20XX年XX月作成

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葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

インチュニブ錠

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た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

デベルザ錠20mg 適正使用のお願い

クラリチンドライシロップ 1% クラリチン錠 10mg クラリチンレディタブ錠 10mg 第 1 部申請書等行政情報及び添付文書に関する情報 (7) 同種同効品一覧 シェリング プラウ株式会社

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

スライド 1

減量・コース投与期間短縮の基準

p 13

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

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タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

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注意欠陥 / 多動性障害治療剤 ( 選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤 ) アトモキセチン塩酸塩カプセル 22100AMX AMX AMX AMX

5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

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ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ

改訂後 ( 下線 : 追加記載 ) 改訂前 ( 下線 : 削除 ) 使用上の注意 1) 腎障害のある患者 [ 高い血中濃度が持続するおそれがある ]( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) 2)~ 4) 現行のとおり テオフィリン リトナビル 中枢神経抑制剤アルコール ( 飲酒 ) ピルシ

医薬品の適正使用に欠かせない情報です

「ガスメット錠10mg・20mg」「ガスメットD錠10mg・20mg」使用上の注意改訂のお知らせ

患者向医薬品ガイド フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg 2016 年 5 月作成 この薬は? 販売名 フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg Fycompa Tablets 2mg Fycompa Tablets 4mg 一般名 ペランパネル水和物 Perampanel Hydrate

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Untitled

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

副作用収集状況 市販直後調査期間中 (2011 年 4 月 11 日 ~2011 年 10 月 31 日 ) に収集された副作用は 200 例 258 件でした そのうち 重篤な副作用は 8 例 14 件でした 副作用の内訳を表 1 に示します 重篤な副作用は 高カルシウム血症 3 件 意識変容状態

ヒアルロン酸ナトリウム架橋体製剤 特定使用成績調査

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資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号


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改訂前 用法 用量 多発性骨髄腫デキサメタゾンとの併用において 通常 成人にはレナリドミドとして 1 日 1 回 25 mg を 21 日間連日経口投与した後 7 日間休薬する これを 1 サイクルとして投与を繰り返す なお 患者の状態により適宜減量する 5 番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群

目次 C O N T E N T S 1 下痢等の胃腸障害 下痢について 3 下痢の副作用発現状況 3 最高用量別の下痢の副作用発現状況 3 下痢の程度 4 下痢の発現時期 4 下痢の回復時期 5 下痢による投与中止時期 下痢以外の胃腸障害について 6 下痢以外の胃腸障害の副

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シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

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平 成 17 年 3 月

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

ハイゼントラ20%皮下注1g/5mL・2g/10mL・4g/20mL

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

目次 市販直後調査結果の概要 3 1. 調査対象 3 2. 副作用の収集状況 3 医薬品リスク管理計画書 (RMP) におけるリスクについて 6 その他の副作用について 7 まとめ 8 2

日本医薬品安全性学会 COI 開示 筆頭発表者 : 加藤祐太 演題発表に関連し 開示すべき COI 関連の企業などはありません

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保険薬局の登録 ~ クロザリルは CPMS に登録された保険薬局で調剤され 通院患者に渡されることにな っています CPMS 登録にあたり薬局には下記要件が求められます < 要件 1> 1) インターネットが使えること (ecpms(web site) にアクセス可能であること ) 2) 処方元の医

表イ 同種同効品一覧表

ストラテラ(アトモキセチン)患者向医薬品ガイド(カプセル)

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

膿疱性乾癬の効能追加 ( 承認事項の 部変更承認 ) に伴う改訂 改訂内容 ( 該当部のみ抜粋 ) 警告 1.~3. 4. 関節リウマチ患者では, 本剤の治療を行う前に, 少なくとも 1 剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること. また, 本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

重篤な副作用は 自然流産の 1 例 1 件であった 本症例は 本剤服用後も性交があり どの時点での妊娠か判断できず 本剤と自然流産との関連は評価できないと考えた 非重篤な副作用のうち 使用上の注意から予測できない副作用は 腹部膨満及び月経困難症各 2 件 腹部不快感 口内炎 ざ瘡 尿臭異常 月経障害

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

添付文書の薬物動態情報 ~基本となる3つの薬物動態パラメータを理解する~

改訂内容 ( 部追加 改訂 部削除 ) ビ シフロール 錠, ミラペックス LA 錠 共通 改 訂 後 改 訂 前 2. 重要な基本的注意 2. 重要な基本的注意 (5) レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により 病的賭博 ( 個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず 持続的に

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緒言

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

DRAFT#9 2011

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レクタブル 2 mg 注腸フォーム 14 回に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 レクタブル 2 mg 注腸フ 有効成分 ブデソニド ォーム14 回 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 29 年 10 月 1.1. 安全性検討事項 重要な特

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

2. 改訂内容 ( ) 自主改訂 オルメテック錠 5mg 錠 10mg 錠 20mg 錠 40mg 改訂後改訂前 3. 相互作用併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等 リチウム製剤炭酸リチウム -2- 臨床症状 措置方法 血清カリウム値が上昇することがある 血中リチウム濃度が上昇し リチウム

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ダラツムマブってどんな薬? 初発の患者さん ( 初めて治療を受ける患者さん ) の治験募集についてー 米国で承認された ダラツムマブ という新薬について Q&A 形式でご紹介します Q&A の監修は 名古屋市立大学病院血液 腫瘍内科診療部長飯田真介先生です Q1 ダラツムマブという薬が米国で承認され

(別添様式)

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相互作用DB

まれに過度の血圧低下を起こし ショック症状や一過性の意識障害 脳梗塞があらわれることがあるので そのような場合には投与を中止し 適切な処置を行うこと 3) 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので 高所作業 自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること 3. 相互作用本剤は主

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5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

ヒューマリン(インスリン ヒト)患者向医薬品ガイド(R注バイアル)

