( 主な検討項目 ) 事業の意義 目的 検討ルートの比較検討 運行形態 路線設計 環状線化による需要予測の検討 事業費 事業手法の検討第 4 回検討委員会 ( 平成 18 年 5 月 24 日 ) ( 主な検討項目 ) 計画のとりまとめ 1

2. 富山地方鉄道 富山市内軌道線の現状と環状線化事業の意義 目的 2.1 富山地方鉄道 ( 株 ) 富山市内軌道線の現状富山市内軌道線は 富山地鉄不二越 上滝線南富山駅よりJR 富山駅を経て 富山大学前までを結ぶ 全長 6.4 キロ 電停数 20 の電化路線で 富山地方鉄道 ( 株 )( 以下 富山地鉄 という) の軌道路線として運行されている 富山市内軌道線は 大正 2 ( 1913) 年の開業以来 90 年近くもの間 富山市民の足として定着している しかし 近年の富山市内軌道線の利用者数は平成 10 年から 15 年の5 年間で約 20% も減少しており 経営状況は営業収益の減少分をカバーする経費削減の取り組みにより黒字であるものの 厳しい状況である これは 当該路線の沿線には住宅地 事業所 官公庁 コンベンション施設 レジャー施設等が立地し 潜在的な交通需要は比較的多いと見られるものの 近年のモータリゼーションに対応できず 顧客を自動車に奪われた結果と考えられる これまで富山市内軌道線は利用者の減少にもかかわらず 大幅なダイヤの間引きも実施することなく 経営努力により運営を維持しているが 今後も利用者数の減少に歯止めが掛からない状況が続くことになれば 将来的には同路線の運行サービスレベルの低下を来すことも予想される 2.2 富山市都心地区の開発計画と富山市内軌道線環状線化の意義 目的富山市は 平坦な地形が拡がり可住地面積が広いこと 道路の整備率や自動車の保有率が高く 持ち家志向が高いこと 宅地価格が安価なこと等の要因により 近年ますます都心地区が空洞化し 人口密度の低い薄く拡がった市街地が形成されている 今後も市街地の拡散が続くと 公共交通の衰退とともに さらに過度に自動車に依存することになり 自動車を運転できない高齢者等にとっては移動の自由が制約され 暮らしにくいまちとなるばかりでなく 自動車交通の増加は環境負荷も増大させる 一方 道路や下水道等の都市施設の整備 維持管理費用や ゴミ収集 介護サービス等の社会負担が増大し 現在の行政サービスを維持することが難しくなる また 都心地区においては 人口減少や低 未利用地の増加による空洞化 商業 業務活動の停滞等により都市全体の活力低下を招き 都市の 文化 や 顔 が失われ 全体として人口減少 少子高齢化 環境問題等に対応できなくなる こうしたことから 本市では市街地の拡散傾向に歯止めをかけ 効率的な行政サービスの提供を行うため 都市の核となる都心地区においては 人口回帰を図り密度の高い市街地に転換し 商業 情報 コンベンション 芸術文化など多様な機能が複合的 集約的に立地する広域的な拠点として再生するとともに 旧町村部等の既存の中心地区においては 地域の生活 交流を支え都心地区を補完する地域生活拠点を形成する コンパクトなまちづくり を進めることとしており そのリーディングプロジェクトとして 富山港線の路面電車化とその沿線のまちづくりを進めてきたところである 2

