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成22 年8月平成 22 年 ₈ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 532 号付録 ) 図 1 短時間 形成された円柱が尿細管内で滞留している時間 長時間 正常 / 軽度 腎臓に対するダメージの度合 重度 基質成分封入変性 変性 尿細管上皮 上皮円柱 硝子円柱 赤血球白血球脂肪 硝子円柱

検査の材料として使用される血液は、自分で採ることはできませんし、採血には多少の痛みを伴います

~ 尿沈渣検査法2010 全文

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背部痛などがあげられる 詳細な問診が大切で 臨床症状を確認し 高い確率で病気を診断できる 一方 全く症状を伴わない無症候性血尿では 無症候性顕微鏡的血尿は 放置しても問題のないことが多いが 無症候性肉眼的血尿では 重大な病気である可能性がある 特に 50 歳以上の方の場合は 膀胱がんの可能性があり

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血清学的検査 Ⅰ. はじめに 平成 27 年度の免疫血清学的検査部門精度管理調査として下記の要領でサーベイを実施し たので報告する 登録衛生検査所 10 施設と一般病院等 60 施設の計 70 施設を対象に実施し た 試料を配布した全 70 施設中 69 施設より回答があり 全体の回収率は 98.6

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一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

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10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

全自動尿中有形成分分析装置 UF-1000i 非遠心尿を用いた尿中有形成分 ( 沈渣 ) の測定ができるので 遠心力の影響を受けない結果が期待できる 細菌の測定結果から 桿菌 球菌の推測ができる 尿中赤血球の変形有無が測定できる 1 検体 72 秒で測定できる 2

詳細 下記項目におきまして 所要日数を変更させていただきます 一部の項目では ご依頼曜日により所要日数が延長となりますが ご了承ください その他の検査内容に変更はありません β- トロンボグロブリン (β-tg) 2~6( 日 ) 2~4( 日 ) 血小板第 4 因子 (PF

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検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 5. 免疫学的検査 >> 5G. 自己免疫関連検査 >> 5G010. 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク


33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

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変更一覧表 変更内容新現備考 Peak 50~60 Trough 4 未満 Peak 20.0~30.0 Trough 8.0 以下 アミカシン 静注投与後 1 時間 Trough 1 未満 Peak 4.0~9.0 Trough 2.0 以下 トブラマイシン 静注投与後

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馬ロタウイルス感染症 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 24 年 7 月 4 日 ( 告示第 1622 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した馬ロタウイルス (A 群 G3 型 ) を同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を不活化し アジュバント

最初に事後指導項目規定をお示し致します これらは 陰性スメアに対して行っております まず 取り扱い項目は要医療 要治療の 2 項目あります 要医療扱いの細胞所見は 一つ目に 炎症を伴う強度細胞異型の見られるもの 二つ目として 萎縮像に炎症を伴った強度細胞異型の認められるもの 三つ目として 核異型の伴

体外受精についての同意書 ( 保管用 ) 卵管性 男性 免疫性 原因不明不妊のため 体外受精を施行します 体外受精の具体的な治療法については マニュアルをご参照ください 当施設での体外受精の妊娠率については別刷りの表をご参照ください 1) 現時点では体外受精により出生した児とそれ以外の児との先天異常

5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

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第 88 回日本感染症学会学術講演会第 62 回日本化学療法学会総会合同学会採択演題一覧 ( 一般演題ポスター ) 登録番号 発表形式 セッション名 日にち 時間 部屋名 NO. 発表順 一般演題 ( ポスター ) 尿路 骨盤 性器感染症 1 6 月 18 日 14:10-14:50 ア

5. 乳がん 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専門 乳房切除 乳房温存 乳房再建 冷凍凝固摘出術 1 乳腺 内分泌外科 ( 外科 ) 形成外科 2 2 あり あり なし あり なし なし あり なし なし あり なし なし 6. 脳腫瘍 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専

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2. 転移するのですか? 悪性ですか? 移行上皮癌は 悪性の腫瘍です 通常はゆっくりと膀胱の内部で進行しますが リンパ節や肺 骨などにも転移します 特に リンパ節転移はよく見られますので 膀胱だけでなく リンパ節の検査も行うことが重要です また 移行上皮癌の細胞は尿中に浮遊していますので 診断材料や

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検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青 細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

60 秒でわかるプレスリリース 2006 年 4 月 21 日 独立行政法人理化学研究所 敗血症の本質にせまる 新規治療法開発 大きく前進 - 制御性樹状細胞を用い 敗血症の治療に世界で初めて成功 - 敗血症 は 細菌などの微生物による感染が全身に広がって 発熱や機能障害などの急激な炎症反応が引き起

したことによると考えられています 4. ピロリ菌の検査法ピロリ菌の検査法にはいくつかの種類があり 内視鏡を使うものとそうでないものに大きく分けられます 前者は 内視鏡を使って胃の組織を採取し それを材料にしてピロリ菌の有無を調べます 胃粘膜組織を顕微鏡で見てピロリ菌を探す方法 ( 鏡検法 ) 先に述

人間ドック結果報告書 1/5 ページ 所属 : 株式会社 ケンコウタロウ健康太郎 様 性別 / 年齢 男性 / 49 歳 生年月日 昭和 40 年 3 月 17 日 受診日 平成 26 年 5 月 2 日 受診コース 人間ドック ( 胃カメラ ) 問診項目 今回前回前々回平成 26 年 5 月 2

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1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( はい / ) 上記外来の名称 対象となるストーマの種類 7 ストーマ外来の説明が掲載されているページのと は 手入力せずにホームページからコピーしてください 他施設でがんの診療を受けている または 診療を受けていた患者さんを

検討結果は 参考資料 3-3 Ⅱ 本検討会での検討事項等 MOCA の特殊健康診断に関し 下記の事項について検討等を行う 特殊健康診断の項目について 1 業務従事者健診の項目 2 配転後健診の項目 1 現行の特化則で規定されている MOCA の健診項目には 膀胱がんに関する項 目が含まれておらず ま