食欲不振 全身倦怠感 皮膚や白目が黄色くなる [ 肝機能障害 黄疸 ] 尿量減少 全身のむくみ 倦怠感 [ 急性腎不全 ] 激しい上腹部の痛み 腰背部の痛み 吐き気 [ 急性膵炎 ] 発熱 から咳 呼吸困難 [ 間質性肺炎 ] 排便の停止 腹痛 腹部膨満感 [ 腸閉塞 ] 手足の筋肉の痛み こわばり

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患者向医薬品ガイド

薬物動態開発の経緯 特性製品概要臨床成績副作用 mgを空腹時に単回経口投与副作用また 日本人及び白人健康成人男性において アピキサバン 薬物動態薬物動態非臨床試験に関する事項非臨床試験に関する事項1. 血中濃度 (1) 単回投与 (CV185013) 11) 日本人健康成人男性

ストラテラ(アトモキセチン)患者向医薬品ガイド(内用液)

2 抗インフルエンザウイルス薬と異常行動の議論と今後の予定 平成 21 年に取りまとめられた報告書以降の知見を改めて報告書にまとめ 以下の議論がなされた 平成 21 年以降の非臨床研究及び 10 年に及ぶ疫学研究の科学的な知見を総括し 以下の事実から タミフル服用のみに異常行動と明確な因果関係がある

プラザキサ服用上の注意 1. プラザキサは 1 日 2 回内服を守る 自分の判断で服用を中止し ないこと 2. 飲み忘れた場合は 同日中に出来るだけ早く1 回量を服用する 次の服用までに 6 時間以上あけること 3. 服用し忘れた場合でも 2 回量を一度に服用しないこと 4. 鼻血 歯肉出血 皮下出

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

Epilepsy2015

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から (3) までの具体的な予定については添付 2 の図のとおりですので申し添 えます

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Transcription:

2017 年 5 月作成 市販直後調査平成 29 年 5 月 ~ 平成 29 年 11 月 薬価基準収載 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 使用前に必ずお読みください 新医薬品の 使用上の注意 の解説 注意欠陥 / 多動性障害治療剤 ( 選択的 α 2A アドレナリン受容体作動薬 ) 注 1) 劇薬, 処方箋医薬品 グアンファシン塩酸塩徐放錠 注 1) 注意 - 医師等の処方箋により使用すること 禁忌( 次の患者には投与しないこと ) 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 [ 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 の項参照 ] 3. 房室ブロック ( 第二度, 第三度 ) のある患者 [ 本剤の中枢性の徐脈作用により症状が悪化するおそれがある ] 製造販売元塩野義製薬株式会社プロモーション提携シャイアー ジャパン株式会社

目次 はじめに... 1 効能 効果... 2 用法 用量... 2 禁忌 ( 次の患者には投与しないこと )... 4 < 効能 効果に関連する使用上の注意 >... 6 < 用法 用量に関連する使用上の注意 >... 8 使用上の注意... 10 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること )... 10 2. 重要な基本的注意... 16 3. 相互作用... 22 4. 副作用... 32 (1) 重大な副作用... 36 (2) その他の副作用... 38 5. 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与... 40 6. 小児等への投与... 42 7. 過量投与... 44 8. 適用上の注意... 46 インチュニブの概要... XX

はじめに インチュニブ ( 一般名 : グアンファシン塩酸塩 ) は, 塩野義製薬株式会社が Shire plc より注意欠陥 / 多動性障害 (AD/HD) 治療薬として導入した選択的 α 2A アドレナリン 受容体作動薬で,1 日 1 回経口投与の徐放性製剤です 本邦では, グアンファシン塩酸塩を有効成分とする薬剤として, 即放性製剤である エスタリック 0.5mg が本態性高血圧症治療薬として販売されていましたが,2005 年 5 月に販売が中止,2007 年 3 月に薬価基準から削除されており, これ以降グアンファシン塩酸塩を有効成分とする製剤は製造販売されていません 本剤は,α 2 アドレナリン受容体を介した直接的なノルアドレナリンのシナプス伝達調整により, 前頭前皮質及び大脳基底核におけるシグナルを調整していることが非臨床研究から示唆されていますが,AD/HD の治療効果における詳細な作用機序は不明です 海外では, 小児 AD/HD 患者を対象とした臨床試験において本剤の有効性及び安全性が確認され, 現在, 米国をはじめとする 33 ヵ国で小児 AD/HD を適応症として承認されています (2016 年 11 月現在 ) 一方, 本邦では, 第 1 相, 第 2/3 相, 第 3 相試験を実施し, これらの試験により本剤の小児 AD/HD 患者に対する有効性及び安全性が確認されたことから, 小児期における注意欠陥 / 多動性障害 (AD/HD) を効能 効果として,2017 年 3 月に承認されました 本冊子では, 本剤のご使用に際しての注意事項を項目ごとに解説いたしました 本剤 の適正使用の一助となれば幸甚に存じます - 1 -

効能 効果 小児期における注意欠陥 / 多動性障害 (AD/HD) 効能 効果に関連する使用上の注意 は 6~7 頁をご参照ください 用法 用量 通常, 体重 50kg 未満の小児ではグアンファシンとして 1 日 1 mg, 体重 50kg 以上の小児ではグアンファシンとして 1 日 2 mg より投与を開始し,1 週間以上の間隔をあけて 1 mg ずつ, 下表の維持用量まで増量する なお, 症状により適宜増減するが, 下表の最高用量を超えないこととし, いずれも 1 日 1 回経口投与すること 体重 開始用量 維持用量 最高用量 17kg 以上 25kg 未満 1 mg 1 mg 2 mg 25kg 以上 34kg 未満 1 mg 2 mg 3 mg 34kg 以上 38kg 未満 1 mg 2 mg 4 mg 38kg 以上 42kg 未満 1 mg 3 mg 4 mg 42kg 以上 50kg 未満 1 mg 3 mg 5 mg 50kg 以上 63kg 未満 2 mg 4 mg 6 mg 63kg 以上 75kg 未満 2 mg 5 mg 6 mg 75kg 以上 2 mg 6 mg 6 mg 用法 用量に関連する使用上の注意 は 8~9 頁をご参照ください - 2 -