また 富山駅周辺では 概ね 10 年後の完成予定の北陸新幹線整備と併せて 連続立体交差事業や駅周辺のまちづくり計画が進められており 富山ライトレール ( 株 ) 富山港線 ( 以下 富山ライトレール という ) の富山駅北電停について高架下まで延伸 移設し 富山市内軌道線と接続させる計画もある 一方 平和通り ( 総曲輪 ) 周辺地区では 来年度中の完成に向けて都市計画道路総曲輪線 ( 護国神社 ~ 一番町交差点 ) のシンボルロード整備事業 富山城址公園の整備 西町 総曲輪地区市街地再開発事業が着々と進行している このような状況を踏まえると 富山市内電車 環状線化の意義 目的は以下のように整理される (1) 富山駅周辺地区と平和通り周辺地区という2つの都心核のアクセス強化を図る富山駅周辺地区においては交流拠点都市の形成 公共交通網の充実を目指しており 概ね 10 年後には北陸新幹線の開業 連続立体交差事業 さらには駅区画整備事業をはじめとした交通ターミナル機能の拡充により 拠点性や中心性が格段に向上する 一方 平和通り沿いの総曲輪地区においてはシンボルロード整備事業や市街地再開発事業により新たな商業拠点 (CUBY グランドプラザ 総曲輪通り南地区再開発[ 大和 ]) が形成されようとしており このような中心市街地の活性化に向けた取り組みをより効果的に進めていく上では富山駅周辺地区との連続性を強化する必要がある しかしながら 富山駅周辺地区と平和通り周辺地区は 1.3km 程度離れており 両地区のアクセス性は必ずしも良くない このため 市内電車 環状線化により富山駅前から総曲輪再開発地区等までの歩行距離や移動時間の短縮を図り 富山駅周辺地区と平和通り周辺地区という2つの都心核のアクセス強化を図るものとする (2) 都心地区全体の回遊性の強化を図る都心地区においては中心市街地の都心人口の増加を図り コンパクトなまちづくりを実現すべく 市街地再開発事業の支援 公共施設などの立地促進及び 都心居住の推進としてまちなか居住推進事業を実施している このような中心市街地の活性化や安全 快適な都心居住環境の向上の取組みを通じて 都心地区を一体的な生活 交流拠点として形成していくためには わかりやすく かつ安心感のある公共交通サービスの提供が重要となる このため 市内電車 環状線化により都心地区全体の回遊機能の強化を図るものとする また こうした交通手段を整備することにより 中心市街地における移動制約者に対する歩行補助的な機能を持たせることや 不慣れな利用者にも利用しやすい交通サービスを提供することが可能となり さらには来街者の増加による賑わいの創出や地域イメージの向上も期待される (3) 南北路面電車連結後のネットワークの形成を図る延伸路線を含めた市内電車と 平成 18 年 4 月に開業した富山ライトレールの路線延長を合わせると 総延長約 15km の路面電車 (LRT) ネットワークが形成される 3

生活拠点に都市機能を集積し 公共交通活性化によるコンパクトなまちづくりを推進する上では 将来の北陸新幹線整備と一体的に行われる連立事業と合わせて 富山駅で富山ライトレールと市内電車を連結した形で これらの路面電車 (LRT) ネットワークが有機的に機能するような施設整備が求められる 加えて 利便性が高くかつ柔軟な運行系統を設定するためには 市内電車の環状線化を図る必要がある それにより 都市内交通ネットワーク形成が図られ 富山市中心部の生活 交流拠点形成への寄与が期待される 3. 基本ルートと電停位置 3.1 路線選定の考え方と望ましいルート既存の上位計画 * や 2.2 に示した意義と目的に基づき 次のような考え方で具体的な路線選定の検討を行った (1) 延伸整備区間 ( 起点 ~ 終点 ) は現路線の路線形状に対し 環状線化を考慮し 丸の内 ~ 西町とする (2) まちづくりへの効果が高められるよう 富山市の玄関口である富山駅から直接かつ 最短でコンベンション施設あるいは再開発地区へのアクセスができ 一定程度の需要も確保されるようなルートとする (3) さらに都心地区の魅力が向上するよう 路面電車を活かした魅力ある空間創出が可能となるようなルートとする (4) 路面電車走行による道路への影響が 極力小さくできるようなルートとする 基本的なルートとしては 丸の内交差点から既存路線と分岐するかたちで軌道を新設し 富山高岡線を大手町交差点まで東進し 大手モールから平和通りに入り 西町に至るルート案が 1 北陸新幹線開業を控えたコンベンション施設へのアクセス性の強化 2 富山城址公園や大手モールを含めた平和通り ( 総曲輪 ) 周辺地区の活性化への寄与 3 期待される需要 4 沿線の自動車交通量及び自動車交通に与える影響度合い等の観点から最良と考えられる ( 図 1 参照 ) なお 大手モールについては 路面電車導入による自動車交通への影響を最小限にすることに留まらず 景観デザインに配慮した歩道改良整備を近年行っていることも踏まえ 地元住民の意見を聴きながら 関係行政機関と十分協議し 具体を決定することが必要である * : 富山市公共交通活性化基本調査 ( 平成 12 年 3 月 ) 富山高岡都市圏総合都市交通計画( 平成 14 年 11 月 ) 富山市総合的都市交通体系マスタープラン( 平成 17 年 3 月 ) 3.2 新駅設置計画 延伸整備により利便性を高めるために 延伸路線においては沿線の主要施設へのアク 4