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206 年実施卒後教育プログラム ( 日泌総会 ) 領域等タイトル日時単位 日泌総会卒後 日泌総会卒後 2 日泌総会卒後 3 日泌総会卒後 4 日泌総会卒後 8 日泌総会卒後 9 日泌総会卒後 0 日泌総会卒後 日泌総会卒後 2 日泌総会卒後 3 日泌総会卒後 4 日泌総会卒後 5 日泌総会卒後 6

イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

15 検査 尿検査 画像診断などの腎障害マーカーの異常が3ヶ月以上持続する状態を指すこととしている その病期分類方法は成人と小児では若干異なり 成人では糖尿病性腎障害が多い事からこれによる CKD 患者ではアルブミン尿を用い その他の疾患では蛋白尿を用いてそのリスク分類をしている これに対し小児では

TOHOKU UNIVERSITY HOSPITAL 今回はすこし長文です このミニコラムを読んでいただいているみなさんにとって 救命救急センターは 文字どおり 命 を救うところ という印象が強いことと思います もちろん われわれ救急医と看護師は 患者さんの救命を第一に考え どんな絶望の状況でも 他

平成 29 年度細胞検査サーベイ報告 細胞 ( フォトサーベイ ) はじめに 今回の細胞検査は例年どおりフォトサーベイを行った 昨年度同様 各設問につき判定区分と推定病変を設け 回答していただくようにした また回答状況をよりよく把握するために わからないとした理由や細胞所見などを書いていただける欄を

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目次 1. はじめに 2 2. 適用範囲 3 3. マスターレイアウト 3 4. 結果コメント一覧 5 5. 臨床検査データ交換規約 ( 暫定版 ) で規定された結果コメントとの相違 5 別添 1 結果コメント一覧 Copyright 2016 一般財団法人医療情報システム開発センター ( MEDI

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

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一般検査

一般検査精度管理調査報告 一般社団法人福島県臨床検査技師会精度管理委員一般検査菱川恭子橋本悟 はじめに フォトサーベイでは 尿沈渣 寄生虫といずれの設問も基本的な成分の鑑別を目的として出題しました 免疫学的便ヘモグロビン検査はヘモグロビン添加擬似便を測定試料とし ヘモグロビン添加濃度のそれぞれ異なる 2 つの試料を各施設に測定して頂き 集計 解析を行いました 実施内容 項目 ) 一般検査領域フォトサーベイ合計 0 問 尿沈渣領域寄生虫領域 9 問 問 2) 免疫学的便ヘモグロビン検査試料 66 67 の 2 濃度の測定 定性値定量値カットオフ値 定量機器使用の施設のみ報告 配布試料 ) 免疫学的便ヘモグロビン検査 : ヘモグロビン添加疑似便試料 66 67 ( 半練状 ) 参加施設数 ) フォトサーベイ ( 尿 ) :53 施設 2) フォトサーベイ ( 寄生虫 ) :5 施設 2) 免疫学的便ヘモグロビン検査 :45 施設 29

平成 29 年度一般検査フォトサーベイ 問題 正解 解説 尿沈渣 設問 60 歳代 女性 健康診断時の随時尿 写真に示す成分を判定してください 無染色 :400 倍 S 染色 :400 倍尿定性検査成績 :ph6.0 蛋白 (-) 糖 (-) 潜血 (-) 正解 4 扁平上皮細胞 解説外尿道口の粘膜を覆う重層上皮 細菌感染や膣トリコモナスなどによる尿道炎 尿道結石症 カテーテル挿入などによる機械的損傷後 前立腺癌のエストロゲン治療中などで多く出現する 女性の尿中には尿路系に異常がなくても外陰部由来 膣部由来の扁平上皮細胞が赤血球や白血球 細菌などとともに混入しやすい したがって 採尿の際には 中間尿を採るなどの指導が必要となる 組織像は 基底膜に対して細胞が水平で多層性に配列 中 ~ 深層型細胞と表層型細胞で構成されている 女性の場合 性周期により細胞の形状が変化することがある また エストロゲン治療や放射線治療時には奇妙な形状や大型化 多核化が認められる場合があり悪性細胞との鑑別に注意が必要である 形は不定形で 細胞質は薄く表面構造は均質状 S 染色ではよく染まり赤紫色に染め出される 設問 2 60 歳代 女性 健康診断時の随時尿 写真に示す成分を判定して下さい 無染色 400 倍 S 染色 400 倍尿定性検査成績 :ph6.0 蛋白 (-) 糖 (-) 潜血 (-) 正解 2 尿路上皮細胞 ( 移行上皮細胞 ) 解説腎杯 腎盂 尿管 膀胱 内尿道口までの内腔を覆う多列上皮 炎症 結石症 カテーテル挿入による機械的損傷を受けた場合などに認められる 細胞質辺 30

縁構造は角ばり 形は多辺形を示すことが多い 表面構造は漆喰状でザラザラしており 尿中色素であるウロクロムが沈着しやすくなり黄色調を呈すると考えられている S 染色での染色性は良好で赤紫色に染め出される 核の大きさは深層型から表層型までほぼ同じ大きさであるため 深層型細胞はN/C 比が高くみえるので悪性細胞との鑑別に注意が必要である 設問 3 60 歳代 女性 総合診療科受診時の随時尿 写真に示す成分を判定して下さい 無染色 400 倍 S 染色 400 倍尿定性検査成績 :ph6.5 蛋白 (+) 糖 (-) 潜血 (-) 正解 尿細管上皮細胞 解説近位尿細管 Henle の係蹄 遠位尿細管 集合管 腎乳頭までの内腔を覆う単層上皮 糸球体腎炎 ネフローゼ症候群 腎硬化症 ループス腎炎 嚢胞腎などの腎実質疾患患者尿に高率に認められる 腎虚血または腎血漿流量減少をきたす病態 ( 外傷 外科的 産科的出血 大量下痢 嘔吐 重症火傷 不適合輸血などによる高度の溶血 高度脱水 心不全など ) や 種々の化学薬品 ( 水銀 鉛 カドミウムなどの重金属 四塩化炭素 エチレングリコールなどの有機溶剤 ) 及び薬物 ( サリチル酸 アミノグリコシド系抗菌薬 種々の抗がん剤などの医薬品 ) などによって腎障害やアレルギー反応を起こした場合にも 高率に認められる 他に糖尿病性腎症や黄疸を伴う肝炎などの患者尿からも多数出現することがある 健常人にも少量出現するため日常最も多く遭遇する細胞である 角柱 角錐台型の尿細管上皮細胞は 主に遠位尿細管 集合管由来が考えられる 表面構造は均質状または微細顆粒状で 辺縁構造は角状で不明瞭である S 染色では染色性は良好で赤紫色調に染め出される 設問 4 70 歳代 女性 循環器科受診時の随時尿 写真に示す成分を判定して下さい 無染色 400 倍 S 染色 400 倍尿定性検査成績 :ph5.5 蛋白 (±) 糖 (-) 潜血 (2+) 正解 3 異型細胞 ( 尿路上皮癌細胞疑い ) 3

