税調第2回連結 資料4

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1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ

法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

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平成23年度税制改正の主要項目

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

実務特集1. 寄附修正 Ⅰ はじめに グループ法人税制 100% グループ内の法人間での譲渡損益の繰り延べ 100% グループ内の法人間の寄附 ( 以上 2010 年 11 月号 ) 100% グループ内の法人間の寄附 ( 寄附修正 ) 支配関係 完全支配関係の判定 100% グループ内の法人のステ

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

税調第1回連結納税 資料2

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

完全子会社同士の無対価合併 1. 会社法の規制 100% 子会社同士が合併する場合は 兄弟合併とも言われます 実務上は新設合併はマイナーで 法律上の許認可の関係で一方が存続する吸収合併が一般的です また 同一企業グループ内での組織再編成の場合は 無対価合併が一般的です 簡易合併に該当する場合は 存続

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

目次 Ⅰ タックス ヘイブン対策税制の概要 3 Ⅱ 非課税所得の範囲 連結納税を適用している場合の取扱い 1 非課税所得の範囲 2 連結納税を適用している場合の租税負担割合の算定方法 Ⅲ 各国の事例に基づく検討 1 米国 ( 現物分配 連結納税 LLC) 2 英国 ( グループリリーフ ) 3 ドイ

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2018年 租税法基礎答練1回

作成する申告書 還付請求書等の様式名と作成の順序 ( 単体申告分 ) 申告及び還付請求を行うに当たり作成することとなる順に その様式を示しています 災害損失の繰戻しによる法人税 額の還付 ( 法人税法 805) 仮決算の中間申告による所得税 額の還付 ( 法人税法 ) 1 災害損失特別勘

日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

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「経済政策論(後期)」運営方法と予定表(1997、三井)

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3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

海運関係事項

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題


●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

085 貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準 新株予約権 少数株主持分を株主資本に計上しない理由重要度 新株予約権を株主資本に計上しない理由 非支配株主持分を株主資本に計上しない理由 Keyword 株主とは異なる新株予約権者 返済義務 新株予約権は 返済義務のある負債ではない したがって

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

1. dia

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平成30年公認会計士試験

1 特別償却の適用例 コネクテッド インダストリーズ税制 (IoT 税制 ) よくあるご質問補足資料 例 ) a. 5,000 万円の課税対象設備を購入 ( 対象設備の法定耐用年数は 5 年とする ただし の計算法は 定額法 とする ) 5,000 万円 5 年 = 1000 万円 b. 当年度で

参考 企業会計基準第 25 号 ( 平成 22 年 6 月 ) からの改正点 平成 24 年 6 月 29 日 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 の設例 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 平成 22 年 6 月 30 日 ) の設例を次のように改正

収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

<4D F736F F D20947A8BF48ED28D548F9C A8BF48ED293C195CA8D548F9C82CC8CA992BC82B582C98AD682B782E >

スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

税調第4回連結 資料1-2

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(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

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今回の変更点 所得税H22.16(震災特例法対応)

検査の背景 (1) 事業者免税点制度消費一般に幅広く負担を求めるという消費税の課税の趣旨等の観点からは 消費税の納税義務を免除される事業者 ( 以下 免税事業者 という ) は極力設けないことが望ましいとされている 一方 小規模事業者の事務処理能力等を勘案し 課税期間に係る基準期間 ( 個人事業者で

税調第20回総会 資料2-1

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

金融庁の税制改正要望について(1)

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【問】適格現物分配に係る会計処理と税務処理の相違

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第5回基礎問題小委員会 礎5-4

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

企業結合ステップ2に関連するJICPA実務指針等の改正について⑦・連結税効果実務指針(その2)

第3回税制調査会 総3-2

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

公募株式投資信託の解約請求および償還時

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タイトル

Q3. 資本金 500 万円で豊中市内の従業員が 60 人の法人です 均等割の金額を教えてください 豊中市の税率 ( 市町村によって違います ) 資本金等の額 * 従業者数 ( 豊中市内 ) 税額 ( 年額 ) * 50 億円超 10 億超 ~50 億円以下 1 億超 ~10 億円以下 1 千万超

9 試験研究費の額に係る法人税額の特別控除額 2 10 還付法人税額等の控除額 3 11 退職年金等積立金に係る法人税額 4 12 課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額及びその法人税割額 の5の欄 ) リース特別控除取戻税額( 別表 1(2) の5の欄又は別表 1(3)