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禁忌 ( 次の患者には投与しないこと ) 禁忌( 次の患者には投与しないこと ) 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 [ 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 の項参照 ] 3. 房室ブロック ( 第二度, 第三度 ) のある患者 [ 本剤の中枢性の徐脈作用により症状が悪化するおそれがある ] - 4 -

< 解説 > 禁忌 ( 次の患者には投与しないこと ) 1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある場合, 再投与により重大な過敏症があ らわれることがありますので, 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 への本剤の投与は避ける必要があります 2. 動物実験 ( マウス ) において大量投与により催奇形作用 ( 外脳症, 脊椎破裂症 ) が報告されていますので, 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 への本剤の投与は避ける必要があります (40~41 頁 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 の項参照 ) 3. 本剤投与による房室ブロックの悪化を示唆する報告は入手していませんが, 本剤 の中枢性の徐脈作用により症状が悪化するおそれがありますので, 房室ブロッ ク ( 第二度, 第三度 ) のある患者 への本剤の投与は避ける必要があります - 5 -

< 効能 効果に関連する使用上の注意 > 1. 6 歳未満及び 18 歳以上の患者における有効性及び安全性は確立していない [ 臨 床成績 の項参照 ] 2. 18 歳未満で本剤により薬物治療を開始した患者において,18 歳以降も継続して本剤を投与する場合には, 治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に投与するとともに, 定期的に本剤の有効性及び安全性を評価し, 有用性が認められない場合には, 投与中止を考慮し, 漫然と投与しないこと 3. AD/HD の診断は, 米国精神医学会の精神疾患の診断 統計マニュアル (DSM ) 等の標準的で確立した診断基準に基づき慎重に実施し, 基準を満たす場合にのみ投与すること :Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders - 6 -

< 解説 > 効能 効果に関連する使用上の注意 1. 国内の承認時までの臨床試験において,6 歳未満及び 18 歳以上の患者に対する使 用経験はなく, 有効性及び安全性は確立されていません 2. 18 歳未満で本剤により薬物治療を開始した患者において,18 歳以降も継続して本剤を投与する場合には, 治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に投与してください また, 定期的に本剤の有効性及び安全性を評価し, 有用性が認められない場合には, 投与中止を考慮し, 漫然と投与しないでください 3. AD/HD の診断は DSM や ICD 注 ) 診断基準のような標準的で確立した診断基準に基 づいて実施し, 基準を満たす場合にのみ本剤を投与してください なお, 国内の承認時までの臨床試験において,AD/HD の診断は,DSM-Ⅳ 診断基準に基づいて実施しています 注 ) International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems. 疾病及び関連保健問題の国際統計分類 - 7 -

< 用法 用量に関連する使用上の注意 > 1. CYP3A4/5 阻害剤を投与中の患者, 重度の肝機能障害のある患者又は重度の腎機能障害のある患者に投与する場合には,1 日 1 mg より投与を開始すること [ 本剤の血中濃度が上昇する可能性がある ( 相互作用 及び 薬物動態 の項参照 )] 2. 本剤の投与を中止する場合は, 原則として 3 日間以上の間隔をあけて 1 mg ずつ, 血圧及び脈拍数を測定するなど患者の状態を十分に観察しながら徐々に減量す ること [ 本剤の急な中止により, 血圧上昇及び頻脈があらわれることがある ] - 8 -

< 解説 > 用法 用量に関連する使用上の注意 1. 本剤は患者の状態を観察しながら, 増量の必要がある場合には至適用量まで漸増する薬剤ですが,CYP3A4/5 阻害剤を投与中の患者, 重度の肝機能障害のある患者又は重度の腎機能障害のある患者においては, 本剤の血中濃度が上昇する可能性があります そのため, これらの患者に本剤を投与する場合は, 体重にかかわらず 1 mg より投与を開始してください 2. 国内の承認時までのプラセボ対照試験漸減期終了時において,1.6~11.9% の患者に血圧上昇 ( 収縮期 20 mmhg 以上又は拡張期 20 mmhg 以上 ),6.3~13.6% の患者に脈拍数増加 (20 回 / 分以上 ) が認められました 本剤の急な中止により, 反跳現象として一過性の血圧上昇及び頻脈があらわれることがあり, 海外において高血圧性脳症に至った例の報告があります そのため, 本剤の投与を中止する場合は, 原則として 3 日間以上の間隔をあけて 1 mg ずつ, 血圧及び脈拍数を測定するなど患者の状態を十分に観察しながら徐々に減量してください - 9 -

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) (1) 低血圧, 起立性低血圧, 徐脈, 心血管疾患のある患者又はその既往歴のある患者, 血圧を低下又は脈拍数を減少させる作用を有する薬剤を投与中の患者 [ 血圧及び 心拍数を低下させることがある ] (2) 高血圧のある患者又はその既往歴のある患者 [ 本剤を急に中止した場合, 血圧上 昇があらわれることがある ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 )] (3) 不整脈又はその既往歴のある患者, 先天性 QT 延長症候群の患者又は QT 延長を 起こすことが知られている薬剤を投与中の患者 [ 本剤の投与により QT 延長があ らわれるおそれがある ( 重要な基本的注意 及び 薬物動態 の項参照 )] (4) 狭心症及び心筋梗塞等の虚血性心疾患のある患者又はその既往歴のある患者 [ 急 激な血圧低下があらわれた場合, 冠血流量が減少し虚血性心疾患が悪化するおそ れがある ] (5) 脳梗塞等の脳血管障害のある患者 [ 急激な血圧低下があらわれた場合, 脳血流量 が減少し症状が悪化するおそれがある ] - 10 -