解説腎杯 腎盂 尿管 膀胱 内尿道口までの尿路上皮層から発生 泌尿器系において最も発生頻度が高い癌である 組織学的には異型度によりG~G3( 低異型度 ~ 高異型度 ) に分類される 核は増大し 異型度が高くなるにつれ核が偏在する傾向がある また 核が細胞質からはみ出る像を認めることもある 核形は切れ込みなどの不整形を呈し 顕微鏡のピントをずらすと核形が変わる立体的な不整を示すことがある クロマチンは粗顆粒状で増量しているが S 染色では必ずしも核濃染性を示すとは限らないため 核淡染性の場合があることを念頭に置き鏡検する 副所見として 背景に細胞質内封入体細胞や脂肪顆粒を合有した細胞などがしばしば認められる これらの細胞が認められた場合は 尿路上皮癌細胞の存在も考慮し注意深く観察することが重要である 設問 5 90 歳代 女性 総合診療科受診時の随時尿 写真に示す成分を判定して下さい 無染色 400 倍 S 染色 400 倍尿定性検査成績 :ph6.5 蛋白 (2+) 糖 (-) 潜血 (+) 正解 42 上皮円柱 解説基質内に尿細管上皮細胞が3 個以上封入された円柱である 円柱に尿細管上皮細胞が付着している場合も上皮円柱とする 設問では 基本型の鋸歯型の尿細管上皮細胞が封入されている 核が消失した尿細管上皮細胞もしばしば認められる 急性尿細管壊死や糸球体腎炎 肝腎症候群などで認められる * 肝腎症候群 : 肝炎や肝硬変 胆道閉塞などの肝 胆道系疾患に続発して腎 尿細管障害を起こした状態 病因は尿中に排泄された腎毒性アミンや胆汁酸などが考えられる 設問 6 80 歳代 男性 消化器内科受診時の随時尿 写真に示す成分を判定してください 無染色 400 倍 S 染色 400 倍尿定性検査成績 :ph6.0 蛋白 (±) 糖 (4+) 潜血 (-) 正解 92 性腺分泌物 評価対象外 解説男性の尿中には精液成分 ( 精子や性腺分泌物 類でんぷん小体 レシチン顆粒など ) を認めることがある 細長いものはろう様円柱に類似する場合がある ろう様円柱は主としてネフローゼ症候群 腎炎末期の腎不全状態などの重篤な腎疾患にみられることが多い 32

この設問では 尿定性検査で蛋白が (±) であることよりこれらの腎疾患は考えにくい また 設問の成分は 辺縁がやや丸みを帯びていることや 無染色ではろう様円柱のような 厚みをみとめないことからも性腺分泌物と判断可能である 設問 7 70 歳代 女性 内科入院中の随時尿 写真に示す成分を判定してください 無染色 400 倍 S 染色 400 倍尿定性検査成績 :ph6.5 蛋白 (+) 糖 (-) 潜血 (2+) 正解 6 細菌 解説菌体がフィラメント状に細長く伸び 一部ががコブ状に膨らんでいる細菌 ( 変形細菌 ) である この形状は一般にスフェロプラスト型といわれている グラム陰性菌が抗菌薬により細胞壁の一部が失われることにより菌体に変形を生じる 設問 8 男児 小児内科入院中の随時尿 写真に示す成分を判定してください 無染色 400 倍尿定性検査成績 :ph6.5 蛋白 (+) 糖 (-) 潜血 (-) 正解 75 尿酸アンモニウム結晶 解説酸性尿酸アンモニウム結晶である 一般に尿酸アンモニウム結晶はアルカリ性尿で観察されるが しばしば酸性尿でも観察される 幼児の感染性胃腸炎 ( ロタウイルス胃腸炎など ) や過度のダイエットを背景に緩下剤の乱用時に本結石が短期間に形成され 結石による腎後性急性腎不全例などの報告が増えているので注意が必要である 尿ケトン体強陽性の弱酸性尿で認められる場合は 酸性尿酸アンモニウム結晶として報告する必要がある 設問 9 写真の赤血球形態を判定してください 無染色 400 倍 33

正解 02 糸球体型赤血球解説出血部位の違いによる尿中赤血球形態の差異は重要である 糸球体腎炎などによる糸球体性血尿の赤血球は 不均一で多彩な形態を呈し 大小不同を示す 設問では ドーナツ状不均一赤血球や 標的 ドーナツ状赤血球など多彩な赤血球が認められ糸球体型赤血球と判定できる 赤血球円柱をはじめ種々の円柱や蛋白尿を伴う場合が多い 寄生虫卵 設問 40 歳代 男性 仕事により中国に6ヶ月滞在後 会社の帰国後健康診断として提出された便の顕微鏡写真です 写真に示す成分を判定してください 正解 04 鉤虫卵 解説虫卵の大きさは中型 (55~75 35~42) で形は正楕円形 卵殻は薄く 無色透明 卵内容は複数の卵細胞 糞便とともに外界に排出される 適当な環境で幼虫となり人体に入る ヒトの小腸に寄生して吸血し失血させるので 貧血による様々な障害がおきる 診断は 糞便検査により虫卵を検出する 産卵数が少ないため集卵法を用いるとよい 虫卵の比重が小さいので飽和食塩水浮遊法がよい また ろ紙培養法を用いると感染幼虫が培養できる 治療はピランテル パモエート ( コンバントリン ) による駆虫 東洋毛様線虫卵と似ているが 東洋毛様線虫卵の大きさは 90~95 43~45 と大きいので鑑別することができる 34

