目次構成

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問 1-2. 回答者の住宅特性 住宅タイプ別では 非木造 共同住宅 ( マンション等 ) が約 6 割 (61%) 所有関係別では 持家 が約 7 割 (69%) と最も多くなっています 住宅タイプ 所有関係別にみると 非木造 共同住宅 の 持家 が最も多く (211 件 ) 次いで 非木造 共同住

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マンション建替え時における コンテキスト効果について

地震と地震保険に関するアンケート調査結果について

Ⅲ 診断判定モデル住宅事例 建物概要 2 階建て木造住宅延べ床面積 53 m2 1 昭和 56 年 6 月以降 2 地盤は普通か良い 3 鉄筋コンクリート基礎 4 屋根は軽い 5 健全である 6 壁量多い 7 筋かいあり 8 壁のバランスが良い 9 建物形状はほぼ整形 10 金物あり 老朽度 診断結

基本方針

平成13年度分譲マンションアンケート調査(簡易集計結果)

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病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

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北上市住宅・建築物耐震化促進計画

PowerPoint プレゼンテーション

Taro-町耐震改修助成要綱 j


調査結果

わが国は世界有数の地震大国です 日本周辺では世界の 10 分の 1 の地震が起こると言われています 東日本大震災では 被害は甚大なものとなってしまいました 阪神 淡路大震災では犠牲者の大半が 建物の倒壊 や 火災 により亡くなっています 今までの悲劇を繰り返さないためにも 建築物の耐震化は喫緊の課題


三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

横浜市のマンション 耐震化補助制度について


北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

資料 4 平成 29 年 1 月 27 日記者会見 土地区画整理事業に関する土地利活用意向調査の実施結果について 復興推進本部都市整備推進室 1 土地利活用意向調査の目的 市内 4 地区の土地区画整理事業は 平成 29 年度末を目標に全ての宅地引渡しが完了できるよう鋭意工事を進めております 地権者へ


耐震等級 ( 構造躯体の倒壊等防止 ) について 改正の方向性を検討する 現在の評価方法基準では 1 仕様規定 2 構造計算 3 耐震診断のいずれの基準にも適合することを要件としていること また現況や図書による仕様確認が難しいことから 評価が難しい場合が多い なお 評価方法基準には上記のほか 耐震等

耐震診断を応援します

0720_最終_耐震性能検証法チラシ案3種サンプル

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静岡市の耐震対策事業

1 補助の対象 耐震診断の補助を受けるには 次のいずれにも該当しなければなりません (1) 木造の戸建住宅 ( 併用住宅で床面積の1/2 以上が居住用のものを含む ) で昭和 56 年 5 月 31 日以前に着工した地上 2 階建てまでのものであること (2) 所有者自らが居住していること (3)

「住宅リフォーム実例調査」および「住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する調査」について(案)

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様式第 1 号 ( 第 6 条関係 ) 御殿場市プロジェクト TOUKAI-0 総合支援事業費補助金交付申請書 年月日 御殿場市長様 郵便番号 住所 ( 所在地 ) 申請者 ( フリガナ ) 氏名 ( 名称並びに代表者の役職及び氏名 ) 印 電話番号 御殿場市プロジェクト TOUKAI-0 総合支援

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本町二・四・五・六丁目地区の地区計画に関する意見交換会

所得税確定申告セミナー

1 市川市耐震改修助成制度 の概要 この制度は 市民の皆さんが所有し かつ居住する木造戸建住宅について 市の助成を受けて行っ た耐震診断の結果 耐震性が低いことから市に登録した木造住宅耐震診断士による耐震改修を実施した場合に 耐震改修設計費 耐震改修工事 工事監理費及び耐震改修に伴うリフォーム工事費

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() 港南区の防災 箇条 港南区の防災 箇条は平成 年に定められましたが 初めて言葉を聞いた が% と最も多く 認知度は低くなっています 内容を知っており 箇条をもとに災害時の備えを実施している は% にとどまっています [ 性年代別防災五箇条認知度 ] 高齢者の方が認知度が高くなる傾向にあり 男女

厚木市木造住宅耐震診断

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

地震防災に関するアンケート調査結果について

木造住宅耐震診断費の補助 申込み期限 1 月 3 1 日 1 補助の対象 耐震診断の補助を受けるには 次のいずれにも該当しなければなりません (1) 木造の戸建住宅 ( 併用住宅で床面積の1/2 以上が居住用のものを含む ) で昭和 56 年 5 月 31 日以前に着工した地上 2 階建てまでのもの

参考 調査員調査の対象者へのアンケート ( 平成 21 年 4 月実施 ) の概要 1 目的総務省統計局が調査対象者から直接 調査員調査の実施状況を把握し 平成 20 年度の委託業務の中で調査員調査の検証を行うとともに 今後の民間調査機関への指導についての参考資料を得る また 本アンケートでは 回答

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2/9 学校 ( 幼稚園 ) 名久保小学校長江小学校土堂小学校 棟用途 棟面積第一次診断第二次診断改修改修後建築年月構造階数区分番号枝番 ( m2 ) 年度 Is 値年度 Is 値年度 普通 特別 管理教室棟 1 1 S8.1 R 3 2,950 旧基準 H H 屋内運動