< 解説 > 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) (1) 本剤の降圧作用及び徐脈作用により, 血圧及び心拍数が低下することがあります したがって, 低血圧, 起立性低血圧, 徐脈, 心血管疾患のある患者又はその既往歴のある患者, 血圧を低下又は脈拍数を減少させる作用を有する薬剤を投与中の患者には慎重に投与してください (2) 本剤の急な中止により, 反跳現象として一過性の血圧上昇があらわれることがあ り, 海外において高血圧性脳症に至った例の報告があります したがって, 高血 圧のある患者又はその既往歴のある患者には慎重に投与してください (3) 本剤の投与により QT 延長があらわれるおそれがあります したがって, 不整脈又はその既往歴のある患者, 先天性 QT 延長症候群の患者又は QT 延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者には慎重に投与してください (16~21 頁 重要な基本的注意 の項参照 ) (4) 本剤は降圧作用を有するため, 狭心症及び心筋梗塞等の虚血性心疾患のある患者又はその既往歴のある患者では, 過度の降圧により冠血流量の低下を引き起こし, 虚血性心疾患を悪化させるおそれがあります したがって, これらの患者には慎重に投与してください (5) 本剤は降圧作用を有するため, 脳血管障害のある患者では, 過度の降圧により脳 血流量の低下を引き起こし, 脳血管障害の症状を悪化させるおそれがあります したがって, これらの患者には慎重に投与してください - 11 -

1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) (6) 重度の肝機能障害のある患者 [ 本剤の血中濃度が上昇する可能性がある ( 用 法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 )] - 12 -

< 解説 > 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) (6) 小児及び成人の肝機能障害のある患者での本剤の薬物動態は検討されていません 本剤は, 主に肝薬物代謝酵素である CYP3A4/5 によって代謝されます 海外における薬物相互作用試験において,CYP3A4/5 の強力な阻害剤であるケトコナゾール ( 経口剤, 国内未発売 ) 存在下でグアンファシンの Cmax は約 1.75 倍に,AUC は約 2.79~3.13 倍に増加しました 本剤は肝臓と腎臓の両方を介して消失する 1) ことから, 特に重度の肝機能障害のある患者では,CYP3A4/5 の活性低下により本剤の血中濃度が上昇する可能性があります そのため, これらの患者に本剤を投与する場合は, 体重にかかわらず 1 mg より投与を開始するなど, 慎重に投与してください 参考文献 文献請求番号 1) Carchman, S. H. et al.:j. Clin. Pharmacol., 1987, 27, 762 [201600369] - 13 -

1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) (7) 重度の腎機能障害のある患者 [ 本剤の血中濃度が上昇する可能性がある ( 用 法 用量に関連する使用上の注意 及び 薬物動態 の項参照 )] (8) 抑うつ状態の患者 [ 本剤の鎮静作用により, 症状が悪化するおそれがある ] - 14 -

< 解説 > 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) (7) 小児での本剤の薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響は, 評価されていません 外国人成人における腎機能正常者 糸球体ろ過量 (GFR)90 ml/min 超,GFR 10 ml/min 以上 ~30 ml/min 以下の腎機能障害者及び GFR 10 ml/min 未満の腎機能障 害者 (6 例 / 群 ) を対象に, グアンファシンをそれぞれ 3 mg 単回静脈内投与したと きの, グアンファシンの尿中排泄率 (Feu), 腎クリアランス (CL R ) 及び全身ク リアランス (CL) を算出しました その結果,GFR 10 ml/min 以上 ~30 ml/min 以下の腎機能障害者及び GFR 10 ml/min 未満の腎機能障害者におけるグアンファ シンの Feu は, 腎機能正常者と比較して, それぞれ約 75% 及び約 87% の低下,CL R はそれぞれ約 85% 及び約 92% の低下であったものの,CL は約 14% 及び約 29% の 低下でした 1), 2) ( 表 1) また, 本剤は肝臓と腎臓の両方を介して消失します 3) しかし, 重度の腎機能障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇する可能性があ りますので, これらの患者に本剤を投与する場合は, 体重にかかわらず 1 mg より 投与を開始するなど, 慎重に投与してください 表 1 グアンファシン静脈内投与後の腎機能別の尿中排泄率, 腎クリアランス及び全身クリアランス GFR ) Feu CL 対象 R CL 例数注 (ml/min) (%Dose) (ml/min) (ml/min) 腎機能正常者 >90 57.0(32.0) 233(245) 360(262) 10~30 4~6 14.0(9.0) 34(22) 308(274) 腎機能障害者 <10 7.5(2.4) 18(15) 257(187) 算術平均値 ( 標準偏差 ) GFR: 糸球体ろ過量,Feu: 累積尿中排泄率,CL R : 腎クリアランス,CL: 全身クリアランス注 ) 必要データのある例数 (8) 抑うつ状態の患者では, 本剤の鎮静作用により, 症状が悪化するおそれがありま す したがって, これらの患者には慎重に投与してください 参考文献 文献請求番号 1) Kirch, W. et al.:clin. Pharmacokinet., 1980, 5, 476 [201700003] 2) Kirch, W., et al.:br. J. Clin. Pharmacol., 1980, 10 Suppl1, 33S [201700092] 3) Carchman, S. H. et al.:j. Clin. Pharmacol., 1987, 27, 762 [201600369] - 15 -

2. 重要な基本的注意 (1) 本剤を投与する医師又は医療従事者は, 投与前に患者及び保護者又はそれに代わる適切な者に対して, 本剤の治療上の位置づけ及び本剤投与による副作用発現等のリスクについて, 十分な情報を提供するとともに, 適切な使用方法について指導すること (2) 本剤を長期間投与する場合には, 定期的に有用性の再評価を実施し, 漫然と投与 しないよう注意すること (3) 高度な血圧低下及び脈拍数減少が認められ, 失神に至る場合があるので, 本剤の投与開始前及び用量変更の 1~2 週間後には, 血圧及び脈拍数を測定すること 至適用量の決定後にも 4 週に 1 回を目途に血圧及び脈拍数を測定すること また, 本剤の投与による脱水に十分注意し, 脱水の症状があらわれた場合には, 補液等適切な措置を講じること - 16 -