<フォトサーベイまとめ> 尿沈渣フォトサーベイの参加施設は 昨年より 2 施設増えて 53 施設 寄生虫卵フォトサーベイの参加施設は 昨年より 2 施設増えて 5 施設であった 評価方法は 正解がA それ以外はD 評価とした 設問 ~3 は基本の上皮細胞について出題した 正解率も良好であった 設問 4 は異型細胞 ( 尿路上皮癌疑い ) についての設問で 正解率は 79.2% であった 腺癌細胞疑いの異型細胞と回答した施設が.3% で 異型細胞と判定できた施設は合わせると 90.5% であった 尿沈渣においては 正常細胞と何か違う細胞が認められると報告することが重要であり 画像診断や細胞診検査などの精密検査に繋げることが大切である しかし 封入体細胞など他の細胞成分と回答した施設もあり 異型細胞の鑑別のポイントを再度確認する必要がある 設問 6 は 性腺分泌物とろう様円柱の鑑別を問う設問であったが 正解率が 26.4% であったため評価対象外とした 尿沈渣の鏡検時には 定性検査の成績を確認することや細胞成分の背景や周りの成分にも注意をして判定することが重要である 設問 9 は 赤血球形態について鑑別する設問であった 正解率は 84.9% であったが 非糸球体型赤血球と回答した施設が 5.% あった 日本臨床衛生検査技師会の尿沈渣検査法 200 や一般検査技術教本で赤血球形態の判定基準を今一度確認していただきたい 寄生虫卵の設問は概ね正解していたが 虫卵検査では色や大きさを確認することが重要である 異型細胞や寄生虫卵などは普段なかなか経験できないものもあり また フォトサーベイは全体の視野をみれないので判定が難しい しかし尿沈渣検査法 200 一般検査技術教本 各種アトラスなどを常に手に届く所に置き迷ったら確認することが大切である 鏡検の実技を行っている研修会もあるので 積極的に参加して技術の向上に努めていくことが重要と思われた < 参考文献 > 一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 : 一般検査技術教本, 日本臨床検査技師会,202. 一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 : 一般検査技術教本, 丸善出版,207. 一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 : 尿沈渣検査法 200, 日本臨床検査技師会, 20. 八木靖二 ( 編著 ), 友田美穂子, 上東野誉司美, 佐藤恵美, 高橋ひろみ : 実力 STEP UP 問題形式による尿沈渣の鑑別, 医歯薬出版,2008. 八木靖二 ( 編著 ), 鈴木恵, 高橋ひろみ, 友田美穂子 : カラー版ポケットマニュアル尿沈渣, 医歯薬出版,200. 35

伊藤機一 高橋勝幸 ( 監修 ) 菊池春人 矢内充 油野友二( 編集 ): カラー図解一般検査ポケットマニュアル, 羊土社,2009. 吉田幸雄著 : 医動物学臨床検査技師とナースのために, 南山堂,985. 長花操 他 : 基本人体寄生虫学第 2 版, 医歯薬出版,986. 尿沈渣フォトサーベイコード表 コード 非上皮細胞類 コード 微生物 寄生虫類 0 非糸球体型赤血球 6 細菌 02 糸球体型赤血球 62 真菌 ( 酵母様真菌 ) 03 白血球 63 膣トリコモナス原虫 04 大食細胞 ( マクロファージ ) 結晶 塩類 上皮細胞類 7 シュウ酸カルシウム結晶 尿細管上皮細胞 72 尿酸結晶 2 尿路上皮細胞 ( 移行上皮細胞 ) 73 リン酸カルシウム結晶 3 円柱上皮細胞 74 リン酸アンモニウムマグネシウム結晶 4 扁平上皮細胞 75 尿酸アンモニウム結晶 76 炭酸カルシウム結晶 変性細胞類 ウイルス感染細胞類 77 ビリルビン結晶 2 卵円形脂肪体 78 無晶性リン酸塩 22 細胞質内封入体細胞 79 無晶性尿酸塩 23 核内封入体細胞 80 シスチン結晶 24 コイロサイト 8 コレステロール結晶 82 2,8-ジヒドロキシアデニン結晶 異型細胞類 3 異型細胞 ( 尿路上皮癌細胞疑い ) その他 32 異型細胞 ( 腺癌細胞疑い ) 9 精子 33 異型細胞 ( 扁平上皮癌細胞疑い ) 92 性腺分泌物 34 小細胞癌細胞 93 花粉 94 繊維 円柱類 95 糞便成分 ( 食物残渣 ) 4 硝子円柱 96 でんぷん粒 42 上皮円柱 99 同定できない 43 顆粒円柱 44 ろう様円柱 45 脂肪円柱 46 赤血球円柱 47 白血球円柱 48 空胞変性円柱 49 塩類 結晶円柱 50 フィブリン円柱 36

寄生虫フォトサーベイコード表 コード 寄生虫 コード 寄生虫 0 回虫卵 ( 受精卵 ) 0 宮崎肺吸虫卵 02 回虫卵 ( 不受精卵 ) 巨大肝蛭虫卵 03 蟯虫卵 2 日本住血吸虫卵 04 鉤虫卵 3 マンソン住血吸虫卵 05 東洋毛様線虫卵 4 日本海裂頭条虫卵 06 鞭虫卵 5 無鉤条虫卵 07 肝吸虫卵 6 小形条虫卵 08 横川吸虫卵 7 縮小条虫卵 09 ウェステルマン肺吸虫卵 8 赤痢アメーバ 99 同定できない 37