11 市町村民税の申告書 空欄は 次のように記載します (1) 法人税の中間申告書に係る申告の場合は 中問 (2) 法人税の確定申告書 ( 退職年金等積立金に係るものを除きます ) 又は連結確定申告書に係る申告の場合は 確定 (3) (1) 又は (2) に係る修正申告の場合は 修正中間 又は 修正

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

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平成18年度地方税制改正(案)について

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128 Z E I K E I T S U S H I N 10. 3

準用する政令第 6 条の 25 第 1 号に定める金額 11 市町村民税の 申告書 空欄は 次のように記載します (1) 法人税の中間申告書に係る申告の場合は 中間 (2) 法人税の確定申告書 ( 退職年金等積立金に係るものを除きます ) 又は連結確定申告書に係る申告の場合は 確定 (3) (1)

1. 口座管理機関 ( 証券会社 ) の意見概要 A 案 ( 部会資料 23: 配当金参考案ベース ) と B 案 ( 部会資料 23: 共通番号参考案ベース ) のいずれが望ましいか 口座管理機 関 ( 証券会社 ) で構成される日証協の WG で意見照会したところ 次頁のとおり各観点において様々

自己株式とみなし配当 1. 自己株式取得の法務自己株式は 会計上は資本取引として認識し 純資産の部から取得価額を控除する形式で表示します ( 自己株式会計基準 7) 一方税務上では 発行法人の貸借対照表と自社株式の取引価額次第で みなし配当課税と所得税の源泉徴収が必要な場合があります 自己株式の取得

株式等の譲渡所得等の申告のしかた(記載例)

連結納税基礎セミナー ~専門書では分からない実務上の留意点について~

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

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第14回税制調査会 総務省説明資料(・地方税務手続の電子化等2・個人住民税2)

3 税目 3. 国税 ( 所得税 ) 土地建物等の分離課税の譲渡所得の見直し 土地建物等の譲渡損益の課税方式を累進税率による 所有期間を考慮した N 分 N 乗方式 とし 他の所得との損益通算及び譲渡損失の繰越控除を認めべきである 土地建物等の譲渡所得に対する課税は他の所得と分離して行われているが

 

第20号様式記載要領

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

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Ⅰ 法人関連税制 1 減価償却制度 2 年連続の大改正になった背景 減価償却制度については 平成 19 年度税制改正により 残存価額および償却可能限度額の取扱いが廃止される大改正が行われ 定率法はいわゆる 250% 定率法 と呼ばれる従来にない新しい計算の仕組みが採用されました そして平成 20 年

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平 3 1. 2. 1 4 連 2-4 説明資料 連結納税制度 平成 31 年 2 月 14 日 ( 木 ) 財務省

目次 検討に当たっての視点 3 第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 ( 簡素化関係 ) 4 事務負担の軽減を図る観点からの簡素化 ( 案 ) 5 現行制度における所得計算誤りがあった場合の影響 ( イメージ ) 9 個別申告方式に見直す場合のイメージ 10 損益通算のイメージ1 所得が多い場合 11 事後の修更正のイメージ 12 損益通算のイメージ2 欠損が多い場合 13 次回以降の検討項目 ( 案 ) 14 ( 参考 ) 連結納税制度とグループ法人税制 16 第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 17 2

検討に当たっての視点 第 1 回会合資料 連結納税制度の適用実態やグループ経営の実態を十分に把握した上で 完全支配関係にある企業グループ内における損益通算を可能とする基本的な枠組みは維持しつつ 制度の簡素化や中立性 公平性の観点から以下の方向で検討を行う これにより 企業がより効率的にグループ経営を行い 競争力を十分に発揮できる環境を整備する 事務負担の軽減を図る観点からの簡素化 企業の事務負担の軽減を図る観点から グループ経営の実態も踏まえ 連結グループを一つの納税単位とする現行の制度の在り方 ( 申告 納付の方法 ) や 連結固有のグループ調整計算の要否 修正や更正の場合の企業や課税庁の事務負担の軽減等について検討する グループ経営の多様化に対応した中立性 公平性の観点からの見直し 上記の簡素化を通じ 企業グループの事務処理能力の差が連結納税の選択に与える影響を最小化し 同様の経営を行っている企業グループ間での課税の中立性 公平性を確保する また 連結グループと合併等の組織再編を行った企業とで 課税の中立性が確保されるよう 組織再編税制との整合性がとれた制度を目指す その際 開始 加入時における時価評価課税 欠損金の持込制限については 租税回避防止の観点からも検討する 3