< 解説 > 2. 重要な基本的注意 (1) 本剤の投与前に, 患者や保護者等に本剤に関する十分な情報を提供し, 適切な使用法を指導することは, リスク軽減及び適正使用の上で重要であることから注意喚起しました 本剤投与前に患者及び保護者又はそれに代わる適切な者に インチュニブ適正使用ガイド の内容の説明をお願いします (2) AD/HD は, 患者自身の問題行動への対処方法の取得により薬物治療が不要となる場合や, 発達の程度, 加齢, 環境の変化等に応じて問題となる症状や様相が変化します 本剤を長期間投与する場合には, 薬物療法からの離脱を含めて, 必要に応じて休薬期間を設定するなどして定期的に有用性の再評価を実施し, 漫然と投与しないよう注意してください (3) 国内の承認時までのプラセボ対照試験治療期において,0~10.6% の患者に血圧低下注 1) 2),0~4.5% の患者に脈拍数減少注が認められました 本剤投与中には,20 mmhg を超える血圧低下及び 20 回 / 分を超える脈拍数減少が認められ, 失神に至る場合がありますので, 本剤の投与開始前及び用量変更の 1 ~2 週間後には, 血圧及び脈拍数を測定してください 至適用量の決定後にも 4 週に 1 回を目途に血圧及び脈拍数を測定してください また, 本剤の投与により脱水があらわれる可能性があります したがって, 脱水に十分注意し, 脱水の症状があらわれた場合には, 補液等適切な措置を講じてください 注 1) 収縮期血圧低下 :6 歳以上 9 歳以下の患者で 82 mmhg 未満,10 歳以上 17 歳以下の患者で 90 mmhg 未満への低下であり, かつ, ベースラインからの低下量が 20 mmhg 以上拡張期血圧低下 :55 mmhg 未満への低下であり, かつ, ベースラインからの低下量が 20 mmhg 以上注 2) 脈拍数減少 :6 歳以上 8 歳以下の患者で 60 回 / 分未満,9 歳以上 15 歳以下の患者で 50 回 / 分未満,16 歳以上 17 歳以下の患者で 40 回 / 分未満への減少であり, かつ, ベースラインからの減少量が 20 回 / 分以上 - 17 -

2. 重要な基本的注意 (4) 心血管系への影響 ( 高度な徐脈, 低血圧,QT 延長等 ) があらわれる可能性があるので, 本剤投与開始前及び投与中は以下の点に注意すること 1) 本剤投与開始前には心電図異常の有無について確認すること 心電図異常が認められた場合は, 投与の可否を慎重に判断すること 2) 心血管疾患若しくはその既往歴がある場合又は本剤投与開始前に心電図異常が認められた場合は, 定期的に心電図検査を行うなど, 患者の状態を慎重に観察すること 3) 本剤投与中は心血管系の状態に注意し, 心血管系への影響を示唆する症状 ( 徐脈, 失神, ふらつき, 動悸等 ) があらわれた場合には心電図検査等を行い, 適切な処置を行うこと - 18 -

< 解説 > 2. 重要な基本的注意 (4) 国内の承認時までの臨床試験において, 血圧低下が 26 例 (10.2%), 低血圧が 13 例 (5.1%), 起立性低血圧が 6 例 (2.4%), 徐脈が 15 例 (5.9%), 洞性徐脈が 6 例 (2.4%), 心拍数減少が 4 例 (1.6%), 心電図 QT 延長が 5 例 (2.0%), 房室ブロック, ほてり及び血圧上昇が各 1 例 (0.4%) 発現しています 高度な徐脈, 低血圧,QT 延長等の心血管系への影響があらわれる可能性がありますので, 本剤投与開始前及び投与中は以下の点に注意してください 1) 本剤投与開始前には, 最近の心電図測定の有無及びその結果を確認してください 心電図を測定していない場合には, 自施設又は連携先で心電図を測定し, 異常の有無を確認してください 異常が認められた場合は, 投与の可否を慎重に判断してください 2) 心血管疾患若しくはその既往歴がある場合又は本剤投与開始前に心電図異常が認められた場合は, 定期的に心電図検査を行うなど, 患者の状態を慎重に観察してください 3) 徐脈, 失神, ふらつき, 動悸等の心血管系への影響を示唆する症状があらわれた場合には, 心電図検査等を行い, 減量, 休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行ってください (33~35 頁 承認時における副作用の発現状況 の項参照 ) - 19 -

2. 重要な基本的注意 (5) 自殺念慮や自殺行為があらわれることがあるので, 患者の状態を注意深く観察すること また, 患者及び保護者又はそれに代わる適切な者に対し, これらの症状 行為があらわれた場合には, 速やかに医療機関に連絡するよう指導すること (6) 攻撃性, 敵意は AD/HD においてしばしば観察されるが, 本剤の投与中にも攻撃 性, 敵意の発現が報告されている 投与中は, 攻撃的行動, 敵意の発現又は悪化 について観察すること (7) 本剤の投与により体重増加を来すことがあるので, 定期的に体重を測定し, 肥満 の徴候があらわれた場合は, 食事療法, 運動療法等の適切な処置を行うこと (8) 眠気, 鎮静等が起こることがあるので, 本剤投与中の患者には自動車の運転等危 険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること - 20 -

< 解説 > 2. 重要な基本的注意 (5) AD/HD 患者では概ね, 自殺関連有害事象 ( 自殺完遂, 自殺企図, 自殺念慮, 自傷行為等 ) の報告率がいずれも非 AD/HD 者より高いと報告されています 1), 2) 自殺念慮や自殺行為があらわれることがありますので, 患者の状態を注意深く観察してください また, 患者及び保護者又はそれに代わる適切な者に対し, これらの症状 行為があらわれた場合には, 速やかに医療機関に連絡するよう指導してください (6) 国内の承認時までの臨床試験における安全性評価対象症例 254 例中, 易刺激性が 3 例 (1.2%), 感情不安定が 2 例 (0.8%), 激越及び怒りが各 1 例 (0.4%) 発現しています AD/HD 患者では, 本剤投与中か否かにかかわらず攻撃的行動, 敵意が認められることがあります 攻撃的行動, 敵意の発現又は悪化の徴候がないか, 注意深く観察してください (33~35 頁 承認時における副作用の発現状況 の項参照 ) (7) 国内の承認時までの臨床試験における安全性評価対象症例 254 例中, 体重増加が 4 例 (1.6%) 発現しています 本剤投与により体重増加を来すことがありますので, 本剤投与中は定期的に体重を測定してください また, 肥満の徴候があらわれた場合は, 食事療法, 運動療法等の適切な処置を行ってください (33~35 頁 承認時における副作用の発現状況 の項参照 ) (8) 国内の承認時までの臨床試験における安全性評価対象症例 254 例中, 傾眠が 146 例 (57.5%), 浮動性めまいが 8 例 (3.1%), 体位性めまいが 5 例 (2.0%), 意識レベルの低下及び鎮静が各 1 例 (0.4%) 発現しています したがって本剤投与中は, 自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう患者に指導してください (33~35 頁 承認時における副作用の発現状況 の項参照 ) 参考文献 文献請求番号 1) Impey M & Heun R.:Acta Psychiatr Scand., 2012, 125, 93 [201700095] 2) Mayes S. D. et al.:crisis., 2015, 36 (1), 55 [201700096] - 21 -