セス性を重視するとともに 既存区間の電停間距離を考慮し 国際会議場付近 市民プラザ付近 再開発地区付近に電停を増設するのが適当と考えられる なお 詳細な設置場所については 今後 地元住民や関係行政機関の理解と協力を得ながら調整していく必要がある 4. 運行系統と路線設計 4.1 運行系統富山ライトレール線との南北連結までの運行系統は1 富山駅周辺地区と平和通り ( 総曲輪 ) 地区という二つの都心核が直結 2 環状の路線形状を活かしたわかりやすさと安心感 3 循環系統の需要と輸送力とのバランス4 富山駅前から集客施設へのアクセス性を勘案し 反時計回りの片方向循環運行を基本とし 運行頻度は既存系統及び富山ライトレールにおける実績を参考に 10~ 15 分間隔程度とした なお 循環系統の運行に際しては 現在 富山地鉄の車両基地及び運転士詰所が南富山駅前に集約されていることから 環状線化区間までの車両回送及び運転士の交代に係る効率的な運用に向けた検討が必要である 一方 南北連結以降の運行系統は 郊外部と都心地区内との速達性や都心地区内のモビリティの更なる向上が図られることが望ましい 4.2 施設及び車両計画南北連結までの運行系統と期待される需要 大手モール区間における道路幅員の制約及び南北連結以降のネットワークの形成を考慮すると 南北連結までは単線による整備とし 将来的には南北連結以降のネットワークを活かした自由度の高い系統及び 運行サービスレベルの設定ができるような全線複線あるいは大手モールのみ単線とするような配線が望ましい なお 整備に際しては既存の運行システムに対応した信号通信設備の設置 道路計画と連動した軌道や架線の敷設 既存系統と新たな系統との乗換え利便性を向上させるための電停配置の変更等さまざまな施設改良を行う必要がある また 変電所や車庫等の容量や橋りょうの耐荷力の精査等 既存施設に関する適合性の検証を行っていく必要がある 車両については 将来的に富山ライトレール線への乗り入れを考慮し 同路線の あらゆる市民層にやさしい交通機関 という方針を踏まえれば 100% 低床であることが望ましく また 定員及び車両数は運行計画の検討から必要輸送力の確保と過大な投資の回避という観点から選定することが望ましい さらに 沿線への環境負荷の軽減 将来の高速走行の可能性を勘案すると 欧州の水準に準拠した 低騒音で高ブレーキ性能のLRV 仕様車両であることが望ましい 5

現段階の試算によれば 南北連結までの施設及び車両の整備に要する費用の概算は 道路の整備費を除いて概ね 20~30 億円程度と見込まれる 4.3 走行方式路面電車の走行方式は原則として中央走行方式であるが 物理的制約のほか道路線形への影響 沿道アクセス及び利用者利便性等を踏まえ 適切な走行方式について大手モール経由ルートの単線案をベースに検討を行った (1) 富山高岡線 ( 城址公園沿い ) 当該区間は既存バス停の移設の回避 将来的な路面電車ネットワーク強化時の道路交通への影響面で優れる中央走行方式が望ましい なお 富山城址公園側の再整備用地等の有効活用により 現況車線数 (4 車線 ) を確保し 丸の内電停は交差点西側の右折車線を確保するとともに乗換えの利便を図るため すずかけ通りへの集約を検討する必要がある (2) 大手モール当該区間は歩行者主体の空間というモールとしての性格上 現況における広い歩道幅員を確保することが望ましく 電停が歩道空間に設定できる片寄せ ( 東側 ) 走行方式のメリットは大きいが 歩行者の安全性確保のため歩道と軌道の間に防護柵等が必要となるため モール的空間における歩道の機能低下に繋がる可能性もある このように当該区間では片寄せ方式と中央走行方式それぞれ一長一短が見られることから 今後 沿道住民や自動車利用者等の意向を踏まえながら 検討していく (3) 平和通り当該区間は一番町交差点での左折 ( 国道 41 号へ流入 ) する自動車や沿道の大規模駐車場 (CUBY) へ出入庫する自動車と路面電車との交錯の回避 西町交差点の巻き込み部における歩道幅員の確保を考慮し 中央走行方式が望ましい 5. 需要予測 5.1 需要予測の考え方環状線化による需要は 新電停周辺の需要増や環状運行によるイメージアップ等による短期的な需要増のみならず 中長期的には北陸新幹線と連立事業完成を踏まえ 富山ライトレール線と南北連結された場合やJR 高山本線活性化等も含めた公共交通活性化計画の推進 さらには 公共交通活性化策と合わせたコンパクトなまちづくりによる人口 企業の都心回帰等を踏まえた 需要増が期待される このため 収支予測や費用対効果分析など交通基盤のライフサイクルに関わる分析においては 富山ライトレール線との南北連結や公共交通活性化策と合わせたコンパクトなまちづくり推進による効果も踏まえて 中長期的な需要を検討する必要がある 6