第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 ( 簡素化関係 ) 企業グループにおける内部損益についてグループ法人税制で繰延べを認め 連結納税制度では損益通算を認めるという 2 階建てのような作りが現行制度の基本的な枠組みであり 今後も維持するべき この損益通算について なるべく簡素な方法でやっていくことが大事 ( 現行制度は連結グループを )1 つの納税単位として所得計算をしつつ 個社の所得計算も行うことになっているので グループ内で一社でも修更正事由が生じれば全体に反映して個社にも戻すことになる 個社ごとに所轄税務署も違うので 時間もかかる 納税主体を個社ベースに戻すことも含めて 損益通算の方法を合理的なものにしていく 個社の修更正がなるべく跳ね返ってくることがない方向を目指すことによって 事務負担の面あるいは連結の使いやすさという面でメリットがある 連結納税制度を適用していない企業から メリットが少ないわりに手間が大変である 簡潔になれば是非使いたい との声があった 親法人がグループを一体としてまとめて申告し 各連結子法人も個別帰属額を記載した書類を税務署に提出するというやり方が 計算の複雑さや修更正の場合に時間がかかる原因ではないか 連結納税制度のメリットは欠損金の通算というところに集約されるので 原則は連結の枠は維持しつつ 単体課税に移行して簡素化という方向がいいのではないか 全体でやっている限り難しいので 単体にシフトしていくとかなりすっきりした仕組みに変わるのではないか 現行制度は 法律 政令 省令を一体で処理する日本においては立法の観点から負担 執行当局にとっても 全国の子会社群の調査を全国の担当部局が協力して 調査結果も一か所で集約する その連絡調整に大変な時間がかかる 修更正が生じた時に大変なコストがかかるというのは親会社の子会社に対するコントロールがきいていないということであり そういう企業グループは連結納税制度を利用する資格 能力がないという筋もあろうかとは思うが 企業のガバナンスを変えていくというのは非常に難しいので 実態に合った税制に修正してうまく機能させる ということではないか 連結所得や連結税額の調整計算について 簡素化 つまり 個社ベースでも弊害がないものについては個社で計算するという方向性なのではないか 税務調査等においても重大な修正はほとんどなく 小さな事務処理ミスが多いが こういったものでも修正が入ってしまうとグループ全部を見直さなければならなくなるから 企業側にも課税する側にも非常に手間がかかる 4

事務負担の軽減を図る観点からの簡素化 ( 案 ) 現行制度の課題 全国にある子会社群の税務情報をグループ内で集約し 一体としてまとめて申告するとともに 各子会社も個別帰属額を記載した書類を提出するという方式であるため 所得 税額計算が複雑になる上 会社間での連絡 調整も煩雑で 修更正にも時間がかかる 企業グループ内における損益通算を可能とする基本的な枠組みは維持しつつ 損益通算の方法を簡素化 後発的に修更正事由が生じた場合の納税者及び課税庁の事務負担の軽減を図る 検討の方向性 連結グループ全体を一つの納税単位とする制度に代え 各法人それぞれを納税単位とする個別申告方式とする 基本的には 計算誤りがあった企業のみ修更正を行う 5

事務負担の軽減を図る観点からの簡素化 ( 案 ) 企業グループ内における損益通算について 簡素化の検討に当たっては 企業グループの一体性を踏まえ 企業の経営形態の選択 及び 株主や親法人から見た投資リターン に対する課税の中立性や公平性を確保する観点から グループ内の企業間で所得と欠損の通算を可能とする仕組みが必要ではないか 6

事務負担の軽減を図る観点からの簡素化 ( 案 ) 納税単位のあり方について グループ全体を一つの納税単位としたままでは グループ全体で一つの課税所得 法人税額を計算する必要があるため グループ内の1 法人で後発的に修更正事由が生じた場合 グループ内の他の法人への影響を遮断することが困難となり 企業及び課税庁の事務負担の軽減に限界がある 注 : 企業グループは単体法人の集まりであり その構成員が離脱することがあり得るため 事業年度ごとに 各社の個別帰属額を計算する必要がある 各社の個別帰属額は グループ全体で計算された連結所得金額 連結法人税額を基に配分計算するものであることから その額に修更正が生じれば その影響はグループ内各社の個別帰属額にも波及する 連結納税制度と同様にグループの一体性に着目したグループ法人税制では グループ内各社が個別申告する方式で 資産の譲渡等に係る調整計算を行っているため 仮にこの資産の譲渡等に係る調整計算に誤りがあったとしても グループ全体に影響が波及するわけではない グループ法人税制の導入により個別申告方式における調整計算が定着してきていることに鑑みれば 企業グループ内の法人間での損益通算を認めるに当たり 必ずしもグループ全体を一つの納税単位とする必要はないのではないか 7