3. 相互作用 本剤は, 主に肝代謝酵素 CYP3A4 及び CYP3A5 で代謝される 併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等臨床症状 措置方法機序 危険因子 CYP3A4/5 阻害剤イトラコナゾール, リトナビル, クラリスロマイシン等 本剤の血中濃度が上昇し, 作用が増強するおそれがあるので, 本剤を減量するなど注意すること [ 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ] これらの薬剤により, 本剤の代謝が阻害される可能性がある ケトコナゾール ( 経口剤, 国内未発売 ) との併用により, 本剤の AUC が 3 倍増加した [ 薬物動態 の項参照 ] - 22 -

< 解説 > 3. 相互作用 本剤は, 主に肝薬物代謝酵素である CYP3A4/5 によって代謝されます CYP3A4/5 阻害剤海外における薬物相互作用試験において, 健康成人 20 例に,CYP3A4/5 の強力な阻害剤であるケトコナゾール ( 経口剤, 国内未発売 )400 mg を 1 日 1 回 6 日間反復投与での投与 3 日目に本剤 4 mg 単回投与を併用した結果, ケトコナゾール存在下でグアンファシンの Cmax は約 1.75 倍に,AUC は約 2.79~3.13 倍に増加した 1) ため, 本剤とこれらの薬剤との併用により, 本剤の代謝が阻害され本剤の血中濃度が上昇する可能性があります したがって, これらの薬剤と本剤との併用には注意が必要です 以下に, 本剤とケトコナゾールとの薬物相互作用試験結果の概要を示します 算術平均値.20 例 / 群. 図 1 本剤単独投与及びケトコナゾールとの併用投与における 平均血漿中グアンファシン濃度推移 参考文献 文献請求番号 1) 社内資料 ( 薬物相互作用試験 -ケトコナゾール-) [201600372] - 23 -

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表 2 本剤単独投与及びケトコナゾール併用投与における グアンファシンの薬物動態パラメータ C max パラメータ例数 (ng/ml) 4.14 本剤単独投与 (1.58) 20 ケトコナゾール 7.29 併用投与 (2.90) 算術平均値 ( 標準偏差 ) 注 1) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 注 2) 18 例 T max 注 1) AUC 0-last AUC 0-inf (hr) (ng hr/ml)(ng hr/ml) 5.00 117 120 (3.00-12.0) (43.3) (44.9) 7.00 330 注 2) 367 (5.00-18.0) (134) (158) T 1/2,Z (hr) 14.2 (3.31) 注 2) 26.7 (5.72) CL/F (L/hr) 654 (251) 注 2) 242 (112) ケトコナゾール併用投与 / 本剤単独投与 表 3 本剤単独投与及びケトコナゾール併用投与における グアンファシンの薬物動態パラメータ比較 パラメータ 幾何平均の比 (%) 比の 90% 信頼区間 (%) 下限上限 C max 174.54 145.65 209.17 AUC 0-last 278.59 227.53 341.11 AUC 0-inf 313.13 251.69 389.56-25 -

3. 相互作用 併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等臨床症状 措置方法機序 危険因子 CYP3A4/5 誘導剤リファンピシン, カルバマゼピン, フェノバルビタール, フェニトイン等 本剤の血中濃度が減少し, 作用が減弱するおそれがある これらの薬剤により, 本剤の代謝が促進される可能性がある リファンピシンとの併用により, 本剤の AUC が約 70% 減少した [ 薬物動態 の項参照 ] - 26 -

< 解説 > 3. 相互作用 CYP3A4/5 誘導剤海外における薬物相互作用試験において, 健康成人 19 例に,CYP3A4/5 の強力な誘導剤であるリファンピシン 600 mg を 1 日 1 回 11 日間反復投与での投与 8 日目にグアンファシン 4 mg 単回投与を併用した結果, リファンピシン存在下でグアンファシンの Cmax は約 54%,AUC は約 63~69% 減少した 1) ため, 本剤とこれらの薬剤との併用により, 本剤の代謝が誘導され本剤の血中濃度が減少する可能性があります したがって, これらの薬剤と本剤との併用には注意が必要です 以下に, 本剤とリファンピシンとの薬物相互作用試験結果の概要を示します 算術平均値.19 例 / 群. 図 2 本剤単独投与及びリファンピシンとの併用投与における 平均血漿中グアンファシン濃度推移 参考文献 文献請求番号 1) 社内資料 ( 薬物相互作用試験 -リファンピシン-) [201600373] - 27 -

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表 4 本剤単独投与及びリファンピシン併用投与における グアンファシンの薬物動態パラメータ C max パラメータ例数 (ng/ml) 3.46 本剤単独投与 (0.91) 19 リファンピシン 1.64 併用投与 (0.59) 算術平均値 ( 標準偏差 ) 注 1) 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 注 2) 18 例注 3) 7 例 T max 注 1) AUC 0-last (hr) (ng hr/ml) 6.00 112 (3.00,8.00) (34.6) 5.00 36.5 (3.00,6.01) (14.5) AUC 0-inf (ng hr/ml) 119 注 2) (39.5) 注 3) 39.9 (16.0) T 1/2,Z (hr) 注 2) 16.5 (5.23) 注 3) 12.7 (5.80) リファンピシン併用投与 / 本剤単独投与 表 5 本剤単独投与及びリファンピシン併用投与における グアンファシンの薬物動態パラメータ比較 パラメータ 幾何平均の比 (%) 比の 90% 信頼区間 (%) 下限上限 C max 45.64 38.75 53.75 AUC 0-last 30.92 25.22 37.92 AUC 0-inf 37.19 23.84 58.03-29 -