建築物等震災対策事業について

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215 参考資料

ニュースリリース 平成 3 1 年 3 月 2 8 日 消費者動向調査 : 軽減税率 株式会社日本政策金融公庫 消費税の 軽減税率制度 消費者の受け止め方を調査 ~ 約 7 割の消費者が制度を認知認知 制度運用には わかりやすさ を求める ~ < 平成 31 年 1 月消費者動向調査 > 日本政策金

140327子ども用ヘルメット調査リリース(最終稿).pptx

地震や防災に関する情報の取得源はテレビが最も多い 地震や防災に関する知識をどこで得ているかをたずねたところ テレビ と回答をする方が 66.6% と多数を占め の イ ンターネット (45.3%) 新聞 (30.7%) といった回答を大きく引き離した結果となりました テレビは昨年 一昨年に続き最も多

年次業務報告書記載に関する留意点

平成15年度

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災害廃棄物の発生原単位について ( 第一報 ) 震災対応ネットワーク ( 廃棄物 し尿等分野 ) 取り纏め : 国立環境研究所 家屋の全壊に伴って排出される災害廃棄物 ( 解体廃棄物 ) の発生原単位について既存の文献をレビューした 基本的には被災自治体が公開した発生原単位は現地調

マンション棟数密度 ( 東京 23 区比較 ) 千代田区中央区港区新宿区文京区台東区墨田区江東区品川区目黒区大田区世田谷区渋谷区中野区杉並区豊島区北区荒川区板橋区練馬区足立区葛飾区江戸川区

1 水害に対する認識 (1) 水害に対する認識 問 1 あなたの家は, 今後 10 年以内に台風や集中豪雨により, 洪水, 高潮, 土砂崩れなどによる水害の被害を受ける可能性があると思いますか この中から 1 つだけお答えください 平成 28 年 1 月 被害を受ける可能性があると思う( 小計 )

厚生労働科学研究費補助金

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平成 29 年度 過去 20 年 24 年 熊本市分譲マンション実態調査報告書 平成 29 年 11 月熊本市建築政策課 2

調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

5 防災の日を知っている方は約 8 割 防災の日については知っている 聞いたことがあると答えた方が 8 割以上を占めました 9 月 1 日が防災の日 であることまでご存知の方は全体のうち 57.5% でした (Q10 参照 ) アンケート概要 アンケートタイトル地震防災に関するアンケート リサーチ実

調査の結果 問 1 あなたの性別は 調査に回答していただいた生徒の性別は 男 が問 % 女 が 49.5% です 男 女 問 2 あなたは, 生まれてからずっと鈴鹿市に住んでいますか 生まれたときから鈴鹿市に ずっと住ん

どこで起きてもおかしくない地震 必ずやってくる東南海地震!! 阪神 淡路大地震以降 日本は 地震活動期に突入 震度 6 以上の地震が日本 世界各地で群発しています 今後 30 年以内に予想される 三大巨大地震 2011 年 3 月 11 日東日本大地震が発生 多くの方々が 家屋倒壊 津波によって尊い

様式 2-2 平成 27 年度耐震対策緊急促進事業補助金交付 申請 決定 額表 事業主体名 ( 単位 : 千 ) 都道府県名 市町村名 耐震診断 補強設計 耐震改修対象建築物の名称 補助金額 摘要 ( 備考 ) 1 本表は別に 2 部作成し 提出すること 2 本表は 事業ごとに作成すること

4 回答者属性 (1) 性別 人数割合 (%) 男性 女性 49.4% 0.4% 男性 5 女性 % 2 0.4% (2) 年代別 人数割合 (%) 20 代 % 30 代 % 40 代 % 50 代 % 60~6

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富士市が所有する市営住宅の耐震性能に係るリスト 目 次 頁 1. 公表の趣旨 1 2. 要旨 1 3. 各別の耐震性能と富士市の耐震性能判定基準 2 4. 用語の説明 3 5. 市営住宅の耐震性能に係るリスト 4 ~ 8 6. 一般公共建築物の耐震性能に係るリスト 別掲載

売買 売買仲介アンケート調査結果とりまとめ Ⅰ 各社の企業概要 (1) 本社所在都道府県 2

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平成 24 年 4 月 1 日予定 メニュー無料耐震診断 ( 無料 ) 耐震おまかせパック ( 有料 ) 概 耐震診断 ( すまいの耐震診断員派遣事業 : メニュー選択 ) 要 対象住宅 神戸市から無料で耐震診断員 ( 建築士 ) を 派遣し 住宅の耐震性を診断します 後日 耐震診断員が診断報告書を

目次 ( )

定期報告 耐震診断基本データ 2006 年 4 月 1 日 ~2018 年 12 月 31 日 12 年 9 ヶ月 この耐震診断基本データは前回発表時から追加された診断結果を加算し毎回発表しています 対象の住宅について 1950 年 ( 昭和 25 年 )~2000 年 ( 平成 12 年 )5 月

報道関係者各位 2019 年 8 月 9 日 SBI リスタ少額短期保険株式会社 [ 関東財務局長 ( 少額短期保険 ) 第 1 号 ] SBI リスタ少短 地震 防災 に関するアンケート調査を実施 ~ 地震だけでなくあらゆる自然災害への警戒意識 高まる~ SBI リスタ少額短期保険株式会社 ( 本

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年度予算の範囲内で受付先着順となります 注意! 住宅耐震改修補助を受けようとする場合は 別途書類が必要です 2 補助金の 交付決定 書類審査後 補助金の交付が決定したら 市から連絡します 都市建築課窓口で 補助金交付決定通知書 をお渡しします 注意! 交付決定があるまで 工事に着手することができませ