平成 29 年度 一般検査フォトサーベイ正解率集計結果 参加施設 53 施設 設問 正解回答コード名称コード回答名称件数 (%) 正解 設問 4 扁平上皮細胞 4 扁平上皮細胞 53 00.0 設問 2 2 尿路上皮細胞 ( 移行上 2 尿路上皮細胞 ( 移行上皮細胞 ) 52 98. 皮 ) 4 扁平上皮細胞.9 設問 3 尿細管上皮細胞 尿細管上皮細胞 53 00.0 3 異型細胞 ( 尿路上皮癌疑い ) 42 79.2 尿細管上皮細胞.9 異型細胞 22 細胞質内封入体細胞.9 設問 4 3 ( 尿路上皮癌細胞疑い ) 23 核内封入体細胞.9 24 コイロサイト.9 32 異型細胞 ( 腺癌細胞疑い ) 6.3 99 同定できない.9 設問 5 42 上皮円柱 42 上皮円柱 53 00.0 設問 6 設問 7 6 細菌 設問 8 75 尿酸アンモニウム結晶 設問 9 92 02 糸球体型赤血球 全施設正解数 性腺分泌物評価対象外 92 性腺分泌物 4 26.4 対象外 44 ろう様円柱 39 73.6 6 細菌 52 98. 尿細管上皮細胞.9 75 尿酸アンモニウム結晶 49 92.4 74 リン酸アンモニウム結晶 2 3.8 82 2,8-ジヒドロキシアデニン結晶 2 3.8 02 糸球体型赤血球 45 84.9 0 非糸球体型赤血球 8 5. 9/9 正解 8/9 正解 7/9 正解 6/9 正解 5/9 正解合計 2 22.6 26 49. 8 5. 6.3.9 53 00.0 平成 29 年度寄生虫フォトサーベイ正解率集計結果 参加施設 5 施設 設問 正解回答コード名称コード回答名称件数 (%) 正解 04 鉤虫卵 48 94. 設問 04 鉤虫卵 02 回虫卵 ( 不受精卵 ) 2.0 05 東洋毛様線虫卵 2 3.9 38

受付 ID 平成 29 年度 4 2 3 42 フォトサーベイ ( 尿 寄生虫 ) 参加施設解答一覧表 参加施設 53 施設尿 参加施設 5 施設寄生虫 設問 設問 2 設問 3 設問 4 設問 5 設問 6 設問 7 設問 8 設問 9 設問 正解 施設受付正解率 ID 正解 92 対象外 6 75 02 04 施設正解率 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 04 / 3 4 2 3 42 92 6 75 0 8/9 3 04 / 4 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 4 04 / 5 4 2 32 42 44 6 74 02 6/9 5 04 / 6 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 6 04 / 7 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 7 04 / 8 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 8 04 / 9 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 9 04 / 0 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 0 04 / 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 04 / 2 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 2 04 / 3 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 3 04 / 4 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 4 04 / 5 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 5 04 / 6 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 6 04 / 7 4 4 3 42 44 6 74 02 6/9 7 04 / 8 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 8 04 / 9 4 2 23 42 44 6 75 0 6/9 9 05 0/ 20 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 20 04 / 2 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 2 04 / 22 4 2 3 42 44 6 75 0 7/9 22 04 / 23 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 23 04 / 24 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 24 04 / 26 4 2 32 42 44 6 75 02 7/9 26 04 / 27 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 27 04 / 28 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 28 04 / フリーコメント 39

受付 ID 設問 設問 2 設問 3 設問 4 設問 5 設問 6 設問 7 設問 8 設問 9 設問 正解施設受付正解率 ID 正解 4 2 3 42 92 対象外 6 75 02 0 30 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 3 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 3 04 / 32 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 32 04 / 33 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 33 04 / 34 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 34 04 / 35 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 35 04 / 38 4 2 32 42 44 6 75 0 6/9 38 02 0/ 39 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 39 04 / 40 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 40 04 / 4 4 2 3 42 44 6 75 0 7/9 4 04 / 42 4 2 24 42 44 6 75 0 6/9 42 04 / 43 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 43 04 / 44 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 44 04 / 45 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 45 04 / 46 4 2 3 42 44 6 82 02 7/9 46 04 / 47 4 2 99 42 44 75 02 6/9 47 04 / 49 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 49 04 / 50 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 50 04 / 5 4 2 3 42 92 6 75 0 8/9 5 04 / 52 4 2 42 44 6 75 02 7/9 52 04 / 53 4 2 32 42 44 6 75 02 7/9 53 04 / 54 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 54 05 0/ 55 4 2 3 42 92 6 75 02 9/9 55 04 / 56 4 2 22 42 44 6 82 0 5/9 施設正解率 57 4 2 32 42 44 6 75 02 7/9 57 04 / 59 4 2 3 42 44 6 75 02 8/9 59 04 / 60 4 2 32 42 44 6 75 02 7/9 60 04 / フリーコメント 40

設問 無染色 ( 400) 一般検査 尿沈渣フォトサーベイ S 染色 ( 400) 設問 2 無染色 ( 400) S 染色 ( 400) 設問 3 無染色 ( 400) S 染色 ( 400) 4

設問 4 無染色 ( 400) S 染色 ( 400) 設問 5 無染色 ( 400) S 染色 ( 400) 設問 6 無染色 ( 400) S 染色 ( 400) 42

設問 7 無染色 ( 400) S 染色 ( 400) 設問 8 無染色 ( 400) 設問 9 無染色 ( 400) 43

設問 一般検査 寄生虫卵フォトサーベイ 44

免疫学的便ヘモグロビン検査 ヘモグロビン添加擬似便を用いて採便操作を含めたサンプリングから行い 定性検査 定量検査を各施設の検査状況に応じて測定して頂きました 集計 解析については 定性検査と分析機器による定量検査に分けて行っています 参加施設数 定性検査 定量検査の採用比率共に 過去 3 年間で大きな変動はありません 参加施設検査方法別採用率平成 26 年度 46 施設平成 27 年度 45 施設 定性検査目視判定キット定量検査機器測定 平成 28 年度 45 施設 平成 29 年度 45 施設 施設数 % 施設数 % 施設数 % 施設数 % 2 45.7 2 46.7 2 46.7 20 44.4 25 54.3 24 53.3 24 53.3 25 55.6 平成 29 年 45 施設平成 28 年 45 施設 図 検査方法別推移 定性検査目視判定キット 平成 27 年 45 施設平成 26 年 46 施設 定量検査機器測定 0 0 20 30 40 50 件数 -. 定性検査 ( 目視判定キット採用率 ) 目視判定キットによる定性検査が行われている施設数は参加施設 45 施設中 20 施設で 昨年度より 施設減少しました ( 栄研化学 ) 使用キットについては ほぼ昨年度と同様 和光純薬が 施設 栄研化学が 8 施設 アリーアメディカルが 施設でした 使用キット別採用率検査キットメーカー和光純薬栄研化学アリーアメディカル 平成 26 年度 2 施設平成 27 年度 2 施設平成 28 年度 2 施設 平成 29 年度 20 施設 施設数 % 施設数 % 施設数 % 施設数 % 52 52 52 55 9 43 9 43 9 43 8 40 5 5 5 5 平成 29 年 20 施設平成 28 年 2 施設平成 27 年 2 施設平成 26 年 2 施設 図 2 使用キット別推移 和光純薬 栄研化学 アリーアメディカル 0 5 0 5 20 25 件数 45