3. 相互作用 併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等臨床症状 措置方法機序 危険因子 中枢神経抑制剤鎮静剤, 催眠剤, 抗精神病薬, フェノチアジン誘導体, バルビツール酸誘導体, ベンゾジアゼピン誘導体等アルコールバルプロ酸 降圧作用を有する薬剤 β 遮断剤,Ca 拮抗剤, ACE 阻害剤, アンジオテンシンⅡ 受容体拮抗剤, 降圧利尿剤等心拍数減少作用を有する薬剤ジギタリス製剤等 相互に作用を増強することがある バルプロ酸の血中濃度が増加したとの報告がある 相互に作用を増強し, 失神を起こすことがある これらの薬剤により, 本剤の鎮静作用が増強される可能性がある 機序不明 これらの薬剤により, 本剤の降圧作用及び徐脈作用が増強される可能性がある - 30 -

< 解説 > 3. 相互作用 中枢神経抑制剤アルコール中枢神経抑制剤及びアルコールは中枢神経抑制作用を有することから, これらの薬剤により, 本剤の鎮静作用が増強される可能性が考えられるため, 本剤との併用には注意が必要です バルプロ酸本剤とバルプロ酸との併用により, 機序は不明ですが, バルプロ酸の血中濃度が増 1) 加したとの報告があるため, 本剤との併用には注意が必要です 降圧作用を有する薬剤心拍数減少作用を有する薬剤これらの薬剤により, 本剤の降圧作用及び徐脈作用が増強される可能性が考えられるため, 本剤との併用には注意が必要です 参考文献 文献請求番号 1) Ambrosini, P. J. et al.:j Child Adolesc Psychopharmacol., 1998, 8, 143 [201700097] - 31 -

4. 副作用 承認時における安全性評価対象症例 254 例中, 副作用 ( 臨床検査値異常変動を含む ) は 190 例 (74.8%) に認められた 主なものは, 傾眠 146 例 (57.5%), 血圧低下 39 例 (15.4%), 頭痛 31 例 (12.2%) であった - 32 -

< 解説 > 4. 副作用 国内の承認時までの臨床試験における副作用 ( 臨床検査値の異常変動を含む ) の発現状況は, 以下のとおりです 副作用は, 安全性評価対象症例 254 例中 190 例 (74.8%) に認められました なお, 副作用は ICH 国際医薬用語集日本語版 (MedDRA/J Ver.17.1) で集計しています 安全性評価対象症例 254 例 副作用発現例数 ( 発現率 ) 190 例 (74.8%) 副作用の種類 発現例数 (%) 感染症および寄生虫症 胃腸炎 1(0.4) 血液およびリンパ系障害 貧血 1(0.4) 代謝および栄養障害 食欲亢進 2(0.8) 食欲減退 7(2.8) 精神障害 激越 1(0.4) 怒り 1(0.4) 不快気分 1(0.4) 初期不眠症 2(0.8) 不眠症 3(1.2) 易刺激性 3(1.2) 気力低下 2(0.8) 中期不眠症 12(4.7) 悪夢 2(0.8) 睡眠障害 1(0.4) 無為 3(1.2) 感情不安定 2(0.8) 適応障害 1(0.4) 自傷行動 1(0.4) 神経系障害 自律神経失調 1(0.4) 意識レベルの低下 1(0.4) 浮動性めまい 8(3.1) 体位性めまい 5(2.0) 頭痛 31(12.2) 感覚鈍麻 2(0.8) 鎮静 1(0.4) 傾眠 146(57.5) 起立不耐性 1(0.4) 副作用の種類 発現例数 (%) 刺激反応低下 1(0.4) 耳および迷路障害 乗物酔い 1(0.4) 回転性めまい 1(0.4) 心臓障害 房室ブロック 1(0.4) 徐脈 15(5.9) 洞性徐脈 6(2.4) 血管障害 低血圧 13(5.1) 起立性低血圧 6(2.4) ほてり 1(0.4) 呼吸器, 胸郭および縦隔障害 咳嗽 1(0.4) 鼻出血 3(1.2) 口腔咽頭不快感 1(0.4) 胃腸障害 腹痛 14(5.5) 呼気臭 1(0.4) 便秘 5(2.0) 下痢 5(2.0) 口内乾燥 1(0.4) 過敏性腸症候群 1(0.4) 悪心 6(2.4) 口内炎 1(0.4) 嘔吐 3(1.2) 皮膚および皮下組織障害 皮膚乾燥 1(0.4) 腎および尿路障害 遺尿 8(3.1) 頻尿 2(0.8) - 33 -

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副作用の種類 発現例数 (%) 一般 全身障害および投与部位の状態 無力症 1(0.4) 疲労 3(1.2) 異常感 1(0.4) 熱感 3(1.2) 倦怠感 20(7.9) 発熱 2(0.8) 口渇 4(1.6) 臨床検査 アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 1(0.4) アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 1(0.4) 血圧低下 26(10.2) 血圧上昇 1(0.4) 心電図 QT 延長 5(2.0) γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 2(0.8) 尿中血陽性 1(0.4) 心拍数減少 4(1.6) 好中球数増加 1(0.4) 血小板数減少 1(0.4) 体重増加 4(1.6) リンパ球百分率減少 1(0.4) 血中アルカリホスファターゼ増加 1(0.4) - 35 -

(1) 重大な副作用 1) 低血圧 (5% 以上 ), 徐脈 (5% 以上 ): 高度な低血圧, 徐脈があらわれ, 失神に至る場合があるので, 血圧及び脈拍数を定期的に測定するとともに, 患者の状態を注意深く観察し, このような症状があらわれた場合には減量, 休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと 2) 失神 ( 頻度不明 ): 失神が起こることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認 められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと 3) 房室ブロック (0.5% 未満 ): 房室ブロックがあらわれることがあるので, 異常が 認められた場合は減量, 休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと - 36 -