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2013(平成25年度) 確定拠出年金実態調査 調査結果について.PDF

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活動状況調査

平成 26 年 3 月 28 日 気象庁 特別警報の認知度等に関する調査結果 ( 概要 ) I 調査の概要 1 目的 国民の特別警報に対する認知度 理解度を把握し 今後の特別警報の運用や利活用の促進 当庁 の周知 広報活動に資するための資料の収集 2 調査内容 (1) 特別警報の認知状況 (2) 特

耐震診断 耐震改修に関する設計に係る業務報酬基準案について寄せられたご意見と国土交通省の考え方 20 名の個人 団体から合計 66 件の意見をいただきました とりまとめの都合上 内容を適宜要約させていただいております 本業務報酬基準案と直接の関係がないため掲載しなかったご意見についても 今後の施策の

社会保険等加入及び法定福利費を内訳明示した見積書に関する実態調査について 1. 調査の目的 これまでに実施してきた各施策に関する各建設企業における取組状況および施策の現場への浸透状況等を総合的に把握し 社会保険等未加入対策の目標達成を見据えた加入徹底方策を検討することを目的とする 2. 調査の概要

平成 30 年度版 階上町安全安心住宅リフォーム促進支援事業 住宅リフォーム補助制度のご案内 ~ 目次 ~ 1. 階上町住宅リフォーム促進支援事業 補助率と補助金上限額 補助対象となる費用 補助金額の算出方法 申請から補助金の支払いまで

< 被害認定フロー ( 地震による被害木造 プレハブ > 第 次調査 ( 外観による判定 一見して住家全部が倒壊 一見して住家の一部の階が全部倒壊 地盤の液状化等により基礎のいずれかの辺が全部破壊 いずれかに いずれにも ( 傾斜による判定 全壊 外壁又は柱の傾斜が/ 以上 ( % 以上 ( 部位

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第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

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第 4 章 耐震診断や耐震改修に対する実態調査 4-1. 調査の概要本市では これまでの耐震診断 改修の実施状況 今後の耐震診断 改修 建替え等の実施意向等を把握することを目的としてアンケート調査を行った 調査は 戸建て住宅所有者向け 民間建築物 ( 共同住宅を含む ) 所有者向けの2 種類を実施した 調査実施の概要は以下の通りである 1 調査対象昭和 56 年以前に建設された戸建て住宅及び民間建築物の所有者を対象に実施した 調査対象者は固定資産税台帳をもとに 地域的な偏りをなくすために旧市町村別に対象となる戸建て住宅数及び民間建築物数の割合に応じて調査対象者を抽出した 2 調査方法戸建て住宅 民間建築物の両調査ともに郵送配布 郵送回収 3 調査実施時期平成 19 年 9 月 4 配布数及び有効回収数民間建築物戸建て住宅合計 ( 共同住宅を含む ) 該当数 ( 昭和 56 年約 4.5 万棟約 1.2 万棟約 5.7 万棟以前ストック数 ) 調査票配布数 2,000 票 1,400 票 3,400 票調査票回収数 792 票 554 票 1,346 票有効回収率 39.6% 39.6% 39.6% 5 主な調査項目戸建て住宅民間建築物 ( 共同住宅を含む ) 1. 建物の概要 2. 中越地震での被害及び震災に対する意識 3. 耐震診断に対する意識 ( 実施意向 阻害要因 ) 4. 耐震改修に対する意識 ( 実施意向 阻害要因 ) 5. 市の制度等への認知 ニーズ 5. 耐震改修促進法の認知 6. その他 ( 被災時の避難 地震被害軽減方策 ) 6. その他 ( 被災時の事業継続等の課題等 ) 17

4-2. 調査結果のまとめ 4-2-1. 戸建て住宅所有者向け調査の結果 ( 概要 ) (1) 住宅の概要建設年は 昭和 47~56 年が 44% 昭和 25~46 年が 43% である 木造 2 階建てがほとんど (95%) であり 延べ面積は 100~150 m2未満 が 34% 50 ~100 m2未満 が 33% である 住宅の特徴としては 瓦葺きの重い屋根 1 階に窓などの開口部が多い が多い (2) 新潟県中越地震等での被害や大地震の備えに対する意識中越地震及び中越沖地震による被害としては ほとんど被害なしが約 1 割 壁にひびが入るなどの軽微な被害が約 7 割であり 半壊以上の被害は2 割弱である 被災を経験しての大地震への備えに対する意識変化としては 具体的な行動を起こした人が 15%( 専門家に住宅をみてもらった + 実際に耐震診断 改修を実施 ) 耐震化の必要性を感じた人が 65% であり 住宅の耐震化に対する意識が強くなったことがわかる その意識変化が大きかった地震としては 大きな被害が発生した中越地震での方が多いが 3 年もしない間に2 度目が発生した中越沖地震での変化が大きかった人もみられる < 被害状況 > ほとんど被害なし約 10% 軽微な被害約 70% ( 壁にひびが入るなど ) 半壊程度約 17% ( 基礎に亀裂 傾いたりした ) 全壊程度約 1% ( 大きく傾いたり 倒壊した ) 不明約 2% < 大地震への備え ( 意識の変化 )> 耐震化の必要性を感じた約 65% 専門家に住宅をみてもらった約 10% 実際に耐震診断 改修を実施約 5% あまり変わらない約 17% 不明約 3% 中越地震による意識変化約 80% 中越沖地震による意識変化約 14% 調査結果のポイント 求められる対応 2 度の大地震を経験し 大地震への備えとして 市民は耐震化の必要性を強く感じている 市民による耐震化への高い意識を 実際の耐震化の実行へと移していくための支援が重要 ( 意識 行動 実践 へ ) 18