事務負担の軽減を図る観点からの簡素化 ( 案 ) 納税単位のあり方について 諸外国においても 企業グループ全体を一つの納税単位としてグループ全体で一つの課税所得金額及び法人税額を計算して申告する制度の他に 各法人を納税単位として各法人が個別に課税所得金額及び法人税額を計算して申告する制度とした上で損益通算等を認める制度も見受けられる 申告を企業グループ全体で一つとすることが納税者及び課税庁の事務負担となっているのであれば 各法人を納税単位として各法人が申告をする制度とした上で 損益通算等を認める方法に見直すことも考えられるのではないか 個別申告方式へ見直した方が 企業グループ内の1 法人の事後的な課税所得金額又は法人税額の修正が そのグループ内の他の法人の課税所得又は法人税額の計算に波及しないような仕組みを構築することが容易になるのではないか 制度を簡素化し 企業グループの事務処理能力の差が連結納税の選択に与える影響を最小化することは 同様の経営を行っている企業グループ間での課税の中立性 公平性の確保にも資するのではないか 8

現行制度における所得計算誤りがあった場合の影響 ( イメージ ) < 親会社 A> 単体所得金額 < 子会社 b> 単体所得金額 < 子会社 c> 単体所得金額 < 孫会社 X> 単体所得金額 計算誤り 連結所得調整 1 連結所得調整 1 連結所得調整 1 連結所得調整 1 連結所得調整 2 ( 配分額 ) ( 配分額 ) ( 配分額 ) ( 配分額 ) 連結所得金額 ( 配分額 ) ( 配分額 ) ( 配分額 ) ( 配分額 ) 調整前連結税額 配分額 配分額 配分額 配分額 連結税額調整 1 連結税額調整 1 連結税額調整 1 連結税額調整 1 連結税額調整 2 ( 配分額 ) ( 配分額 ) ( 配分額 ) ( 配分額 ) 連結税額 配分額 配分額 配分額 配分額 孫会社 x が所得金額の計算を誤った場合 各社の個別帰属額を再計算する必要 9

個別申告方式に見直す場合のイメージ グループ企業間での連結固有の調整計算など 事務負担が大きい項目を中心として 制度の簡素化を図る < 親会社 A> 調整前所得金額 ( 単体所得金額 ) < 子会社 b> 調整前所得金額 ( 単体所得金額 ) < 子会社 c> 調整前所得金額 ( 単体所得金額 ) 所得調整 ( 損益通算を含む ) グループ要素を反映したもので 他の法人の数値を利用するもの 所得金額所得金額所得金額 調整前法人税額調整前法人税額調整前法人税額 税額調整 グループ要素を反映したもので 他の法人の数値を利用するもの 法人税額法人税額法人税額 損益通算等について 基本的には 当初申告額に固定し 修正 更正による変動は他の法人に影響を与えないこととしてはどうか 10

損益通算のイメージ 1 所得が多い場合 ( たたき台 ) A 社 ( 親法人 ) 所得 500 B 社 ( 子法人 ) 所得 100 C 社 ( 子法人 ) 欠損 50 D 社 ( 子法人 ) 欠損 250 1 グループ各社の所得及び欠損をそれぞれ合算 所得を合算 <A 社 500+B 社 100=600> 欠損を合算 <C 社 50+D 社 250= 300> 2 損益通算 所得金額の比により 欠損の合計額を配分するか 500+ 300 500/600 =250 100+ 300 100/600 =50 欠損 ゼロ 欠損 ゼロ 3 調整前法人税額の計算 250 税率 50 税率ゼロ ゼロ 4 税額調整 見直し後の制度において 調整計算をどこまで行うかは引き続き検討 5 申告 納税 11