< 解説 > (1) 重大な副作用 1) 国内の承認時までの臨床試験において, 血圧低下が 26 例 (10.2%), 低血圧が 13 例 (5.1%), 起立性低血圧が 6 例 (2.4%), 徐脈が 15 例 (5.9%), 洞性徐脈が 6 例 (2.4%) 及び心拍数減少が 4 例 (1.6%) 発現しています 高度な低血圧, 徐脈があらわれ, 失神に至る場合がありますので, 本剤投与中は血圧及び脈拍数を定期的に測定するとともに, 患者の状態を注意深く観察し, このような症状があらわれた場合には減量, 休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行ってください 2) 失神は国内の承認時までの臨床試験において発現していませんが, 海外において発現していることから注意喚起しました そのため, 頻度不明として記載しています 低血圧, 徐脈に伴う失神や原因不明の失神があらわれる可能性がありますので, 本剤投与中は観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください 3) 国内の承認時までの臨床試験において, 房室ブロック ( 第二度 ) が 1 例 (0.4%) 発現しています 当該症例は軽度 非重篤であり, 投与中に回復し, 再発も認められていません しかしながら, 房室ブロックは発現した場合に重篤な転帰を辿る可能性があることから注意喚起しました 房室ブロックがあらわれることがありますので, 異常が認められた場合には減量, 休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行ってください - 37 -

(2) その他の副作用 次のような副作用があらわれた場合には, 必要に応じて, 減量, 休薬又は投与を中 止するなど適切な処置を行うこと 種類 過敏症 循環器 頻度 精神神経系 消化器 その他 5% 以上 1~5% 未満 1% 未満頻度不明 傾眠, 頭痛, 不眠, めまい 過敏症, 発疹, そう痒 起立性低血圧 血圧上昇 頻脈, 洞性不整 脈, 蒼白, 高血 圧性脳症 易刺激性 悪夢, 感情不安 不安, うつ病, 定, 激越, 鎮静, 嗜眠, 痙攣, 過 無力症 眠症 腹痛食欲減退, 悪心, 便秘, 下痢, 口渇, 嘔吐倦怠感遺尿, 体重増加頻尿, ALT (GPT) 上昇 腹部不快感, 消化不良 喘息, 胸痛, 脱水 - 38 -

< 解説 > (2) その他の副作用 国内の承認時までの臨床試験における副作用及び臨床検査値の異常変動の発現状況 に基づき注意喚起しています また, 海外において報告されている副作用については, 頻度不明として記載しています - 39 -

5. 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 (1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと [ 動物実験 ( マウス ) において大量投与により催奇形作用 ( 外脳症, 脊椎破裂症 ) が報告されている ] (2) 授乳中の婦人には, 本剤投与中は授乳を避けさせること [ ヒト母乳中への移行 は不明だが, ラットで乳汁中への移行が報告されている ] - 40 -

< 解説 > 5. 妊婦, 産婦, 授乳婦等への投与 (1) 国内の承認時までの臨床試験において, 妊娠中の患者に対する使用経験はなく, 安全性は確立されていません 一方, 動物試験 ( マウス ) において, 大量投与により外脳, 二分脊椎が認められました したがって, 妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないでください マウス胚 胎児発生に関する試験妊娠マウスにグアンファシンを 0,0.5,1.0 及び 2.0 mg/kg/ 日の投与量で反復投与したとき, 胎児の外表検査において,1.0 mg/kg/ 日投与群で外脳, 二分脊椎,2.0 mg/kg/ 日投与群で二分脊椎が認められました (2) 授乳中の婦人への投与に関するデータはなくヒト母乳中への移行は不明ですが, 動物試験 ( ラット ) において, 乳汁中への移行が認められたことから, 本剤投与 中は授乳を避けるよう患者に指導してください - 41 -

6. 小児等への投与 低出生体重児, 新生児, 乳児,6 歳未満の幼児に対する安全性は確立していない [ 使 用経験がない ] - 42 -

< 解説 > 6. 小児等への投与 国内の承認時までの臨床試験において, 低出生体重児, 新生児, 乳児,6 歳未満の幼 児に対する使用経験はなく, 安全性は確立されていません - 43 -

7. 過量投与 徴候, 症状 : 低血圧, 徐脈, 投与初期の一過性高血圧, 嗜眠, 呼吸抑制等があらわれることがある 処置 : 胃洗浄 ( 投与直後 ), 活性炭が有効な場合がある なお, 本剤は透析により除去されない 嗜眠が発現した場合は, 昏睡, 徐脈及び低血圧等のより重篤な毒性が遅れて発現する可能性があるため, 処置を行った上で少なくとも 24 時間観察すること - 44 -

< 解説 > 7. 過量投与 本剤を過量投与した場合, 低血圧, 徐脈, 投与初期の一過性高血圧, 嗜眠, 呼吸抑制等があらわれることがあります 投与直後であれば胃洗浄を行ってください また, 活性炭が吸収抑制に有効な場合があります なお, 本剤は透析により除去されません 嗜眠が発現した場合は, 昏睡, 徐脈及び低血圧等のより重篤な毒性が遅れて発現する可能性がありますので, 処置を行った上で少なくとも 24 時間観察してください - 45 -

8. 適用上の注意 薬剤交付時 : (1) PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること (PTP シートの誤飲により, 硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し, 更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている ) (2) 本剤は徐放性製剤であるため, 割ったり, 砕いたり, すりつぶしたりしないで, そのままかまずに服用するよう指導すること - 46 -

< 解説 > 8. 適用上の注意 (1) 患者が PTP シートから薬剤を取り出さずにそのまま服用し, 緊急な処置を必要と する誤飲事例が増加していることから, それに対応するための業界の申し合わせ 事項に基づき注意喚起しました (2) 本剤は徐放性製剤であるため, 割ったり, 砕いたり, すりつぶしたりしないで, そのままかまずに服用するよう指導してください - 47 -

概要 (DI データ挿入 ) - 48 -

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