(3) 住宅の耐震診断について 耐震診断についての認知度は高いようだが ( 耐震診断を知らないは 4% のみ ) 耐震診断の実施率は低く 自己診断が約 2 割 専門家に頼んで診断を実施した約 1 割の合計 3 割程度にとどまる 耐震診断の予定については 必要なので実施したいは2 割強にとどまり 約 3 割が必要性を感じない 約 3 割が必要だがどうしたらよいかわからないと回答している 最も回答が多かった 耐震診断の必要性を感じない 理由をみると 楽観的な意見 ( 今のままで大丈夫 もう大規模な地震は来ない ) が全回答数の半分にあたる 改修費用が準備できないなどの問題直面型の意見にくらべて楽観的な意見が多いことから 耐震診断の必要性をもっと市民に PR していくことが必要である 耐震診断が必要だと思う理由 についてみると 中越地震及び中越沖地震の被災による住宅へのダメージの心配や被害の甚大さを経験した結果である また 今後も今の家に住み続けたいので耐震改修やリフォームを実施する上で診断が必要と受け止められている 耐震診断を実施した居住者に診断結果を聞いたところ 倒壊しない / 一応倒壊しないが 65% を占めた この問の回答者は 42 名と少なく また専門家による診断の結果とはいえ どのような診断方法を実施したかがわからないなど この回答の読み込みには注意が必要である 耐震診断を実施するにあたっての問題点としては 診断費用の準備 診断の頼み方がわからない 診断の手間 ( 家具の片付けなど ) が上位にあがっている 診断費用の準備や診断の手間については 居住者の意思や行動力にも関わることなので誘導しにくい部分でもあるが 診断の頼み方がわからないといった問題に対しては 行政や住宅生産者側の積極的な情報提供などにより解消することができる 耐震診断の結果が悪かった場合の対処法を聞いたところ 約 7 割はなんらかの手をかけるとしていることからも 耐震改修やリフォーム 建替えなどに向けて 住宅の状況をしっかりと把握するための耐震診断の重要性をしっかりと市民に伝えていくことが重要である 19

< 住宅の耐震診断について > 調査結果のポイント 耐震診断の認知度は高いが 耐震診断の実施率は低い (3 割のみ ) 求められる対応 まずは 住宅の耐震化の入り口である 耐震診断 を市民が実施しやすい環境を整備する ( 耐震診断の支援制度の充実 情報提供や相談窓口など ) 耐震診断の必要性を感じない理由は 今のままで大丈夫 というような楽観的な意見が多い 安易に今のままで大丈夫と思っている考え方を変えていく ( 耐震診断の必要性をもっと市民に PR(2 度の大きな揺れを受けていることによるダメージが少なからずある )) 耐震診断が必要と感じている理由は 2 度の被災による住宅の状態が心配 このまま今の家に住み続けたい 耐震診断をして 自分の家の状況をしっかりと確認してもらうことが必要 ( 耐震診断についてわかりやすく紹介するとともに 専門家にみてもらうなどの対処の方法を示していく ) 耐震診断実施にあたっての問題は 診断費用の準備 診断の頼み方がわからない が多い できるだけ市民が耐震診断しやすい環境を整備 ( 再掲 ) ( 耐震診断の支援制度の充実 ) ( 建築関連団体等との連携による情報提供 相談体制づくりなど ) 耐震診断結果が悪かった場合には 約 7 割は耐震改修やリフォームなどなんらかの手をかけると回答 耐震化に向けたチャンスをしっかりと捉えるために 行政 設計者 施工者などが連携する ( 耐震診断 ~ 改修計画 設計 ~ 改修工事に至るまでのプロセスをわかりやすく情報発信していく ) ( 市耐震改修推進協議会などの検討 ) 20

< 耐震診断の実施状況 > 自己診断をした ( わが家の耐震診断等 ) 約 21% 専門家に頼んで耐震診断を実施した < 耐震診断をしていない約 59% 耐震診断を知らない約 4% 約 3 割 約 11% 約 6 割 < 耐震診断の予定 > 必要なので実施したい 約 22% 必要だが どうしたらよいか分からない約 30% 必要性を感じないので予定なし 約 31% 既に耐震診断を実施した 約 6% < 耐震診断の必要性を < 耐震診断が必要だと思う理由 > n=389 感じない理由 > n=238 < 耐震診断の結果 > 2 度も大きな地震を受けて状態が心配 243 今後も住み続けたいので耐震改修や 89 リフォームを考えている 中越地震による被害が大きかった 52 その他 19 < 耐震診断実施にあたっての問題点 > 耐震診断にかかる費用が準備できない 30% 耐震診断をどのように頼んでよいか 27% わからない ( 窓口 専門家等 ) 診断するための手間の煩わしさ 21% 耐震診断のことがよくわからない 15% その他 7% 楽観的な意見 今のままで大丈夫だと思っている 98 もう大規模な地震は来ないと思う 21 現実的な問題に直面悪い結果でも改修費用が準備できない 85 予定あり / 対応済み建替えの予定がある 20 既に耐震改修を実施 12 その他 14 倒壊しない / 一応倒壊しない (1.0 以上 ) 64% 倒壊する可能性がある 17% 倒壊する可能性が高い 19% ( 備考 : この問の該当数は 42 件と少ないため統計データとしての信憑性は低いが 倒壊しない / 一応倒壊しない と耐震診断の実施状況 (Q3-1) をクロスすると 27 件のうち 24 件は 専門家に頼んで耐震診断を実施した であった < 耐震診断結果が悪かった時 ( 倒壊する危険性が高い時の対処 )> 手をかける派 耐震改修をすると思う 34% リフォーム等と一緒に耐震改修をすると思う 20% 建替えをすると思う 14% > 何もしない ( できない ) 派 結果は気になるが何も対策はしない ( できない ) 26% 結果が悪くても何も対策はしない 2% 各設問は複数回答式 21