例 1: 欠損法人が増更正になる場合 事後の修更正のイメージ ( たたき台 ) A 社 ( 親法人 ) 500 B 社 ( 子法人 ) 100 C 社 ( 子法人 ) 50 D 社 ( 子法人 ) 250 50(+300) D 社の欠損は既に A 社 B 社が利用しているため D 社に対し +300 の所得に係る税額を追徴することが考えられる D 社が追徴税額を納付できないような場合に 損益通算によるメリットを享受した A 社 B 社も税負担するような何らかの手当が必要か 例 2: 欠損法人が減更正になる場合 A 社 ( 親法人 ) 500 B 社 ( 子法人 ) 100 C 社 ( 子法人 ) 50 D 社 ( 子法人 ) 250 350(-100) D 社の欠損が増加するが A 社 B 社が利用できる欠損金の額は当初申告額に固定しているため D 社の欠損の増 ( 100) は翌期に繰り越すことが考えられる ( 注 ) グループ内の一法人に生じた修更正について 他の法人への影響を遮断する制度を導入する場合 グループ全体の法人税額の不当な減少を企図した制度の濫用が行われるおそれはないか 12

損益通算のイメージ 2 欠損が多い場合 ( たたき台 ) A 社 ( 親法人 ) 所得 250 B 社 ( 子法人 ) 所得 50 C 社 ( 子法人 ) 欠損 500 D 社 ( 子法人 ) 欠損 100 1 グループ各社の所得及び欠損をそれぞれ合算 所得を合算 <A 社 250+B 社 50=300> 欠損を合算 <C 社 500+D 社 100= 600> 2 損益通算 欠損金額の比により 他社へ渡す欠損の額を配分するか 有所得 ゼロ 有所得 ゼロ 500+ 300 500/ 600 = 250 100+ 300 100/ 600 = 50 3 調整前法人税額の計算 4 税額調整 見直し後の制度において 調整計算をどこまで行うかは引き続き検討 5 申告 13

次回以降の検討項目 ( 案 ) 組織再編税制との整合性 開始 加入時における時価評価課税 欠損金の持込制限 ( 含み損益や開始前欠損金の利用制限 投資簿価修正等を含む ) 連結固有のグループ調整計算の要否 その他 14

参 考 15

連結納税制度とグループ法人税制 連結納税制度 グループ法人税制 対象範囲 完全支配関係にある法人 ( 選択適用 ) 連結納税を選択する場合は 原則として 完全支配関係にある全ての子法人が対象 完全支配関係にある法人 ( 強制適用 ) 申告方法 連結納税グループを一の課税単位として申告 連結親 子法人はそれぞれの個別帰属額届出書を作成 各法人がそれぞれ申告 グループ内取引 グループ内法人間での資産の譲渡 寄附や配当等の一定の取引については 課税の繰延べや益金不算入 ( 損金不算入 ) 租税特別措置の適用 一部の租特について グループ全体で適用の可否 限度額等を判定 研究開発や賃上げについて 赤字法人の投資額も含む 各法人ごとに適用の可否 限度額等を判定 損益通算 繰越欠損金の通算 可能 不可 16

第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 1 ( グループ経営と連結納税制度 ) 連結納税制度はグループの構造改革 グループ内の再編 特に社内のポートフォリオを入れ替えていく上で非常に有効だった 親法人が 100% 子会社等のガバナンスを発揮しているわけではなく 子会社自体がガバナンスを発揮している実態が多いので そういったところも尊重していく必要があるのではないか 中小企業も含めて全体のサプライチェーンとして国際競争力を高めていかなければならないという観点から 連結納税制度でも国際競争力を保てるような形を考えていただきたい 成熟した産業の場合 再編しながら企業間統合をしていくが 何年間かは赤字が出る 複数社で一緒にやった方が効率は良いが 合弁会社を作ったりしたら損益通算できなくなる マジョリティーをとってリーダーシップをとるというのは かなりの犠牲で最後までその事業をやり遂げる責任を負う 少数株主側に無条件な一方通行のプットオプションをもたせ 自由に行使できるようにするなど自由裁量権を与える その事業を存続させるため 損益通算することによって少しでもその費用 キャッシュをプールして新しい研究開発等に使う余力を持ちたいが 今の制度では難しい 悪用するとか 租税回避するというものではなく 目的がきちんとしていて 損益通算によって得られたメリットをどういう形で使っていくかというようなことも考えて 産業基盤を残したりというような目的とかがあるときには何らかの競争力を保てる仕組みを考えていただきたい 社会的なメリットが大きい開発のベンチャーをやるときに投入したものなど 共同開発組合みたいなものをつくったときの損失について何らかの形でクレジットできる 外国のように杓子定規に 80% とか 50% とかでやるのも一つだが 合目的的 社会のためにという考え方で競争力を保って社会で一緒に伸びていくという観点から工夫しているなという連結納税制度というのもあってもいいのではないか 17