-2. 定性検査使用機器別成績参加施設 45 施設 測定目標値については 製造依頼時の添加ヘモグロビン量と 各メーカーの測定結果 カットオフ値を元に 試料 66: 陽性 試料 67: 陰性と設定しました 試料 66 目標値 : 陽性 栄研化学 陰性 陽性 判定不能 統計 OCセンサー μ 00% 00.00% OCセンサー DIANA 5 00% 5 00.00% OCセンサー io 00% 00.00% OCセンサー PLEDIA 2 00% 2 00.00% 統計 9 00.00% 9 00.00% 和光純薬 Quick Run 陰性 陽性 2 00.00% 判定不能 統計 2 00.00% FOBITWAKO 2 00.00% 2 00.00% 統計 4 00.00% 4 00.00% アルフレッサファーマ 陰性 陽性 判定不能 統計 ヘモテクトNS-Prime 50.00% 50.00% 2 00.00% 統計 50.00% 50.00% 2 00.00% 目視判定栄研化学 陰性 陽性 8 00.00% 判定不能 統計 8 00.00% 和光純薬 00.00% 00.00% アリーアメディカル 00.00% 00.00% 統計 20 00.00% 20 00.00% 試料 67 目標値 : 陰性 栄研化学 OCセンサー μ 陰性 00.00% 陽性 判定不能 統計 00.00% OCセンサー DIANA 5 00.00% 5 00.00% OCセンサー io 00.00% 00.00% OCセンサー PLEDIA 2 00.00% 2 00.00% 統計 9 00.00% 9 00.00% 和光純薬 Quick Run 陰性 2 00.00% 陽性 判定不能 統計 2 00.00% FOBITWAKO 2 00.00% 2 00.00% 統計 4 00.00% 4 00.00% アルフレッサファーマ 陰性 陽性 判定不能 統計 ヘモテクトNS-Prime 00.00% 00.00% 2 00.00% 統計 00.00% 00.00% 2 00.00% 目視判定栄研化学 陰性 8 00.00% 陽性 判定不能 統計 8 00.00% 和光純薬 00.00% 00.00% アリーアメディカル 00.00% 00.00% 統計 20 00.00% 20 00.00% 46

-3. 便中ヒトヘモグロビン定性結果一覧 受付 No 試料 66 試料 67 定性評価定性評価 測定装置 メーカー フリーコメント + A - A 用手法 和光純薬 3 + A - A Quick Run 和光純薬 4 + A - A OCセンサー DIANA 栄研化学 5 + A - A 用手法 栄研化学 6 + A - A OCセンサー PLEDIA 栄研化学 7 + A - A FOBITWAKO 和光純薬 8 - D + D ヘモテクト NS-Prime アルフレッサファーマ 9 + A - A OCセンサー io 栄研化学 0 + A - A 用手法 栄研化学 + A - A OCセンサー DIANA 栄研化学 2 + A - A ヘモテクト NS-Prime アルフレッサファー 4 + A - A 用手法 マ栄研化学 5 + A - A OCセンサー io 栄研化学 6 + A - A FOBITWAKO 和光純薬 7 + A - A OCセンサー io 栄研化学 8 + A - A OCセンサー DIANA 栄研化学 20 + A - A 用手法 栄研化学 22 + A - A OCセンサー io 栄研化学 23 + A - A OCセンサー DIANA 栄研化学 24 + A - A 用手法 栄研化学 25 + A - A 用手法その他 26 + A - A OCセンサー io 栄研化学 27 + A - A 用手法 和光純薬 28 + A - A 用手法 和光純薬 32 + A - A Quick Run 和光純薬 33 + A - A 用手法 栄研化学 34 + A - A OCセンサー io 栄研化学 35 + A - A 用手法 和光純薬 38 + A - A OCセンサー io 栄研化学 40 + A - A 用手法 和光純薬 4 + A - A OCセンサー DIANA 栄研化学 42 + A - A 用手法 和光純薬 44 + A - A 用手法 和光純薬 45 + A - A OCセンサー μ 栄研化学 46 + A - A 用手法 栄研化学 47 + A - A 用手法 和光純薬 50 + A - A OCセンサー PLEDIA 栄研化学 5 + A - A OCセンサー io 栄研化学 53 + A - A 用手法 和光純薬 54 + A - A OCセンサー io 栄研化学 55 + A - A OCセンサー io 栄研化学 57 + A - A OCセンサー io 栄研化学 58 + A - A 用手法 和光純薬 59 + A - A 用手法 栄研化学 60 + A - A 用手法 和光純薬 試薬製造販売元アリーアメディカル 47

2-. 定量検査 ( 機器測定 ) 定量検査を行っている施設数は昨年より 施設増加し 25 施設でした 使用メーカーの内訳は昨年同様で 過去三年間を比較しても大きな変動はありません また 同メーカー内での後継機の移行が見られます 定量検査メーカー 使用機器別集計 メーカー アルフレッサファーマ 便中ヒトヘモグロビン定量機種別 機器名 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度施設数 % 施設数 % 施設数 % 施設数 % ヘモテクト NS-Plus 4.0 4.2 2 8.3 0 0.0 ヘモテクト NS-Prime 4.0 4.2 0 0.0 2 8.0 小計 2 8.0 2 8.3 2 8.3 2 8.0 OCセンサー μ 3 2.0 4.2 4.2 4.0 OC センサー DIANA 6 24.0 5 20.8 5 20.8 5 20.0 栄研化学 和光純薬 OCセンサー io 9 36.0 0 4.7 0 4.7 44.0 OCセンサー PLEDIA 0 0.0 4.2 2 8.3 2 8.0 OCセンサー Neo 4.0 4.2 0 0.0 0 0.0 小計 9 76.0 8 75.0 8 75.0 9 76.0 Quick Run 2 8.0 2 8.3 2 8.3 2 8.0 FOBITWAKO 2 8.0 2 8.3 2 8.3 2 8.0 小計 4 6.0 4 6.7 4 6.7 4 6.0 合計 25 24 24 25 7% 平成 29 年度使用メーカー割合 8% 75% 栄研化学 和光純薬 アルフレッサファーマ 8% 8% 8% 平成 29 年度使用機器状況 44% 20% 8% 4% OC センサ DIANA OC センサ PLEDIA OC センサ μ OC センサ io QUICKRUN Fobit wako ヘモテクト NS-Prime 平成 29 年 25 施設平成 28 年 24 施設平成 27 年 24 施設平成 26 年 25 施設 使用機器別推移 0 5 0 5 20 25 件数 OCセンサNeo OCセンサDIANA OCセンサPLEDIA OCセンサμ OCセンサio QUICK RUN FOBIT-WAKO ヘモテクト NS-Plus ヘモテクト NS-Prime 48