(4) 住宅の耐震改修について 耐震改修の実施状況としては リフォーム等と一緒に行った耐震改修を含めて1 割強にとどまる 今後の耐震改修の予定としては 必要と考えている人は約 5 割 必要性を感じないので予定なしは約 3 割であった 耐震改修の必要性を感じない 理由をみると 楽観的な意見( 今のままで大丈夫 もう大規模な地震は来ない ) が回答のほとんどを占めており 耐震診断から耐震改修の実施についての必要性を市民に PR していくことが必要である 耐震改修が必要だと思う理由 についてみると 中越地震及び中越沖地震の被害を受けたまま住んでいることへの不安が最も多いことから 今後の大地震発生への恐怖を抱いていることが伺える また 避難所生活での大変さなどが被災経験を通して伺える 耐震改修を実施するにあたっての問題点は 耐震診断の時と同じような結果で 費用の準備 耐震改修の進め方がわからない 工事期間中の煩わしさが大きい 耐震改修の大きな阻害要因になっている費用について聞いてみたところ 平均で ( 下限 ) 105 万円 ~( 上限 )227 万円までの費用であれば耐震改修をしようと思うと回答されている ちなみに 市が補助を行った住宅の耐震改修費用の平均は約 240 万円であり 市民が耐震改修をしようと思う上限の金額に近い結果である ( 詳細は後述 ) 耐震改修の一つのきっかけになりうるリフォームの予定を聞いたところ 将来的な予定も含めると約 4 割がリフォームの可能性がある リフォームと一緒に耐震改修を行うことについては ほとんどが一緒に行うと回答されており 工事費や工事にかかる手間の面で効率がよいことを市民に伝えていくことで リフォームと一緒の耐震改修が促進される可能性が高い 最後に 最低限人命の確保を最優先に考える部分補強へのニーズを探るために2 者択一で耐震改修の考え方を聞いたところ 当初費用はかかるが 1 回の工事で住宅全体の耐震性を確保したい が8 割強を占める結果となった 基本的には住宅全体の耐震性を確保することが重要なことは共通認識としてあると判断できるが 一方で 約 2 割の回答者の当面の部分的な補強へのニーズ 実際に市の補助を受けて1 室シェルター補強を行った実績などについても考慮する必要がある 22

< 住宅の耐震改修について > 調査結果のポイント 耐震改修の実施率は非常に低い(1 割強のみ ) 求められる対応 耐震改修の必要性やその方法をもっと市民に PR していくことが必要 ( パンフレット等を活用した普及 ) 耐震改修の予定として 必要と考えているが約 5 割を占めるが この内 3 割がどうしたらよいかわからないと回答 耐震改修のやり方がどうしたらよいかわからないという状況をなくすことが必要 ( わかりやすく耐震改修のプロセスがわかるような資料の作成 建築関連団体等との連携による普及活動 ) 耐震改修が必要と感じている理由は 被害を受けたまま住んでいることへの不安による まずは耐震診断をし 悪い結果がでたら ちゃんと耐震改修をしていくことをPRしていく ( パンフレット等を活用したPR) 耐震改修実施にあたっての問題は 診断費用の準備 診断の頼み方がわからない が多い できるだけ市民が耐震改修しやすい環境を整備 ( 耐震改修などの支援制度の充実 ) ( 建築関連団体等との連携による情報提供 相談体制づくりなど ) 耐震改修をしようと思う費用の目安は平均で ( 下限 )105 万円 ~( 上限 )227 万円 費用目安と実際の耐震改修費用などを照らし合わせ 市民が支払えるようなコスト負担で耐震改修できるような支援が必要 ( 同上 ) リフォームと一緒に耐震改修をしてもよいというニーズが高い 段階的な改修へのニーズは低いが 災害時要支援者などからのニーズがありうる リフォームと一緒に行う耐震化を促進させることが必要 ( パンフレット等を利用したその効果の PR や普及 ) ( 融資制度との連携による支援制度の充実 ) より有効な部分補強工事の検討と補助制度のあり方を検討することが必要 ( シェルター補強工事の補助の精査 ) 23