第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 2 組織再編税制は積極的に再編を後押ししていくような形で変わってきている 連結納税制度は 対象の範囲が 100% に限られているなどの縛りがあってうまく使いきれていない 国際競争力等の観点からぜひご検討いただきたい 完全支配という定義のあり方について 例えばある目的の範囲 合理的で社会性がある場合 企業再編等の新しいものへの挑戦等 競争力を高める観点において リーダーとしての責任がきちんと定義されている形にできれば 80 でも 90 でもあるパーセンテージをつくって それを完全支配とするようにできればやりがいがあるのではないか 完全支配のところは 100% 維持すべき 日本の連結という企業文化は 少数株主がいて 更に上場しているような状態まであるため 考え方が難しくなる このため 連結納税制度において 100% 子会社を前提に置くというのも十二分に納得できる 実態的に子会社をどうガバナンスしているかというのもあるのかもしれないが 100% 子会社であれば親会社がガバナンスをきかせているということを大きな流れの前提として考えた上で 課税主体は一つだという理念は維持してもかまわないのではないか 完全支配関係を要件としているから現行制度が上手くいっていないというわけではない 専門家会合のミッションは 現行制度のうまくいっていないところをどう変えていくか という話なのではないか 企業グループは 新設 分割 買収などいろいろな形で形成されており 意思決定も親会社主導のグループも 各社単位で意思決定しているグループもある 大きな企業グループも小さな企業グループもある どういう基準でマルかバツかといっても答えが出ないだろうから 資本関係で律するしかない 諸外国においては 8 割や 7 割を基準とした制度もあるが 連結納税制度の中で少数株主まで意識した税制となると大変 連結納税制度は 100% ということにしておいて 企業グループ内での支援は寄附にしない等の方法で対応できないものか 租税特別法でいろいろな政策目的の規定があるわけなので 共同開発のような何か特例要件のある事業行為がある場合に 一般論としてではなく考えていける余地はあるのかなという気がする 18

第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 3 ( 時価評価課税 欠損金の持込制限 / 租税回避の防止 ) 現行制度は ( 連結グループへ加入することで ) 納税主体が変わるから それまでの要素は清算してきてく ださい ということで時価評価課税や欠損金の切捨てをやってきた 納税主体を変えることになれば 租税回 避防止の観点から 必要な措置をいれていくことになる 米国では子会社株式譲渡損による手口が使われ ている 組織再編税制との整合性もみつつ 租税回避防止措置についても是非検討していただきたい 入口を甘くするといっても 欠損金をたくさん抱えていて名目上の欠損金しかない会社を買収してくると 税 の軽減が主目的な買収行為もあるので しっかり押さえなければならない しかし 真性の赤字について制 約を課して通算を抑制するというのは止めた方がよい 会計上 昔は損も益も実現しなければなかったものが 現在では 予測可能になった時点で損益認識をす ることが比較的多い 税と会計とは考え方が違うが 税は今も実現的な考えを採っていて 時間軸のずれを どれくらい租税回避というのかということでは検討の余地があるのではないか 離脱 ( エグジット ) していくとき にも同じ発想が入ってくるのではないか 連結納税制度を変えることによって租税回避が行われるかもしれないから そこは防止する必要があるのだろうが 今までよりもオーバーキルになって国際競争力をそいでしまうところまでは考える必要はないのではないか 連結納税をスタートするときの欠損金について 租税回避の防止の面よりも連結納税を社会に受け入れや すくしていく 社会全体のシステムの効率化という観点で はじめの段階では緩和を考えていけば親しみや すくなる 19

第 1 回専門家会合でいただいた主なご意見 4 ( その他 ) 組織再編に関する会社法制の動きも意識しつつ 相互に整合性のとれた制度 中立性のある制度にしていくということになるのではないか 連結納税制度を適用していない心理的な要因として 仕組みの複雑さは 枠組みの知識を得ること自身の厄介さというのも現場では実態的にはあると思う 何が問題なのかとその解決策をマッチングさせるためにも 実態把握は重要 移行期にデメリットが出ないように 20