2-2. 定量検査 ( 機器測定 ) 測定値 今年度も各メーカーに試料の測定を依頼し その結果を測定参考値としました 測定参考値が各社でばらつきが見られましたが 測定原理 工程の違いに対して試料中の添加物が影響していると推測します 各施設の測定値は 全体的に測定参考値に比べて最大 50~00ng/ml の乖離がありました また測定参考値に比べて高値となる傾向がありました 高値となる理由として最も考えられるのは 検体採取量過多による影響があり その他キャリブレーションの状況等の影響も考えられます 試料 66 試料 67 栄研化学 279.0 0.0 濃度 (ng/ml) カッコ内は換算値 (μ g/g 便 ) 和光純薬 (QUICK RUN) 42.0 5.0 和光純薬 (FOBIT WAKO) 284.0.0 アルフレッサ (NS-Prime) 258.5.0 機器別測定結果 メーカー名 栄研化学 メーカー名 和光純薬 メーカー名 アルフレッサファーマ 機器名 OC センサ DIANA 5 OC センサ PLEDIA 2 OCセンサμ + 260.0 52.0-0.0 0.0 00.0 20.0 + 359.5 7.9-0.0 0.0 30.0 26.0 + 35.3 70.3-0.0 0.0 50.0 0.0 + 375.0 75.0-0.0 0.0 00.0 20.0 + 383.0 76.6-0.0 0.0 00.0 20.0 OC センサ io 0 機器名 QUICKRUN FOBIT -WAKO 機器名 ヘモテクト NS- Prime 施設数 施設数 2 2 施設数 2 試料 66 試料 67 施設使用 定性 定量定量カットオフ値定性 ng/ml μ g/g 便 ng/ml μ g/g 便 ng/ml μ g/g 便 + 336.9 67.4-0.0 0.0 50.0 30.0 + 273.0 54.6-0.0 0.0 00.0 20.0 + 27.0 54.2-0.0 0.0 80.0 6.0 + 307.0 6.4-0.0 0.0 00.0 20.0 + 4.0 82.2-0.0 0.0 50.0 30.0 + 353.4 70.7-0.0 0.0 30.0 26.0 + 398.0 79.6-0.0 0.0 00.0 20.0 + 353.0 70.6-0.0 0.0 99.0 9.8 + 338.8 67.8-0.0 0.0 00.0 20.0 + 34.0 68.2-0.0 0.0 50.0 30.0 + 33.0 62.6-0.0 0.0 00.0 20.0 + 39.0 63.8-0.0 0.0 00.0 20.0 + 267.0 53.4-0.0 0.0 50.0 0.0 試料 66 試料 67 参加施設 24 施設 施設使用 定性 定量定量カットオフ値定性 ng/ml μ g/g 便 ng/ml μ g/g 便 ng/ml μ g/g 便 + 32.4 80.4-3.2 3.3 00.0 25.0 + 399.0 99.8-8.3 4.6 75.0 8.8 + 248.0 62.0-0.0 0.0 00.0 25.0 + 232.0 58.0-0.0 0.0 00.0 25.0 試料 66 試料 67 施設使用 定性 定量定量カットオフ値定性 ng/ml μ g/g 便 ng/ml μ g/g 便 ng/ml μ g/g 便 - 0.0 0.0 + 7.0 34.2 00.0 20 + 263.0 52.6-0.0 2.0 00.0 20 49

2-3. 使用機器別測定結果集計 使用機器の SD と CV は 試料 67 は 0 濃度としたため 試料 66 についてのみ求めました 試料 66 の SD は.3 ~57.8 CV は 4.7%~8.% でした また μg/g 便での換算値における SD は 37.8 CV については.3% となりました 使用機器別の最大値と最小値についてですが 同一機種内で最大 40ng/ml の差が生じました 誤差が正の方向に生じていることから検体採取量が影響したと思われます 試料 66 メーカー機器名件数 栄研化学 和光純薬 平均 ng/ml SD CV(%) 最小値 ng/ml 最大値 ng/ml OC センサー DIANA 5 39.78 57.8 8. 27.0 4.0 OC センサ PLEDIA 2 375.70 3.5 8.4 353.4 398.0 OC センサ μ 260.00 - - 260.0 260.0 OC センサ io 0 340.06 33.8 9.9 267.0 383.0 QUICK RUN 2 360.20 54.9 5.2 32.4 399.0 FOBIT-WAKO 2 240.00.3 4.7 232.0 248.0 アルフレッサ ヘモテクト NS-Prime 2 263.00 - - 263.0 263.0 試料 67 平均最小値最大値メーカー機器名件数 SD CV(%) ng/ml ng/ml ng/ml OCセンサー DIANA 5 0.00 - - 0.0 0.0 OCセンサPLEDIA 2 0.00 - - 0.0 0.0 栄研化学 OCセンサμ 0.00 - - 0.0 0.0 和光純薬 OC センサ io 0 0.00 - - 0.0 0.0 QUICK RUN 2 5.75 3.6 22.90 3.2 8.3 FOBIT-WAKO 2 0.00 - - 0.0 0.0 アルフレッサ ヘモテクト NS-Prime 2 0.00 - - 0.0 0.0 μ g/g 便換算値集計結果 試料件数平均値 SD CV(%) 最小値 μ g/g 便 最大値 μ g/g 便 66 24 66.0 37.8.3 52.0 82.2 67 24 3.0 - - 0.0 4.6 50