< 耐震改修の実施状況 > 耐震改修を行った約 7% リフォーム等と一緒に耐震改修を行った約 1 割約 6% < 耐震改修の予定 > < 耐震改修はしていない約 74% 約 7 割 実施に向けた具体的な予定がある約 3% 将来的には耐震改修をしたい 約 34% 必要性を感じないので予定なし 約 37% 既に耐震改修を実施した 約 6% < 耐震改修の必要性を < 耐震改修が必要だと思う理由 > n=274 感じない理由 > n=274 < 耐震改修の内容 > n=50 被害を受けたまま住んでいるため不安 144 被災時に避難所等に行かずに自宅で 88 生活したい 倒壊等で近所に迷惑をかけたくない 45 その他 9 < 耐震改修実施にあたっての問題点 > 耐震改修にかかる費用が準備できない 45% 耐震改修をどのように進めるか 24% わからない ( 窓口 工事業者の選定 ) 工事期間中の煩わしさ 19% 目に見えるような効果がわからない 9% その他 3% 楽観的な意見 今のままで安全 156 もう大規模な地震は来ないと思う 51 予定あり / 対応済み建替えの予定がある 28 既に耐震改修を実施 4 その他費用がない等 41 壁の補強 30 屋根の軽量化 17 ( 瓦の葺替え ) 基礎や土台の補強 16 接合部の緊結 11 その他 3 < 耐震改修費用の限度 > 耐震改修費用の平均値 ( 下限 )105.4 万円 ~( 上限 )226.7 万円 < 将来的なリフォームの予定と耐震改修への意向 > 近いうちに予定がある 7% 将来的に予定がある 34% 予定なし 59% 下限 ~ 上限までの範囲 ( ベスト3) 100~150 万円 ~ 200~300 万円未満 21% 50~100 万円 ~ 100~150 万円未満 19% 100~150 万円 ~ 300 万円以上 16% リフォーム等と一緒に耐震改修を行う 34% 工事費や手間で効率がよければ一緒に行う 59% 考えてない ( リフォームが主 ) 7% < 耐震改修の考え方 > 当初費用はかかるが 1 回の工事で住宅全体の耐震性を確保したい約 8 割 各設問は複数回答式 24 > 当初費用を抑えて早期に補強するために居間 和室などの部分的な補強をまず行い 段階的に住宅全体の耐震性を確保したい約 2 割

(5) 市が進めている耐震性向上への取組みについて耐震診断の助成制度については 半数以上が 知らなかった と回答しており 制度の周知が低いことがわかる この耐震診断助成制度は 全体の5 割強の利用ニーズがある 耐震改修工事の助成制度については もっと周知状況が低いことがわかる この助成制度に対する利用ニーズは 耐震診断と同様に5 割強である 助成制度があること 助成制度の利用ニーズ 耐震診断 知らなかった 56% 知っていた 30% 不明 14% 是非利用したい 17% 利用したい 38% 利用したくない 13% 不明 32% 耐震改修工事 知らなかった 57% 知っていた 21% 不明 22% 是非利用したい 15% 利用したい 38% 利用したくない 14% 不明 33% 今後 耐震診断や耐震改修を進めていく上で有効な方法としては まずは相談しやすい体制 ( 窓口や相談会 ) を築き できるだけわかりやすく制度や進め方を紹介し 安心して依頼できる業者を育成することが求められている 調査結果のポイント 助成制度に対するニーズは高いにもかかわらず 認知度が低い 求められる対応 相談しやすい体制を築き できるだけわかりやすく制度や進め方を紹介し 安心して依頼できる業者を育成することが必要 ( 相談会の実施 制度や進め方を紹介するパンフレット等 業者の育成など ) 25

4-2-2. 民間建築物 ( 共同住宅を含む ) 所有者向け調査の結果 ( 概要 ) (1) 建築物の概要用途は 店舗 事務所 その他 ( 店舗併用住宅等 ) が多かった 構造は 鉄筋コンクリート造と鉄骨造と鉄骨鉄筋コンクリート造で 85% を占める 昭和 47~56 年に建設されたものが6 割と最も多い 階数は 3 階建てが4 割 2 階建てが1 割 4 階建て以上が2 割強である 延べ面積は 500 m2未満が 46% と約半数を占めている (2) 建築物の改修工事竣工後の何らかの改修工事については 実施しているのは約半数で その改修内容は大規模修繕工事 ( 外壁改修 その他 ) リニューアルや用途変更 増築などである 耐震改修工事はたったの 2% にとどまる < 竣工後の改修工事 > あり約 5 割 なし約 4 割 < 改修工事の内容 > 大規模修繕工事 ( 外壁改修 その他 ) 45% リニューアルや用途変更 23% 増築 18% 不明 1 割 耐震改修工事 2% その他 12% (3) 地震への備えに対する意識被災を経験しての大地震への備えに対する意識変化としては 具体的な行動を起こした人が 17%( 専門家に建物をみてもらった + 実際に耐震診断 改修を実施 ) 耐震化の必要性を感じた人は 39% であり 戸建て住宅所有者に比べて耐震化の必要性を感じた割合は低いことがわかる その意識変化が大きかった地震としては 大きな被害が発生した中越地震での方が多いが 3 年もしない間に2 度目が発生した中越沖地震での変化が大きかった人もみられる < 大地震への備え ( 意識の変化 )> 耐震化の必要性を感じた 約 39% 専門家に建物をみてもらった 約 14% 実際に耐震診断 改修を実施 約 3% あまり変わらない 約 19% 不明 約 25% 中越地震による意識変化約 63% 中越沖地震による意識変化約 7% 不明 3 割 26