一方 環状線化は早期整備を目標とする短期的なプロジェクトであるため 現状の利用実態を踏まえた確実に見込める需要をベースとした短期的な収支バランスの見通しも把握する必要がある したがって 本検討では現状の利用者原単位を用いて 新電停設置に伴う利用者増をベースとしたミニマムに近い短期的な需要を推計した 5.2 需要予測結果需要予測は現状利用者をベースとして1 新しく設置される電停周辺からの需要 2ルート短絡による需要 3 循環運行による需要増を対象とした その結果 新電停周辺からの需要及び循環運行によるイメージアップ等による需要を含めた利用者は約 1,590 人 / 日と見込まれ 現在の市内電車利用者の 15% 程度となる 1 新電停設置による電停周辺からの需要は大手モール周辺と一番町周辺の新電停設置及び大和の移転に伴い 新電停関連利用者は 1,370 人 / 日程度が見込まれる ただし 一番町周辺の新電停利用者の一部は 現在の西町関連利用者と重複するため 新規需要増は 990 人 / 日程度と見込まれる 2ルート短絡による需要は環状線化により 現在の路面電車利用者のうち 約 410~ 500 人 / 日程度が環状区間の経路に変更したほうが早いと見込まれる なお 循環運行を一方向の運行とすると 半分程度になると想定される 3 循環運行による需要増は都市内移動の利便性向上やイメージアップ等により現在の路面電車の環状区間 ( 西町 ~ 富山駅前 ~ 丸の内間 ) の利用者約 2,900 人 / 日の 2 割程度約 600 人 / 日が増加すると見込まれる 5.3 波及効果需要予測による利用者の増加以外の効果として 都心部での賑わいの創出 さらには 都心居住者や諸機能の集積によるコンパクトなまちづくりが促進される 6. 事業手法 事業主体市内電車 環状線化は富山地鉄の既設路線を延伸整備することで実現されるため 通常は富山地鉄が事業主体となることが想定されるが 南北連結までの需要見込みから 当面は運行経費の増分が収入増分を上回る可能性が高い そこで 当該事業を成立させるためには通常の助成制度の枠組みによる案に加え 公設民営的な考え方も含め 富山地鉄の経営に極力影響を与えないような事業手法 事業主体のパターンを設定し 比較検討を行った 今後は法的あるいは実務的な課題について関係省庁への協議を進めつつ 富山地鉄をはじめとした関係主体の理解と協力を得ながら 持続的な運行サービスの提供を可能とする事業手法 事業主体のパターンを具体化していく必要がある 7

図 -1 富山市内電車環状線化計画基本計画図 丸の内交差点 大手町交差点 城址公園前交差点 県道富山高岡線 すずかけ通 富山国際会議場 り大手 富山市民プラザ 富山全日空ホテル モール 新大和 越前町交差点 一番町交差点 西町交差点 平和通り

表 -1 委員名簿 ( 順不同 敬称略 ) ( ( ): 前任者 ) 氏名役職等 座長土井勉神戸国際大学経済学部都市文化経済学科教授 委員稲田祐治富山地方鉄道 ( 株 ) 社長室副室長 委員 宮崎公順 ( 小泉彰 ) 富山商工会議所理事 ( 富山商工会議所常務理事 ) 委員小林収国土交通省北陸信越運輸局鉄道部計画課課長 委員渡部長務国土交通省北陸地方整備局富山河川国道事務所副所長 委員 牧田 潔 ( 井波久治 ) 富山県土木部道路課参事 課長 ( 富山県土木部道路課参事 課長 ) 委員 中村健一 ( 牧田潔 ) 富山県土木部都市計画課課長 ( 富山県土木部都市計画課課長 ) 委員日野祥英富山県知事政策室総合交通政策課課長 委員 林 愼一 ( 西本茂 ) 富山県警察本部交通部交通規制課課長 ( 富山県警察本部交通部交通規制課課長 ) 委員笠原勤富山市助役 計 10 名