2-4. 施設別使用カットオフ値 (ng/ml μg/g 便換算値 ) カットオフ値については 最小 50ng/ml から最大 50ng/ml の間に設定されていました 昨年度に比べ 2 施設減りましたが 00ng/ml に設定している施設が最も多く 4 施設で 参加施設の約 56% で採用していました 次いで 30ng/ml 50ng/ml 50ng/ml となっています μg/g 便換算値を計算し分布を見ると 最小 0.0~ 最大 30.0μg/g 便と大きな幅が見られますが 20μg/g 便での設定が最も多く 施設で全体の 44% を占めています 平成 26 年度 25 施設 平成 27 年度 24 施設 平成 28 年度 24 施設 平成 29 年度 24 施設 カットオフ値 機器名 μ g/g 便 ng/ml 換算値 施設数 施設数 施設数 施設数 ヘモテクト NS-Plus 00 20.0 2 2 2 0 ヘモテクト NS- Prime 00 20.0 0 0 0 2 OCセンサー Neo 30 26.0 0 0 99 9.8 0 0 0 OCセンサー μ 00 20.0 20 24.0 0 0 0 80 6.0 OCセンサー DIANA 00 20.0 3 2 2 2 50 30.0 2 2 2 2 50 0.0 2 2 2 2 99 9.8 0 0 OCセンサー io 00 20.0 5 5 7 5 30 26.0 2 2 50 30.0 0 0 0 OCセンサPLEDIA QUICK RUN FOBIT-WAKO 00 75 <00 20.0 8.8 <25.0 0 0 0 0 30 00 00 26.0 25.0 25.0 0 0 2 2 2 施設数 20 5 0 5 0 施設数 5 0 5 0 各施設におけるカットオフ値設定 (ng/ml) 50 75 80 99 <00 00 20 30 50 60 カットオフ値 (ng/ml) 各施設におけるカットオフ値設定 (μg/g 便 ) 0.0 6.0 8.8 9.8 20.0 24.0 <25.0 25.0 26.0 30.0 32.0 カットオフ値 (μ g/g 便 ) 5 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度

2-5. 便中ヒトヘモグロビン定量結果一覧表 受付 No 定量 (ng/ml) 試料 66 試料 67 μg/g 便換算値 定量 (ng/ml) μg/g 便換算値 3 32.4 80.4 3.2 3.3 Quick Run 和光純薬 00.0 4 336.9 67.4 0.0 0.0 6 353.4 70.7 0.0 0.0 OCセンサー DIANA OCセンサー PLEDIA 栄研化学 50.0 栄研化学 30.0 7 248.0 62.0 0.0 0.0 FOBITWAKO 和光純薬 00.0 8 0.0 0.0 7.0 34.2 ヘモテクト NS- Prime アルフレッサファーマ 00.0 9 359.5 7.9 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 30.0 273.0 54.6 0.0 0.0 2 263.0 52.6 0.0 2.0 測定装置 OCセンサー DIANA ヘモテクト NS- Prime メーカー 栄研化学 00.0 アルフレッサファーマ 施設使用カットオフ値 (ng/ml) 00.0 5 35.3 70.3 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 50.0 フリーコメント 6 232.0 58.0 0.0 0.0 FOBITWAKO 和光純薬 00.0 7 375.0 75.0 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 00.0 8 27.0 54.2 0.0 0.0 OC センサー DIANA 栄研化学 80.0 22 383.0 76.6 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 00.0 23 307.0 6.4 0.0 0.0 OC センサー DIANA 栄研化学 00.0 32 399.0 99.8 8.3 4.6 Quick Run 和光純薬 75.0 34 353.0 70.6 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 99.0 38 338.8 67.8 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 00.0 4 4.0 82.2 0.0 0.0 OC センサー DIANA 栄研化学 50.0 45 260.0 52.0 0.0 0.0 OC センサー μ 栄研化学 00.0 50 398.0 79.6 0.0 0.0 OC センサー PLEDIA 栄研化学 00.0 5 34.0 68.2 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 50.0 54 33.0 62.6 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 00.0 55 39.0 63.8 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 00.0 57 267.0 53.4 0.0 0.0 OC センサー io 栄研化学 50.0 52

便ヘモグロビン検査サーベイまとめ 今年度も測定試料 ( 擬似便 )2 濃度で実施し 参加施設は 45 施設でした 昨年度に比べ 定性検査が 施設減少し 定量検査が 施設増加した内訳でした 定量検査においては 日臨技精度管理調査では評価対象項目となっていますが 県内で機種別の SD 評価を行うには 施設数が少数であり 評価が困難であるため 今年度も評価対象外としました また 各メーカーで測定値の乖離が予想されるため 今年度も各メーカーに試料の測定を依頼し 測定参考値としました 定性検査において 製造依頼時の添加ヘモグロビン量と 各メーカーの測定結果 カットオフ値を元に試料 66 を陽性 試料 67 を陰性と設定しました 定量検査については 使用メーカーは 3 社と過去数年間変化はありませんが 後継機への移行が進んでいるようです 各メーカーに依頼した測定参考値は 栄研化学と和光純薬 (FOBIT WAKO) に比べ 和光純薬 (Quick Run) が高値であり アルフレッサ (NS-Prime) が若干の低値となりました 機器ごとの大幅な測定値の差に関しては 試料由来の測定誤差であり 試料中のヘモグロビン以外の添加物質が機種ごとの工程や測定原理に影響したと考えられます 各施設の測定結果においては 同一機種内で測定参考値に準じた値となる傾向が存在しましたが 尚ばらつきが多くみられる結果となりました 特に 測定参考値に比べて高値となる施設が多いことから 容器への採便量が強く関係していると推測されます 便ヘモグロビン検査は 採便量によって 測定値が大きく影響を受けるため 各メーカーの採便容器に適した採取量を再度確認していただければと思います 最後に お忙しい中ご参加頂いた各施設の皆様 試料提供及び測定にご協力いただいた各メーカーの担当者様に深謝申し上げます 53