調査結果のポイント 求められる対応 住宅に比べると高くはないが 耐震化の必要性を感じている所有者が多い 耐震化への必要性に対する意識を 実際の耐震化の実行へと移していくための支援が重要 ( 意識 行動 実践 へ ) (4) 建築物の耐震診断について耐震診断についての認知度は 戸建て住宅と同様に高いが ( 耐震診断を知らないは 3.6% のみ ) 耐震診断の実施率は低く 専門家に頼んで診断を実施したのは 12% にとどまる 耐震診断の予定については 必要なので実施したいは 19% にとどまり 約 39% が必要性を感じない 約 25% が必要だがどうしたらよいかわからないと回答している 約 4 割と最も回答が多かった 耐震診断の必要性を感じない 理由をみると 今のままで安全だと思っているからが圧倒的に多くなっている 一方 耐震診断が必要だと思う理由 についてみると 戸建て住宅の結果と同様に 中越地震及び中越沖地震の被災による建築物へのダメージを心配する所有者が多く また 今後も建物を使い続けたいので 耐震改修やリフォームを実施する上で診断が必要と受け止められている 耐震診断を実施した所有者に診断結果を聞いたところ 倒壊又は倒壊する危険性が低い が8 割以上を占めた この問の回答者は 47 名と少なく また専門家による診断の結果とはいえ どのような診断方法を実施したかがわからないなど この回答の読み込みには注意が必要である 耐震診断を実施するにあたっての問題点としては 耐震診断の頼み方がわからない 耐震診断の費用が準備できないが上位にあがっている 耐震診断を行う際によく聞かれる問題の一つに 竣工時の図面や資料が残っていない場合があげられるが 今回の結果では1 割程度と少なかった 耐震診断の結果が悪かった場合の対処法を聞いたところ リフォームを含めて耐震改修をすると思うが6 割弱と多い 反対に 何も対策はしないは3 割弱であった 27

< 建築物の耐震診断について > 調査結果のポイント 耐震診断の認知度は高いが 耐震診断の実施率は低い (1 割のみ ) 求められる対応 建築物所有者が耐震診断しやすい環境を整備 ( 耐震診断の支援制度の充実 情報提供や相談窓口など ) 耐震診断の必要性を感じない理由は 今のままで大丈夫 というような楽観的な意見が圧倒的に多い 耐震診断を実施して はじめて安心できるということを積極的に普及していく ( 耐震診断の必要性をもっと建築物の所有者に認識してもらうような PR が必要 ) 耐震診断が必要と感じている理由は 2 度の被災による状態が心配 今後の使い続けるために耐震改修が必要 耐震診断をして 建物の状況をしっかりと確認してもらうことが必要 ( 建築物の耐震診断を実施する手法や 専門家にみてもらうなどの対処の方法を示していく ) 耐震診断実施にあたっての問題は 診断をどのように頼んでいいかわからないが多い 建築物所有者が耐震診断しやすい環境を整備 ( 再掲 ) ( 耐震診断の支援制度の充実 ) ( 建築関連団体等との連携による情報提供 相談体制づくりなど ) 耐震診断結果が悪かった場合には 約 6 割は耐震改修やリフォームなどなんらかの手をかけると回答 耐震化に向けたチャンスをしっかりと捉えるために 行政 設計者 施工者などが連携する ( 耐震診断 ~ 改修計画 設計 ~ 改修工事に至るまでのプロセスをわかりやすく情報発信していく ) ( 市耐震改修推進協議会などの検討 ) 28

< 耐震診断の実施状況 > 専門家に頼んで耐震診断を実施した約 12% 約 1 割 < 耐震診断をしていない約 81% 耐震診断を知らない約 4% 約 85% < 耐震診断の予定 > 必要なので実施したい 約 19% 必要だが どうしたらよいか分からない約 26% 必要性を感じないので予定なし 約 39% 既に耐震診断を実施した 約 9% < 耐震診断の必要性を < 耐震診断が必要だと思う理由 > n=239 感じない理由 > n=212 < 耐震診断の結果 > 2 度も大きな地震を受けて状態が心配 115 今後も使い続けるため 耐震改修や 70 リフォームを考えている 中越地震による被害が大きかった 43 その他 17 < 耐震診断実施にあたっての問題点 > 耐震診断をどのように頼んでよいか 33% わからない ( 専門家等 ) 耐震診断にかかる費用が準備できない 29% そもそも耐震診断のことがよくわからない 15% 竣工時の図面や資料が残ってない 12% その他 11% 楽観的な意見 今のままで安全だと思っている 135 もう大規模な地震は来ないと思う 7 現実的な問題に直面悪い結果でも改修費用が準備できない 41 予定あり / 対応済み建替えの予定がある 12 既に耐震改修を実施 8 その他 18 倒壊又は崩壊する危険性が低い 83% 倒壊又は崩壊する危険性がある 13% 倒壊又は崩壊する危険性が高い 4% ( 備考 : この問の該当数は 47 件と少ないため統計データとしての信憑性は低い ) < 耐震診断結果が悪かった時 ( 倒壊する危険性が高い時の対処 )> 手をかける派 耐震改修をすると思う 34% リニューアルと一緒に耐震改修をすると思う 23% 建替えをすると思う 9% > 何もしない ( できない ) 派 結果は気になるが何も対策はしない ( できない ) 25% 結果が悪くても何も対策はしない 3% 各設問は複数回答式 29

(5) 建築物の耐震改修について耐震改修の実施状況としては リフォーム等と一緒に行った耐震改修を含めて 8% と非常に少ない 今後の耐震改修の予定としては 将来的に実施したいを含めても約 3 割と少なく 必要性を感じないので予定なしの約 5 割に比べて低かった 耐震改修の必要性を感じない 理由をみると 今のままで安全だと思っているが回答のほとんどを占めている 耐震診断で聞いた結果でも 今のままで安全だと思っている比率が高いので 耐震診断から耐震改修までの必要性を積極的に伝えていくことが必要である 耐震改修が必要だと思う理由 についてみると 中越地震及び中越沖地震の被害を受けたまま ( または応急的な対処のみ ) で使っている不安が最も多く 今後の大地震発生への恐怖を抱いていることが伺える 耐震改修の実施にあたっての問題点は 改修費用の準備が7 割以上を占めて最も多いが 耐震改修の進め方がわからない テナントや区分所有者等との調整の難しさもあがっている 今後のリニューアルの予定として 将来的な予定も含めると約 4 割がリニューアル実施の可能性がある リフォームと一緒に耐震改修を行うことについては ほとんどが一緒に行うと回答されており 工事費や工事にかかる手間の面で効率がよいことを市民に伝えていくことで リフォームと一緒の耐震改修が促進される可能性が高い < 建築物の耐震改修について > 調査結果のポイント 耐震改修の実施率は非常に低い(1 割弱のみ ) 将来を含めて耐震改修の予定を考えているのは約 3 割と少ない 耐震改修が必要と感じている理由は 事業の中断期間を最小限にするため 耐震改修実施にあたっての問題は 診断費用の準備が圧倒的に多い 求められる対応 耐震改修の必要性やその方法をもっと所有者に PR していくことが必要 ( パンフレット等を活用した普及 ) 耐震改修のやり方がどうしたらよいかわからないという状況をなくすことが必要 ( わかりやすく耐震改修のプロセスがわかるような資料の作成 建築関連団体等との連携による普及活動 ) 被災時にも事業継続が可能となるように耐震改修等の実施が必要 ( 耐震改修による効果などをパンフレット等を活用して普及していく ) できるだけ所有者が耐震改修しやすい環境を整備 ( 耐震改修などの支援制度の充実 ) ( 建築関連団体等との連携による情報提供 相談体制づくりなど ) 30

< 耐震改修の実施状況 > 耐震改修を行った約 5% リニューアルと一緒に耐震改修を行った約 1 割約 3% < 耐震改修はしていない約 80% 約 8 割 < 耐震改修の予定 > 実施に向けた具体的な予定がある約 2% 将来的には耐震改修をしたい 約 27% 必要性を感じないので予定なし 約 49% 既に耐震改修を実施した 約 5% < 耐震改修の必要性を < 耐震改修が必要だと思う理由 > n=156 感じない理由 > n=266 < 耐震改修の内容 > n=26 被害を受けたまま使用しているため不安 55 事業の中断期間を最小限にする 41 建築物の資産価値を維持 向上する 31 倒壊等で周辺に迷惑をかけたくない 31 その他 7 < 耐震改修実施にあたっての問題点 > 耐震改修にかかる費用が準備できない 71% 耐震改修をどのように進めるか 20% わからない ( 窓口 工事業者の選定 ) テナントや区分所有者等との調整 6% 敷地条件や周辺条件による制約 2% その他 1% 楽観的な意見 今のままで安全 191 もう大規模な地震は来ないと思う 15 予定あり / 対応済み建替えの予定がある 14 既に耐震改修を実施 5 その他費用がない等 43 強度 靭性型の改修 16 2 次部材の脱落等 7 免震補強や制震補強 2 その他 4 < 将来的なリニューアルの予定と耐震改修への意向 > 近いうちに予定がある 8% リニューアル等と一緒に耐震改修を行う 30% 将来的に予定がある 33% 工事費や手間で効率がよければ一緒に行う 67% 予定なし 59% 考えてない ( リニューアルが主 ) 3% 各設問は複数回答式 31

(6) 耐震改修促進法に対する認識 旧耐震基準が現在の基準を満たしていない可能性について聞いたところ 知らない と いう回答が若干ではあるが 知っている を上回っている < 旧耐震基準の耐震性能について > 知っている 47.1% < 知らない 48.6% また 旧耐震基準の一定の規模 用途の建築物の所有者に対する耐震診断や耐震改修の努力義務については 知っているは約 20% しかいない 建築物の所有者に対して 耐震改修促進法があることをしっかりと周知するとともに 旧耐震基準の建築物における耐震診断や耐震改修の重要性を伝えていくことが重要である < 耐震診断 改修の努力義務について > 知っている 19.7% < 知らない 55.1% よくわからない 20.4% 調査結果のポイント 旧耐震基準の耐震性能や耐震改修促進法の努力義務についての認知度が非常に低い 求められる対応 住宅所有者に対して 耐震改修促進法などの概要を適切に伝えていく ( 耐震化の状況や制度などを紹介するパンフレット等 業者の育成など ) (7) 新潟県中越地震等での被害状況中越地震及び中越沖地震による被害としては ほとんど被害なしが約 24% 壁にひびが入るなどの軽微な被害が約 6 割であり 半壊以上の被害は1 割弱である < 被害状況 > ほとんど被害なし約 24% 軽微な被害約 64% ( 壁にひびが入るなど ) 半壊程度約 7% ( 基礎に亀裂 傾いたりした ) 全壊程度約 0.4% ( 大きく傾いたり 倒壊した ) 不明約 5% 調査結果のポイント 2つの地震によって 何らかの被害を受けていることがわかる 32